JP2001010820A - フェライト組成物、フェライト焼結体、積層型電子部品およびこれらの製造方法 - Google Patents

フェライト組成物、フェライト焼結体、積層型電子部品およびこれらの製造方法

Info

Publication number
JP2001010820A
JP2001010820A JP11176954A JP17695499A JP2001010820A JP 2001010820 A JP2001010820 A JP 2001010820A JP 11176954 A JP11176954 A JP 11176954A JP 17695499 A JP17695499 A JP 17695499A JP 2001010820 A JP2001010820 A JP 2001010820A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ferrite
particle size
peak
size distribution
oxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11176954A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Nakano
敦之 中野
Akinori Oi
明徳 大井
Shinji Endou
真視 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP11176954A priority Critical patent/JP2001010820A/ja
Publication of JP2001010820A publication Critical patent/JP2001010820A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来より低温な焼成温度においても十分な高
い焼結密度および電磁気特性が得られるフェライト組成
物、フェライト焼結体、積層型電子部品およびこれらの
製造方法を提供すること。 【解決手段】 鉄酸化物(Fe)、ニッケル
酸化物(NiO)、銅酸化物(CuO)および亜鉛酸化
物(ZnO)を主成分としたフェライト粉を有するフェ
ライト組成物において、前記磁性フェライト粉の粒度分
布のピークが0.4〜0.8μmの範囲であり、粒度分
布のピークが1つであるフェライト組成物。または、磁
性フェライト粉の粒度分布のピークが2つの場合、粒度
分布の第1ピークの位置が0.4〜0.8μmの範囲で
あり、そして、0.4μm〜0.8μmの間にある第1
ピークの頻度%(A)に対し、0.8μm〜10μmの
間にある第2ピークの頻度%(B)の比率(B/A)が
0.2以下であっても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フェライト組成
物、フェライト焼結体、積層型電子部品およびこれらの
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】積層型チップインダクタ、積層型チップ
ビーズ、および積層型チップインダクタと積層型チップ
コンデンサとのLC複合素子等のフェライト積層型電子
部品は、体積が小さいこと、堅牢性および信頼性が高い
ことなどから、各種電子機器に用いられている。この様
なフェライト積層型電子部品は、通常、磁性フェライト
からなる磁性層となるシートまたはペーストの表面に、
内部電極層となるペーストを厚膜積層技術によって積層
して一体化した後、焼成し、得られた焼結体表面に外部
電極ペーストを印刷ないし転写した後に焼き付けて製造
される。この場合、磁性層に用いられる磁性フェライト
組成物は、内部電極用材料のAgと同時焼成するために
Agの融点以下での焼成が可能であることが求められ
る。そして、高密度および高特性を得るためには、如何
に磁性フェライトを低温で焼成させるかが、この材料お
よび製品群のキーポイントである。
【0003】フェライトを低温焼結させる技術として、
NiCuZnフェライト組成物中のCuO量を増加させ
る技術(文献資料:第8回武井セミナーテキストP1〜
8)が一般的に知られている。また、フェライト組成物
中に低融点酸化物を添加させる技術(文献資料:第8回
武井セミナーテキストP1〜8および第10回武井セミ
ナーテキストP1〜8)も一般的に知られている。さら
に、フェライト組成物中に低融点ガラスを添加させる技
術(特開平04−180610号公報)なども一般的に
知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】電子部品として応用さ
れるフェライト焼結体には、高い焼結密度および良好な
電磁気特性が望まれる。しかしながら、高い焼結密度お
よび電磁気特性を得るためには、フェライト原料とし
て、高価な高純度原料を用いたり、前述したように余分
な添加物の添加等を行う必要があり、製造工程のコスト
が高くなるという課題を有する。
【0005】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、従来より低温な焼成温度においても十分に高い焼結
密度および良好な電磁気特性が得られるフェライト組成
物、フェライト焼結体、積層型電子部品およびこれらの
製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るフェライト組成物は、鉄酸化物(Fe
)、ニッケル酸化物(NiO)、銅酸化物
(CuO)および亜鉛酸化物(ZnO)を主成分とする
フェライト粉を有するフェライト組成物において、前記
フェライト粉の粒度分布のピークの位置が0.4〜0.
8μmの範囲にあることを特徴とする。
【0007】上記目的を達成するために、本発明に係る
フェライト焼結体は、鉄酸化物、ニッケル酸化物、銅酸
化物および亜鉛酸化物を主成分とするフェライト粉の粒
度分布のピークの位置が0.4〜0.8μmの範囲にあ
るフェライト組成物を焼成して得られるフェライト焼結
体であって、焼成後の前記フェライト焼結体が、40〜
50mol%の鉄酸化物と、4〜50mol%のニッケ
ル酸化物と、4〜30mol%の銅酸化物と、0.5〜
35mol%の亜鉛酸化物とを有する。
【0008】上記目的を達成するために、本発明に係る
積層型電子部品は、複数のフェライト層と、前記フェラ
イト層の間に積層された複数の内部電極層とを有する積
層型電子部品であって、前記フェライト層が、鉄酸化
物、ニッケル酸化物、銅酸化物および亜鉛酸化物を主成
分とするフェライト粉の粒度分布のピークの位置が0.
