JP2008127230A - MnZnNiフェライト - Google Patents

MnZnNiフェライト Download PDF

Info

Publication number
JP2008127230A
JP2008127230A JP2006311919A JP2006311919A JP2008127230A JP 2008127230 A JP2008127230 A JP 2008127230A JP 2006311919 A JP2006311919 A JP 2006311919A JP 2006311919 A JP2006311919 A JP 2006311919A JP 2008127230 A JP2008127230 A JP 2008127230A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ferrite
mass
particle size
loss
mno
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006311919A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5089963B2 (ja
Inventor
Satoshi Goto
聡志 後藤
Takahiro Kikuchi
孝宏 菊地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Ferrite Corp
Original Assignee
JFE Ferrite Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Ferrite Corp filed Critical JFE Ferrite Corp
Priority to JP2006311919A priority Critical patent/JP5089963B2/ja
Publication of JP2008127230A publication Critical patent/JP2008127230A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5089963B2 publication Critical patent/JP5089963B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Compounds Of Iron (AREA)
  • Magnetic Ceramics (AREA)
  • Soft Magnetic Materials (AREA)

Abstract

【課題】500kHz程度以上の高周波域で使用されるスイッチング電源などの電源トランス等に用いて好適な低損失MnZnNiフェライトを提供する。
【解決手段】主成分組成が、Fe:53〜57mol%、ZnO:4〜11mol%、NiO:0.5〜4mol%および残部が実質的にMnOであるMnZnNiフェライトであって、MnOの原料粉体として、その粒度分布での0.1〜10μmの範囲において、1μmを挟んで2つのピークを示し、かつそれらのピーク値の粒度頻度が2.5vol%以上であるものを用いたものであるMnZnNiフェライト。
【選択図】図1

