JP2008198596A - リチウム二次電池用正極及びその製造方法、並びにリチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池用正極及びその製造方法、並びにリチウム二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】安全性が高く、且つ高容量のリチウム二次電池を提供する
【解決手段】本発明は、正極集電体と、前記正極集電体の上に形成された第1正極活物質層と、前記第1正極活物質層の上に形成された第2正極活物質層とを備え、前記第1正極活物質層は、層状結晶構造を有するリチウム複合酸化物を含み、前記第2正極活物質層は、スピネル構造またはオリビン構造を有するリチウム複合化合物を含み、前記層状結晶構造を有するリチウム複合酸化物とスピネル構造またはオリビン構造を有する前記リチウム複合化合物との重量比は、50:50〜85:15であり、前記第1正極活物質層と前記第2正極活物質層との界面は、前記第1正極活物質層及び前記第2正極活物質層の厚さ方向に凹凸を有し、前記凹凸の前記厚さ方向の最大高低差は、12μm以上であり、前記第2正極活物質層は、実質的に前記第1正極活物質層の全面を覆っているリチウム二次電池用正極である。
【選択図】 図4

Description

本発明は、安全で高容量のリチウム二次電池用正極及びその製造方法、並びにその正極を用いたリチウム二次電池に関する。
近年、携帯電話、ノート型パソコン、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)等の携帯機器の急激な普及に伴い、その電源として高エネルギー密度を有するリチウム二次電池の需要が急速に拡大している。現在、このリチウム二次電池は、上記携帯機器用の標準電池としての地位を確立し、今後ともその性能向上が要望されている。
携帯機器用のリチウム二次電池に要求される特性としては、軽量、薄型、小型、高容量、長寿命等が挙げられるが、さらに最近では電池の使用時の安全性も重要な要求特性となってきた。
リチウム二次電池の安全性を向上させる手段としては、主として電極活物質の改良と周辺充電設備の改良が挙げられる。これらの中で電極活物質の改良に関するものとしては、従来の正極活物質であるLiCoO2に代えて、より熱的安定性の高いLiMn24や資源的な制約のないLiFePO4を正極活物質として用いることが提案されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。また、異なる活物質と共に活物質層の積層体を構成し電極の特性を向上させることも提案されている(例えば、特許文献3〜特許文献5参照。)。
即ち、層状結晶構造を有するLiCoO2は、その理論容量が約273mAh/gであり、高容量化には最適な正極活物質であるが、充電時の熱的安定性が低く、電池を過充電した場合には、LiCoO2の層状結晶構造が崩壊して電解質との反応が起こり、この反応により電解質が分解して発生したガスにより、電池の内部抵抗の上昇や局部電流集中等の問題を生じ、最終的には電池内の温度が上昇して安全性が低下する。また、主要構成元素であるCoは、希少な元素であり安定的な供給が難しいため、LiCoO2のみを正極活物質として用いることは電池のコストを増大させる要因となっている。
一方、スピネル構造を有するLiMn24は、その理論容量が約140mAh/gであり、LiCoO2より容量が小さいが、充電時の熱的安定性が高く、電池を過充電した場合の安全性が高い特徴がある。また、オリビン構造を有するLiFePO4も、その理論容量はLiCoO2より小さいが、安全性の高い活物質である。
特開平6−76824号公報 特開平9−134724号公報 特開平9−167618号公報 特開2003−197180号公報 特開2004−192818号公報
確かに、LiCoO2やLiNiO2などの層状結晶構造を有するリチウム複合酸化物を、一定以上の割合で上記スピネル構造を有するリチウム複合化合物や、上記オリビン構造を有するリチウム複合化合物に置き換えることにより、電池の安全性を高めることはできるものの、リチウム二次電池における高容量化の要求は強く、スピネル構造あるいはオリビン構造を有するリチウム複合化合物を用いることによる容量損失をできるだけ抑制しながら安全性を向上させる技術が必要とされている。
本発明は、上記問題を解決するもで、安全性が高く、且つ高容量のリチウム二次電池用正極及びその製造方法、並びにその正極を用いたリチウム二次電池を提供するものである。
本発明のリチウム二次電池用正極は、正極集電体と、前記正極集電体の上に形成された第1正極活物質層と、前記第1正極活物質層の上に形成された第2正極活物質層とを含むリチウム二次電池用正極であって、前記第1正極活物質層は、層状結晶構造を有するリチウム複合酸化物を含み、前記第2正極活物質層は、スピネル構造またはオリビン構造を有するリチウム複合化合物を含み、前記層状結晶構造を有するリチウム複合酸化物と、スピネル構造またはオリビン構造を有する前記リチウム複合化合物との重量比は、50:50〜85:15であり、前記第1正極活物質層と前記第2正極活物質層との界面は、前記第1正極活物質層及び前記第2正極活物質層の厚さ方向に凹凸を有し、前記凹凸の前記厚さ方向の最大高低差は、12μm以上であることを特徴とする。
また、本発明のリチウム二次電池は、上記本発明のリチウム二次電池用正極と、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極とを含むことを特徴とする。
