JP2008121714A - クラッチ用アクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】大きな減速比を得つつ小型化が可能なアクチュエータを提供すること。
【解決手段】電動モータ32と、電動モータ32の出力回転を減速するすべり歯車減速機構(34、35)と、すべり歯車減速機構の出力回転を減速する歯車減速機構(35、36)と、歯車減速機構の出力回転によってストロークするとともに前記ストロークによって摩擦クラッチ20の断接、半接合操作を行う出力ロッド31と、一端がハウジング33に支持されるとともに他端が歯車減速機構の歯車部材36の回転を助勢するように支持されるアシストスプリング37と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、クラッチの断接、半接を行うクラッチ用アクチュエータに関する。
従来、既存のマニュアルトランスミッションにアクチュエータを取り付け、運転者の意思若しくは車両状態により一連の変速操作(クラッチの断接、ギヤシフト、セレクト)を自動的に行うシステムが知られている。こうしたシステムにおいて、クラッチの断接、半接を行うアクチュエータは、ダイヤフラムスプリング等の姿勢を変化させるため、電動のモータなどの駆動力源と出力ロッドを備えている。出力ロッドのストロークには駆動源の大型化に繋がる大きな力が必要となるが、必要とされる駆動力を抑えるため、さらに、モータ非通電状態でもストローク位置を自己保持するため、ウォーム歯車とウォームホイールを用いて減速を行っている。また、アクチュエータは、アシストスプリングと呼ばれる出力ロッドのストロークを助勢する機構を備えている。このように、アクチュエータの動力源に要求される能力が低減されることで、当該動力源やアクチュエータ自体の小型化が図られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−301238号公報
しかしながら、従来のアクチュエータの構造で大きな減速比を得ようとすると、減速機構(特に、ウォームホイール)が大きくなり、アクチュエータの大型化につながるという課題がある。
本発明の主な課題は、大きな減速比を得つつ小型化が可能なアクチュエータを提供することである。
本発明の一視点においては、クラッチ用アクチュエータにおいて、動力源と、前記動力源の出力回転を減速するすべり歯車減速機構と、前記すべり歯車減速機構の出力回転を減速する一又は複数段の歯車減速機構と、前記歯車減速機構の出力回転によってストロークするとともに前記ストロークによってクラッチの断接、半接合操作を行う出力ロッドと、を備えることを特徴とする。
本発明の前記クラッチ用アクチュエータにおいて、一端がハウジングに支持されるとともに他端が前記歯車減速機構の回転を助勢するように支持されるアシストスプリングを備えることが好ましい。
本発明の前記クラッチ用アクチュエータにおいて、前記すべり歯車減速機構は、前記動力源の回転を出力するとともにウォーム部を有する回転軸と、前記回転軸と噛み合うホイール部を有するウォームホイール部材と、よりなるウォーム式減速機構であり、前記ウォームホイール部材は、前記歯車減速機構を兼ねるように構成されていることが好ましい。
本発明の前記クラッチ用アクチュエータにおいて、前記ウォームホイール部材は、前記ホイール部と同軸並列に一体に回転するとともに前記ホイール部よりも回転半径が小さい第1歯車部を有し、前記歯車減速機構は、前記ウォームホイール部材と、前記第1歯車部と噛み合うとともに前記第1歯車部の回転半径よりも大きい第2歯車部を有する歯車部材と、よりなり、前記出力ロッドは、前記歯車部材に対して回動可能に連結されていることが好ましい。
本発明の前記クラッチ用アクチュエータにおいて、前記第1歯車部および前記第2歯車部は、平歯車、はすば歯車、及び、やまば歯車のいずれか一種の歯車であることが好ましい。
本発明(請求項1−5)によれば、すべり歯車減速機構と歯車減速機構の2段階以上の減速を行うことによりアクチュエータを小型化でき、大きな減速比を得ることができる。これによって、従来技術のように摩耗追従機構を設けたクラッチカバーを使用せずに、通常トランスミッション用のクラッチカバーを流用することができる。
本発明(請求項2)によれば、高エンジントルク用の操作力の大きなクラッチカバーにも対応できる。特に、アシストスプリングによる助勢があれば、大きなクラッチカバーに対しても安定した操作が可能である。
