JP2008150595A - 放熱性樹脂組成物及び成形品 - Google Patents
放熱性樹脂組成物及び成形品 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008150595A JP2008150595A JP2007302174A JP2007302174A JP2008150595A JP 2008150595 A JP2008150595 A JP 2008150595A JP 2007302174 A JP2007302174 A JP 2007302174A JP 2007302174 A JP2007302174 A JP 2007302174A JP 2008150595 A JP2008150595 A JP 2008150595A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mass
- resin
- heat
- resin composition
- graphite particles
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
Abstract
【解決手段】本発明の放熱性樹脂組成物は、〔A〕熱可塑性樹脂、〔B〕黒鉛粒子、及び、〔C〕炭素繊維構造体、を含有し、上記黒鉛粒子〔B〕及び上記炭素繊維構造体〔C〕の含有量が、上記熱可塑性樹脂〔A〕を100質量部とした場合に、それぞれ、10〜300質量部及び1〜80質量部である。
【選択図】なし
Description
また、炭素系フィラーを配合する樹脂組成物の熱伝導率を高くするために、マトリックス樹脂に対する炭素系フィラーの配合割合を高くすると、炭素系フィラーの小さな嵩密度と強い凝集力により、樹脂中に均一に分散させることが困難になり、成形加工性、耐衝撃性及び表面外観が低下する恐れがあった。
1.〔A〕熱可塑性樹脂、〔B〕黒鉛粒子、及び、〔C〕炭素繊維構造体、を含有し、上記黒鉛粒子〔B〕及び上記炭素繊維構造体〔C〕の含有量が、上記熱可塑性樹脂〔A〕を100質量部とした場合に、それぞれ、10〜300質量部及び1〜80質量部であることを特徴とする放熱性樹脂組成物。
2.上記黒鉛粒子〔B〕が、アスペクト比が10〜20であり、重量平均粒子径が10〜200μmであり、且つ、固定炭素量が98質量%以上である黒鉛粒子(B1)である上記1に記載の放熱性樹脂組成物。
3.上記黒鉛粒子(B1)の形状が鱗片状である上記2に記載の放熱性樹脂組成物。
4.上記黒鉛粒子(B1)の粒度分布を測定して得られた、累積重量が、それぞれ、20%及び80%であるときの粒子径D20及びD80の比D80/D20が2〜12である上記2又は3に記載の放熱性樹脂組成物。
5.上記黒鉛粒子〔B〕が、アスペクト比が3以下であり、重量平均粒子径が1〜70μmであり、且つ、固定炭素量が98質量%以上である黒鉛粒子(B2)である上記1に記載の放熱性樹脂組成物。
6.上記黒鉛粒子〔B〕が、上記黒鉛粒子(B1)及び上記黒鉛粒子(B2)を含む上記2乃至5のいずれかに記載の放熱性樹脂組成物。
7.上記炭素繊維構造体〔C〕が、外径15〜100nmの炭素繊維部と、該炭素繊維部を接合する接合部とを備え、3次元ネットワーク構造を有するものである上記1乃至6のいずれかに記載の放熱性樹脂組成物。
8.上記黒鉛粒子〔B〕及び上記炭素繊維構造体〔C〕の含有割合が、これらの含有量の合計を100質量%とした場合に、それぞれ、20〜95質量%及び80〜5質量%である上記1乃至7のいずれか1項に記載の放熱性樹脂組成物。
9.上記熱可塑性樹脂〔A〕が、ゴム質重合体の存在下に、芳香族ビニル化合物を含むビニル系単量体(b1)を重合して得られたゴム強化ビニル系樹脂、又は、該ゴム強化ビニル系樹脂と、ビニル系単量体(b2)の(共)重合体とからなる混合物、であるゴム強化樹脂、及び、ポリカーボネート樹脂を含有し、且つ、該ゴム強化樹脂及び該ポリカーボネート樹脂の含有割合が、これらの含有量の合計を100質量%とした場合に、それぞれ、1〜80質量%及び99〜20質量%である上記1乃至8のいずれかに記載の放熱性樹脂組成物。
10.更に、難燃剤を含有し、該難燃剤の含有量が、上記熱可塑性樹脂〔A〕を100質量部とした場合に、1〜30質量部である上記1乃至9のいずれかに記載の放熱性樹脂組成物。
11.更に、酸化防止剤を含有し、該酸化防止剤の含有量が、上記熱可塑性樹脂〔A〕を100質量部とした場合に、0.01〜5質量部である上記1乃至10のいずれかに記載の放熱性樹脂組成物。
12上記1乃至11のいずれかに記載の放熱性樹脂組成物を含むことを特徴とする成形品。
上記黒鉛粒子〔B〕が、特定の大きさ又は形状を備える場合には、特に、放熱性、熱伝導性及び電磁波シールド性に優れる。
また、上記炭素繊維構造体〔C〕が、特定の構造を備える場合には、特に、放熱性、熱伝導性及び電磁波シールド性に優れる。
上記熱可塑性樹脂〔A〕が、ゴム強化樹脂、及び、ポリカーボネート樹脂を含有し、これらが特定の含有割合である場合には、特に、成形加工性、放熱性、熱伝導性、耐衝撃性及び電磁波シールド性に優れる。
本発明において、「(共)重合」とは、単独重合及び共重合を意味し、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルを意味する。
本発明の放熱性樹脂組成物は、〔A〕熱可塑性樹脂(以下、「成分〔A〕」ともいう。)、〔B〕黒鉛粒子(以下、「成分〔B〕」ともいう。)、及び、〔C〕炭素繊維構造体(以下、「成分〔C〕」ともいう。)、を含有し、上記成分〔B〕及び上記成分〔C〕の含有量が、上記成分〔A〕を100質量部とした場合に、それぞれ、10〜300質量部及び1〜80質量部であることを特徴とする。
この成分〔A〕は、熱可塑性を有する重合体であれば、特に限定されず、ポリスチレン、スチレン・アクリロニトリル共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合体、(メタ)アクリル酸エステル・スチレン共重合体等のスチレン系(共)重合体;ABS樹脂、AES樹脂、ASA樹脂等のゴム強化樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体等の、炭素数2〜10のα−オレフィンの少なくとも1種からなるα−オレフィン(共)重合体並びにその変性重合体(塩素化ポリエチレン等)、環状オレフィン共重合体等のオレフィン系樹脂;アイオノマー、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体等のエチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、エチレン・塩化ビニル重合体、ポリ塩化ビニリデン等の塩化ビニル系樹脂;ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等の(メタ)アクリル酸エステルの1