JP2008138117A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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JP2008138117A JP2006327138A JP2006327138A JP2008138117A JP 2008138117 A JP2008138117 A JP 2008138117A JP 2006327138 A JP2006327138 A JP 2006327138A JP 2006327138 A JP2006327138 A JP 2006327138A JP 2008138117 A JP2008138117 A JP 2008138117A
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Kazunori Kaneda
一則 金田
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Abstract

【課題】製造時の加工性に優れることに加え、耐久性が高く且つスチールコードとコーティングゴムとの接着性が安定した空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】カーカス4及びベルト6の少なくとも一方がコーティングゴムで被覆したスチールコードよりなる層を含む空気入りタイヤにおいて、カーカス4及びベルト6の少なくとも一方で、スチールコードを被覆するコーティングゴムに、ゴム成分に対して、硫黄と、
Figure 2008138117

で表される化合物をゴム成分100質量部に対して0.1〜10質量部配合してなるゴム組成物を用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、空気入りタイヤ、詳しくは、カーカスプライの少なくとも一枚及び/又はベルト層の少なくとも一層をスチールコードの層で形成したカーカス及びベルトの少なくとも一方の湿熱劣化を抑制することにより、耐久性を向上させた空気入りタイヤに関するものである。更に詳しくは、加工性に優れ、製造工程における放置条件に左右されず、経時変化が小さく、スチールコードに対する初期接着性及び耐湿熱接着性が安定且つ良好なゴム組成物をスチールコードのコーティングゴムに用いた空気入りタイヤに関するものである。
1940年代後半にミシュラン社によってスチールラジアルタイヤが開発されて以来、カーカス及びベルトの少なくとも一方の補強材料としてスチールコードを用いたスチールコード補強空気入りタイヤは、順調にシェアを伸ばしている。特に近年、ラジアルタイヤへの移行に伴い、該スチールコード補強空気入りタイヤは、著しくシェアを伸ばしており、トラック用にも急激にシェアを伸ばしている。
一方、近年、自動車用タイヤに要求される性能は益々厳しくなってきており、タイヤの耐久性の更なる改良が望まれている。上記スチールコード補強空気入りタイヤにおいては、スチールコードと該コードを被覆するコーティングゴムとの接着性を確保することが重要であり、この接着性が低下するとカーカス及びベルトの少なくとも一方の耐久性が低下し、ひいてはタイヤの耐久性に問題が生じることが知られている。そのため、これまでスチールコードとコーティングゴムとの接着性を改良するために、様々な検討が行われてきた。
例えば、レゾルシン又は、レゾルシンとホルマリンを縮合して得られる、レゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂(以下、「RF樹脂」と略記する)を耐湿熱接着性向上の目的で配合したゴム組成物が報告されており(特許文献1参照)、RF樹脂を配合することでスチールコードとゴムの耐湿熱接着性は確かに飛躍的に向上する。
しかしながら、レゾルシンやRF樹脂は極性が非常に高いためゴムとの相溶性に乏しく、混合、配合、保管時の条件によって、レゾルシンやRF樹脂が析出する、所謂ブルームが発生するため、配合ゴムの経時変化が大きく、安定して接着性を発現させることが困難であった。
また、重量平均分子量が3000〜45000のレゾルシン骨格を有する混合ポリエステルからなる、接着剤が報告されている(特許文献2参照)。しかしながら、分子量が大きな混合ポリエステルは、RF樹脂と比較してゴムとの相溶性は改善されるものの、完全に満足できるものとはなっていない。さらに、高分子量の混合ポリエステルをゴムに配合すると、配合ゴムの粘度が上昇し、加工性が低下するといった問題があり、耐湿熱接着性も十分なものとはなっていない。
特開2001−234140 特開平7−118621
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、ゴム成分に配合する際の加工性と高い耐湿熱接着性を維持しつつ、レゾルシンやRF樹脂を配合した際に見られるブルームが抑制されており、経時変化が小さく安定した接着性を発現することが可能なゴム組成物を、カーカス及びベルトの少なくとも一方のスチールコードの層のコーティングゴムに適用することにより、製造時の加工性に優れることに加え、耐久性が高く且つスチールコードとコーティングゴムとの接着性が安定した空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、特定構造の化合物をゴム成分に所定量配合したゴム組成物を、カーカス及びベルトの少なくとも一方のスチールコードの層のコーティングゴムに適用することにより、レゾルシンやRF樹脂を配合したゴム組成物を適用した場合よりもタイヤ製造時の加工性が改善されることに加え、スチールコードとコーティングゴムとの接着安定性が高いため、製造されたタイヤが高い耐久性を有することを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の空気入りタイヤは、一枚以上のカーカスプライからなるカーカスと、該カーカスのタイヤ半径方向外側に配設した一枚以上のベルト層からなるベルトとを備え、該カーカス及びベルトの少なくとも一方がコーティングゴムで被覆したスチールコードよりなる層を含み、
カーカス及びベルトの少なくとも一方で、スチールコードを被覆するコーティングゴムに、ゴム成分に対して、硫黄と、下記一般式(1):
Figure 2008138117
(式中、Rは、それぞれ独立して炭素数1〜8の脂肪族基、アルコキシ基、水酸基、カルボキシル基又は保護されていてもよいアミノ基を表し、Xは、それぞれ独立して−CONH−又は−COO−を表し、nは2〜4の整数を表し、mは0〜4の整数を表し、但し、n+mは3〜6である)で表される化合物とを配合してなり、前記一般式(1)で表される化合物の配合量が前記ゴム成分100質量部に対して0.1〜10質量部であるゴム組成物を用いたことを特徴とする。
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記ゴム組成物は、前記硫黄の配合量が前記ゴム成分100質量部に対して1〜10質量部であることが好ましい。
本発明の空気入りタイヤの好適例においては、前記一般式(1)で表される化合物が下記一般式(2):
Figure 2008138117
(式中、Xは、それぞれ独立して−CONH−又は−COO−を表し、nは3又は4である)で表される化合物である。ここで、前記一般式(2)中のnが3であることが好ましく、また、前記一般式(2)で表される化合物としては、下記式(3):
Figure 2008138117
で表されるベンゼントリカルボン酸系化合物が特に好ましい。この場合、前記ゴム組成物は、更に、下記式(4):
Figure 2008138117
で表される二量体を含んでもよい。
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記ゴム組成物は、更に、有機酸コバルト塩を前記ゴム成分100質量部に対しコバルト量として0.03〜1質量部含むことが好ましい。
本発明の空気入りタイヤの他の好適例においては、前記ゴム成分が、天然ゴム及びポリイソプレンゴムの少なくとも一方よりなる。
本発明の空気入りタイヤの他の好適例においては、前記ゴム成分が、50質量%以上の天然ゴム及び残部合成ゴムよりなる。
本発明によれば、カーカス及びベルトの少なくとも一方がコーティングゴムで被覆したスチールコードの層を含む空気入りタイヤにおいて、カーカス及びベルトの少なくとも一方で、スチールコードを被覆するコーティングゴムに、上記ゴム組成物を適用することにより、該ゴム組成物の粘度が低いためタイヤ製造時の加工性が高いことに加え、スチールコードとコーティングゴムとの初期接着性および耐湿熱接着性が安定しているため、耐久性が高い空気入りタイヤを提供することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。図1は本発明の実施形態を示す横断面図であり、図中1はトレッド部を、2は、トレッド部1の側部から半径方向内方へ延びる一対のサイドウォール部を、そして3は、サイドウォール部2の半径方向内端に連なるビード部をそれぞれ示す。
ここでは、タイヤの骨格構造をなし、タイヤの上記各部1,2,3を補強するカーカス4を、一枚以上のカーカスプライにて構成するとともに、それぞれのビード部3に配設したそれぞれのビードコア5間にトロイダルに延びる本体部と、各ビードコア5の周りで、タイヤ幅方向の内側から外側に向けて半径方向外方に巻上げた折り返し部を有するものとする。図中のカーカス4は、一枚のカーカスプライよりなるが、本発明のタイヤにおいては、カーカスプライの枚数は複数であってもよい。
また、図中6はベルトを示し、ベルト6は、カーカス4のクラウン部のタイヤ半径方向外側に配設した一枚以上のベルト層からなる。図中のベルト6は、二枚のベルト層よりなるが、本発明のタイヤにおいては、ベルト層の枚数はこれに限られるものではない。
この空気入りタイヤは、カーカス4及びベルト6の少なくとも一方がコーティングゴムで被覆したスチールコードの層を含む。即ち、カーカス4のカーカスプライの少なくとも一枚及び/又はベルト6のベルト層の少なくとも一層が、スチールコードの層であればよく、一枚以上のカーカスプライ及び一層以上のベルト層がスチールコードの層であってもよい。
そしてここでは、カーカス4及びベルト6の少なくとも一方で、スチールコードを被覆するコーティングゴムに、ゴム成分に対して、硫黄と、上記一般式(1)で表される化合物とを配合してなり、上記一般式(1)で表される化合物の配合量が上記ゴム成分100質量部に対して0.1〜10質量部であるゴム組成物を用いる。
上記一般式(1)で表される化合物は、レゾルシンやRF樹脂に比べゴム成分と混ざり易いという特徴がある。そのため、一般式(1)の化合物を配合したゴム組成物は、レゾルシンやRF樹脂を配合したゴム組成物よりもブルームしにくい傾向がある。これは、一般式(1)の化合物が、レゾルシンやRF樹脂に比べて極性が低いためであると推定される。また、一般式(1)の化合物が配合されたゴム組成物は、貯蔵期間に関わらず安定した接着性を発現する。本発明の空気入りタイヤを構成するカーカス及びベルトの少なくとも一方のスチールコードの層のコーティングゴムには、かかるゴム組成物が用いられているため、本発明の空気入りタイヤは製造時の加工性が高いことに加え、耐久性が高い。