本発明(請求項5)によれば、すべり歯車減速機構による減速を先に行うことで2段目以降にくる歯車減速機構の回転数が低減され、周波数を低くすることができ、ギヤノイズを抑えることができる。特に、はすば歯車や、やまば歯車を用いれば、ギヤノイズが十分に抑制される。
(実施形態1)
本発明の実施形態1に係るアクチュエータについて図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態1に係るクラッチ用アクチュエータが適用されるクラッチ装置の構成を模式的に示した概略断面図である。図2は、本発明の実施形態1に係るクラッチ用アクチュエータが適用されるクラッチ装置におけるクラッチの一部を切り欠いた状態の構成を模式的に示した正面図である。図3は、本発明の実施形態1に係るクラッチ用アクチュエータの構成を模式的に示した断面図である。図4は、本発明の実施形態1に係るクラッチ用アクチュエータを模式的に示した図3のX−X´間の断面図である。
このクラッチ装置は、エンジン(図示せず)と変速機(図示せず)との間に配設される摩擦クラッチ20と、摩擦クラッチ20を操作するアクチュエータ30とを含んで構成されている。制御装置(図示せず)によりこのアクチュエータ30が駆動制御されることで、摩擦クラッチ20の係合状態が変化するようになっている。
摩擦クラッチ20は、主な構成要素として、フライホイール21と、クラッチカバー22と、クラッチディスク23と、プレッシャプレート24と、ダイヤフラムスプリング25と、レリーズベアリング26と、内側ハウジング12と、外側ハウジング13と、環状ピストン15と、スプリング16と、を備えている。
フライホイール21は、鋳鉄製の円板であり、エンジンのクランクシャフト10にボルト固定されており、クランクシャフト10と一体的に回転するようになっている。
クラッチカバー22は、略円筒形状であって、円筒部22aと、円筒部22aの内周側に形成されたフランジ部22bと、円筒部22aの内周縁に周方向に等間隔で形成された複数の支点形成部22cとを有する。クラッチカバー22は、円筒部22aの外周部にてフライホイール21にボルト固定されており、フライホイール21と一体的に回転するようになっている。
クラッチディスク23は、エンジン(図示せず)の動力を変速機(図示せず)に伝達する摩擦板である。クラッチディスク23は、フライホイール21とプレッシャプレート24との間に配設され、中央部にて変速機の入力軸17とスプライン係合し、変速機の入力軸17に対して軸方向に移動可能になっている。クラッチディスク23の外周部の両面には、摩擦材からなるクラッチフェーシング23a、23bがリベットにより張り付け固定されている。クラッチディスク23は、エンジンのトルク変動を緩衝する機能を有する。
プレッシャプレート24は、クラッチディスク23をフライホイール21側に押圧してフライホイール21との間に挟み込み、クラッチディスク23をフライホイール21と摩擦係合させて一体的に回転させるものである。プレッシャプレート24は、クラッチカバー22の回転に伴って回転するように、ストラップ24aによりクラッチカバー22と連結されている(図2参照)。
ストラップ24aは、積層された複数枚の薄い板ばね材から構成されていて、図2に示したように、その一端がリベットR1によりクラッチカバー22の外周部に固定されるとともに、その他端がリベットR2によりプレッシャプレート24の外周部に設けられた突起部に固定されている(図2参照)。これにより、ストラップ24aは、プレッシャプレート24がフライホイール21から離間し得るように、プレッシャプレート24に対して軸方向の付勢力を付与している。
ダイヤフラムスプリング25は、図1、2に示すように、クラッチカバー22の円筒部22aの内周に沿って放射状に配置された複数(12本)の弾発性の板材(以下、「レバー部材25a」と称する。)から構成されている。各レバー部材25aは、図1に示すように、クラッチカバー22の支点形成部22cに、各レバー部材25aの軸方向両側に配置された一対のリング状の支点部材25b、25cを介して挟持されている。レバー部材25aは、外端部がプレッシャプレート24をフライホイール21側に押圧するように作用するとともに、内端部がレリーズベアリング26を図1の右側に押圧するように作用する。レバー部材25aは、内端部がレリーズベアリング26によってフライホイール21側に押付けられることで、クラッチカバー22に対し支点部材25b、25cを支点としたピボット運動を行い、外端部がプレッシャプレート24から離れるように動作する。このような動作により、クラッチディスク23とフライホイール21との摩擦係合及びその解除の操作を行うことができる。
