JPH07118621A - 接着剤およびそれのゴムへの適用 - Google Patents

接着剤およびそれのゴムへの適用

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JPH07118621A
JPH07118621A JP26138393A JP26138393A JPH07118621A JP H07118621 A JPH07118621 A JP H07118621A JP 26138393 A JP26138393 A JP 26138393A JP 26138393 A JP26138393 A JP 26138393A JP H07118621 A JPH07118621 A JP H07118621A
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rubber
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weight
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resorcin
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JP26138393A
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Naoki Inui
直樹 乾
Hironobu Iyama
浩暢 井山
Hideo Nagasaki
英雄 長崎
Kyoko Tsuta
京子 蔦
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゴムと補強材との加硫接着に有効な接着剤を
提供する。 【構成】 式(I) (式中、Xは2価の脂肪族基、2価の脂環式基またはフ
ェニレンを表す)の構造単位を有するポリエステルから
なり、かつ式(II) Y1−OCO−X−COO−Y2 (II) (式中、Xは前記の意味を表し、Y1 およびY2 はそれ
ぞれ独立に水素または炭素数1〜8のアルキルを表す)
で示されるジカルボン酸系化合物および式(III) (式中、Z1 およびZ2 はそれぞれ独立に水素またはア
セチルを表す)で示されるレゾルシン系化合物の含量が
それぞれ1重量%以下および3重量%以下である接着
剤。また、その接着剤を含有するゴム組成物、およびそ
の接着剤を用いてゴムと補強材を接着する方法が提供さ
れる。 【効果】 ゴムと補強材との接着性に優れ、また高硬度
のゴムを与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はゴム用接着剤およびそれ
のゴムへの適用に関するものである。さらに詳しくは、
ゴムと補強材とを加硫接着する際の接着性能に優れてお
り、かつゴムに対して、高い硬度、動的変形時の高い弾
性率、および優れた耐動的疲労性を与える接着剤に関す
るものである。本発明はまた、かかる接着剤を用いてゴ
ムと補強材を接着する方法および、かかる接着剤を配合
してなるゴム組成物に関するものでもある。
【0002】
【従来の技術】タイヤ、ベルト、ホースなどのように、
補強材で補強する必要のあるゴム製品においては、ゴム
と補強材との接着がしばしば問題となっている。そこで
従来より、補強材を種々の接着剤で処理する方法や、ゴ
ムの加工工程において接着剤を他の各種配合剤とともに
配合する方法が知られている。これらのなかでも、ゴム
の加工工程において接着剤を配合する方法は、補強材の
接着剤処理の有無に関わらず、強固に加硫接着せしめる
ことができるため、広く採用されている。
【0003】この方法は練り込み型接着とも呼ばれ、一
般にホルムアルデヒド受容体および加熱によりホルムア
ルデヒドを発生するホルムアルデヒド発生剤を、加工段
階にあるゴムに配合して、得られる未加硫ゴムと補強材
とを加硫時に接着させるものである。このようなホルム
アルデヒド受容体として、レゾルシンやm−アミノフェ
ノールのようなm−置換フェノール類を用いる方法、m
−置換フェノール類とホルムアルデヒドやアセトアルデ
ヒドのようなアルデヒド類との縮合物を用いる方法、m
−置換フェノール類とともに他のモノ置換フェノール類
をアルデヒド類と反応させた縮合物を用いる方法、m−
置換フェノール類のエステルまたはウレタン誘導体を用
いる方法などが知られている。
【0004】これらのうち、ホルムアルデヒド受容体と
してm−置換フェノール類、特にレゾルシンを用いる方
法は、加硫ゴムの硬度を向上させ、ゴム自体を強靱(タ
フ)にすること、また動的変形状態にあるゴムに高い弾
性率と低い損失係数を与え、動的にも優れた靱性付与効
果を有することから、従来より広く使用されていた。し
かしながら、レゾルシンはゴムへの分散性が悪いため、
ゴム製品製造工程で原料ゴムに配合する際、高温にて混
練する必要があるが、高温での混練によりレゾルシンが
著しく昇華し、環境衛生上好ましくないばかりでなく、
加工設備や製品へ付着したり、廃ガスによる製造工場周
辺の大気汚染を引き起こすなど、大きな社会問題となっ
ていた。さらに、レゾルシンを配合した未加硫ゴムにお
いては、レゾルシンがゴム表面にブルームし、未加硫ゴ
ム間の接着性の低下を招くこと、また老化後の接着性、
特に温水中で老化したあとの接着性が低下することなど
の欠点も有していた。
【0005】これらの欠点のうち分散性を改良する手段
として、例えば US-A-2,746,898 、特公昭 45-27463 号
公報 (=US-A-3,596,696)、 特公昭 47-7640号公報 (=G
B-A-1,163,594)などにより、 レゾルシンとホルムアル
デヒドとの縮合物が提案された。こうしたレゾルシン−
ホルムアルデヒド樹脂は、ゴムへの分散性においてある
程度の改良を示すものの、加硫ゴムの硬度や、動的変形
状態における弾性率および損失係数がレゾルシンを用い
た場合に比べて劣ること、さらには樹脂中に未反応のレ
ゾルシンが多く残存するため、加工中にレゾルシンが蒸
散またはブルームして接着性不良を起こしやすいことな
どの問題が依然として残っていた。またこうしたレゾル
シン樹脂は潮解しやすく、したがって製造後保存する際
に空気中の水分を吸収して固化するという、貯蔵上ある
いは取扱上の問題も有していた。
【0006】そこで、樹脂の潮解性や固化性を改良すべ
く、例えば特公昭 52-26275 号公報(=US-A-3,963,652)
や特公昭 56-37902 号公報(=US-A-4,257,926) などによ
り、レゾルシン、アルキルフェノールおよびホルムアル
デヒドからなる三成分系共縮合物や、レゾルシンとホル
ムアルデヒドの縮合物およびアルキルフェノールとホル
ムアルデヒドの縮合物からなる混合物が提案された。こ
