JP2008184930A - 内燃機関用ピストン及びそのピストンが適用された内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】頂面にタンブル流維持のための凹部が形成されたピストンに対し、吸気に与えられた流体エネルギの大部分をタンブル流軸線に直交する方向に流れるタンブル流を生成するためのエネルギとして利用可能とすると共に、気筒内全体に亘って燃料の気化霧化を促進することが可能な形状とされた凹部を有するピストンを提供する。
【解決手段】ピストン頂面23の中央部に、センタタンブル流の径を大きく確保する機能部分としてのセンタタンブル流案内領域28Aを形成する。ピストン頂面23の両側部分に、シリンダボア内壁の影響を受けることなく上記センタタンブル流の流線方向に略平行な流線を有するサイドタンブル流を生成する機能部分としてのサイドタンブル流案内領域28B,28Bを形成する。
【選択図】図4

Description

本発明は、自動車用内燃機関(エンジン)等に適用される内燃機関用ピストン及びそのピストンが適用された内燃機関に係る。特に、本発明は、吸気のタンブル流を気筒内で維持するための凹部が頂面に形成されたピストンにおける凹部形状の改良に関する。
従来より、燃料と空気との混合気を燃焼室内で燃焼させて動力を発生する内燃機関(以下、エンジンと呼ぶ場合もある)においては、燃料の燃焼効率を高めて、出力の向上、排気エミッションの改善、燃料消費率の改善等を図るべく、気筒内に生成されるタンブル流(縦方向の渦流)を効果的に利用している。つまり、このタンブル流による気筒内の攪拌によって燃料の気化霧化を促進し、燃焼室内での燃料の燃料性を良好にしている。
これまで、上記タンブル流を積極的に発生させる手段として種々の構成が提案されている。例えば、下記の特許文献1や特許文献2に開示されているように、吸気ポートを所謂タンブルポートとして形成するものが知られている。つまり、気筒内に対する吸気ポート開放部分でのポート軸線を鉛直方向に近付けることで、気筒内に流れ込む吸気の流線を鉛直方向に近い方向に設定し、これにより縦方向の渦流であるタンブル流が大きく得られるようにしたものである。
また、下記の特許文献3や特許文献4に開示されているように、吸気通路内にタンブルコントロールバルブを備えさせ、このタンブルコントロールバルブの開閉動作により、必要に応じて気筒内に大きなタンブル流を発生させるようにしたものも知られている。具体的には、吸気通路を隔壁(仕切り板)によって上下2段の流路に区画すると共に、下段の流路を開閉可能とするタンブルコントロールバルブを設ける。そして、気筒内に大きなタンブル流を発生させる必要があるときに(例えばエンジンの冷間時等に)、タンブルコントロールバルブを閉鎖して上段の流路のみから吸気を送り込むことで、気筒内に流れ込む吸気の流線を鉛直方向に近い方向に設定してタンブル流が大きく得られるようにしたものである。
そして、上述したようなタンブル流を積極的に発生させる手段が講じられたエンジンに適用されるピストンにあっては、その頂面(冠面)にタンブル流維持のための凹部が形成されている。例えば、特許文献1では、排気バルブに対向する領域に長さ寸法(タンブル流軸線(渦流の中心線)に沿う方向の寸法)の大きな凹部が、吸気バルブに対向する領域に長さ寸法の小さな凹部がそれぞれ形成されている。また、特許文献2では、円形ボウル型の凹部がピストン頂面に形成されている。更に、特許文献3では、平面視において、タンブル流軸線に沿う方向の外縁形状が略円弧状であって、タンブル流軸線に直交する方向の外縁形状が直線で成る凹部がピストン頂面に形成されている。加えて、特許文献4では、平面視が略矩形状の凹部や略台形状の凹部がピストン頂面に形成されている。このような凹部をピストン頂面に形成しておくことで、ピストン頂面でタンブル流をガイドすることができ、これによりタンブル流が維持されるようにしている。
特開平9−105330号公報 特開平11−218026号公報 特開平7−119472号公報 再公表00−077361号公報
本発明の発明者らは、後述するように、これまでの凹部形状ではタンブル流の最適な流れが得られていないことを見出し、ピストン頂面に形成されている凹部の形状を見直した。そして、より効果的なタンブル流の生成に適したピストン頂面の形状について考察を行った。以下に詳述する。
上記タンブル流を維持するべくピストン頂面に凹部を形成する場合、タンブル流は、この凹部の形状(湾曲した凹部表面形状)に沿って流れる。このため、この凹部の幅寸法(タンブル流軸線(渦流の中心線)に直交する方向の寸法:吸気バルブと排気バルブとが対向する方向の寸法)に応じてタンブル流の外径が略決定される状況となっている。
また、タンブル流の軸線方向の中央部領域で生成されるタンブル流(ピストン頂面の中央部分に生成されるタンブル流であり、以下、センタタンブル流と呼ぶ)は、上記凹部幅寸法の大きな領域を流れているため、シリンダボア内壁の影響を殆ど受けることなく、上記凹部の形状に沿って流れることになる。このため、このタンブル流の軸線方向の中央部領域では上記凹部幅寸法を大きく設定することで外径の比較的大きなタンブル流を生成することが可能である。例えば上記特許文献2や特許文献3では凹部の平面視における外縁形状を曲線とすることでタンブル流の軸線方向の中央部領域で大きなタンブル流が生成できる形状となっている。
ところが、タンブル流の軸線方向の両外側部分(軸線方向の両サイド部分)で生成されるタンブル流(ピストン頂面の両端部に生成されるタンブル流であり、以下、サイドタンブル流と呼ぶ)は、その流れの軸線方向に隣接してシリンダボア内壁が存在しているため、このシリンダボア内壁の影響を大きく受けることになる。そして、このシリンダボア内壁の影響を受けたサイドタンブル流は、上記タンブル流軸線に対して直交する方向の流れ(上記センタタンブル流の流線に略平行な流れ)と、上記シリンダボア内壁の影響によってピストン頂面の中心側へ向かう流れとが存在することになる。
図12は、一般的な形状の凹部aを有するピストン頂面の平面図であって、凹部表面付近を流れる上記センタタンブル流及びサイドタンブル流の流線方向を矢印で示している。図中「SE」はセンタタンブル流である。図中「SA1」「SA2」はサイドタンブル流であって、タンブル流軸線に対して直交する方向の流れを「SA1」で示し、シリンダボア内壁の影響を受けてピストン頂面の中心側へ向かう流れを「SA2」で示している。また、この図12におけるb,bは吸気バルブの位置を、c,cは排気バルブの位置をそれぞれ示している。