4〜0.8μmの範囲にあるフェライト組成物を焼成し
て得られることを特徴とする。
【0009】上記目的を達成するために、本発明に係る
フェライト焼結体の製造方法は、鉄酸化物、ニッケル酸
化物、銅酸化物および亜鉛酸化物を主成分とするフェラ
イト粉の粒度分布のピークの位置が0.4〜0.8μm
の範囲にあるフェライト組成物を焼成することを特徴と
する。
【0010】上記目的を達成するために、本発明に係る
積層型電子部品の製造方法は、鉄酸化物、ニッケル酸化
物、銅酸化物および亜鉛酸化物を主成分とするフェライ
ト粉の粒度分布のピークの位置が0.4〜0.8μmの
範囲にあるフェライト組成物を含むフェライトペースト
を用いて、フェライト層となる焼成前フェライト層を形
成する工程と、前記焼成前フェライト層の表面に、内部
電極層となる焼成前内部電極層を形成する工程と、前記
焼成前フェライト層および焼成前内部電極層を含む積層
体を焼成する工程とを有する。
【0011】本発明において、焼成前フェライト層は、
印刷法により形成されたフェライトペースト層であって
も良く、またはドクターブレード法などで得られたフェ
ライトシートであっても良い。
【0012】本発明において、前記フェライト粉の粒度
分布のピークが単一であることが好ましい。また、前記
フェライト粉の粒度分布のピークの頻度%が10%以上
であることが好ましい。
【0013】ただし、本発明では、前記フェライト粉の
粒度分布のピークは、単一に限らず、2つであっても良
く、その場合には、粒径が0.4μm〜0.8μmの間
にある第1ピークの頻度%(A)に対して、粒径が0.
8μm〜10μmの間にある第2ピークの頻度%(B)
の比率(B/A)が、0.2以下であることが好まし
い。
【0014】なお、本発明において、フェライト焼結体
の具体的な用途としては、特に限定されず、たとえばコ
イルの磁芯としてのフェライトコアなどとして用いられ
る。また、積層型電子部品としては、特に限定されず、
積層型チップインダクタ、積層型チップビーズ、および
積層型チップインダクタと積層型チップコンデンサとの
LC複合素子等が例示される。
【0015】
【作用】本発明者等は、フェライトの低温焼結性とフェ
ライトの粒度分布との関係を鋭意研究した結果、同等な
比表面積の粉体においてさえ、フェライト粉体中に存在
する0.8μmより大きな粒径の粉体の量および大きさ
によって、フェライトの低温焼結性が異なることを見出
し、本発明を完成させるに至った。
【0016】つまり、フェライト粉体中に存在する0.
8μmより大きな粒径の粉体が、焼結中にフェライトの
低温焼結性を劣化させ、粒成長を抑制し、焼結後の密度
および電磁気特性の低下を起こしていることが判明し
た。
【0017】本発明は、この新たな知見に基づくもので
あり、フェライト粉体中に存在する粉体の粒径分布を制
御した粉体を用いることで、従来に比べ高い焼結密度や
良好な電磁気特性が容易に得られ、フェライト積層型電
子部品に応用した場合、高特性な部品が得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に示す実施
形態に基づき説明する。
【0019】図1は本発明の一実施形態に係る積層型チ
ップインダクタの一部断面斜視図、図2は図1に示すII
−II線に沿う概略断面図、図3は本発明の他の実施形態
に係るLC複合チップ部品の一例を示す概略断面図、図
4は本発明の実施例および比較例に係るフェライト組成
物の粒径と頻度%との関係を示すグラフ、図5は本発明
の実施例および比較例に係るフェライト組成物の加熱収
縮曲線を示すグラフである。
【0020】本発明の磁性フェライトとしては、NiC
uZn系磁性フェライトが用いられる。NiCuZn系
磁性フェライトとしては特に制限はなく、目的に応じて
種々の組成のものを選択すればよいが、焼成後のフェラ
イト焼結体中のmol%で、Fe:40〜5
0mol%、特に45〜49.7mol%、NiO:4
〜50mol%、特に5〜45mol%、CuO:4〜
30mol%、特に5〜13.5mol%、およびZn
O:0.5〜35mol%、特に2〜31mol%であ
るフェライト組成物を用いることが好ましい。
【0021】磁性フェライトの磁気特性は、組成依存性
が非常に強く、Fe、NiO、CuOおよび
ZnOの組成が上記の範囲を外れた領域では、透磁率や
品質係数Qが低く不十分なものとなる。具体的には、例
えば、Fe量が少な過ぎると透磁率が小さ
く、化学量論組成に近づくにしたがい透磁率は上昇し、
化学量論組成付近から透磁率は急激に低下する。また、
NiO量の減少、あるいは、ZnO量の増加に伴って透
磁率は高くなる。しかし、ZnO量が多過ぎると、キュ
リー温度が100℃以下となり、電子部品として要求さ
れる温度特性を満足できなくなる。また、CuO量が少
な過ぎると、低温焼成(930℃以下)が困難となり、
逆に多過ぎるとフェライトの固有抵抗が低下して品質係
数Qが劣化する。このため、高い透磁率を得るには、組
成を上記の範囲内で管理することが必要である。
【0022】また、本発明の磁性フェライト組成物は、
フェライト粉の粒度分布のピーク位置が0.4〜0.8
μmの範囲内にあり、特に0.5〜0.7μmの範囲内
であることが好ましい。また、その粒度分布のピークが
2つの場合、0.4μm〜0.8μmの間にある第1ピ
ークの頻度%(A)に対し、0.8μm〜10μmの間
にある第2ピークの頻度%(B)の比率(B/A)が、
0.01〜0.2の範囲であり、特に0.015〜0.
