JP2011052095A - ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】ゴムの耐老化性を改善するために、架橋剤として環状ポリスルフィドを使用することが知られている。しかし、環状ポリスルフィドを使用すると、加硫速度が遅くなるという問題点があった。本発明の課題は、加硫速度が速くなり、耐老化性を向上させたゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することである。
【解決手段】ジエン系ゴム100質量部に対し、環状ポリスルフィド1〜6質量部、カルボン酸亜鉛塩0.5〜12質量部および酸化亜鉛0〜2質量部を配合してなることを特徴とするゴム組成物と、該ゴム組成物を使用した空気入りタイヤ。
【選択図】図1

Description

本発明は、ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤに関するものであり、詳しくは、加硫速度が速くなり、耐老化性を向上させたゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤに関するものである。
従来、ゴムの耐老化性を改善するために、架橋剤として環状ポリスルフィドを使用することが知られている(例えば特許文献1参照)。
しかし、環状ポリスルフィドを使用すると、加硫速度が遅くなるという問題点があった。その理由としては、調製された環状ポリスルフィドのスルフィド結合には分布があり、テトラスルフィド以上の環状ポリスルフィドは早く加硫するが、ジスルフィドの環状ポリスルフィドはS−S結合のエネルギーが高いことから、解離するのに多くの時間を要するためであると考えられる。
特開2005−146078号公報
したがって本発明の目的は、加硫速度が速くなり、耐老化性を向上させたゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、ジエン系ゴムに環状ポリスルフィド、カルボン酸亜鉛塩および酸化亜鉛を特定量配合することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成することができた。
すなわち本発明は以下のとおりである。
1.ジエン系ゴム100質量部に対し、下記式1で表される環状ポリスルフィド1〜6質量部、式2で表されるカルボン酸亜鉛塩0.5〜12質量部および酸化亜鉛0〜2質量部を配合してなることを特徴とするゴム組成物。
Figure 2011052095
(式1中、Rは置換もしくは非置換のC2〜C20アルキレン基、置換もしくは非置換のC2〜C20オキシアルキレン基又は芳香族環を含むアルキレン基を示し、nは1〜20の整数であり、xは平均2〜6の数である。)
Figure 2011052095
(式2中、Rは置換または未置換の炭化水素基を表す。)
2.前記カルボン酸亜鉛塩および前記酸化亜鉛に含まれる亜鉛の合計量が、ジエン系ゴム100質量部に対し、0.4〜2.4質量部であることを特徴とする前記1に記載のゴム組成物。
3.前記カルボン酸亜鉛塩におけるカルボン酸が芳香族のカルボン酸であることを特徴とする前記1または2に記載のゴム組成物。
4.前記カルボン酸亜鉛塩におけるカルボン酸が安息香酸またはその誘導体であることを特徴とする前記1〜3のいずれかに記載のゴム組成物。
5.前記1〜4のいずれかに記載のゴム組成物を使用した空気入りタイヤ。
本発明によれば、ジエン系ゴムに環状ポリスルフィド、カルボン酸亜鉛塩および酸化亜鉛を特定量配合することにより、加硫速度が速くなり、耐老化性を向上させたゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することができる。
空気入りタイヤの一例の部分断面図である。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
図1は、乗用車用の空気入りタイヤの一例の部分断面図である。
