JP2018023322A - 大根加工品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】大根特有の大根臭を低減しつつ、所望の食感に調整が容易な大根加工品の製造方法を提供する。
【解決手段】乾燥大根を原料とし、原料の臭い成分を、水を用いて除去する除去工程を備え、前記除去工程が、非加熱で行う洗浄工程及び、加熱を伴う煮沸工程から構成されることを要旨とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、大根加工品の製造方法に関し、さらに詳しくは、大根特有の大根臭を低減した大根加工品の製造方法に関するものである。
大根は年間の出荷量が100万tを超える大衆的な野菜の一であり、季節を問わず手軽に入手できるようになっている。大根は生鮮状態で販売される他、例えば特許文献1〜3に記載の方法によって乾燥食品或いは、冷凍食品などの加工品としても流通している。加工品の代表ともいえるのが切干し大根であり、手軽な食材として、古くから日本の食文化に根差してきた。
一方、切干し大根とよく似た食品である干瓢もまた、古くから食されてきた食材の一である。干瓢は、ウリ科のユウガオの果実を、帯状に剥いて乾燥させた食品である。干瓢は、それ自体には味や匂いがほとんどなく、醤油などで味付けしたものが寿司などの具として食されるほか、昆布巻きやロールキャベツなどの料理においては、結束材としても用いられてきた。
しかし、干瓢の原料であるユウガオは生産量が少ないため、入手し難く、価格も比較的高価である。そのため、昆布巻きやロールキャベツなどの結束材として、紐状に成形したコラーゲンや食物性繊維などへの置き換えが行われてきた。
特開2007−275031号公報 特開2016−029950号公報 特開2006−166792号公報
本願発明者は、干瓢の代替品として切干し大根を使用することを検討したが、切干し大根には、大根特有の臭味があり、干瓢の代替品としては適していなかった。
大根の持つ臭いは、大根自体を味わう上では風味となり、問題のないものであるが、他の食材の代替品として用いる場合や、結束材のような用途で用いる場合には、大根の存在を際立たせてしまう。また、大根が苦手な人にとっては、大根臭は、受け入れ難いものであり、食の妨げとなりうる。
しかしながら、従来の大根加工品の本来の目的は大根を味わうことにあり、特許文献1〜3に記載のような従来技術においては、大根の風味を残す技術は開示されているものの、風味の一つともいえる臭いを除去する技術は当然提案されていない。
また、他の食材の代替品として用いる場合には、その食材の食感に近づけることが望まれる。しかし、薬品等を用いて強烈に処理すると、食感の調整が難しく、他の食材の代替品として適さない場合がある。
本発明が解決しようとする課題は、大根特有の大根臭が低減されつつ、所望の食感に調整が容易な大根加工品の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため本発明に係る大根加工品の製造方法は、乾燥大根を原料とし、原料内の大根臭の元となる臭い成分を、水を用いて除去する除去工程を備え、前記除去工程が、非加熱で行う洗浄工程及び、加熱を伴う煮沸工程から構成されることを要旨とする。
前記除去工程は、前記洗浄工程の後に前記煮沸工程を備えることが好ましい。
前記除去工程は、前記洗浄工程を2回以上備え、その間に少なくとも1回の前記煮沸工程を備えることが好ましい。
前記乾燥大根は、生の大根を所定の大きさに裁断する工程と、裁断した生の大根を20分以上水に浸漬させた後に、乾燥させる工程により製造されることが好ましい。
前記乾燥大根は、裁断時に内皮が取り除かれていることが好ましい。
前記乾燥大根は、乾燥後の重量が、乾燥前の重量の5〜25%であることが好ましい。
前記大根加工品は、大根臭が低減されていることが好ましい。
前記大根加工品は、干瓢の代替品として使用されることが好ましい。
本発明に係る大根加工品の製造方法は、前記大根加工品を製造した後、調味液により味付けする工程を備えてもよい。
本発明に係る大根加工品の製造方法よれば、大根特有の大根臭が低減されつつ、所望の食感に調整が容易な大根加工品が製造できる。
