JP2008201481A - 長尺製品の結束方法及びシステム - Google Patents

Abstract

【課題】結束システムの全体的な生産速度を増加させる長尺製品の結束方法及びするシステムを提供する。
【解決方法】製品を横方向に受取り局１２に配送するローラ台１０を備えた長尺鉄鋼製品を結束する方法及びシステム。受け台１４は受取り局１２から横方向に離れて設置され、製品を結束した形で受取り積重ねるように構成されて配置される。積重ね部１６は受取り局１２と受け台１４との間に位置し、プレ積重ね部１８は積重ね部１６と受取り局１２との間に位置する。搬送システム２０は、受取り局１２からプレ積重ね部１８へと製品を横方向に前進させ、プレ積重ね部１８は搬送システム２０と協同し、製品の積重ねられた層をサブ結束に事前積重ねをしてサブ結束を積重ね部１６に移送するように構成されて配置され、積重ね部１６はサブ結束を受け台１４の中に落とし込むように作動する。
【選択図】図１Ａ

Description

本発明は、圧延装置により製造された長尺製品の運搬に関し、特に、そのような製品の結束に関する。

ここで用いられる「長尺製品」には、角鋼、平鋼、アングル材、チャンネル材、棒鋼、及び一般的に層状に結束されて形成される他の同様な製品が含まれる。

従来の結束システムでは、長尺製品は受取り局（ｒｅｃｅｉｖｉｎｇ ｓｔａｔｉｏｎ）に供給される。搬送システムは、それから製品を横方向に積重ね部（ｓｔａｋｅｒ）に運ぶ（横持ちをする）。この横方向に運ぶ際に、製品は層（ｌａｙｅｒｓ）に分割される。

積重ね部は、層状の製品のそれぞれを受け台（Ｃｒａｄｌｅ）に移送し、そこで層状の製品は結束された形となる。この結束は紐により結ばれる。

積重ね部が各層の製品を受け台に移送するのには、一般的には平均約１２秒程度の時間がかかる。この移送サイクルは、連続的に層状の製品を受け台に配送する輸送システムにかかる時間よりも実質的に長い。このように、積重ね部は、結束システムにより形成され得る結束の速度を制限する障害となっている。

特開２００２−２４０９４４号公報

本発明の目的は、この障害を解除して結束システムの全体的な生産速度を増加させることである。

本発明によると、受取り局と受け台との間にはプレ積重ね部が設けられる。プレ積重ね部は搬送システムと協同し、製品の積重ねられた層をサブ結束に積重ねる操作をするように構成されて配置されている。サブ結束は積重ね部に供給され、積重ね部はサブ結束を受け台に移送する。各移送サイクルの間に積重ねられた製品の層を受け台に供給することで、積重ね部の効率は相当に向上し、結束が形成される速度が速くなる。

本発明は、添付された図面を参照して記載される。

まず、図１Ａを参照し、本発明に係る積重ねシステムは、長尺製品を横方向に受取り局１２へと配送するローラ台（ｒｏｌｌｅｒ ｔａｂｌｅ）１０を備える。受け台１４は受取り局１２から横方向に間隔を置いて配置される。受け台は積重ねられた製品を受取って結束の形で積重ねる公知の方法で構成されて設置される。

積重ね部１６とそれに隣接するプレ積重ね部１８は、受け台１４と受取り局１２との間に位置する。搬送システム２０は、受取り局１２から横方向に前進する製品をプレ積重ね部１８へと操作する。

搬送システム２０は、ローラ台１０のローラの溝間に鉛直方向に適合する腕部（ａｒｍｓ）２４を持つ昇降台を備えた搬送車２２を含む。

図１Ａに示すように、腕部２４は、ローラ台の上にあって長尺製品（この場合は平鋼である）の下にある。図１Ｂにおいて、腕部は製品をローラ台から持ち上げるために上昇する。図１Ｃにおいて、搬送車は上昇した腕部を緩衝用チェーンコンベア（ｂｕｆｆｅｒ ｃｈａｉｎ ｃｏｎｖｅｙｏｒ）２６のチェーンの間に位置させるために横方向に移動する。図１Ｄにおいて、腕部は緩衝用チェーンコンベア２６上に製品を落とし込むために下降する。

緩衝用のチェーンコンベアは、回転軸を有して停止部３２（ｓｔｏｐ）と連動する１セットの昇降プレート３０により、予め選択された製品数からなる分離された製品の層を残りの製品から仕分ける切替えチェーンコンベア２８へと幾つかの製品の層を移動させる操作が可能である。この分離された製品の層は、その後、供給チェーンコンベア３４によりプレ積重ね部１８へと運搬される。

