JP2008139087A - 表示装置 - Google Patents

Abstract

【課題】簡単な構造で、映り込みも少なく、光源の消灯時においても斬新な見栄えが得られる表示装置を提供する。
【解決手段】目盛や文字などの指標が設けられた意匠部２２を有する文字板２１と、文字板２１の表面に沿って回動し、指標を指示する指針２４と、文字板２１の表面に配置され、意匠部２２を囲む装飾リング２６と、文字板２１、指針２４、及び装飾リング２６を覆う表硝子２８と、文字板２１の裏面に光を照射するＬＥＤ３２と、を備え、ＬＥＤ３２からの光を受けて指標が光輝する表示装置１０は、文字板２１の表面に、表硝子２８の光透過率よりも低い光透過率に設定されたスモーク層３９が設けられている。
【選択図】図２

Description

本発明は、例えば自動車等の車両に搭載される車両用表示装置に好適に用いることができる表示装置に関する。

文字板の意匠部に設けられた目盛や文字などの指標を指針で指示するなどして各種情報を表示する車両用表示装置において、近年、文字板や指針などを覆う表硝子を暗色系の素材で形成し、文字板の裏面に光を照射して、指針や指標を浮かび上がらせるように構成したブラックフェイスタイプの表示装置が用いられている。このようなブラックフェイスタイプの表示装置は、車外の明るさの影響を受け難く、一般に視認性に優れる。

しかしながら、従来のブラックフェイスタイプの表示装置では、表硝子が暗色系の素材で形成されており、文字板の裏面に光を照射する光源が消灯されている場合に、全体が均一に漆黒に見えるため、単調且つ面白みに欠ける見栄えとなっていた。

かかる欠点を解消するため、図６に示すように、文字板５４及び指針５５を覆うスモーク板５１と、スモーク板５１及びこのスモーク板５１の周囲を囲む装飾用のメタルカバー５６を覆うもう一つのスモーク板５２とを備えた車両用表示装置５０が提案されている。

この車両用表示装置５０において、発光ダイオード５７の点灯時には、スモーク板５２及びスモーク板５１を通じて文字板５４及び指針５５、並びにスモーク板５２を通じてメタルカバー５６が視認可能とである。一方、発光ダイオード５７の消灯時には、スモーク板５２とスモーク板５１とを通じて文字板５４と指針５５とが隠蔽されるが、スモーク板５２の光透過率はスモーク板５１に比べて高く設定されており、メタルカバー５６はスモーク板５２を通じて依然として視認可能である。

特開２００６−３３４１号公報

ところが、上記特許文献１に開示された従来の表示装置では、メタルカバー５６を常時視認可能とするために２枚のスモーク板５１，５２を用いており、そのために構造が複雑であり、また、スモーク板５１が反射面となってスモーク板５２への映り込みが顕著となるという問題がある。

本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な構造で、映り込みも少なく、光源の消灯時においても斬新な見栄えが得られる表示装置を提供することにある。

上記目的は、本発明に係る下記（１）〜（２）の表示装置により達成される。

（１）目盛や文字などの指標が設けられた意匠部を有する文字板と、前記文字板の表面に沿って回動し、前記指標を指示する指針と、前記文字板の表面に配置され、前記意匠部を囲む装飾部材と、前記文字板、前記指針、及び前記装飾部材を覆う表硝子と、前記文字板の裏面に光を照射する光源と、を備え、前記光源からの光を受けて前記指標が光輝する表示装置であって、前記文字板の表面に、前記表硝子の光透過率よりも低い光透過率に設定されたスモーク層が設けられていることを特徴とする表示装置。
（２）前記スモーク層の表面が粗面とされていることを特徴とする上記（１）に記載された表示装置。

上記構成の表示装置によれば、表硝子の光透過率よりも低い光透過率に設定されたスモーク層が文字板の表面に設けられており、光源の消灯時には表硝子を通して指針及び装飾部材を視認可能とする一方でスモーク層によって文字板の指標を隠蔽することができ、光源の点灯時には、指針及び装飾部材は無論のこと、光輝した指標も表硝子及びスモーク層を通して視認可能とすることができる。つまり、光源の消灯時においても指針及び装飾部材は視認可能としておくことができ、斬新な見栄えが得られる。そして、従来の２枚のスモーク板を用いた場合に比べて部品点数の削減を図ることができ、表示装置の構造を簡略化することができる。さらに、スモーク層は指針を覆うものではなく、指針の視認性に影響を与えることがない。そこで、このスモーク層の表面を粗面とすることができ、これにより表硝子への写り込みを低減することができる。