また、本発明のリチウム二次電池用正極の製造方法は、上記本発明のリチウム二次電池用正極の製造方法であって、正極集電体の上に、層状結晶構造を有するリチウム複合酸化物を含む第1正極活物質塗料を塗布する工程と、前記第1正極活物質塗料が乾燥する前に、前記第1正極活物質塗料の上に、スピネル構造またはオリビン構造を有するリチウム複合化合物を含む第2正極活物質塗料を塗布する工程と、前記第1正極活物質塗料と前記第2正極活物質塗料とを乾燥して、第1正極活物質層と第2正極活物質層とを形成する工程とを含み、前記第2正極活物質塗料の粘度が、前記第1正極活物質塗料の粘度より小さいことを特徴とする。
本発明は、安全性が高く、且つ高容量のリチウム二次電池を提供することができる。
(実施形態1)
先ず、本発明のリチウム二次電池用正極について説明する。本発明のリチウム二次電池用正極は、正極集電体と、正極集電体の上に形成された第1正極活物質層と、第1正極活物質層の上に形成された第2正極活物質層とを備えている。また、第1正極活物質層は、層状結晶構造を有するリチウム複合酸化物(以下、「層状リチウム複合酸化物」という場合がある。)を含み、第2正極活物質層は、スピネル構造またはオリビン構造を有するリチウム複合化合物(以下、「スピネル型リチウム複合化合物」、「オリビン型リチウム複合化合物」という場合がある。)を含んでいる。
上記層状リチウム複合酸化物は、一般に過充電時の安全性は低いが、高い理論容量を有し、例えば、LixCoO2(0.95≦x≦1.1)等のリチウム・コバルト複合酸化物、LixNiO2(0.95≦x≦1.1)等のリチウム・ニッケル複合酸化物、上記リチウム・ニッケル複合酸化物のニッケルの一部がコバルトやマンガンで置換された、リチウム・ニッケル・コバルト複合酸化物、リチウム・マンガン・ニッケル複合酸化物、リチウム・マンガン・ニッケル・コバルト複合酸化物等が該当する。特に、LixCoO2は、製造が容易であり、且つ取り扱いが容易なことから好ましい。これらは、2種以上を混合又は複合化して用いてもよい。また、上記それぞれの複合酸化物は、Na、K、Mg、Ca、Ti、Zr、Nb、Cr、Mo、W、Al、In、Si、Ge、Snなどの添加元素を含んでいてもよい。
また、上記スピネル型リチウム複合化合物としては、リチウム複合酸化物が好ましく、一般に過充電時における電解質との反応性が低く、高い安全性を有する、例えば、LiyMn24(0.95≦y≦1.1)等のリチウム・マンガン複合酸化物、Li4/3Ti5/34等のリチウム・チタン複合酸化物等が好ましく用いられる。特に、LiMn24は、熱的安定性が高いため好ましい。これらも、2種以上を混合又は複合化して用いてもよく、Na、K、Mg、Ca、Ti、Zr、Nb、Cr、Co、Ni、Mo、W、Al、In、Si、Ge、Snなどの元素で構成元素の一部が置換されていてもよい。リチウム複合酸化物以外に、リチウム複合硫化物などを用いることもできる。
また、上記オリビン型リチウム複合化合物としては、リン酸化合物が好ましく、LiMPO(0.95≦z≦1.1であり、Mは、Mn、Fe、CoおよびNiより選択される元素のいずれかを含む1種以上の元素を表す)等の式で表わされるリチウム・リン酸化合物が好ましく用いられる。特に容量などの点でリン酸鉄リチウムが好ましい。
このように正極活物質層を2層構造とし、且つ過充電時における電解質との反応性が低いスピネル型リチウム複合化合物あるいはオリビン型リチウム複合化合物を含む層を電解質に直接接する正極の外側に配置することにより、過充電時における正極活物質による電解質の分解反応を抑制することができ、過充電時の安全性が向上する。
また、正極活物質層を上記2層構造とすることにより、層状リチウム複合酸化物とスピネル型リチウム複合化合物あるいはオリビン型リチウム複合化合物とを単に混合した単一層構造の正極活物質層に比べて、より少ない量の上記リチウム複合化合物で過充電時における安全性を向上できる。このため、高容量の層状リチウム複合酸化物の量を相対的に増加させることができ、正極の高容量化をより効果的に行うことができる。これは、上記単一層構造では、電解質との界面に、層状リチウム複合酸化物とスピネル型あるいはオリビン型リチウム複合化合物の両方が存在するため、局所的に、層状リチウム複合酸化物の構造不安定化による電解質との分解反応が起こるのに対して、上記2層構造では、電解質との界面には実質的にスピネル型あるいはオリビン型リチウム複合化合物のみが存在することにより、これがバッファ層として効果的に働くため、より少ない量の上記リチウム複合化合物で過充電時における安全性を向上できると考えられる。
上記層状リチウム複合酸化物と上記スピネル型あるいはオリビン型リチウム複合化合物との重量比は、50:50〜85:15、好ましくは、70:30〜85:15とする。層状リチウム複合酸化物の割合が50重量%未満、即ちスピネル型あるいはオリビン型リチウム複合化合物の割合(スピネル型複合化合物とオリビン型複合化合物のどちらも含有する場合はその合計)が50重量%を超えると、安全性は向上するものの容量が低下し、層状リチウム複合酸化物の割合が85重量%を超えると、即ちスピネル型あるいはオリビン型リチウム複合化合物の割合が15重量%未満では、容量は向上するものの安全性が低下する。
上記2層構造の各正極活物質層の厚さは、両層の密度が同等の場合、第1正極活物質層と第2正極活物質層とのトータル厚さを、層状リチウム複合酸化物の重量とスピネル型あるいはオリビン型リチウム複合化合物の重量の比で案分した厚さとすることができる。正極活物質層のトータル厚さは特に限定されないが、例えば、20μm以上200μm以下とすればよい。