吸気ポートから気筒内に流れ込む空気(または混合気)に与えられるエネルギは、シリンダボア径やピストン移動速度等に応じて一律に決定される。つまり、タンブル流全体としての流体エネルギは一律である。このため、効果的なタンブル流を生成するためには、この与えられたエネルギの全量がタンブル流軸線に対して直交する方向の流れを作り出すためのエネルギとして、損失無く利用されることが好ましい。
しかしながら、実際に生成されるタンブル流、特に上記サイドタンブル流は、上述した如く、シリンダボア内壁の影響を大きく受けることで、ピストン頂面の中心側へ向かう流れを作り出すエネルギとして消費されている(図12におけるサイドタンブル流SA2を参照)。つまり、エネルギの一部は、タンブル流の軸線に対して直交する方向の流れ以外の流れを作り出すものとして消費されている。
従って、このようなピストン頂面の中心側へ向かう流れが作り出される状況では、上記タンブル流の軸線に対して直交する方向の流れが十分に得られないばかりでなく、このピストン頂面の中心側へ向かうタンブル流と上記センタタンブル流とが干渉することになり、この干渉によってセンタタンブル流の流体エネルギが無駄に消耗されてしまうといった状況を招いている。
このようなピストン頂面の中心側へ向かう流れを発生させないために、ピストン頂面に形成される凹部をシリンダボア内壁の近傍には存在させない形状にすることが考えられる。例えば図13(ピストン頂面の平面図)に示す形状である。
しかし、これでは、タンブル流の軸線方向の両外側部分(図13において斜線を付した領域d,d)における気筒内の攪拌を行うことができず、燃料の気化霧化を十分に促進することが不可能になってしまう。
本発明の発明者らは、以上のような現象(サイドタンブル流がピストン頂面の中心側へ向かう流れを作り出すエネルギとして消費されている現象)が気筒内では実際に発生していることを見出し、このピストン頂面の中心側へ向かうタンブル流の発生を抑制することで、タンブル流による燃焼効率の大幅な向上が図れることに着目した。また、タンブル流の軸線方向の両外側部分における吸気の攪拌を十分に行って気筒内全体で燃料の気化霧化を十分に促進することについても考察を行った。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、頂面にタンブル流維持のための凹部が形成されたピストンに対し、吸気に与えられた流体エネルギの大部分をタンブル流軸線に直交する方向に流れるタンブル流を生成するためのエネルギとして利用可能とすると共に、気筒内の略全体に亘って燃料の気化霧化を促進することが可能な形状とされた凹部を有するピストン及びそのピストンが適用された内燃機関を提供することにある。
−課題の解決原理−
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決原理は、ピストン頂面に形成されるタンブル流維持用の凹部として、ピストン頂面中央部においてタンブル流(センタタンブル流)の径を大きく確保する機能部分と、ピストン頂面両側部分においてシリンダボア内壁の影響を受けることなく、このピストン頂面両側部分に上記センタタンブル流の流線方向に略平行なタンブル流(サイドタンブル流)を生成することができる機能部分とを備えさせるようにしている。
−解決手段−
具体的に、本発明は、頂面にタンブル流維持のための凹部が形成された内燃機関用ピストンを前提とする。この内燃機関用ピストンに対し、上記凹部に、タンブル流軸線に沿う方向の中央部分に形成された「センタタンブル流案内領域」と、上記タンブル流軸線に沿う方向において上記「センタタンブル流案内領域」の両外側に連続形成された「サイドタンブル流案内領域」とを備えさせる。そして、上記「センタタンブル流案内領域」の外縁形状として、上記タンブル流軸線に直交する方向である凹部幅方向の寸法を、タンブル流軸線に沿う方向におけるピストン外縁に向かって次第に小さくしていく「タンブル径絞り部分」を有する形状とする。一方、上記「サイドタンブル流案内領域」の外縁形状として、上記タンブル流軸線に対して略平行に延びる「タンブル径維持部分」を有する形状としている。
この特定事項により、気筒内に流入した吸気により生成されるタンブル流としては、上記「センタタンブル流案内領域」に沿って流れるセンタタンブル流と、上記「サイドタンブル流案内領域」に沿って流れるサイドタンブル流とが存在することになる。
上記「センタタンブル流案内領域」は、タンブル流軸線に沿う方向の中央部分で比較的凹部幅寸法が大きく確保されており、この部分では大きな径で且つタンブル流軸線に対して直交する方向の流線を有する上記センタタンブル流が生成される。また、この「センタタンブル流案内領域」は、タンブル流軸線に沿う方向におけるピストン外縁に向かって凹部幅寸法を次第に小さくしていく「タンブル径絞り部分」を有しており、この部分では、ピストン外縁に向かってタンブル流の径が徐々に小さくなっていくことになる。つまり、タンブル流軸線に対して直交する方向での気筒内長さ寸法(気筒内部の空間の長さ寸法)が、ピストン外縁に向かって徐々に短くなっていくことに対応してタンブル流の径も徐々に小さくしていくことができ、タンブル流軸線に対して直交する方向の流線が乱されることのない(シリンダボア内壁の影響を受けることのない)理想的なセンタタンブル流が生成されている。尚、この「タンブル径絞り部分」は、燃焼室の圧縮比を高めることにも寄与している。
一方、「サイドタンブル流案内領域」は、タンブル流軸線に対して略平行に延びる「タンブル径維持部分」を有しているため、この「サイドタンブル流案内領域」を流れるサイドタンブル流の径は、ピストン外縁に向かって小径になることなく、この「サイドタンブル流案内領域」の全体に亘って略均一になる。つまり、上記センタタンブル流よりも小径であって、且つ略均一な外径のサイドタンブル流が、この「サイドタンブル流案内領域」には生成されることになる。このため、この「サイドタンブル流案内領域」では、タンブル流軸線方向で隣接するシリンダボア内壁の影響を殆ど受けることのないサイドタンブル流を、ピストン頂面の外縁部近傍位置に亘って生成することができ、タンブル流軸線に対して直交する方向の流線を有するタンブル流が生成できる。その結果、気筒内全体に亘って燃料の気化霧化を促進することが可能となる。