種以上を用いた(共)重合体等のアクリル系樹脂;ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミド6,12等のポリアミド系樹脂(PA);ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリアセタール樹脂(POM);ポリカーボネート樹脂(PC);ポリアリレート樹脂;ポリフェニレンエーテル;ポリフェニレンサルファイド;ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂;液晶ポリマー;ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド等のイミド系樹脂;ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン等のケトン系樹脂;ポリスルホン、ポリエーテルスルホン等のスルホン系樹脂;ウレタン系樹脂;ポリ酢酸ビニル;ポリエチレンオキシド;ポリビニルアルコール;ポリビニルエーテル;ポリビニルブチラール;フェノキシ樹脂;感光性樹脂;生分解性プラスチック等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらのうち、ゴム強化樹脂及びポリカーボネート樹脂の組み合わせが好ましい。
このゴム強化樹脂は、ゴム質重合体(以下、「ゴム質重合体(a)」という。)の存在下に、芳香族ビニル化合物を含むビニル系単量体(b1)を重合して得られたゴム強化ビニル系樹脂(以下、「ゴム強化ビニル系樹脂(A1)」という。)、又は、このゴム強化ビニル系樹脂(A1)と、ビニル系単量体(b2)の(共)重合体(以下、「(共)重合体(A2)」という。)とからなる混合物、である。
従って、上記ビニル系単量体(b1)としては、芳香族ビニル化合物の1種以上からなる単量体(x)、又は、芳香族ビニル化合物の1種以上、及び、この芳香族ビニル化合物と共重合可能な化合物の1種以上を組み合わせた単量体(y)を用いることができる。
[1]上記ビニル系単量体(b1)として上記単量体(x)のみを用いて得られたゴム強化ビニル系樹脂の1種以上。
[2]上記ビニル系単量体(b1)として上記単量体(y1)のみを用いて得られたゴム強化ビニル系樹脂の1種以上。
[3]上記ビニル系単量体(b1)として上記単量体(y2)のみを用いて得られたゴム強化ビニル系樹脂の1種以上。
上記ゴム強化ビニル系樹脂(A1)としては、上記態様[2]及び[3]が好ましい。また、これらの態様[1]、[2]及び[3]のうちの2種又は3種の組合せであってもよい。
この(共)重合体(A2)の形成に用いるビニル系単量体(b2)は、上記ビニル系単量体(b1)として例示した化合物を用いることができる。従って、上記(共)重合体(A2)は、上記ゴム強化ビニル系樹脂(A1)の形成に用いた上記ビニル系単量体(b1)と全く同じ組成の成分を重合して得られる重合体であってもよいし、異なる組成で同じ種類の単量体を重合して得られる重合体であってもよいし、更には、異なる組成で異なる種類の単量体を重合して得られる重合体であってもよい。これらの各重合体が2種以上含まれるものであってもよい。
[4]芳香族ビニル化合物のみを重合して得られた(共)重合体の1種以上。
[5](メタ)アクリル酸エステル化合物のみを重合して得られた(共)重合体の1種以上。
[6]芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物を重合して得られた共重合体の1種以上。
[7]芳香族ビニル化合物及び(メタ)アクリル酸エステル化合物を重合して得られた共重合体の1種以上。
[8]芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物及び他の化合物を重合して得られた共重合体の1種以上。
[9]芳香族ビニル化合物と、シアン化ビニル化合物を除く他の化合物とを重合して得られた共重合体の1種以上。
上記態様の(共)重合体は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
尚、上記重合開始剤は、反応系に一括して、又は、連続的に添加することができる。
尚、上記連鎖移動剤は、反応系に一括して、又は、連続的に添加することができる。
尚、上記ゴム強化ビニル系樹脂(A1)を2種以上含有するゴム強化樹脂とする場合には、各ラテックスから樹脂を単離した後、混合してもよいが、他の方法として、各樹脂をそれぞれ含むラテックスの混合物を凝固する等の方法がある。
グラフト率(質量%)={(y−x)/x}×100
このポリカーボネート樹脂は、主鎖にカーボネート結合を有するものであれば、特に限定されず、芳香族ポリカーボネートでもよいし、脂肪族ポリカーボネートでもよい。また、これらを組み合わせて用いてもよい。本発明においては、成形加工性、耐衝撃性、耐熱性の観点から、芳香族ポリカーボネートが好ましい。尚、上記ポリカーボネート樹脂は、末端が、R−CO−基、R’−O−CO−基(R及びR’は、いずれも有機基を示す。)に変性されたものであってもよい。このポリカーボネート樹脂は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
このオレフィン系樹脂は、炭素数が2以上のα−オレフィンからなる単量体単位を含む重合体であれば、特に限定されない。好ましいオレフィン系樹脂は、炭素数2〜10のα−オレフィンからなる単量体単位を含む重合体である。従って、炭素数2〜10のα−オレフィンからなる単量体単位の1種以上を主として含む(共)重合体;炭素数2〜10のα−オレフィンからなる単量体単位の1種以上と、このα−オレフィンと共重合可能な化合物からなる単量体単位の1種以上とを主として含む共重合体等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記オレフィン系樹脂の融点(JIS K7121に準拠)は、好ましくは40℃以上である。
また、上記オレフィン系樹脂の分子量は特に限定されないが、成形性の観点から、メルトフローレート(JIS K7210に準拠。以下、「MFR」ともいう。)は、好ましくは0.01〜500g/10分、より好ましくは0.05〜100g/10分であり、各値に相当する分子量を有するものが好ましい。
このポリエステル系樹脂は、分子の主鎖中にエステル結合を有する樹脂であれば、特に限定されず、飽和ポリエステル樹脂であってよいし、不飽和ポリエステル樹脂であってもよい。これらのうち、飽和ポリエステル樹脂が好ましい。また、単独重合ポリエステルであってよいし、共重合ポリエステルであってもよい。更に、結晶性樹脂であってよいし、非晶性樹脂であってもよい。