上記第1正極活物質層と上記第2正極活物質層との界面は、第1正極活物質層及び第2正極活物質層の厚さ方向に凹凸を有し、第1正極活物質層及び第2正極活物質層の厚さ方向におけるその凹凸の最大高低差は、12μm以上、より好ましくは14μm以上、さらに好ましくは20μm以上である。第1正極活物質層と第2正極活物質層の界面の凹凸が大きくなると、第1正極活物質層と第2正極活物質層との接触面積が大きくなるので、第1正極活物質層と第2正極活物質層との物理的接合強度が向上し、また空孔等の界面抵抗成分が減少して界面抵抗が減少するため、大電流放電における容量低下を防ぐことができる。上記高低差は、第2正極活物質層の厚さより小さく設定し、第1正極活物質層が正極表面で電解質と接触しないようにするのが望ましい。
また、上記界面の一部において、第1正極活物質層が第2正極活物質層内で膜面方向に食い込むように折れ曲がる領域が形成されていることが好ましい。これにより、第1正極活物質層と第2正極活物質層との物理的接合強度がさらに向上する。
上記第2正極活物質層は、上記第1正極活物質層の全面を覆っていることが好ましい。第1正極活物質層の一部がわずかに第2正極活物質層の表面で露出する程度であれば、安全性向上の効果は損なわれないが、その割合が多くなると、表面に露出した第1正極活物質層が安全性を低下させるため、第2正極活物質層は実質的に前記第1正極活物質層の全面を覆うことが望ましく、第2正極活物質層が第1正極活物質層を完全に覆うようにした場合には、正極表面での第1正極活物質層と電解質との接触を完全に防止できる。
上記正極集電体としては、厚さ6μm以上30μm以下のアルミニウム箔等が使用できる。また、第1正極活物質層及び第2正極活物質層には、必要に応じて炭素材料等の導電助剤及びやポリフッ化ビニリデン(PVDF)等のバインダを添加することができる。導電助剤の添加量は、第1正極活物質層及び第2正極活物質層のそれぞれの全体の重量割合で5重量%以上10重量%以下とすることが好ましい。この範囲内であれば、放電容量に対する影響が小さいからである。また、バインダの添加量は、第1正極活物質層及び第2正極活物質層のそれぞれの全体の重量割合で1重量%以上10重量%以下とすることができる。
次に、本発明のリチウム二次電池用正極の製造方法について説明する。本発明のリチウム二次電池用正極の製造方法は、正極集電体の上に、上記層状リチウム複合酸化物を含む第1正極活物質塗料を塗布する工程と、第1正極活物質塗料が乾燥する前に、第1正極活物質塗料の上に、上記スピネル型リチウム複合化合物および上記オリビン型リチウム複合化合物の少なくとも一方を含む第2正極活物質塗料を塗布する工程と、第1正極活物質塗料と第2正極活物質塗料とを乾燥して、第1正極活物質層と第2正極活物質層とを形成する工程とを備えている。
第1正極活物質塗料が乾燥する前に第2正極活物質塗料を塗布(以下、「同時重層塗布」という場合がある。)することにより、第1正極活物質層と第2正極活物質層との界面における空孔等の界面抵抗成分が減少して界面抵抗が減少する。これは、同時重層塗布により、第1正極活物質塗料と第2正極活物質塗料とが乾燥する前に、その界面において塗料中の溶媒が相互に対流して第1正極活物質塗料と第2正極活物質塗料とが相互に混ざり合い、第1正極活物質層と第2正極活物質層との界面において空孔等の界面抵抗成分が発生するのを抑制するためと考えられる。
一方、第1正極活物質塗料が乾燥した後に第2正極活物質塗料を塗布(以下、「逐次重層塗布」という場合がある。)すると、第1正極活物質塗料と第2正極活物質塗料とが相分離した状態で第2正極活物質塗料の乾燥が進むため、第1正極活物質層と第2正極活物質層との界面において空孔等の界面抵抗成分が発生して界面抵抗が増加すると考えられる。
また、上記第2正極活物質塗料の粘度は、上記第1正極活物質塗料の粘度より小さく設定するのが望ましい。より具体的には、第2正極活物質塗料の粘度は、第1正極活物質塗料の粘度より2/3以下が好ましく、より好ましくは1/2以下である。但し、1/10を下回ると第2正極活物質塗料の塗布が困難となる場合があるので、第2正極活物質塗料の粘度は、第1正極活物質塗料の粘度より1/5以上が好ましい。これにより、第1正極活物質塗料と第2正極活物質塗料との界面で溶媒の適度な対流が生じ、乾燥後に、第1正極活物質層と第2正極活物質層との界面に、第1正極活物質層及び第2正極活物質層の厚さ方向における最大高低差が12μm以上となる凹凸を形成しやすくなる。ただし、スピネル型リチウム複合化合物あるいはオリビン型リチウム複合化合物の割合が少ない場合、すなわち、第2正極活物質層の厚みが薄い場合は、上記対流により、第1正極活物質層が第2正極活物質層の表面に露出しやすくなるので、前述したように、層状リチウム複合酸化物とスピネル型あるいはオリビン型リチウム複合化合物との重量比は、85:15またはそれよりも層状リチウム複合酸化物の割合を少なくするのがよい。
一方、第1正極活物質塗料の粘度と、第2正極活物質塗料の粘度とが同じか、第2正極活物質塗料の粘度が、第1正極活物質塗料の粘度より大きい場合には、第1正極活物質層と第2正極活物質層との界面において塗料中の溶媒の対流が過度に生じる場合があり、第1正極活物質塗料に含まれる層状リチウム複合酸化物が第2正極活物質層の表面にまで達する割合が多くなったり、さらに、第1正極活物質塗料と第2正極活物質塗料とが完全に混じり合って、積層構造が崩れてしまう場合があるため、第2正極活物質塗料の粘度は、第1正極活物質塗料の粘度より小さく設定するのが望ましい。
上記第1正極活物質塗料および上記第2正極活物質塗料は、活物質以外に、必要に応じて炭素材料等の導電助剤及びポリフッ化ビニリデン(PVDF)等のバインダを含むことができる。