図1において、空気入りタイヤは左右一対のビード部1およびサイドウォール2と、両サイドウォール2に連なるトレッド3からなり、ビード部1、1間に繊維コードが埋設されたカーカス層4が装架され、カーカス層4の端部がビードコア5およびビードフィラー6の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されて巻き上げられている。トレッド3においては、カーカス層4の外側に、ベルト層7がタイヤ1周に亘って配置されている。また、ビード部1においてはリムに接する部分にリムクッション8が配置されている。
以下に説明する本発明のゴム組成物は、上記のようなタイヤ用の各種部材に有用であり、とくにトレッド3(具体的にはキャップトレッドおよびアンダートレッド)、サイドウォール2、リムクッション8に有用である。
(ジエン系ゴム)
本発明で使用されるジエン系ゴム成分は、ゴム組成物に配合することができる任意のジエン系ゴムを用いることができ、例えば、天然ゴム(NR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、その分子量やミクロ構造はとくに制限されず、アミン、アミド、シリル、カルボキシル、ヒドロキシル基等で末端変性されていてもよい。
これらのジエン系ゴムの中でも、本発明の効果の点からジエン系ゴムはSBRが好ましい。
(環状ポリスルフィド)
本発明で使用される環状ポリスルフィドは、下記式1で表される。
Figure 2011052095
(式1中、Rは置換もしくは非置換のC2〜C20アルキレン基、置換もしくは非置換のC2〜C20オキシアルキレン基又は芳香族環を含むアルキレン基を示し、nは1〜20の整数であり、xは平均2〜6の数である。)
環状ポリスルフィドは、式:X−R−X(式中、Xは、それぞれ独立に、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、好ましくは塩素、臭素のハロゲン原子を表し、Rは、置換もしくは非置換のC2〜C20のアルキレン基、置換もしくは非置換のC2〜C20のオキシアルキレン基又は芳香族環を含むアルキレン基、好ましくは前記置換もしくは非置換のC2〜C18、更に好ましくはC4〜C10のアルキレン基を示し、これらの置換基としてはフェニル、ベンジル、ビニル、シリル、エポキシ、イソシアネートなどがあげられる)のジハロゲン化合物とアルカリ金属多硫化物M−Sx−M(式中、Mはアルカリ金属、例えばナトリウム、カリウム、リチウムなどであり、xは2〜6の整数、好ましくは3〜5である)とを、親水性溶媒又は親水性及び親油性溶媒性非相溶性混合溶媒中で2相系で反応させることによるか、又はM−Sx−Mの溶液(溶媒としては水及びC1 〜C4 脂肪族アルコールを用いることができ、水の使用が最も好ましい)中にX−R−XをM−Sx−MとX−R−Xとが界面で反応するような速度で添加して反応させることによって、製造される(特開2002−293783号公報参照)。なお、後者の方法でX−R−Xの添加速度が速すぎると、X−R−Xの濃度が高くなり、界面以外での反応も起こり、分子間の反応が優先され鎖状になるので好ましくない。従って、M−Sx−MとX−R−Xの反応をできるだけ不均一系で界面だけで反応させることが環状ポリスルフィドを得るのに好ましい。
前記一般式X−R−X及び式1の基Rとしては、例えばエチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、1,2−プロピレンなどの直鎖又は分岐鎖のアルキレン基があげられ、これらのアルキレン基はフェニル基、ベンジル基などの置換基で置換されていてもよい。基Rとしては更にオキシアルキレン基を含むアルキレン基、例えば基(CH2CH2O)p及び基(CH2)q(式中、pは1〜5の整数であり、qは0〜2の整数である)が任意に結合したオキシアルキレン基を含むアルキレン基とすることができる。好ましい基R
−CH2CH2OCH2CH2−,−(CH2CH2O)2CH2CH2−,
−(CH2CH2O)3CH−CH2−,−(CH2CH2O)4CH2CH2−,
−(CH2CH2O)5CH2CH2−,−(CH2CH2O)2CH2−,
−CH2CH2OCH2OCH2CH2−であり、特にxは平均として3〜5が好ましく、3.5〜4.5が更に好ましい。nは好ましくは1〜15の整数であり、更に好ましくは1〜10、一層好ましくは1〜5の整数である。
前記ジハロゲン化合物と前記アルカリ金属多硫化物との反応は、当量反応であり、実用的には両化合物を0.95:1.0〜1.0:0.95(当量比)で反応させ、好ましくは50〜120℃、更に好ましくは70〜100℃の温度で実施する。