上記ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸(2,6−ナフタレンジカルボン酸等)、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルメタンジカルボン酸、ジフェニルエタンジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸等の炭素数8〜16程度の芳香族ジカルボン酸又はその誘導体等、シクロヘキサンジカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ハイミック酸等の炭素数8〜12程度の脂環式ジカルボン酸又はその誘導体等、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、ヘキサデカンジカルボン酸、ダイマー酸等の炭素数2〜40程度の脂肪族ジカルボン酸又はその誘導体等が挙げられる。
これらジカルボン酸成分は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらジヒドロキシ成分は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらオキシカルボン酸成分は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらラクトン酸成分は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
更に、上記化合物以外に、必要に応じて、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸等の多価カルボン酸、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール等の多官能性単量体を併用してもよい。
このポリアミド系樹脂は、主鎖に酸アミド結合(−CO−NH−)を有する樹脂であれば、特に限定されない。上記ポリアミド系樹脂は、通常、環構造のラクタム又はアミノ酸の重合、あるいは、ジカルボン酸及びジアミンの縮重合により製造される。従って、このポリアミド系樹脂としては、ホモポリアミド、コポリアミド等を用いることができる。単独で重合可能な単量体としては、ε−カプロラクタム、アミノカプロン酸、エナントラクタム、7−アミノヘプタン酸、11−アミノウンデカン酸、9−アミノノナン酸、ピペリドン等が挙げられる。
また、ジカルボン酸及びジアミンを縮重合させる場合のジカルボン酸としては、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、グルタル酸、テレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。ジアミンとしては、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン等が挙げられる。
尚、ポリアミド系樹脂の末端は、カルボン酸、アミン等で封止されていてもよい。カルボン酸としては、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸等の脂肪族モノカルボン酸が挙げられる。また、アミンとしては、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、パルミチルアミン、ステアリルアミン、ベヘニルアミン等の脂肪族第1級アミン等が挙げられる。
上記ポリアミド系樹脂は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
この成分〔B〕は、種類、形状、大きさ(アスペクト比、重量平均粒子径等)等について、特に限定されない。種類としては、α−黒鉛及びβ−黒鉛のいずれでもよい。また、これらを組み合わせてもよい。更に、天然黒鉛及び人造黒鉛のいずれでもよい。また、これらを組み合わせてもよい。
天然黒鉛としては、レーザーラマン測定により、1360cm−1あたりの波長においてバンドが認められないものであれば、特に限定されず、鱗片状黒鉛、塊状黒鉛及び土壌黒鉛が挙げられる。
更に、上記成分〔B〕の形状は、粉状、粒状、板状、鱗片状、帯状、柱状、錐状、針状等とすることができる。
また、上記成分〔B〕の大きさについて、アスペクト比は、好ましくは1〜20であり、重量平均粒子径は、好ましくは1〜200μmである。
[1]アスペクト比が10〜20であり、重量平均粒子径が10〜200μmであり、且つ、固定炭素量が98質量%以上である黒鉛粒子(以下、「黒鉛粒子(B1)」という。)。
[2]アスペクト比が3以下であり、重量平均粒子径が1〜70μmであり、且つ、固定炭素量が98質量%以上である黒鉛粒子(以下、「黒鉛粒子(B2)」という。)。
上記アスペクト比は、電子顕微鏡等により縦横の各長さを測定し、算出することができる。上記重量平均粒子径は、レーザー回折法、光散乱法等により測定することができる。尚、本発明に係る「重量平均粒子径」は、粒度分布を測定して得られた、累積重量が50%であるときの粒子径(D50)を意味する。また、固定炭素量は、JIS M8511に準じて測定することができる。
上記の黒鉛粒子(B1)及び(B2)は、組み合わせて用いることができる。
上記黒鉛粒子(B1)は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
尚、上記黒鉛粒子(B2)について、粒度分布を測定して得られた、累積重量が、それぞれ、20%及び80%であるときの粒子径D20及びD80の比D80/D20は、特に限定されない。
上記黒鉛粒子(B2)の形状としては、球状黒鉛が好ましい。
上記黒鉛粒子(B2)は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
従って、上記成分〔B〕が、上記の黒鉛粒子(B1)及び(B2)の両方を含むとき、放熱性、成形加工性、耐衝撃性、熱伝導性及び電磁波シールド性の全てが高度に発揮される組成物を得ることができる。そのような好ましい黒鉛粒子(B1)及び(B2)の含有割合は、その合計を100質量%とした場合に、それぞれ、1〜99質量%及び99〜1質量%、より好ましくは5〜95質量%及び95〜5質量%、更に好ましくは10〜90質量%及び90〜10質量%である。
この成分〔C〕は、炭素繊維部と、多数本の炭素繊維部を接合する接合部とを備える構造体であれば、特に限定されない。好ましい成分〔C〕は、外径15〜100nmの炭素繊維部と、多数本の炭素繊維部を接合する接合部とを備え、3次元ネットワーク構造を有する炭素繊維構造体(以下、「炭素繊維構造体C」)であり、以下に説明される。尚、この炭素繊維構造体Cは、SEM又はTEMを用いて観察することにより、以下に示す特定の構造を確認することができる。
本発明の放熱性樹脂組成物において、上記炭素繊維構造体Cが隣り合って存在すると、上記成分〔B〕もその空隙に配置することとなり、全体に良好な熱伝導パスが形成されるので、熱伝導性が向上し、結果として放熱性も向上する。また、機械的特性及び電気的特性に関しても、炭素繊維構造体Cを均一に配することができるため、特性向上が図れるものとなる。