大根の臭いの原因物質は、大根に含まれるグルコシノレートが、酵素によって分解された際に発生するメルカプタン類などの含硫黄化合物によるものと考えられる。これらの物質の多くは水に微溶又は、難溶であり、単に水洗しただけでは、臭い成分を除去することは困難である。
本発明に係る大根加工品の製造方法においては、一度乾燥させた乾燥大根を原料として用いる。乾燥大根は、乾燥により多孔質化しており、臭い成分が抽出され易い。これにより、洗浄工程及び、煮沸工程の効果が高められ、これらの工程を最適な条件で行うことで臭い成分の除去を可能にしたものと推察される。
本発明に係る大根加工品の製造方法について詳細に説明する。
本発明に係る大根加工品の製造方法は、乾燥大根を原料とし、原料の臭い成分を、水を用いて除去する除去工程を備え、前記除去工程が、非加熱で行う洗浄工程及び、加熱を伴う煮沸工程から構成されることを要旨とする。
前記乾燥大根は、短冊状、紐状又は、シート状に裁断した生の大根を乾燥させたものであることが好ましい。上記のような形状とすることにより、大根臭が除去し易くなる。このような乾燥大根としては、市販のものを用いることもできるが、以下に示す条件で製造されることが好ましい。
前記乾燥大根は、生の大根の皮を剥き、所望の大きさに裁断する工程を経て製造される。この時、大根の表皮のみではなく、内皮(表皮の内側の白色の層部分)も剥くことが好ましい。内皮付近には、臭いの元となる成分が多く含まれ、内皮を取り除くことにより、大根臭の発生をより一層抑制できる。
前記乾燥大根は、乾燥前の厚みが2.0〜4.5mmの生の大根を乾燥させたものであることが好ましい。より好ましくは2.5〜4.0mmである。4.5mmより薄いと大根臭が除去し易くなるが、2.0mmよりも薄いと大根が分断され易くなり、取扱いに注意を要する。
生の大根を裁断する際、繊維方向に沿って裁断すると、柔軟性や強度の優れた大根加工品が得られ易く、繊維を寸断する方向に裁断すると、歯切れのよい大根加工品が得られ易い。
裁断された生の大根は、水に浸漬させて処理することが好ましい。処理時間は20分以上であることが好ましい。さらに好ましくは30分以上である。20分以上処理すると、大根の苦味、エグ味、大根臭などが低減される。また、この工程を行うことにより、乾燥後の変色を抑制する効果も得られる。処理時間の上限は特に限定されないが、好ましくは60分以下である。より好ましくは40分以下である。60分より長く処理をしてもさらなる効果はあまり得られない。この工程においては、熱を加えないことが好ましい。この工程で熱を加えると、後の工程で煮崩れを起こしたり、食感を損なう虞がある。
前記乾燥大根は、天日又は、乾燥器により、乾燥されていることが好ましい。乾燥後の重量は、乾燥前の重量の5〜25%であることが好ましい。より好ましくは7〜24%である。乾燥後の重量が、乾燥前の重量の25%以下になるまで乾燥させると、大根の多孔質化が進行し、大根臭が除去し易くなる。また、5%より小さくなると、乾燥大根が脆くなり、割れてしまう虞がある。
前記乾燥大根は、水戻しして、あるいはされないで用いられる。水戻しする場合は、通常の条件で行うことができる。一般的には、常温の水に5〜30分程度浸せばよい。
前記除去工程は、非加熱で行う洗浄工程及び、加熱を伴う煮沸工程から構成される。ここでの加熱、非加熱の判断は、大根を水に浸漬させた状態で熱を加えるか否かで判断する。すなわち、予め温められた水に大根を浸漬する工程は洗浄工程とする。
前記洗浄工程は、浸漬法または透過法のどちらを選択してもよい。浸漬法とは、例えばボールなどの器に水を張り、大根を浸した後、水を交換する方法であり、透過法とは、大根に対して流水を透過させる方法である。前記洗浄工程においては、撹拌や超音波などの機械的な力を加えてもよい。
前記洗浄工程は、1回のみ行われてもよく、繰り返し行ってもよい。洗浄工程の回数は、好ましくは2回以上、より好ましくは3回以上である。2回以上繰り返し行うことで、大根臭を十分に除去することができる。
前記洗浄工程は、合計で3時間以上行われることが好ましい。より好ましくは5時間以上である。洗浄工程を3時間以上行うことで、大根臭を十分に除去することができる。工程の上限時間は特に限定されないが、好ましくは24時間以下である。より好ましくは12時間以下である。24時間より長く行っても、さらなる効果は得られ難い。
