JP2019104020A - 立向エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤ、及び溶接継手の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)本発明の一態様に係る立向エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤは、鋼製外皮とフラックスとを備え、前記フラックスが、スラグ剤として、前記フラックス入りワイヤの全質量に対する質量%で、Na2O:0.00〜1.00%未満、NaF:0.00〜1.00%未満、CaO:0.00〜1.00%未満、CaF2:0.00〜1.00%未満、MgO:0.00〜1.00%未満、MgF2:0.00〜1.00%未満、MnO:0.00〜1.00%未満、及びMnF2:0.00〜1.00%未満を含有し、式(A)で表わされる脱酸能指標Xが100〜200であり、前記スラグ剤の合計量Yが、0.10〜1.00%未満であり、かつ、前記脱酸能指標Xと前記合計量Yとの積が10〜200であり、前記フラックス入りワイヤが、10%未満の鉄粉を含み、さらに前記フラックス入りワイヤが、合金成分として、前記フラックス入りワイヤの前記全質量に対する質量%で、C:0.02〜0.10%、Si:0.2〜0.9%、Mn:1.0〜4.0%、P:0.03%以下、S:0.03%以下、Ni:0.1〜3.0%、Mo:0.05〜1.00%、V:0.20%以下、Ti:0.05〜0.25%、B:0.0010〜0.0200%、Al:0.05〜0.50%、Mg:0.01〜0.50%、及びREM:0〜0.0010%未満を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、式(B)で表されるCeqが0.35〜0.50%である。
X=100×{2.0×([Na2O]+[NaF])+1.5×([CaO]+[CaF2]+[MgO]+[MgF2])+1.0×([MnO]+[MnF2])}/([CaO]+[CaF2]+[MgO]+[MgF2]+[Na2O]+[NaF]+[MnO]+[MnF2])……式(A)
Ceq=[C]+[Si]/24+[Mn]/6+[Ni]/40+[Cr]/5+[Mo]/4+[V]/14……式(B)
但し、前記式(A)における[]付化学式は、各化学式に係る前記スラグ剤の前記フラックス入りワイヤの前記全質量に対する質量%での含有量を示し、前記式(B)における[]付元素は、各元素記号に係る前記合金成分中の元素の前記フラックス入りワイヤの前記全質量に対する質量%での含有量を示す。
(2)上記(1)に記載のフラックス入りワイヤは、さらに前記合金成分として、前記フラックス入りワイヤの前記全質量に対する質量%で、Cu:0.1〜0.5%、Cr:0.05〜0.50%、及びNb:0.01〜0.05%のうちの1種または2種以上を含有してもよい。
(3)本発明の別の態様に係る溶接継手の製造方法は、上記(1)又は(2)に記載の立向エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤを用いて鋼板を溶接する。
(4)上記(3)に記載の溶接継手の製造方法では、式(C)で表される、溶接継手の溶接金属のCeqが0.35〜0.50%であってもよい。
Ceq=[C]+[Si]/24+[Mn]/6+[Ni]/40+[Cr]/5+[Mo]/4+[V]/14……式(C)
但し、前記式(C)における[]付元素は、各元素記号に係る前記溶接金属中の元素の単位質量%での含有量を示す。
(5)上記(3)又は(4)に記載の溶接継手の製造方法では、前記溶接が多電極立向エレクトロガスアーク溶接であり、前記多電極立向エレクトロガスアーク溶接において、全ての電極の前記立向エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤが同一であり、式(D)で表される、前記鋼板のCeqが0.30〜0.40%であり、前記鋼板の板厚が60〜80mmであってもよい。
Ceq=[C]+[Si]/24+[Mn]/6+[Ni]/40+[Cr]/5+[Mo]/4+[V]/14……式(D)