本発明によれば、簡単な構造で、映り込みも少なく、光源の消灯時においても斬新な見栄えが得られる表示装置を提供することができる。

以下、図を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。

図１は本発明の表示装置の一実施形態の正面図であって、同図（Ａ）は消灯時、同図（Ｂ）は点灯時の状態を示す正面図、図２は図１の表示装置のＩ−Ｉ線断面図、図３は図１の表示装置のＩＩ−ＩＩ線断面図、図４は図３の点線円ＩＩＩで囲まれた部分の拡大図、図５は図１の文字板意匠部の正面図である。

図１に示すように、本発明の一実施形態の表示装置１０は、速度計１１、回転計１２、燃料残量計１３、水温計１４、トランスミッションポジション表示部１５、及び一対のウィンカー表示部１６とを備えるコンビネーションメータである。

速度計１１は、円形に成形され、その外周縁の円周方向に速度表示用の数字及び目盛が設けられた意匠部１８を有する文字板１７と、文字板１７の表面に沿って回動し、意匠部１８の数字及び目盛を指示する指針２０と、文字板１７の表面に配置され、意匠部１８を囲む装飾リング１９とを備えている。

回転計１２は、円形に成形され、その外周縁の円周方向に回転数表示用の数字及び目盛が設けられた意匠部２２を有する文字板２１と、文字板２１の表面に沿って回動し、意匠部２２の数字及び目盛を指示する指針２４と、文字板２１の表面に配置され、意匠部２２を囲む装飾リング２６とを備えている。

燃料残量計１３及び水温計１４についても、回転計１２と同様に、文字板や指針を備えており、また、トランスミッションポジション表示部１５及びウィンカー表示部１６については、文字や記号などの指標が設けられた意匠部を有する文字板を備えている。

回転計１２を例に表示装置１０の構造を説明すると、図２に示すように、ケース２５に組み付けられている文字板２１の表面側に、指針２４、装飾リング２６、見返し２７、及び表硝子２８が配置されており、文字板２１の裏面側に、導光部材２９、反射板３０、基板３１、光源３２、ムーブメント３３、及び裏カバー３４が配置されている。

ケース２５には円形状の取付部３５が設けられており、文字板２１は、取付部３５に組み付けられ、その外周縁部の裏面をケース２５に支持されている。

装飾リング２６は、意匠部２２を囲む円形の枠状に形成されており、文字板２１の表面に配置され、文字板２１の外周縁部をケース２５との間で挟持するようにケース２５に組み付けられている。

見返し２７は、装飾リング２６の外周縁部をケース２５との間で挟持するようにケース２５に組み付けられ、それにより、文字板２１及び装飾リング２６がケース２５に固定される。

指針２４は、文字板２１の表面に沿って当該文字板２１と同心に回動し、その先端指示部で意匠部２２の数字及び目盛を指示する。この指針２４は、例えば透明のポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂などの光透過性のある材料で形成されており、後述するＬＥＤ３２からの照射光を受けて光輝するようになっている。

表硝子２８は、例えば透明なポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂などの光透過性のある材料で形成され、且つ暗色系の色調に着色されており、見返し２７、装飾リング２６、指針２４、文字板２１を覆ってケース２５に組み付けられている。

基板３１は、ケース２５に組み付けられている裏カバー３４に組み付けられ、文字板２１の裏面との間に間隔をおいて配置されている。この基板３１には、文字板２１の裏面に光を照射する複数のＬＥＤ３２、指針軸２７を介して指針２４を駆動するムーブメント３３、ＬＥＤ３２の点灯・消灯やムーブメント３３の動作を制御する不図示の制御回路、等が実装されている。

反射板３０は、文字板２１と基板３１との間にあってＬＥＤ３２を取り囲むように配置されており、ＬＥＤ３２の照射光を文字板２１の裏面に反射するように構成されている。本実施形態では、ケース２５の所定部分の表面に例えば鏡面加工が施されて当該部分が反射板３０とされている。

導光部材２９は、反射板３０及び基板３１と文字板２１との間に配置されている。この導光部材２９は、透明なポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂などの光透過性のある材料で形成されており、ＬＥＤ３２からの照射光及び反射板３０から反射光を集光し、指針２４あるいは文字板２１の意匠部２２に導光する。

図３及び図４に示すように、文字板２１は、例えば透明なポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂などの光透過性のある材料で形成された生地３７の裏面に、意匠部２２の指標が設けられる部位を除いて遮光層３８が積層され、指標が設けられる部位には当該指標の形状に対応した光透過性の着色層４０が積層されている。そして、生地３７の表面には全面にわたってスモーク層３９が積層されている。