前記洗浄工程に用いる水は、冷水、常温水、温水のいずれを用いてもよい。使用する水の温度は、好ましくは0〜50℃である。より好ましくは20〜30℃である。常温に近い水を用いると経済的である。
前記煮沸工程において、煮沸する時間は、3分以上であることが好ましい。より好ましくは5分以上である。さらに好ましくは10分以上である。3分以上行うことで、大根臭を十分に除去することができる。煮沸時間の上限は特に限定されるものではなく、所望の食感により適宜調整することができる。例えば、干瓢の食感に近づける場合には、10〜20分程度煮沸することが好ましい。
前記煮沸工程において、大根を投入するタイミングとしては、鍋の湯が沸騰した後に投入してもよく、最初から投入して煮立たせてもよい。好ましくは後者である。最初から大根を投入して加熱すると、大根の温度上昇が緩やかになり、食感が損なわれにくく、煮崩れしにくい。
前記煮沸工程は、1回のみ行われてもよく、繰り返し行ってもよい。煮沸工程の回数は、好ましくは2回以上、より好ましくは3回以上である。2回以上繰り返し行うことで、大根臭を十分に除去することができる。
前記除去工程に用いる水は、特に限定されるものではなく、水道水、蒸留水、イオン交換水、純水などが挙げられるが、経済的な観点から通常の水道水を用いることが好ましい。
前記除去工程において、水に重曹を加えると、大根が柔らかくなりやすく、煮沸時間を短くすることができる。特に秋大根は春大根に比べ、硬いため柔らかくするのに時間がかかる傾向にあるが、重曹を用いることによりその時間を大幅に短縮することができる。
前記除去工程において、さらに、こんにゃく粉を加えると、長時間煮沸した場合でも、干瓢の食感に近い大根加工品が得られる。
重曹やこんにゃく粉は、洗浄工程、煮沸工程のいずれに加えてもよい。食感の調整のしやすさの観点から、煮沸工程に加えることが好ましい。また、煮沸工程に重曹やこんにゃく粉を加える場合、加えるタイミングとしては、鍋の湯が沸騰した後に投入してもよく、最初から投入してもよい。
前記除去工程は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で通常食品に用いられる各種添加剤を使用してもよい。
前記除去工程において、前記洗浄工程と前記煮沸工程は、行う順番を適宜決定してよい。前記洗浄工程の後に前記煮沸工程を行ってもよく、前後を入れ替えて行ってもよい。好ましくは前記洗浄工程の後に前記煮沸工程を行う順である。また、各工程を複数回行う場合には、各工程を交互に行ってもよい。臭い成分を効率的に除去する観点から、洗浄工程の後に煮沸工程を行い、さらにその後に洗浄工程を行うことが好ましい。
前記除去工程は、前記洗浄工程又は前記煮沸工程の一方のみを備えていれば、大根臭は概ね除去することができるが、前記洗浄工程のみで大根臭の除去を行った場合には、わずかに大根臭が残ることがある。この場合、後に前記煮沸工程を備えることで、残った大根臭を除去することができる。一方、前記煮沸工程のみで大根臭の除去を行った場合、大根臭を十分に除去するために加熱時間や回数を増やす必要があり、多大なエネルギーを必要とすることに加え、煮崩れや食感が柔らかくなりすぎる虞がある。前記洗浄工程及び、前記煮沸工程の両方を備え、この順で行うことで、加熱によるエネルギーを最小限に抑えつつ、効率的に大根臭を除去することができる。
前記除去工程の後、味付け工程を備えてもよい。味付け工程の方法は、特に限定されるものではないが、例えば、鍋に大根加工品と調味液を入れ、10〜15分程度煮る工程などが挙げられる。また、この工程において、カルシウムやビタミン等を添加し、成分を適宜調整してもよい。
本発明に係る製造方法によって製造された大根加工品は、大根特有の大根臭が低減されており、種々の食品の代替品として用いることができる。特に干瓢の代替品として適する。干瓢の代替品の用途としては、調味液で味付けしたものを寿司などの具として用いてもよく、味付けせずに昆布巻きやロールキャベツなどの料理において結束材として用いてもよい。
結束材用途として用いられる場合、大根加工品は、除去工程後に、乾燥後の重量が乾燥前の重量の20%程度になるまで乾燥させた後、使用時に10〜30秒程度水に戻して用いられることが好ましい。大根加工品は、乾燥状態で水分量が少ないと柔軟性に欠け、結束時に破断してしまう虞があり、水分量が多すぎると、強度が弱くなり、結束時に破断しやすくなる。上記方法によると、容易に水分量を調整でき、高い柔軟性と高い強度を併せ持つ結束材を得ることができる。
