JP2008126262A - エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤ及びエレクトロガスアーク溶接金属 - Google Patents

エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤ及びエレクトロガスアーク溶接金属 Download PDF

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Abstract

【課題】溶接金属の強度及び伸びと靱性を向上させることができ、更に溶接作業性が優れたエレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤ及びエレクトロガスアーク溶接金属を提供する。
【解決手段】ワイヤ全質量あたり、C:0.03〜0.07%、Si:0.3〜0.8%、Mn:1.5〜2.2%、Ni:0.4〜1.5%、Cr及びMoからなる群から選択された少なくとも1種:総量で0.05〜0.60%、Ti:0.02〜0.20%、B:0.005〜0.020%、Mg:0.20〜0.50%、を含有し、Al:≦0.10%に規制し、スラグ生成剤:1.0〜2.0%を含有し、このスラグ生成剤は、F:0.30〜0.70質量、K:0.02〜0.20%を含有し、[A]=(Cr+Mo)/Ni:0.10〜1.0、及び[B]=C/(Ti+20×B):0.12〜0.58である。
【選択図】なし

Description

本発明は、板厚が25mm乃至70mmの立向1パス溶接が可能な1電極エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤ及びエレクトロガスアーク溶接金属に関する。
エレクトロガスアーク溶接は、高能率立向溶接方法として、船舶、石油貯蔵タンク及び橋梁等の幅広い分野で適用されている。近年、中国・東アジア諸国の経済、産業の発展が著しく、物流量の増加に伴い、コンテナ貨物の効率的な輸送を目的に、コンテナ船の大型化が急速に進んでいる。
コンテナ船の大型化に伴い、船側外板及びハッチコーミング等の厚肉化が進んでおり、板厚50mm以上の鋼板が使用されている。このような厚鋼板を高能率に溶接できる施工法としてエレクトロガスアーク溶接法による大入熱1パス溶接化のニーズが高まっている。
このように厚鋼板になると、溶接速度が大幅に低下し、入熱が400kJ/cmを超える場合もあるため、溶接金属の組織は粗大化する。従って、所定の強度及び衝撃性能を満足させるためには、ワイヤの成分としてMn、Ni、Mo等の元素を溶接金属に添加し、焼入れ性を高め、強度及び衝撃性能を確保してきた。
例えば、特許文献1は、高強度でかつ板厚50mmを超える厚鋼材の溶接においても、十分な破壊靱性を確保することを目的として、所定の組成の溶接金属を提案している。また、特許文献2は、最大入熱が500kJ/cm程度までのエレクトロガスアーク溶接法において、低温靱性が極めて良好な溶接金属を得ることを目的として、所定組成の溶接用ワイヤを提案している。更に、特許文献3は、溶接部の耐脆性破壊発生特性の向上を目的としたエレクトロガスアーク溶接方法を提案している。
特開2005−330578号公報 特開2005−305498号公報 特開2005−329460号公報
しかしながら、このようにワイヤからMn、Ni、Mo等の合金元素を多く添加すると、溶接施工時の電圧の振れ等により、母材希釈が変動しやすくなるため、溶接金属の化学成分は大きく変動し、所定の性能を満足しないケースも認められた。
特に、ユーザーからは、施工能率の観点から薄板から厚板まで幅広い板厚に対して、適用可能なワイヤの開発が求められており、厚鋼材に対応したワイヤは、合金成分を添加して強度を確保しているため、比較的薄板では、引張強度が高くなり過ぎ、引張試験での伸びが得られにくく、造船分野で適用されている船級規格の伸び22%以上に対して余裕のないケースも認められた。更には、靭性も劣化する傾向にあった。
