JP2007295911A - ヒ素を軽減したひじきの製造方法 - Google Patents
ヒ素を軽減したひじきの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007295911A JP2007295911A JP2006154035A JP2006154035A JP2007295911A JP 2007295911 A JP2007295911 A JP 2007295911A JP 2006154035 A JP2006154035 A JP 2006154035A JP 2006154035 A JP2006154035 A JP 2006154035A JP 2007295911 A JP2007295911 A JP 2007295911A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hijiki
- water
- dried
- arsenic
- hizikia fusiforme
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Edible Seaweed (AREA)
Abstract
【課題】ひじきに含有するヒ素を可能な限り軽減したひじき及びひじき製品を提供すること。
【解決手段】ひじきを水浸漬することによりヒ素を軽減させることを、またはその工程を従来の工程に組み入れることでひじき本来の形状や食感を損なわずヒ素を軽減する。(1)生ひじきまたは素干しひじきを水に浸漬する工程、(2)乾燥したひじきを水に浸漬する工程を含むことを特徴とする。本ひじきは、ヒ素を低減したひじきとして、また乾燥のまま、または成分抽出の原料として使用できる。
【選択図】なし
【解決手段】ひじきを水浸漬することによりヒ素を軽減させることを、またはその工程を従来の工程に組み入れることでひじき本来の形状や食感を損なわずヒ素を軽減する。(1)生ひじきまたは素干しひじきを水に浸漬する工程、(2)乾燥したひじきを水に浸漬する工程を含むことを特徴とする。本ひじきは、ヒ素を低減したひじきとして、また乾燥のまま、または成分抽出の原料として使用できる。
【選択図】なし
Description
本発明は、ひじき本来の形状や風味を損なわないで、薬品等を使用せず、ヒ素を軽減したひじきを製造する方法に関するものである。
ひじきは古来から日本人に親しまれてきた海藻の一つであり、現代日本人に不足しがちな3大成分とも言われる「カルシウム」「鉄分」「食物繊維」をはじめ各種ミネラル等を豊富に含む食材として、高齢化社会に向けてますます注目される食材と考えられる。
しかしながら、ひじきは海藻のヒ素の中でも含有量が多いことが知られており、毒性を持つヒ素もあることから、ヒ素を軽減したひじきの存在が望まれている。
そこで、ひじきを蒸煮する過程でひじき自体の重さによりその組織構造が壊されることによって栄養素や呈味成分が溶出するのを防止するために、連続的に蒸煮する方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。しかしこの方法では、ヒ素の軽減に対する効果は謳われていない。
また、水戻し、湯戻しあるいは調理時にひじき表皮の剥離や軟化を起こすことの少なく、調理された料理の色調や食感の良好な乾燥ひじきを提供するために、カルシウムマグネシウム等の水溶性塩類溶液に浸漬した後蒸煮する方法が提案されている(例えば特許文献2参照)。しかしこの方法でもヒ素の軽減に関する事には触れられていない。
このように、従来、ひじきのヒ素を軽減する製造方法は見られなかった。
特開平11−318396号公報 特開平11−318395号公報
このように、従来、ひじきのヒ素を軽減する製造方法は見られなかった。
本発明は、上記の如き従来の問題と現状を鑑みてなされたもので、ひじき中に含有するヒ素を、薬品を使用することなく出来る限り軽減したひじきの製造方法を提供することである。
本発明者は、かかる課題を解決すべく鋭意研究した結果、ひじきを水に浸漬することによりヒ素が軽減することを、またその工程を従来の様々な工程に組み入れることでひじき本来の形状や食感を損なわずヒ素を軽減出来ることを見出し、本発明を完成した。
(a)生ひじきまたは素干しひじきを水に浸漬する工程、
(b)乾燥したひじきを水に浸漬する工程
を含むことを特徴とする、乾燥ひじきの製造方法により上記課題を解決したものである。
(b)乾燥したひじきを水に浸漬する工程
を含むことを特徴とする、乾燥ひじきの製造方法により上記課題を解決したものである。
本発明の方法により得られるひじきは、含有するヒ素の40%〜90%のヒ素を除去することが出来るので、ヒ素含有量が少ないひじきを提供することができる。このため、本発明により得られたひじきは、ヒ素を低減したひじきとして、また、乾燥のまままたは成分抽出の原料として粉末等に加工し栄養補助食品として使用したり、さらには、水戻しが不要な料理提案の食材として提供することが出来る。
本発明の方法に用いる原料のひじきとしては、刈り取ったばかりの生ひじき、天日干しなどを施した素干しひじき、また、前記原料を蒸煮や煮熟したひじき、さらに乾燥させたひじきいずれでもよく、また、これらを適宜組み合わせたものであってもよい。