通常の干瓢は、ロールキャベツなどの結束材とし用いられ場合、結び目部に味がしみにくく、また、硬いまま残ってしまうことがある。一方、本発明に係る大根加工品を結束材として用いると、結束時には干瓢と同様に用いることができるが、煮込むと干瓢よりも味がしみやすく、容易に柔らかくなり、結び目まで柔らかく食しやすいという効果が得られた。一般に、大根は干瓢よりも繊維が少ない。それに加えて、本発明に係る大根加工品は、除去工程を経て製造されることから、大根の多くの成分が除去されており、煮込み液が大根内部まで浸透しやすく、上記効果が得られたものと推察される。
本発明に係る大根加工品の製造方法は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で通常の加工食品について行われる各種工程を備えてもよい。例えば、殺菌工程、異物除去工程、着色工程、乾燥工程、冷凍工程、包装工程などが挙げられる。
以下、実施例および比較例を用いて本発明を詳細に説明する。
<乾燥大根の作成>
よく洗った生の大根を、内皮まで剥き、厚さ3.0mm、幅2.0cm、長さ20.0cmに裁断する。裁断した大根を、常温の水道水に30分間浸漬した後、天日干しし、乾燥後の重量が乾燥前の重量の20%である乾燥大根を得た。
(実施例1)
乾燥大根を、水戻しした後、常温の水道水に5時間浸漬し、水を捨てる洗浄工程を行った。次に、常温の水道水に大根を浸漬し、火にかけ、20分間煮沸する工程を行った。その後、常温の水道水に1時間浸漬し、水を捨てる洗浄工程を再び行い、水気をよくきり、大根加工品を得た。
(実施例2)
乾燥大根を、水戻しした後、常温の水道水に5時間浸漬し、水を捨てる洗浄工程を行った。次に、常温の水道水に大根を浸漬し、火にかけ、20分間煮沸する工程を行った。その後、15分間冷却し、水気をよくきり、大根加工品を得た。
(実施例3)
乾燥大根を、水戻しした後、常温の水道水に大根を浸漬し、火にかけ、20分間煮沸する工程を行った。その後、常温の水道水に1時間浸漬し、水を捨てる洗浄工程を行い、水気をよくきり、大根加工品を得た。
(実施例4)
乾燥大根を、水戻しした後、常温の水道水に大根を浸漬し、火にかけ、60分間煮沸する工程を行った。その後、常温の水道水に1時間浸漬し、水を捨てる洗浄工程を行い、水気をよくきり、大根加工品を得た。
(実施例5)
よく洗った生の大根を、内皮まで剥き、厚さ3.0mm、幅2.0cm、長さ20.0cmに裁断する。裁断した大根を天日干しし、乾燥後の重量が乾燥前の重量の20%である乾燥大根を得た。この乾燥大根を用いて、実施例1と同様の除去工程を行い、大根加工品を得た。
(実施例6)
よく洗った生の大根を、外皮のみを剥き、厚さ3.0mm、幅2.0cm、長さ20.0cmに裁断する。裁断した大根を、常温の水道水に30分間浸漬した後、天日干しし、乾燥後の重量が乾燥前の重量の20%である乾燥大根を得た。この乾燥大根を用いて、実施例1と同様の除去工程を行い、大根加工品を得た。
(比較例1)
乾燥大根を、水戻しした後、水気をよくきり、大根加工品を得た。
(比較例2)
よく洗った生の大根を、内皮まで剥き、厚さ3.0mm、幅2.0cm、長さ20.0cmに裁断する。裁断した大根を、常温の水道水に5時間浸漬し、水を捨てる洗浄工程を行った。次に、常温の水道水に大根を浸漬し、火にかけ、20分間煮沸する工程を行った。その後、常温の水道水に1時間浸漬し、水を捨てる洗浄工程を再び行い、水気をよくきり、大根加工品を得た。
(比較例3)
乾燥大根を、水戻しした後、常温の水道水に5時間浸漬し、水を替えさらに1時間浸漬し、水を捨てる洗浄工程を行い、水気をよくきり、大根加工品を得た。
(比較例4)
乾燥大根を、水戻しした後、常温の水道水に大根を浸漬し、火にかけ、20分間煮沸する工程を行った。その後、15分間冷却し、水気をよくきり、大根加工品を得た。
<味付け>
上記方法で得られた大根加工品と、調味液とを鍋に入れ、10分間加熱調理し、調理済の大根加工品を得た。
表1に、上記実施例1から7、および比較例1から4の主な製造条件をまとめて示す。表中、漬込み時間は、乾燥前に水に漬込む時間を表す。乾燥度合は、乾燥大根の乾燥後の重量を乾燥前の重量と比較し百分率で表した値である。また、洗浄工程1、2は、それぞれ実施例1の以下の工程に該当する工程を表す。洗浄工程1は水戻し後、煮沸工程前の洗浄工程にあたり、洗浄工程2は煮沸工程後の洗浄工程にあたる。