これまでは、これらの問題に対して必ずしも十分な検討がなされているとはいえなかった。そこで、本発明者らは、幅広い板厚25mm乃至70mmにおいても、十分な引張強度、伸び、衝撃性能の良好かつ優れた溶接作業性を有するワイヤ及び溶接金属成分系を開発すべく、鋭意実験研究した結果、適切な組成範囲の規定及びスラグ生成剤の規定により優れた溶接金属特性及び作業性を得ることができることを見出した。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、従来の技術では困難であった幅広で板厚25乃至70mmの対象鋼板に対し、溶接金属の強度及び伸びと靱性を向上させることができ、更に溶接作業性が優れたエレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤ及びエレクトロガスアーク溶接金属を提供することを目的とする。
本発明に係るエレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤは、鋼製外皮にフラックスを充頃してなるエレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤにおいて、ワイヤ全質量あたり、
C:0.03乃至0.07質量%、
Si:0.3乃至0.8質量%、
Mn:1.5乃至2.2質量%、
Ni:0.4乃至1.5質量%、
Cr及びMoからなる群から選択された少なくとも1種:総量で0.05乃至0.60質量%、
Ti:0.02乃至0.20質量%、
B:0.005乃至0.020質量%、
Mg:0.20乃至0.50質量%、
を含有し、
Al:≦0.10質量%に規制し、
スラグ生成剤:1.0乃至2.0質量%
を含有し、
このスラグ生成剤は、
F:0.30乃至0.70質量、
K:0.02乃至0.20質量%を含有し、
更に、[A],[B]が、夫々Cr,Mo,Ni,C,Ti,Bの含有量から、[A]=(Cr+Mo)/Ni及び[B]=C/(Ti+20×B)の式により決まる値であるとすると、
[A]:0.10乃至1.0
[B]:0.12乃至0.58
であることを特徴とする。
本発明に係るエレクトロガスアーク溶接金属は、エレクトロガスアーク溶接により形成されたエレクトロガスアーク溶接金属において、溶接金属の全質量あたり、
C:0.035乃至0.075質量%、
Si:0.1乃至0.6質量%、
Mn:1.1乃至1.8質量%、
Ni:0.4乃至1.5質量%、
Cr及びMoからなる群から選択された少なくとも1種:総量で0.05乃至0.60質量%、
Ti:0.005乃至0.050質量%、
B:0.002乃至0.008質量%、
を含有し、
O≦0.05質量%、
N≦0.007質量%、
Al≦0.03質量%、
P≦0.025質量%、
S≦0.025質量%、
Nb≦0.1質量%、
に規制し、
残部90質量%以上のFe並びにCu、V及び不可避不純物であると共に、
更に、PCM、[A]、[B]が、夫々C,Si,Mn,Cu,Ni,Cr,Mo,V,Bの含有量から、PCM=C+(Si/30)+(Mn/20)+(Cu/20)+(Ni/60)+(Cr/20)+(Mo/15)+(V/10)+(5×B)、[A]=(Cr+Mo)/Ni、[B]=C/(Ti+20×B)の式により決まる値であるとすると、
PCM:0.175乃至0.220、
[A]:0.10乃至1.0、
[B]:0.25乃至1.67、
であることを特徴とする。
本発明によれば、溶接金属の強度が適正範囲内であり、伸びも高く、また、衝撃値も良好で靭性が優れている。また、本発明のワイヤを使用すれば、優れた溶接作業性が得られる。
従来、厚肉化に伴う溶接入熱の増大に起因する溶接金属の強度低下及び靭性劣化に対して、主にワイヤへのNi添加による改善を図ってきた。従って、溶接板の板厚が60mmのような厚肉の場合には、エレクトロガスアーク溶接金属のNi量が2質量%以上にも達する場合が認められた。しかし、このようにNi量が多いワイヤを使用して、比較的薄い板厚25mmの溶接板を溶接すると、入熱が低下することにより、焼入れ性が大きくなるため、入熱としては、靱性の向上及び伸びを改善する方向であるものの、Niを主体とする過大な合金成分量により強度が高くなり過ぎ、靱性劣化と伸びが得られにくい傾向が認められた。そこで、本発明者らは、溶接板の板厚が厚い場合に、合金成分量が少なくても、強度低下及び靭性劣化に対して有効な成分系を開発すべく、鋭意実験研究した結果、Cr、Mo、Ni量のバランスが重要であることを見出した。
Cr、MoはNiよりも焼入れ効果が大きい。従って、少量の添加でも組織の微細化が可能となり、厚板における強度及び靱性の確保に有効である。Niは焼入れ効果がCr、Moよりも小さいが、衝撃特性の遷移温度を下げる効果があり、少なすぎると、低温での靱性が著しく劣化する。従って、Cr、Mo、Ni量のバランスを適正に管理することで、合金成分量を少なくし、かつ、厚板での強度及び靱性の確保が可能となる。更には、溶接板の板厚が薄い場合にも、過大な合金成分量により強度が高くなり過ぎることもなく、伸び及び靭性が安定する方向となる。
