JP2007197275A - セラミックス粉末およびその用途 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来よりも高濃度にして鋳込み成形等の作業性の良好な水スラリーを調製することのできるセラミックス粉末を提供する。後加工を著しく軽減することのできる寸法精度を高めたセラミックス焼結体を提供する。
【解決手段】レーザー回折散乱式粒度分布測定機にて測定された粒度において、少なくとも三つの山を持つ多峰性の頻度粒度分布を有し、第一の山の極大粒子径が0.3〜1μm、第二の山の極大粒子径が3〜10μm、第三の山の極大粒子径が30〜100μmの範囲内にあり、しかも12〜24μmの粒子の割合が12質量%以下(0%を含む)であることを特徴とするセラミックス粉末。本発明のセラミックス粉末を含む成形体の焼結体からなることを特徴とするセラミックス焼結体。
【選択図】 なし

Description

本発明は、特に成形体の原料に適したセラミックス粉末およびその用途に関する。
従来、シリカガラスは、化学薬品容器、光学機器、分析・計測器具等に幅広く用いられている。シリカガラス成形体は、天然水晶、石英等の高純度シリカ粉末を電気、酸水素炎等で溶融、冷却して得られたシリカガラス塊を、切断、研削、研磨等の加工を経て製造する溶融法により製造されており、はなはだ加工労力を要するものであった。この問題を解決するため、シリカガラス粉末の水スラリーを調製し、鋳込み成形した後、焼結する鋳込み成形法が提案(特許文献1)されている。しかしながら、成形等の作業性を確保するためのスラリー濃度が低いので、成形体の相対密度は理論値の70〜85%と低いものとなり、これを焼結して製造されたシリカガラス焼結体は、寸法精度が悪く、従来の溶融法ほどではないが、それでもかなりの後加工が必要であった。このような後加工は、シリカガラス粉末を用いる焼結体に限らず、コージェライト、アルミナ、マグネシア、窒化ホウ素、窒化ケイ素等のセラミックス粉末を用いる成形法に共通していた。
特開平11−209133号公報
本発明の目的は、従来よりも高濃度にして鋳込み成形等の作業性の良好な水スラリーを調製することのできるセラミックス粉末を提供することである。また、他の目的は、後加工を著しく軽減することのできる寸法精度を高めたセラミックス焼結体を提供することである。
本発明は、レーザー回折散乱式粒度分布測定機にて測定された粒度において、少なくとも三つの山を持つ多峰性の頻度粒度分布を有し、第一の山の極大粒子径が0.3〜1μm、第二の山の極大粒子径が3〜10μm、第三の山の極大粒子径が30〜100μmの範囲内にあり、しかも12〜24μmの粒子の割合が12質量%以下(0%を含む)であることを特徴とするセラミックス粉末である。
本発明においては、(1)第一の山の極大粒子径の頻度値が3〜10質量%、第二の山の極大粒子径の頻度値が6〜12質量%、第三の山の極大粒子径の頻度値が12〜20質量%であること、(2)45μm以上の粒子の平均球形度が0.80以上であること、(3)セラミックス粉末が非晶質シリカ粉末であること、から選ばれた少なくとも一つの実施態様を備えていることが好ましい。
また、本発明は、本発明のセラミックス粉末を含む成形体の焼結体からなることを特徴とするセラミックス焼結体である。
本発明によれば、成形作業に支障を与えない水スラリーにして、そのセラミックス粉末濃度を90質量%以上にすることが可能となるため、成形体の相対密度が95%以上となり、焼結体の相対密度が98%以上、焼結時の線収縮率が3%以下のセラミックス焼結体の提供が可能となる。