次に本発明の方法を説明する。
(a)生ひじきまたは素干しひじきを水に浸漬する工程
生ひじきまたは素干しひじき、蒸煮・煮熟したひじきを十分な量の水に投入して、水浸漬させる。水浸漬は真水、希釈した海水、カルシウムイオンなどを含む塩類溶液の何れも用いることが出来るが、真水、たとえば水道水、井戸水、イオン交換水などが好ましい。また、浸漬時間は、投入するひじきの量などにより変わるが、通常は5〜120分、好ましくは30〜90分、更に好ましくは30〜60分の範囲である。さらに、水浸漬させる水の温度は、季節などにより変わるが、通常5〜100℃、好ましくは15〜40℃の範囲である。
生ひじきまたは素干しひじきは、水浸漬後、蒸煮や煮熟を行う。蒸煮・煮熟したひじきは、必要に応じて乾燥を行う。
生ひじきまたは素干しひじき、蒸煮・煮熟したひじきを十分な量の水に投入して、水浸漬させる。水浸漬は真水、希釈した海水、カルシウムイオンなどを含む塩類溶液の何れも用いることが出来るが、真水、たとえば水道水、井戸水、イオン交換水などが好ましい。また、浸漬時間は、投入するひじきの量などにより変わるが、通常は5〜120分、好ましくは30〜90分、更に好ましくは30〜60分の範囲である。さらに、水浸漬させる水の温度は、季節などにより変わるが、通常5〜100℃、好ましくは15〜40℃の範囲である。
生ひじきまたは素干しひじきは、水浸漬後、蒸煮や煮熟を行う。蒸煮・煮熟したひじきは、必要に応じて乾燥を行う。
(b)乾燥したひじきを水に浸漬する工程
蒸煮・煮熟した後乾燥したひじきを十分な量の水に投入して、水浸漬させる。水浸漬は真水、希釈した海水、カルシウムイオンなどを含む塩類溶液の何れも用いることが出来るが、真水、たとえば水道水、井戸水、イオン交換水などが好ましい。また、浸漬時間は、投入するひじきの量などにより変わるが、通常は5〜120分、好ましくは5〜60分、更に好ましくは5〜30分の範囲である。さらに、水浸漬させる水の温度は、季節などにより変わるが、通常5〜100℃、好ましくは15〜100℃の範囲である。
水浸漬したひじきは必要に応じ乾燥を行う。
さらに、本発明の方法において、必要に応じて、1回以上の水洗浄、異物除去、殺菌等の処理を施してもよい。
蒸煮・煮熟した後乾燥したひじきを十分な量の水に投入して、水浸漬させる。水浸漬は真水、希釈した海水、カルシウムイオンなどを含む塩類溶液の何れも用いることが出来るが、真水、たとえば水道水、井戸水、イオン交換水などが好ましい。また、浸漬時間は、投入するひじきの量などにより変わるが、通常は5〜120分、好ましくは5〜60分、更に好ましくは5〜30分の範囲である。さらに、水浸漬させる水の温度は、季節などにより変わるが、通常5〜100℃、好ましくは15〜100℃の範囲である。
水浸漬したひじきは必要に応じ乾燥を行う。
さらに、本発明の方法において、必要に応じて、1回以上の水洗浄、異物除去、殺菌等の処理を施してもよい。
次に本発明を具体的に説明するため実施例を記載するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
素干しした国産ひじきを約20分水洗い後、さらに20分水浸漬した。その後120分蒸煮し90分蒸らしたのち雰囲気温度120℃の乾燥機で45分乾燥した。
実施例1
素干しした国産ひじきを約20分水洗い後、さらに20分水浸漬した。その後120分蒸煮し90分蒸らしたのち雰囲気温度120℃の乾燥機で45分乾燥した。
比較例1
素干しした国産ひじきを約20分水洗い後、120分蒸煮し90分蒸らしたのち雰囲気温度120℃の乾燥機で45分乾燥した。
素干しした国産ひじきを約20分水洗い後、120分蒸煮し90分蒸らしたのち雰囲気温度120℃の乾燥機で45分乾燥した。
実施例2
韓国産乾燥ひじき(蒸煮後乾燥したもの)を200g20℃の水に20分浸漬したのち雰囲気温度120℃の乾燥機で45分乾燥した。
韓国産乾燥ひじき(蒸煮後乾燥したもの)を200g20℃の水に20分浸漬したのち雰囲気温度120℃の乾燥機で45分乾燥した。
実施例3
韓国産乾燥ひじき(蒸煮後乾燥したもの)を200g20℃の水に10分浸漬した後30分ボイルし雰囲気温度120℃の乾燥機で45分乾燥した。
韓国産乾燥ひじき(蒸煮後乾燥したもの)を200g20℃の水に10分浸漬した後30分ボイルし雰囲気温度120℃の乾燥機で45分乾燥した。
比較例2
韓国産乾燥ひじき(蒸煮後乾燥したもの)
韓国産乾燥ひじき(蒸煮後乾燥したもの)
試験例1
実施例1〜3及び比較例1〜2で製造された乾燥ひじきのヒ素の量を分析した。その結果は表1に示すとおりであった。
実施例1〜3及び比較例1〜2で製造された乾燥ひじきのヒ素の量を分析した。その結果は表1に示すとおりであった。
Claims (4)
- ひじき中のヒ素を軽減させる工程を用いて製造されたひじきの製造方法。
- 請求項1記載の方法で加工された乾燥ひじき。
- 請求項1記載の方法で加工された塩蔵および/または生ひじき。