このように、幅広い範囲の板厚において、強度及び靱性を確保することが可能となったが、溶接金属の伸びに関しては、安定する方向とはなったものの、未だ十分に伸びを確保できるには至っていない。
そこで、本発明者らは、さらに検討を加えた結果、C、Ti、B量のバランスが伸びに大きく影響を及ぼすことを見出した。溶接金属の伸びを改善するには、金属結晶に存在する転位を動きやすくすることが必要である。しかし、従来、溶接金属中の合金成分量が多いため、析出粒子及び固溶元素が多く、転位を強固に固着して移動を妨げてきたため、伸びが低いものとなっていた。
溶接金属中のCは溶接金属の強度を確保するためには欠かせない元素である。前述したように、厚板の大入熱でも強度及び靱性を確保し、薄板でも強度が高くなり過ぎないようにし、更に伸びを改善するには、合金成分量をできるだけ少なくする方がよい。CはSi、Mn、Ni、Cr、Moと比較して、少量添加でも強度を確保することができる。従って、強度を確保しつつ伸びを改善するには有効な成分である。一方で、Ti、Bは、Ti酸化物又はB窒化物等を生成して、これが結晶核となったり、更には、結晶粒界にBが拡散し、初析フェライトの析出を抑制する等、組織を微細化させる効果があるため、衝撃性能の向上には有効な成分である。しかし、前述のとおり、Ti,Bは、転位の移動を妨げる効果が高いため、伸びに対しては悪影響を及ぼす。従って、C、Ti、B量のバランスを適正に管理することが伸びの改善に対して重要である。
以下、本発明の溶接ワイヤの成分添加理由及び組成限定理由について説明する。
「C:0.03乃至0.07質量%」
Cは溶接金属の強度を確保するためには欠かせない元素である。Cの含有量が0.03質量%末満では、溶接金属の強度が低下すると共に、組織が粗大化し、靭性も劣化する。一方、C含有量が0.07質量%を超えると、溶接金属の強度が高くなり過ぎ、靱性が劣化する。なお、C源としては、鋼製外皮中のC、フラックス中のC単体、鉄粉及び金属粉のC等がある。
「Si:0.3乃至0.8質量%」
Siは脱酸剤として溶接金属の酸素量を低減し靭性を向上させる。しかし、Si含有量が0.3質量%未満では、溶接金属の靱性が劣化する。一方、Siが0.8質量%を超えると、脱酸しスラグとなったSiOの量が過剰となり、スラグの粘度が高くなるため、スラグの排出性が悪くなる。従って、アークが広がらず、母材希釈が少なくなり、強度が高くなり、伸びが低く、靱性も劣化する。なお、Si源としては、鋼製外皮中のSi、フラックス中のFe−Si,Fe−Si−Mn、Fe−Si−Mg、REM−Ca−Si等がある。
「Mn:1.5乃至2.2質量%」
Mnは脱酸剤として溶接金属の酸素量を低減し靭性を向上させるとともに、溶接金属の強度を確保するにも有効な元素である。Mn含有量が1.5質量%未満では、溶接金属の靱性が劣化する。一方、Mn含有量が2.2質量%を超えると、溶接金属の強度が高くなり過ぎ靱性が劣化する。なお、Mn源としては、鋼製外皮中のMn金属Mn、Fe−Mn、Fe−Si−Mn等がある。
「Ni:0.4乃至1.5質量%」
Niはオーステナイト形成元素であり、前述したとおり、溶接金属の靱性を安定化させる効果がある。Ni含有量が0.4質量%未満では、溶接金属の靭性が劣化する。一方、Ni含有量が1.5質量%を超えると、板厚が薄いところでは、強度が高くなり過ぎ、靱性が劣化し、伸びが低くなる。なお、Ni源としては、金属Ni,Fe−Ni,Ni−Mg等がある。
「Cr及びMoからなる群から選択された少なくとも1種:総量で0.05乃至0.60質量%」
Cr、Moはフェライト形成元素であり、溶接金属の焼入れ性を高める効果があり、入熱が400kJ/cmを超えるような場合の凝固組織微細化に有効な元素である。従って、Cr、Moは靭性を向上させ、更には少量の添加でも強度を高める。Cr,Moの含有量が0.05質量%未満では、凝固組織は粗大化し靭性は劣化する。一方、0.60質量%を超えると強度が高くなり靭性は劣化する。なお、Cr源としては、金属Cr、Fe−Cr等、Mo源としては、金属Mo、Fe−Mo等がある。
「Ti:0.02乃至0.20質量%」