Description

本発明は、低損失フェライト磁心材料に関し、特に、500kHz程度以上の高周波域で使用されるスイッチング電源などの電源トランス等に用いて好適な低損失MnZnNiフェライトに関するものである。
近年、電子機器の小型化、高密度化に伴って、使用する周波数帯域の高周波化が進んでいる。そのため、電磁鋼板などの金属磁性材料は、例えば、100kHz以上の周波数帯域で使用されるスイッチング電源等の電源用トランスの磁心には、渦電流損による発熱が大きくなるため適用することがほとんど不可能であった。そこで、高周波数帯域で用いられる電源用トランスの磁心材料には、主として酸化物系のMnZnフェライトが用いられている。
上記電源用トランスの磁心材料に用いられるMnZnフェライトには、飽和磁束密度が高いこと、キュリー温度が高いことおよび磁気損失が低いことが要求される。このうち、磁性材料の磁気損失については、これを支配する因子として、磁気異方性定数K、ならびに磁歪定数λがあり、これらの値が小さいほど低損失であることが知られている。そこで、MnZn系フェライト材料においては、従来から、これらのパラメータを最小とし、ひいては磁気損失が最小となるようなMnO−ZnO−Fe三元系の組成領域が選択されている。
また、飽和磁束密度については、その値を向上するには、コアの焼結体密度を高くすることが必要であり、MnZn系フェライトの基本成分に着目すれば、Feの含有量が多いほど、飽和磁束密度が高くなることが知られている。ところが、ZnOの含有量がゼロに近い組成領域においては、ZnOの量の増加に伴って飽和磁束密度は高くなるが、ZnOの量がさらに増加すると、相対的にFeの含有量が少なくなるので、逆に飽和磁束密度は低下する傾向とある。しかも、このZnO量の増加は、キュリー温度の低下ももたらす。
このように、MnZnフェライトの磁気特性は、基本的には、基本成分であるMnO:ZnO:Feの比でほぼ決まるものである。
このような事実に基いて、従来から、上記電源用MnZn系フェライトの高飽和磁束密度と低損失の両者を満足させる努力がなされてきた。例えば、特許文献1には、MnO−ZnO−Fe三元系フェライトのFeの一部をNiOで置換すると共に、添加物としてCaOとSiOを添加したMnZnフェライトが提案されている。さらに、特許文献2には、スイッチング電源が駆動される周波数が100〜500kHz程度の比較的広い周波数帯域において低損失でかつ高い飽和磁束密度を有するフェライト材料として、MnO−ZnO−Fe三元系フェライトのFeの一部をNiOで置換すると共に、添加物としてCaO,SiOと、Ta,ZnO,Nb,V,TiOおよびHfOのうちから選ばれる1種または2種以上を添加したMnZnNiフェライトコアが提案されている。
特開平04−318904号公報 特開平10−064715号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2に提案されたMnZnNiフェライトは、適用周波数が100〜500kHz程度といえども、その大部分は、300kHz程度以下で駆動されるスイッチング電源に対応したものであり、近年、要求が高まっている電子部品の小型化に必要とされる500kHz程度以上の高周波域で用いるには、さらなる低損失化が必要であった。
そこで、本発明の目的は、500kHz程度以上の高周波域で使用されるスイッチング電源などの電源トランス等に用いて好適な低損失MnZnNiフェライトを提供することにある。
発明者らは、上記目的の実現に向けて、MnO−ZnO−NiO−Fe四元系フェライトをベースとして、500kHz以上の周波数での鉄損を低減させるために、原料となる酸化物に着目して鋭意検討を重ねた。その結果、基本成分の1つであるMnOの原料粉の粒度分布が、最終的な焼結体コアの損失に大きく影響すること、そしてさらに、MnOの原料粉として、粒度分布が0.1〜10μmの範囲にあり、かつ、その粒度分布には、1μmを挟んで2つのピークが存在し、そのピーク値の粒度頻度が2.5vol%以上であるものを用いることにより、500kHz以上の周波数においても、低損失を実現できることを新たに見出し、本発明を完成させた。
上記知見に基く本発明は、主成分組成が、Fe:53〜57mol%、ZnO:4〜11mol%、NiO:0.5〜4mol%および残部が実質的にMnOであるMnZnNiフェライトであって、MnOの原料粉として、その粒度分布での0.1〜10μmの範囲において、1μmを挟んで2つのピークを示し、かつそれらのピーク値の粒度頻度が2.5vol%以上であるものを用いたものであることを特徴とするMnZnNiフェライトである。
本発明のMnZnNiフェライトは、上記主成分に加えてさらに、添加成分として、全フェライトに対して、SiO:0.005〜0.05mass%およびCaO:0.02〜0.2mass%のうちから選ばれる1種または2種を含有することを特徴とする。
また、本発明のMnZnNiフェライトは、上記添加成分としてさらに、全フェライトに対して、Ta:0.005〜0.1mass%、ZrO:0.01〜0.15mass%、Nb:0.005〜0.05mass%、V:0.005〜0.05mass%、HfO:0.005〜0.05mass%およびTiO:0.05〜0.3mass%のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする。
本発明によれば、500kHz程度以上の周波数帯域において、電力損失の小さいMnZnNiフェライトを提供することができる。このMnZnNiフェライトは、スイッチング電源のトランス等の磁心に用いて好適である。
本発明において、主成分組成を上記範囲に限定する理由について説明する。