本発明のセラミックス粉末の材質は、例えばシリカ、アルミナ、チタニア、マグネシア、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素等の成形可能な粉末である。これらの粉末は単独で用いてもよく、また二種類以上混合してもよいが、シリカガラス焼結体を製造するには、非晶質シリカ粉末すなわちシリカガラス粉末が最適である。非晶質シリカ粉末の非晶質率は、後記方法で測定された値として95%以上であることが好ましい。
本発明のセラミックス粉末の特徴は、レーザー回折散乱式粒度分布測定機にて測定された粒度において、少なくとも三つの山を持つ多峰性の頻度粒度分布を有し、その第一の山の極大粒子径が0.3〜1μm、第二の山の極大粒子径が3〜10μm、第三の山の極大粒子径が30〜100μmの範囲内にあること、そして12〜24μmの粒子の含有率が12質量%以下(0%を含む)であること、である。このようなセラミックス粉末を用いることによって、成形体の相対密度を大きくすることができるので、セラミックス焼結体の寸法精度が高くなり、研削、研磨等の後加工の手間、負担が著しく軽減される。
第一の山の極大粒子径が0.3μm未満であると、セラミックス粉末が細かすぎて高濃度の水スラリーの調製が容易でなくなり、逆に第三の山の極大粒子径が100μmをこえると、成形体の焼結活性が劣り、緻密化しにくく、また焼結体の表面粗さが粗くなるため好ましくない。
30〜100μmの範囲に極大粒子径がある第三の山の粒子群は、本発明のセラミックス粉末の主粒であるが、その極大粒子径が30μm未満であると、高濃度かつ低粘度の水スラリーの調製が容易でなくなり、100μmをこえると焼結活性が低下する。高濃度かつ低粘度の水スラリーの調製の容易さ、混合・撹拌・成形等の機器類の損耗、及び成形体の焼結活性を考慮すると、第三の山の極大粒子径は40〜60μmの範囲にあることがより好ましい。
3〜10μmの範囲に極大粒子径がある第二の山の粒子群は、第三の山の粒子群の間隙に入り込み、粒子の充填構造を密にするので水スラリー粘度を一層低下させ、成形体の相対密度をより高くすることができる。好ましくは3〜7μmである。とくに、第二の山の極大粒子径を、第三の山の極大粒子径に対し0.1〜0.2倍の関係に調整しておくことによって、より高密度の成形体の成形が可能となる。
0.3〜1μmの範囲に極大粒子径がある第一の山の粒子群は、第三の山の粒子群と第二の山の粒子群によって構成される粒子の充填構造の隙間に入り込み、充填構造をさらに密にする。その結果、より高濃度かつ低粘度化された水スラリーの調製が可能となるので、成形体の相対密度が一段と高くなる。
本発明のセラミックス粉末は、12〜24μmの粒子の含有率が12質量%以下(0%を含む)である。12〜24μmの粒子群は、上記した三つの山の粒子群から構成される密充填構造には不要であり、これらの粒子の割合が多いほど高濃度かつ低粘度の水スラリーの調製が難しくなる。12〜24μmの粒子の含有率は少ないほど好ましく、10質量%以下(0%を含む)が好ましい。この条件は極めて重要であり、12〜24μmの粒子群を厳格に制御したセラミックス粉末はこれまでにない。
第一の山の極大粒子径の頻度値が3〜10質量%、第二の山の極大粒子径の頻度値が6〜12質量%、第三の山の極大粒子径の頻度値が12〜20質量%であることが好ましい。これによって、高濃度の水スラリーであっても、粘度特性がよりニュートン流体に近づくので作業性が良好なものとなる。すなわち、第一の山の極大粒子径の頻度値が10質量%より大きく、第二の山の極大粒子径の頻度値が12質量%より大きく、また第三の極大粒子径の頻度値が12質量%より小さいと、セラミックス粉末の粒度分布が細かくなり、これを用いた水スラリーは、低せん断速度領域で粘度が高くなる減少、いわゆるチキソトロピー性が著しくなり、精密成形体を得る際に細部にスラリーが浸透し難くなる恐れがある。一方、第一の山の極大粒子径の頻度値が4質量%より小さく、第二の山の極大粒子径の頻度値が6質量%より小さく、また第三の極大粒子径の頻度値が20質量%より大きいと、セラミックス粉末の粒度分布が粗くなり、水スラリーを調製すると、高せん断速度領域で粘度が高くなる減少、いわゆるダイラタンシー性が強くなり、水スラリーの粘度が高くなって生産性が低下する恐れがある。