先ず、触媒の存在下、トルエン、キシレン等の炭化水素等、エタノール等のアルコール等の有機化合物原料をCVD法で化学熱分解して繊維構造体(以下、「中間体」という)を製造し、その後、更に高温熱処理することにより、上記炭素繊維構造体Cを製造することができる。
また、上記有機化合物原料としては、分解温度の異なる少なくとも2種以上の有機化合物を用いることが好ましい。
CVD法を行う場合の雰囲気ガスとしては、アルゴン、ヘリウム、キセノン等の不活性ガス、水素ガス等が挙げられる。
例えば、上記集合体を、800〜1,200℃の温度で加熱して、未反応原料、タール分等の揮発成分を除去し、2,400〜3,000℃の温度でアニール処理することによって、繊維状体に含まれる触媒を蒸発及び除去するとともに、所期の炭素繊維構造体が製造される。即ち、このアニール処理により、炭素原子からなるパッチ状のシート片が、それぞれ結合して複数のグラフェンシート状の層を形成し、上記炭素繊維構造体の炭素繊維部を構成する。また、このような高温熱処理前もしくは処理後において、炭素繊維構造体の円相当平均径を数cmに解砕処理する工程と、解砕処理された炭素繊維構造体Cの円相当平均径を50〜100μmに粉砕処理する工程とを備えることで、所望の円相当平均径を有する炭素繊維構造体Cを得ることができる。尚、解砕処理の代わりに、粉砕処理を行ってもよい。更に、上記炭素繊維構造体Cを複数有する集合体を、使いやすい形、大きさ、嵩密度に造粒する処理を行ってもよい。反応時に形成された上記構造を有効に活用するために、嵩密度が低い状態(極力繊維が伸びきった状態で且つ空隙率が大きい状態)で、アニール処理すると更に樹脂への導電性付与に効果的である。
以上から、上記の製造方法により得られた上記炭素繊維構造体Cは、微細な炭素繊維部どうしが単に接合部に結合しているものではなく、接合部において相互に強固に結合している。
[i]成分〔A〕がゴム強化樹脂であり、成分〔B〕が黒鉛粒子(B1)及び/又は(B2)であり、且つ、成分〔C〕が炭素繊維構造体Cである組成物。
[ii]成分〔A〕がポリカーボネート樹脂であり、成分〔B〕が黒鉛粒子(B1)及び/又は(B2)であり、且つ、成分〔C〕が炭素繊維構造体Cである組成物。
[iii]成分〔A〕がゴム強化樹脂及びポリカーボネート樹脂(好ましい含有割合;1〜80質量%及び99〜20質量%)であり、成分〔B〕が黒鉛粒子(B1)及び/又は(B2)であり、且つ、成分〔C〕が炭素繊維構造体Cである組成物。
本発明の放熱性樹脂組成物は、目的、用途等に応じ、添加剤を含有したものとすることができる。この添加剤としては、充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、老化防止剤、可塑剤、滑剤、抗菌剤、着色剤等が挙げられる。
上記充填剤の含有量は、上記成分〔A〕を100質量部とした場合、通常、1〜30質量部、好ましくは2〜25質量部、より好ましくは2〜20質量部である。
上記熱安定剤の含有量は、上記成分〔A〕を100質量部とした場合、通常、0.01〜5質量部である。
上記酸化防止剤の含有量は、上記成分〔A〕を100質量部とした場合、通常、0.01〜5質量部、好ましくは0.05〜3質量部、より好ましくは0.1〜2質量部である。
上記紫外線吸収剤の含有量は、上記成分〔A〕を100質量部とした場合、通常、0.01〜10質量部、好ましくは0.05〜5質量部、より好ましくは0.1〜5質量部である。
上記老化防止剤の含有量は、上記成分〔A〕を100質量部とした場合、通常、0.01〜10質量部、好ましくは0.05〜5質量部、より好ましくは0.1〜5質量部である。
上記可塑剤の含有量は、上記成分〔A〕を100質量部とした場合、通常、0.5〜20質量部、好ましくは1〜15質量部、より好ましくは1〜10質量部である。
上記滑剤の含有量は、上記成分〔A〕を100質量部とした場合に、通常、0.1〜5質量部である。
上記抗菌剤の含有量は、上記成分〔A〕を100質量部とした場合、通常、0.01〜10質量部、好ましくは0.05〜5質量部、より好ましくは0.1〜5質量部である。
本発明の放熱性樹脂組成物は、各種押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール、フィーダールーダー等に、成分〔A〕、〔B〕及び〔C〕等の原料成分を投入し、加熱下で混練することにより製造することができる。原料成分の使用方法は特に限定されず、各々の成分を一括配合して混練してもよく、多段、分割配合して混練してもよい。
好ましい製造方法は、以下の方法により得られた、成分〔A〕及び〔B〕を含む溶融混練物と、成分〔C〕等の他の原料成分とを、加熱下で混練する方法である。
上記溶融混練物は、上記成分〔A〕の一部、及び、上記成分〔B〕の少なくとも一部とを溶融混練する第1混合工程と、この第1混合工程により得られた混練物、上記成分〔A〕の残部、及び、(必要に応じて用いられる)上記成分〔B〕の残部を溶融混練する第2混合工程と、を備える方法により得られたものとすることができる。この方法において、添加剤を用いる場合は、第1混合工程及び第2混合工程のいずれで用いてもよく、両方で用いてもよい。
本発明の放熱性樹脂組成物の熱伝導性は、上記成分〔A〕のみに比して優れて高く、下記実施例に示す方法により得られる熱伝導率の好ましい下限値は1.5W/(m・K)であり、より好ましくは2.5W/(m・K)、更に好ましくは3.5W/(m・K)である。また、好ましい上限値は100W/(m・K)であり、より好ましくは50W/(m・K)である。この熱伝導率が小さすぎると、十分な放熱性が得られず、例えば、熱源から発生する熱の移動速度が遅くなり、熱源付近の冷却が進みにくくなる場合がある。
本発明の成形品は、上記本発明の放熱性樹脂組成物又はその構成成分を、射出成形装置、シート押出成形装置、異形押出成形装置、中空成形装置、圧縮成形装置、真空成形装置、発泡成形装置、ブロー成形装置、射出圧縮成形装置、ガスアシスト成形装置、ウォーターアシスト成形装置等公知の成形装置で加工することにより製造することができる。即ち、本発明の成形品は、上記本発明の放熱性樹脂組成物を含む。
例えば、上記成分〔A〕がゴム強化樹脂を含有する場合には、成形時のシリンダー温度は、通常、220〜300℃、好ましくは230〜280℃である。また、金型温度は、通常、50〜80℃である。
上記成分〔A〕がポリカーボネート樹脂を含有する場合には、成形時のシリンダー温度は、通常、240〜320℃、好ましくは260〜300℃である。また、金型温度は、通常、50〜80℃である。
更に、上記成分〔A〕がゴム強化樹脂及びポリカーボネート樹脂を含有する場合には、成形時のシリンダー温度は、通常、230〜280℃、好ましくは240〜260℃である。また、金型温度は、通常、50〜80℃である。
尚、上記のいずれの場合にも、成形品が大型であるときには、一般に、シリンダー温度を、上記温度より高めに設定して製造される。