16内であることが好ましい。
【0023】粒度分布のピークが0.4μm以下の場
合、フェライト粉は、比表面積が大きい微粉になり、印
刷積層に用いるペースト塗料やシート積層に用いるシー
ト塗料化が非常に困難になる。しかも、粉の粒径を小さ
くするためには、ボールミルなどの粉砕装置による長時
間の粉砕が必要になるが、長時間粉砕により、ボールミ
ルおよび粉砕容器からのコンタミネーションが増大し、
フェライト粉の組成ズレが生じ、特性の劣化を引き起こ
すおそれがある。また、粒度分布のピークが0.8μm
以上の場合、焼成時における結晶粒成長は十分に促進さ
れず、磁性フェライトの焼結密度および電磁気特性は不
十分なものとなる傾向にある。
【0024】第1ピークの頻度%(A)に対する第2ピ
ークの頻度%(B)の比率(B/A)が上記の範囲を外
れる場合、第2ピークにある粗粒が磁性フェライトの低
温焼成を抑制し、結晶粒成長は十分に促進されず、磁性
フェライトの焼結密度および電磁気特性は不十分なもの
となる傾向にある。
【0025】なお、本発明において、磁性フェライト組
成物の粒度分布は、磁性フェライト粉を純水中に入れ超
音波器で分散させ、レーザ回折式粒度分布測定装置(日
本電子株式会社製 HELOS SYSTEM)を用い
て測定することができる。
【0026】本発明に係る積層型電子部品は、磁性フェ
ライト層と内部電極層とを多層積層して構成され、磁性
フェライト層を、本発明に係る磁性フェライト組成物で
構成したものである。
【0027】積層型チップインダクタ 以下に、本発明の積層型電子部品を具体化した積層型チ
ップインダクタの一例を示す。
【0028】図1および図2に示すように、積層型チッ
プインダクタ1は、磁性フェライト層2と内部電極層3
とが交互に積層して一体化された多層構造のチップ本体
4を有し、このチップ本体4の両端部には、内部電極層
3と電気的に導通する外部電極5、5が設けられてい
る。内部電極層3は、各層が四角リング形状であり、チ
ップ本体4の内部で、スパイラル状に接続され、閉磁路
コイル(巻線パターン)を構成し、その両端に外部電極
5,5が接続されている。
【0029】積層型チップインダクタ1のチップ本体4
の外形や寸法には特に制限はなく、用途に応じて適宜設
定することができ、通常、外形はほぼ直方体形状とし、
寸法は(1.0〜4.5mm×0.5〜3.2mm×
0.6〜1.9mm)程度とすることができる。また、
磁性フェライト層2の電極間厚みおよびベース厚みには
特に制限はなく、電極間厚み(内部電極層3、3の間
隔)は10〜100μm、ベース厚みは250〜500
μm程度で設定することができる。さらに、内部電極層
3の厚みは、通常、5〜30μmの範囲で設定でき、巻
線パターンのピッチは10〜100μm程度、巻数は
1.5〜20.5ターン程度とすることができる。積層
型チップインダクタ1を構成する磁性フェライト層2
は、上述した本発明の磁性フェライト組成物で構成され
たものである。すなわち、本発明の磁性フェライト組成
物を、エチルセルロース等のバインダーと、テルピネオ
ール、ブチルカルビトール等の溶剤とともに混練して得
た磁性フェライトペーストを、内部電極ペーストと交互
に印刷積層した後、焼成することで、チップ本体4を形
成することができる。
【0030】この磁性フェライトペースト中のバインダ
および溶剤の含有量には制限はなく、例えば、バインダ
の含有量は1〜5重量%、溶剤の含有量は10〜50重
量%程度の範囲で設定することができる。また、ペース
ト中には、必要に応じて分散剤、可塑剤、誘電体、絶縁
体等を10重量%以下の範囲で含有させることができ
る。
【0031】また、磁性フェライト層2は、磁性フェラ
イトシートを用いて形成することもできる。すなわち、
本発明の磁性フェライト組成物を、ポリビニルブチラー
ルを主成分としたバインダとトルエン、キシレン等の溶
媒とともにボールミル中で混練して得たスラリーを、ポ
リエステルフィルム等の上にドクターブレード法等で塗
布し乾燥して磁性フェライトシートを得る。この磁性フ
ェライトシートを、内部電極ペーストと交互に積層した
後、焼成する。なお、磁性フェライトシート中のバイン
ダの含有量には制限はなく、例えば、1〜5重量%程度
の範囲で設定することができる。また、磁性フェライト
シート中には、必要に応じて分散剤、可塑剤、誘電体、
絶縁体等を10重量%以下の範囲で含有させることがで
きる。
【0032】積層型チップインダクタ1を構成する内部
電極層3は、インダクタとして実用的な品質係数Qを得
るために抵抗率の小さいAgを主体とした導電材を用い
て形成される。
【0033】磁性フェライトペーストあるいはシートと
内部電極ペーストとを交互に印刷積層した後の焼成時の
温度は、800〜930℃、好ましくは850〜900
℃とする。焼成温度が800℃未満であると焼成不足と
なり、一方、930℃を超えるとフェライト組成物中に
内部電極材料が拡散して、電磁気特性を著しく低下させ
ることがある。また、焼成時間は0.05〜5時間、好
ましくは0.1〜3時間の範囲で設定することができ
る。
【0034】LC複合素子 図3に示すように、LC複合素子11は、積層型チップ
コンデンサ部12と積層型チップインダクタ部13とを
一体化したものであり、素子11の両端部には外部電極
15、15が設けられている。
【0035】チップコンデンサ部12は、セラミック誘
電体層21と内部電極層22とが交互に積層一体化され
た多層構造を有する。
【0036】セラミック誘電体層21としては特に制限
はなく、種々の誘電体材料を用いることができるが、焼
成温度が低い酸化チタン系誘電体が好ましい。また、チ
タン酸系複合酸化物、ジルコン酸系複合酸化物、あるい
は、これらの混合物を使用することもできる。さらに、
焼成温度を下げるために、ホウケイ酸ガラス等の各種ガ
ラスが含有されてもよい。
【0037】また、内部電極層22は、抵抗率の小さい
Agを主体とした導電材を用いて形成されており、内部
電極層22の各層は、交互に別々の外部電極15、15
に接続されている。
【0038】チップインダクタ部13は、図1および図