上記コーティングゴムに用いられるゴム組成物のゴム成分としては、ゴム弾性を示すものであれば特に制限はないが、天然ゴムの他;ビニル芳香族炭化水素/共役ジエン共重合体、ポリイソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム等の合成ゴム等の公知のゴムの総てを用いることができる。該ゴム成分は1種単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。金属補強材との接着特性及びゴム組成物の破壊特性の観点から、該ゴム成分は、天然ゴム及びポリイソプレンゴムの少なくとも一方よりなるか、50質量%以上の天然ゴムを含み残部が合成ゴムであるのが好ましい。
上記コーティングゴムに用いられるゴム組成物に配合される硫黄に特に制限はないが、通常粉体を用いる。該硫黄の配合量は、ゴム成分100質量部に対して1〜10質量部の範囲が好ましく、3〜8質量部の範囲が更に好ましい。硫黄の配合量がゴム成分100質量部に対して1質量部以上であると、スチールコードとの接着性の点で好ましく、10質量部以下であると、過剰な接着層の生成が抑制されるため、接着性が低下しないので好ましい。
上記コーティングゴムに用いられるゴム組成物に配合される上記一般式(1)で表される化合物において、式中のRは、炭素数1〜8の脂肪族基、アルコキシ基、水酸基、カルボキシル基又は保護されていてもよいアミノ基を表し、Xは、−CONH−又は−COO−を表し、nは2〜4の整数を表し、mは0〜4の整数を表し、但し、n+mは3〜6である。ここで、各Xは、同一でも、異なっていてもよく、また、mが2以上の場合、各Rは、同一でも、異なっていてもよい。なお、一般式(1)中のmは0であることが好ましく、この場合、一般式(1)で表される化合物は、上記一般式(2)で表される化合物となる。一般式(2)中のXは、一般式(1)中のXと同義である。また、一般式(2)中のnは、3又は4であるが、3であることが好ましい。
一般式(1)中のRに関し、炭素数1〜8の脂肪族基としては、例えば、メチル基、エチル基、ブチル基、イソブチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基等の直鎖または分岐鎖のアルキル基、ビニル基、ブテニル基、オクテニル基等の直鎖または分岐鎖のアルケニル基、これらのアルキル基又はアルケニル基の水素原子がヒドロキシル基又はアミノ基等で置換されたアルキル基またはアルケニル基、シクロヘキシル基等の脂環式基が挙げられる。また、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基等が挙げられ、アミノ基の保護基としては、アセチル基、ホルミル基、Boc基、Z基等が挙げられる。
上記一般式(1)で表される化合物の具体例としては、2−メチル−テレフタル酸ビス(3−ヒドロキシフェニル)エステル、2−メチル−テレフタル酸ビス(4−ヒドロキシフェニル)エステル、3−メチル−テレフタル酸ビス(3−ヒドロキシフェニル)エステル、3−メチル−テレフタル酸ビス(4−ヒドロキシフェニル)エステル、4−メチル−イソフタル酸ビス(3−ヒドロキシフェニル)エステル、4−メチル−イソフタル酸ビス(4−ヒドロキシフェニル)エステル、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸トリス(3−ヒドロキシフェニル)エステル、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸トリス(4−ヒドロキシフェニル)エステル、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸トリス(1−ヒドロキシフェニル)エステル、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸−1,3−ビス(3−ヒドロキシフェニル)エステル、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸−1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エステル、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸−1,3−ビス(1−ヒドロキシフェニル)エステル、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸−1,5−ビス(3−ヒドロキシフェニル)エステル、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸−1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エステル、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸−1,5−ビス(1−ヒドロキシフェニル)エステル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリス(3−ヒドロキシフェニル)エステル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリス(4−ヒドロキシフェニル)エステル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリス(1−ヒドロキシフェニル)エステル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸−1,2−ビス(3−ヒドロキシフェニル)エステル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸−1,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エステル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸−1,2−ビス(1−ヒドロキシフェニル)エステル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸−1,4−ビス(3−ヒドロキシフェニル)エステル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸−1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エステル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸−1,4−ビス(1−ヒドロキシフェニル)エステル、2−メチル−テレフタル酸ビス(3−ヒドロキシフェニル)アミド、2−メチル−テレフタル酸ビス(4−ヒドロキシフェニル)アミド、3-メチル−テレフタル酸ビス(3−ヒドロキシフェニル)アミド、3-メチル−テレフタル酸ビス(4−ヒドロキシフェニル)アミド、4−メチル−イソフタル酸ビス(3−ヒドロキシフェニル)アミド、4−メチル−イソフタル酸ビス(4−ヒドロキシフェニル)アミド、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸トリス(3−ヒドロキシフェニル)アミド、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸トリス(4−ヒドロキシフェニル)アミド、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸トリス(1−ヒドロキシフェニル)アミド、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸−1,3−ビス(3−ヒドロキシフェニル)アミド、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸−1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)アミド、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸−1,3−ビス(1−ヒドロキシフェニル)アミド、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリス(3−ヒドロキシフェニル)アミド、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリス(4−ヒドロキシフェニル)アミド、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリス(1−ヒドロキシフェニル)アミド、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸−1,2−ビス(3−ヒドロキシフェニル)アミド、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸−1,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)アミド、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸−1,2−ビス(1−ヒドロキシフェニル)アミド、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸−1,4−ビス(3−ヒドロキシフェニル)アミド、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸−1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)アミド、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸−1,4−ビス(1−ヒドロキシフェニル)アミド等が挙げられる。
これらの中でも、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸トリス(3−ヒドロキシフェニル)エステル、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸−1,3−ビス(3−ヒドロキシフェニル)エステル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリス(3−ヒドロキシフェニル)エステル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸−1,2−ビス(3−ヒドロキシフェニル)エステル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸−1,4−ビス(3−ヒドロキシフェニル)エステル等のレゾルシンエステル系、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸トリス(3−ヒドロキシフェニル)アミド、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸−1,3−ビス(3−ヒドロキシフェニル)アミド、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリス(3−ヒドロキシフェニル)アミド、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸−1,2−ビス(3−ヒドロキシフェニル)アミド、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸−1,4−ビス(3−ヒドロキシフェニル)アミド、等のm−アミノフェノール系アミドが好ましく、特に1,3,5−ベンゼントリカルボン酸トリス(3−ヒドロキシフェニル)エステル、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸−1,3−ビス(3−ヒドロキシフェニル)エステル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリス(3−ヒドロキシフェニル)エステル等のベンゼントリカルボン酸系トリエステルあるいはジエステルが好ましい。
上記一般式(1)で表される化合物の製造法は特に限定されないが、例えば、下記一般式(5):
Figure 2008138117
(式中、Rは、それぞれ独立して炭素数1〜8の脂肪族基、アルコキシ基、水酸基、カルボキシル基又は保護されていてもよいアミノ基を表し、Yは、それぞれ独立してハロゲン原子を表し、nは2〜4の整数を表し、mは0〜4の整数を表し、但し、n+mは3〜6である)で表される多価カルボン酸ハライドと、下記一般式(6):
Figure 2008138117
(式中、Aは、水酸基またはアミノ基を表す)で表される化合物とを塩基の存在下または非存在下で反応させて製造される。
一般式(5)中のRは、前記一般式(1)中のRと同義であり、Yはハロゲン原子を表す。該ハロゲン原子としては、塩素原子又は臭素原子が好ましい。
一般式(5)で表される化合物としては、2−メチル−テレフタル酸ジクロライド、3−メチル−テレフタル酸ジクロライド、4−メチル−イソフタル酸ジクロライド、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸トリクロライド、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸ジクロライド、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリクロライド、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸ジクロライド等が挙げられる。これらの中でも、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸トリクロライドが好ましい。
一方、一般式(6)で表される化合物としては、カテコール、レゾルシン、ハイドロキノン、o−アミノフェノール、m−アミノフェノールおよびp−アミノフェノールが挙げられ、特にレゾルシンおよびm−アミノフェノールが好ましい。
一般式(5)で表される化合物と一般式(6)で表される化合物とを反応させる際に使用する塩基としては、通常、ピリジン、β−ピコリン、N−メチルモルホリン、ジメチルアニリン、ジエチルアニリン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン等の有機塩基が用いられる。
一般式(5)で表される化合物と一般式(6)で表される化合物、特にカテコール、レゾルシンおよびハイドロキノンとを反応させる際は、通常、一般式(5)で表される化合物中のカルボン酸ハライド骨格に対し一般式(6)で表される化物を3〜20倍モルの比となるように反応させる。これより低いモル比では、重合体の生成が懸念され好ましくない。一方、これより高いモル比にしても、特に選択率の向上は観られず、容積効率を悪化させ、製品の単離に不利に働くため好ましくない。
一般式(5)で表される化合物と一般式(6)で表される化合物とを反応させる際、原料を溶解させること等を目的として溶媒を用いる事ができる。溶媒としては、上述の有機塩基をそのまま溶媒として使用しても良いし、反応を阻害しない他の有機溶媒を用いても構わない。このような溶媒としては、例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル系溶媒が挙げられる。
一般式(5)で表される化合物と一般式(6)で表される化合物とを反応させる際の反応温度は、通常、−20℃〜120℃で行なわれる。
前記の反応により得られる一般式(1)で表される化合物は、公知の方法により反応混合物から単離することができる。即ち、減圧蒸留等の操作により、反応に用いた有機塩基および一般式(6)で表される化合物、反応に有機溶媒を使用した場合にはこの有機溶媒を留去し乾固させる方法、反応混合物に一般式(1)で表される化合物の貧溶媒を添加して再沈殿させる方法、反応混合液に水および水と混和しない有機溶媒を添加して有機層に抽出する方法等が挙げられる。また、場合によっては再結晶により精製しても良い。
前記一般式(1)で表される化合物の貧溶媒としては、通常、水が用いられる。また、上記水と混和しない有機溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン等のケトン類が用いられる。