Fe:53〜57mol%
Feは、含有量が少なすぎると飽和磁束密度が低下するため、これを高い値に維持するためには、53mol%以上含有することが必要である。一方、本発明に係るフェライトのように、NiOを含む成分系では、磁性イオンであるNi2+イオンが、フェライトのスピネル化合物の格子点に入り込んで、他の格子点にある磁性イオンとの相互作用を介して磁気異方性定数Kならびに飽和磁歪定数λに変化を来たし、その結果、磁気損失に関する三元系の最適組成範囲は、Feリッチ側に拡大する。しかし、Feの含有量は、多くなり過ぎると、NiOを含むとは言え、損失が大きくなるので、上限は57mol%とする。
ZnO:4〜11mol%
ZnOは、含有量が少なすぎると飽和磁束密度が低下するが、FeとNiOの組成を好適範囲に選択すれば、高い飽和磁束密度を維持することができる。また、磁気損失に関しては、ZnOの含有量が少ない場合、100kHz程度における損失は増大するものの、500kHz程度の高周波帯域では逆に低い損失を示す。従って、本発明では、ZnOの含有量は4mol%以上とする。一方、ZnOの含有量が多過ぎると、室温付近での飽和磁束密度が小さくなるだけでなく、キュリー温度も低下するため、トランスの動作温度付近(80〜100℃)では、急激な飽和磁束密度の低下を招く。また、磁気損失については、ZnOの含有量が多すぎると、NiOの含有効果が得られなくなってしまう。よって、ZnOの含有量は、上限を11mol%とする。
NiO:0.5〜4mol%
NiOは、その含有量が0.5mol%に満たないと、磁気損失に低減効果が小さく、また、飽和磁束密度も小さい。一方、NiOの含有量が多すぎると、500kHz程度の周波数帯域では磁気損失が急激に増大するため、NiOの含有量は4mol%を上限とする。なお、従来技術との比較の意味で、NiOの上記含有量の範囲をmass%で表すと、0.3〜2.5mass%となる。この数値から明らかなように、本発明にかかるフェライト磁心材料は、NiOの含有量が、従来材に比べて幾分多めに設定されているのが特徴である。
なお、本発明のMnZnNiフェライトは、焼結性を高めると共に、粒界相を高抵抗化して低損失を実現するため、添加成分として、SiOおよびCaOを、全フェライトに対して下記の範囲で添加することが好ましい。
SiO:0.005〜0.05mass%
SiOは、粒界を高抵抗化すると共に、焼結を促進する効果があり、その効果を発現させるためには0.005mass%以上の添加が好ましい。しかし、多すぎた場合には、異常粒成長を起こすため、上限を0.05mass%とする。好ましい添加量は、0.005〜0.02mass%の範囲である。
CaO:0.02〜0.2mass%
CaOは、SiOとともに、粒界を高抵抗化して磁気損失を小さくする働きがある。0.02mass%未満ではその効果が得られず、一方、0.2mass%を超えると、焼結密度が低下するので、0.2mass%以下とする。好ましい添加量の範囲は、0.01〜0.1mass%である。
本発明のMnZnNiフェライトは、磁気損失をより小さくするために、上記基本成分および添加成分の他にさらに、スピネルに固溶しないTa,ZrO,Nb,V,HfOやスピネル構成元素として部分的に固溶するTiOの中から選ばれる1種または2種以上を、下記の範囲で添加することができる。
Ta:0.005〜0.1mass%
Taは、SiO,CaOの共存下で比抵抗の増大に寄与するが、含有量が0.005mass%に満たない場合はその添加効果に乏しく、一方、0.1mass%を超えると、逆に磁気損失の増大を招く。したがって、Taは、0.005〜0.1mass%の範囲で添加するのが好ましい。
ZrO:0.01〜0.15mass%
ZrOは、SiO,CaO,Taの共存下で、Taと同様に、粒界の抵抗を高めて高周波帯域での磁気損失の低減に寄与する。Taと比べると、抵抗増加の効果が少ないが、損失低減への寄与は大きく、特に、磁気損失が最小となる温度付近から高温側における損失の低減に有効に寄与する。ZrO含有量が0.01mass%未満では、その効果に乏しく、一方、0.15mass%を超えると、逆に比抵抗を高める効果が飽和し、磁気損失が増大する。よって、ZrOは0.01〜0.15mass%とするのが好ましい。
Nb:0.005〜0.05mass%
Nbは、SiO,CaOと共に粒界相を形成し、粒界抵抗を高めて磁気損失の低減に寄与する。0.005mass%未満ではその効果に乏しく、逆に、0.05mass%を超えると、過剰に粒界相に析出し、磁気損失を増大するので、0.005〜0.05mass%の範囲で添加するのが好ましい。
:0.005〜0.05mass%、HfO:0.005〜0.05mass%
,HfOは、ともに異常粒成長を抑制し、粒界抵抗を高める働きがある。少ないとその改善効果がなく、また多すぎると磁気損失が増大するため、Vは0.005〜0.05mass%、HfOは0.005〜0.05mass%の範囲で添加することが好ましい。
TiO:0.05〜0.3mass%
TiOは、スピネル構成元素として部分的に粒内に固溶する成分であり、一部粒界にも存在し、焼成後の冷却過程で粒界再酸化を助長して磁気損失を低下させる。この効果を得るためには、0.05mass%以上の添加が好ましい。逆に、多すぎると異常粒成長を引き起こすため、0.3mass%以下の範囲で添加することが好ましい。
次に、本発明の特徴である、MnOの原料粉が有すべき特性について説明する。