TiはBとの相乗効果により溶接金属組織を微細化し、靱性を向上させる効果がある。Ti含有量が0.02質量%未満では、組織の微細化効果が得られず、溶接金属の靱性が劣化する。一方、Tiが0.20質量%を超えると、溶接金属中にTiが過剰となり、靭性が劣化するうえ、伸びが低くなる。なお、Ti源としては、金属Ti、Fe−Ti等がある。
「B:0.005乃至0.020質量%」
Bは少量の添加でTiとの相乗効果により溶接金属組織を微細化し、靱性を向上させる効果がある。B含有量が0.005質量%未満では、組織の微細化効果が得られず、溶接金属の靭性が劣化する。一方、B含有量が0.020質量%を超えると、溶接金属中にBが過剰となり、強度が高くなり過ぎ、靭性が劣化するうえ、伸びが低くなる。なお、B源としては、Fe−B、Fe−Si−B、B等がある。
「Mg:0.20乃至0.50質量%」
Mgは脱酸剤として溶接金属の酸素量を低減し、靱性を向上させる効果がある。Mg含有量が0.20質量%未満では、溶接金属の酸素量低減効果が得られず、溶接金属の靱性が劣化する。一方、Mg含有量が0.50質量%を超えると、アークが不安定となり、スパッタが多発する。なお、Mg源としては、金属Mg、Al−Mg,Fe−Si−Mg、Ni−Mg等がある。
「[A]=(Cr+Mo)/Ni:0.10乃至1.0」
前述したとおり、Cr、MoはNiよりも焼入れ効果が大きい。従って、Cr及びMoは少量の添加でも組織の微細化が可能となり、厚板における強度及び靭性の確保に有効である。Niは焼入れ効果はCr、Moよりも小さいが、衝撃特性の遷移温度を下げる効果があり、少なすぎると、低温での靱性が著しく劣化する。従って、Cr、Mo、Ni量のバランスを適正に管理することで、合金成分量を少なくしかつ、厚板での強度及び靱性の確保が可能となる。更に、板厚が薄い場合にも、過大な合金成分量により強度が高くなり過ぎることもなく、伸びも靱性も安定する方向となる。溶接ワイヤの[A]が0.10未満であると、組織が粗大化し、靭性が劣化する。一方、溶接ワイヤの[A]が1.0を超えると、遷移温度が高くなるため、靭性が劣化する。
「[B]=C/(Ti+20×B):0.12乃至0.58」
溶接金属の伸びを改善するには、金属結晶に存在する転位を動きやすくすることが必要である。しかし、これまでは、溶接金属中の合金成分量が多いため、析出粒子及び固溶元素が多く、転位を強固に固着し移動を妨げてきたため、伸びが低いという問題点があった。溶接金属中のCは溶接金属の強度を確保するためには欠かせない元素である。前述したとおり、厚板の大入熱でも強度及び靱性を確保し、薄板でも強度が高くなり過ぎないようにし、更には伸びを改善するには、合金成分量をできるだけ少なくする方がよい。CはSi、Mn、Ni、Cr、Moと比較して、少量添加でも強度を確保することができる。従って、強度を確保しつつ伸びを改善するには、Cは有効な成分である。一方で、Ti、Bは、Ti酸化物又はB窒化物等を生成し、これが結晶核となったり、更には、結晶粒界にBが拡散し、初折フェライトの析出を抑制する等、組織を微細化させる効果があるため、衝撃性能の向上には有効な成分である。しかし、前述のとおり、Ti,Bは転位の移動を妨げる効果が高いため、溶接金属の伸びに対しては悪影響を及ぼす。溶接ワイヤの[B]が0.12未満であると、Ti、B量が多いため、溶接金底得の伸びが低くなる。一方、溶接ワイヤの[B]が0.58を超えると、強度が高くなり過ぎるため、溶接金属の靱性が劣化する。
「Al:≦0.10質量%」
Alは脱酸剤として溶接金属の酸素量低減に効果はあるが、過剰に添加すると、Ti酸化物の生成を妨げる。従って、Ti酸化物による組織の微細化効果が得られなくなるため、Alの添加量は0.10質量%以下とする。
「スラグ生成剤の量:1.0乃至2.0質量%」
スラグ生成剤は、アークの安定化、スパッタ低減、及び溶落防止等、溶接作業性の安定化に不可欠である。スラグ生成剤の量が1.0質量%未満であると、スラグ量が不足し、溶融金属を開先内に留めおくことが困難となり、溶融金属が溶落しやすくなる。一方、スラグ量が2.0質量%を超えると、スラグ量が過大となり、スラグの排出性が悪くなる。従って、アークが広がらず、母材希釈が少なくなり、強度が高くなると共に、伸びが低く、靱性も劣化する。なお、スラグ生成剤としては、SiO、CaO、NaO、Al、LiO、CaF、BaF、NaF、SrF、AlF、MgF、LiF、CaCO、MgCO、BaCO、LiCO、NaCO,SrCO等がある。
「スラグ生成剤のうちF量:0.30乃至0.70質量%」