2に示す積層型チップインダクタ1と同様な構造を持
ち、磁性フェライト層32と内部電極層33とが交互に
積層一体化された多層構造を有する。磁性フェライト層
32は、本発明の磁性フェライト組成物で構成してあ
る。すなわち、本発明の磁性フェライト組成物を、エチ
ルセルロース等のバインダと、テルピネオール、ブチル
カルビトール等の溶剤とともに混練して得た磁性フェラ
イトペーストを、内部電極ペーストと交互に印刷積層し
た後、焼成して形成することができる。あるいは、本発
明の磁性フェライト組成物を、ポリビニルブチラールを
主成分としたバインダ中と、トルエン、キシレン等の溶
媒とともにボールミル中で混練してスラリーを作成し、
このスラリーをポリエステルフィルム等の上にドクター
ブレード法等で塗布し乾燥して得た磁性フェライトシー
トを、内部電極ペーストと交互に積層した後、焼成して
形成することができる。
【0039】また、内部電極層33はスパイラル状に導
通が確保されて閉磁路コイル(巻線パターン)を構成
し、その両端は外部電極15、15に接続されている。
この内部電極層33は、抵抗率の小さいAgを主体とし
た導電材を用いて形成される。
【0040】チップインダクタ部13の磁性フェライト
層32の電極間厚みおよびベース厚みには特に制限はな
く、電極間厚み(内部電極層33、33の間隔)は10
〜100μm、ベース厚みは100〜500μm程度で
設定することができる。さらに、内部電極層33の厚み
は、通常5〜30μmの範囲で設定でき、巻線パターン
のピッチは10〜400μm程度、巻数は1.5〜5
0.5ターン程度とすることができる。
【0041】本実施形態のLC複合素子11の外形や寸
法には特に制限はなく、用途に応じて適宜設定すること
ができ、通常、外形はほぼ直方体形状とし、寸法は1.
6〜10.0mm×0.8〜15.0mm×1.0〜
5.0mm程度とすることができる。
【0042】なお、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。
【0043】たとえば、本発明に係るフェライト焼結体
の具体的な用途は、フェライトコアに限らず、種々の電
子部品として応用することができる。また、本発明に係
るフェライト積層型電子部品としては、積層型チップイ
ンダクタ、LC複合素子などに限らず、磁性フェライト
層と内部電極層とが交互に積層して一体化された多層構
造を持つ全ての電子部品が例示される。
【0044】
【実施例】以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づ
き説明するが、本発明は、これら実施例に限定されな
い。
【0045】実施例1 [磁性フェライト組成物の作成]下記の組成Fe
・NiO・CuOおよびZnOの各成分を下記の製
造条件で配合・仮焼成した。その後、スラリー粘度およ
びボールミル機の回転数を変化させ、比表面積8m
/gになるまで粉砕し、Ni−Cu−Zn系フェライト
組成物を調製した。
【0046】・Fe=49.5mol%、N
iO=9.0mol%、CuO=10.0mol%、Z
nO=31.5mol%、 ・配合および粉砕用ポット:ステンレスボールミルポッ
ト使用 ・配合および粉砕用メディア:スチールボール使用 ・配合時間:10時間 ・粉砕時間:60時間 ・仮焼成条件:700℃、4時間 [磁性フェライト組成物の測定]得られた磁性フェライ
ト組成物の焼結密度および透磁率μ、そして、粉体の粒
度分布を下記の方法で測定して、結果を下記の表1に示
した。
【0047】透磁率の測定 磁性フェライト組成物を焼結し、トロイダル(Toroid
a)形状の磁性フェライト焼結体を得た。そのトロイダ
ル形状の磁性フェライト焼結体に、銅製ワイヤー(線径
0.35mm)を20ターン巻き、測定周波数100K
Hz、測定電流0.5mAで、LCRメーター(ヒュー
レットパッカード(株)製)を用いてインダクタンスを
測定し、下記の式を用いて透磁率μを算出した。
【0048】 透磁率μ=(le×L)/(μ×Ae×N) ここで、leは磁路長であり、Lは試料のインダクタン
ス、μは真空の透磁率=4π×10−7(H/m)
であり、Aeは試料の断面積、Nはコイルの巻数であ
る。
【0049】粒度分布の測定 粒度分布を測りたい組成物試料0.02gを、100c
cの水中に分散させた。このとき、超音波分散装置を使
用した。場合によっては、分散剤を添加しても良い。測
定経路を洗浄し、粒度分布計のリファレンスを測定後、
組成物試料を測定した。粒度分布および頻度%は、レー
ザ回折法を用い、測定機のプログラムにより、計算し
た。
【0050】[積層型電子部品の作製]また、粉状のフ
ェライト組成物100重量部に対して、エチルセルロー
ス2.5重量部、テルピネオール40重量部を加え、3
本ロールにて混練して磁性フェライトペーストを調製し
た。一方、平均粒径0.8μmのAg100重量部に対
して、エチルセルロース2.5重量部、テルピネオール
40重量部を加え、3本ロールにて混練して、内部電極
ペーストを調製した。このような磁性フェライトペース
トと内部電極ペーストを交互に印刷積層した後、900
℃で2時間の焼成を行って、図1および図2に示される
ような積層型チップインダクタを得た。得られた積層型
チップインダクタのタイプは、4532タイプであり、
その外形寸法は4.5mm×3.2mm×1.2mmで
あり、巻数は9.5ターンとした。
【0051】次いで、上記の積層型チップインダクタの
両端部に外部電極を約600℃で焼き付けて形成し、測
定周波数100KHz、測定電流0.2mAでLCRメ
ーター(ヒューレットパッカード(株)製)を用いてイ
ンダクタンスLを測定し、結果を下記の表1に示した。
【0052】
【表1】
【0053】表1および図4に示すように、実施例1に
係るフェライト組成物のフェライト粉の粒度分布のピー
クは、単一であり、そのピーク位置は、粒径が0.58
μmの位置にあった。また、トロイダル形状のフェライ
ト焼結体の焼結密度は、5.15g/cmであり、
透磁率μは1320であった。また、実施例1に係る積