本発明に用いる親水性溶媒又は親水性/親油性溶媒の非相溶性混合溶媒については特に限定はなく、実際の反応系においては、親水性溶媒単独又は非相溶で2相を形成する任意の混合溶媒系を用いることができる。具体的には、例えば親水性溶媒としては、水の他、メタノール、エタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール等のアルコール類をあげることができ、これらは任意の混合物として使用することもできる。またこれらの親水性溶媒と混合して使用される親油性溶媒としては、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類、ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、ジオキサン、ジブチルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類などをあげることができ、これらは任意の混合物として使用することもできる。
前記ジハロゲン化合物と前記アルカリ金属多硫化物との親水性溶媒中で又は非相溶性混合溶媒系で反応させる界面での反応は、当量反応であり、実用的には両化合物を0.95:1〜1:0.95(当量比)で反応させ、反応温度は好ましくは50〜120℃、更に好ましくは70〜100℃である。反応させるジハロゲン化合物は、2種類以上のジハロゲン化合物であることが好ましい。よって、ジハロゲン化合物としては例えばジクロロエチルホルマール及びジクロロエタンの混合物と、金属多硫化物として、例えば多流化ソーダとを反応させるのが好ましい。
前記反応において触媒は必要ではないが、場合によって触媒として4級アンモニウム塩、ホスホニウム塩、クラウンエーテルなどを用いることができる。例えば、(CH34+Cl-,(CH34+Br-,(C494+Cl-,(C494+Br-,C1225+(CH33Br-,(C494+Br-,CH3+(C653-,C1633+(C493Br-,15−crown−5,18−crown−6,ベンゾ−18−crown−6等を用いることができる。特にアルキレン骨格の環状ポリスルフィドを製造する場合には、触媒の使用が好ましい。
(カルボン酸亜鉛塩)
本発明で使用されるカルボン酸亜鉛塩は、下記式2で表される。
Figure 2011052095
(式2中、Rは置換または未置換の炭化水素基を表す。)
で表される置換または未置換の炭化水素基としては、炭素数1〜30の置換または未置換の炭化水素基が挙げられ、炭化水素基は脂肪族基、芳香族基のいずれでもよい。また、炭化水素基中に不飽和基を含んでいてもよい。Rの好ましい炭素数としては、1〜25、さらに好ましくは5〜20である。
中でも前記式2で表されるカルボン酸亜鉛塩におけるカルボン酸が、芳香族のカルボン酸であることが好ましく、安息香酸またはその誘導体であることがさらに好ましい。安息香酸またはその誘導体であることにより、理由は定かではないが、硫化亜鉛の生成が抑制され、加硫速度を早くすることができる。
安息香酸またはその誘導体としては、安息香酸;サリチル酸、4−ヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシメチル安息香酸、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸のような水酸基置換安息香酸誘導体、4−tert−ブチル安息香酸、4−イソブチル安息香酸、2−ナフトエ酸、2,4,5−トリメチル安息香酸、4−n−オクチル安息香酸、4−ヘプチル安息香酸、4−シクロヘキシル安息香酸、4−(4−ヘキシルフェニル)安息香酸、4−(4−ヘプチルフェニル)安息香酸、4−(4−tert−ブチルフェニル)安息香酸、3,5−ジ−tert−ブチル安息香酸、2−アントラセンカルボン酸、4−アミル安息香酸のような炭化水素基置換安息香酸誘導体;4−フルオロ安息香酸、4−クロロ安息香酸、4−ブロモ安息香酸、4−ブロモ−2−フルオロ安息香酸のようなハロゲン置換安息香酸誘導体;3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸のようなアミノ基置換安息香酸誘導体;4−ドデシルオキシ安息香酸、4−ヘプチルオキシ安息香酸、4−ヘキシルオキシ安息香酸、4−ベンジルオキシ安息香酸、4−アミルオキシ安息香酸、3−フルオロ−4−n−オクチルオキシ安息香酸、4−(3−ブテニルオキシ)安息香酸のようなオキシ基置換安息香酸誘導体;フェノキシ安息香酸、4−(4−ヒドロキシフェノキシ)安息香酸のようなフェノキシ基置換安息香酸誘導体;4−アセトキシ安息香酸のようなアセトキシ基置換安息香酸誘導体;4−アセチル安息香酸のようなアセチル基置換安息香酸誘導体等が挙げられる。