スラグ生成剤中のFは、スラグの粘性を低くし、スラグの排出性をよくする。Fの含有量が0.30質量%未満であると、スラグの排出性が悪くなり、アークが広がらず、母材希釈が少なくなり、強度が高くなると共に、伸びが低くなり、靱性も劣化する。一方、Fが0.70質量%を超えると、スラグの排出性が良くなり過ぎ、溶融金属を開先内に留めおくことができなくなり、溶融金属が溶落しやすくなる。なお、F源としては、CaF、BaF、NaF,KSiF、SrF,AlF,MgF,LiF等がある。
「スラグ生成剤のうちK量:0.02乃至0.20質量%」
スラグ生成剤のKは、アークを安定化する効果がある。従って、電圧の変動が少なくなり、母材希釈も安定し、設計通りの溶接金属が得られる。しかし、Kの含有量が0.02質量%未満であると、アークが不安定となり、電圧変動により、溶接金属の品質が劣化する。一方、Kの含有量が0.20質量%を超えると、耐吸湿性が著しく劣化し、溶接金属部にガス欠陥が発生する。なお、K源としては、KO、KSiF等がある。
「残部:Fe等」
フラックス入りワイヤの残部は、Fe、BのO、REM(希土類元素)、P、S、Al、Ca他不可避的不純物である。なお、残部のうち、Feは90質量%以上を含有し、そのFe源は、鋼板外皮、鉄粉、Fe合金のFe等がある。また、本発明のフラックス入りワイヤのフラックス充填率は20乃至30質量%とする。
次に、溶接金属の組成限定理由について説明する。
「C:0.035乃至0.075質量%」
Cは溶接金属の強度を確保するためには欠かせない元素である。C含有量が0.035質量%未満では、溶接金属の強度が低下する。更に、Cが少ないと、組織が粗大化し、靱性も劣化する。一方、C含有量が0.075質量%を超えると、溶接金属の強度が高くなり過ぎ、靱性が劣化する。
「Si:0.1乃至0.6質量%」
Siは脱酸剤として溶接金属の酸素量を低減し、靱性を向上させる。Si含有量が0.1質量%未満では、溶接金属の靭性が劣化する。一方、Si含有量が0.6質量%を超えると、強度が高くなり、伸びが低く、靱性も劣化する。
「Mn:1.1乃至1.8質量%」
Mnは脱酸剤として溶接金属の酸素量を低減し靱性を向上させるとともに、溶接金属の強度を確保するにも有効な元素である。Mn含有量が1.1質量%未満では、溶接金属の靱性が劣化する。一方、Mn含有量が1.8質量%を超えると、溶接金属の強度が高くなり過ぎ、靱性が劣化するうえ、伸びが低くなる。
「Ni:0.4乃至1.5質量%」
Niはオーステナィト形成元素であり、前述したとおり、溶接金属の靭性を安定化させる効果がある。Ni含有量が0.4質量%未満では、溶接金属の靱性が劣化する。一方、Ni含有量が1.5質量%を超えると、板厚が薄いところでは、強度が高くなり過ぎ、靱性が劣化し、伸びが低くなる。
「Cr及びMoからなる群から選択された少なくとも1種:総量で0.05乃至0.60質量%」
Cr及びMoはフェライト形成元素であり、溶接金属の焼入れ性を高める効果があり、入熱が400kJ/cmを超えるような場合の凝固組織の微細化に有効な元素である。従って、Cr及びMoの添加は、溶接金属の靱性を向上させ、更には少量の添加でも強度を高める。Cr及びMoの含有量が0.05質量%未満では、凝固組織は粗大化し、靱性は劣化する。一方、Cr及びMoの含有量が0.60質量%を超えると、強度が高くなり、靱性が劣化するうえ、伸びが低くなる。
「Ti:0.005乃至0.050質量%」
TiはBとの相乗効果により溶接金属組織を微細化し、靱性を向上させる効果がある。その質量が0.005質量%未満では、組織の微細化効果が得られず、溶接金属の靱性が劣化する。一方、Tiが0.050質量%を超えると、溶接金属中にTiが過剩となり、靱性が劣化するうえ、伸びが低くなる。
「B:0.002乃至0.008質量%」
Bは少量の添加で、Tiとの相乗効果により溶接金属組織を微細化し、靭性を向上させる効果がある。Bの含有量が0.002質量%未満では、組織の微細化効果が得られず、溶接金属の靱性が劣化する。一方、Bの含有量が0.008質量%を超えると、溶接金属中にBが過剰となり、強度が高くなり過ぎ、靱性が劣化するうえ、伸びが低くなる。
「PCM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5×B:0.175乃至0.220」
