JP2011052098A - ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】従来、ゴム組成物の耐熱性を向上させるために、ゴム組成物に1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサンを使用することが開示されている。しかし、この従来のゴム組成物は、耐熱性および耐老化性に改善の余地があった。本発明は、耐熱性および耐老化性を大幅に向上させたゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することを課題とする。
【解決手段】ジエン系ゴム100質量部に対し、環状ポリスルフィド2〜8質量部および1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサン0.2〜5質量部を配合してなることを特徴とするゴム組成物と、ゴム組成物を使用した空気入りタイヤ。
【選択図】図1

Description

本発明は、ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤに関するものであり、詳しくは、耐熱性および耐老化性を大幅に向上させたゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤに関するものである。
ゴム製品は様々な環境で使用されるため、耐老化性および耐熱性が求められる。なお、一般的にゴムは熱老化するとモジュラスは上昇し、高温時ではモジュラスは低下する。従来、ゴムの耐熱性の向上を目的として、1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサンを使用することが開示されている(例えば特許文献1を参照)。
しかしながら、当業界においては、耐熱性および耐老化性をさらに改善したゴム組成物が求められている。
特開2001−288297号公報
したがって本発明の目的は、耐熱性および耐老化性を大幅に向上させたゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、ジエン系ゴムに環状ポリスルフィドおよび1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサンを特定量配合することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成することができた。
すなわち本発明は以下のとおりである。
1.ジエン系ゴム100質量部に対し、下記式1で表される環状ポリスルフィド2〜8質量部および1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサン0.2〜5質量部を配合してなることを特徴とするゴム組成物。
Figure 2011052098
(式1中、Rは置換もしくは非置換のC2〜C20アルキレン基、置換もしくは非置換のC2〜C20オキシアルキレン基又は芳香族環を含むアルキレン基を示し、nは1〜20の整数であり、xは平均2〜6の数である。)
2.前記環状ポリスルフィドの配合量(質量)をA、前記1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサンの配合量(質量)をBとしたときに、0.15<(B/A)<0.50の関係を満たすことを特徴とする前記1に記載のゴム組成物。
3.前記ゴム組成物が、硫黄をさらに含み、前記環状ポリスルフィド、前記1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサンおよび硫黄に含まれる総硫黄質量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対し、1.3〜5.4質量部であることを特徴とする前記1または2に記載のゴム組成物。
4.前記1〜3のいずれかに記載のゴム組成物を使用した空気入りタイヤ。
本発明によれば、ジエン系ゴムに環状ポリスルフィドおよび1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサンを特定量配合することにより、耐熱性および耐老化性を大幅に向上させたゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することができる。
とくに、ゴム組成物に硫黄をさらに添加し、前記環状ポリスルフィド、前記1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサンおよび硫黄に含まれる総硫黄質量を特定の範囲に設定した形態では、耐老化性をさらに一層向上させることができる。
空気入りタイヤの一例の部分断面図である。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
図1は、乗用車用の空気入りタイヤの一例の部分断面図である。
図1において、空気入りタイヤは左右一対のビード部1およびサイドウォール2と、両サイドウォール2に連なるトレッド3からなり、ビード部1、1間に繊維コードが埋設されたカーカス層4が装架され、カーカス層4の端部がビードコア5およびビードフィラー6の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されて巻き上げられている。また、トレッド3においては、カーカス層4の外側に、ベルト層7がタイヤ1周に亘って配置されている。
以下に説明する本発明のゴム組成物は、上記のようなタイヤ用の各種部材に有用である。
(ジエン系ゴム)