プレ積重ね部は、垂直方向に沿っても調節可能であり、Ｙ軸回りにも回転可能な基礎３６（ｂａｓｅ）を備える。この基礎はＹ軸に直交するＸ軸回りにも回転可能である。

上部指部３８ａ（ｕｐｐｅｒ ｆｉｎｇｅｒｓ）及び下部指部３８ｂ（ｌｏｗｅｒ ｆｉｎｇｅｒｓ）は基礎３６により運ばれる。これらの指部は、両方が同時に、或いはそれぞれ個別に鉛直方向に調節可能である。

積重ね部は、搬送サイクルにおいて図１Ａに示す受取り位置と、図１Ｆに示す供給位置との間で調節可能な腕部４０を備える。

平鋼のプレ積重ねサイクルは図１Ａに示すように開始され、第１の製品の層はコンベア３４により移動されて上部指部３８ａの上に位置される。次に、図１Ｂに示すように、基礎３６は指部３８ａ及び第１の製品の層を持ち上げるために上昇し、コンベヤは上部指部３８ａ及び下部指部３８ｂの間の位置に第２の製品の層を移動させるように動作する。その後、図１Ｃに示すように、上部指部３８ａはＹ軸周りに９０度回転し、第１の製品の層はその下の第２の製品の層に積重ねられサブ結束４２を形成する。

図１Ｄに示すように、基礎３６は下降し、指部３８ａ及び３８ｂは次のプレ積重ねサイクルの開始のために元の準備位置へと戻る。同時に、サブ結束４２はコンベア３４上を移動し積重ね用腕部４０上の位置へと移動する。図１Ｅに示すように、積重ね用腕部は、その後、搬送サイクルの間に上昇（矢印４４）、前進（矢印４６）、及び下降（矢印４８）されて、受け台１４の基礎、或いはそれ以前に積重ねられたサブ結束（図１Ｅの破線）の層上の僅かに上の配送位置に操作される。積重ね用腕部は、その後、その軸回りに９０度回転し、受け台に最も近い鉛直方向にある腕部に対してサブ結束４２の層を剥ぎ取るために引き抜かれ（図１Ｆの矢印５０）、このようにして、サブ結束を受け台に落とし込む。

積重ね用腕部は、その後、次のサブ結束を受取るための受取り準備位置に戻る。

図１Ｅ及び１Ｆにみられるように、積重ね部１６の搬送サイクルは、プレ積重ね部１８のプレ積重ねサイクルとオーバラップする。言い換えると、積重ね部１６が一つのサブ結束４２を受け台１４に搬送するプロセスの間に、プレ積重ね部１８は追加の製品の層を次のサブ結束にプレ積重ねをするプロセスにある。

各サブ結束は受け台１４の中に落とし込まれるので、受け台は結束が一杯に積重なるまで徐々に下降する（図１Ｆの矢印５４）。その後、結束は他の公知の装置（図示せず）により紐で結ばれて運ばれる。

図２Ａ−２Ｈは、アングル材の結束方法を示す。搬送車２２の操作、及び移送システム２０の他の構成要素は、平鋼に関して上述したものと基本的に同様である。しかし、プレ積重ね部１８の操作はアングル材を取り扱う場合には多少異なる。特に、図２Ａに示すように、４つのアングルによる第１の層は、まずコンベア３４によりプレ積重ね部の上部指部３８ａの上に運搬されて基礎３６の隣に置かれる。図２Ｂでは、第１の製品の層を停止部５６に対する保持位置にまでさらに移動させる道を明けるために、基礎３６は下降させられる。同時に、３つのアングル材からなる第２の製品の層がプレ積重ね部に向かって前進する。

図２Ｃでは、基礎３６がその上部位置に戻り、アングル材の第２の層が指部３８ａ，３８ｂの間に受取られる。

図２Ｄでは、下部の指部３８ｂが第２の製品の層をコンベア３４から取り込むために上昇し、第２の製品の層は指部３８ａ，３８ｂの間に掴まれる。図２Ｅに示されるように、第２の製品の層をその間に掴んだ指部３８ａ，３８ｂは、図２Ｆに示される位置までＸ軸回りに回転し、このようにして第２の製品の層を反転させる。

次に、図２Ｇに示すように、上部の指部３８ａはＹ軸回りに９０度回転して第１の製品の層の上に反転した第２の製品の層を積重ね、第２の層は第１の層に対して入れ子となりサブ結束５８を形成する。

図２Ｈに示すように、上部及び下部の指部３８ａ，３８ｂは、その後、それらの受取り位置に戻り、基礎３６は下降する。同時に、停止部５６は下降し、サブ結束５８はコンベア３４により積重ね用腕部４０上の位置に移動する。

図２Ｉに示すように、積重ね部は、その後上述した移送サイクルに従ってサブ結束を受け台１４内に落とし込む。この間に、プレ積重ね部は再度次のサブ結束を形成する過程にあり、受取り位置に戻ったときに積重ね用腕部４０に移送する準備ができている。

１０個の製品の層を含む結束を形成する例を用いた図３を参照し、積重ね部のサイクルごとに１つの層を移送する従来の結束システムでは、結束を完了するのに時間ｔ₁を要する。一方、サブ結束に２つの層をプレ積重ねする本発明に係るシステムでは、相当に短い時間ｔ₂で結束を完了し、すなわち、従来のシステムに対して約１／２の時間を要するだけである。