前述の理由により、溶接金属のC,Si、Mn、Ni、Cr、Mo、Ti、B量を限定したが、適用される母材によっては、Cu、V、Nbを含む場合も考えられる。エレクトロガスアーク溶接金属は母材の影響も受けるため、母材のCu、V、Nb量が高いと溶接金属の強度が高くなり過ぎ、靭性が劣化し、伸びが低くなる。式PCMは溶接金属の強度と強い相関関係があり、本発明では、PCMの値の範囲を所定範囲に限定することで、適用される母材を考慮した溶接金属成分設計を可能とする。PCMが0.175未満では、入熱が400kJ/cmを超えるような場合、強度が不足する。一方、PCMが0.220を超える場合は、強度が高くなり過ぎ、靱性が劣化するうえ、伸びが低くなる。
「[A]=(Cr+Mo)/Ni:0.10乃至1.0」
前述したとおり、Cr及びMoはNiよりも焼入れ効果が大きい。従って、Cr及びMoは少量の添加でも組織の微細化が可能となり、厚板における強度及び靱性の確保に有効である。Niは、焼入れ効果はCr及びMoよりも小さいが、衝撃特性の遷移温度を下げる効果があり、少なすぎると、低温での靭性が著しく劣化する。従って、Cr、Mo、Ni量のバランスを適正に管理することで、合金成分量を少なくし、かつ、厚板での強度及び靱性の確保が可能となる。更には、板厚が薄いところでも、過大な合金成分量により、強度が高過ぎることもなく、伸び及び靱性が安定する方向となる。[A]が0.10未満であると、組織が粗大化し、靭性が劣化する。一方、[A]が1.0を超えると、遷移温度が高くなるため、靱性が劣化する。
「[B]=C/(Ti+20×B):0.25乃至1.67」
溶接金属の伸びを改善するには、金属結晶に存在する転位を動きやすくすることが必要である。しかし、従来、溶接金属中の合金成分量が多いため、析出粒子及び固溶元素が多く、転位を強固に固着し、移動を妨げてきたため、伸びが低いという問題点があった。溶接金属中のCは溶接金属の強度を確保するためには欠かせない元素である。前述したとおり、厚板の大入熱でも強度及び靭性を確保し、薄板でも強度が高くなり過ぎないようにし、更には伸びを改善するには、合金成分量をできるだけ少なくする方がよい。CはSi、Mn、Ni、Cr、Moと比較して、少量添加でも強度を確保することができる。従って、強度を確保しつつ伸びを改善するためには、Cは有効な成分である。一方で、Ti及びBは、Ti酸化物又はB窒化物等を生成し、これは結晶核となったり、更には、結晶粒界にBが拡散し、初析フェライトの析出を抑制する等、組織を微細化させる効果があるため、衝撃性能の向上には有効な成分である。しかし、前述のとおり、Ti及びBは、転位の移動を妨げる効果が高いため、伸びに対しては悪影響を及ぼす。[B]が0.25未満であると、Ti,B量が多いため、伸びが低くなる。一方、[B]が1.67を超えると、強度が高くなり過ぎるため、靱性が劣化する。
「O≦0.05質量%」
溶接金属のO量が高いと、靭性が劣化するので、Oは0.05質量%以下に規制する。
「N≦0.007質量%」
溶接金属のN量が高いと、靭性が劣化するので、Nは0.007質量%以下に規制する。
「Al≦0.03質量%」
溶接金属のAl量が高いと、Ti酸化物による組織微細化効果が抑制され、靭性が劣化するので、Alは0.03質量%以下に規制する。
「P≦0.025質量%」
溶接金属のP量が高いと、高温割れが発生しやすくなるので、Pは0.025質量%以下に規制する。
「S≦0.025質量%」
溶接金属のS量が高いと、高温割れが発生しやすくなるので、Sは0.025質量%以下に規制する。
「Nb≦0.1質量%」
溶接金属のNb量が高いと、高温割れが発生しやすくなるので、Nbは0.1質量%以下に規制する。
「残部:Fe及び不可避的不純物」
溶接金属の残部は、Fe及び母材の希釈により混入するCu、Vの他、不可避的不純物である。なお、残部のうちFeは90質量%以上である。Cuはフラックス入りワイヤの充填フラックス中及び鋼製外皮中に不純物として含まれたり、またシームレスワイヤの場合にはワイヤ表面のCuメッキに含まれる。更に母材に含有するCuが希釈されて溶接金属中に入る。この場合、Cuが0.5質量%を超えると、強度が上がりすぎて靭性が劣化し、伸びも低くなる。Vについてもフラックス入りワイヤの充填フラックス中及び鋼製外皮中に不純物として含まれたり、母材に含有するVが希釈により溶接金属中に含まれるが、その量は0.5質量%まで許容され、それを超えると強度が過剰になり、靭性が低下し、伸びが低下する。