また、本発明のセラミックス粉末においては、45μm以上の粒子の平均球形度は0.80以上であることが好ましい。これによって、同一濃度の水スラリーの粘度が更に低下する。
セラミックス粉末の純度は98質量%以上であることが好ましい。成分数が2以上の混合物または複合酸化物である場合は、それらを構成している成分は不純物としない。シリカガラス粉末を成形、焼結してシリカガラス焼結体を製造する場合、シリカガラス粉末以外の不純物濃度、NaO、KO、CaO、MgO、Al、Feの総和が、3000μg/g以下であることが好ましい。とくに、アルカリ金属、アルカリ土類金属、摩耗金属などの不純物は焼成時にシリカガラスを結晶化させてしまう傾向が強いため注意が必要である。
本発明のセラミックス粉末は、簡単には、平均粒径が0.3〜1μmの粒子と、3〜10μmの粒子と、30〜100μmの粒子を混合することによって製造することができる。また、セラミックス粉末が球状アルミナ粉末、球状シリカ粉末等の酸化物粉末であるときは、高温火炎中に粉末原料を噴射し、溶融球状化処理した後、例えば重量沈降室、サイクロン、バグフィルター、電気集塵機等の捕集装置で回収する方法において、粉末原料の粒度、噴射量、火炎温度などの処理条件を適宜変更するか、回収粉を分級、篩分け、混合などの操作をするか、又は両者の併用によって製造することができる。
本発明のセラミックス焼結体は、本発明のセラミックス粉末を用いた成形体の焼結物である。成形体、例えばセラミックス粉末の水スラリーを調製し、それを成形することによって製造することができる。セラミックス粉末の水スラリーは、セラミックス粉末とイオン交換水とを、ボールミル、らいかい機、撹拌式ミキサー、自転公転式ミキサーなどで混合することによって調製できる。スラリー化に際しては、消泡剤、分散剤、バインダー等を適宜添加しても良い。水スラリーの配合の一例を示せば、セラミックス粉末が85〜95質量%、イオン交換水が5〜15質量%、バインダーが3質量%以下(0%を含む)である。
水スラリーの成形方法は、鋳込み成形法、押し出し成形法、射出成形法、ドクターブレード成形法、テープ成形法などが利用できるが、複雑な形状の成形体を成形する場合には、鋳込み成形法が好適である。
成形体の焼結は、1200〜1600℃の範囲の温度で10分〜3時間保持して行うことが好ましい。焼結温度が1200℃未満であると、焼結が不十分となる恐れがあり、1600℃をこえると焼結体が溶融軟化し形態保持性が悪化する恐れがある。また、セラミックス粉末がシリカガラス粉末である場合には失透する恐れがある。焼結雰囲気は、残留気孔の除去、表面の平滑性の付与の点から、0.1torr以下の減圧下であることが好ましい。また、成形体を焼結する前に、400〜1000℃の温度で保持し、十分に水分を除去し脱気しておくことは好ましいことである。
本明細書に記載されたセラミックス粉末の粒度は、レーザー回折散乱法による粒度測定に基づく値である。測定機としては、例えばシーラス社製商品名「シーラスグラニュロメーター モデル920」がある。測定は、水と試料を混合し、超音波ホモジナイザーで、200Wの出力で1分間分散処理してから行う。なお、粒度分布は、粒子径チャンネルが0.3、1、1.5、2、3、4、6、8、12、16、24、32、48、64、96、128、196μmにして測定を行った。
また、極大粒子径とは、レーザー回折散乱法による頻度粒度分布において、極大値を示す粒子範囲の中心値のことである。たとえば、累積粒度分布で、32μmまでの累積値が50質量%、48μmまでの累積値が65質量%、64μmまでの累積値が70質量%であるときは、極大値を示す粒子範囲は、32〜48μmの間で、その頻度値は15%、極大径は32μmと48μmの中心である40μmと計算される。