従って、本発明は、積重ね部の移送サイクルのより良い利点を取り入れることで実質的に結束システム全体の効率を向上させる。

本発明の結束システムは磁石を用いずに製品の積重ねをするという点が重要である。このようにして、本システムによると、例えばステンレス鋼棒などのような非磁性体である製品をも取り扱うことが可能となり、結束された磁性体である製品は残留磁化を被ることがない。

本発明に基づく平鋼の場合の結束システムを示す概略図である。 本発明に基づく平鋼の場合の結束システムを示す概略図である。 本発明に基づく平鋼の場合の結束システムを示す概略図である。 本発明に基づく平鋼の場合の結束システムを示す概略図である。 本発明に基づく平鋼の場合の結束システムを示す概略図である。 本発明に基づく平鋼の場合の結束システムを示す概略図である。 アングル材の結束方法を示す図１Ａ〜図１Ｆと同様な概略図である。 アングル材の結束方法を示す図１Ａ〜図１Ｆと同様な概略図である。 アングル材の結束方法を示す図１Ａ〜図１Ｆと同様な概略図である。 アングル材の結束方法を示す図１Ａ〜図１Ｆと同様な概略図である。 アングル材の結束方法を示す図１Ａ〜図１Ｆと同様な概略図である。 アングル材の結束方法を示す図１Ａ〜図１Ｆと同様な概略図である。 アングル材の結束方法を示す図１Ａ〜図１Ｆと同様な概略図である。 アングル材の結束方法を示す図１Ａ〜図１Ｆと同様な概略図である。 アングル材の結束方法を示す図１Ａ〜図１Ｆと同様な概略図である。 本発明に係る結束システムの効率と、典型的な従来のシステムの効率とを比較したグラフである。

符号の説明

１０ ローラ台、１２ 受取り局、１４ 受け台、１６ 積重ね部、１８ プレ積重ね部、２０ 搬送システム、２２ 搬送車、２４ 腕部、２６ 緩衝用チェーンコンベア、２８ 切替えチェーンコンベア、３０ 昇降プレート、３２，５６ 停止部、３４ 供給チェーンコンベア、３６ 基礎、３８ 指部、４０ 積重ね用腕部、４２，５８ サブ結束、４４ 上昇、４６ 前進、４８ 下降、５０ 引抜き、５４ 下降。

Claims (6)

1. 長尺鉄鋼製品を結束するシステムにおいて、
   前記製品を横方向に受取り局に配送するローラ台、
   前記受取り局から横方向に離れて設置され、前記製品を結束した形で受取り積重ねるように構成されて配置される受け台、
   前記受取り局と前記受け台との間に位置する積重ね部、
   前記積重ね部と前記受取り局との間に位置するプレ積重ね部、及び
   前記受取り局から前記プレ積重ね部へと製品を横方向に前進させ、前記プレ積重ね部は搬送システムと協同し、前記製品の積重ねられた層をサブ結束に事前積重ねをして前記サブ結束を前記積重ね部に移送するように構成されて配置され、前記積重ね部は前記サブ結束を前記受け台の中に落とし込むように作動する搬送システム、
   を備えることを特徴とする長尺鉄鋼製品を結束するシステム。
2. 前記積重ね部は、前記プレ積重ね部から前記サブ結束を受取る第１の位置と、前記サブ結束を前記受け台に落とし込む第２の位置との間の移送サイクルにおいて移動可能な支持腕部を備えることを特徴とする請求項１に記載の長尺鉄鋼製品を結束するシステム。
3. 前記プレ積重ね部は、事前積重ねサイクルにおいて、選択された製品の層を巣部結束に積み込み、前記サブ結束を前記積重ね部の前記支持腕部の上に移送する操作が可能な上部及び下部の指部を備えることを特徴とする請求項２に記載の長尺鉄鋼製品を結束するシステム。
4. 前記指部は、前記事前積重ねサイクルにおいて、選択された製品の層を、前記サブ結束を形成するコースで掴み取り反転させる操作が可能なことを特徴とする請求項３に記載の長尺鉄鋼製品を結束するシステム。
5. 前記事前積重ねサイクルは、前記移送サイクルにオーバラップすることを特徴とする請求項３又は４に記載の長尺鉄鋼製品を結束するシステム。
6. 長尺鉄鋼製品を結束する方法において、
   前記製品を横方向に受取り局に配送し、
   前記製品を前記受取り局からプレ積重ね部横方向に前進させ、
   前記プレ積重ね部に前記製品の重複した層をサブ結束に蓄積させ、前記サブ結束を積重ね部に移送させ、そして、
   前記積重ね部に前記サブ結束を受け台に蓄積させるために移送させることを特徴とする長尺鉄鋼製品を結束する方法。

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