本発明が、MnZnNiフェライトの原料として用いるMnO粉は、その粒度分布(体積粒度分布)での0.1〜10μmの範囲において、さらに、1μmを挟んで2つのピークを示し、かつ、それらのピークの粒度頻度が2.5vol%以上であることが必要である。上記条件を満たしたMnO原料粉を用いることで損失が低減する理由については、まだ十分に明らかとはなっていないが、1μmを挟んで2山の鋭いピークを示すことにより、他の酸化物原料との混合性、反応性がよくなり、その結果、本発明のような500kHz程度以上で使用されるのに好適な結晶組織ができやすくなるものと考えられる。一方、粒度分布が1山の場合や、同じ2山であってもピークの粒度頻度が2.5vol%より低い、すなわち、よりブロードな分布であったりした場合には、この効果が小さくなるためと考えられる。
なお、粒度分布の測定装置としては、分散性粒子の分布測定に適したレーザー回折式粒度分布測定装置が好ましく、例えば、Microtrac社製のHRAなどが好適である。また、測定条件としては、レーザー光の透過モードで測定するのが好ましい。
ここで、MnO原料粉の粒度分布において、0.1〜10μmの範囲に着目した理由について説明する。
フェライト焼成コアの製造においては、焼結工程での反応性を高めて均一な組織とするため、原料を混合したのち仮焼し、粉砕するのが一般的である。フェライト焼結体は、平均結晶粒径が5〜20μm程度のときに磁気特性が最良となるため、上記粉砕時の平均粒径は、1μm前後の0.5〜2μm程度とするのが好ましい。つまり、仮焼・粉砕後の平均粒径を上記範囲にするためには、原料粉の平均粒径は1μm程度のものである必要がある。一方、10μm超えの粒度の原料粉は、反応性の点で問題があり、また、粒径が0.1μm未満の微粒では、嵩密度が大きく低下し、ハンドリングや混合工程での取り扱いが困難となる。以上の理由により、原料粉の粒度分布は0.1〜10μmの範囲で評価することとした。
上述したように、仮焼・粉砕後の平均粒径を0.5〜2μm程度に制御する必要から、出発原料粉の粒径も基本的に1μm程度にするが、反応性の観点からは、単一ピークを有する1山の粒度分布より、ピークの粒径が大小異なる2つの粉体を混合する方が、大粒径粉の隙間に小粒径粉が入り込み、結果として反応性が増すことになる。そこで、粒度分布の異なる各種の粉体を調査した結果、1μmを挟んで2山のピークを有する粒度分布の粉体が最も反応性が良好で、最終製品の磁気特性を向上させることができることを新たに見出した。
また、2山の粒度分布を有する粉体において、反応性を高めるためには、単に2山にしただけではなく、それぞれのピークの高さ、即ち、分布の鋭さが重要となる。そこで、種々のピーク高さを有する粒度分布の粉体を用いて調査した。その結果、反応性を高めるためには、各山のピーク値の頻度は、2.5vol%以上である必要があることを見出した。
なお、反応性改善のためには、2山分布が好ましく、例えば、1μmを挟んで片方に山が2つ以上あるような多山分布は基本的に避けるべきである。しかし、そのような場合でも、両側のそれぞれの山の中で、最も高い山のピークが2.5vol%以上であれば、良好な反応性を得ることができる。
MnO原料粉として、含まれる不純物の量がほぼ等しく、粒度分布のみが異なる5種類の原料を準備し、それらの粒度分布を、レーザー回折式粒度分布測定装置(Microtrac社製のHRA)で測定し、その結果を図1と図2に示した。図1は、本発明に適合する粒度分布を有する適合例1および適合例2のMnO原料粉の測定結果を示したものであり、適合例1のMnO原料粉は、0.5μmと8μmに、また、適合例2のMnO原料粉は、0.8μmと7μmにそれぞれピークを持つ2山分布を示し、それらのピーク値の頻度はいずれも2.5vol%以上である。
一方、図2は、本発明に適合していない比較例の粒度分布を示したものであり、比較例1と比較例2は、いずれも同じ2山分布を示すが、1μm以上に存在するピーク値の頻度がいずれも2.5vol%未満で、しかも、分布範囲が、本発明の範囲(0.1〜10μm)よりもなだらかで、粗粒側に広がっている。また、比較例3は、1〜2μmの範囲に1山のピークを示す原料である。
次いで、基本成分組成が表1-1および表1−2に示す比率(mol%)となるように、上記5種類のMnO原料粉と他の成分の原料酸化物とを配合し、ボールミルを用いて湿式混合したのち乾燥し、その後、得られた上記原料混合粉を大気雰囲気中で、950℃×3時間の仮焼を行った。このようにして得た仮焼粉に、適宜、表1-1および表1−2に示されるように、添加成分を添加し、再度、ボールミルを用いて湿式混合し、粉砕し、乾燥処理した。その後、上記粉末に、ポリビニルアルコール5mass%水溶液を10mass%添加したのち、造粒し、次いで、外径:20mm×内径10mm×高さ5mmのリング状に成形し、酸素分圧を5vol%に制御した窒素・空気混合ガス中で1250℃×4時間の焼成を行い、焼結体試料とした。
Figure 2008127230
Figure 2008127230
上記のようにして得た焼結体試料について、1次側3巻、2次側3巻の巻線を施し、周波数が500kHz、最大磁束密度が50mTの条件下での電力損失を、交流BHトレーサーを用いて0〜140℃の温度範囲で測定した。
上記測定の結果について、電力損失の極小値(Pmin)ならびにその極小値を示した温度(Tmin)を表1-1および表1−2に併記して示した。これらの表から明らかなように、比較例のフェライト焼結体は、極小温度100℃程度において、80kW/m以上、大きくは110kW/m程度の損失を示すのに対し、本発明に適合するフェライト焼結体は、極小温度が100℃程度でも80kW/m以下の低損失が得られている。これらの結果から、MnO原料の粒度分布の差異が磁気特性に及ぼす影響は明らかである。
本発明に適合するMnO原料粉の粒度分布を示すグラフである。 本発明に適合していないMnO原料粉の粒度分布を示すグラフである。