放熱性樹脂組成物の製造に用いた原料成分を以下に示す。
(1)ジエン系ゴム強化ビニル系樹脂(A−1)
ジエン系ゴム質重合体として、重量平均分子量280nm及びトルエン不溶分80%のポリブタジエンゴム粒子を含むラテックスの存在下に、スチレン及びアクリロニトリルを乳化重合して得られた、ポリブタジエンゴムの含有量が41.5%、スチレン単位量が43.5%、及び、アクリロニトリル単位量が15%であるジエン系ゴム強化ビニル系樹脂を用いた。このジエン系ゴム強化ビニル系樹脂のグラフト率は55%であり、アセトン可溶分の極限粘度[η](メチルエチルケトン中、30℃で測定)は0.45dl/gである。
三菱エンジニアリングプラスチックス社製の「NOVAREX 7022PJ」(商品名)を用いた。GPCによる粘度平均分子量は22,000である。
テクノポリマー社製の「テクノABS 330」(商品名)を用いた。
(1)鱗片状黒鉛(B−1)
中越黒鉛工業所社製、「HF−150A」(商品名)を用いた。アスペクト比は16、重量平均粒子径は161μm、固定炭素量は99.8%である。また、D80/D20は2.7である。
(2)球状黒鉛(B−2)
中越黒鉛工業所社製、「WF−015」(商品名)を用いた。アスペクト比は1、重量平均粒子径は16.8μm、固定炭素量は99.7%である。また、D80/D20は1.7である。
ナノカーボンテクノロジーズ社製の炭素繊維構造体「MWNT(Malti Wall Carbon)」(商品名)を用いた。炭素繊維部の外径は20〜60nm、円相当平均径(面積基準)は数〜数十μmである。
(1)MBC−1
上記ABS樹脂(A−3)90%と、上記成分〔C〕10%とを、260℃で溶融混練して得られたマスターバッチを用いた。
上記ポリカーボネート樹脂(A−2)80%と、上記成分〔C〕20%とを、280℃で溶融混練して得られたマスターバッチを用いた。
(1)難燃剤(FR)
大八化学社製の芳香族縮合リン酸エステル系難燃剤「PX−200」(商品名)を用いた。
(2)酸化防止剤(AO−1)
アデカ社製のホスファイト系酸化防止剤「アデカスタブPEP−36」(商品名)を用いた。
(3)酸化防止剤(AO−2)
アデカ社製のヒンダードフェノール系酸化防止剤「アデカスタブAO−60」(商品名)を用いた。
(1)熱伝導率
放熱性樹脂組成物からなるペレットを用い、その溶融物を、直径10mm及び長さ50mmの円柱形のキャビティ空間を有する金型(金型温度;50〜80℃)の、下面中心に位置するゲートから射出成形し、直径10mm及び長さ50mmの円柱体を作製した。その後、長さ方向のほぼ中央部において、厚さが1.5mmの円板となるように切り出し、これを試験片(直径10mm及び厚さ1.5mm)とした。放熱性樹脂組成物の流動方向の熱伝導率を測定するために、この試験片における上面及び下面の各表面にプローブを当て、アルバック理工社製のレーザーフラッシュ法熱定数測定装置「TR−7000R型)を用い、室温(25℃)における熱伝導率を測定した。測定値の単位は、W/(m・K)である。
試験片を、JSW社製の射出成形機「J−100E型」を用いて作製し、ISO179に準じて、下記条件でシャルピー衝撃強さ(Edgewise Impact、ノッチ付き)を測定した。測定値の単位は、kJ/m2である。
試験片タイプ ; Type 1
ノッチタイプ ; Type A
荷重 ; 2J
温度 ; 室温
試験片(直径100mm×厚さ2mmの円板)を、東芝機械社製の射出成形機「IS25EP型」を用いて作製し、JIS K6911−1995に準じて測定した。尚、抵抗値は、その値により、表1に示す各測定器を使い分けて測定した。抵抗値の単位は、Ωである。
試験片を、JSW社製の射出成形機「J−100E型」を用いて作製し、ISO527に準じ、島津製作所製の精密万能試験機「オートグラフAG5000E型」を用いて測定した。測定値の単位は、%(歪み)である。
ISO1133に準じ、測定温度240℃、荷重98N又は196Nの条件で測定した。測定値の単位は、g/10分である。
試験片を、JSW社製の射出成形機「J−100E型」を用いて作製し、ISO75に準じ、荷重1.80MPaの条件で測定した。測定値の単位は、℃である。
アドバンテスト社製のスペクトラムアナライザ「R3361A型」、及び、「TR1730A型」を用い、100MHzの周波数における電磁波の反射性を測定し、電磁波シールド性を評価した。測定値の単位は、dBである。試験片は、長さ150mm×幅150mm×厚さ3mmの平板型キャビティを有する金型を用い、射出成形により作製した。
尚、一般に、電磁波シールド効果とは、入射電磁波エネルギーをどの程度減衰させることができるかの指標であり、目安は、以下の通りである。
0〜10dB;電磁波シールド効果はほとんどない。
10〜30dB;電磁波シールド効果として最低限度。
30〜60dB;電磁波シールド効果は平均レベル。
60〜90dB;電磁波シールド効果がかなりあり。
90dB以上 ;電磁波シールド効果として最高級。
温度25℃の部屋に、対流の影響を防止するため、高さ1m、幅1mのアクリル樹脂製カバーを設置し、その中心部に、図1に示すような、ポリカーボネート(PC)製枠部材(符号1)で構成された枠体の4面(底面、天面、両側面)に評価に供する平板(符号2)(150mm×150mm×3mm)を装入して、立方体の箱を形成した。尚、この箱の前後2面はPC製の壁面にて構成されている。そして、箱の底面の中心にシリコンゴムヒーター(符号3)(100mm×100mm×1.7mm)を設置し、シリコンゴムヒーター(符号3)に電圧40V(32W)で通電し、60分後、図1における各測定点(T1;シリコンゴムヒーターの表面、T2;底面の裏側で、側面より10mm離れた位置、T3;天面内側から75.0mm下方で、側面より10mm離れた位置)の温度を測定した。
この熱籠もり試験において、T2が高く、T1及びT3が低いほど、放熱性が良好である。樹脂の熱伝導率が高ければ、ヒーターから発生した熱を伝導しやすいため、T2の温度が上昇しやすい。また、外部への放熱性に優れるほど、箱内における熱籠もりが生じにくく、T3の温度は低くなる。更に、樹脂の熱伝導率が高く、放熱性に優れるほど、ヒーターから発生する熱は奪われやすくなるため、T1の温度は低下しやすい。
実施例1〜8及び比較例1〜3
表2及び表3の原料成分を、ヘンシェルミキサーにより混合した後、二軸押出機を用いて溶融混練(シリンダー温度240〜280℃)した。次いで、ペレット化し、放熱性樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物について、各種評価を行い、その結果を表2及び表3に併記した。
2:評価に供する平板
3:シリコンゴムヒーター
Claims (12)
- 〔A〕熱可塑性樹脂、〔B〕黒鉛粒子、及び、〔C〕炭素繊維構造体、を含有し、上記黒鉛粒子〔B〕及び上記炭素繊維構造体〔C〕の含有量が、上記熱可塑性樹脂〔A〕を100質量部とした場合に、それぞれ、10〜300質量部及び1〜80質量部であることを特徴とする放熱性樹脂組成物。