層型チップインダクタのインダクタンスは、102μH
であった。また、実施例1に係るフェライト組成物を用
いて、焼成温度と収縮率との関係を調べた結果を図5に
示す。
【0054】実施例2 スラリー粘度およびボールミル機の回転数を変化させ、
比表面積8m/gになるまで粉砕し、実施例1と異
なるピーク位置の粒径分布を持つ以外は、実施例1と同
じ条件で、Ni−Cu−Zn系フェライト組成物を調製
し、実施例1と同様にして、トロイダル形状の焼結体
と、積層型チップインダクタとを作製した。
【0055】表1に示すように、実施例2に係るフェラ
イト組成物のフェライト粉の粒度分布のピークは、単一
であり、そのピーク位置は、粒径が0.78μmの位置
にあった。また、トロイダル形状のフェライト焼結体の
焼結密度は、5.12g/cmであり、透磁率μは
1140であった。また、実施例2に係る積層型チップ
インダクタのインダクタンスは、94μHであった。
【0056】実施例3 スラリー粘度およびボールミル機の回転数を変化させ、
比表面積8m/gになるまで粉砕し、実施例1と異
なるピーク数およびピーク位置の粒径分布を持つ以外
は、実施例1と同じ条件で、Ni−Cu−Zn系フェラ
イト組成物を調製し、実施例1と同様にして、トロイダ
ル形状の焼結体と、積層型チップインダクタとを作製し
た。
【0057】表1および図4に示すように、実施例3に
係るフェライト組成物のフェライト粉の粒度分布のピー
クは、2つであり、その第1ピーク位置は、粒径が0.
71μmの位置にあり、第2ピーク位置は、粒径が3.
15μmの位置にあった。また、第2ピークの頻度%
(B)を第1ピークの頻度%(A)で除した値(B/
A)は、0.09であり、0.2以下であった。
【0058】また、トロイダル形状のフェライト焼結体
の焼結密度は、5.1g/cmであり、透磁率μは9
58であった。また、実施例3に係る積層型チップイン
ダクタのインダクタンスは、88μHであった。
【0059】実施例4 スラリー粘度およびボールミル機の回転数を変化させ、
比表面積8m/gになるまで粉砕し、実施例1と異
なるピーク数およびピーク位置の粒径分布を持つ以外
は、実施例1と同じ条件で、Ni−Cu−Zn系フェラ
イト組成物を調製し、実施例1と同様にして、トロイダ
ル形状の焼結体と、積層型チップインダクタとを作製し
た。
【0060】表1に示すように、実施例4に係るフェラ
イト組成物のフェライト粉の粒度分布のピークは、2つ
であり、その第1ピーク位置は、粒径が0.6μmの位
置にあり、第2ピーク位置は、粒径が2.71μmの位
置にあった。また、第2ピークの頻度%(B)を第1ピ
ークの頻度%(A)で除した値(B/A)は、0.02
であり、0.2以下であった。
【0061】また、トロイダル形状のフェライト焼結体
の焼結密度は、5.12g/cm であり、透磁率μは
1045であった。また、実施例4に係る積層型チップ
インダクタのインダクタンスは、90μHであった。
【0062】比較例1 スラリー粘度およびボールミル機の回転数を変化させ、
比表面積8m/gになるまで粉砕し、実施例1と異
なるピーク位置の粒径分布を持つ以外は、実施例1と同
じ条件で、Ni−Cu−Zn系フェライト組成物を調製
し、実施例1と同様にして、トロイダル形状の焼結体
と、積層型チップインダクタとを作製した。
【0063】表1に示すように、比較例1に係るフェラ
イト組成物のフェライト粉の粒度分布のピークは、単一
であり、そのピーク位置は、粒径が0.32μmの位置
にあり、0.4〜0.8μmの範囲外であった。
【0064】また、トロイダル形状のフェライト焼結体
の焼結密度は、4.71g/cm であり、透磁率μは
480であった。実施例1および2に比較して、比較例
1では、焼結密度および透磁率の特性が劣化しているこ
とが確認された。これは、フェライト粉の粒径を細かく
するために、長時間の粉砕が必要となり、その結果とし
てコンタミネーションによる組成ズレが生じたためと考
えられる。また、比較例1に係る積層型チップインダク
タを製造しようとしたが、フェライト組成物のフェライ
ト粉の粒径が細かすぎて、ペースト化が困難であり、チ
ップインダクタを製造することができなかった。そのた
め、そのインダクタンスを測定することができなかっ
た。
【0065】比較例2 スラリー粘度およびボールミル機の回転数を変化させ、
比表面積8m/gになるまで粉砕し、実施例1と異
なるピーク位置の粒径分布を持つ以外は、実施例1と同
じ条件で、Ni−Cu−Zn系フェライト組成物を調製
し、実施例1と同様にして、トロイダル形状の焼結体
と、積層型チップインダクタとを作製した。
【0066】表1および図4に示すように、比較例2に
係るフェライト組成物のフェライト粉の粒度分布のピー
クは、単一であり、そのピーク位置は、粒径が0.91
μmの位置にあり、0.4〜0.8μmの範囲外であっ
た。
【0067】また、トロイダル形状のフェライト焼結体
の焼結密度は、4.88g/cm であり、透磁率μは
695であった。また、比較例2に係る積層型チップイ
ンダクタのインダクタンスは、65μHであった。
【0068】比較例3 スラリー粘度およびボールミル機の回転数を変化させ、
比表面積8m/gになるまで粉砕し、実施例1と異
なるピーク位置の粒径分布を持つ以外は、実施例1と同
じ条件で、Ni−Cu−Zn系フェライト組成物を調製
し、実施例1と同様にして、トロイダル形状の焼結体
と、積層型チップインダクタとを作製した。
【0069】表1および図4に示すように、比較例3に
係るフェライト組成物のフェライト粉の粒度分布のピー
クは、二つであり、その第1ピーク位置は、粒径が0.
69μmの位置にあり、第2ピーク位置は、粒径が3.
01μmの位置にあった。また、第2ピークの頻度%
(B)を第1ピークの頻度%(A)で除した値(B/
A)は、0.25であり、0.2より大きかった。
【0070】また、トロイダル形状のフェライト焼結体
の焼結密度は、4.85g/cm であり、透磁率μは
738であった。また、比較例3に係る積層型チップイ