このように、本解決手段によれば、吸気に与えられた流体エネルギの大部分をタンブル流軸線に直交する方向に流れるタンブル流を生成するためのエネルギとして利用可能とすることができると共に、気筒内全体に亘って燃料の気化霧化を促進することが可能になる。
上記目的を達成するための他の解決手段としては、以下の構成も挙げられる。つまり、頂面にタンブル流維持のための凹部が形成された内燃機関用ピストンを前提とする。この内燃機関用ピストンに対し、上記凹部に、ピストンピン孔の軸線に沿う方向の中央部分に形成された「センタタンブル流案内領域」と、上記ピストンピン孔の軸線に沿う方向において上記「センタタンブル流案内領域」の両外側に連続形成された「サイドタンブル流案内領域」とを備えさせる。そして、上記「センタタンブル流案内領域」の外縁形状として、上記ピストンピン孔の軸線に直交する方向である凹部幅方向の寸法を、ピストンピン孔の軸線に沿う方向におけるピストン外縁に向かって次第に小さくしていく「タンブル径絞り部分」を有する形状とする。一方、上記「サイドタンブル流案内領域」の外縁形状として、上記ピストンピン孔の軸線に対して略平行に延びる「タンブル径維持部分」を有する形状としている。
この特定事項によっても上述した解決手段の場合と同様の作用を得ることができ、吸気に与えられた流体エネルギの大部分をタンブル流軸線(ピストンピン孔の軸線に平行な軸線)に直交する方向に流れるタンブル流を生成するためのエネルギとして利用可能にすると共に、気筒内全体に亘って燃料の気化霧化を促進することが可能になる。
更に、上記目的を達成するための他の解決手段としては、以下の構成も挙げられる。つまり、頂面にタンブル流維持のための凹部が形成された内燃機関用ピストンを前提とする。この内燃機関用ピストンに対し、上記凹部の外縁を成す稜線として、タンブル流軸線に沿う方向の中央部分よりタンブル流軸線に沿う方向におけるピストン外縁に向かうに従って、上記タンブル流軸線に直交する方向である凹部幅方向の寸法を小さくしていく「漸次変化稜線」から、「変曲部」を経て、タンブル流軸線に沿う方向におけるピストン外縁に向かって上記凹部幅寸法を略一定に維持する「幅寸法一定稜線」に亘って連続して形成する構成としている。
また、上記凹部の外縁を成す稜線として、ピストンピン孔の軸線に沿う方向の中央部分よりピストンピン孔の軸線に沿う方向におけるピストン外縁に向かうに従って、上記ピストンピン孔の軸線に直交する方向である凹部幅方向の寸法を小さくしていく「漸次変化稜線」から、「変曲部」を経て、ピストンピン孔の軸線に沿う方向におけるピストン外縁に向かって上記凹部幅寸法を略一定に維持する「幅寸法一定稜線」に亘って連続して形成する構成としてもよい。
これら特定事項によれば、上記「変曲部」よりも中央側において上記センタタンブル流が生成される一方、「変曲部」よりも外側において上記サイドタンブル流が生成されることになる。これらセンタタンブル流の機能及びサイドタンブル流の機能は上述した各解決手段のものと同様である。従って、この特定事項によっても、吸気に与えられた流体エネルギの大部分をタンブル流軸線(ピストンピン孔の軸線)に直交する方向に流れるタンブル流を生成するためのエネルギとして利用可能にすると共に、気筒内全体に亘って燃料の気化霧化を促進することが可能である。
更に、上記目的を達成するための他の解決手段としては、以下の構成も挙げられる。つまり、バルブとの干渉を回避するための凹所であるバルブリセスとタンブル流維持のための凹部とが頂面に形成され、且つ上記バルブリセスの形成領域と上記凹部の形成領域とが重なり合う構成とされた内燃機関用ピストンを前提とする。この内燃機関用ピストンに対し、上記バルブリセスの形成領域と凹部の形成領域とが重なり合う部分においてこれら領域により形成される稜線上に、タンブル流軸線に沿う方向の中央部分よりタンブル流軸線に沿う方向におけるピストン外縁に向かうに従って、上記タンブル流軸線に直交する方向である凹部幅方向の寸法を小さくしていく「漸次変化稜線」と、タンブル流軸線に沿う方向におけるピストン外縁に向かって上記凹部幅寸法を略一定に維持する「幅寸法一定稜線」との繋ぎ部分となる「変曲部」を存在させた構成としている。
また、上記バルブリセスの形成領域と凹部の形成領域とが重なり合う部分においてこれら領域により形成される稜線上に、ピストンピン孔の軸線に沿う方向の中央部分よりピストンピン孔の軸線に沿う方向におけるピストン外縁に向かうに従って、上記ピストンピン孔の軸線に直交する方向である凹部幅方向の寸法を小さくしていく「漸次変化稜線」と、ピストンピン孔の軸線に沿う方向におけるピストン外縁に向かって上記凹部幅寸法を略一定に維持する「幅寸法一定稜線」との繋ぎ部分となる「変曲部」を存在させた構成としてもよい。
これら特定事項によっても、上記「変曲部」よりも中央側である「漸次変化稜線」により形成される凹部において上記センタタンブル流が生成される一方、「変曲部」よりも外側である「幅寸法一定稜線」により形成される凹部において上記サイドタンブル流が生成されることになる。これらセンタタンブル流の機能及びサイドタンブル流の機能は上述した各解決手段のものと同様である。従って、この特定事項によっても、吸気に与えられた流体エネルギの大部分をタンブル流軸線に直交する方向に流れるタンブル流を生成するためのエネルギとして利用可能にすると共に、気筒内全体に亘って燃料の気化霧化を促進することが可能である。
特に、この特定事項は、バルブリセスの形成領域と凹部の形成領域とが重なり合う構成とされたピストンに対して上記センタタンブル流の機能及びサイドタンブル流の機能を発揮させる上で有効なものとなっている。
上記凹部幅寸法として最も長い部分としては以下のように設定されている。先ず、バルブリセスとして、互いに隣り合う2個の吸気側バルブリセスと、互いに隣り合う2個の排気側バルブリセスとを備えさせる。そして、上記凹部のうちタンブル流軸線に直交する方向において最も幅寸法の長い部分を、吸気側バルブリセス同士の中間位置と排気側バルブリセス同士の中間位置との間の領域に設定している。
同様に、上記凹部のうちピストンピン孔の軸線に直交する方向において最も幅寸法の長い部分を、吸気側バルブリセス同士の中間位置と排気側バルブリセス同士の中間位置との間の領域に設定している。
これら特定事項によれば、ピストン頂面の中央部分で最も外径の大きなタンブル流が生成されることになり、気筒内に生成されるタンブル流として、燃料の気化霧化に最適となる理想的な形状を得ることができる。