続いて、本発明のリチウム二次電池用正極の製造方法の一例について図面に基づき説明する。図1は、本発明のリチウム二次電池用正極の製造方法における同時重層塗布工程の一例を示す要部断面図であり、ハッチング部分のみが断面を示す。図1において、層状リチウム複合酸化物、導電助剤、バインダ、溶媒等からなる第1正極活物質塗料11と、スピネル型リチウム複合酸化物、導電助剤、バインダ、溶媒等からなる第2正極活物質塗料12とは、エクストルージョン型塗布ヘッド13の2つのスリット14及び15から、走行する集電体16の上に同時に吐出されて塗布され、第1正極活物質層17と第2正極活物質層18とを形成している。また、19は、塗布形成された第2正極活物質層18を平滑化処理する可撓体である。このように、第1正極活物質塗料11と第2正極活物質塗料12とを集電体16の上に同時に吐出して塗布することにより、第1正極活物質層17と第2正極活物質層18との界面における空孔等の界面抵抗成分が減少して界面抵抗が減少する。この場合、前述の理由から、第2正極活物質塗料12の粘度は、第1正極活物質塗料11の粘度より小さく設定される。
また、図2は、本発明のリチウム二次電池用正極の製造方法における同時重層塗布工程の他の一例を示す要部断面図であり、ハッチング部分のみが断面を示す。図2において、スリット21を有するエクストルージョン型塗布ヘッド22を2個並設し、先ず層状リチウム複合酸化物、導電助剤、バインダ、溶媒等からなる第1正極活物質塗料23を、走行する集電体25の上に吐出して塗布する。その後、第1正極活物質塗料23が乾燥する前に、スピネル型リチウム複合酸化物、導電助剤、バインダ、溶媒等からなる第2正極活物質塗料24を、第1正極活物質塗料23の上に吐出して塗布する。このようにして、第1正極活物質層26と第2正極活物質層27とが集電体25の上に形成される。また、28は、塗布形成された第2正極活物質層27を平滑化処理する可撓体である。このように、第1正極活物質塗料23と第2正極活物質塗料24とを集電体25の上にほぼ同時に吐出して塗布することにより、第1正極活物質層26と第2正極活物質層27との界面における空孔等の界面抵抗成分が減少して界面抵抗が減少する。この場合、前述の理由から、第2正極活物質塗料24の粘度は、第1正極活物質塗料23の粘度より小さく設定される。
このようにして正極活物質層が形成された正極前駆体は、乾燥工程、加圧工程、切断工程等を経て、本発明のリチウム二次電池用正極が製造される。
上記図1、図2では、集電体の片面にのみ正極活物質層を形成した例を示したが、集電体の両面に活物質層を形成することもできる。また、上記の例では、エクストルージョン型コータを用いたが、これに限らず、塗布ギャップ可変型アプリケーターバー、ギャップ固定ブレード、カーテンコーター、ダイコーター等を用いてもよく、さらにグラビアパターン印刷法、転写ロール印刷法等も用いることもできる。
(実施形態2)
次に、本発明のリチウム二次電池について説明する。本発明のリチウム二次電池は、実施形態1で説明した本発明のリチウム二次電池用正極と、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極と、電解質と、セパレータとを備えている。
上記リチウム二次電池用正極については、実施形態1と重複する説明は省略する。正極活物質層の密度は、2.7g/cm3以上3.8g/cm3以下が好ましく、3.2g/cm3以上3.6g/cm3以下がより好ましい。この範囲内であれば、正極の柔軟性を維持しつつ、高容量化が図れるからである。
負極に用いる材料としては、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な材料であればよく、例えば、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボンマイクロビーズ、炭素繊維、活性炭等の炭素材料を使用できる。また、Si、Sn等のリチウムと合金化可能な金属、又は金属リチウム、又はリチウムに近い低電位で充放電できる酸化物等を用いることができる。
負極材料に金属材料以外を用いた場合には、正極と同様に集電体上に負極活物質層を形成する。負極活物質層には、必要に応じて炭素材料等の導電助剤やPVDF等のバインダを添加することができる。導電助剤の添加量は、負極活物質層の全体の重量割合で5重量%以上10重量%以下とすることが好ましい。この範囲内であれば、放電容量に対する影響が小さいからである。また、バインダの添加量は、負極活物質層の全体の重量割合で1重量%以上10重量%以下とすることができる。上記負極集電体としては、厚さ6μm以上30μm以下の銅箔等が使用できる。
上記負極活物質層の密度は、1.4g/cm3以上1.7g/cm3以下が好ましく、1.5g/cm3以上1.6g/cm3以下がより好ましい。この範囲内であれば、リチウムイオンの受容性を維持しつつ、高容量化が図れるからである。負極活物質層の厚さは特に限定されないが、例えば、5μm以上40μm以下とすればよい。
上記電解質としては、溶媒に溶質を溶解させた液状電解質(以下、電解液という。)が通常用いられるが、リチウムイオンの輸送体であれば特に制限なしに用いることができる。例えば、各種ポリマーからなるゲル状ポリマー電解質、固体ポリマー電解質、LiPON等からなる無機固体電解質、リチウムイオン含有常温溶融塩等も使用できる。
電解液の溶媒としては、例えば、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等を単独で又は複数混合して使用できる。また、必要に応じて他の溶媒を添加することも可能である。