Claims (3)

  1. 主成分組成が、Fe:53〜57mol%、ZnO:4〜11mol%、NiO:0.5〜4mol%および残部が実質的にMnOであるMnZnNiフェライトであって、MnOの原料粉として、その粒度分布での0.1〜10μmの範囲において、1μmを挟んで2つのピークを示し、かつそれらのピーク値の粒度頻度が2.5vol%以上であるものを用いたものであることを特徴とするMnZnNiフェライト。
  2. 添加成分として、全フェライトに対して、SiO:0.005〜0.05mass%およびCaO:0.02〜0.2mass%のうちから選ばれる1種または2種を含有することを特徴とする請求項1に記載のMnZnNiフェライト。
  3. 添加成分としてさらに、全フェライトに対して、Ta:0.005〜0.1mass%、ZrO:0.01〜0.15mass%、Nb:0.005〜0.05mass%、V:0.005〜0.05mass%、HfO:0.005〜0.05mass%およびTiO:0.05〜0.3mass%のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載のMnZnNiフェライト。
JP2006311919A 2006-11-17 2006-11-17 MnZnNiフェライトの製造方法 Expired - Fee Related JP5089963B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006311919A JP5089963B2 (ja) 2006-11-17 2006-11-17 MnZnNiフェライトの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006311919A JP5089963B2 (ja) 2006-11-17 2006-11-17 MnZnNiフェライトの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008127230A true JP2008127230A (ja) 2008-06-05
JP5089963B2 JP5089963B2 (ja) 2012-12-05