ンダクタのインダクタンスは、72μHであった。
【0071】比較例4 スラリー粘度およびボールミル機の回転数を変化させ、
比表面積8m/gになるまで粉砕し、実施例1と異
なるピーク位置の粒径分布を持つ以外は、実施例1と同
じ条件で、Ni−Cu−Zn系フェライト組成物を調製
し、実施例1と同様にして、トロイダル形状の焼結体
と、積層型チップインダクタとを作製した。
【0072】表1に示すように、比較例4に係るフェラ
イト組成物のフェライト粉の粒度分布のピークは、二つ
であり、その第1ピーク位置は、粒径が0.93μmの
位置にあり、0.4〜0.8μmの範囲外であり、第2
ピーク位置は、粒径が3.85μmの位置にあった。ま
た、第2ピークの頻度%(B)を第1ピークの頻度%
(A)で除した値(B/A)は、0.11であった。
【0073】また、トロイダル形状のフェライト焼結体
の焼結密度は、4.81g/cm であり、透磁率μは
546であった。また、比較例4に係る積層型チップイ
ンダクタのインダクタンスは、53μHであった。
【0074】評価 表1に示すように、実施例1および2と、比較例1、2
および4とを比較することで、フェライト粉の粒度分布
のピークが単一の場合には、そのピーク位置が0.4〜
0.8μmの範囲にある場合に、焼結密度で5g/cm
以上で、透磁率が900以上のトロイダル形状の焼
結体が得られることが確認できた。また、その場合に、
インダクタンスが80μH以上の積層型チップインダク
タが得られることが確認できた。
【0075】また、実施例3および4と、比較例3とを
比較することで、フェライト粉の粒度分布のピークが二
つの場合には、第1ピークの位置が0.4〜0.8μm
の範囲であり、且つB/Aが0.2以下である場合に、
焼結密度で5g/cm以上で、透磁率が900以上
のトロイダル形状の焼結体が得られることが確認でき
た。また、その場合に、インダクタンスが80μH以上
の積層型チップインダクタが得られることが確認でき
た。
【0076】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、NiCuZnフェライトの粒度分布のピークの位置
の範囲を所定範囲内に規定すること、または、その粒度
分布のピークが2つの場合、第1ピークの頻度%(A)
と第2ピークの頻度%(B)の比率(B/A)を所定範
囲内に規定することによって、磁性フェライト組成物の
低温焼結性が向上し、焼成時の結晶粒成長が促進され、
本発明の磁性フェライト組成物で構成された焼結体およ
び/または積層型電子部品は、高密度化、高特性化が可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の一実施形態に係る積層型チッ
プインダクタの一部断面斜視図である。
【図2】 図2は図1に示すII−II線に沿う概略断面図
である。
【図3】 図3は本発明の他の実施形態に係るLC複合
チップ部品の一例を示す概略断面図である。
【図4】 図4は本発明の実施例および比較例に係るフ
ェライト組成物の粒径と頻度%との関係を示すグラフで
ある。
【図5】 図5は本発明の実施例および比較例に係るフ
ェライト組成物の加熱収縮曲線を示すグラフである。
【符号の説明】
1…積層型チップインダクタ 2…磁性フェライト層 3…内部電極層 4…チップ本体 5…外部電極 11…LC複合素子 12…チップコンデンサ部 13…チップインダクタ部 15…外部電極 21…セラミック誘電体層 22…内部電極層 32…磁性フェライト層 33…内部電極層
フロントページの続き (72)発明者 遠藤 真視 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 Fターム(参考) 4G002 AA06 AB02 AE02 5E041 AB01 AB03 AB19 BD01 CA01 HB03 NN02 NN06 5E070 AA01 AB10 BA12 BB03 CB01 CB13

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄酸化物、ニッケル酸化物、銅酸化物お
    よび亜鉛酸化物を主成分とするフェライト粉を有するフ
    ェライト組成物において、 前記フェライト粉の粒度分布のピークの位置が0.4〜
    0.8μmの範囲にあることを特徴とするフェライト組
    成物。
  2. 【請求項2】 前記フェライト粉の粒度分布のピークが
    単一であることを特徴とする請求項1に記載のフェライ
    ト組成物。
  3. 【請求項3】 前記フェライト粉の粒度分布のピークの
    頻度%が10%以上である請求項2に記載のフェライト
    組成物。
  4. 【請求項4】 前記フェライト粉の粒度分布のピークが
    少なくとも2つであり、粒径が0.4μm〜0.8μm
    の間にある第1ピークの頻度%(A)に対して、粒径が
    0.8μm〜10μmの間にある第2ピークの頻度%
    (B)の比率(B/A)が、0.2以下であることを特
    徴とする請求項1に記載のフェライト組成物。
  5. 【請求項5】 鉄酸化物、ニッケル酸化物、銅酸化物お
    よび亜鉛酸化物を主成分とするフェライト粉の粒度分布
    のピークの位置が0.4〜0.8μmの範囲にあるフェ
    ライト組成物を焼成して得られるフェライト焼結体であ
    って、 焼成後の前記フェライト焼結体が、40〜50mol%
    の鉄酸化物と、4〜50mol%のニッケル酸化物と、
    4〜30mol%の銅酸化物と、0.5〜35mol%
    の亜鉛酸化物とを有するフェライト焼結体。
  6. 【請求項6】 複数のフェライト層と、前記フェライト
    層の間に積層された複数の内部電極層とを有する積層型
    電子部品であって、 前記フェライト層が、鉄酸化物、ニッケル酸化物、銅酸
    化物および亜鉛酸化物を主成分とするフェライト粉の粒
    度分布のピークの位置が0.4〜0.8μmの範囲にあ
    るフェライト組成物を焼成して得られることを特徴とす