また、電解液の溶質としては、例えば、LiClO4、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiSbF6、LiCF3SO3、LiC49SO3、LiCF3CO2、Li224(SO32、LiN(CF3SO22、LiN(CF3SO22、LiCn2n+1SO3(2≦n≦5)、LiN(RfOSO22〔ここで、Rfはフルオロアルキル基を示す。〕、LiN(CF3SO2)(C49SO2)、LiN(C25SO2)(C49SO2)、LiN(CF3SO2)(C25SO2)等を使用できる。
電解液中における溶質の濃度は、特に限定されるものではないが、0.5mol/L以上1.7mol/L以下が好ましく、0.8mol/L以上1.2mol/L以下がより好ましい。この範囲内であれば、十分なイオン伝導性が得られるからである。
上記セパレータとしては、強度が充分で電解液を多く保持できるものが好ましく、この点から、厚さ10μm以上50μm以下、開口率30%以上70%以下のポリプロピレン製、ポリエチレン製、又はポリプロピレンとポリエチレンのコポリマー製の多孔性フィルム又は不織布等が好ましい。また、短絡防止などの目的で、無機酸化物などのフィラーを含むセパレータを用いてもよい。
以上の正極及び負極を用いて本発明のリチウム二次電池を作製するには、例えば、帯状の正極及び負極を帯状のセパレータを介して渦巻状に捲回して電極体を形成し、この電極体を電池ケースに挿入し、正極及び負極にリード体を溶接すればよい。その後、電池ケース内に電解液を注入し、電池ケースの開口部を封口することにより、本発明のリチウム二次電池が完成する。
以上のように、本発明のリチウム二次電池用正極を用いることで、容量損失を最低限に抑えた安全性の高いリチウム二次電池の提供が可能となる。
次に、本発明のリチウム二次電池の一例を図面に基づき説明する。図3は、本発明のリチウム二次電池の一例を示す断面図である。なお、下記説明では、正極として実施形態1の本発明のリチウム二次電池用正極を用い、負極、セパレータ及び電解液については、本実施形態で説明したものと同様のものが使用されるので、その詳細な説明は省略する。
図3において、リチウム二次電池31は、円筒型の電池ケース32と、電池ケース32の開口部を封口する蓋板33とを備えている。電池ケース32及び蓋体33はステンレス鋼等で形成されている。蓋板33は、ポリプロピレン等で形成された絶縁パッキング34を介して、電池ケース32の開口部に固定されている。
電池ケース32の中には、正極35と負極36とがセパレータ37を介して渦巻状に捲回されて形成された電極体と、電解液38とが収納されている。また、正極35の上端には、正極リード体39が溶接されており、正極リード体39は、接続板40を介して蓋体33と電気的に接続され、蓋体33は正極端子を兼ねている。さらに、負極36の下端には、負極リード体41が溶接されており、負極リード体41は、電池ケース32と電気的に接続されており、電池ケース32は負極端子を兼ねている。また、電池ケース32の底部及び側部にはポリテトラフルオロエチレンシート等で形成された絶縁体42が配置されている。
なお、図3では、煩雑化を避けるため、正極35や負極36の作製にあたって使用した集電体としての金属箔は図示していない。
また、図3では、蓋体33が正極端子として機能し、電池ケース32が負極端子として機能しているが、電池ケース32の材質等によっては、その正負が逆となる場合もある。さらに、上記電池ケース32としては、金属製の円筒型の電池ケースを用いたが、その他に金属製の角型の電池ケース、又はラミネートフィルム製のラミネートケース等を用いることもできる。
次に、実施例に基づき本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
以下のようにして、図3に示したものと同様の構造のリチウム二次電池を作製した。
<正極の作製>
正極活物質としてLiCoO2(平均粒径10μm)96重量部と、導電助剤としてケッチェンブラック2重量部と、バインダとしてのPVDF2重量部とを、プラネタリミキサーを用いて50rpmで30分間混練後、粘度が6000cpsになるまでN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を添加して減圧混練を行い、第1正極活物質塗料を調製した。
また、正極活物質としてLiCoO2に代えてLiMn24(平均粒径20μm)を用い、粘度を4000cpsとした以外は、第1正極活物質塗料と同様にして第2正極活物質塗料を調製した。
次に、図2に示すように、第1正極活物質塗料をアルミニウム箔(厚さ15μm)上に、塗布厚さ100μmで塗布した直後に、第2正極活物質塗料を第1正極活物質塗料の上に、塗布厚さ95μmで塗布した。その後、この正極前駆体を85℃のホットプレート上で10分間静置してNMPを蒸発させた後、裏面にも同様に第1正極活物質塗料と第2正極活物質塗料を塗布して乾燥を行い、さらに炉内温度を100℃に設定した真空乾燥機内に15時間静置してNMPを完全に除去して、アルミニウム箔の両面に第1正極活物質層と第2正極活物質層からなる2層構造の正極活物質層を形成した。
得られた正極前駆体の第1正極活物質層及び第2正極活物質層の塗布量は、それぞれ片面で14.96mg/cm2、13.03mg/cm2であった。この正極前駆体を正極活物質層全体の密度が3.55g/cm3になるまでカレンダーロールプレス機により加圧成型して、表面の塗布面積が316mm×43mm、裏面の塗布面積が247mm×43mmのサイズになるように切断して帯状の正極を作製した。作製した正極の正極活物質層のトータル厚さは147μmであり、LiCoO2含有の第1正極活物質層とLiMn24含有の第2正極活物質層との塗布重量の割合は54%/46%であった。
<負極の作製>