Family

ID=39553441

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006311919A Expired - Fee Related JP5089963B2 (ja) 2006-11-17 2006-11-17 MnZnNiフェライトの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5089963B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012057829A (ja) * 2010-09-06 2012-03-22 Jfe Chemical Corp 電磁波吸収発熱体および電子レンジ用の調理用器具
JP2015231938A (ja) * 2014-05-15 2015-12-24 Tdk株式会社 フェライトコア、電子部品、及び、電源装置
JP2016141602A (ja) * 2015-02-03 2016-08-08 Fdk株式会社 NiMnZn系フェライト
CN107200574A (zh) * 2017-05-12 2017-09-26 天长市中德电子有限公司 一种低损耗软磁铁氧体材料
US20190051445A1 (en) * 2017-08-09 2019-02-14 Taiyo Yuden Co., Ltd. Coil component
CN111362685A (zh) * 2020-02-19 2020-07-03 横店集团东磁股份有限公司 一种高负温磁导率和低高温损耗的锰锌铁氧体及其制备方法
CN115677336A (zh) * 2022-11-09 2023-02-03 山东春光磁电科技有限公司 一种高密镍铜锌铁氧体材料及其制备方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000203842A (ja) * 1998-11-13 2000-07-25 Ube Ind Ltd リチウム遷移金属系ハロゲン化酸化物とその製造方法及びその用途
JP2001010820A (ja) * 1999-06-23 2001-01-16 Tdk Corp フェライト組成物、フェライト焼結体、積層型電子部品およびこれらの製造方法
JP2004165217A (ja) * 2002-11-08 2004-06-10 Tdk Corp フェライトコアの製造方法およびフェライトコア
JP2004213100A (ja) * 2002-12-26 2004-07-29 Fuji Xerox Co Ltd 色変換処理装置及び色変換処理方法
JP2005145802A (ja) * 2003-11-20 2005-06-09 Jfe Chemical Corp Mn−Zn系フェライトおよびその製造方法
JP2005213100A (ja) * 2004-01-30 2005-08-11 Tdk Corp MnZnフェライトの製造方法及びMnZnフェライト
JP2006213530A (ja) * 2005-02-01 2006-08-17 Jfe Ferrite Corp Mn−Zn−Ni系フェライト
JP2007197275A (ja) * 2006-01-27 2007-08-09 Denki Kagaku Kogyo Kk セラミックス粉末およびその用途

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000203842A (ja) * 1998-11-13 2000-07-25 Ube Ind Ltd リチウム遷移金属系ハロゲン化酸化物とその製造方法及びその用途
JP2001010820A (ja) * 1999-06-23 2001-01-16 Tdk Corp フェライト組成物、フェライト焼結体、積層型電子部品およびこれらの製造方法
JP2004165217A (ja) * 2002-11-08 2004-06-10 Tdk Corp フェライトコアの製造方法およびフェライトコア
JP2004213100A (ja) * 2002-12-26 2004-07-29 Fuji Xerox Co Ltd 色変換処理装置及び色変換処理方法
JP2005145802A (ja) * 2003-11-20 2005-06-09 Jfe Chemical Corp Mn−Zn系フェライトおよびその製造方法
JP2005213100A (ja) * 2004-01-30 2005-08-11 Tdk Corp MnZnフェライトの製造方法及びMnZnフェライト
JP2006213530A (ja) * 2005-02-01 2006-08-17 Jfe Ferrite Corp Mn−Zn−Ni系フェライト
JP2007197275A (ja) * 2006-01-27 2007-08-09 Denki Kagaku Kogyo Kk セラミックス粉末およびその用途