    る積層型電子部品。
  7. 【請求項7】 鉄酸化物、ニッケル酸化物、銅酸化物お
    よび亜鉛酸化物を主成分とするフェライト粉の粒度分布
    のピークの位置が0.4〜0.8μmの範囲にあるフェ
    ライト組成物を焼成することを特徴とするフェライト焼
    結体の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記フェライト粉の粒度分布のピークが
    単一であることを特徴とする請求項7に記載のフェライ
    ト焼結体の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記フェライト粉の粒度分布のピークが
    少なくとも2つであり、粒径が0.4μm〜0.8μm
    の間にある第1ピークの頻度%(A)に対して、粒径が
    0.8μm〜10μmの間にある第2ピークの頻度%
    (B)の比率(B/A)が、0.2以下であることを特
    徴とする請求項7に記載のフェライト焼結体の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 鉄酸化物、ニッケル酸化物、銅酸化物
    および亜鉛酸化物を主成分とするフェライト粉の粒度分
    布のピークの位置が0.4〜0.8μmの範囲にあるフ
    ェライト組成物を含むフェライトペーストを用いて、フ
    ェライト層となる焼成前フェライト層を形成する工程
    と、 前記焼成前フェライト層の表面に、内部電極層となる焼
    成前内部電極層を形成する工程と、 前記焼成前フェライト層および焼成前内部電極層を含む
    積層体を焼成する工程とを有する積層型電子部品の製造
    方法。
  11. 【請求項11】 前記フェライト粉の粒度分布のピーク
    が単一であることを特徴とする請求項10に記載の積層
    型電子部品の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記フェライト粉の粒度分布のピーク
    が少なくとも2つであり、粒径が0.4μm〜0.8μ
    mの間にある第1ピークの頻度%(A)に対して、粒径
    が0.8μm〜10μmの間にある第2ピークの頻度%
    (B)の比率(B/A)が、0.2以下であることを特
    徴とする請求項10に記載の積層型電子部品の製造方
    法。
JP11176954A 1999-06-23 1999-06-23 フェライト組成物、フェライト焼結体、積層型電子部品およびこれらの製造方法 Pending JP2001010820A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11176954A JP2001010820A (ja) 1999-06-23 1999-06-23 フェライト組成物、フェライト焼結体、積層型電子部品およびこれらの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11176954A JP2001010820A (ja) 1999-06-23 1999-06-23 フェライト組成物、フェライト焼結体、積層型電子部品およびこれらの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001010820A true JP2001010820A (ja) 2001-01-16

Family

ID=16022633

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11176954A Pending JP2001010820A (ja) 1999-06-23 1999-06-23 フェライト組成物、フェライト焼結体、積層型電子部品およびこれらの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001010820A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008127230A (ja) * 2006-11-17 2008-06-05 Jfe Ferrite Corp MnZnNiフェライト
JP2008288332A (ja) * 2007-05-16 2008-11-27 Tdk Corp フェライトペースト、及び積層型セラミック部品の製造方法。
WO2010038890A1 (ja) 2008-09-30 2010-04-08 双信電機株式会社 複合電子部品
JP2010114407A (ja) * 2008-10-10 2010-05-20 Dowa Electronics Materials Co Ltd 混合フェライト粉およびその製造方法、並びに、電波吸収体
JP2013102127A (ja) * 2011-11-07 2013-05-23 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd 積層型インダクタ及びその製造方法
JP2013110171A (ja) * 2011-11-17 2013-06-06 Taiyo Yuden Co Ltd 積層インダクタ
JP2014049750A (ja) * 2012-08-29 2014-03-17 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd コイル部品及びその製造方法
JP2015149466A (ja) * 2014-02-04 2015-08-20 サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. 複合電子部品及びその実装基板
CN109716456A (zh) * 2016-09-30 2019-05-03 保德科技股份有限公司 Ni-Zn-Cu系铁氧体粒子、树脂组合物及树脂成形体