このスモーク層３９は、表硝子２９と同様の暗色系の色調に着色され、所定の光透過率に設定されている。ＬＥＤ３２の消灯時には、文字板２１の意匠部２２に設けられた指標はスモーク層３９によって隠蔽され、文字板２１は全面がスモーク層３９の色調に視認される。一方、ＬＥＤ３２の点灯時には、その照射光を受けて文字板２１の指標は着色層４０の色調に光輝し、光輝した指標は当該指標の部位を除く文字板２１の暗色の部位に浮かび上がるように視認される。

尚、図４及び図５に示すように、着色層４０は遮光性材料４１で縁取りされ、さらにその外側に生地３７が露出した縁取り部４２が設けられている。よって、ＬＥＤ３２の点灯時に、その照射光が縁取り部４２を透過し、着色層４０の色調に光輝した指標４０ａを遮光性材料４１の幅に相当する間隔をおいて縁取りするように、ＬＥＤ３２あるいは生地３７の色調に光輝した細幅の帯４２ａが生じる。それにより、指標の輪郭が強調されて、視認性が向上する。

また、スモーク層３９の表面は粗面とされ、外光が文字板２１において表硝子２８に反射することが防止されている。

このように構成された表示装置１０では、指針２４及び装飾リング２６は表硝子２８を通して視認され、文字板２１の意匠部２２に設けられた指標は表硝子２８及び文字板２１のスモーク層３９を通して視認される。

スモーク層３９は、表硝子２８の光透過率に比べて低い光透過率に設定されている。具体的には、表硝子２８は、図１（Ａ）に示すようにＬＥＤ３２の消灯時にも自然光の下で指針２４及び装飾リング２６を視認可能とする光透過率に設定されており、一方、スモーク層３９は、自然光の下で指標を隠蔽し、図１（Ｂ）に示すように自然光に比べて光強度の高いＬＥＤ３２の光が文字板２１の裏面に照射された際に指標を視認可能とする光透過率に設定されている。指針２４及び装飾リング２６は、ＬＥＤ３２の点灯・消灯に依らず常時視認可能であり、表示装置１０には、ＬＥＤ３２の消灯時にも指針２４及び装飾リング２６が表れている。

以上説明したように、本実施形態の表示装置１０によれば、表硝子２８の光透過率よりも低い光透過率に設定されたスモーク層３９が文字板２１の表面に設けられており、ＬＥＤ３２の消灯時には表硝子２８を通して指針２４及び装飾リング２６を視認可能とする一方でスモーク層３９によって文字板２１の指標を隠蔽することができ、ＬＥＤ３２の点灯時には、指針２４及び装飾リング２６は無論のこと、光輝した指標も表硝子２８及びスモーク層３９を通して視認可能とすることができる。つまり、ＬＥＤ３２の消灯時においても指針２４及び装飾リング２６は視認可能としておくことができ、斬新な見栄えが得られる。そして、従来の２枚のスモーク板を用いた場合に比べて部品点数の削減を図ることができ、表示装置１０の構造を簡略化することができる。さらに、スモーク層３９は指針２４を覆うものではなく、指針２４の視認性に影響を与えることがない。そこで、このスモーク層３９の表面を粗面とすることができ、これにより表硝子２８への写り込みを低減することができる。

尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が自在である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置場所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。

本発明の表示装置の一実施形態の正面図であって、同図（Ａ）は消灯時、同図（Ｂ）は点灯時の状態を示す正面図である。 図１の表示装置のＩ−Ｉ線断面図である。 図１の表示装置のＩＩ−ＩＩ線断面図である。 図３の点線円ＩＩＩで囲まれた部分の拡大図である。 図１の文字板意匠部の正面図である。 従来の車両用表示装置の断面図である。

符号の説明

１０ 表示装置
２１ 文字板
２２ 意匠部
２４ 指針
２６ 装飾リング（装飾部材）
２８ 表硝子
３２ ＬＥＤ（光源）
３９ スモーク層

Claims (2)

1. 目盛や文字などの指標が設けられた意匠部を有する文字板と、前記文字板の表面に沿って回動し、前記指標を指示する指針と、前記文字板の表面に配置され、前記意匠部を囲む装飾部材と、前記文字板、前記指針、及び前記装飾部材を覆う表硝子と、前記文字板の裏面に光を照射する光源と、を備え、
   前記光源からの光を受けて前記指標が光輝する表示装置であって、
   前記文字板の表面に、前記表硝子の光透過率よりも低い光透過率に設定されたスモーク層が設けられていることを特徴とする表示装置。
2. 前記スモーク層の表面が粗面とされていることを特徴とする請求項１に記載された表示装置。

Images