負極活物質として天然黒鉛96重量部と、導電助剤としてケッチェンブラック2重量部と、バインダとしてPVDF2重量部とを、プラネタリミキサーを用いて50rpmで30分間混練後、粘度が5000cpsになるまでNMPを添加して減圧混練を行い、負極活物質塗料を調製した。
次に、図2に示した塗布ヘッドを一つだけ用いて、負極活物質塗料を電解銅箔(厚さ8μm)上に、塗布厚さ140μmで塗布した。その後、この負極前駆体を85℃のホットプレート上で10分間静置してNMPを蒸発させた後、裏面にも同様に負極活物質塗料を塗布して乾燥を行い、さらに炉内温度を100℃に設定した真空乾燥機内に15時間静置してNMPを完全に除去して、電解銅箔の両面に負極活物質層を形成した。
得られた負極前駆体を負極活物質層の密度が1.5g/cm3になるまでカレンダーロールプレス機により加圧成型して、表面の塗布面積が319mm長×43mm、裏面の塗布面積が260mm×43mmのサイズになるように裁断して帯状の負極を作製した。作製した負極の負極活物質層のトータル厚さは146μmであった。
<電極体の作製>
上記正極と上記負極との間に、セパレータとして厚さ20μmの微多孔性ポリエチレンフィルムを配置し、渦巻状に捲回して電極体を作製した。次に、正極の端部に正極リード体を溶接し、また負極の端部に負極リード体を溶接した。
<電池の作製>
上記電極体を、外径14mm、高さ51.5mmの有底円筒状の電池ケース内に挿入し、図3に示すように、負極リード体と電池ケースとを溶接し、また正極リード体と接続板とを溶接した。次に、電池ケース内に1.2mol/LのLiPF6を溶解させたエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとの混合溶媒(混合重量比1:2)を2.15g注入した。その後、電池ケースの開口部を封口して、図3と同様の構造のリチウム二次電池を作製した。
(実施例2)
第1正極活物質塗料の塗布厚さを100μmから150μmへ、第2正極活物質塗料の塗布厚さを95μmから50μmへ変更した以外は、実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。
得られた正極前駆体の第1正極活物質層及び第2正極活物質層の塗布量は、それぞれ片面で18.41mg/cm2、7.89mg/cm2であった。また、作製した正極の正極活物質層のトータル厚さは149μmであり、LiCoO2含有の第1正極活物質層とLiMn24含有の第2正極活物質層との塗布重量の割合は78%/22%であった。
(比較例1)
第1正極活物質塗料のみを用い、さらに第1正極活物質塗料の塗布厚さを100μmから185μmへ変更した以外は、実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。作製した正極の正極活物質層(LiCoO2の単一層)の厚さは156μmであった。
(比較例2)
実施例1で調製した第1正極活物質塗料と第2正極活物質塗料とを、LiCoO2とLiMn24との重量比が実施例1と同じになるよう、第1正極活物質塗料50重量部および第2正極活物質塗料50重量部の割合で混合して本実施例の正極活物質塗料を調製し、この正極活物質塗料のみを用い、正極活物質塗料の塗布厚さを200μmとした以外は、実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。作製した正極の正極活物質層(LiCoO2とLiMn24の混合物の単一層)の厚さは157μmであった。
(比較例3)
実施例1で調製した第1正極活物質塗料と第2正極活物質塗料とを用い、第1正極活物質塗料をアルミニウム箔(厚さ15μm)上に、塗布厚さ100μmで塗布して室温で乾燥させた後に、第2正極活物質塗料を第1正極活物質塗料の上に、塗布厚さ100μmで塗布した以外は、実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。
得られた正極前駆体の第1正極活物質層及び第2正極活物質層の塗布量は、それぞれ片面で14.96mg/cm2、13.03mg/cm2であった。また、作製した正極の正極活物質層のトータル厚さは157μmであり、LiCoO2含有の第1正極活物質層とLiMn24含有の第2正極活物質層との塗布重量の割合は54%/46%であった。
(比較例4)
第1正極活物質塗料の塗布厚さを100μmから185μmへ変更し、第2正極活物質塗料の塗布厚さを95μmから10μmへ変更した以外は、実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。
得られた正極前駆体の第1正極活物質層及び第2正極活物質層の塗布量は、それぞれ片面で23.67mg/cm2、2.63mg/cm2であった。また、作製した正極の正極活物質層のトータル厚さは163μmであり、LiCoO2含有の第1正極活物質層とLiMn24含有の第2正極活物質層との塗布重量の割合は88%/12%であった。
(比較例5)
第1正極活物質塗料の塗布厚さを100μmから150μmへ、第2正極活物質塗料の塗布厚さを95μmから25μmへ変更し、第1正極活物質塗料の粘度と第2正極活物質塗料の粘度とをともに5000cpsとした以外は、実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。
得られた正極前駆体の第1正極活物質層及び第2正極活物質層の塗布量は、それぞれ片面で21.04mg/cm2、5.26mg/cm2であった。また、作製した正極の正極活物質層のトータル厚さは157μmであり、LiCoO2含有の第1正極活物質層とLiMn24含有の第2正極活物質層との塗布重量の割合は80%/20%であった。
<充放電試験>
