JP2008193902A - 無塩梅干の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】塩を一切使用しないで梅干を製造すること。
【解決手段】梅の漬け込み液として食酢を主成分とすることが特徴。食酢に加えオリゴ糖等の糖類を一部使用してもよい。得られる梅干は塩分を含まず健康に好適である。また、梅を取り出した後の漬け込み液は、梅の有効成分、例えばクエン酸などが十分に含まれた食酢として使用でき、従来は廃液等として捨てざるを得なかった液の有効利用となり環境にも良い。
【選択図】なし
【解決手段】梅の漬け込み液として食酢を主成分とすることが特徴。食酢に加えオリゴ糖等の糖類を一部使用してもよい。得られる梅干は塩分を含まず健康に好適である。また、梅を取り出した後の漬け込み液は、梅の有効成分、例えばクエン酸などが十分に含まれた食酢として使用でき、従来は廃液等として捨てざるを得なかった液の有効利用となり環境にも良い。
【選択図】なし
Description
本発明は、健康に好適な無塩梅干の製造方法に関する。
梅干の製造には、塩の使用が必須とされており、最終の梅干にも塩分を含むため、特に塩分の摂取につき慎重な人々には無塩梅干の出現が望まれている。
出願人の知るところ、無塩梅干が市場に出ていることはないが、アイディアとしては特許出願がなされている(例えば、特許文献1参照)。
この文献では、被漬け物(例えば生の梅)を強酸性水で洗うことや、この洗浄された被漬け物を強酸性水に浸漬し、冷蔵すること等が示されている。但し、強酸性水として何を使うのか具体的には何も開示がなく、梅といっても青梅を対象にしており、実際に得られた梅の漬け物についての性状や構成成分などについての開示もない。
特開2006−136280号公報
本発明は塩を一切使用しないで梅干を製造することを目的とする。
本発明請求項1の発明は、食酢とオリゴ糖を主成分とする漬け込み液を調合する工程と、上記漬け込み液に梅を漬け込む工程と、漬け込まれた梅を上記漬け込み液より取り出して干す工程とよりなる無塩梅干の製造方法を提供する。
本発明請求項2の発明は、食酢を主成分とする漬け込み液を調合する工程と、上記漬け込み液に梅を漬け込む工程と、漬け込まれた梅を上記漬け込み液より取り出して干す工程とよりなる無塩梅干の製造方法を提供する。
本発明は、塩分を一切使用しない梅干の製法であるので、得られる梅干は塩分を含まず健康に好適である。また、梅を取り出した後の漬け込み液は、食酢が主で、それに加え梅の有効成分、例えばクエン酸などが含まれ食酢として使用できる。更にまた、従来廃液等として捨てざるを得なかった使用済み漬け込み液が有効利用できるため廃液等が出ず環境に良い。
本発明は種々の実施例において実現されるが、以下、その一実施例である代表的な実施例について説明する。
先ず、健全で安全な梅(和歌山県特別栽培農産物認定品)で完熟の梅だけを選び、洗浄する。その後、極力余分な水分を取り除くため梅の水切りを十分に行い、漬け込み液に梅を漬け込む。ここでの漬け込み液は食酢とオリゴ糖よりなり、量については以下のとおりである。
全体量を2150kgとし、梅1350kg(約63%)に対して、10%食酢を500kg(約23%)、オリゴ糖を300kg(約14%)の割合で配合した。この場合、
浸透圧による有効成分(酢酸など)の含有量は、23%であった。
浸透圧による有効成分(酢酸など)の含有量は、23%であった。
配合割合の選択については、味のバランス、見た目も含めた品質の具合、防腐など品質保持等の観点より色々の割合が考えられる。
食酢に代えて、浸透圧の高いもので、健康に良い食品があれば食酢の割合を下げることもできる。
オリゴ糖は、酸味をおさえて口当りを良くするという効果、整腸作用などの健康効果に加え、酸が蒸散するのを防ぐという効果(皮膜形成による効果)もある。オリゴ糖を使用しない場合、又は、オリゴ糖に加え他の糖類等を添加する場合も適宜可能である。
梅の漬け込みは1ヶ月余り行ったが、その間、初期においては2〜3日毎に、その後においては1週間に1回程度、撹拌を行った。漬け込み終了後、梅を取り出して、梅の大きさ等により異なるが、2〜4日間ほど、天日干しを行った。
上述の実施例による梅干の検査結果によると、塩分(塩素換算、ナトリウム換算とも)は0、クエン酸は100g中、3.1g、アミノ酸は同じく100g中、ロイシン7mg、バリン9mg、アラニン32mg、アスパラギン酸11mg、グルタミン酸6mg、セリン9mg、その他イソロイシン、リジン、メチオニン、シスチン、フェニルアラニン、チロシン、スレオニン、トリプトファン、ヒスチジン、アルギニン、グリシン、プロリンはいずれも5mg未満の微量であった。
本発明による梅干は、塩分が零なので、高血圧などの食制限型の人にも好適である。更に、塩使用の従来の梅干製法のように脱塩処理をする必要がないため、従来法なら梅本来の有効成分、例えばクエン酸などが失われるが、本発明方法ではそのおそれはない。
また、梅取り出し後の漬け込み液は廃棄する必要がなく、クエン酸たっぷりの食酢として使用できるので、本発明は環境にも良い梅干製法といえる。
他の実施例として、全体量を7.2kgとし、梅5kg(約69%)に対して、10%食酢1.4kg(約20%)、オリゴ糖を0.8kg(約11%)の割合で前述と同じような工程で梅干を製造した。この場合、浸透圧による有効成分(酢酸など)の含有量は19%で、実用に供することのできる梅干ができた。
参考例として、全体量を6.9kgとし、梅5kg(約72%)に対して、10%食酢1.1kg(約16%)、オリゴ糖を0.8kg(約12%)の割合で前述と同じような工程で梅干を製造した。この場合、浸透圧による有効成分(酢酸など)の含有量は16%で梅干は出来るものの、カビの発生がみられ適さないことがわかった。
したがって、浸透圧による有効成分の含有量が19%以上であれば、従前の塩に代えて十分に梅干が製造できることが判った。要するに、食酢の場合は、漬け込み時又は天日干し時に酢が拡散するので、塩を使用するとき(18%)よりも、上述の有効成分の含有量を高めに設定する必要があることがわかる。
Claims (2)
- 食酢とオリゴ糖を主成分とする漬け込み液を調合する工程と、上記漬け込み液に梅を漬け込む工程と、漬け込まれた梅を上記漬け込み液より取り出して干す工程とよりなる無塩梅干の製造方法。
- 食酢を主成分とする漬け込み液を調合する工程と、上記漬け込み液に梅を漬け込む工程と、漬け込まれた梅を上記漬け込み液より取り出して干す工程とよりなる無塩梅干の製造方法。
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---|---|---|---|---|
JP2016140349A (ja) * | 2015-01-29 | 2016-08-08 | 後藤 昇 | 無塩梅干しの製造方法 |
CN112075604A (zh) * | 2019-06-12 | 2020-12-15 | 普宁市梅乡食品有限公司 | 一种食品加工用低盐梅粉的制备方法 |
-
2007
- 2007-02-08 JP JP2007029341A patent/JP2008193902A/ja active Pending
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