- 上記黒鉛粒子〔B〕が、アスペクト比が10〜20であり、重量平均粒子径が10〜200μmであり、且つ、固定炭素量が98質量%以上である黒鉛粒子(B1)である請求項1に記載の放熱性樹脂組成物。
- 上記黒鉛粒子(B1)の形状が鱗片状である請求項2に記載の放熱性樹脂組成物。
- 上記黒鉛粒子(B1)の粒度分布を測定して得られた、累積重量が、それぞれ、20%及び80%であるときの粒子径D20及びD80の比D80/D20が2〜12である請求項2又は3に記載の放熱性樹脂組成物。
- 上記黒鉛粒子〔B〕が、アスペクト比が3以下であり、重量平均粒子径が1〜70μmであり、且つ、固定炭素量が98質量%以上である黒鉛粒子(B2)である請求項1に記載の放熱性樹脂組成物。
- 上記黒鉛粒子〔B〕が、上記黒鉛粒子(B1)及び上記黒鉛粒子(B2)を含む請求項2乃至5のいずれかに記載の放熱性樹脂組成物。
- 上記炭素繊維構造体〔C〕が、外径15〜100nmの炭素繊維部と、該炭素繊維部を接合する接合部とを備え、3次元ネットワーク構造を有するものである請求項1乃至6のいずれかに記載の放熱性樹脂組成物。
- 上記黒鉛粒子〔B〕及び上記炭素繊維構造体〔C〕の含有割合が、これらの含有量の合計を100質量%とした場合に、それぞれ、20〜95質量%及び80〜5質量%である請求項1乃至7のいずれか1項に記載の放熱性樹脂組成物。
- 上記熱可塑性樹脂〔A〕が、ゴム質重合体の存在下に、芳香族ビニル化合物を含むビニル系単量体(b1)を重合して得られたゴム強化ビニル系樹脂、又は、該ゴム強化ビニル系樹脂と、ビニル系単量体(b2)の(共)重合体とからなる混合物、であるゴム強化樹脂、及び、ポリカーボネート樹脂を含有し、且つ、該ゴム強化樹脂及び該ポリカーボネート樹脂の含有割合が、これらの含有量の合計を100質量%とした場合に、それぞれ、1〜80質量%及び99〜20質量%である請求項1乃至8のいずれかに記載の放熱性樹脂組成物。
- 更に、難燃剤を含有し、該難燃剤の含有量が、上記熱可塑性樹脂〔A〕を100質量部とした場合に、1〜30質量部である請求項1乃至9のいずれかに記載の放熱性樹脂組成物。
- 更に、酸化防止剤を含有し、該酸化防止剤の含有量が、上記熱可塑性樹脂〔A〕を100質量部とした場合に、0.01〜5質量部である請求項1乃至10のいずれかに記載の放熱性樹脂組成物。
- 請求項1乃至11のいずれかに記載の放熱性樹脂組成物を含むことを特徴とする成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007302174A JP2008150595A (ja) | 2006-11-24 | 2007-11-21 | 放熱性樹脂組成物及び成形品 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006317750 | 2006-11-24 | ||
JP2007302174A JP2008150595A (ja) | 2006-11-24 | 2007-11-21 | 放熱性樹脂組成物及び成形品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008150595A true JP2008150595A (ja) | 2008-07-03 |
Family
ID=39653100
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007302174A Pending JP2008150595A (ja) | 2006-11-24 | 2007-11-21 | 放熱性樹脂組成物及び成形品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008150595A (ja) |
Cited By (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010055878A1 (ja) * | 2008-11-12 | 2010-05-20 | 日東電工株式会社 | 絶縁性熱伝導シートの製造方法、絶縁性熱伝導シート及び放熱部材 |
JP2010144182A (ja) * | 2010-01-25 | 2010-07-01 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | 電磁波抑制用樹脂組成物及び成形品 |
DE102012005140A1 (de) | 2011-03-15 | 2012-09-20 | Sumitomo Chemical Company, Ltd. | Harzzusammensetzung und daraus hergestellte Leuchtenkomponenten |
DE102012011898A1 (de) | 2011-06-17 | 2012-12-20 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Harzzusammensetzung und daraus hergestellte Wechselrichterkomponente |
JP2013100445A (ja) * | 2011-10-20 | 2013-05-23 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 樹脂組成物及びこれからなる放熱部品 |
JP2013100444A (ja) * | 2011-03-15 | 2013-05-23 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 樹脂組成物及びこれからなる放熱部品 |
CN103140552A (zh) * | 2010-09-30 | 2013-06-05 | 宇部兴产株式会社 | 聚酰胺树脂组合物以及由其形成的成型品 |
JP2013256578A (ja) * | 2012-06-12 | 2013-12-26 | Teijin Ltd | 熱伝導性ポリカーボネート樹脂組成物 |
JP2013256579A (ja) * | 2012-06-12 | 2013-12-26 | Teijin Ltd | 熱伝導性ポリカーボネート樹脂組成物 |
WO2014024743A1 (ja) * | 2012-08-10 | 2014-02-13 | 株式会社カネカ | 絶縁性高熱伝導性熱可塑性樹脂組成物 |
JP2014062178A (ja) * | 2012-09-21 | 2014-04-10 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | 高熱伝導性ポリカーボネート樹脂組成物 |
