JP4395114B2 - 球状金属酸化物粉末の製造方法 - Google Patents
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(1)原料がシリカ粉末で製造された球状シリカ粉末である場合は、300℃以上の気流を用い、コアンダブロックの入口の流速を50m/s以上とし、
(2)原料が金属シリコン粉末で製造された球状シリカ粉末である場合は、250℃以上の気流を用い、コアンダブロックの入口の流速を100m/s以上とし、
(3)原料がアルミナ粉末で製造された球状アルミナ粉末である場合は、210℃以上の気流を用い、コアンダブロックの入口の流速を85m/s以上とし、
(4)原料がアルミニウム粉末で製造された球状アルミナ粉末である場合は、240℃以上の気流を用い、コアンダブロックの入口の流速を65m/s以上として
行うことを特徴とする、平均粒子径0.1〜2μm、比表面積2〜30m2/g、15μm以上の粗大粒子数が80個/g以下、15μm以上の金属粒子数が4個/g以下である球状シリカ粉末又は球状アルミナ粉末の製造方法である。
また、本発明は、球状シリカ粉末の場合はアルミナ、酸化鉄、酸化ナトリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウムの含有量がそれぞれ50ppm以下であることが好ましく、球状アルミナ粉末の場合はシリカ、酸化鉄、酸化ナトリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウムの含有量がそれぞれ50ppm以下であることが好ましい。
LPG−酸素で形成された火炎中にシリカ粉末原料(平均粒子径1.5μm)を10kg/hrのフィード量で連続的に供給した。火炎による熱処理を受けて製造された球状金属酸化物粉末を、ブロワーでコアンダブロック構造を有する気流分級機(株式会社マツボー社製商品名「エルボージェット分級機」)に送給し気流分級した後、バグフィルターで捕集した。気流のガス温度は300℃、コアンダブロック入口の流速は80m/sである。バグフィルターからの回収粉末について以下の特性を測定した。それらの結果を表1に示す。
原料粉末の種類を表1に示す材質に変更したこと(実施例2〜4、6〜8、比較例3)、原料粉末の不純物量を変更したこと(実施例11、13、比較例4〜6)、気流温度を120℃としたこと(比較例7)、気流分級機入口の流速を40m/sとしたこと(比較例8)以外は、実施例1と同様にして粉末を製造した。なお、原料粉末の金属シリコン、アルミニウムの平均粒子径は10μm、アルミナのそれは0.6μmである。それらの結果を表1、表2示す。
球状金属酸化物微粉末10gを5質量%水スラリーとして超音波分散処理後、15μm目開きのナイロンメッシュにて吸引濾過した。篩上残分をマイクロスコープにて観察し、粗粒子数及び金属粒子数をカウントした。ここで、着色しており金属光沢を持つ粒子を金属粒子としてカウントした。カウントした金属粒子を化学発光分析で同定したところ、シリコン、アルミニウム、鉄、クロム及びニッケルであることを確認した。
(2)不純物量
化学発光分析を用いて各元素の不純物量を測定した後、不純物量が全て酸化物由来の不純物として計算して求めた。
気流分級処理をすることなくバグフィルターで回収したこと以外は実施例1(比較例1)又は実施例4(比較例2)と同様にして粉末を製造した。それらの結果を表2に示す。
上記実施例、比較例で製造された球状金属酸化物粉末60質量部に、市販のポリビニルアルコールを39質量部と分散剤(ポリカルボン酸アンモニウム塩 東亞合成社製商品名「A−6114」)1質量部を加えて混合し、加熱ニーダーを用いて150℃で30分間混練した後、ロール機でシート化し、粉砕してフレーク状とした。このフレーク状物を内部を160℃に加熱した押出成形機で幅100mm×厚さ1mmのシート状に押出成形し、長さ100mmに切りそろえて成形体を製造した。これを大気中50℃/hrの昇温速度で600℃、1時間保持して脱脂した後、10Paの真空中、シリカ系の場合、1400℃、2時間、アルミナ系の場合(実施例6〜8、比較例3)、1500℃、2時間保持し、焼結体を得た。得られた焼結体について、以下の評価を行った。それらの結果を表3、表4に示す。
得られた焼結体の色調、欠陥等を目視にて評価した。
(4)非晶質率
焼結体から試料を切り出し、上記したX線回折法にて非晶質率を測定した。なお、アルミナ系(実施例6〜8、比較例3)は全てα−アルミナの結晶ピークのみが認められた。
(5)相対密度
アルキメデス法によって密度を測定し、球状金属酸化物微粉末の理論密度から算出した。球状金属酸化物粉末がシリカの場合は、非晶質シリカの理論密度に2.21g/cm3を用いた。
(6)表面粗さ(Ra)
焼結体の表面粗さRaを、触針式表面粗さ計(東京精密社製商品名「モデルE−35A」)を用いて測定した。