平均球形度は、実体顕微鏡(例えばニコン社製商品名「モデルSMZ−10型」)等にて撮影した粒子像を画像解析装置(例えばマウンテック社製商品名「MacView」)に取り込み、写真から粒子の投影面積(A)と周囲長(PM)を測定する。周囲長(PM)に対応する真円の面積を(B)とすると、その粒子の真円度はA/Bとなるので、試料の周囲長(PM)と同一の周囲長を持つ真円を想定すると、PM=2πr、B=πrであるから、B=π×(PM/2π)となり、個々の粒子の球形度は、球形度=A/B=A×4π/(PM)としなる。このようにして得られた任意の粒子200個の球形度を求めその平均値を平均球形度とした。
非晶質率は、粉末X線回折装置(例えばRIGAKU社製商品名「モデルMini Flex」)を用い、CuKα線の2θが26°〜27.5°の範囲においてX線回折分析を行い、特定回折ピークの強度比から測定した。たとえば、シリカ粉末の場合、結晶質シリカは、26.7°に主ピークが存在するが、非晶質シリカではピークは存在しない。非晶質シリカと結晶質シリカが混在していると、結晶質シリカの割合に応じた26.7°のピーク高さが得られるので、結晶質シリカ標準試料のX線強度に対する試料のX線強度の比から、結晶質シリカ混在比(試料のX線回折強度/結晶質シリカのX線回折強度)を算出し、式、非晶質率(%)=(1−結晶質シリカ混在比)×100から非晶質率を求めた。
不純物量は、例えば蛍光X線分析装置(XRF)、エネルギー分散型蛍光X線分析装置(EDX)、原子吸光光度計(AAS)、プラズマ発光分光分析装置(ICP)などによって測定することができる。本発明では、シリカガラス粉末の純度は、フッ化水素、過塩素酸の混合溶液で加熱溶解し、純水で稀釈してから、島津製作所社製原子吸光光度計を用いて測定した。
実施例1〜5 比較例1〜12
天然珪石の粉砕物をLPGと酸素との燃焼により形成される高温火炎中に供給し、溶融球状化処理を行って、球状非晶質シリカ粉末を得た。火炎形成条件、原料粒度、原料供給量、分級条件、混合条件を調整して、表1、表2に示される17種の球状非晶質シリカ粉末A〜Qを製造した。具体的には、極大粒子径、極大粒子径の頻度値、及び12〜24μm粒子の含有率の調整は、原料粒度、球状化処理粉の多段篩分け操作の条件、及び篩分け操作で回収された粗粒子、中粒子、微粒子、超微粒子の混合量を変更することにより行った。平均球形度の制御は、火炎温度と原料供給量の調整により行った。
球状非晶質シリカ粉末A〜Qの非晶質率はいずれも99.5%以上、NaO、KO、CaO、MgO、Al、Fe濃度の総和は1500μg/g以下であった。これらの粉末の粒度分布を測定し、極大粒子径、極大粒子径の頻度値、12〜24μm粒子の割合を求めた。また、45μm以上の粒子の平均球形度も求めた。0.3〜1μmの範囲、3〜10μmの範囲、及び30〜100μmの範囲における極大粒子径をそれぞれP1、P2、P3とし、またそれぞれの極大粒子径の頻度値をF1、F2、F3として表1、表2に示した。
セラミックス粉末の作業性(ハンドリング性)及び焼結特性を評価するため、水スラリーを調製し、その鋳込み成形体を製造し、その成形体を焼結してセラミックス焼結体を製造した。具体的には、セラミックス粉末1800gにイオン交換水160gとアクリル系バインダー40gとを加え、自転公転式撹拌ミキサーで、自転600rpm、公転2000rpmの条件下で30秒間混合した後、140μmの篩を通過させて水スラリーを調製した。これを、真空脱泡を行った後、振動をかけながら石膏型に流し込み鋳込み成形を行った。得られた100mm×150mm×5mmの板状成形体を12時間自然乾燥させた後、鋳込み成形体の石膏型と接した面をナイロンブラシで研磨し、0.1torr以下の減圧雰囲気下、900℃で2時間脱気処理を行った。この成形体を、0.1torr以下の減圧雰囲気下、1550℃で30分間焼成してセラミックス焼結体を製造した。これらの過程において、以下の評価を実施した。それらの結果を表1、表2に示す。