次に、本発明の効果を実証するために行った試験結果について説明する。下記表1は供託鋼板の組成を示す。この供試鋼板は、降伏強度が390N/mm以上であり、板厚が25乃至70mm、幅が500mm、長さが1000mmの大きさを有する。下記表2は試験条件、下記表3は溶接施工条件を示す。ワイヤ径は1.6mmであり、表2及び表3に示す条件で、1パス溶接を行った。
溶接中に作業性を確認した。溶接後、UT検査を行い、欠陥の有無を確認した。なお、溶接が安定していないスタート側及びクレータ側の各100mmは検査対象外とした。従って、有効長は800mmである。なお、途中で溶落したものは短くなる。溶接金属の引張試験片は、直径が10mm、標点間距離が50mmのサイズで、板厚中央より採取し、引張試験の結果、引張強さが510乃至690N/mm以上のものを適正な強度が得られていると判断した。伸びについては22%以上のものを合格とした。衝撃試験については、JIS Z 3128に規定されている方法により、−20℃における衝撃値を測定し、その値が41J以上のものを、衝撃性能が良好と判断した。
下記表4は本発明の実施例及び比較例の溶接ワイヤの組成を示す。No.1乃至No.70のワイヤについて、表1に示す供試鋼板を種々組合せ、エレクトロガスアーク溶接を行った。下記表5は、溶接対象母材(表1の供試鋼板)と、溶接金属の組成を示す。また、下記表6は、溶接金属の機械的性能を示す。
本発明の実施例No.1乃至No.32では、溶接金属の強度は適正範囲内でかつ伸びも22%以上であった。また、衝撃値も良好で、かつ溶接作業性も実用上問題なく、良好であった。
これに対し、比較例No.33では、ワイヤC量が0.03質量%未満、溶接金属C量が0.035質量%未満であり、強度が不足するうえ、靱性が劣化した。一方、比較例No.34では、ワイヤC量が0.07質量%、溶接金属C量が0.075質量%を超えており、溶接金属の強度が高くなり過ぎ、靭性か劣化した。比較例No.35では、ワイヤSi量が0.3質量%、溶接金属Si量が0.1質量%未満であり、靱性が劣化した。一方、比較例No.36では、ワイヤSi量が0.8質量%、溶接金属Si量が0.6質量%を超えており、スラグとなったSiO量が過剰となったため、スラグの排出性が悪くなり強度が高くなり過ぎ、伸び及び靱性が劣化した。
比較例No.37では、ワイヤMn量が1.5質量%未満、溶接金属Mn量が1.1質量%未満であり、靱性が劣化した。一方、比較例No.38では、ワイヤMn量が2.2質量%、溶接金属Mn量が1.8質量%を超えており、溶接金属の強度が高くなり過ぎ、伸び及び靱性か劣化した。比較例No.39では、ワイヤNi量が0.4質量%未満、溶接金属Ni量が0.4質量%未満であり、靭性が劣化した。一方、比較例No.40では、ワイヤNi量が1.5質量%、溶接金属Ni量が1.5質量%を超えており、強度が高くなり過ぎ、伸び及び靭性か劣化した。
比較例No.41及び42では、ワイヤCr+Mo量が0.05質量%未満、溶接金属Cr+Mo量が0.05質量%未満であり靱性が劣化した。一方、比較例No.43及び44では、ワイヤCr+Mo量が0.60質量%、溶接金属Cr+Mo量が0.60質量%を超えており、溶接金属の強度が高くなり過ぎ、伸び及び靱性か劣化した。比較例No.45では、ワイヤTi量が0.02質量%未満、溶接金属丁i量が0.005質量%未満であり、靭性が劣化した。一方、比較例No.46では、ワイヤTi量が0.20質量%、溶接金属Ti量が0.050質量%を超えており、伸び及び靭性が劣化した。
比較例No.47では、ワイヤAl量が0.10質量%,溶接金属Al量が0.03質量%を超えており、靱性が劣化した。比較例No.48では、ワイヤB量が0.005質量%未満、溶接金属B量が0.002質量%未満であり、靭性が劣化した。一方、比較例No.49では、ワイヤB量が0.020質量%、溶接金属B量が0.008質量%を超えており、溶接金属の強度が高くなり過ぎ、伸び及び靱性が劣化した。比較例No.50では、ワイヤMg量が0.20質量%未満であり、溶接金属O量が0.005質量%を超え靭性が劣化した。