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008127230A (ja) * 2006-11-17 2008-06-05 Jfe Ferrite Corp MnZnNiフェライト
JP2008288332A (ja) * 2007-05-16 2008-11-27 Tdk Corp フェライトペースト、及び積層型セラミック部品の製造方法。
US8563871B2 (en) 2008-09-30 2013-10-22 Soshin Electric Co., Ltd. Composite electronic parts
WO2010038890A1 (ja) 2008-09-30 2010-04-08 双信電機株式会社 複合電子部品
EP2330604A4 (en) * 2008-09-30 2018-03-28 Soshin Electric Co. Ltd. Composite electronic component
JP2010114407A (ja) * 2008-10-10 2010-05-20 Dowa Electronics Materials Co Ltd 混合フェライト粉およびその製造方法、並びに、電波吸収体
JP2013102127A (ja) * 2011-11-07 2013-05-23 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd 積層型インダクタ及びその製造方法
JP2013110171A (ja) * 2011-11-17 2013-06-06 Taiyo Yuden Co Ltd 積層インダクタ
JP2014049750A (ja) * 2012-08-29 2014-03-17 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd コイル部品及びその製造方法
KR101771732B1 (ko) * 2012-08-29 2017-08-25 삼성전기주식회사 코일부품 및 이의 제조 방법
JP2015149466A (ja) * 2014-02-04 2015-08-20 サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. 複合電子部品及びその実装基板
CN109716456A (zh) * 2016-09-30 2019-05-03 保德科技股份有限公司 Ni-Zn-Cu系铁氧体粒子、树脂组合物及树脂成形体
US20190341177A1 (en) * 2016-09-30 2019-11-07 Powdertech Co., Ltd. Ni-zn-cu ferrite particle, resin composition, and resin molding
US10825593B2 (en) * 2016-09-30 2020-11-03 Powdertech Co., Ltd. Ni—Zn—Cu ferrite particle, resin composition, and resin molding

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6749768B2 (en) Magnetic ferrite powder, magnetic ferrite sinter, layered ferrite part, and process for producing layered ferrite part
JP2010018482A (ja) フェライト及びその製造方法
KR102232105B1 (ko) 페라이트 조성물 및 적층 전자 부품
EP1219577B1 (en) Low temperature sintered ferrite material and ferrite parts using the same
JP2002015913A (ja) 磁性フェライト粉末、磁性フェライト焼結体、積層型フェライト部品および積層型フェライト部品の製造方法
JP4069284B2 (ja) 磁性フェライト材料および積層型フェライト部品
JP2001010820A (ja) フェライト組成物、フェライト焼結体、積層型電子部品およびこれらの製造方法
KR102362501B1 (ko) 페라이트 조성물 및 적층 전자 부품
JP2020061522A (ja) 積層コイル部品
JP3975051B2 (ja) 磁性フェライトの製造方法、積層型チップフェライト部品の製造方法及びlc複合積層部品の製造方法
CN111484323B (zh) 铁氧体组合物和层叠电子部件
JP3381939B2 (ja) フェライト焼結体、チップインダクタ部品、複合積層部品および磁心
JP4449091B2 (ja) 磁性フェライト材料、積層型チップフェライト部品、複合積層型部品および磁心
JP3921348B2 (ja) 積層型フェライト部品
JP2002260914A (ja) 磁性酸化物焼結体およびこれを用いた高周波回路部品
US20220306541A1 (en) Ferrite composition and electronic component
JP2002100509A (ja) 複合型磁性体磁器材料及びその製造方法
US20230402211A1 (en) Ferrite composition, ferrite sintered body, and electronic device
JP4074437B2 (ja) 磁性酸化物焼結体およびこれを用いた高周波回路部品
JP3635412B2 (ja) 磁性フェライトの製造方法
JP3769137B2 (ja) インダクタンス素子及びその製造方法
JP3421656B2 (ja) セラミックインダクタ用フェライト材料及び部品
JP2002260912A (ja) 磁性酸化物焼結体およびこれを用いた高周波回路部品
JP2002100510A (ja) 低誘電率磁性体磁器材料及びその製造方法
JP3392792B2 (ja) 積層型フェライト部品

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20030513