尚、上述した各解決手段に係るピストンが適用された内燃機関も本発明の技術的思想の範疇である。つまり、上記各解決手段のうち何れか一つの内燃機関用ピストンがシリンダボア内に配設され、燃焼室内での混合気の燃焼に伴う内燃機関用ピストンの往復移動によって動力を発生する構成とされた内燃機関である。
本発明では、ピストン頂面に形成されるタンブル流維持用の凹部として、ピストン頂面中央部においてセンタタンブル流の径を大きく確保する機能部分と、ピストン頂面両側部分においてシリンダボア内壁の影響を受けることなく、このピストン頂面両側部分に上記センタタンブル流の流線方向に略平行なサイドタンブル流を生成することができる機能部分とを備えさせている。このため、吸気に与えられた流体エネルギの大部分をタンブル流軸線(ピストンピン孔の軸線)に直交する方向に流れるタンブル流を生成するためのエネルギとして利用可能であると共に、気筒内の略全体に亘ってタンブル流を生成できて、気筒内全体において燃料の気化霧化を促進することが可能になる。その結果、燃焼室での燃料の燃焼効率が高められ、排気エミッションの改善、燃料消費率の改善を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、自動車用の多気筒(例えば直列4気筒)ガソリンエンジンに使用されたピストンとして本発明を適用した場合について説明する。
−エンジンの概略構成−
図1は、本実施形態に係るエンジン(内燃機関)1の燃焼室10及びその周囲の構成を示す断面図である。この図1に示すように、本実施形態に係るエンジン1は、1気筒に2つの吸気バルブ12と2つの排気バルブ22とをそれぞれ備えた4バルブ式の多気筒ガソリンエンジンである。尚、図1では、1つの気筒のみを示しており、また、吸気バルブ12及び排気バルブ22についても、それぞれ1つのバルブのみを示している。
エンジン1の各気筒を構成するシリンダ1a内には上下方向に往復動可能なピストン2が設けられている。このピストン2は、コネクティングロッド8を介して図示しないクランクシャフトに連結されており、ピストン2の往復運動がコネクティングロッド8によってクランクシャフトの回転へと変換されるようになっている。
上記シリンダ1aの上部にはシリンダヘッド1bが取り付けられており、このシリンダヘッド1bと、上記シリンダ1a(シリンダボア内壁)と、ピストン2との間で燃焼室10が形成されている。また、この燃焼室10の上部には点火プラグ3が配置されている。
エンジン1の燃焼室10には、シリンダヘッド1bに形成された吸気ポート11及び排気ポート21がそれぞれ接続されている。吸気ポート11と燃焼室10との間には上記吸気バルブ12が設けられており、この吸気バルブ12が開閉駆動することにより、吸気ポート11と燃焼室10とが連通または遮断される。また、排気ポート21と燃焼室10との間には上記排気バルブ22が設けられており、この排気バルブ22が開閉駆動することにより、排気ポート21と燃焼室10とが連通または遮断される。これら吸気バルブ12及び排気バルブ22の開閉駆動は、クランクシャフトの回転が伝達される吸気カムシャフト及び排気カムシャフトの各回転によって行われる。
上記吸気ポート11には、吸気マニホールド13内に形成された吸気通路13aが接続されている。また、排気ポート21には、図示しない排気マニホールド内に形成された排気通路が接続されている。
吸気通路13aの上流側にはエアクリーナ(エアフローメータ付き)5が設けられている。また、吸気通路13aには、エンジン1の吸入空気量を調整する電子制御式のスロットルバルブ4等が配設されている。
そして、吸気ポート11には、燃料噴射用のインジェクタ6が配置されている。このインジェクタ6には、図示しない燃料タンクから燃料ポンプによって所定圧力の燃料が供給され、これにより吸気ポート11に燃料が噴射される。この噴射燃料は吸入空気と混合されて混合気となり、エンジン1の燃焼室10に導入される。燃焼室10に導入された混合気は、エンジン1の圧縮行程の後、点火プラグ3の点火により燃焼する(膨張行程)。この混合気の燃焼室10内での燃焼によりピストン2が往復運動して出力軸であるクランクシャフトが回転する構成となっている。
−ECU−
上述したエンジン1の運転状態は、ECU(電子制御ユニット)7によって制御される。このECU7は、図示しないCPU、ROM、RAM及びバックアップRAMなどを備えている。ROMは、各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されている。CPUは、ROMに記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて各種の演算処理を実行する。また、RAMは、CPUでの演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAMは、例えばエンジン1の停止時にその保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。
そして、ECU7は、図示しない水温センサ、エアフローメータ、吸気温センサ、スロットルポジションセンサ、クランクポジションセンサ(エンジン回転数センサ)、カムポジションセンサ、及び、アクセルポジションセンサなどの各種センサの出力に基づいて、上記インジェクタ6、点火プラグ3のイグナイタ、スロットルバルブ4のスロットルモータなどの各部を制御することにより、エンジン1の各種制御を実行する。更に、ECU7は、後述するタンブルコントロールバルブ15の制御も行うようになっている。
−吸気系の構成−
次に、上記タンブルコントロールバルブ15の制御によって気筒内でのタンブル流を調整するよう構成された吸気系について説明する。
図1に示すように、吸気ポート11内には、この吸気ポート11の長手方向(吸気の流れ方向)に沿って所定長さで延びる仕切り板14が設けられており、この仕切り板14とタンブルコントロールバルブ15によってタンブル流を制御するタンブル制御機構が構成されている。尚、仕切り板14は、インジェクタ6から噴射される燃料噴霧Fとは干渉しない位置に配置されている。
吸気ポート11内において仕切り板14が存在する領域では、吸気ポート11内が上下2段に区画され、吸気ポート11の入口部分にポート上段の流路11aとポート下段の流路11bとが形成されている。これら上下の2つ流路11a,11bの上流にタンブルコントロールバルブ15が設けられている。このタンブルコントロールバルブ15は吸気ポート11の上流側に接続される吸気マニホールド13内に配置されている。