但し、前記式(D)における[]付元素は、各元素記号に係る前記鋼板中の元素の単位質量%での含有量を示す。
なお、本明細書中において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。本明細書中において、溶接金属とは、溶接中に溶融及び凝固した金属を意味し、溶接熱影響部(HAZ)とは、溶接熱によって組織、治金的性質、及び機械的性質等が変化を生じた、溶融していない母材の部分を意味する。溶接金属の成分は、被溶接材である母材鋼板(鋼板)の成分と、立向エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤ(以下「フラックス入りワイヤ」又は「ワイヤ」と略す)の合金成分とが混合されてなる。ワイヤの合金成分とは、ワイヤにおいて単体又は合金として存在する成分を意味する。従って、例えば弗化物、酸化物、及び炭酸塩等の、スラグ剤及びアーク安定剤等を形成する元素は、合金成分ではないものとみなされる。スラグ剤及びアーク安定剤等は、溶接中に溶接金属外に実質的に排出されるからである。
まず、溶接金属の靭性を確保するために、溶接金属の酸素量とミクロ組織とを好ましい範囲内に制御するように、ワイヤの構成を定めた。
溶接金属中の酸素量は、ワイヤのフラックスに含まれるスラグ剤を用いて制御した。具体的には、スラグ剤として、Na2O、NaF、CaO、CaF2、MgO、MgF2、MnO、及びMnF2のうちの1種または2種以上をワイヤのフラックスに含有させた。
X=100×{2.0×([Na2O]+[NaF])+1.5×([CaO]+[CaF2]+[MgO]+[MgF2])+1.0×([MnO]+[MnF2])}/([CaO]+[CaF2]+[MgO]+[MgF2]+[Na2O]+[NaF]+[MnO]+[MnF2])……式(1)
なお、無添加の物質については、上式にゼロを代入することとする。
但し、式(1)における[]付化学式は、各化学式に係るスラグ剤のフラックス入りワイヤの全質量に対する質量%を示す。
Ceq=[C]+[Si]/24+[Mn]/6+[Ni]/40+[Cr]/5+[Mo]/4+[V]/14……式(2)
なお、無添加の元素については、上式にゼロを代入することとする。
但し、前記式(2)における[]付元素記号は、各元素記号に係る合金成分中の元素のフラックス入りワイヤの全質量に対する質量%での含有量を示す。
Cは、固溶強化で溶接金属の耐力及び引張強度を確保する重要な元素である。C含有量が0.02%未満では、溶接金属の耐力及び引張強度を確保できない。一方、C含有量が0.10%を超えると、Cが溶接金属中に過剰に残留し、溶接金属の耐力及び引張強度が過度に上昇して、溶接金属の靭性が低下する。溶接金属の靭性及び耐力を安定的に確保するには、C含有量を0.03〜0.08%とすることが好ましい。
Siは、脱酸元素であり、溶接金属のO量を低減して清浄度を高めるために、0.20%以上をワイヤに含有させることが必要である。ただし、0.90%を超えてSiを含有させると、溶接金属の靱性を劣化させるため、Si含有量の上限を0.90%とする。また、溶接金属の靭性を安定して確保するためには、Si含有量の上限を、0.70%又は0.50%としてもよい。
Mnは、溶接金属の焼入性を確保して強度を高める元素である。その効果を確実に発揮させるためには、1.0%以上のMnをワイヤに含有させる必要がある。一方、4.0%を超えてMnを含有させると、溶接金属の粒界脆化感受性が増加して、溶接金属の靱性が劣化するため、Mn含有量の上限を4.0%とする。より安定して溶接金属の強度を高めるためには、Mn含有量の下限を1.4%、1.6%又は1.8%としてもよい。また、溶接金属の靭性を安定して確保するためには、Mn含有量の上限は、3.5%又は3.0%としてもよい。
Pは不純物元素であり、溶接金属の靱性を阻害するので、その含有量を極力低減する必要があるが、溶接金属の靱性への悪影響が許容できる範囲として、P含有量は0.030%以下とする。P含有量の下限値は0%であるが、0.0001%、0.0005%、又は0.001%としてもよい。