- 請求項2または3記載のひじきを使用した製品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006154035A JP2007295911A (ja) | 2006-05-02 | 2006-05-02 | ヒ素を軽減したひじきの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006154035A JP2007295911A (ja) | 2006-05-02 | 2006-05-02 | ヒ素を軽減したひじきの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007295911A true JP2007295911A (ja) | 2007-11-15 |
Family
ID=38765960
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006154035A Pending JP2007295911A (ja) | 2006-05-02 | 2006-05-02 | ヒ素を軽減したひじきの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007295911A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20200078165A (ko) * | 2018-12-21 | 2020-07-01 | 한국오오타식품주식회사 | 오버플로우 방법을 이용한 톳의 비소 제거방법 |
CN115702909A (zh) * | 2021-08-16 | 2023-02-17 | 青岛康迈臣生物科技有限责任公司 | 一种羊栖菜发酵混合物及其制备方法和应用 |
-
2006
- 2006-05-02 JP JP2006154035A patent/JP2007295911A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20200078165A (ko) * | 2018-12-21 | 2020-07-01 | 한국오오타식품주식회사 | 오버플로우 방법을 이용한 톳의 비소 제거방법 |
KR102130636B1 (ko) * | 2018-12-21 | 2020-07-06 | 한국오오타식품주식회사 | 오버플로우 방법을 이용한 톳의 비소 제거방법 |
CN115702909A (zh) * | 2021-08-16 | 2023-02-17 | 青岛康迈臣生物科技有限责任公司 | 一种羊栖菜发酵混合物及其制备方法和应用 |
CN115702909B (zh) * | 2021-08-16 | 2024-03-29 | 青岛康迈臣生物科技有限责任公司 | 一种羊栖菜发酵混合物及其制备方法和应用 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2006034125A (ja) | 乾燥ひじきの製造方法 | |
JP2006254839A (ja) | 海洋深層水を利用したレトルト食品の製造方法 | |
JP2007295911A (ja) | ヒ素を軽減したひじきの製造方法 | |
JP2009136182A (ja) | だし抽出用および料理用昆布の製造方法とそれを用いた飲食品 | |
JP2018023322A (ja) | 大根加工品の製造方法 | |
JP4650633B2 (ja) | 骨のある食用肉の加工処理方法 | |
KR100869772B1 (ko) | 녹차 성분 함유 오징어의 제조방법 | |
KR101379581B1 (ko) | 굴비의 가공방법 | |
JP2010004883A (ja) | ホタテガイ高品質白干しの生産方法 | |
KR102271096B1 (ko) | 튀김용 닭고기 염지제 | |
JP4648893B2 (ja) | 内臓付き貝類を含む凍結乾燥食品の製造方法 | |
JP2006238825A (ja) | カジメまたはアラメまたはヒジキを材料とする食材及びその製造方法ならびにそれを用いた食品 | |
CN110024979A (zh) | 一种提高即食海带脯风味的处理方法 | |
JP2005168445A (ja) | 緑色野菜の処理方法およびその方法によって得られる緑色野菜 | |
KR102615389B1 (ko) | 키토산 고등어 제조 방법 | |
JP2008253170A (ja) | 海藻漬物及びその製造方法 | |
CN102948829A (zh) | 一种即食调味干扇贝柱的加工方法 | |
JP5337539B2 (ja) | くらげスイーツの製造方法 | |
JP6736459B2 (ja) | 加工クラゲの製造方法 | |
KR20080025486A (ko) | 맥반석과 한방재료를 이용한 훈제계란 제조방법 | |
JP2005185142A (ja) | 食肉の製造方法及びそれに用いる調味料組成物 | |
JP2016146815A (ja) | 野沢菜加工食品の製造方法及び緑黄色野菜加工食品の製造方法 | |
JP4353889B2 (ja) | 乾燥山菜の製造方法 | |
JP2017023003A (ja) | 黒にんにくの製造方法 | |
JP6057398B1 (ja) | 魚卵の乾燥熟成食品の製造方法 |