(充填剤)
本発明のゴム組成物は、各種充填剤を配合することができる。充填剤としてはとくに制限されず、用途により適宜選択すればよいが、例えばカーボンブラック、無機充填剤等が挙げられる。無機充填剤としては、例えばシリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム等を挙げることができる。中でもカーボンブラック、シリカが好ましい。
充填剤は、例えばジエン系ゴム100質量部に対し、例えば20〜100質量部、好ましくは30〜80質量部配合することができる。
(ゴム組成物の配合割合)
本発明のゴム組成物は、前記式1で表される環状ポリスルフィド1〜6質量部、前記式2で表されるカルボン酸亜鉛塩0.5〜12質量部および酸化亜鉛0〜2質量部を配合してなる。
環状ポリスルフィドが1質量部未満であると、得られるゴムの硬度が低すぎ、実用的ではない。逆に6質量部を超えると、耐老化性が悪化する。
カルボン酸亜鉛塩が0.5質量部未満または12質量部を超えると、耐老化性が悪化する。
酸化亜鉛が2質量部を超えると加硫速度および耐老化性が悪化する。
本発明のゴム組成物において、環状ポリスルフィドのさらに好ましい上記配合割合は、2〜4質量部である。
また本発明のゴム組成物は、前記カルボン酸亜鉛塩および前記酸化亜鉛に含まれる亜鉛の合計量が、ジエン系ゴム100質量部に対し、0.4〜2.4質量部であることが好ましく、1〜2質量部であることがさらに好ましい。カルボン酸亜鉛塩と酸化亜鉛との量的関係を上記のように定めることにより、加硫速度を速め、耐老化性が向上するという本発明の効果をさらに高めることができる。
本発明のゴム組成物には、前記した成分に加えて、加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤、各種オイル、老化防止剤、可塑剤などのゴム組成物に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
本発明のゴム組成物の用途としては、ベルトコンベアー、ホース、タイヤ等が挙げられるが、とくにタイヤ用途が好ましい。タイヤに使用される部材の中でも、とくにトレッド(具体的にはキャップトレッドおよびアンダートレッド)、サイドウォール、リムクッションに有用である。
また本発明のゴム組成物は従来の空気入りタイヤの製造方法に従って空気入りタイヤを製造するのに使用することができる。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
環状ポリスルフィドの合成
環状ポリスルフィドは、特開2002−293783号公報の実施例2の方法にしたがい合成した。前記式1において、R=(CH22O(CH2)O(CH22、x(平均)=4及びn=1〜2の環状ポリスルフィドが得られた。
従来例、実施例1〜8および比較例1〜5
サンプルの調製
表1〜3に示す配合(質量部)において、加硫系(環状ポリスルフィド、加硫促進剤、硫黄)を除く成分を1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーで5分間混練した後、ミキサー外に放出させて室温冷却した。続いて、該組成物を同バンバリーミキサーに再度入れ、加硫系を加えて混練し、ゴム組成物を得た。次に得られたゴム組成物を所定の金型中で170℃で10分間プレス加硫して加硫ゴム試験片を調製した。得られた未加硫のゴム組成物または加硫ゴム試験片について以下に示す試験法で物性を測定した。
加硫速度(T95):JIS K6300に従い160℃にて95%加硫度に達する時間を測定した。従来例の値を100として指数表示した。値が小さいほうが加硫速度が速いことを示す。