Sも不純物元素であり、溶接金属中に過大に存在すると溶接金属の靱性と延性とをともに劣化させるため、その含有量を極力低減することが好ましい。溶接金属の靱性及び延性への悪影響が許容できる範囲として、S含有量は0.030%以下とする。S含有量の下限値は0%であるが、0.0001%、0.0005%、又は0.001%としてもよい。
Niは溶接金属の焼入性を向上させることで溶接金属の強度を高め、さらに固溶靱化(固溶により靭性を高める作用)により組織、成分によらず溶接金属の靱性を向上させる元素であり、ワイヤに含有させる場合には、その効果を得るために0.10%以上含有させる。Ni含有量が多いほど溶接金属の靱性を向上させる上で有利であるが、Ni含有量が3.00%を超えると耐溶接割れ性が低下するため、Ni含有量の上限を3.00%とする。
Moは、溶接金属の高強度化に有効な元素である。これは、Moを含有させることで溶接金属の焼入性が向上するためである。Mo含有量が1.00%を超えると、溶接金属が硬化し靭性が劣化する。そのため、Moを含有させる場合、その含有量は1.00%以下とする。一方、上述の効果を得るためには、Moを0.05%以上含有させる必要がある。Mo含有量は好ましくは0.10%以上である。
Vは、溶接金属の焼入性を高めることで溶接金属の高強度化に有効な元素であり、含有させる場合には0.200%以下の範囲で含有させる。0.200%を超えてVを含有させると、溶接金属において炭化物の析出が過剰となるので、溶接金属が硬化し、溶接金属の靭性を劣化させる。一方、上述の効果を十分に得るためには、0.010%以上のVを含有させることが好ましい。
Tiは脱酸元素として有効であり、溶接金属中のO量を低減させる効果がある。また、Tiは溶接金属中に僅かに残留して、固溶Nを固定することにより、Nの靱性への悪影響を緩和するためにも有効である。その効果を得るために、ワイヤ中に0.050%以上のTiを含有させる。一方、0.250%を超えてTiを含有させると、溶接金属において過度な析出物の生成による靱性劣化が生じる可能性が高くなる。なお、一般的には、Tiはフェロチタンとしてフラックス中に添加される。Ti含有量の好ましい下限は、0.100%であり、Ti含有量の好ましい上限は0.200%である。
Bは、溶接金属中に適正量含有させると、固溶Nと結びついてBNを形成して、固溶Nの靭性に対する悪影響を減じる効果がある。また、Bは溶接金属の焼入性を高めて強度向上に寄与する効果もある。その効果を得るために、ワイヤ中に0.0010%以上のBを含有させる。一方、B含有量が0.0200%超になると、溶接金属中のBが過剰となり、粗大なBNやFe23(C、B)6等のB化合物を形成して溶接金属の靭性を劣化させる。B含有量の好ましい下限は、0.0050%である。B含有量の好ましい上限は0.0150%である。
Alは脱酸元素であり、Siと同様に、溶接金属中のO低減、及び清浄度向上に効果がある。さらに、溶接金属中でのアシキュラーフェライトの生成のために、Alは必須の元素であり、従って溶接金属の靭性確保のためには欠かせないものである。Al含有量が適正範囲である場合、酸化物はAl含有のスピネル型酸化物になり、これが核となって溶接金属中にアシキュラーフェライトが生成する場合がある。Alのこれら効果を得るためには、ワイヤ中に0.05%以上のAlを含有させる。Al含有量が0.05%未満では、脱酸力が不足したり、アシキュラーフェライトが生成しなくなったりする。Al含有量が0.50%超になると、溶接金属中のAlが過剰となり、酸化物組成がAl2O3になり、アシキュラーフェライトが生成しなくなる。Al含有量の好ましい下限は、0.08%である。Al含有量の好ましい上限は0.30%である。
Mgは、脱酸剤として働いて溶接金属の酸素量を低減し、靭性を向上させる。この効果を得るためには、0.01%以上のMnをワイヤに含有させる必要がある。一方、Al含有量が、0.50%を超えると、溶接部にブローホールが発生する。なお、Al含有量の好ましい範囲は0.05〜0.30%である。
REMはスパッタの発生を増大させる元素であるため、可能な限りその含有量を低減することが必要である。REMは少ないほど好ましいので、下限値は特に規定されず、又は0%でもよい。ただし、0.0010%未満であれば、REMの含有は許容される。ここで、「REM」とはSc、Y、及びランタノイドの合計17元素の総称であり、REMの含有量はREMのうちの1種または2種以上の元素の合計含有量を指す。