レリーズベアリング26は、環状ピストン15のクラッチディスク23側の先端部にて取り付けられている。レリーズベアリング26の内輪は、環状ピストン15に固定された非回転輪である。レリーズベアリング26の外輪は、スプリング16のばね力によってダイヤフラムスプリング25に常時接合しており、ダイヤフラムスプリング25と一体的に回転する。
内側ハウジング12は、環状(ドラム状、筒状)の部材であり、変速機の入力軸17を包囲するように配設されている。内側ハウジング12は、シリンダ室の一部である。
外側ハウジング13は、所定間隔をおいて内側ハウジング12を包囲するように配され、シリンダ室の一部となる。外側ハウジング13は、油圧ハウジング43から油路27を介して供給された圧油の通路となるポートを有する。
環状ピストン15は、内側ハウジング12と外側ハウジング13の間にて、油室14の油圧により変速機の入力軸17の軸方向(図1の左右方向)に摺動可能に作動する部材である。環状ピストン15は、外側ハウジング13に収容されていない部位にレリーズベアリング26が取り付けられている。環状ピストン15は、油室14側の端部近傍でシールされている。
スプリング16は、レリーズベアリング26をダイヤフラムスプリング25側に付勢する環状の部材である。
アクチュエータ30は、出力ロッド31を進退移動させてクラッチディスク23の係合状態を変化させるための力を、間接的にダイヤフラムスプリング25に付与する。アクチュエータ30は、電動モータ32と、ハウジング33と、回転軸34と、ウォームホイール部材35と、歯車部材36と、アシストスプリング37と、ベアリング38、39と、すべり軸受け40、41と、ハウジングカバー42と、油圧ハウジング43と、シリンダ部材44と、ピストン部材45と、シート部材46と、スプリング47と、を有する。
電動モータ32は、直流駆動の動力源であり、制御装置(図示せず)からの給電により回転軸34を正逆両方向に回転駆動する。
ハウジング33は、出力ロッド31、回転軸34、ウォームホイール部材35、歯車部材36、アシストスプリング37、ベアリング38、39、及びすべり軸受け40、41を収容する片開きハウジングである。ハウジング33は、車両の適宜箇所に固定され、電動モータ32を支持する。ハウジング33は、電動モータ32の回転軸34が図3において左上方向に突出している。ハウジング33には、軸部35bの片側と対応する位置にベアリング39が取り付けられている(図4参照)。ハウジング33には、軸部36bの片側と対応する位置にすべり軸受け41が取り付けられている(図4参照)。ハウジング33には、シート部材37bを回動可能に支持する支持ピン33aが取り付けられている(図3参照)。ハウジング33には、出力ロッド31の先端部付近に形成された開口部に油圧ハウジング43が取り付けられている(図3参照)。ハウジング33には、収容部を覆うハウジングカバー42が取り付けられている(図4参照)。ハウジング33は、所定の部位において、歯車部材36の回転を規制する規制壁33bを有する。
回転軸34は、電動モータ32によって駆動回転するすべり歯車減速機構の一部を構成する回転軸であり、ハウジング33内に収容されている。回転軸34の基端部(図3の左上側)及び先端部(図3の右下側)は、それぞれハウジング33に軸支されている。回転軸34の軸線方向略中間部には、ウォームホイール部材35のホイール部35aと噛み合うウォーム部34aが形成されている。
ウォームホイール部材35は、回転軸34に噛合連結されたすべり歯車減速機構と、歯車部36aと噛合連結された歯車減速機構と、の両方の機構の一部を構成する回転部材であり、ハウジング33内に収容されている。ウォームホイール部材35は、ホイール部35aと、軸部35bと、歯車部35cと、を有する。ホイール部35aは、回転軸34に噛合連結されるすべり歯車減速機構の一部を構成する。ホイール部35aは、軸部35bに対し相対回転不能に固定されている。軸部35bは、ホイール部35aと歯車部35cの回転軸となる部分であり、一端がベアリング39を介して回転可能にハウジング33に取り付けられており、他端がベアリング38を介して回転可能にハウジングカバー42に取り付けられている。軸部35bには、歯車部35cが形成されている。歯車部35cは、歯車部材36の歯車部36aと噛み合う歯車減速機構の一部を構成し、軸部35bを介してホイール部35aと同軸並列に一体に回転する。歯車部35cの外周部には、例えば、平歯車、はすば歯車、やまば歯車が形成されている。歯車部35cは、ホイール部35a及び歯車部36aの回転半径よりも小さく構成されている。