US8895644B2 (en) | 2011-03-15 | 2014-11-25 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Resin composition and lighting fixture components made of the same |
JP2014231537A (ja) * | 2013-05-28 | 2014-12-11 | 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 | 熱伝導性ポリカーボネート樹脂組成物及び成形品 |
US9017817B2 (en) | 2008-04-30 | 2015-04-28 | Nitto Denko Corporation | Method for producing laminated porous sheet comprising polytetrafluoroethylene and carbon particles |
WO2020179394A1 (ja) * | 2019-03-04 | 2020-09-10 | 帝人株式会社 | ポリカーボネート樹脂組成物 |
JP2021004345A (ja) * | 2019-06-27 | 2021-01-14 | 旭化成株式会社 | 成形体 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004221071A (ja) * | 2002-12-26 | 2004-08-05 | Showa Denko Kk | 導電性組成物用炭素質材料及びその用途 |
JP2004339290A (ja) * | 2003-05-13 | 2004-12-02 | Polyplastics Co | 樹脂組成物、成形品及び記録用光ピックアップベース |
WO2005034145A1 (en) * | 2003-09-30 | 2005-04-14 | General Electric Company | Electrically conductive compositions, methods of manufacture thereof and articles derived from such compositions |
JP2005320515A (ja) * | 2004-04-06 | 2005-11-17 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | 熱伝導性ポリカーボネート系樹脂組成物および成形体 |
JP2006257174A (ja) * | 2005-03-15 | 2006-09-28 | Toray Ind Inc | 樹脂組成物およびそれからなる光学用成形品 |
-
2007
- 2007-11-21 JP JP2007302174A patent/JP2008150595A/ja active Pending
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004221071A (ja) * | 2002-12-26 | 2004-08-05 | Showa Denko Kk | 導電性組成物用炭素質材料及びその用途 |
JP2004339290A (ja) * | 2003-05-13 | 2004-12-02 | Polyplastics Co | 樹脂組成物、成形品及び記録用光ピックアップベース |
WO2005034145A1 (en) * | 2003-09-30 | 2005-04-14 | General Electric Company | Electrically conductive compositions, methods of manufacture thereof and articles derived from such compositions |
JP2005320515A (ja) * | 2004-04-06 | 2005-11-17 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | 熱伝導性ポリカーボネート系樹脂組成物および成形体 |
JP2006257174A (ja) * | 2005-03-15 | 2006-09-28 | Toray Ind Inc | 樹脂組成物およびそれからなる光学用成形品 |
Cited By (20)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9017817B2 (en) | 2008-04-30 | 2015-04-28 | Nitto Denko Corporation | Method for producing laminated porous sheet comprising polytetrafluoroethylene and carbon particles |
WO2010055878A1 (ja) * | 2008-11-12 | 2010-05-20 | 日東電工株式会社 | 絶縁性熱伝導シートの製造方法、絶縁性熱伝導シート及び放熱部材 |
JP2010144182A (ja) * | 2010-01-25 | 2010-07-01 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | 電磁波抑制用樹脂組成物及び成形品 |
CN103140552A (zh) * | 2010-09-30 | 2013-06-05 | 宇部兴产株式会社 | 聚酰胺树脂组合物以及由其形成的成型品 |
US8895644B2 (en) | 2011-03-15 | 2014-11-25 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Resin composition and lighting fixture components made of the same |
DE102012005140A1 (de) | 2011-03-15 | 2012-09-20 | Sumitomo Chemical Company, Ltd. | Harzzusammensetzung und daraus hergestellte Leuchtenkomponenten |
US20120238687A1 (en) * | 2011-03-15 | 2012-09-20 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Resin composition and lighting fixture component made of the same |
JP2013100444A (ja) * | 2011-03-15 | 2013-05-23 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 樹脂組成物及びこれからなる放熱部品 |