Cuは、溶接金属の強度及び耐食性を向上させる効果を有するので、必要に応じて含有させてもよい。Cu含有量の下限値は0%であるが、Cuを含有する効果を得るためには、Cuをワイヤに0.10%以上含有させることが好ましい。より好ましくはCu含有量を0.20%以上とする。一方、0.50%を超えてCuを含有させても、合金コスト上昇に見合った性能の改善が見られない。好ましくはCu含有量の上限を1.00%以下とし、より好ましくは0.50%以下とする。なお、Cuの含有量については、ワイヤの鋼製外皮自体やフラックス中に含有されている分に加えて、ワイヤ表面に銅めっきされる場合にはその分も含む。
Crは、耐食性を高めるとともに、焼入性を高めることで強度の向上に有用であるので、必要に応じて含有させてもよい。Cr含有量の下限値は0%であるが、Crを含有する効果を得るためには、Crを0.05%以上含有させることが好ましい。一方、0.50%を超えてCrを含有させても、硬化して靱性を劣化させる場合がある。
Nbは溶接金属の引張強度の確保のために有効な元素である。これは、ワイヤにNbを含有させると、溶接金属において微細炭化物が形成され、析出強化が起こるためである。Nb含有量の下限値は0%であるが、Nbの効果を得るためには、Nbを0.01%以上含有させることが好ましい。一方、0.05%を超えてNbを含有させても、溶接金属中に粗大な析出物を形成して靭性を劣化させるため、好ましくない。
Fe成分としては、例えば鋼製外皮のFe、フラックス中に添加された鉄粉、及び合金粉中のFeが含まれる。鉄粉は、本実施形態に係るワイヤに含まれなくても良いので、その含有量の下限値は0%である。鉄粉を充填率の調整のために添加する場合には、溶接金属の靭性を確保するために、含有量は30%未満が好ましい。
Ceq=[C]+[Si]/24+[Mn]/6+[Ni]/40+[Cr]/5+[Mo]/4+[V]/14……式(4)
なお、無添加の元素については、上式にゼロを代入するものとする。
但し、式(4)における[]付元素は、各元素記号に係る鋼板中の元素の単位質量%での含有量を示す。
Ceq=[C]+[Si]/24+[Mn]/6+[Ni]/40+[Cr]/5+[Mo]/4+[V]/14……式(3)
なお、無添加の元素については、上式にゼロを代入するものとする。
但し、式(3)における[]付元素は、各元素記号に係る溶接金属中の元素の単位質量%での含有量を示す。
本実施形態に係る溶接継手の製造方法に含まれる溶接において、シールドガスは特に限定されないが、一般的に多用されている100vol%の炭酸ガスや、Arと3〜20vol%CO2との混合ガスとすることが好ましい。これらガスは安価であるので、溶接継手の製造コストを削減することができる。本実施形態に係るワイヤは、100vol%の炭酸ガスをシールドガスとする溶接に適用してもスパッタを顕著に増加させないので、コスト削減のために、シールドガスが100vol%の炭酸ガスである溶接に適用した場合に、特に顕著な効果を発揮する。
鋼製外皮としてC:0.002〜0.06%、Si:0.01〜0.05%、Mn:0.20〜0.45%、P:0.004〜0.008%、S:0.002〜0.001%を含有し、残部が鉄及び不純物からなる化学成分の帯鋼を用いて、表1−1〜表2−2に示す各種成分組成のワイヤ径1.6mmのシーム有りフラックス入りワイヤを試作した。含有量が検出限界値以下である成分については、その含有量は空白で示した。これらワイヤを用いて、表3に開示される成分を有する鋼板P1〜P3を、表4に示される条件で溶接した。
Claims (5)
- 鋼製外皮とフラックスとを備える、立向エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤであって、
前記フラックスが、スラグ剤として、前記フラックス入りワイヤの全質量に対する質量%で、
Na2O:0.00〜1.00%未満、
NaF:0.00〜1.00%未満、
CaO:0.00〜1.00%未満、