なお、すべり歯車減速機構は、実施形態1では、回転軸34のウォーム部34aと、ウォームホイール部材35のホイール部35aとがすべり可能に噛み合ったウォーム減速機構であるが、ウォームと冠歯車がすべり可能に噛み合ったすべり歯車減速機構、ウォームとかさ歯車がすべり可能に噛み合ったすべり歯車減速機構などであってもよい。
歯車部材36は、歯車部35cと噛合連結された歯車減速機構の一部を構成する略扇状の回転部材であり、ハウジング33内に収容されている。歯車部材36は、歯車部36aと、軸部36bと、支持ピン36cと、支持ピン36dと、を有する。歯車部36aは、ウォームホイール部材35の歯車部35cと噛み合う歯車減速機構の一部を構成し、軸部36bに対して相対回転不能に取り付けられている。歯車部36aに外周部には、例えば、平歯車、はすば歯車、やまば歯車が形成されている。歯車部36aは、歯車部35cの回転半径よりも大きく構成されている。歯車部36aには、中間部分に出力ロッド31を回転可能に支持する支持ピン36cが取り付けられている。歯車部35cには、中間部分であって支持ピン36cと抵触しない部分にシート部材37aを回転可能に支持する支持ピン36dが取り付けられている。軸部36bは、歯車部36aの回転軸となる部分であり、一端がすべり軸受け41を介して回転可能にハウジング33に取り付けられており、他端がすべり軸受け40を介して回転可能にハウジングカバー42に取り付けられている。
なお、歯車減速機構は、実施形態1では、歯車部材36の歯車部36aと、ウォームホイール部材35の歯車部35cの噛み合いによる一段構成のものであるが、さらに減速する必要がある場合は歯車部材36と同様な歯車部材を追加して多段化してもよい。
アシストスプリング37は、出力ロッド31のストロークを助勢するコイルスプリングであり、両端部にシート部材37a、37bが配されている。シート部材37aは、支持ピン33aに対して回動可能に支持されている。シート部材37bは、支持ピン36dに対して回動可能に支持されている。アシストスプリング37は、歯車部材36が回転すると、歯車部材36に連動して撓み量や傾きが変動する。
ベアリング38は、ウォームホイール部材35の軸部35bの一端を回転可能に支持する軸受であり、ハウジングカバー42に取り付けられている。
ベアリング39は、ウォームホイール部材35の軸部35bの他端を回転可能に支持する軸受であり、ハウジング33に取り付けられている。
すべり軸受け40は、歯車部材36の軸部36bの一端を回転可能に支持する軸受であり、ハウジングカバー42に取り付けられている。
すべり軸受け41は、歯車部材36の軸部36bの他端を回転可能に支持する軸受であり、ハウジング33に取り付けられている。
ハウジングカバー42は、ハウジング33の収容部を覆う部材であり、ハウジング33にボルト固定されている。ハウジングカバー42には、軸部35bの片側と対応する位置にベアリング38が取り付けられている(図4参照)。ハウジングカバー42には、軸部36bの片側と対応する位置にすべり軸受け40が取り付けられている(図4参照)。
油圧ハウジング43は、油圧制御機構を構成する部品であり、出力ロッド31の先端部付近に形成されたハウジング33の開口部に取り付けられている。油圧ハウジング43の内部は、ピストン部材45とシート部材46がスライド可能に円筒状に形成された油室43aを有する。油室43aには、作動油が充填されている。油室43a内の作動油は、ピストン部材45とシート部材46が押し込まれることで、ポート部43bと油路27を介してレリーズベアリング26側の油室14に供給され、環状ピストン15を介してレリーズベアリング26をダイヤフラムスプリング25側に押し付けてクラッチを切断するように作用する。
シリンダ部材44は、出力ロッド31の先端部付近に形成されたハウジング33の開口部から油圧ハウジング43にかけて配された円筒状の部材である。シリンダ部材44の内側には、出力ロッド31が延在しており、出力ロッド31の先端部にてピストン部材45が摺動可能に配されている。
ピストン部材45は、シリンダ部材44内にて摺動可能な部材である。ピストン部材45は、スプリング47によってシート部材46を介して出力ロッド31側に付勢されており、出力ロッド31の動作によってシリンダ部材44内を摺動する。ピストン部材45とハウジング33の間には、油室43a内の作動油が外部に漏れないようにするためのシール部材が配設されている。ピストン部材45の内周には、シート部材46が配設されている。