実施例7は裁断時に外皮のみを剥き、内皮を残した状態で乾燥大根を製造している。
Figure 2018023322
(試験条件)
実施例1から7、および比較例1から4により得られた調理前後の大根加工品を食すことにより試験を行った。表2には、任意に選ばれた20人の試験員中の、大根臭を感じた試験員の人数を、調理前後でそれぞれ示す。さらに、食感の項目は、調理済みの大根加工品と市販の味付け干瓢と比べ、食感が異なると感じた試験員の人数を示す。
Figure 2018023322
表1の結果から、比較例1は、除去工程を行っておらず、一般的な切干大根のように大根臭が残る。比較例2は、乾燥していない生の大根を原料としており、大根の煮物のように大根臭が残る。比較例3、4は洗浄工程又は、煮沸工程の一方しか備えておらず、大根臭の除去が不十分である。また、比較例1〜4は、調理前の大根に大根臭が多く残るため、調味液にも大根臭が移ってしまい、調理後においても、大根臭はあまり低減されない。
それに対して実施例1から7は、良好に大根臭が除去されている。特に調理後においては大根臭を感じることはない。実施例2、3から、煮沸工程の後に洗浄工程を備えるよりも、煮沸工程の前に洗浄工程を備えた方が効率的に大根臭を除去できる。また、実施例3の煮沸工程の後に洗浄工程を備える場合であっても、実施例4のように煮沸時間を延ばせば大根臭の除去は可能である。この場合、大根が軟らかくなりすぎてしまい、食感の面でやや劣る。実施例1、6から、乾燥前に生の大根を水に漬込むと大根臭の除去が容易になる。実施例1、7から、大根の内皮が残っていると大根臭が除去し難いことに加え、食感の点でもやや劣る。これは、内皮部分がその内側と比較してやや硬いことから、食感が均一にならず、違和感を与えたためと推測される。
以上、本発明の実施形態・実施例について説明したが、本発明は上記実施形態・実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。

Claims (9)

  1. 乾燥大根を原料とし、原料内の大根臭の元となる臭い成分を、水を用いて除去する除去工程を備え、前記除去工程が、非加熱で行う洗浄工程及び、加熱を伴う煮沸工程から構成されることを特徴とする大根加工品の製造方法。
  2. 前記除去工程が、前記洗浄工程の後に前記煮沸工程を備えることを特徴とする請求項1に記載の大根加工品の製造方法。
  3. 前記除去工程が、前記洗浄工程を2回以上備え、その間に少なくとも1回の前記煮沸工程を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の大根加工品の製造方法。
  4. 生の大根を所定の大きさに裁断する工程と、裁断した生の大根を20分以上水に浸漬させた後に、乾燥させる工程により、前記乾燥大根を製造する工程を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の大根加工品の製造方法。
  5. 前記乾燥大根が、裁断時に内皮を除かれていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の大根加工品の製造方法。
  6. 前記乾燥大根の重量が、乾燥前の重量の5〜25%であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の大根加工品の製造方法。
  7. 前記大根加工品の大根臭が、低減されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の大根加工品の製造方法。
  8. 前記大根加工品が、干瓢の代替品として使用されることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の大根加工品の製造方法。
  9. 前記除去工程後に、さらに調味液により味付けする工程を備えることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の大根加工品の製造方法。
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