本発明で使用されるジエン系ゴム成分は、ゴム組成物に配合することができる任意のジエン系ゴムを用いることができ、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、ジエン系ゴムはその分子量やミクロ構造はとくに制限されず、アミン、アミド、シリル基等で末端変性されていてもよい。
これらのジエン系ゴムの中でも、本発明の効果の点からジエン系ゴムはNR、SBRが好ましい。
(環状ポリスルフィド)
本発明で使用される環状ポリスルフィドは、下記式1で表される。
Figure 2011052098
(式1中、Rは置換もしくは非置換のC2〜C20アルキレン基、置換もしくは非置換のC2〜C20オキシアルキレン基又は芳香族環を含むアルキレン基を示し、nは1〜20の整数であり、xは平均2〜6の数である。)
環状ポリスルフィドは、式:X−R−X(式中、Xは、それぞれ独立に、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、好ましくは塩素、臭素のハロゲン原子を表し、Rは、置換もしくは非置換のC2〜C20のアルキレン基、置換もしくは非置換のC2〜C20のオキシアルキレン基又は芳香族環を含むアルキレン基、好ましくは前記置換もしくは非置換のC2〜C18、更に好ましくはC4〜C10のアルキレン基を示し、これらの置換基としてはフェニル、ベンジル、ビニル、シリル、エポキシ、イソシアネートなどがあげられる)のジハロゲン化合物とアルカリ金属多硫化物M−Sx−M(式中、Mはアルカリ金属、例えばナトリウム、カリウム、リチウムなどであり、xは2〜6の整数、好ましくは3〜5である)とを、親水性溶媒又は親水性及び親油性溶媒性非相溶性混合溶媒中で2相系で反応させることによるか、又はM−Sx−Mの溶液(溶媒としては水及びC1 〜C4 脂肪族アルコールを用いることができ、水の使用が最も好ましい)中にX−R−XをM−Sx−MとX−R−Xとが界面で反応するような速度で添加して反応させることによって、製造される(特開2002−293783号公報参照)。なお、後者の方法でX−R−Xの添加速度が速すぎると、X−R−Xの濃度が高くなり、界面以外での反応も起こり、分子間の反応が優先され鎖状になるので好ましくない。従って、M−Sx−MとX−R−Xの反応をできるだけ不均一系で界面だけで反応させることが環状ポリスルフィドを得るのに好ましい。
前記一般式X−R−X及び式1の基Rとしては、例えばエチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、1,2−プロピレンなどの直鎖又は分岐鎖のアルキレン基があげられ、これらのアルキレン基はフェニル基、ベンジル基などの置換基で置換されていてもよい。基Rとしては更にオキシアルキレン基を含むアルキレン基、例えば基(CH2CH2O)p及び基(CH2)q(式中、pは1〜5の整数であり、qは0〜2の整数である)が任意に結合したオキシアルキレン基を含むアルキレン基とすることができる。好ましい基Rは
−CH2CH2OCH2CH2−,−(CH2CH2O)2CH2CH2−,
−(CH2CH2O)3CH−CH2−,−(CH2CH2O)4CH2CH2−,
−(CH2CH2O)5CH2CH2−,−(CH2CH2O)2CH2−,
−CH2CH2OCH2OCH2CH2−であり、特にxは平均として3〜5が好ましく、3.5〜4.5が更に好ましい。nは好ましくは1〜15の整数であり、更に好ましくは1〜10、一層好ましくは1〜5の整数である。
前記ジハロゲン化合物と前記アルカリ金属多硫化物との反応は、当量反応であり、実用的には両化合物を0.95:1.0〜1.0:0.95(当量比)で反応させ、好ましくは50〜120℃、更に好ましくは70〜100℃の温度で実施する。
本発明に用いる親水性溶媒又は親水性/親油性溶媒の非相溶性混合溶媒については特に限定はなく、実際の反応系においては、親水性溶媒単独又は非相溶で2相を形成する任意の混合溶媒系を用いることができる。具体的には、例えば親水性溶媒としては、水の他、メタノール、エタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール等のアルコール類をあげることができ、これらは任意の混合物として使用することもできる。またこれらの親水性溶媒と混合して使用される親油性溶媒としては、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類、ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、ジオキサン、ジブチルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類などをあげることができ、これらは任意の混合物として使用することもできる。
前記ジハロゲン化合物と前記アルカリ金属多硫化物との親水性溶媒中で又は非相溶性混合溶媒系で反応させる界面での反応は、当量反応であり、実用的には両化合物を0.95:1〜1:0.95(当量比)で反応させ、反応温度は好ましくは50〜120℃、更に好ましくは70〜100℃である。反応させるジハロゲン化合物は、2種類以上のジハロゲン化合物であることが好ましい。よって、ジハロゲン化合物としては例えばジクロロエチルホルマール及びジクロロエタンの混合物と、金属多硫化物として、例えば多流化ソーダとを反応させるのが好ましい。
前記反応において触媒は必要ではないが、場合によって触媒として4級アンモニウム塩、ホスホニウム塩、クラウンエーテルなどを用いることができる。例えば、(CH34+Cl-,(CH34+Br-,(C494+Cl-,(C494+Br-,C1225+(CH33Br-,(C494+Br-,CH3+(C653-,C1633+(C493Br-,15−crown−5,18−crown−6,ベンゾ−18−crown−6等を用いることができる。特にアルキレン骨格の環状ポリスルフィドを製造する場合には、触媒の使用が好ましい。