れらのアルキルフェノール含有レゾルシン系樹脂は、従
来のレゾルシン樹脂を用いた場合に得られる接着性やゴ
ム物性と同等あるいはそれ以上の効果を有し、かつ従来
のレゾルシン樹脂の欠点であった潮解性や固化性を改良
するものである。しかしながら、これらアルキルフェノ
ール含有レゾルシン系樹脂においても、未反応のレゾル
シンが依然としてある程度残存するため、それの昇華が
環境衛生上問題であること、さらには加硫ゴムの強度お
よび強靱性の観点からすると、加硫ゴムの硬度がレゾル
シンを用いた場合に比べて劣り、かつ動的変形における
弾性率や損失係数もレゾルシンを用いた場合に比べて必
ずしも十分でなかった。
【0007】その他、ゴムと繊維や金属のような補強材
との接着性を改良し、接着剤の蒸散性を改良し、あるい
はスコーチ性などゴムの加工性を改良するために、種々
の提案がなされている。例えば、特公昭 45-9461号公報
(=US-A-3,518,155) には、レゾルシンジアセテートが記
載されている。特開昭 51-119744号公報には、ヒドロキ
シ安息香酸とレゾルシンのエステルが記載されている。
特開昭 53-16095 号公報(=US-A-4,125,512) には、レゾ
ルシンジアセテートのようなレゾルシンエステル、レゾ
ルシンウレタン類など、各種のレゾルシン誘導体が記載
されている。また、 US-A-4,605,696 には、レゾルシン
モノベンゾエートなど、特定構造のレゾルシンモノエス
テルが記載されている。
【0008】これらのうち、特公昭 45-9461号公報や特
開昭 53-16095 号公報に記載されるレゾルシンジアセテ
ートは、ゴムの硬度および動的弾性率の向上ならびに損
失係数の低減にはある程度の効果を発揮する。しかし、
この化合物は常温にて液体であるため、ゴムへの混練時
およびゴムの加硫時に、レゾルシンにも増して蒸散性が
激しく、かつ強い刺激臭があり、したがってゴム加工作
業環境上、重大な問題点を有していた。
【0009】特開昭 51-119744号公報や US-A-4,605,69
6 に記載されるヒドロキシ安息香酸レゾルシンエステル
およびその他のレゾルシンモノエステルは、レゾルシン
に比べれば蒸散性が小さい。しかし、これらの化合物を
用いた場合は、ゴムと繊維または金属との接着性に関
し、特にナイロンコードなどの有機繊維との接着性、お
よび真鍮メッキしたスチールコードとの湿熱老化後およ
び温水老化後の接着性がレゾルシンを用いた場合に比べ
て劣る。またゴムの硬度についてもレゾルシンを用いた
場合には及ばない。さらに動的弾性率および損失係数に
ついては、無添加の場合に比べれば多少は改良されるも
のの、レゾルシンを用いた場合に比べれば著しく劣る。
したがって、これらレゾルシンモノエステルも、必ずし
も満足できるものでなかった。
【0010】また、特開昭 53-16095 号公報に記載され
る種々のレゾルシンジエステルのなかにも、化合物自体
の蒸散性、ゴムと繊維または金属との初期接着性および
老化後の接着性、硬度、動的弾性率、損失係数といった
ゴム物性、さらには、耐発熱性、圧縮永久歪、耐ブロー
アウト性といったゴムの動的疲労特性のすべてにわたっ
て、要求を満足できるものはなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らはかかる事
情に鑑み、公知のレゾルシン樹脂、アルキルフェノール
含有レゾルシン系樹脂あるいはレゾルシンエステルが有
していた欠点を解決すべく、種々研究を重ねた結果、本
発明を完成するに至った。
【0012】したがって本発明の目的の一つは、保存時
に潮解性や固化性を示さず、ゴムへの混練や加硫といっ
たゴム加工工程においても低分子量成分に起因する蒸散
性を示さず、そしてゴムと補強材との初期接着性に優
れ、かつ湿熱または温水老化後であっても高い接着性能
を示す接着剤を提供することにある。
【0013】本発明のもう一つの目的は、加硫ゴムの強
度および強靱性の観点より、ゴムの硬度を向上させ、ゴ
ム自体を強靱にし、ゴムの動的変形状態において高い弾
性率と低い損失係数を示すなど、ゴムに対して動的に優
れた強靱化効果を付与するとともに、ゴムの耐動的疲労
性の観点より、耐発熱性、圧縮永久歪および耐ブローア
ウト性にも優れる加硫ゴムが得られる接着剤を提供する
ことにある。
【0014】本発明のさらなる目的は、かかる接着剤を
用いてゴムと補強材とを加硫接着する方法を提供し、さ
らにはかかる接着剤を配合したゴム組成物を提供するこ
とにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、ゴム
と補強材との接着剤であって、式(I)
【0016】
【0017】(式中、Xは2価の脂肪族基、2価の脂環
式基またはフェニレンを表す)の構造単位を有するポリ
エステルからなり、かつ式(II)
【0018】
【0019】(式中、Xは前記の意味を表し、Y1 およ
びY2 はそれぞれ独立に水素または炭素数1〜8のアル
キルを表す)で示されるジカルボン酸系化合物および式
(III)
【0020】
【0021】(式中、Z1 およびZ2 はそれぞれ独立に
水素またはアセチルを表す)で示されるレゾルシン系化
合物の含量が、それぞれ1重量%以下および3重量%以
下であるものを提供する。
【0022】また本発明は、天然ゴム、スチレンブタジ
エン共重合ゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ア
クリロニトリルブタジエン共重合ゴム、ブチルゴムおよ
びハロゲン化ブチルゴムから選ばれるゴムに、前記接着
剤を配合し、補強材との接触下で加硫することにより、
ゴムと補強材とを接着する方法を提供し、さらには、前
記ゴムに前記接着剤を配合してなるゴム組成物を提供す
る。
【0023】接着剤を構成するポリエステルの構造単位
となる式(I)において、Xは2価の脂肪族基、2価の
脂環式基またはフェニレンである。脂肪族基は、1〜1
8個の炭素原子を有するのが好ましく、直鎖状または分
枝状であることができ、水酸基のような置換基を有して
いてもよく、また飽和または不飽和であることができる
が、不飽和結合ないし二重結合は通常1個以内が好まし
い。脂環式基は、5〜8個、特に6個の環炭素原子を有
するのが好ましく、飽和環または二重結合を1個有する
不飽和環であることができる。また脂環式基およびフェ
ニレンは、メチル、エチルのような低級アルキル基など
の置換基を有していてもよい。特に接着性やゴムの硬度
などの性能面を考慮すると、Xは炭素数3〜8の2価の
飽和脂肪族基、すなわちアルキレンである場合が好まし
い。また接着剤のハンドリング性をも考慮すると、Xが
炭素数3〜8の2価の飽和脂肪族基であるものと、Xが
フェニレンであるものとの混合ポリエステルが好まし