タンブルコントロールバルブ15は、板状の弁体15aと、この弁体15aの一端を支持する回転軸15bとを備えている。回転軸15bには、モータ等のアクチュエータ15cが連結されており、このアクチュエータ15cの駆動により弁体15aの開度つまりタンブルコントロールバルブ15の開度を調整することができるようになっている。
タンブルコントロールバルブ15の開度は上記ECU7によって制御され、タンブル流が必要な運転状態(例えばエンジン1の冷間時や低・中回転域)では、弁体15aが図1に示すような位置(半開位置)に制御される。また、エンジン1の運転状態が、例えば暖機完了後や高回転域であるときには、弁体15aが図2に示すような位置(全開位置)に制御される。
このような吸気系を備えたエンジン1の運転動作について以下に簡単に説明する。
先ず、エンジン1の吸気行程において、吸気バルブ12が開き、ピストン2が下降すると、吸入空気は、吸気バルブ12の周囲の間隙を通過して燃焼室10内に流入する。このとき、エンジン1の運転状態が、例えば高回転域やエンジン1の暖機完了後である場合には、タンブルコントロールバルブ15の弁体15aが、図2に示す全開位置に制御される。このようにタンブルコントロールバルブ15が全開位置にある状態では、ポート上段の流路11a及びポート下段の流路11bの双方に吸気が流れ、吸気バルブ12の周囲から吸気がほぼ均等に流れ込むので、燃焼室10内に発生する気流は比較的弱く、タンブル流の発生量も僅かとなる。
これに対し、エンジン1の運転状態が、例えば低・中回転域やエンジン1の冷間時であり、タンブルコントロールバルブ15の弁体15aが、図1に示すような半開位置に制御される場合には、吸気空気の殆どがポート上段の流路11aを通過して燃焼室10内に流入する状態となる。このため、燃焼室10内に強いタンブル流が発生する。このようなタンブル流の発生により、気筒内が攪拌されて燃料の気化霧化が促進され、上記膨張行程における燃焼室10内での燃料の燃料性が良好に得られることになる。
−ピストン2の構成−
次に、本実施形態において特徴とする部材であるピストン2の構成につい説明する。本実施形態に係るピストン2は、アルミニウム合金の鋳造加工により成形されており、図1に示すように、コネクティングロッド8の小端部がピストンピン2dにより連結されている。また、ピストン2は、その外周面に形成された複数(本実施形態では3つ)のリング溝のそれぞれにピストンリング2a,2b,2cが装着されている。
本実施形態の特徴は、ピストン2の頂面形状にある。以下、このピストン頂面形状について具体的に説明する。
図3は、本実施形態に係るピストン2の斜視図である。また、図4はピストン2の平面図である。以下の説明では、説明を容易にするために、ピストン2の平面視(図4)においてピストンピン孔2e(図3参照)の軸線L1(図4参照)に沿う方向をX方向と呼び、このピストンピン孔2eの軸線L1に対して直交する水平方向をY方向と呼ぶこととする。また、ピストン2の軸線に沿う方向(鉛直方向)をZ方向と呼ぶ。
図3及び図4に示すように、本実施形態に係るピストン2の頂面23は、上記各吸気バルブ12,12に対応する位置に形成された吸気側バルブリセス24,24、上記各排気バルブ22,22に対応する位置に形成された排気側バルブリセス25,25、吸気側バルブリセス24,24の外側に形成された吸気側スキッシュエリア26、排気側バルブリセス25,25の外側に形成された排気側スキッシュエリア27、ピストン頂面23の中央部分に凹陥形成されたタンブル流維持凹部28を備えている。
上記吸気側バルブリセス24,24は、上記各吸気バルブ12,12のリフト時に、これら吸気バルブ12,12がピストン頂面23に干渉することを防止するための凹部として形成されている。各吸気バルブ12,12の軸心は、ピストン2の軸心(Z軸)に対して傾斜しているため、各吸気側バルブリセス24,24のバルブ対向面は、上記吸気バルブ12,12の軸心に対して略直交する方向に傾斜している。
また、上記排気側バルブリセス25,25は、上記各排気バルブ22,22のリフト時に、これら排気バルブ22,22がピストン頂面23に干渉することを防止するための凹部として形成されている。各排気バルブ22,22の軸心も、ピストン2の軸心(Z軸)に対して傾斜しているため、各排気側バルブリセス25,25のバルブ対向面も、上記排気バルブ22,22の軸心に対して略直交する方向に傾斜している。
尚、上述した如く、ピストン頂面23にはタンブル流維持凹部28が形成されており、このタンブル流維持凹部28の形成領域ではバルブの干渉が生じないため、上記吸気側バルブリセス24,24及び排気側バルブリセス25,25は、上記タンブル流維持凹部28の外側に形成されている。また、各バルブリセス24,24、25,25のバルブ対向面は、ピストン中央側に向かって上方へ傾斜する傾斜面となっている一方、タンブル流維持凹部28の内面はピストン外側に向かって上方へ傾斜する傾斜面となっている。このため、吸気側バルブリセス24,24とタンブル流維持凹部28との間、及び排気側バルブリセス25,25とタンブル流維持凹部28との間には、所定形状の稜線Rを有することになる。この稜線Rの形状については後述する。
上記吸気側スキッシュエリア26は、上記各吸気側バルブリセス24,24の外側の領域に形成されており、ピストン2の中央側に向かって上方(Z方向の上側)に傾斜する傾斜面で形成されている。また、この吸気側スキッシュエリア26は、エンジン1の圧縮行程時に、シリンダヘッド1bとの間で形成される空間を狭めることで、燃焼室10の中央側へ向かう気流(スキッシュ流)を発生させる機能を有している。
上記排気側スキッシュエリア27は、上記各排気側バルブリセス25,25の外側の領域に形成されており、ピストン2の中央側に向かって上方(Z方向の上側)に傾斜する傾斜面で形成されている。また、この排気側スキッシュエリア27は、上記吸気側スキッシュエリア26と同様に、エンジン1の圧縮行程時に、シリンダヘッド1bとの間で形成される空間を狭めることで、燃焼室10の中央側へ向かう気流(スキッシュ流)を発生させる機能を有している。
そして、このピストン2の頂面形状の最も特徴とする部分であるタンブル流維持凹部28は、ピストン頂面の中央部分に形成されている。以下に詳述する。