一方、比較例No.51では、ワイヤMg量が0.50質量%を超えており、アークが不安定となりスパッタが多発した。比較例No.52では溶接金属PCMが0.175未満であり、強度が不足した。一方、比較例No.53では溶接金属PCMが0.220を超えており、強度が高くなり過ぎ、伸び及び靱性が劣化した。比較例No.54、55、56はワイヤ及び溶接金属[A]が0.10未満であり、靭性が劣化した。比較例No.57、58はワイヤ及び溶接金属[A]が1.0を超えており、靭性が劣化した。比較例No.59、60は、ワイヤ[B]0.12未満、溶接金属[B]が0.25未満であり、伸びが劣化した。比較例No.61は、溶接金属N量が0.007質量%を超えており、靭性が劣化した。比較例No.62は、溶接金属S量が0.025質量%を超えており、高温割れが発生した。比較例No.63は、溶接金属P量が0.025質量%を超えており、高温割れが発生した。比較例No.64は、溶接金属Nb量が0.1質量%を超えており、高温割れが発生した。比較例No.65では、スラグ生成剤の量が1.0質量%未満であり、途中で溶落した。
一方、比較例No.66では、スラグ生成剤の量が2.0質量%を超えており、溶接金属の強度が高くなり過ぎ、伸び及び靱性が劣化した。比較例No.67では、ワイヤF量が0.30質量%未満であり、溶接金属の強度が高くなり過ぎ、伸び及び靱性が劣化した。一方、比較例No.68では、ワイヤF量が0.70質量%を超えており、途中で溶落が発生した。比較例No.69では、ワイヤK量が0.02質量%未満であり、電圧が不安定となった結果、母材希釈が少なくなり、溶接金属強度が高くなり過ぎ、伸び及び靱性が劣化した。一方、比較例No.70では、ワイヤK量が0.20質量%を超えており、耐吸湿性が劣化し、溶接金属にガス欠陥が発生した。
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Claims (2)

  1. 鋼製外皮にフラックスを充頃してなるエレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤにおいて、ワイヤ全質量あたり、
    C:0.03乃至0.07質量%、
    Si:0.3乃至0.8質量%、
    Mn:1.5乃至2.2質量%、
    Ni:0.4乃至1.5質量%、
    Cr及びMoからなる群から選択された少なくとも1種:総量で0.05乃至0.60質量%、
    Ti:0.02乃至0.20質量%、
    B:0.005乃至0.020質量%、
    Mg:0.20乃至0.50質量%、
    を含有し、
    Al:≦0.10質量%に規制し、
    スラグ生成剤:1.0乃至2.0質量%、
    を含有し、
    このスラグ生成剤は、
    F:0.30乃至0.70質量、
    K:0.02乃至0.20質量%を含有し、
    更に、[A],[B]が、夫々Cr,Mo,Ni,C,Ti,Bの含有量から、[A]=(Cr+Mo)/Ni及び[B]=C/(Ti+20×B)の式により決まる値であるとすると、
    [A]:0.10乃至1.0、
    [B]:0.12乃至0.58、
    であることを特徴とするエレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤ。
  2. エレクトロガスアーク溶接により形成されたエレクトロガスアーク溶接金属において、溶接金属の全質量あたり、
    C:0.035乃至0.075質量%、
    Si:0.1乃至0.6質量%、
    Mn:1.1乃至1.8質量%、
    Ni:0.4乃至1.5質量%、
    Cr及びMoからなる群から選択された少なくとも1種:総量で0.05乃至0.60質量%、
    Ti:0.005乃至0.050質量%、
    B:0.002乃至0.008質量%、
    を含有し、
    O≦0.05質量%、
    N≦0.007質量%、
    Al≦0.03質量%、
    P≦0.025質量%、
    S≦0.025質量%、
    Nb≦0.1質量%、
    に規制し、
    残部は、90質量%以上のFe並びにCu、V及び不可避不純物であると共に、
    更に、PCM、[A]、[B]が、夫々C,Si,Mn,Cu,Ni,Cr,Mo,V,Bの含有量から、PCM=C+(Si/30)+(Mn/20)+(Cu/20)+(Ni/60)+(Cr/20)+(Mo/15)+(V/10)+(5×B)、[A]=(Cr+Mo)/Ni、[B]=C/(Ti+20×B)の式により決まる値であるとすると、
    PCM:0.175乃至0.220、
    [A]:0.10乃至1.0、
    [B]:0.25乃至1.67、
    であることを特徴とするエレクトロガスアーク溶接金属。
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