CaF2:0.00〜1.00%未満、
MgO:0.00〜1.00%未満、
MgF2:0.00〜1.00%未満、
MnO:0.00〜1.00%未満、及び
MnF2:0.00〜1.00%未満
を含有し、
式(1)で表わされる脱酸能指標Xが100〜200であり、
前記スラグ剤の合計量Yが、0.10〜1.00%未満であり、
前記脱酸能指標Xと前記合計量Yとの積が10〜200であり、
前記フラックス入りワイヤが、0%以上30%未満の鉄粉を含み、
さらに前記フラックス入りワイヤが、合金成分として、前記フラックス入りワイヤの前記全質量に対する質量%で、
C:0.02〜0.10%、
Si:0.20〜0.90%、
Mn:1.0〜4.0%、
P:0.030%以下、
S:0.030%以下、
Ni:0.10〜3.00%、
Mo:0.05〜1.00%、
V:0.200%以下、
Ti:0.050〜0.250%、
B: 0.0010〜0.0200%、
Al:0.05〜0.50%、
Mg:0.01〜0.50%、及び
REM:0〜0.0010%未満
を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、
式(2)で表されるCeqが0.45〜0.75%である
ことを特徴とする立向エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤ。
X=100×{2.0×([Na2O]+[NaF])+1.5×([CaO]+[CaF2]+[MgO]+[MgF2])+1.0×([MnO]+[MnF2])}/([CaO]+[CaF2]+[MgO]+[MgF2]+[Na2O]+[NaF]+[MnO]+[MnF2])……式(1)
Ceq=[C]+[Si]/24+[Mn]/6+[Ni]/40+[Cr]/5+[Mo]/4+[V]/14……式(2)
但し、前記式(1)における[]付化学式は、各化学式に係る前記スラグ剤の前記フラックス入りワイヤの前記全質量に対する質量%での含有量を示し、前記式(2)における[]付元素は、各元素記号に係る前記合金成分中の元素の前記フラックス入りワイヤの前記全質量に対する質量%での含有量を示す。 - 前記フラックス入りワイヤが、さらに前記合金成分として、前記フラックス入りワイヤの前記全質量に対する質量%で、
Cu:0.10〜0.50%、
Cr:0.05〜0.50%、及び
Nb:0.01〜0.05%
のうちの1種または2種以上を含有する
ことを特徴とする請求項1に記載の立向エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤ。 - 請求項1又は2に記載の立向エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤを用いて鋼板を溶接することを特徴とする溶接継手の製造方法。
- 式(3)で表される、溶接継手の溶接金属のCeqが0.35〜0.50%であることを特徴とする請求項3に記載の溶接継手の製造方法。
Ceq=[C]+[Si]/24+[Mn]/6+[Ni]/40+[Cr]/5+[Mo]/4+[V]/14……式(3)
但し、前記式(3)における[]付元素は、各元素記号に係る前記溶接金属中の元素の単位質量%での含有量を示す。 - 前記溶接が多電極立向エレクトロガスアーク溶接であり、
前記多電極立向エレクトロガスアーク溶接において、全ての電極の前記立向エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤが同一であり、
式(4)で表される、前記鋼板のCeqが0.30〜0.40%であり、
前記鋼板の板厚が60〜80mmである
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の溶接継手の製造方法。
Ceq=[C]+[Si]/24+[Mn]/6+[Ni]/40+[Cr]/5+[Mo]/4+[V]/14……式(4)
但し、前記式(4)における[]付元素は、各元素記号に係る前記鋼板中の元素の単位質量%での含有量を示す。
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