一般式(5)で表される化合物として1,3,5−ベンゼントリカルボン酸トリクロライドを用い、一般式(6)で表される化合物としてレゾルシンを用いた場合には、主成分として上記式(3)で表されるベンゼントリカルボン酸系化合物が得られる。この場合、上記式(4)で表される二量体が副生することがあるが、該二量体を分離することなく、上記コーティングゴム用ゴム組成物に配合することができる。なお、式(4)の二量体は、通常、式(3)で表わされるベンゼントリカルボン酸系化合物に対して1〜20質量%程度含まれる。
上記コーティングゴム用ゴム組成物中における、一般式(1)で表される化合物の配合量は、ゴム成分100質量部に対して0.1〜10質量部の範囲であり、0.3〜6質量部の範囲が好ましい。一般式(1)で表される化合物の配合量がゴム成分100質量部に対して0.1質量部以上であると、ゴム組成物の湿熱接着性が向上し、10質量部以下であると、一般式(1)で表される化合物のブルームを抑制できる点で好ましい。
上記コーティングゴムに用いられるゴム組成物には、更に有機酸コバルト塩を配合することができる。該有機酸コバルト塩としては、例えば、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸コバルト、ネオデカン酸コバルト、ロジン酸コバルト、バーサチック酸コバルト、トール油酸コバルト等が挙げられる。該有機酸コバルト塩は、有機酸の一部をホウ酸等で置き換えた複合塩でもよい。具体的には、マノボンド(商標:OMG製)等が挙げられる。有機酸コバルト塩の配合量としては、前記ゴム成分100質量部に対しコバルト量として0.03〜1質量部を配合することが好ましい。有機酸コバルト塩の配合量がゴム成分100質量部に対してコバルト量として0.03質量部以上であると、ゴム組成物とスチールコードとの接着性が向上し、1質量部以下であると、ゴム組成物の老化が抑制される。
上記コーティングゴムに用いられるゴム組成物には、一般式(1)の化合物、ゴム成分、硫黄、有機酸コバルト塩の他、カーボンブラックやシリカ等の充填剤、アロマオイル等の軟化剤、ヘキサメチレンテトラミン、ペンタメトキシメチルメラミン、ヘキサメチレンメチルメラミン等のメトキシメチル化メラミン等のメチレン供与体、加硫促進剤、加硫促進助剤、老化防止剤等のゴム業界で通常使用される配合剤を通常の配合量で適宜配合することができる。該ゴム組成物の調製方法に特に制限はなく、例えば、バンバリーミキサーやロール等を用いて、ゴム成分に、一般式(1)の化合物、硫黄、有機酸コバルト塩及び各配合剤を練り込んで調製することができる。混練りされたゴム組成物は、ロール等でシート状に加工され、更に加工されたゴムシート2枚がスチールコードを挟んだ状態に成形加工されて、カーカスプライやベルト層が形成される。形成されたベルト層は常法に従ってカーカスのタイヤ半径方向外側に積層され、その他の部材と共に本発明の空気入りタイヤを構成する。本発明の空気入りタイヤのトレッド踏面部、サイドウォール部及びビード部等には、通常のタイヤのそれらの部分に使用される材料、形状、配置を適宜採用することができる。
本発明の空気入りタイヤのカーカス及びベルトの少なくとも一方に用いられゴム組成物と接着されるスチールコードは、ゴムとの接着を良好にするために黄銅、亜鉛或いはこれらにニッケルやコバルトを含有する金属でメッキ処理されているのが好ましく、黄銅メッキ処理されているのが特に好ましい。また、該コードのサイズ、撚り数、撚り条件等は、タイヤの要求性能に応じて適宜選択される。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
<製造例1:1,3,5−ベンゼントリカルボン酸−トリレゾルシンエステルの製造>
レゾルシン176.2g(1.60mol)をピリジン176.2gに溶解した溶液を10〜15℃に冷却し、同温度を保ちながら、融点以上に加熱して溶融させた1,3,5−ベンゼントリカルボン酸トリクロライド24.8g(0.0934mol)を1hrかけて滴下装入した。その後室温で2hr熟成した後に、115℃〜120℃まで昇温して同温度で6hr熟成を行なった。得られたマスから減圧下、120℃でピリジン留去を行なった。最終的な減圧度は20torrまで達した。
ピリジンを留去したマスに水200gを装入した後、塩酸でpH=3に調整し、さらに500gの水を追加した。その後、酢酸エチル100mlで4回抽出を行ない、酢酸エチル層を水洗、硫酸Mgで乾燥した後に濃縮して酢酸エチルを留去し、250gのシロップを得た。その後、水を添加し全体が白濁した時点で、今度は該溶液を水2kg中に排出し、得られた沈殿を濾過、水洗後、60℃で減圧乾燥して38.52gの粉体を得た。粗収率は1,3,5−ベンゼントリカルボン酸に対して85%であった。
得られた粉体をHPLCにて分析した結果、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸−トリレゾルシンエステルが84.1面積%(85.3質量%)、二量体が11.0面積%(11.1質量%)およびレゾルシンが0.5質量%であった。
尚、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸−トリレゾルシンエステルおよび二量体の同定データは下記の通り。
<1,3,5−ベンゼントリカルボン酸トリレゾルシンエステルの同定データ>
MSスペクトルデータ
FAB(pos.) m/z=487 (M+H)+
IRスペクトルデータ
1745cm−1、1227cm−1および1136cm−1