(1)スラリー化に必要な水量
セラミックス粉末100gにイオン交換水を加え、自転公転式撹拌ミキサー(シンキー社製商品名「モデルAR−350M」)で、自転600rpm、公転2000rpmの条件下で30秒間混合し、スラリー化に必要なイオン交換水の最少水量を測定した。この値が小さいほど充填性が良好なことを意味し、成形体の相対密度が高くなる。ここで、スラリー化の終点判断は、全体が鋼ベラで、ラセン状に巻き起こる点とした。(JIS K5101 吸油量測定方法に準拠した。)
(2)スラリー硬さ
デジタルフォースゲージ(イマダ社製商品名「モデルDPS2」)を縦型電動スタンド(モデルMX−500N、イマダ社製)に取り付け、断面積1cmの円板ロッドを5mm/秒の降下速度で上記の最少水量の水スラリーに押しつけ、深さ5mmを押しつけるのに必要な圧力を測定した。スラリーが硬いと、水スラリーの生産性が低下し、また粘度も高いので、精密成形体を得る際に細部にスラリーが浸透しなくなる恐れがある。
(3)相対密度
成形体の相対密度は、長さ、幅、厚み、質量を測定し、非晶質シリカの理論密度(2.21g/cm)から計算で求めた。セラミックス焼結体の相対密度はアルキメデス法により求めた。
(4)セラミックス焼結体の線収縮率
焼結後の長さを焼結前の長さで除することによって求めた。
(6)セラミックス焼結体の表面粗さRa
触針式表面粗さ計(モデルE−35A、東京精密社製)を用いて測定した。
Figure 2007197275
Figure 2007197275
実施例と比較例の対比から明らかなように、本発明のセラミックス粉末によれば、比較例よりも同一粘度にして高濃度の水スラリーを調製することができる。その結果、成形体の相対密度が95%以上、セラミックス焼結体の相対密度が98%以上、線収縮率が1.5%以下にすることが可能となるので、後加工の手間、負担が少なくなり、また表面粗さRaが小さいものとなる。
本発明のセラミックス粉末は、セラミックス焼結体の製造原料の他に、樹脂又はゴムの充填材等として使用可能である。また、本発明のセラミックス焼結体は、各種耐火物、炉材、治具、化学薬品容器、光学機器、分析・計測器具等として使用可能である。

Claims (5)

  1. レーザー回折散乱式粒度分布測定機にて測定された粒度において、少なくとも三つの山を持つ多峰性の頻度粒度分布を有し、第一の山の極大粒子径が0.3〜1μm、第二の山の極大粒子径が3〜10μm、第三の山の極大粒子径が30〜100μmの範囲内にあり、しかも12〜24μmの粒子の割合が12質量%以下(0%を含む)であることを特徴とするセラミックス粉末。
  2. 第一の山の極大粒子径の頻度値が3〜10質量%、第二の山の極大粒子径の頻度値が6〜12質量%、第三の山の極大粒子径の頻度値が12〜20質量%であることを特徴とする請求項1に記載のセラミックス粉末。
  3. 45μm以上の粒子の平均球形度が0.80以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のセラミックス粉末。
  4. セラミックス粉末が、非晶質シリカ粉末であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のセラミックス粉末。
  5. 請求項1〜4に記載のいずれかのセラミックス粉末を含む成形体の焼結体からなることを特徴とするセラミックス焼結体。
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