DE102012011898A1 (de) | 2011-06-17 | 2012-12-20 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Harzzusammensetzung und daraus hergestellte Wechselrichterkomponente |
JP2013100445A (ja) * | 2011-10-20 | 2013-05-23 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 樹脂組成物及びこれからなる放熱部品 |
JP2013256578A (ja) * | 2012-06-12 | 2013-12-26 | Teijin Ltd | 熱伝導性ポリカーボネート樹脂組成物 |
JP2013256579A (ja) * | 2012-06-12 | 2013-12-26 | Teijin Ltd | 熱伝導性ポリカーボネート樹脂組成物 |
WO2014024743A1 (ja) * | 2012-08-10 | 2014-02-13 | 株式会社カネカ | 絶縁性高熱伝導性熱可塑性樹脂組成物 |
JPWO2014024743A1 (ja) * | 2012-08-10 | 2016-07-25 | 株式会社カネカ | 絶縁性高熱伝導性熱可塑性樹脂組成物 |
JP2014062178A (ja) * | 2012-09-21 | 2014-04-10 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | 高熱伝導性ポリカーボネート樹脂組成物 |
JP2014231537A (ja) * | 2013-05-28 | 2014-12-11 | 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 | 熱伝導性ポリカーボネート樹脂組成物及び成形品 |
WO2020179394A1 (ja) * | 2019-03-04 | 2020-09-10 | 帝人株式会社 | ポリカーボネート樹脂組成物 |
JPWO2020179394A1 (ja) * | 2019-03-04 | 2021-10-14 | 帝人株式会社 | ポリカーボネート樹脂組成物 |
JP7219332B2 (ja) | 2019-03-04 | 2023-02-07 | 帝人株式会社 | ポリカーボネート樹脂組成物 |
JP2021004345A (ja) * | 2019-06-27 | 2021-01-14 | 旭化成株式会社 | 成形体 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2008150595A (ja) | 放熱性樹脂組成物及び成形品 | |
JP5225558B2 (ja) | 熱伝導性樹脂組成物及び成形品 | |
JP5352946B2 (ja) | 放熱筐体 | |
EP2948505B1 (en) | Thermoplastic compositions containing nanoscale-sized particle additives for laser direct structuring and methods for the manufacture and use thereof | |
JP5341772B2 (ja) | 導電性熱可塑性樹脂組成物及びプラスチック成形品 | |
WO2006126606A1 (ja) | 熱伝導性樹脂組成物及びそれを含む成形品 | |
JP4962662B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる成形品 | |
JP2007224265A (ja) | 熱伝導性樹脂組成物及び成形品 | |
JP5352947B2 (ja) | 放熱シャーシ | |
EP2166038B1 (en) | Flame-retardant polycarbonate resin composition and molded article thereof | |
JP2007070608A (ja) | 樹脂配合用酸化マグネシウムフィラー及びそれを含む熱伝導性樹脂組成物 | |
US10577499B2 (en) | Reinforced polycarbonate composition with improved impact performance | |
WO2008062844A1 (fr) | Compositions de résine rayonnante, leur procédé de fabrication et article moulé | |
Baouz et al. | Ethylene‐methyl acrylate‐glycidyl methacrylate toughened poly (lactic acid) nanocomposites | |
JP2007099820A (ja) | 粉体組成物、造粒体及び成形品 | |
WO2008015775A1 (fr) | Châssis de dissipation thermique et boîtier de dissipation thermique | |
JP2007314619A (ja) | 熱可塑性ポリエステル樹脂組成物およびそれからなる成形品 | |
JP2011132313A (ja) | 難燃性ポリカーボネート系樹脂組成物及び薄肉成形体 | |
JP2008239899A (ja) | 放熱性樹脂組成物及びそれを含む成形品 | |
JP2015105380A (ja) | ポリエステル組成物 | |
JP2008033147A (ja) | トナーケース | |
JPWO2014024743A1 (ja) | 絶縁性高熱伝導性熱可塑性樹脂組成物 | |
JP2007238917A (ja) | 熱伝導性樹脂組成物及び成形品 | |
JPWO2005111146A1 (ja) | 熱伝導性樹脂組成物及びその製造方法並びにハウジング | |
JP6420061B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物及び成形品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100913 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120308 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120417 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20120601 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20120807 |