図5は、図4におけるV−V線に沿った断面図である。図6は、図4におけるVI−VI線に沿った断面図である。図7は、図4におけるVII−VII線に沿った断面図である。図8は、図4におけるVIII−VIII線に沿った断面図である。図9は、図5におけるIX−IX線に対応した位置におけるピストン2の断面図である。
これら図に示すように、タンブル流維持凹部28は、上記ピストンピン2dが挿通されるピストンピン孔2eの軸線L1に沿う方向(X方向)においてピストン2の両外周縁部近傍に跨り、上記ピストンピン孔2eの軸線L1に対して直交する方向(Y方向)において上記吸気側バルブリセス24,24の形成領域及び排気側バルブリセス25,25の形成領域に跨るように形成された凹部で形成されている。また、このタンブル流維持凹部28の最深部の深さ寸法(ピストン頂面23の外縁に対する深さ寸法:図5における寸法D)はピストン2の外径寸法の約5%程度に設定されている。この数値はこれに限定されるものではない。
そして、このタンブル流維持凹部28は、上記X方向の中央部分に形成されたセンタタンブル流案内領域28Aと、このセンタタンブル流案内領域28Aの両側(X方向で隣接する両側)に連続形成されたサイドタンブル流案内領域28B,28Bとにより形成されている。図4では、上記センタタンブル流案内領域28Aに破線の斜線を付し、また、上記サイドタンブル流案内領域28B,28Bに二点鎖線の斜線を付している。
上記センタタンブル流案内領域28Aは、上記Y方向の両側に位置する外縁の形状として、上記X方向の中央部分において凹部幅寸法(Y方向の寸法)が最も長く設定されている(図4中の寸法T1)と共に、上記X方向におけるピストン外縁に向かって凹部幅寸法(Y方向の寸法)を次第に小さくしていくタンブル径絞り部分(図4における範囲A1の部分)を有している。例えば図4においてVI−VI線に沿った部分での凹部幅寸法(Y方向の寸法であって、図4中の寸法T2:図6の断面を参照)は、上記中央部分における幅寸法(T1)よりも短くなっている。このように上記タンブル径絞り部分A1の範囲では、上記X方向におけるピストン外縁に向かって凹部幅寸法が次第に小さくなっていく。このため、上記タンブル径絞り部分A1の範囲における上記稜線Rが本発明でいう「漸次変化稜線」となっている。具体的に、上記寸法T1はピストン2の外径寸法の約60%程度に設定され、上記寸法T2はピストン2の外径寸法の約55%程度に設定されている。また、上記タンブル径絞り部分A1の長さはピストン2の外径寸法の約45%程度に設定されている。これら数値はこれに限定されるものではない。
また、上記吸気側スキッシュエリア26及び排気側スキッシュエリア27の面積としては、できるだけ大きく確保しておくことが好ましい。一方、上述した如くX方向の中央部分において凹部幅寸法(Y方向の寸法)は長く設定されている。このため、吸気側バルブリセス24,24同士の間の領域において、センタタンブル流案内領域28Aの外縁から吸気側スキッシュエリア26に亘る傾斜面S1の傾斜角度としては従来の一般的なピストンのものよりも傾斜角度が大きく設定されている(例えば水平方向に対して50°)。同様に、排気側バルブリセス25,25同士の間の領域において、センタタンブル流案内領域28Aの外縁から排気側スキッシュエリア27に亘る傾斜面S2の傾斜角度としても従来の一般的なピストンのものよりも傾斜角度が大きく設定されている(例えば水平方向に対して50°)。
尚、このタンブル径絞り部分A1の範囲における上記稜線Rは一定の曲率を有する円弧となっている。これに限らず、曲率が徐々に変化する曲線で稜線Rを形成してもよいし、略直線状の稜線Rであってもよい。
一方、上記サイドタンブル流案内領域28B,28Bは、その外縁形状として、上記X方向に対して略平行に延びるタンブル径維持部分(図4における範囲A2の部分)を有している。このため、例えば図4においてVII−VII線に沿った部分での凹部幅寸法(Y方向の寸法であって、図4中の寸法T3:図7の断面を参照)と、図4においてVIII−VIII線に沿った部分での凹部幅寸法(Y方向の寸法であって、図4中の寸法T4:図8の断面を参照)とは略同一寸法となっている。このように上記タンブル径維持部分A2の範囲では、上記Y方向における凹部幅寸法が略均等に形成されている。このため、上記タンブル径維持部分A2の範囲における上記稜線Rが本発明でいう「幅寸法一定稜線」となっている。具体的に、上記寸法T3及び寸法T4はピストン2の外径寸法の約50%程度に設定されている。また、上記各タンブル径維持部分A2,A2の長さはそれぞれピストン2の外径寸法の約13%程度に設定されている。これら数値はこれに限定されるものではない。
そして、上記タンブル径絞り部分A1とタンブル径維持部分A2,A2との境界部分では、上記稜線Rのタンブル径絞り部分A1での曲率とタンブル径維持部分A2,A2での曲率とが異なる変曲部R1となっている。この変曲部R1において上記タンブル径絞り部分A1の上記稜線Rとタンブル径維持部分A2の稜線Rとが滑らかに繋がっている。これにより、タンブル流維持凹部28において、この変曲部R1よりも中央側がセンタタンブル流案内領域28Aとして形成され、この変曲部R1よりも外側(上記X方向の外側)がサイドタンブル流案内領域28B,28Bとして形成されている。また、この変曲部R1は、上記吸気側バルブリセス24,24とタンブル流維持凹部28との間の稜線上、及び上記排気側バルブリセス25,25とタンブル流維持凹部28との間の稜線上にそれぞれ存在している。つまり、この変曲部R1はピストン頂面23上の4箇所に存在している。
尚、図3における符号Cは、ピストン2の鋳造成形時の湯押し部分の外縁形状を示しており、その内側領域(上記センタタンブル流案内領域28Aの大部分を占めている領域)は略平坦面となっている。このように湯押し部分を、比較的広い領域であるセンタタンブル流案内領域28Aに位置させることでピストン2のロバスト性(堅牢性)が高められている。
次に、タンブル流の発生状況について説明する。上述したように、上記タンブル流維持凹部28はセンタタンブル流案内領域28A及びサイドタンブル流案内領域28B,28Bを備えているため、エンジン1の駆動時に気筒内に流入した吸気により生成されるタンブル流としては、上記センタタンブル流案内領域28Aに沿って流れるセンタタンブル流と、上記サイドタンブル流案内領域28B,28Bに沿って流れるサイドタンブル流とが存在することになる。
そして、上記センタタンブル流案内領域28Aは、上記X方向の中央部分で比較的凹部幅寸法(Y方向の寸法)が大きく確保されており、この部分では大きな径で且つ上記Y方向に延びる流線を有するセンタタンブル流が生成される(図5に示すタンブル流を参照)。また、このセンタタンブル流案内領域28Aは、上記X方向の外側に向かって凹部幅寸法(Y方向の寸法)を次第に小さくしていくタンブル径絞り部分A1を有しており、この部分では、ピストン外縁に向かってタンブル流の径が徐々に小さくなっていくことになる。つまり、上記Y方向での気筒内長さ寸法が、ピストン外縁に向かって徐々に短くなっていくことに対応してタンブル流の径も徐々に小さくしていくことができ、Y方向に延びる流線が乱されることのない(シリンダボア内壁の影響を受けることのない)理想的なセンタタンブル流が生成されることになる(図6に示すタンブル流を参照)。
一方、上記サイドタンブル流案内領域28B,28Bは、上記X方向に延びるタンブル径維持部分A2,A2を有しているため、このサイドタンブル流案内領域28B,28Bを流れるサイドタンブル流の径は、ピストン外縁に向かって小径になることなく、このサイドタンブル流案内領域28B,28Bの全体に亘って略均一となる。つまり、上記センタタンブル流よりも小径であって、且つ略均一な外径のサイドタンブル流が、このサイドタンブル流案内領域28B,28Bには生成されることになる(図7及び図8に示すタンブル流を参照)。このため、このサイドタンブル流は、上記X方向で隣接するシリンダボア内壁の影響を殆ど受けることなく、Y方向に延びる流線を有するサイドタンブル流として生成される。また、このようにシリンダボア内壁の影響を殆ど受けることがないため、ピストン頂面23の外縁部近傍位置に亘ってタンブル流を生成することができ、タンブル流の軸線方向(X方向)の両外側部分における気筒内の攪拌を良好に行うことができ、その結果、気筒内全体に亘って燃料の気化霧化を促進することが可能となる。
このように、本実施形態に係るピストン2によれば、吸気に与えられた流体エネルギの大部分を上記Y方向に沿って流れるタンブル流を生成するためのエネルギとして利用可能であると共に、気筒内全体に亘って燃料の気化霧化を促進することが可能になる。その結果、燃焼室10での燃料の燃焼効率が高められ、排気エミッションの改善、燃料消費率の改善を図ることができる。
また、上記センタタンブル流案内領域28Aにおけるタンブル径絞り部分A1の存在によりタンブル流維持凹部28の幅寸法を狭めて、タンブル流維持凹部28の総容積が制限されているため、燃焼室10の圧縮比を高めることが可能であり、上記効果(燃焼効率の向上による排気エミッションの改善及び燃料消費率の改善)を維持しながらも、圧縮比が例えば「10」を超えるエンジン1を容易に実現することが可能である。
(実験例)
次に、上述した本実施形態の効果を確認するために行った実験及びその結果について説明する。この実験では、従来形状の凹部を頂面に備えたピストン(図12に示すもの)と、上記実施形態に係るピストン2とをそれぞれエンジン(4気筒直列ガソリンエンジン)に組み込み、点火プラグ3の点火時期を徐々に遅角させていった場合の遅角限界(エンジンストールに至る限界遅角量)を比較した(実験1)。また、空燃比を徐々に希薄(リーン)に移行させていった場合のリーン限界(エンジンストールに至る限界空燃比)を比較した(実験2)。
上記実験1の結果を図10(a)に示し、実験2の結果を図10(b)に示している。
図10(a)に示すように、従来形状の凹部を頂面に備えたピストンを使用した場合に対し、本発明に係る形状の凹部28を頂面23に備えたピストン2を使用した場合には、遅角限界が約12%高めることができた。つまり、本発明に係るピストン2を使用した場合には、従来のものよりも大幅に点火プラグ3の点火時期を遅角させてもエンジンストールに至ることはなく、特にエンジン1の冷間始動時における点火遅角量を大きくして触媒コンバータの早期活性化(早期加熱)を図ることが可能になることが確認できた。
また、図10(b)に示すように、従来形状の凹部を頂面に備えたピストンを使用した場合に対し、本発明に係る形状の凹部28を頂面23に備えたピストン2を使用した場合には、リーン限界A/Fが約30%高めることができた。つまり、本発明に係るピストン2を使用した場合には、従来のものよりも大幅に空燃比を希薄にしてもエンジンストールに至ることはなく、燃料消費率の大幅な改善を図れることが確認できた。
(変形例)
次に、上記タンブル流維持凹部28の変形例について説明する。図11(a)及び図11(b)はタンブル流維持凹部28の変形例を示すピストン頂面23の平面図である(バルブリセスを省略している)。
これら変形例の特徴として、図11(a)に示すものでは、センタタンブル流案内領域28Aにおける稜線Rを、上記X方向のピストン外縁に向かって曲率半径が徐々に大きくなるように変化させていると共に、サイドタンブル流案内領域28B,28BのY方向の幅寸法を上記実施形態のものよりも短く設定している。
また、図11(b)に示すものでは、上記タンブル径絞り部分A1とタンブル径維持部分A2,A2との境界部分である上記変曲部R1において、タンブル流維持凹部28の外縁を形成する稜線Rの延長方向が略90°に変化する形状となっている。
(その他の実施形態)
以上説明した実施形態及び変形例は、自動車用の多気筒ガソリンエンジンに使用されたピストンとして本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、自動車用ディーゼルエンジンへの適用も可能である。また、自動車用に限らず、その他のエンジンにも適用可能である。また、気筒数、タンブルコントロールバルブ15の有無など、その他エンジンの仕様は特に限定されるものではない。
実施形態に係るエンジンの燃焼室及びその周囲の構成を示す断面図であって、タンブルコントロールバルブ全閉状態を示す図である。 タンブルコントロールバルブ全開状態における吸気系の概略構成を示す図である。 ピストンの斜視図である。 ピストンの平面図である。 図4におけるV−V線に沿った断面図である。 図4におけるVI−VI線に沿った断面図である。 図4におけるVII−VII線に沿った断面図である。 図4におけるVIII−VIII線に沿った断面図である。 図5におけるIX−IX線に対応した位置におけるピストンの断面図である。 実施形態の効果を確認するために行った実験の結果を示し、図10(a)は遅角限界の確認実験の結果を示す図であり、図10(b)はリーン限界A/Fの確認実験の結果を示す図である。 タンブル流維持凹部の変形例におけるピストン頂面の平面図である。 従来の一般的な形状の凹部を有するピストン頂面の平面図である。 小型の凹部を有するピストン頂面の平面図である。
符号の説明
1 エンジン(内燃機関)
2 ピストン
2e ピストンピン孔
23 頂面
28 タンブル流維持凹部
28A センタタンブル流案内領域
28B サイドタンブル流案内領域
L1 ピストンピン孔の軸線,タンブル流軸線
A1 タンブル径絞り部分
A2 タンブル径維持部分
R 稜線
R1 変曲部

Claims (9)

  1. 頂面にタンブル流維持のための凹部が形成された内燃機関用ピストンにおいて、
    上記凹部は、タンブル流軸線に沿う方向の中央部分に形成された「センタタンブル流案内領域」と、上記タンブル流軸線に沿う方向において上記「センタタンブル流案内領域」の両外側に連続形成された「サイドタンブル流案内領域」とを備えており、
    上記「センタタンブル流案内領域」の外縁形状は、上記タンブル流軸線に直交する方向である凹部幅方向の寸法を、タンブル流軸線に沿う方向におけるピストン外縁に向かって次第に小さくしていく「タンブル径絞り部分」を有する形状となっている一方、
    上記「サイドタンブル流案内領域」の外縁形状は、上記タンブル流軸線に対して略平行に延びる「タンブル径維持部分」を有する形状となっていることを特徴とする内燃機関用ピストン。
  2. 頂面にタンブル流維持のための凹部が形成された内燃機関用ピストンにおいて、
    上記凹部は、ピストンピン孔の軸線に沿う方向の中央部分に形成された「センタタンブル流案内領域」と、上記ピストンピン孔の軸線に沿う方向において上記「センタタンブル流案内領域」の両外側に連続形成された「サイドタンブル流案内領域」とを備えており、
    上記「センタタンブル流案内領域」の外縁形状は、上記ピストンピン孔の軸線に直交する方向である凹部幅方向の寸法を、ピストンピン孔の軸線に沿う方向におけるピストン外縁に向かって次第に小さくしていく「タンブル径絞り部分」を有する形状となっている一方、
    上記「サイドタンブル流案内領域」の外縁形状は、上記ピストンピン孔の軸線に対して略平行に延びる「タンブル径維持部分」を有する形状となっていることを特徴とする内燃機関用ピストン。
  3. 頂面にタンブル流維持のための凹部が形成された内燃機関用ピストンにおいて、
    上記凹部の外縁を成す稜線は、タンブル流軸線に沿う方向の中央部分よりタンブル流軸線に沿う方向におけるピストン外縁に向かうに従って、上記タンブル流軸線に直交する方向である凹部幅方向の寸法を小さくしていく「漸次変化稜線」から、「変曲部」を経て、タンブル流軸線に沿う方向におけるピストン外縁に向かって上記凹部幅寸法を略一定に維持する「幅寸法一定稜線」に亘って連続して形成されていることを特徴とする内燃機関用ピストン。
  4. 頂面にタンブル流維持のための凹部が形成された内燃機関用ピストンにおいて、
    上記凹部の外縁を成す稜線は、ピストンピン孔の軸線に沿う方向の中央部分よりピストンピン孔の軸線に沿う方向におけるピストン外縁に向かうに従って、上記ピストンピン孔の軸線に直交する方向である凹部幅方向の寸法を小さくしていく「漸次変化稜線」から、「変曲部」を経て、ピストンピン孔の軸線に沿う方向におけるピストン外縁に向かって上記凹部幅寸法を略一定に維持する「幅寸法一定稜線」に亘って連続して形成されていることを特徴とする内燃機関用ピストン。
  5. バルブとの干渉を回避するための凹所であるバルブリセスとタンブル流維持のための凹部とが頂面に形成され、且つ上記バルブリセスの形成領域と上記凹部の形成領域とが重なり合う構成とされた内燃機関用ピストンにおいて、
    上記バルブリセスの形成領域と凹部の形成領域とが重なり合う部分においてこれら領域により形成される稜線上には、タンブル流軸線に沿う方向の中央部分よりタンブル流軸線に沿う方向におけるピストン外縁に向かうに従って、上記タンブル流軸線に直交する方向である凹部幅方向の寸法を小さくしていく「漸次変化稜線」と、タンブル流軸線に沿う方向におけるピストン外縁に向かって上記凹部幅寸法を略一定に維持する「幅寸法一定稜線」との繋ぎ部分となる「変曲部」が存在していることを特徴とする内燃機関用ピストン。
  6. バルブとの干渉を回避するための凹所であるバルブリセスとタンブル流維持のための凹部とが頂面に形成され、且つ上記バルブリセスの形成領域と上記凹部の形成領域とが重なり合う構成とされた内燃機関用ピストンにおいて、
    上記バルブリセスの形成領域と凹部の形成領域とが重なり合う部分においてこれら領域により形成される稜線上には、ピストンピン孔の軸線に沿う方向の中央部分よりピストンピン孔の軸線に沿う方向におけるピストン外縁に向かうに従って、上記ピストンピン孔の軸線に直交する方向である凹部幅方向の寸法を小さくしていく「漸次変化稜線」と、ピストンピン孔の軸線に沿う方向におけるピストン外縁に向かって上記凹部幅寸法を略一定に維持する「幅寸法一定稜線」との繋ぎ部分となる「変曲部」が存在していることを特徴とする内燃機関用ピストン。
  7. 上記請求項5記載の内燃機関用ピストンにおいて、
    バルブリセスは、互いに隣り合う2個の吸気側バルブリセスと、互いに隣り合う2個の排気側バルブリセスとを備えており、上記凹部のうちタンブル流軸線に直交する方向において最も幅寸法の長い部分が吸気側バルブリセス同士の中間位置と排気側バルブリセス同士の中間位置との間の領域に設定されていることを特徴とする内燃機関用ピストン。
  8. 上記請求項6記載の内燃機関用ピストンにおいて、
    バルブリセスは、互いに隣り合う2個の吸気側バルブリセスと、互いに隣り合う2個の排気側バルブリセスとを備えており、上記凹部のうちピストンピン孔の軸線に直交する方向において最も幅寸法の長い部分が吸気側バルブリセス同士の中間位置と排気側バルブリセス同士の中間位置との間の領域に設定されていることを特徴とする内燃機関用ピストン。
  9. 上記請求項1〜8のうち何れか一つに記載の内燃機関用ピストンがシリンダボア内に配設され、燃焼室内での混合気の燃焼に伴う内燃機関用ピストンの往復移動によって動力を発生する構成とされたことを特徴とする内燃機関。
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