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012057829A (ja) * 2010-09-06 2012-03-22 Jfe Chemical Corp 電磁波吸収発熱体および電子レンジ用の調理用器具
JP2015231938A (ja) * 2014-05-15 2015-12-24 Tdk株式会社 フェライトコア、電子部品、及び、電源装置
JP2016141602A (ja) * 2015-02-03 2016-08-08 Fdk株式会社 NiMnZn系フェライト
CN107200574A (zh) * 2017-05-12 2017-09-26 天长市中德电子有限公司 一种低损耗软磁铁氧体材料
CN107200574B (zh) * 2017-05-12 2021-01-01 天长市中德电子有限公司 一种低损耗软磁铁氧体材料
US20190051445A1 (en) * 2017-08-09 2019-02-14 Taiyo Yuden Co., Ltd. Coil component
CN111362685A (zh) * 2020-02-19 2020-07-03 横店集团东磁股份有限公司 一种高负温磁导率和低高温损耗的锰锌铁氧体及其制备方法
CN115677336A (zh) * 2022-11-09 2023-02-03 山东春光磁电科技有限公司 一种高密镍铜锌铁氧体材料及其制备方法
CN115677336B (zh) * 2022-11-09 2023-08-04 山东春光磁电科技有限公司 一种高密镍铜锌铁氧体材料及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5089963B2 (ja) 2012-12-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4244193B2 (ja) MnZnフェライトの製造方法及びMnZnフェライト
JP5546135B2 (ja) MnZn系フェライトコアおよびその製造方法
JP5578766B2 (ja) MnZn系フェライトおよびトランス用磁心
JP3889354B2 (ja) Mn−Zn系フェライト、トランス用磁心およびトランス
JP5089963B2 (ja) MnZnNiフェライトの製造方法
JP4523430B2 (ja) 高飽和磁束密度Mn−Zn−Ni系フェライト
JP5181175B2 (ja) Mn−Zn−Co系フェライト
JP3968188B2 (ja) フェライト
JP2007197245A (ja) MnCoZnフェライトおよびトランス用磁心
JP5089970B2 (ja) MnCoZnフェライトおよびトランス用磁心
JP2004217452A (ja) フェライト材料およびその製造方法
US20070205390A1 (en) Mn-Zn BASED FERRITE MATERIAL
JP5019023B2 (ja) Mn−Zn系フェライト材料
JP4656949B2 (ja) 高飽和磁束密度Mn−Zn−Ni系フェライト
JP2007031240A (ja) MnZnフェライトの製造方法及びMnZnフェライト
JP4813025B2 (ja) 高飽和磁束密度Mn−Zn−Ni系フェライト
JP4750563B2 (ja) MnCoZnフェライトおよびトランス用磁心
JP2003068516A (ja) Mn−Zn−Ni系フェライトおよびその製造方法
JPH113813A (ja) フェライト材料
JP2007297232A (ja) 酸化物磁性材料の製造方法
JP5882811B2 (ja) フェライト焼結体およびこれを備えるパルストランス用コア
JP5458298B2 (ja) Mn−Zn系フェライト材料
JP5458302B2 (ja) Mn−Zn−Ni系フェライト
JP2005108977A (ja) Mn−Zn系フェライト、トランス用磁心およびトランス
JP6416808B2 (ja) MnZnCo系フェライト

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090209

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110929

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120424

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120621

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120911

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120912

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150921

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees