JP2004217452A - フェライト材料およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温域における飽和磁束密度が高いとともに、低コア損失であってかつコア損失の信頼性が高いフェライト材料を提供する。
【解決手段】Fe:62〜68mol%、ZnO:12〜20mol%、NiO:5mol%以下(ただし、0%を含む)、残部実質的にMnOを主成分とするフェライト材料を焼成するに際して、所定温度域で保持する保持過程IIおよび保持過程IIに続く降温過程IIIとを含み、降温過程IIIに冷却速度が例えば100℃/hr以下の除冷帯域IIIbを設ける。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、100℃近傍の温度域における飽和磁束密度が高いとともに、低損失でかつ損失の劣化が小さいフェライト材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の小型化、高出力化が進んでいる。それに伴い各種部品の高集積化、高速処理化が進み、電力を供給する電源ラインの大電流化が要求されている。また、CPUをはじめとする部品などからの発熱、あるいは自動車用電子回路のように使用環境温度の高い条件下など、高温域においても所定の性能を保つ電源ラインが要求されている。したがって、電源ラインに用いられるトランスやリアクタにも、高温下において大電流で使用されることが求められる。
これらトランスやリアクタに使用される材料としては、軟磁性金属材料とフェライト材料がある。フェライト材料はMnZn系フェライトとNi系フェライトに分類される。
軟磁性金属材料はフェライトに比べて飽和磁束密度が高いため、より大きな電流を流しても磁気飽和を起さない。しかしながら、軟磁性金属材料は、一般的に損失が高い、値段が高い、比重が高い、防錆性に劣るといった問題がある。
一方、フェライトはコストパフォーマンスに優れ、数10kHzから数100kHzの周波数帯域において損失が低いという利点がある。また、Ni系フェライトより飽和磁束密度が高いMnZn系フェライトが一般的に大電流用のトランスおよびチョークコイルに使用されている。しかしながら、近年の仕様要求の高度化に対しては、MnZn系フェライトであっても100℃近傍の温度域(以下、単に高温域という)で飽和磁束密度が不十分であった。
【0003】
そこで、高温域における飽和磁束密度を向上するための検討が種々行われている。その中で例えば、特開2000−159523号公報には、酸化鉄の含有量が60〜75mol%と多く含み、酸化亜鉛の含有量が0〜20mol%(ただし、0を含まず)および残部が酸化マンガンからなり、100℃での飽和磁束密度が450mT以上であり、かつ50kHz、150mTでのコア損失の最小値が1500kW/m以下であるフェライト焼結体が開示されている。
一方で、MnZn系フェライトの低損失化についても種々の提案がなされている。例えば、特公昭63−59241号公報、特開平6−310321号公報、同11−3813号公報等である。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−159523号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】
特公昭63−59241号公報(特許請求の範囲)
【特許文献3】
特開平6−310321号(特許請求の範囲)
【特許文献4】
特開平11−3813号公報(特許請求の範囲)
【特許文献5】
特開2002−255559号公報(第3頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、MnZn系フェライトの高飽和磁束密度化、低損失化についての検討がなされている一方で、コア損失が上記高温域での使用により劣化が少ないこと、つまり信頼性が要求されている。コア損失の信頼性を確保する一手法は、特開2002−255559号公報に開示されている。特開2002−255559号公報では、Fe:55.0〜59.0mol%、ZnO:0〜15.0mol%、NiO:2.0〜10.0mol%、残部実質的にMnOを主成分とするMn−Ni−Zn系フェライトにおいて、焼成雰囲気を低酸素分圧とする。さらに、所定温度における保持後の降温過程において、所定温度以下では窒素雰囲気に切り替えるとともにその冷却速度をそれ以前よりも大きくすることを提案している。
【0006】
ところが、特開2002−255559号公報の提案は、コア損失の信頼性確保については有効であるが、酸化鉄の含有量が55.0〜59.0mol%と低い材料を対象としているために、高温度域における飽和磁束密度が特開2000−159523号公報で開示する100℃で470mT以上という値には到達していない。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、高温域における飽和磁束密度が高いとともに、低コア損失であってかつコア損失の信頼性が高いフェライト材料およびその製造方法の提供を課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的のもと、本発明者は高飽和磁束密度を得ることのできる酸化鉄量が60mol%を超えるFeリッチなMn−Zn系フェライトについて前記課題を解決するための検討を行ったところ、以下のような知見を得た。
高い飽和磁束密度を得るにはFeリッチなMn−Zn系フェライトは有利であるが、その一方で陽イオン欠陥が生成しやすいことに起因してコア損失の信頼性劣化が見過ごせなくなる。
陽イオン欠陥生成を抑制するためには、焼成時の雰囲気を低酸素分圧(例えば、酸素分圧1%未満)に制御すればよい。低酸素分圧による焼成は陽イオン欠陥生成の抑制、還元すればコア損失の信頼性確保に有効であるが、コア損失自体が劣化してしまう。
【0008】
以上の背景のもと、本発明者は、低酸素分圧で焼成されたFeリッチなMn−Zn系フェライトについて、コア損失および渦電流損失と体積抵抗率の関係を検討した。その結果、コア損失および渦電流損失が高い値を示すFeリッチなMn−Zn系フェライトは、体積抵抗率が低い値を示すことを確認した。この体積抵抗率は、Mn−Zn系フェライトに副成分として添加されるCaO等の存在形態によって左右されると解される。つまり、CaO等の副成分がMn−Zn系フェライトの結晶粒界に適切量偏析していると所定の体積抵抗率を得ることができるのである。
【0009】
本発明者等は、低酸素分圧で焼成されたFeリッチなMn−Zn系フェライトは、CaO等の副成分が結晶粒内に多く存在するために体積抵抗率が低いものと推測し、結晶粒内に存在するCaO等の副成分を結晶粒界に適切量偏析させる手法を企てた。
ここで、CaO等の副成分は焼成工程の高温域では結晶粒内に存在するが、結晶粒内に存在する形態は不安定なために所定温度保持後の降温過程で結晶粒界に偏析する。ところが、低酸素分圧の雰囲気だとCaO等の副成分が結晶粒内に留まりやすいために、結晶粒界への偏析が抑制され体積抵抗率が低くなるものと解される。そこで、CaO等の副成分を結晶粒界へ適切量偏析させるべく、CaO等の副成分を従来よりも多く添加し、あるいは焼成工程の降温過程の冷却速度を遅くした。そうして得られたFeリッチなMn−Zn系フェライトは体積抵抗率の向上が確認された。
【0010】
本発明は以上の技術的思想に基づくものであって、Fe:62〜68mol%、ZnO:12〜20mol%、NiO:5mol%以下(ただし、0%を含む)、残部実質的にMnOを主成分とする焼結体からなり、100℃における飽和磁束密度が470mT以上(測定磁界:1194A/m)、室温における体積抵抗率が0.13Ω・m以上であることを特徴とするフェライト材料である。
本発明のフェライト材料は、コア損失が1400kW/m以下(測定条件:100kHz、200mT)かつ、コア損失の変化率が10%以下(コア損失の変化率=(Pcv1−Pcv2)/Pcv1×100、Pcv1:高温貯蔵前のコア損失、Pcv2:高温貯蔵後のコア損失、高温貯蔵:150℃×2000時間保持)の特性を得ることができる。なお、本発明の規定において、単にコア損失という場合、コア損失の最小値を言う。
【0011】
本発明のフェライト材料は、第1副成分として、SiおよびCaをSiOおよびCaCO換算で、SiO/CaCO=0.055〜0.30の条件のもとで900〜3000ppm含有することが望ましい。また本発明のフェライト材料において、下記のフェライトの組成式(1)におけるδ値(陽イオン欠陥量)が0.0033以下であることが望ましい。さらに、本発明では、後述する第2副成分、第3副成分を含むことが有効である。
(Zn 2+,Ni 2+,Mn 2+,Mn 3+,Fe 2+,Fe 3+)O4+δ…(1)
ただし、a+b+c+d+e+f=3、δ=a+b+c+(3/2)d+e+(3/2)f−4
【0012】
前述のように所定量の第1副成分を含む場合、高温域における飽和磁束密度が高いとともに、低コア損失であってかつコア損失の信頼性が高いフェライト材料を得ることができる。具体的には、副成分として、SiおよびCaをSiOおよびCaCO換算で、SiO/CaCO=0.055〜0.19の条件のもとで1700〜3000ppm含むことが重要である。なお、高飽和磁束密度を有するためには、Fe:62〜68mol%、ZnO:12〜20mol%、NiO:5mol%以下(ただし、0%を含む)、残部実質的にMnOを主成分とすることが必要である。
【0013】
以上のように副成分としてのSiOおよびCaCOを所定の条件で含むか、または焼成の降温過程で除冷帯域を設けることにより、これら副成分は結晶粒界に適切量偏析する。したがって本発明は、Fe:62〜68mol%、ZnO:12〜20mol%、NiO:5mol%以下(ただし、0%を含む)残部実質的にMnOを主成分とする焼結体からなり、副成分としてSiOおよびCaCOを含み、前記副成分が前記焼結体の結晶粒界中に適切量偏析しているフェライト材料を提供することができる。
【0014】
以上の本発明によるフェライト材料は、Fe:62〜68mol%、ZnO:12〜20mol%、NiO:5mol%以下(ただし、0%を含む)、残部実質的にMnOを主成分とするフェライト材料の製造方法であって、前記主成分を含む粉末を用いて成形体を得る成形工程と、前記成形工程で得られた前記成形体を焼成する焼成工程と、を有し、前記焼成工程は、所定温度域で保持する保持過程および前記保持過程の後に窒素雰囲気下で行われる降温過程とを含み、前記降温過程に冷却速度が100℃/hr以下の除冷帯域を設けることを特徴とするフェライト材料の製造方法によって得ることができる。この除冷帯域は、1000〜900℃の範囲を含むことが望ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
はじめに、本発明における成分の限定理由を説明する。
Feの量を増加すると高温域における飽和磁束密度が向上する一方、コア損失が劣化する傾向にある。Feが62mol%より少ないと高温域における飽和磁束密度が低下する。一方、Feが68mol%を超えるとコア損失の増大が顕著となる。したがって、本発明ではFeを62〜68mol%とする。望ましいFeの量は63〜67mol%、さらに望ましいFeの量は63〜66mol%である。
【0016】
ZnOの量も飽和磁束密度およびコア損失に影響を与える。ZnOが12mol%より少ないと飽和磁束密度が低下するとともに、損失が大きくなる。また、ZnOが20mol%を超えても飽和磁束密度が低下するとともに、損失が大きくなる。したがって本発明ではZnOを12〜20mol%とする。この範囲では、ZnO量の増加に伴ってボトム温度(コア損失が最小値を示す温度)は高温側へシフトする。望ましいZnOの量は13〜19mol%、さらに望ましいZnOの量は14〜18mol%である。
【0017】
さらに本発明は、5mol%以下のNiOを含有することができる。NiOは、キュリー温度の上昇に伴い飽和磁束密度を向上するのに有効である。その効果を十分享受するために、本発明では0.2mol%以上含有することが望ましい。しかし、5mol%を超えて含有せしめると、損失が大きくなる。したがって本発明では、NiOの量を5mol%以下、望ましいNiOの量は0.5〜4mol%、さらに望ましいNiOの量は0.5〜3mol%である。
本発明のフェライト材料は主成分として、上記以外に実質的な残部としてMnOを含む。
【0018】
つぎに、副成分の限定理由について説明する。
本発明のフェライト材料は、第1副成分としてSi、CaをSiO、CaCO換算して(以下、単にSiO、CaCOと記すことがある)含有することができる。SiOおよびCaCOは、結晶粒界に偏析して高抵抗層を形成して低損失に寄与するとともに焼結助剤として焼結密度を向上する効果を有する。ここで、本発明のフェライト材料は、焼成の降温過程で除冷帯域を設ける場合と設けない場合の両者を包含している。除冷帯域を設けない場合には、副成分として、SiOおよびCaCOを、合計で1700〜3000ppmを含み、かつSiO/CaCOが0.055以上とすることが望まれる。また、除冷帯域を設ける場合には、より少ないSiOおよびCaCO量で足りる。具体的には、SiO/CaCO=0.055〜0.30の条件のもとで900〜3000ppm含有することが望まれる。
以上の条件の前提として、SiOおよびCaCOは、各々、SiO:300ppm以下(ただし、0を含まず)およびCaCO:2700ppm以下(ただし、0を含まず)を含むことができる。SiOが300ppmを超え、あるいはCaCOが2700ppmを超えると、不連続異常粒成長による損失の劣化が大きい。そこで本発明では、SiO:300ppm以下、CaCO:2700ppm以下とすべきである。望ましいSiOおよびCaCOの量はSiO:100〜250ppm、CaCO:1300〜2500ppm、より望ましいSiOおよびCaCOの量はSiO:150〜200ppm、CaCO:1500〜2500ppmである。
【0019】
本発明は第2副成分として、Nb:400ppm以下(ただし、0を含まず)、ZrO:1000ppm以下(ただし、0を含まず)、Ta:1000ppm以下(ただし、0を含まず)、V:1000ppm以下(ただし、0を含まず)、GeO:1000ppm以下(ただし、0を含まず)、In:1000ppm以下(ただし、0を含まず)、Ga:1000ppm以下(ただし、0を含まず)、MoO:1000ppm以下(ただし、0を含まず)の一種または二種以上を含むことができる。その効果を十分に享受するためには、Nb,MoOは50ppm以上、ZrO,Ta,V,GeO,In,Gaは100ppm以上添加することが望ましい。さらに望ましい範囲は、Nb:80〜300ppm、ZrO,Ta,V,GeO,In,Ga:200〜800ppm,MoO:50〜800ppmである。なお、第2副成分を複合して添加する場合、添加量の合計は1000ppm以下とすることが望ましい。
【0020】
本発明は第3副成分として、SnO:10000ppm以下(ただし、0を含まず)およびTiO:10000ppm以下(ただし、0を含まず)の一種または二種を含むことができる。SnOおよびTiOは、結晶粒内、結晶粒界に存在し損失低減の効果がある。10000ppmを超えると、不連続異常粒成長による損失の劣化や飽和磁束密度の低下を招く。そのために本発明では、SnOおよびTiOの上限値を各々10000ppmとする。一方、以上の効果を十分享受するためには、第3副成分500ppm以上添加することが望ましい。さらに望ましいSnOおよびTiOの量は1000〜8000ppm、より望ましいSnOおよびTiOの範囲は1000〜7000ppmである。なお、第3副成分を複合して添加する場合、添加量の合計は10000ppm以下とすることが望ましい。
【0021】
次に、本発明によるフェライト材料にとって好適な製造方法を説明する。
主成分の原料としては、酸化物または加熱により酸化物となる化合物の粉末を用いる。具体的には、Fe粉末、Mn粉末、ZnO粉末およびNiO粉末等を用いることができる。用意する各原料粉末の平均粒径は0.1〜3.0μmの範囲で適宜選択すればよい。
主成分の原料粉末を湿式混合した後、仮焼きを行う。仮焼きの温度は800〜1000℃の範囲内での所定温度で、また雰囲気はN〜空気の間で行えばよい。仮焼き後、仮焼き体を例えば、平均粒径0.5〜2.0μm程度まで粉砕する。仮焼きの安定時間は0.5〜5.0時間の範囲で適宜選択すればよい。なお、本発明では、上述の主成分の原料に限らず、2種以上の金属を含む複合酸化物の粉末を主成分の原料としてもよい。例えば、塩化鉄、塩化マンガンを含有する水溶液を酸化培焼することによりFe、Mnを含む複合酸化物の粉末が得られる。この粉末とZnO粉末を混合して主成分原料としてもよい。このような場合には、仮焼きは不要である。
【0022】
同様に副成分の原料として、酸化物または加熱により酸化物となる化合物の粉末を用いることもできる。具体的には、SiO、CaCO、Nb、ZrO、Ta、V、GeO、In、Ga、SnO、TiO等を用いることができる。これら副成分の原料粉末は、仮焼き後に粉砕された主成分の粉末と混合される。ただし、主成分の原料粉末と混合した後に、主成分とともに仮焼きに供することもできる。
【0023】
主成分および副成分からなる混合粉末は、後の成形工程を円滑に実行するために顆粒に造粒される。造粒は例えばスプレードライヤを用いて行うことができる。混合粉末に適当な結合材、例えばポリビニルアルコール(PVA)を少量添加し、これをスプレードライヤで噴霧、乾燥する。得られる顆粒の粒径は80〜200μm程度とすることが望ましい。
【0024】
得られた顆粒は、例えば所定形状の金型を有するプレスを用いて所望の形状に成形され、この成形体は焼成工程に供される。
焼成工程は、図1(d)に示すように、所定の温度まで昇温する昇温過程I、昇温過程に続く所定温度に所定時間保持する保持過程IIと、保持過程IIの後に行われる降温過程IIIを含んでいる。保持過程IIにおける保持温度を本願明細書では焼成温度と呼ぶことにする。
焼成温度は1250〜1450℃の範囲から適宜選択することができるが、本発明のフェライト材料の効果を十分引き出すには、1300〜1400℃の範囲で焼成することが望ましい。また本発明では、このときの雰囲気(焼成雰囲気)の酸素分圧を1%未満、望ましくは0.2%以下、さらに望ましくは0.05%以下とする。焼成雰囲気をこのように低酸素分圧とするのは、本発明が対象とするFeリッチな組成で発生傾向にある陽イオン欠陥を抑制するためである。
【0025】
焼成雰囲気の酸素分圧(PO)を変化させたときの室温における体積抵抗率(以下、単に体積抵抗率といい、ρと表記することがある)、100kHz、200mTにおけるコア損失の最小値(以下単にコア損失といい、Pcvと表記することがある)、渦電流損失の最小値(以下単に渦電流損失といい、Pevと表記することがある)コア損失の変化率(以下、Pcv変化率と表記することがある)および前述したδ値の変動を測定した。その結果を表1に示す。測定用のサンプルの組成は以下のとおりであり、焼成温度は1350℃とした。なお、サンプルの具体的な製造方法は、後述する実施例に準じている。
主成分:Fe;64.0mol%、MnO;17.5mol%、ZnO;16.5mol%、NiO;2.0mol%
副成分:SiO;100ppm、CaCO;1500ppm、Nb;200ppm
【0026】
【表1】
Figure 2004217452
【0027】
表1に示すように、焼成雰囲気の酸素分圧が低くなるとコア損失の変化率は小さくなるが、逆にコア損失および渦電流損失の値は大きくなりコア損失自体が劣化することがわかる。また、コア損失の変化率とδ値は関連しており、コア損失の変化率を10%以下にするためには、δ値が0.0034でコア損失の変化率が15%程度であるから、δ値を0.0033以下に規制すべきであることがわかる。
本発明は低酸素分圧下での焼成によるコア損失の劣化を抑制するために降温過程に除冷帯域を設ける点に特徴がある。そこで、除冷帯域について図1(a)〜(c)を参照しつつ説明する。
図1(a)において、保持過程IIに続く降温過程IIIが、IIIa、IIIbおよびIIIcから構成される。このIIIbの部分が除冷帯域である。この除冷帯域IIIbは、他の領域IIIaおよびIIIcよりも冷却速度が遅い。具体的には、この除冷帯域IIIbは、100℃/hr以下、望ましくは50℃/hr以下、さらに望ましくは30℃/hr以下の冷却速度とする。
【0028】
除冷帯域IIIbは図1(a)に示したように連続して設ける場合に限らず、図1(b)に示すように断続的に設けても良い。さらに、本発明における除冷帯域IIIbは、降温する場合に限らず図1(c)に示すように所定温度に所定時間保持する形態をも包含する概念である。前述したように、除冷帯域IIIbを設けるのは、結晶粒内に固溶しているCaO等の副成分を結晶粒界中に偏析させることを目的としており、この目的は所定温度に所定時間保持する形態であっても達成されると解されるからである。
【0029】
本発明において除冷帯域IIIbを設ける温度範囲を限定するものではないが、後述するように1000〜900℃の温度範囲で除冷することによる効果が大きい。したがって、除冷帯域IIIbは、降温過程IIIの1000〜900℃の温度範囲に設けることが望ましい。この根拠となる実験結果を表2に示す。
【0030】
【表2】
Figure 2004217452
【0031】
測定用のサンプルの組成は上記と同様で、焼成温度1350℃、焼成時の酸素分圧を0.02%とした。表2に示すように、除冷帯域IIIbの温度が1000〜900℃の場合に体積抵抗率(ρ)が最も高く、かつコア損失(Pcv)および渦電流損失(Pev)が最も低減されていることがわかる。1000〜900℃の温度域を除冷することにより、除冷帯域IIIbを設けない場合に比べてコア損失は1/2以下に低減できる。
なお、以上の説明では、低酸素分圧下で行われる保持過程IIの直後に降温過程IIIを行う例を示したが、保持過程IIと降温過程IIIとの間に低酸素分圧下で焼成温度から降温させる過程を設けることもできる。
【0032】
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
(実施例1)
主成分の原料として、Fe粉末:64.0mol%、MnO粉末:17.5mol%、ZnO粉末:16.5mol%およびNiO粉末:2.0mol%を用意し、湿式混合した後、850℃で3時間仮焼した。
次いで、主成分の原料の仮焼物と副成分の原料とを混合した。副成分の原料には、SiO粉末、CaCO粉末、Nb粉末を用いた。主成分原料の仮焼物に副成分の原料を添加して、粉砕しながら混合した。粉砕は、仮焼物の平均粒径が約1.5μmとなるまで行った。得られた混合物にバインダを加え、顆粒化した後、成形してトロイダル形状の成形体を得た。
なお、主成分および副成分のうちNb粉末の配合比率は下記のとおりである。
Fe:64.0mol%、MnO:17.5mol%
ZnO:16.5mol%、NiO:2.0mol%
Nb:200ppm
また、副成分のうちでSiO粉末およびCaCO粉末の配合比率を、表3に示すように種々変えた。
【0033】
得られた成形体を酸素分圧制御下において、温度1350℃(保持過程5時間、保持過程酸素分圧(PO):0.02%,1%)で焼成することにより、フェライトコアを得た。
また、このフェライトコアを用いて、100℃、測定磁界:1194A/mにおける飽和磁束密度(以下、Bsと表記することがある)、コア損失(測定条件:100kHz、200mT)、体積抵抗率、コア損失の変化率を測定した。その結果を表3に併せて示す。なお、コア損失の変化率は以下により求めた。
コア損失の変化率=(Pcv1−Pcv2)/Pcv1×100、
Pcv1:高温貯蔵前のコア損失、Pcv2:高温貯蔵後のコア損失、高温貯蔵:150℃×2000時間保持
【0034】
【表3】
Figure 2004217452
【0035】
本発明は、前述したように高飽和磁束密度を前提とし、低コア損失かつコア損失の信頼性の高いフェライト材料を提供することを目的としている。表3において、No.1〜11の何れの材料も450mT以上、あるいは470mT以上、さらには500mT以上の高い飽和磁束密度を有している。ところが、コア損失およびコア損失の変化率については、両者ともに優れた特性を有している例は限られている。例えば、No.1−1(保持過程の酸素分圧が0.02%)と1−2(保持過程の酸素分圧が1.0%)とを比較すると、前者はコア損失の変化率が2.7%と低い値を示し、コア損失は3500kW/mを超えているのに対し、後者はコア損失が1500kW/m以下という値を示し、コア損失の変化率は15.4%と悪い。こうした傾向は、No.2−1と2−2等についても同様である。以上の相違は、前述したように、焼成時の保持過程における酸素分圧に起因している。
【0036】
一方で、No.4−1あるいはNo.7〜9、11は、低コア損失でかつコア損失の変化率も低い。これらの材料と、その他の材料を比較すると、副成分であるSiOとCaCOの総量およびその比(SiO/CaCO、表中ではSi/Caと表記)の値が相違している。つまり、低コア損失でかつコア損失の変化率も低い材料は、SiOとCaCOの総量が多いかまたはその比が高い。例えば、No.1−1とNo.8とを比較すると、SiOとCaCOの総量は100ppmしか差異がないが、SiOとCaCOの比は、No.1−1が0.050であるのに対してNo.8は0.100と高い。また、No.3−1とNo.4−1とを比較すると、SiOとCaCOの比はNo.3−1の方が高いが、SiOとCaCOの総量は2650ppmとNo.4−1の方が高い。
【0037】
以上より、高飽和磁束密度を前提とする低酸素分圧で焼成したFeリッチなフェライト材料において、低コア損失とコア損失の安定性を確保する要素として、副成分であるSiOとCaCOの総量および/またはその比を制御することが掲げられる。具体的には、SiOとCaCOの比は0.055を超えることが望ましい。また、SiOとCaCOの総量は1700ppm以上とすることが望ましい。この範囲内において、SiOとCaCOの比が低い場合にはSiOとCaCOの総量を多くすることが望ましく、SiOとCaCOの比が高い場合にはSiOとCaCOの総量を低くすることができる。
【0038】
以上のように副成分であるSiOとCaCOの総量およびその比を制御することにより低コア損失とコア損失の安定性を確保することができるが、この効果は焼成工程における降温過程において除冷帯域を設けることにより顕著となる。以下、表4に基づいて除冷帯域を設けることによる効果について説明する。
【0039】
【表4】
Figure 2004217452
【0040】
表4は、表3に示した材料と同様の組成、製造方法により得られた材料の飽和磁束密度等の特性を示している。ただし、表4に示した材料は、降温過程において、1000〜900℃の温度域を30℃/hrで冷却する除冷帯域を設けて製造した点で表3とは相違する。なお、除冷帯域以外の冷却速度は、300℃/hrである。参考のために表4の「対応」の欄には表3において同一組成の材料のNo.を記載している。
表3のNo.3−1および6は、1500kW/mあるいは2000kW/mを超えるコア損失を示していたが、除冷帯域を設けることによりコア損失は1500kW/m以下となった。体積抵抗率についてみても、0.1Ω・m以下であったものが、0.2Ω・mあるいは0.4Ω・cmを超える値となっている。
【0041】
以上説明したように、副成分であるSiOとCaCOの総量およびその比を制御することにより低コア損失とコア損失の安定性に有効であり、さらにこの効果は焼成工程の降温過程に除冷帯域を設けることにより顕著となる。降温過程に除冷帯域を設けることにより、SiOとCaCOの総量が900ppm程度であっても低コア損失とコア損失の安定性を確保することができる。
このような効果が得られる原因を確認したところ、副成分であるSiOとCaCOの総量およびその比が大きい材料は、結晶粒界にSiOとCaCOの偏析が確認されたとともに、除冷帯域を設けることにより偏析の程度が顕著となることが確認された。これに対して副成分であるSiOとCaCOの総量が少ないかまたはその比が小さい材料は、SiOとCaCOの結晶粒界への偏析を確認することができなかった。
【0042】
(実施例2)
表5に示す組成を有するフェライトコアを実施例1と同様にして作製した。なお、焼成工程(酸素分圧:0.02%)の降温過程において、1000〜900℃の温度域を30℃/hrで冷却する除冷帯域を設けた。このフェライトコアを用いて飽和磁束密度等の特性を実施例1と同様に測定した。その結果を表5に併せて示す。
【0043】
【表5】
Figure 2004217452
【0044】
No.26、27、28、29および30は、この順にFeが増加している。その中で、Feが60.0mol%と本発明の範囲より少ない場合、および70.0mol%と本発明の範囲より多い場合に飽和磁束密度が低くかつコア損失が大きいことがわかる。
次に、No.31、32、33および34は、この順にZnOが増加している。その中で、ZnOが10.0mol%と本発明の範囲より少ない場合、および21.0mol%と本発明の範囲より多い場合に飽和磁束密度が低くコア損失が大きいことがわかる。
以上の結果より、高飽和磁束密度、かつ低コア損失を確保するために、Feを62〜68mol%の範囲、ZnOを12〜20mol%の範囲に設定することが重要であることがわかる。
No.35、36、37および38は、この順にNiOが増加している。表5を見ると、NiOの添加によりコア損失や飽和磁束密度が変動していることがわかる。
NiOの添加により飽和磁束密度が向上すること、6.0mol%添加した例のコア損失が1400kW/mを超えることを考慮してNiOの添加量を設定する必要がある。NiOの添加量は0.5〜4.0mol%の範囲とすることが望ましい。
【0045】
(実施例3)
表6に示す組成を有するフェライトコアを実施例1と同様にして作製した。なお、副成分としてはSiO、CaCOおよびNbの他に、表6中に記載の副成分を各々添加している。また、焼成工程(酸素分圧:0.02%)の降温過程において、1000〜900℃の温度域を30℃/hrで冷却する除冷帯域を設けた。このフェライトコアを用いて飽和磁束密度等の特性を実施例1と同様に測定した。その結果を表6に併せて示す。
【0046】
【表6】
Figure 2004217452
【0047】
表6に示すように、副成分としてMoO、VおよびGeOを添加することにより、飽和磁束密度(Bs)が500mTを超えており、これら副成分が飽和磁束密度向上に効果があることがわかる。また、この効果は焼成工程の降温過程において除冷帯域を設けた場合にも有効であることがわかる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、高温域における飽和磁束密度が高いとともに、低コア損失であってかつコア損失の信頼性が高いフェライト材料が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の除冷帯域を説明するための図である。

Claims (8)

  1. Fe:62〜68mol%、ZnO:12〜20mol%、NiO:5mol%以下(ただし、0%を含む)、残部実質的にMnOを主成分とする焼結体からなり、
    100℃における飽和磁束密度が470mT以上(測定磁界:1194A/m)、室温における体積抵抗率が0.13Ω・m以上であることを特徴とするフェライト材料。
  2. コア損失が1400kW/m以下(測定条件:100kHz、200mT)かつ、コア損失の変化率が10%以下(コア損失の変化率=(Pcv1−Pcv2)/Pcv1×100、Pcv1:高温貯蔵前のコア損失、Pcv2:高温貯蔵後のコア損失、高温貯蔵:150℃×2000時間保持)であることを特徴とする請求項1に記載のフェライト材料。
  3. 第1副成分として、Si、CaをSiO、CaCO換算で、SiO/CaCO=0.055〜0.30の条件のもとで900〜3000ppm含有することを特徴とする請求項1または2に記載のフェライト材料。
  4. 下記のフェライトの組成式(1)におけるδ値(陽イオン欠陥量)が0.0033以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のフェライト材料。
    (Zn 2+,Ni 2+,Mn 2+,Mn 3+,Fe 2+,Fe 3+)O4+δ…(1)
    ただし、a+b+c+d+e+f=3、δ=a+b+c+(3/2)d+e+(3/2)f−4
  5. 第2副成分として、Nb:400ppm以下(ただし、0を含まず)、ZrO:1000ppm以下(ただし、0を含まず)、Ta:1000ppm以下(ただし、0を含まず)、V:1000ppm以下(ただし、0を含まず)、GeO:1000ppm以下(ただし、0を含まず)、In:1000ppm以下(ただし、0を含まず)、Ga:1000ppm以下(ただし、0を含まず)、MoO:1000ppm以下(ただし、0を含まず)の一種または二種以上を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のフェライト材料。
  6. Fe:62〜68mol%、ZnO:12〜20mol%、NiO:5mol%以下(ただし、0%を含む)、残部実質的にMnOを主成分とする焼結体からなり、
    副成分として、Si、CaをSiO、CaCO換算で、SiO/CaCO=0.055〜0.19の条件のもとで1700〜3000ppm含むことを特徴とするフェライト材料。
  7. Fe:62〜68mol%、ZnO:12〜20mol%、NiO:5mol%以下(ただし、0%を含む)、残部実質的にMnOを主成分とするフェライト材料の製造方法であって、
    前記主成分を含む粉末を用いて成形体を得る成形工程と、
    前記成形工程で得られた前記成形体を焼成する焼成工程と、を有し、
    前記焼成工程は、所定温度域で保持する保持過程および前記保持過程の後に窒素雰囲気下で行われる降温過程とを含み、前記降温過程に冷却速度が100℃/hr以下の除冷帯域を設けることを特徴とするフェライト材料の製造方法。
  8. 前記除冷帯域は、1000〜900℃の範囲を含むことを特徴とする請求項7に記載のフェライト材料の製造方法。
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