実施例1、2および比較例1〜5の電池を用いて充放電試験を行った。先ず、それぞれの電池に用いられた正極活物質の重量から正極理論容量を計算し、この正極理論容量を各電池の設計電気容量とした。この設計電気容量を1時間で放電する時の電流値を1Cとし、この1Cの電流値を基準にして、放電電流を0.2C、0.5C、1.0C及び2.0Cとそれぞれ変えて放電し、各放電電流(放電レート)における放電特性を評価した。
具体的には、各電池を東洋システム社製の充放電試験装置“TOSCAT−3100”(商品名)に接続し、室温(25℃)において各設計電気容量に対して0.2Cで4.2Vまでの定電流充電を行い、電池電圧が4.2Vに到達した後は定電圧状態を維持するように充電条件を設定した。充電終止条件は充電時間で規制し、総充電時間は8時間とした。各電池をこの充電条件で充電した後、0.2Cで3Vまで放電を行い、初期容量とした。
次に、得られた初期容量に対し、各電池を0.2Cで4.2Vまでの定電流充電を行い、電池電圧が4.2Vに到達した後は定電圧状態を維持するように充電条件を設定した。充電終止条件は充電時間で規制し、総充電時間は6.5時間とした。各電池をこの充電条件で充電した後、0.2C、0.5C、1.0C及び2.0Cの放電レートで3Vまで放電を行い、各放電レートごとに放電容量を測定した。
得られた0.2Cでの放電容量を100%として、下記式(1)で各放電レートごとの放電レート特性(%)を算出した。但し、式(1)で、Aは各放電レートでの放電容量を表し、Bは0.2Cでの放電容量を表す。その結果を表1に示す。
放電レート特性=(A/B)×100 (1)
Figure 2008198596
表1から、LiMn24はLiCoO2に比べて理論容量が小さいため、LiMn24の含有量がLiCoO2の含有量に対して重量比で15%以上となる実施例1および2、比較例2、3および5は、LiMn24の含有量がそれよりも少ない比較例1および4に比べて初期容量が低いことが分かる。
しかし、LiMn24とLiCoO2との重量比が同じ実施例1と比較例3とを比較すると、同時重層塗布した実施例1のほうが、逐次重層塗布した比較例3に比べて、放電レート特性は高いことが分かる。これは、塗料の粘度を調整して同時重層塗布により第1正極活物質層と第2正極活物質層とを形成した実施例1では、両活物質層の界面の凹凸が大きくなり、界面が平坦になる比較例3に比べて界面抵抗成分が減少したためと考えられる。また、LiMn24とLiCoO2との重量比が同じ実施例1と比較例2とを比較すると、正極活物質層を2層構造にした実施例1のほうが、正極活物質層を混合単層構造にした比較例2に比べて、放電レート特性が高いことが分かる。これは、比較例2ではLiMn24とLiCoO2との混合性が悪いためと考えられる。
<正極断面の観察>
実施例2、比較例3及び比較例5で作製した正極の断面について、電子顕微鏡(SEM)による層構造の観察と、エネルギー分散型蛍光X線分析(EDX)による元素マッピングを行った。その結果を図4(実施例2)、図5(比較例5)及び図6(比較例3)に示す。
図4から、本発明の実施例2では、Coを含有した第1正極活物質層とMnを含有した第2正極活物質層との界面は、各層の厚さ方向に凹凸を有し、その凹凸の厚さ方向の最大高低差は17μmであることが分かる。また、第2正極活物質層は、第1正極活物質層の全面を覆っており、上記界面の一部において、第1正極活物質層が第2正極活物質層内で膜面方向に食い込むように折れ曲がる領域が形成されていることも分かる。なお、実施例1の正極でも、第1正極活物質層と第2正極活物質層との界面は、厚さ方向に最大高低差が12μm以上となる凹凸を有し、また、第2正極活物質層が第1正極活物質層の全面を覆っている様子が観察された。
また、図5から、比較例5では、Coを含有した第1正極活物質層とMnを含有した第2正極活物質層との界面は、各層の厚さ方向に凹凸を有し、その凹凸の厚さ方向の最大高低差は38μmであり、第1正極活物質層が第2正極活物質層の表面にまで達しており、LiCoO2が正極の表面に露出していることが分かる。また、第1正極活物質層と第2正極活物質層の積層構造が崩れつつある。これは、比較例5では、第1正極活物質塗料の粘度と第2正極活物質塗料の粘度とを同じにしたため、第1正極活物質層と第2正極活物質層との界面において塗料中の溶媒の対流が過度に生じ、第1正極活物質塗料が第2正極活物質塗料と混合し過ぎて、第1正極活物質塗料が第2正極活物質層の表面にまで達したためと考えられる。前記LiCoO2の露出箇所は、正極全体で多数認められた。
さらに、図6から、比較例3では、Coを含有した第1正極活物質層とMnを含有した第2正極活物質層との界面は、各層の厚さ方向に凹凸を有し、その凹凸の厚さ方向の最大高低差は11μmであることが分かる。これは、逐次重層塗布を行った比較例3では、第1正極活物質層と第2正極活物質層との界面において塗料中の溶媒の対流が生じず、第1正極活物質塗料と第2正極活物質塗料との混合がないためと考えられる。このため、第1正極活物質層と第2正極活物質層との界面における界面抵抗が増加し、放電レート特性が低下してしまう。
<過充電試験>
実施例1、2及び比較例1〜5の電池を用いて過充電試験を行った。具体的には、各電池を前述の充放電試験装置“TOSCAT−3100”に接続し、室温(25℃)において各初期容量に対して0.2Cで4.2Vまでの定電流充電を行った後、2.0Aで上限電圧を12Vに設定して充電を行った。電池表面に熱電対を設置して、過充電試験中の電池の表面温度をモニターした。その結果を表2に示す。供試電池は各2個とし、表2では過充電試験中に電池の表面温度が130℃を超えた電池の個数を示した。
Figure 2008198596