(充填剤)
本発明のゴム組成物は、各種充填剤を配合することができる。充填剤としてはとくに制限されず、用途により適宜選択すればよいが、例えばカーボンブラック、無機充填剤等が挙げられる。無機充填剤としては、例えばシリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム等を挙げることができる。中でもカーボンブラック、シリカが好ましい。
充填剤は、例えばジエン系ゴム100質量部に対し、例えば20〜100質量部、好ましくは30〜80質量部配合することができる。
(ゴム組成物の配合割合)
本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴム100質量部に対し、前記式1で表される環状ポリスルフィド2〜8質量部および1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサン0.2〜5質量部を配合してなる。
環状ポリスルフィドが2質量部未満であると、所望の効果を奏することができない。逆に8質量部を超えると、加硫速度が増加し実用的ではない。
1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサンが0.2質量部未満であると、所望の効果を奏することができない。逆に5質量部を超えるとブルームが発生し、ゴムの外観を悪化させる。
本発明のゴム組成物において、環状ポリスルフィドのさらに好ましい上記配合割合は、3〜6質量部である。
1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサンのさらに好ましい上記配合割合は、0.5〜3質量部である。
また、本発明のゴム組成物において、前記環状ポリスルフィドの配合量(質量)をA、前記1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサンの配合量(質量)をBとしたときに、0.15<(B/A)<0.50の関係を満たすことがとくに好ましい。この形態によれば、本発明の効果である耐熱性および耐老化性がさらに向上するとともに、加硫したゴムの外観が良好となる。さらに好ましくは、上記関係は、0.2<(B/A)<0.4であるのがよい。
また、本発明のゴム組成物には、硫黄をさらに添加することもできる。この形態において、前記環状ポリスルフィド、前記1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサンおよび硫黄に含まれる総硫黄質量を前記ジエン系ゴム100質量部に対し、1.3〜5.4質量部に設定することにより、耐老化性をさらに一層向上させることができる。さらに好ましくは、上記総硫黄質量は、1.4〜4.5質量部であるのがよい。
本発明のゴム組成物には、前記した成分に加えて、加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤、各種オイル、老化防止剤、可塑剤などのゴム組成物に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
本発明のゴム組成物の用途としては、ベルトコンベアー、ホース、タイヤ等が挙げられるが、とくにタイヤ用途が好ましい。タイヤに使用される部材の中でも、とくにビードフィラーに有用である。本発明のゴム組成物をビードフィラーに使用することにより、操縦安定性を高めることができ、さらに耐久性も向上できる。
また本発明のゴム組成物は従来の空気入りタイヤの製造方法に従って空気入りタイヤを製造するのに使用することができる。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
環状ポリスルフィドの合成
環状ポリスルフィドは、特開2002−293783号公報の実施例2の方法に従い合成した。前記式1において、R=(CH22O(CH2)O(CH22、x(平均)=4及びn=1〜2の環状ポリスルフィドが得られた。
従来例1〜2、実施例1〜10および比較例1〜5
サンプルの調製
表1〜3に示す配合(質量部)において、加硫系(環状ポリスルフィド、加硫促進剤、硫黄)を除く成分を1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーで5分間混練した後、ミキサー外に放出させて室温冷却した。続いて、該組成物を同バンバリーミキサーに再度入れ、加硫系を加えて混練し、ゴム組成物を得た。次に得られたゴム組成物を所定の金型中で170℃で10分間プレス加硫して加硫ゴム試験片を調製した。得られた加硫ゴム試験片について以下に示す試験法で物性を測定した。
高温時モジュラス変化率:JIS K6251(3号ダンベル使用)に従い、何も処理しない3号ダンベルに対し室温にて引張試験を実施し、100%変形モジュラス(M100@標準)を測定する。これとは別に、3号ダンベルに対し、100℃にて引張試験を実施し、100%変形モジュラス(M100@高温)を測定する。{1−(M100@高温/M100@標準)}×100を計算する。従来例1または2の値を100として指数表示した。値が小さいほうが高温時のモジュラス変化が少なく、即ち、高いモジュラスを維持でき、良好であることを意味する。
老化後モジュラス変化率:JIS K6251(3号ダンベル使用)に従い、何も処理しない3号ダンベルに対し室温にて引張試験を実施し、100%変形モジュラス(M100@標準)を測定する。これとは別に、ギアオーブンにて80℃96時間老化した後の3号ダンベルに対し、室温にて引張試験を実施し、100%変形モジュラス(M100@老化)を測定する。{(M100@老化/M100@標準)−1}×100を計算する。従来例1または2の値を100として指数表示した。値が小さいほうが老化後のモジュラス変化が少なく、良好であることを意味する。