い。式(I)の構造単位を有するポリエステルは、式
(II)で示されるジカルボン酸系化合物と式(III) で示
されるレゾルシン系化合物との重縮合によって、製造す
ることができる。
【0024】式(II)で示される出発化合物は、例え
ば、酒石酸、マロン酸、スクシン酸、マレイン酸、フマ
ル酸、 グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシ
ン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,12−ドデ
カンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカンジカルボン
酸のような脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカル
ボン酸、シクロヘキセンジカルボン酸、シクロペンタン
ジカルボン酸のような脂環式ジカルボン酸、フタル酸、
イソフタル酸、テレフタル酸のような芳香族ジカルボン
酸、およびこれらジカルボン酸のモノ−またはジ−メチ
ルエステル、モノ−またはジ−エチルエステル、モノ−
またはジ−ブチルエステルのようなモノ−またはジ−ア
ルキルエステルを包含する。これらのジカルボン酸系化
合物は、それぞれ単独で、または2種以上組み合わせて
用いることができる。 なかでも、連結基Xが炭素数3
〜8の2価の飽和脂肪族基のものが好ましく用いられ、
さらには、アジピン酸、セバシン酸またはそれらのジメ
チルエステルが好ましい。また、連結基Xが炭素数3〜
8の2価の飽和脂肪族基であるジカルボン酸系化合物に
加えて、連結基Xがフェニレンであるジカルボン酸系化
合物、例えばテレフタル酸やイソフタル酸を共縮合成分
とするのも好ましい。
【0025】式(III) で示される出発化合物は、レゾル
シン、レゾルシンモノアセテートまたはレゾルシンジア
セテートである。これらのレゾルシン系化合物も、1種
または2種以上を用いることができる。
【0026】本発明では、式(II)のジカルボン酸系化
合物と式(III) のレゾルシン系化合物とを反応させるこ
とにより得られるポリエステルのなかでも特定のもの、
すなわち、未反応のまま残存する式(II)のジカルボン
酸系化合物の含量が1重量%以下、そして未反応のまま
残存する式(III) のレゾルシン系化合物の含量が3重量
%以下であるものを、ゴム用の接着剤として用いる。特
に、式(III) のレゾルシン系化合物は、2重量%以下で
あることがより好ましい。
【0027】ポリエステル中に未反応で残存する式(II
I) のレゾルシン系化合物は、昇華性およびブルーム性
の観点から好ましくないので、3重量%以下、好ましく
は2重量%以下となるようにする。さらには、式(III)
のレゾルシン系化合物の含量を0.1重量%以下とするの
が一層好ましい。一方、ポリエステル中に未反応で残存
する式(II)のジカルボン酸系化合物は、ゴムと補強材
との接着性、ゴムの硬度向上および動的弾性率向上に有
効でなく、またその量が多くなると、ゴムの加硫速度を
低下させ、加工時間を長くするので、1重量%以下とな
るようにする。さらには、式(II)のジカルボン酸系化
合物の含量を0.1重量%以下とするのがより好ましい。
【0028】式(II)のジカルボン酸系化合物と式(II
I) のレゾルシン系化合物との縮合により式(I)の構
造単位が生成し、比較的重合度の大きい線状につながる
ものもある。一方で例えば、式(II)のジカルボン酸系
化合物1分子と式(III) のレゾルシン系化合物1分子が
脱水縮合した形で停止したもの、式(II)のジカルボン
酸系化合物と式(III) のレゾルシン系化合物のうち、い
ずれか1分子といずれか2分子が脱水縮合した形で停止
したものなども生成する。また、式(II)のジカルボン
酸系化合物と式(III) のレゾルシン系化合物とで環を形
成したもの、例えば式(I)における二つの遊離端が結
合した形の環状エステルが生成することもある。
【0029】このような重合度の小さい縮合物、特に分
子量 1,000以下の縮合物は、ポリエステル中に合計20
重量%以下であることが好ましい。ここでいう20重量
%以下という数字は、式(II)および式(III) のモノマ
ーを除いているが、式(II)および式(III) の化合物を
含めても、分子量 1,000以下の化合物が合計20重量%
以下であることがより好ましい。ポリエステル中の分子
量 1,000以下の化合物は、ゴム混練時に蒸散すること、
ポリエステルの軟化点を低下させ、ポリエステル製造時
または接着剤としてゴムに添加する際のハンドリング性
を悪化させること、ゴムと補強材との加硫接着において
接着性を低下させること、さらにはゴムの硬度および動
的弾性率の向上に対しても十分な効果を発揮しないこと
から、その存在は好ましくない。
【0030】とりわけ、式(IV)および式(V)
【0031】
【0032】(式中、X、Y1 およびY2 は前記の意味
を表し、Yは水素または炭素数1〜8のアルキルを表
し、Zは水素またはアセチルを表す)で示される化合物
は、接着性およびゴムの硬度といった観点より好ましく
ない。そこで、これら式(IV)および式(V)で示され
る化合物は、ポリエステル中それぞれ5重量%以下であ
ることがより好ましい。
【0033】またこのポリエステルは、接着性能および
ゴムの硬度物性といった観点より、ポリスチレン換算で
重量平均分子量が 3,000〜45,000の範囲のものが好まし
く、さらには 8,000〜40,000の範囲のものがより好まし
い。数平均分子量でいうと、ポリスチレン換算で 1,500
〜10,000の範囲が好ましく、さらには 2,000〜8,000の
範囲がより好ましい。
【0034】このような、未反応で残る式(II)および
(III) で示される出発化合物、さらには分子量 1,000以
下の縮合物の含有量が少ないポリエステル、またさらに
は平均分子量が適当な範囲にあるポリエステルを製造す
る方法に特別な制限はない。しかし、一般的なエステル
化反応による場合は、未反応のまま残る式(II)および
式(III) の化合物の含有量、さらには分子量 1,000以下
の化合物の含有量が少ないポリエステルは必ずしも得ら
れないことが多い。そこで、本発明で用いるポリエステ
ルは、例えば次のようにして製造するのが好ましい。
【0035】まず、無水酢酸、レゾルシンおよび触媒を
仕込む。この際、式(II)のジカルボン酸系化合物を同
時に仕込んでもよい。無水酢酸は、レゾルシンに対し、
0.5〜2.2の範囲のモル比で仕込む。触媒としては、例
えば、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエ
チルアミン、N,N−ジメチルアニリン、tert−ブトキ
シカリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのよう
な塩基触媒または、硫酸、塩酸、リン酸、三フッ化ホウ
素、トリフルオロ酢酸のような酸触媒が好ましい。触媒
は、レゾルシンの重量を基準として、好ましくは0.1〜
5重量%用いられる。この混合物を、窒素ガスのような
不活性雰囲気下、90〜140℃の温度に加熱して、レ
ゾルシンのアセチル化を行う。
【0036】式(II)のジカルボン酸系化合物は、アセ
チル化前に、無水酢酸、レゾルシンおよび触媒と同時に
仕込むこともできるし、アセチル化後の反応混合物に加
えることもできる。もちろん、アセチル化前後で分割し
て仕込んでも差し支えない。ジカルボン酸系化合物は、
アセチル化に用いるレゾルシンに対し、0.5〜1.6の範
囲、好ましくは0.9〜1.0の範囲のモル比で用いる。
前記アセチル化物と式(II)のジカルボン酸系化合物と
の反応にあたっては、必要に応じて例えば、酢酸亜鉛、
酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム、酢酸コバルト(I
I)、酢酸マンガン(II)のような酢酸塩や、酸化アンチモ
ン、テトラメトキシチタン、ジブチルスズオキシドなど
の触媒を存在させてもよい。そして、反応中に生成する
水、酢酸、アルコールおよび/または酢酸エステルを留
去しながら、温度220〜300℃で重合反応を行う。
この反応は、大気圧下で行ってもよいが、特に反応の後
半では、4〜200mmHgに減圧して、重合を完結させる
のが好ましい。
【0037】このようにして、未反応の式(II)および
式(III) で示される化合物の含有量が少ないポリエステ
ルを得ることができる。また、反応操作条件を適切に選
択することにより、式(IV)および式(V)で示される
化合物や分子量 1,000以下の縮合物の含有量が少ないポ
リエステルを得ることもできる。レゾルシンをアセチル
化してから重縮合させることにより、レゾルシン、レゾ
ルシンモノアセテートおよびレゾルシンジアセテートの
三者がそれぞれ重合しないまま残る可能性があるが、こ
の場合でも、これら三成分をそれぞれ1重量%以下とす
ることができ、結果として、式(III) で示される化合物
の含有量を合計3重量%以下、好ましくは2重量%以下
とすることができる。
【0038】本発明では、以上説明したようなポリエス
テルをゴムに配合するが、このポリエステルは、ゴム1
00重量部に対し、通常0.5〜10重量部の範囲で添加
される。以下、ゴム100重量部あたりの配合成分の重
量部をphr の単位で表す。好ましくは、このポリエステ
ルは1〜4phr の範囲で添加される。またゴムへ添加す
るにあたっての製品形態は、ポリエステル単独であって
もよいし、ゴムまたはポリエステルの物性に悪影響を及
ぼさないような担体、すなわち中性ないし弱酸性のも
の、例えば無水ケイ酸などで担持されていてもよい。た
だし、アルカリ性の担体、例えばケイ酸ナトリウム、ケ
イ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、酸化カルシウ
ム、酸化マグネシウムなどは、ポリエステルの保存安定
性の観点より好ましくない。
【0039】本発明に適用されるゴムは、天然ゴム、ス
チレンブタジエン共重合ゴム、ブタジエンゴム、イソプ
レンゴム、アクリロニトリルブタジエン共重合ゴム、ブ
チルゴムおよびハロゲン化ブチルゴムから選ばれ、それ
ぞれ単独のゴムからなるものであっても、また2種以上
のゴムのブレンド物であってもよい。これらのなかで
も、天然ゴム、スチレンブタジエン共重合ゴムおよびブ
タジエンゴムのいずれか単独、またはこれら2種以上の
組合せが好ましく用いられる。
【0040】このようなゴムとポリエステルを含む組成
物は、特に補強材との加硫接着において有効である。接
着される補強材としては、ナイロン、レーヨン、ポリエ
ステル、アラミドのような有機繊維類、真鍮(黄銅)メ
ッキしたスチールコード、亜鉛メッキしたスチールコー
ドのようなスチールコード類などが例示される。これら
のいずれかで補強されるゴムであればよいが、もちろん
2種以上の補強材を用いてもよい。
【0041】上記のようなポリエステルをゴムに配合す
るだけでも、補強材との加硫接着やゴムの硬度向上に効
果を発揮し、特にスチールコード、例えば真鍮メッキし
たスチールコードや亜鉛メッキしたスチールコードに対
しては、ある程度の効果を発揮する。しかし、接着性を
十分高めるためには、通常ゴム工業で使用されている各
種のホルムアルデヒド発生剤、すなわち加熱によりホル
ムアルデヒドを発生する化合物を、併せて使用するのが
好ましい。
【0042】ここで用いるホルムアルデヒド発生剤は、
従来よりホルムアルデヒド受容体であるレゾルシンやレ
ゾルシン系樹脂などとともに使用されているものである
ことができる。例えば、メラミンとホルムアルデヒドの
縮合物、すなわちジメチロールメラミン、トリメチロー
ルメラミン、テトラメチロールメラミン、ヘキサメチロ
ールメラミンのようなもの、メラミンとホルムアルデヒ
ドとメタノールの縮合物、すなわちヘキサキス(メトキ
シメチル)メラミン、ペンタキス(メトキシメチル)メ
チロールメラミンのようなもの、さらにはヘキサメチレ
ンテトラミンなどが適用できる。 ホルムアルデヒド発
生剤を用いる場合の配合量は、1〜10phr の範囲が好
ましく、さらに好ましくは1〜6phr 程度の範囲であ
る。
【0043】また本発明のゴム組成物は、必要に応じて
さらに充填剤を含むことができる。充填剤としては、通
常ゴム工業で使用されている各種のもの、例えばカーボ
ンブラック、無水ケイ酸、含水ケイ酸などの無機充填剤
が挙げられる。なかでもカーボンブラックを配合するの
が好ましく、通常ゴム工業において使用されている種類
のもの、例えばSAF、ISAF、HAF、FEF、S
RF、GPF、MTなどが使用できる。充填剤の配合量
は、補強性やゴムの硬度、発熱性、動的耐久性などの観
点より、20〜150phr の範囲が好ましい。さらに
は、カーボンブラックとは別に、またはカーボンブラッ
クとともに、接着性向上のため含水ケイ酸を配合するの
も好ましい。含水ケイ酸を用いる場合の配合量は、5〜
40phr の範囲が好ましい。
【0044】本発明においてはまた、ゴム工業で通常使
用されている各種ゴム薬品、例えば老化防止剤、酸化防
止剤、オゾン劣化防止剤、加硫剤、架橋剤、加硫促進
剤、リターダー、しゃっ解剤、軟化剤、石油樹脂、フェ
ノール樹脂、滑剤、可塑剤、粘着付与剤などを、必要に
応じて併用してもよいことはいうまでもない。
【0045】とりわけ、真鍮メッキしたスチールコード
や亜鉛メッキしたスチールコードとの接着においては、
ナフテン酸コバルトやステアリン酸コバルトのような有
機酸コバルトまたは、グリセロールボレート オレエー
トのような有機ホウ素化合物と有機酸コバルトとの反応
生成物を併用することにより、接着性の向上が期待され
るので、かかる有機酸コバルトまたは有機コバルトホウ
素化合物は好ましく用いられる。有機酸コバルトや有機
コバルトホウ素化合物を使用する場合の配合量は、コバ
ルト量として0.1〜1phr の範囲が好ましい。
【0046】かくして配合された本発明のゴム組成物
は、タイヤの各種部材やその他のゴム製品、特に補強材
で補強される部材に適用した場合に、優れた効果を発揮
する。例えばこのゴム組成物を、タイヤ、特にビード部
やカーカス部のような補強材で補強される部分に適用
し、タイヤ業界で通常行われている方法により、成形、
加硫工程を経て、タイヤが製造される。
【0047】補強材との接触下で加硫するにあたって
は、ベースゴムの種類や各種配合剤の種類によって異な
る適切な条件が採用される。加硫条件自体は、従来から
一般に採用されているものでよく、本発明において特に
制限されるものではない。
【0048】
【実施例】次に、本発明について実施例をもって詳述す
るが、本発明はこれらの実施例によって限定されるもの
ではない。以下の例中、添加量ないしは含有量を表す%
および部は、特にことわりがないかぎり、それぞれ重量
%および重量部である。
【0049】まず、本発明の接着剤となるポリエステル
を製造した例および、本発明の範囲外となるポリエステ
ルを製造した例を示す。これらの例において、ポリエス
テルの重量平均分子量および数平均分子量は、ゲルパー
ミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以
下のようにして求めた。 すなわち、カラムに東ソー
(株)製の "TSK gel 2000 HXL" を3本用い、溶媒にテ
トラヒドロフランを用いて流速0.8 ml /分で流し、検
出器に紫外線分光計(波長254nm)を用い、ポリスチ
レンを標品として、重量平均分子量および数平均分子量
を測定した。
【0050】また、ポリエステル中に含まれる分子量
1,000以下の縮合物成分の量は、上記分析条件にて分離
される各成分ピークを分取し、分子量を質量分析計によ
り同定したあと、式(II)および式(III) の化合物以外
の分子量 1,000以下となる成分ピーク面積の総和をもっ
て、その含量とした。
【0051】合成例1
【0052】還流冷却器および温度計を備え付けた30
0mlの四つ口フラスコに、レゾルシン36.3g(0.33
モル)、アジピン酸43.8g(0.3モル)、無水酢酸7
4.0g(0.725モル)、およびピリジン0.18g(レ
ゾルシン100部あたり0.5部)を仕込み、窒素置換
後、室温で15分間撹拌した。次に系内温度を100℃
に上げ、2時間アセチル化を行った。 この後、生成す
る酢酸を留去しながら、140℃で1時間保温し、さら
に240℃で2時間保温した。次いで50mmHgに減圧
し、240℃でさらに2時間重合反応および濃縮を行っ
て、 ポリエステル(A)65.2gを得た。
【0053】このポリエステル(A)は、レゾルシンを
0.1%、レゾルシンモノアセテートを0.3%、およびレ
ゾルシンジアセテートを0.8%含有していた。アジピン
酸の含有量は0.1%(検出限界)未満であった。またこ
のポリエステル(A)は、重量平均分子量が 30,400 、
数平均分子量が 3,340であり、分子量 1,000以下の縮合
物を6.8%含有していた。分子量 1,000以下の縮合物
6.8%のうち、式(IV)の化合物および式(V)の化合
物はいずれも0.1%(検出限界)未満であった。
【0054】合成例2
【0055】還流冷却器および温度計を備え付けた30
0mlの四つ口フラスコに、レゾルシン36.3g(0.33
モル)、アジピン酸43.8g(0.3モル)、無水酢酸7
4.0g(0.725モル)、およびピリジン0.18g(レ
ゾルシン100部あたり0.5部)を仕込み、窒素置換
後、室温で15分間撹拌した。次に系内温度を100℃
に上げ、2時間アセチル化を行った。 この後、生成す
る酢酸を留去しながら、140℃で1時間保温し、さら
に240℃で3時間保温した。次いで50mmHgに減圧
し、240℃で1時間重合反応および濃縮を行って、
ポリエステル(B)67.5gを得た。
【0056】このポリエステル(B)中に、レゾルシン
およびアジピン酸は検出されず(検出限界0.1%)、
0.4%のレゾルシンモノアセテートおよび0.9%のレゾ
ルシンジアセテートが含有されていた。またこのポリエ
ステル(B)は、重量平均分子量が 9,640、数平均分子
量が 2,070であり、分子量 1,000以下の縮合物を18.3
%含有していた。分子量 1,000以下の縮合物18.3%の
うち、式(IV)の化合物(X=テトラメチレン、Y=
H、Z=アセチル)は1.2%であり、式(V)の化合物
は検出されなかった(検出限界0.1%)。
【0057】合成例3
【0058】還流冷却器および温度計を備え付けた30
0mlの四つ口フラスコに、レゾルシン36.3g(0.33
モル)、アジピン酸35.1g(0.24モル)、テレフタ
ル酸10.0g(0.06モル)、無水酢酸74.0g(0.7
25モル)、およびピリジン0.18g(レゾルシン10
0部あたり0.5部)を仕込み、窒素置換後、15分間室
温で撹拌した。次に系内温度を100℃に上げ、2時間
アセチル化を行った。この後、生成する酢酸を留去しな
がら、140℃で1時間保温し、さらに240℃で2時
間保温した。次いで50mmHgに減圧し、240℃で2時
間重合反応および濃縮を行って、ポリエステル(C)6
9.1gを得た。
【0059】このポリエステル(C)中に、レゾルシ
ン、レゾルシンモノアセテート、レゾルシンジアセテー
ト、アジピン酸およびテレフタル酸は検出されなかった
(検出限界0.1%)。またこのポリエステル(C)は、
重量平均分子量が 36,700 、数平均分子量が 7,280であ
り、分子量 1,000以下の縮合物を2.2%含有していた。
分子量 1,000以下の成分のうち、式(IV)の化合物およ
び式(V)の化合物は、いずれも検出限界(0.1%)未
満であった。
【0060】比較合成例1
【0061】還流冷却器および温度計を備え付けた30
0mlの四つ口フラスコに、レゾルシン16.5g(0.15
モル)、アジピン酸43.8g(0.3モル)、無水酢酸3
3.7g(0.33モル)およびピリジン0.08g(レゾル
シン100部に対し0.5部)を仕込み、窒素置換後、室
温で15分間撹拌した。次に系内温度を100℃に上
げ、2時間アセチル化を行った。この後、生成する酢酸
を留去しながら220℃で5時間保温した。得られた縮
合物をテトラヒドロフランに完溶後、メタノールで再沈
し、沈殿を濾別した。母液を50mmHgに減圧し、室温で
溶媒を留去して、ポリエステル(D)36.5gを得た。
【0062】このポリエステル(D)は、レゾルシンを
0.8%、レゾルシンモノアセテートを0.5%、レゾルシ
ンジアセテートを0.9%、およびアジピン酸を1.3%含
有していた。またこのポリエステル(D)は、重量平均
分子量が880、数平均分子量が720であり、分子量
1,000以下の縮合物を64.2%含有していた。分子量1,
000以下の縮合物64.2%のうち、式(IV)の化合物
(X=テトラメチレン、Y=H、Z=アセチル)は1
2.3%、式(V)の化合物(X=テトラメチレン、Y1
=Y2 =H)は16.5%であった。
【0063】比較合成例2
【0064】還流冷却器、滴下漏斗、および温度計を備
え付けた300mlの四つ口フラスコに、レゾルシン3
3.0g(0.3モル)、テトラヒドロフラン100mlおよ
びトリエチルアミン30.3g(0.3モル)を仕込み、窒
素置換後、5℃まで冷却した。15分間撹拌後、塩化ア
ジポイル27.5g(0.15モル)をテトラヒドロフラン
100mlで希釈したものを、温度5〜10℃で滴下漏斗
より滴下した。滴下終了後、室温で5時間撹拌した。水
100mlを加えて反応を停止させたあと、トルエンで抽
出した。減圧下で溶媒を留去し、ポリエステル(E)4
8.8gを得た。
【0065】このポリエステル(E)は、レゾルシンを
7.2%、アジピン酸を0.5%含有していた。またこのポ
リエステル(E)は、重量平均分子量が 4,560、数平均
分子量が 1,390であり、分子量 1,000以下の縮合物を
6.83%含有していた。分子量1,000以下の縮合物6.8
3%のうち、式(IV)の化合物(X=テトラメチレン、
Y=Z=H)は0.6%、式(V)の化合物は検出限界
(0.1%)未満であった。
【0066】以上の合成例1〜3ならびに比較合成例1
および2で得られたポリエステル、さらには比較のため
にレゾルシン(RES と略記する)、レゾルシンジアセテ
ート(RDA と略記する)およびレゾルシンモノベンゾエ
ート(RMB と略記する)をゴムに配合して、物性を測定
した例を次に示す。
【0067】評価例1
【0068】
【表1】 〈配合処方〉 天然ゴム(RSS#1) 100 部 HAFカーボンブラック(N330) 45 部 ステアリン酸 3 部 含水ケイ酸(日本シリカ工業(株)製 Nipsil AQ ) 10 部 亜 鉛 華 5 部 老化防止剤 2 部 (N−フェニル−N′−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン) 供試樹脂または化合物 2 部 加硫促進剤 1 部 (N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド) イ オ ウ 2 部 メトキシ化メチロールメラミン樹脂 4 部 (住友化学工業(株)製 Sumikanol 507 )
【0069】バンバリーミキサーとして(株)東洋精機
製作所製の600mlラボプラストミルを用い、オイルバ
ス温度150℃で、上記配合処方に基づき、天然ゴム
に、カーボンブラック、ステアリン酸、含水ケイ酸、亜
鉛華、老化防止剤および供試樹脂または化合物を投入
し、50rpm のミキサー回転数で15分間混練した。た
だしブランクでは、供試樹脂または化合物を添加しなか
った。混練時のゴム温度は142〜165℃であった。
混練中のおよび、混練後にゴムをラボプラストミルより
排出する際の、臭気や蒸散の有無を観察した。
【0070】次にこの配合物をオープンミルに移し、5
0〜70℃の温度にて、上記配合処方に示した加硫促進
剤、イオウおよびメトキシ化メチロールメラミン樹脂を
添加し、混練した。ただしブランクでは、メトキシ化メ
チロールメラミン樹脂は添加しなかった。混練後の試料
の一部から、接着性試験用に未処理ナイロンコードを埋
め込んだ試験片を作成し、加硫プレスにより145℃で
25分間加硫した。また残りの試料から、引張物性試
験、硬度試験、動的粘弾性試験および発熱性試験用の試
験片を作成し、145℃で25分間加硫した。それぞれ
の試験は以下の方法により行い、結果を表2および表3
に示した。
【0071】接着性試験 加硫前のゴム組成物を未処理ナイロンコードと接触させ
て加硫したときの初期接着性および、こうして加硫接着
した試験片を恒温恒湿槽中、温度70℃、相対湿度98
%で14日間老化させたあとの接着性について、ASTM D
2138 に記載のHテスト法にて評価した。接着性試験の
結果は、12個の試験片から得られた値の平均で示し
た。使用した未処理ナイロンコードは、1890d/2
である。
【0072】引張物性試験 JIS K 6301 に準拠してダンベル状3号試験片を用い、
引張強さ、破断伸び、および引張応力としてM300 を測
定した。また、恒温恒湿槽中、温度70℃、相対湿度9
8%で14日間老化させたあとの試験片についても、同
様の測定を行った。引張強さおよび破断伸びは、いずれ
も値が大きいほど引張物性に優れることを意味する。
【0073】硬度試験 JIS K 6301 に準拠し、厚さ12.7 mm 、半径14.5 mm
の直円柱試料を用いて、スプリング式硬さ試験機(A
型)にて硬度を測定した。硬度が大きいほど剛性に優れ
ることを意味する。
【0074】動的粘弾性試験 (株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーターを用
い、初期荷重100g、振動数10Hz、動的歪振幅率
0.067%の条件で、20℃および60℃における動的
弾性率E′と損失係数 tanδを測定した。 動的弾性率
は、値が大きいほど動的状態における強靱化効果が大き
いことを意味し、損失係数は、値が小さいほど動的状態
におけるヒステリシスロスが小さく、耐発熱性に優れる
ことを意味する。
【0075】発熱性試験 ASTM D 623-58 に準拠してグッドリッチ式フレクソメー
ターを用い、荷重35ポンド、ストローク6.35mm、振
動数1800rpm 、槽内温度40℃の条件で、40分後
のゴム温度を測定した。そして、40分後のゴム温度と
初期のゴム温度との差を発熱温度とした。また、この試
験前後の試料厚さを測定し、〔(試験前の試料厚さ−試
験後の試料厚さ)/試験前の試料厚さ〕×100(%)
を、歪みの変化率(圧縮永久歪ともいう)とした。発熱
温度および歪の変化率とも、小さいほど耐発熱性および
動的耐久性に優れることを意味する。
【0076】
【表2】 評価例1の結果(その1) ─────────────────────────────────── 配 合 臭気 接着力 引 張 物 性 及び (kg) 初 期 湿熱老化後 供試樹脂 メトキシ 蒸散 初期 湿熱 引張 破断 M300 引張 破断 M300 または 化メチ 老化 強さ 伸び 強さ 伸び 化合物 ロール 後 (kgf/ (%) (kgf/ (kgf/ (%) (kgf/ メラミン cm2) cm2) cm2) cm2) 樹脂 ───────────────────────────────────本発明 A 2部 4部 無 11.5 13.9 283 540 147 249 450 156 B 2部 4部 無 11.0 13.1 280 530 150 245 440 160 C 2部 4部 無 11.4 13.7 278 520 153 250 440 163 ───────────────────────────────────比 較 ブランク 3.6 1.4 288 520 145 280 480 172 D 2部 4部 有 9.1 8.1 270 440 175 250 380 198 E 2部 4部 10.3 10.7 273 520 142 249 450 147 RES 2部 4部 有 10.6 12.0 276 470 168 235 380 182 RDA 2部 4部 有 10.5 8.4 268 440 173 240 410 193 RMB 2部 4部 無 6.3 7.1 265 450 170 240 390 187 ───────────────────────────────────
【0077】
【表3】 評価例1の結果(その2) ───────────────────────────────── 配 合 硬度 粘 弾 性 発熱性 20℃ 60℃ 供試樹脂 メトキシ 動的 損失 動的 損失 発熱 歪み または 化メチ 弾性率 係数 弾性率 係数 温度 変化 化合物 ロール E′ tanδ E′ tanδ 率 メラミン (107dyn (107dyn (℃) (%) 樹脂 /cm2) /cm2) ─────────────────────────────────本発明 A 2部 4部 75 27.1 0.083 19.4 0.076 34 8.1 B 2部 4部 75 26.8 0.085 18.9 0.078 35 8.4 C 2部 4部 76 27.0 0.083 19.4 0.076 35 8.2 ─────────────────────────────────比 較 ブランク 66 13.5 0.120 8.68 0.115 39 10.9 D 2部 4部 72 20.8 0.101 13.1 0.102 38 10.6 E 2部 4部 74 25.6 0.087 17.3 0.081 36 9.8 RES 2部 4部 75 26.9 0.080 19.9 0.076 39 10.9 RDA 2部 4部 74 27.3 0.081 19.3 0.075 37 10.5 RMB 2部 4部 72 22.0 0.092 15.3 0.089 37 9.6 ─────────────────────────────────
【0078】評価例2
【0079】
【表4】 〈配合処方〉 天然ゴム(RSS#1) 100 部 HAFカーボンブラック(N330) 45 部 ステアリン酸 3 部 含水ケイ酸(日本シリカ工業(株)製 Nipsil AQ ) 10 部 亜 鉛 華 5 部 老化防止剤 2 部 (2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合物) 供試樹脂または化合物 2 部 加硫促進剤 0.7部 (N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド) イ オ ウ 4 部 メトキシ化メチロールメラミン樹脂 4 部 (住友化学工業(株)製 Sumikanol 507 ) ナフテン酸コバルト(コバルト含有量11%) 2 部
【0080】バンバリーミキサーとして(株)東洋精機
製作所製の600mlラボプラストミルを用い、オイルバ
ス温度150℃で、上記配合処方に基づき、天然ゴム
に、カーボンブラック、ステアリン酸、含水ケイ酸、亜
鉛華、老化防止剤および供試樹脂または化合物を投入
し、50rpm のミキサー回転数で15分間混練した。た
だしブランクでは、供試樹脂または化合物は添加しなか
った。混練時のゴム温度は145〜165℃であった。
混練中のおよび、混練後にゴムをラボプラストミルより
排出する際の、臭気や蒸散の有無を観察した。
【0081】次にこの配合物をオープンミルに移し、5
0〜70℃の温度で、上記配合処方に示した加硫促進
剤、イオウ、メトキシ化メチロールメラミン樹脂および
ナフテン酸コバルトを添加し、混練した。ただしブラン
クでは、メトキシ化メチロールメラミン樹脂およびナフ
テン酸コバルトは添加しなかった。混練後の試料の一部
から、接着性試験用に真鍮メッキされたスチールコード
を埋め込んだ試験片を作成し、加硫プレスにより150
℃で25分間加硫した。また残りの試料から、引張物性
試験、硬度試験、動的粘弾性試験および発熱性試験用の
試験片を作成し、150℃で25分間加硫した。
【0082】そして、接着性試験を以下の方法で行い、
その他の引張物性試験、硬度試験、動的粘弾性試験およ
び発熱性試験は評価例1に示したのと同様の方法で行
い、結果を表5および表6に示した。
【0083】接着性試験 加硫前のゴム組成物を真鍮メッキされたスチールコード
と接触させて加硫したときの初期接着性および、こうし
て加硫接着した試験片を70℃の水中で7日間老化させ
たあとの接着性について、ASTM D 2138 に記載のHテス
ト法にて評価した。接着性試験の結果は、12個の試験
片から得られた値の平均で示した。
【0084】
【表5】 評価例2の結果(その1) ─────────────────────────────────── 配 合 臭気 接着力 引 張 物 性 及び (kg) 初 期 湿熱老化後 供試樹脂 メトキシ 蒸散 初期 温水 引張 破断 M300 引張 破断 M300 または 化メチ 老化 強さ 伸び 強さ 伸び 化合物 ロール 後 (kgf/ (%) (kgf/ (kgf/ (%) (kgf/ メラミン cm2) cm2) cm2) cm2) 樹脂 ───────────────────────────────────本発明 A 2部 4部 無 35.9 26.7 249 440 146 198 330 184 B 2部 4部 無 35.2 24.1 255 450 152 201 330 183 C 2部 4部 無 35.7 26.5 253 450 153 202 330 189 ───────────────────────────────────比 較 ブランク 26.8 36.4 265 530 128 243 420 166 D 2部 4部 有 34.6 16.9 250 440 143 199 320 190 E 2部 4部 35.2 19.9 251 450 156 199 330 186 RES 2部 4部 有 34.7 10.9 253 450 208 202 330 184 RDA 2部 4部 有 34.8 8.7 251 450 178 207 340 187 RMB 2部 4部 無 34.9 7.3 252 450 157 212 340 194 ───────────────────────────────────
【0085】
【表6】 評価例2の結果(その2) ───────────────────────────────── 配 合 硬度 粘 弾 性 発熱性 20℃ 60℃ 供試樹脂 メトキシ 動的 損失 動的 損失 発熱 歪み または 化メチ 弾性率 係数 弾性率 係数 温度 変化 化合物 ロール E′ tanδ E′ tanδ 率 メラミン (107dyn (107dyn (℃) (%) 樹脂 /cm2) /cm2) ─────────────────────────────────本発明 A 2部 4部 83 58.9 0.055 41.7 0.056 38 13.1 B 2部 4部 81 42.4 0.070 28.1 0.073 43 13.5 C 2部 4部 82 49.9 0.061 34.0 0.064 41 13.3 ─────────────────────────────────比 較 ブランク 68 15.4 0.119 9.5 0.114 67 28.1 D 2部 4部 79 36.6 0.078 22.5 0.079 51 16.9 E 2部 4部 81 40.1 0.072 26.1 0.074 48 16.7 RES 2部 4部 81 43.5 0.069 30.6 0.070 43 13.2 RDA 2部 4部 81 44.2 0.067 30.9 0.068 48 16.3 RMB 2部 4部 81 42.4 0.070 30.5 0.071 54 19.6 ─────────────────────────────────
【0086】
【発明の効果】本発明の接着剤は、ゴムへの混練や加硫
などの加工工程において、低分子量成分に起因する蒸散
性を示さないレゾルシン系ポリエステルからなり、特に
ゴムと補強材との初期接着性能および、湿熱または温水
老化後の接着性能に優れる。またこの接着剤を配合した
ゴム組成物は、加硫後の硬度が高く、強靱化され、動的
変形状態において高い弾性率と低い損失係数を有し、粘
弾性的に優れた強靱化効果が付与されるとともに、耐動
的疲労性にも優れる。したがって、このゴム組成物を補
強材で補強される部材に適用して加硫接着を行うことに
より、高品位の製品が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蔦 京子 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友化学工業株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I) (式中、Xは2価の脂肪族基、2価の脂環式基またはフ
    ェニレンを表す)の構造単位を有するポリエステルから
    なり、かつ式(II) (式中、Xは前記の意味を表し、Y1 およびY2 はそれ
    ぞれ独立に水素または炭素数1〜8のアルキルを表す)
    で示されるジカルボン酸系化合物および式(III) (式中、Z1 およびZ2 はそれぞれ独立に水素またはア
    セチルを表す)で示されるレゾルシン系化合物の含量
    が、それぞれ1重量%以下および3重量%以下であるこ
    とを特徴とするゴムと補強材との接着剤。
  2. 【請求項2】Xが炭素数3〜8の2価の飽和脂肪族基で
    ある請求項1記載の接着剤。
  3. 【請求項3】Xが炭素数3〜8の2価の飽和脂肪族基で
    ある式(I)の構造単位と、Xがフェニレンである式
    (I)の構造単位とを有する混合ポリエステルからなる
    請求項1記載の接着剤。
  4. 【請求項4】式(II)で示されるジカルボン酸系化合物
    および式(III) で示されるレゾルシン系化合物の含量
    が、それぞれ0.1重量%以下である請求項1〜3のいず
    れかに記載の接着剤。
  5. 【請求項5】分子量 1,000以下の縮合物の合計含量が2
    0重量%以下である請求項1〜4のいずれかに記載の接
    着剤。
  6. 【請求項6】式(IV)および式(V) (式中、X、Y1 およびY2 は請求項1で定義した意味
    を表し、Yは水素または炭素数1〜8のアルキルを表
    し、Zは水素またはアセチルを表す)で示される化合物
    の含量がそれぞれ5重量%以下である請求項5記載の接
    着剤。
  7. 【請求項7】重量平均分子量がポリスチレン換算で 3,0
    00〜45,000のポリエステルからなる請求項1〜6のいず
    れかに記載の接着剤。
  8. 【請求項8】天然ゴム、スチレンブタジエン共重合ゴ
    ム、ブタジエンゴム、 イソプレンゴム、アクリロニト
    リルブタジエン共重合ゴム、ブチルゴムおよびハロゲン
    化ブチルゴムから選ばれるゴムに、請求項1〜7のいず
    れかに記載の接着剤を配合し、補強材との接触下で加硫
    することを特徴とするゴムと補強材との接着方法。
  9. 【請求項9】補強材が有機繊維またはスチールコードで
    ある請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】天然ゴム、スチレンブタジエン共重合ゴ
    ム、ブタジエンゴム、 イソプレンゴム、アクリロニト
    リルブタジエン共重合ゴム、ブチルゴムおよびハロゲン
    化ブチルゴムから選ばれるゴム100重量部あたり、請
    求項1〜7のいずれかに記載の接着剤を0.5〜10重量
    部含有してなることを特徴とするゴム組成物。
  11. 【請求項11】さらに加熱によりホルムアルデヒドを発
    生する化合物を1〜10重量部含有する請求項10記載
    のゴム組成物。
  12. 【請求項12】さらにカーボンブラックを20〜150
    重量部含有する請求項10または11記載のゴム組成
    物。
  13. 【請求項13】さらに含水ケイ酸を5〜40重量部含有
    する請求項10〜12のいずれかに記載のゴム組成物。
  14. 【請求項14】補強材との接触下で加硫されている請求
    項10〜13のいずれかに記載のゴム組成物。
  15. 【請求項15】補強材が有機繊維またはスチールコード
    である請求項14記載のゴム組成物。
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