球状金属酸化物微粉末の半導体封止材料の充填材としての特性を評価するため、実施例1、3、7及び比較例2のそれぞれの球状金属酸化物微粉末を用いて液状封止材を調製し、以下に従う間隙浸透性及び短絡(ショート)発生状況を測定した。それらの結果を表5に示す。
球状金属酸化物微粉末50質量部に、ビスフェノールF型液状エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製商品名「エピコート807」、エポキシ当量169)を22質量部、シランカップリング剤(信越化学工業社製商品名「KBM−403」)を0.5質量部、硬化剤としてメチルテトラヒドロ無水フタル酸(新日本理化社製商品名「MH700」、酸無水物当量168、)を20質量部、硬化促進剤として1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(サンアプロ社製商品名「DBU」)を7.5質量部を配合し、自転−公転式のプラネタリーミキサー(シンキー社製商品名「あわとり練太郎AR−360M」)を用いて、自転2000rpm、公転600rpmの条件で10分間混合した後、真空脱泡して液状封止材を調製した。
10μm、30μmのギャップを形成した二枚重ねの平滑なガラス板をホットプレート上に載せ、100℃に加熱し、上記ガラス板の間隙に液状封止材を浸透させた。5分間で浸透した距離を計測し、各ギャップでの浸透距離の平均値にて浸透性を評価した。
(8)短絡(ショート)発生状況
液状封止材にてバンプ数370のFC−BGA(フリップチップ−ボールグリッドアレイ)パッケージのアンダーフィル封止を160℃にて行った後、端子間の短絡(ショート)発生状況を調べた。ここでバンプ間の抵抗が1kΩ以下となったものを短絡(ショート)とした。試料1000個のうち、ショートが発生したものをカウントした。
2−エチル4−メチルイミダゾール0.2質量部とメチルエチルケトン200質量部からなる溶液に、臭素化ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂100質量部とジシアンジアミド5質量部を混合した後、更に3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1質量部と、上記エポキシ樹脂100体積部あたり50体積部の球状金属酸化物粉末とを加え、高速ミキサーで15分間撹拌してワニスを調製した。このワニスをガラスクロス(日東紡績製「WE−116E」)に含浸させ、150℃の電気炉で5分間加熱した後、切断してプリプレグとなし、これを8枚重ね、その外表面に18μmの銅箔を設け、これを圧力5MPa、温度180℃で200分の加熱成型プレスをして厚さ0.8mmのエポキシ樹脂積層板を製造し樹脂基板とした。
樹脂基板の表層の銅箔を除去し、軟エックス線装置(日立製作所製「BR−1505型」)を用いて、基板内100平方ミリメートル中のボイドの数を計測した。
(10)耐電食性試験
ライン間隔0.1mmくし形パターンを設け、85℃−85%RH雰囲気中で100VDC印加時の耐電食性試験(ライン間の抵抗が、108Ωになるまでの時間を測定)を行った。それら結果を表6に示す。
Claims (3)
- シリカ粉末原料、金属シリコン粉末原料、アルミナ粉末原料又はアルミニウム粉末原料を火炎で熱処理して製造された球状シリカ粉末又は球状アルミナ粉末を、回収前又は回収後に、コアンダブロックを有する気流分級機で処理する際に、その気流分級操作を、
(1)原料がシリカ粉末で製造された球状シリカ粉末である場合は、300℃以上の気流を用い、コアンダブロックの入口の流速を50m/s以上とし、
(2)原料が金属シリコン粉末で製造された球状シリカ粉末である場合は、250℃以上の気流を用い、コアンダブロックの入口の流速を100m/s以上とし、
(3)原料がアルミナ粉末で製造された球状アルミナ粉末である場合は、210℃以上の気流を用い、コアンダブロックの入口の流速を85m/s以上とし、
(4)原料がアルミニウム粉末で製造された球状アルミナ粉末である場合は、240℃以上の気流を用い、コアンダブロックの入口の流速を65m/s以上として
行うことを特徴とする、平均粒子径0.1〜2μm、比表面積2〜30m2/g、15μm以上の粗大粒子数が80個/g以下、15μm以上の金属粒子数が4個/g以下である球状シリカ粉末又は球状アルミナ粉末の製造方法。 - 球状シリカ粉末のアルミナ、酸化鉄、酸化ナトリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウムの含有量がそれぞれ50ppm以下であることを特徴とする請求項1に記載の球状シリカ粉末の製造方法。
- 球状アルミナ粉末のシリカ、酸化鉄、酸化ナトリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウムの含有量がそれぞれ50ppm以下であることを特徴とする請求項1に記載の球状アルミナ粉末の製造方法。
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