表2から、本発明の実施例1及び実施例2では、過充電時の安全性が確認された。一方、正極活物質層が、LiCoO2の単体あるいはLiCoO2とLiMn24の混合物の単一層で構成された比較例1および比較例2、およびLiMn24の含有量が重量比で15%より低い比較例4では、2.0Aでの充電時において電池の表面温度が130℃を超える電池が発生した。これは、比較例1および比較例2では、電解質と接する正極活物質層の表面に熱的安定性の低いLiCoO2が存在するため、過充電による発熱でLiCoO2の層状結晶構造が崩壊して電解質との反応が起こり、この反応により電解質が分解して発生したガスにより、電池の内部抵抗の上昇や局部電流集中等の問題を生じ、最終的には電池内の温度が130℃を超えたものと考えられる。また、比較例4では、LiMn24の割合が少なくなり、第2正極活物質層が薄くなるため、電解質と第1正極活物質層中のLiCoO2との反応が抑えきれなかったと考えられる。
以上の結果から、本発明のリチウム二次電池は、電池容量および放電レート特性を良好に保ちつつ、従来よりも安全性を高めることができる。
以上説明したように本発明は、安全性が高く、且つ高容量のリチウム二次電池を提供でき、携帯電話、ノート型パソコン等の携帯機器用の二次電池としてだけではなく、さまざまな機器の電源として幅広く利用が可能である。
本発明のリチウム二次電池用正極の製造方法における同時重層塗布工程の一例を示す要部断面図である。 本発明のリチウム二次電池用正極の製造方法における同時重層塗布工程の他の一例を示す要部断面図である。 本発明のリチウム二次電池の一例を示す断面図である。 実施例2の正極の断面のSEM写真(A)と、EDXによるCoのマッピング(B)及びMnのマッピング(C)を示す図である。 比較例5の正極の断面のSEM写真(A)と、EDXによるCoのマッピング(B)及びMnのマッピング(C)を示す図である。 比較例3の正極の断面のSEM写真(A)と、EDXによるCoのマッピング(B)及びMnのマッピング(C)を示す図である。
符号の説明
11 第1正極活物質塗料
12 第2正極活物質塗料
13 エクストルージョン型塗布ヘッド
14、15 スリット
16 集電体
17 第1正極活物質層
18 第2正極活物質層
19 可撓体
21 スリット
22 エクストルージョン型塗布ヘッド
23 第1正極活物質塗料
24 第2正極活物質塗料
25 集電体
26 第1正極活物質層
27 第2正極活物質層
28 可撓体
31 リチウム二次電池
32 電池ケース
33 蓋体
34 絶縁パッキング
35 正極
36 負極
37 セパレータ
38 電解液
39 正極リード体
40 接続板
41 負極リード体
42 絶縁体

Claims (8)

  1. 正極集電体と、前記正極集電体の上に形成された第1正極活物質層と、前記第1正極活物質層の上に形成された第2正極活物質層とを含むリチウム二次電池用正極であって、
    前記第1正極活物質層は、層状結晶構造を有するリチウム複合酸化物を含み、
    前記第2正極活物質層は、スピネル構造またはオリビン構造を有するリチウム複合化合物を含み、
    前記層状結晶構造を有するリチウム複合酸化物と、スピネル構造またはオリビン構造を有する前記リチウム複合化合物との重量比は、50:50〜85:15であり、
    前記第1正極活物質層と前記第2正極活物質層との界面は、前記第1正極活物質層及び前記第2正極活物質層の厚さ方向に凹凸を有し、
    前記凹凸の前記厚さ方向の最大高低差は、12μm以上であり、
    前記第2正極活物質層は、実質的に前記第1正極活物質層の全面を覆っていることを特徴とするリチウム二次電池用正極。
  2. 前記界面の一部において、前記第1正極活物質層が前記第2正極活物質層内で膜面方向に食い込むように折れ曲がる領域が形成されている請求項1に記載のリチウム二次電池用正極。
  3. 前記凹凸の前記厚さ方向の最大高低差は、14μm以上である請求項1又は2に記載のリチウム二次電池用正極。
  4. 前記層状結晶構造を有するリチウム複合酸化物は、リチウム・コバルト複合酸化物である請求項1〜3のいずれかに記載のリチウム二次電池用正極。
  5. 前記スピネル構造を有するリチウム複合化合物は、リチウム・マンガン複合酸化物である請求項1〜4のいずれかに記載のリチウム二次電池用正極。
  6. 前記オリビン構造を有するリチウム複合化合物は、リン酸鉄リチウムである請求項1〜4のいずれかに記載のリチウム二次電池用正極。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用正極と、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極とを含むことを特徴とするリチウム二次電池。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用正極の製造方法であって、
    正極集電体の上に、層状結晶構造を有するリチウム複合酸化物を含む第1正極活物質塗料を塗布する工程と、
    前記第1正極活物質塗料が乾燥する前に、前記第1正極活物質塗料の上に、スピネル構造またはオリビン構造を有するリチウム複合化合物を含む第2正極活物質塗料を塗布する工程と、
    前記第1正極活物質塗料と前記第2正極活物質塗料とを乾燥して、第1正極活物質層と第2正極活物質層とを形成する工程とを含み、
    前記第2正極活物質塗料の粘度が、前記第1正極活物質塗料の粘度より小さいことを特徴とするリチウム二次電池用正極の製造方法。
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