加硫ゴム外観:試験片の外観を目視で調べた。○は良好、△は並、×は不良として評価した。
結果を表1〜3に併せて示す。
なお従来例1はジエン系ゴムとしてSBRを、従来例2はNRを使用しているので、従来例1または2は、同じジエン系ゴムを使用した実施例または比較例と対比される。また、表2および3では従来例1および/または実施例1のデータも併記した。
Figure 2011052098
Figure 2011052098
Figure 2011052098
*1:SBR(日本ゼオン(株)製、Nipol 1723、油展量37.5質量%。表では油を含まないSBR量として記載した。)
*2:NR(RSS#3)
*3:カーボンブラック(東海カーボン(株)製、シーストKH)
*4:シリカ(日本シリカ工業(株)製、ニップシールVN3)
*5:シリカカップリング剤(デグッサ社製、Si69)
*6:ZnO(正同化学工業(株)製、酸化亜鉛3種)
*7:ステアリン酸(日油(株)製、ビーズステアリン酸NY)
*8:アロマオイル(昭和シェル(株)製、デソレックス3号)
*9:6C(フレキシス社製SANTOFLEX 6PPD。老化防止剤)
*10:RD(大内新興化学工業(株)製ノクラック224。老化防止剤)
*11:硫黄(細井化学工業(株)製、油処理硫黄)
*12:環状ポリスルフィド(上記のようにして合成した環状ポリスルフィド)
*13:KA9188(バイエル社製商品名、化合物名=1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサン)
*14:CZ(大内新興化学工業(株)製加硫促進剤。商品名ノクセラーCZ−G)
*15:DPG(住友化学(株)製加硫促進剤。商品名ソクシノールD−G)
上記の表から明らかなように、実施例1〜10で調製されたゴム組成物は、ジエン系ゴムに環状ポリスルフィドおよび1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサンを特定量配合しているので、代表的な従来例1または2に対し、高温時モジュラス変化率および熱老化後モジュラス変化率が改善されている。すなわち、耐熱性および耐老化性が改善されていることが分かる。また、加硫ゴムの外観も良好である。また、表2において、環状ポリスルフィドの配合量(質量)をA、1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサンの配合量(質量)をBとしたときに、0.15<(B/A)<0.50の関係を満たす場合に、耐熱性、耐老化性および加硫ゴムの外観が同時に改善されていることが分かる。さらに、表3において、環状ポリスルフィド、前記1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサンおよび硫黄に含まれる総硫黄質量がジエン系ゴム100質量部に対し、1.3〜5.4質量部であるときに、耐老化性がさらに一層向上していることが分かる。
これに対し、比較例1は、環状ポリスルフィドを配合していないので、耐熱性が悪化している。比較例2は環状ポリスルフィドの配合割合が本発明で規定する下限未満であるので、耐熱性が悪化した。比較例3は環状ポリスルフィドの配合割合が本発明で規定する上限を超えているので、耐熱性および耐老化性が共に悪化した。比較例4は、1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサンの配合割合が本発明で規定する下限未満であるので、耐熱性および耐老化性が共に改善されない。比較例5は1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサンの配合割合が本発明で規定する上限を超えているので、加硫ゴムの外観が悪化した。
1 ビード部
2 サイドウォール
3 トレッド
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層

Claims (4)

  1. ジエン系ゴム100質量部に対し、下記式1で表される環状ポリスルフィド2〜8質量部および1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサン0.2〜5質量部を配合してなることを特徴とするゴム組成物。
    Figure 2011052098
    (式1中、Rは置換もしくは非置換のC2〜C20アルキレン基、置換もしくは非置換のC2〜C20オキシアルキレン基又は芳香族環を含むアルキレン基を示し、nは1〜20の整数であり、xは平均2〜6の数である。)
  2. 前記環状ポリスルフィドの配合量(質量)をA、前記1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサンの配合量(質量)をBとしたときに、0.15<(B/A)<0.50の関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 前記ゴム組成物が、硫黄をさらに含み、前記環状ポリスルフィド、前記1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサンおよび硫黄に含まれる総硫黄質量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対し、1.3〜5.4質量部であることを特徴とする請求項1または2に記載のゴム組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物を使用した空気入りタイヤ。
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