NMRスペクトルデータを表1−1および表1−2に示した。
Figure 2008138117
<二量体の同定データ>
NMRスペクトルデータを表2−1および表2−2に示した。
Figure 2008138117
また、HPLCの分析条件は下記の通りである。
1,3,5−ベンゼントリカルボン酸−トリレゾルシンエステル、二量体およびレゾルシンの分析
カラム : YMC社 A−312 ODS
カラム温度: 40℃
溶離液 : メタノール/水=7/3(リン酸でpH=3に調整)
検出 : UV(254nm)
(実施例1)
製造例1で製造した1,3,5−ベンゼントリカルボン酸−トリレゾルシンエステルを主成分とする組成物を供試化合物として2200mLのバンバリーミキサーを使用して、表3に示すゴム配合処方で混練り混合して、未加硫のゴム組成物を調製し、得られたゴム組成物の耐ブルーム性及び加工性を下記の方法で評価した。また、該ゴム組成物でスチールコードを被覆してベルト層を形成し、該ベルト層を備えた、サイズ185/70 R 14のラジアルタイヤを常法により試作し、該タイヤのベルト層におけるスチールコードとコーティングゴムとの接着性を下記の方法で評価した。結果を表3に示す。
(1)耐ブルーム性
未加硫のゴム組成物を40℃で7日間保管した後、配合剤がゴム表面に析出したか否かを目視で確認し、○、△、×で判定した。
○:表面に配合剤が析出していない
△:一部に析出
×:全面に配合剤が析出
(2)加工性評価
JIS K6300−1:2001に準拠して、上記ゴム組成物のムーニー粘度ML1+4(130℃)を測定した。数値が小さい程、ゴム組成物の加工性が良好であることを示す。
(3)湿熱接着性(接着耐久性)評価
供試タイヤを、100℃、95%RHに保持した恒温恒湿槽中に5週間放置した後、タイヤからベルト層を取り出し、ベルト層中のスチールコードを引張試験機により50mm/minの速度で引張りベルト層より剥離し、露出したスチールコードのゴムの被覆状態を目視で観察し、その被覆率を0〜100%で表示して湿熱接着性の指標とした。数値が大きい程、接着性が高く良好であることを示す。
(4)接着安定性評価
成形後の未加硫タイヤを7日間放置した後、加硫したタイヤからベルト層を取り出し、ベルト層中のスチールコードを引張試験機により50mm/minの速度で引張りベルト層より剥離し、露出したスチールコードのゴムの被覆状態を目視で観察し、その被覆率を0〜100%で表示して接着安定性の指標とした。
(比較例1)
供試化合物として上記製造例1で得られた組成物を使用しない以外は実施例1と同様に配合してゴム組成物を調製し、評価した。また、該ゴム組成物を用い、実施例1と同様にしてタイヤを試作し、タイヤのベルト層におけるスチールコードとコーティングゴムとの接着性を評価した。結果を表3に示す。
(比較例2)
供試化合物としてレゾルシンをゴム基本配合に2質量部配合する以外は実施例1と同様に配合してゴム組成物を調製し、評価した。また、該ゴム組成物を用い、実施例1と同様にしてタイヤを試作し、タイヤのベルト層におけるスチールコードとコーティングゴムとの接着性を評価した。結果を表3に示す。
(比較例3)
供試化合物としてRF樹脂をゴム基本配合に2質量部配合する以外は実施例1と同様に配合してゴム組成物を調製し、評価した。また、該ゴム組成物を用い、実施例1と同様にしてタイヤを試作し、タイヤのベルト層におけるスチールコードとコーティングゴムとの接着性を評価した。結果を表3に示す。なお、RF樹脂は下記の方法で製造した。
まず、水1100g、レゾルシン1100g(10mol)、p−トルエンスルホン酸1.72g(10mmol)を冷却管、攪拌装置、温度計、滴下ロート、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに仕込み、70℃まで昇温した。37%ホルマリン溶液を477g(5.9mol)を2時間かけて滴下し、そのままの温度で5時間保持し、反応を完結させた。反応終了後、10%水酸化ナトリウム水溶液を4g加え中和した後、冷却器をディーンスターク型還流器に変え、水を留去しながら150℃まで昇温し、更に20mmHgの減圧下で1時間かけて水を除去し、RF樹脂を得た。得られたRF樹脂の軟化点は124℃、残存レゾルシン量は17%であった。
(比較例4)
供試化合物として特開平7−118621号公報記載の混合ポリエステルをゴム基本配合に2質量部配合する以外は実施例1と同様に配合してゴム組成物を調製し、評価した。また、該ゴム組成物を用い、実施例1と同様にしてタイヤを試作し、タイヤのベルト層におけるスチールコードとコーティングゴムとの接着性を評価した。結果を表3に示す。尚、混合ポリエステルは上記特許記載の実施例1に準じて合成した。
還流冷却器および温度計を備えた300mlの4つ口フラスコに、レゾルシン108.9g(0.99mol)、アジピン酸131.4g(0.90mol)、無水酢酸222.0g(2.175mol)およびピリジン0.54g(レゾルシンに対して0.5質量%)を仕込み、窒素置換後、室温で15分攪拌し、その後100℃に昇温して同温度で2hrアセチル化を行なった。その後、副生する酢酸を系外に留去しながら昇温し140℃で1hr、さらに昇温し240℃で2hr熟成した。次いで、減圧下(50mmHg)240℃で熟成を続けた。反応混合物を磁性皿に排出し、黄土色のあめ状物195.6gを得た。ガラス棒で練る事で徐々に結晶化した。分析の結果、レゾルシンを0.1質量%、レゾルシンモノアセテートを0.5質量%、レゾルシンジアセテートを0.8質量%含んでいた。また、GPCにて分子量を測定した結果、重量平均分子量は約30000(PS換算)であった。