耐老化性:JIS K6251(3号ダンベル使用)に従い引張試験を行い、100%伸張時の応力を測定した(M100@標準)。これとは別に、ギアオーブンにて80℃で96時間老化した後の3号ダンベルを用いて引張試験を行い、100%伸張時の応力を測定した(M100@老化)。(M100@老化/M100@標準)×100を耐老化性の指標とした。値が100に近いほうが耐老化性に優れる。
結果を表1〜3に併せて示す。なお表2および3では実施例3のデータも併記した。
Figure 2011052095
Figure 2011052095
Figure 2011052095
*1:SBR(日本ゼオン(株)製、Nipol 1502)
*2:カーボンブラック(東海カーボン(株)製、シーストKH)
*3:ZnO(正同化学工業(株)製、酸化亜鉛3種)
*4:ステアリン酸(日油(株)製、ビーズステアリン酸NY)
*5:硫黄(細井化学工業(株)製、油処理硫黄)
*6:環状ポリスルフィド(上記のようにして合成した環状ポリスルフィド)
*7:酢酸亜鉛(和光純薬工業(株)製、商品名酢酸亜鉛二水和物)
*8:加硫促進剤(大内新興化学工業(株)製、ノクセラーCZ−G)
*9:PTBBA(扶桑化学工業(株)製商品名、p−tert−ブチル安息香酸亜鉛)
*10:サリチル酸亜鉛(三津和化学薬品(株)製、サリチル酸亜鉛(II)(三水和物))
上記の表から明らかなように、実施例1〜8で調製されたゴム組成物は、ジエン系ゴムに環状ポリスルフィド、カルボン酸亜鉛塩および酸化亜鉛を特定量配合しているので、代表的な従来例に対し、加硫速度および耐老化性が改善されている。とくに、表2において、カルボン酸亜鉛塩および酸化亜鉛に含まれる亜鉛の合計量が、ジエン系ゴム100質量部に対し、0.4〜2.4質量部の範囲である実施例3,5は、加硫速度および耐老化性が一層改善されている。また、表3において、カルボン酸亜鉛塩におけるカルボン酸が芳香族のカルボン酸、とくに安息香酸誘導体である実施例7,8は、加硫速度および耐老化性が一層改善されている。
これに対し、比較例1は、カルボン酸亜鉛塩を配合せず、酸化亜鉛の配合量を増加しているので、加硫速度および耐老化性が悪化している。比較例2は、環状ポリスルフィドの配合割合が本発明で規定する下限未満であるので、耐老化性が悪化している。比較例3は、環状ポリスルフィドの配合割合が本発明で規定する上限を超えているので、加硫速度および耐老化性がともに改善されない。比較例4は、カルボン酸亜鉛塩の配合割合が本発明で規定する下限未満であるので、加硫速度および耐老化性がともに悪化した。比較例5は、カルボン酸亜鉛塩の配合割合が本発明で規定する上限を超えているので、耐老化性が悪化した。
1 ビード部
2 サイドウォール
3 トレッド
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 リムクッション

Claims (5)

  1. ジエン系ゴム100質量部に対し、下記式1で表される環状ポリスルフィド1〜6質量部、式2で表されるカルボン酸亜鉛塩0.5〜12質量部および酸化亜鉛0〜2質量部を配合してなることを特徴とするゴム組成物。
    Figure 2011052095
    (式1中、Rは置換もしくは非置換のC2〜C20アルキレン基、置換もしくは非置換のC2〜C20オキシアルキレン基又は芳香族環を含むアルキレン基を示し、nは1〜20の整数であり、xは平均2〜6の数である。)
    Figure 2011052095
    (式2中、Rは置換または未置換の炭化水素基を表す。)
  2. 前記カルボン酸亜鉛塩および前記酸化亜鉛に含まれる亜鉛の合計量が、ジエン系ゴム100質量部に対し、0.4〜2.4質量部であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 前記カルボン酸亜鉛塩におけるカルボン酸が芳香族のカルボン酸であることを特徴とする請求項1または2に記載のゴム組成物。
  4. 前記カルボン酸亜鉛塩におけるカルボン酸が安息香酸またはその誘導体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のゴム組成物を使用した空気入りタイヤ。
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