(比較例5)
実施例1のゴム配合において、供試化合物として製造例1で製造した組成物を12質量部配合する以外は、実施例1と同様に配合してゴム組成物を調製し、評価した。また、該ゴム組成物を用い、実施例1と同様にしてタイヤを試作し、タイヤのベルト層におけるスチールコードとコーティングゴムとの接着性を評価した。結果を表3に示す。
Figure 2008138117
1);N,N’−ジシクロへキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド
〔大内新興化学工業(株)製、商品名:ノクセラーDZ−G〕
2);N−フェニル−N’−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン
〔大内新興化学工業(株)製、商品名:ノクラック6C〕
3);OMG製、商品名:マノボンド C22.5、コバルト含有量=22.5質量%
表3から明らかなように、レゾルシン又はRF樹脂を含むゴム組成物をベルト層のコーティングゴムに用いた比較例2又は3のタイヤは、比較例1のタイヤに比べて湿熱接着性が向上するものの、コーティングゴムに用いたゴム組成物のムーニー粘度の上昇幅が大きく、耐ブルーム性も悪く、接着安定性も低下していた。また、混合ポリエステルを配合したゴム組成物は、ムーニー粘度の上昇幅が大きく、該ゴム組成物をベルト層のコーティングゴムに用いた比較例4のタイヤは、接着安定性が不十分であった。
一方、製造例1で製造した組成物を配合したゴム組成物をベルト層のコーティングゴムに用いた実施例1のタイヤは、比較例1のタイヤに比べてムーニー粘度の上昇が抑制されており、且つ湿熱接着性、接着安定性が向上していた。
なお、製造例1で製造した組成物を12質量部含むゴム組成物は、耐ブルーム性が悪く、ムーニー粘度の上昇幅が大きく、該ゴム組成物をベルト層のコーティングゴムに用いた比較例5のタイヤは、接着安定性が不十分であった。従って、上述した一般式(1)の化合物の配合量は、ゴム成分100質量部に対して0.1〜10質量部の範囲である必要がある。
本発明の空気入りタイヤの一例の横断面図である。
符号の説明
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス
5 ビードコア
6 ベルト

Claims (9)

  1. 一枚以上のカーカスプライからなるカーカスと、該カーカスのタイヤ半径方向外側に配設した一枚以上のベルト層からなるベルトとを備え、該カーカス及びベルトの少なくとも一方がコーティングゴムで被覆したスチールコードよりなる層を含む空気入りタイヤにおいて、
    カーカス及びベルトの少なくとも一方で、スチールコードを被覆するコーティングゴムに、ゴム成分に対して、硫黄と、下記一般式(1):
    Figure 2008138117
    (式中、Rは、それぞれ独立して炭素数1〜8の脂肪族基、アルコキシ基、水酸基、カルボキシル基又は保護されていてもよいアミノ基を表し、Xは、それぞれ独立して−CONH−又は−COO−を表し、nは2〜4の整数を表し、mは0〜4の整数を表し、但し、n+mは3〜6である)で表される化合物とを配合してなり、前記一般式(1)で表される化合物の配合量が前記ゴム成分100質量部に対して0.1〜10質量部であるゴム組成物を用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記ゴム組成物は、前記硫黄の配合量が前記ゴム成分100質量部に対して1〜10質量部であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記一般式(1)で表される化合物が下記一般式(2):
    Figure 2008138117
    (式中、Xは、それぞれ独立して−CONH−又は−COO−を表し、nは3又は4である)で表される化合物であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記一般式(2)中のnが3であることを特徴とする請求項3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記一般式(2)で表される化合物が下記式(3):
    Figure 2008138117
    で表されるベンゼントリカルボン酸系化合物である請求項4に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記ゴム組成物が、更に、下記式(4):
    Figure 2008138117
    で表される二量体を含むことを特徴とする請求項5に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記ゴム組成物が、更に、有機酸コバルト塩を前記ゴム成分100質量部に対しコバルト量として0.03〜1質量部含む請求項1〜6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記ゴム成分が、天然ゴム及びポリイソプレンゴムの少なくとも一方よりなることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記ゴム成分が、50質量%以上の天然ゴム及び残部合成ゴムよりなる請求項1〜8のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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