シート部材46は、ピストン部材45に対するスプリング47の付勢を受ける部材であり、ピストン部材45とスプリング47の間に配されている。
スプリング47は、シート部材46を介してピストン部材45を出力ロッド31側に付勢するためのコイルスプリングである。
次に、本発明の実施形態1に係るアクチュエータの動作について説明する。出力ロッド31がピストン部材45を油室43a側に押し込むことで、油室43aに油圧を発生させ、圧油をポート部43bと油路27を介してレリーズベアリング26側の油室14に供給され、環状ピストン15を介してレリーズベアリング26をダイヤフラムスプリング25側に押し付けてクラッチを切断する。
出力ロッド31の動作は、電動モータ32で発生させた回転動力を、まず、回転軸34のウォーム部34aと、ウォームホイール部材35のホイール部35aとよりなるすべり歯車減速機構にて減速を行い、さらに、ウォームホイール部材35の歯車部35cと、歯車部材36の歯車部36aとよりなる歯車減速機構にて減速を行い、歯車部材36の回転動力を出力ロッド31に伝達させることで、出力ロッド31がスライドする。
実施形態1によれば、すべり歯車減速機構と歯車減速機構の2段階で減速を行うことで、アクチュエータ30のサイズを小型にしつつ、大きな減速比を得ることができる。これによって、従来技術のように摩耗追従機構を設けたクラッチカバーを使用せずに、通常トランスミッション用のクラッチカバーを流用することができる。また、高エンジントルク用の操作力の大きなクラッチカバーにも対応できる。さらに、すべり歯車減速機構による減速を先に行うことで2段目にくる歯車減速機構の回転数が低減され、周波数を低くすることができ、ギヤノイズを抑えることができる。
本発明の実施形態1に係るクラッチ用アクチュエータが適用されるクラッチ装置の構成を模式的に示した概略断面図である。 本発明の実施形態1に係るクラッチ用アクチュエータが適用されるクラッチ装置におけるクラッチの一部を切り欠いた状態の構成を模式的に示した正面図である。 本発明の実施形態1に係るクラッチ用アクチュエータの構成を模式的に示した断面図である。 本発明の実施形態1に係るクラッチ用アクチュエータを模式的に示した図3のX−X´間の断面図である。
符号の説明
10 クランクシャフト
11 変速機ケース
12 内側ハウジング
13 外側ハウジング
14 油室
15 環状ピストン
16 スプリング
17 入力軸
18 ベアリング
20 摩擦クラッチ
21 フライホイール
22 クラッチカバー
22a 円筒部
22b フランジ部
22c 支点形成部
23 クラッチディスク
23a、23b クラッチフェーシング
24 プレッシャプレート
24a ストラップ
25 ダイヤフラムスプリング
25a レバー部材
25b、25c 支点部材
26 レリーズベアリング
26a 力点部
27 油路
30 アクチュエータ
31 出力ロッド
32 電動モータ(動力源)
33 ハウジング
33a 支持ピン
33b 規制壁
34 回転軸(すべり歯車減速機構)
34a ウォーム部
35 ウォームホイール部材(すべり歯車減速機構、歯車減速機構)
35a ホイール部
35b 軸部
35c 歯車部(第1歯車部)
36 歯車部材(歯車減速機構)
36a 歯車部(第2歯車部)
36b 軸部
36c 支持ピン
36d 支持ピン
37 アシストスプリング
37a、37b シート部材
38、39 ベアリング
40、41 すべり軸受け
42 ハウジングカバー
43 油圧ハウジング
43a 油室
43b ポート部
44 シリンダ部材
45 ピストン部材
46 シート部材
47 スプリング

Claims (5)

  1. 動力源と、
    前記動力源の出力回転を減速するすべり歯車減速機構と、
    前記すべり歯車減速機構の出力回転を減速する一又は複数段の歯車減速機構と、
    前記歯車減速機構の出力回転によってストロークするとともに前記ストロークによってクラッチの断接、半接合操作を行う出力ロッドと、
    を備えることを特徴とするクラッチ用アクチュエータ。
  2. 一端がハウジングに支持されるとともに他端が前記歯車減速機構の回転を助勢するように支持されるアシストスプリングを備えることを特徴とする請求項1記載のクラッチ用アクチュエータ。
  3. 前記すべり歯車減速機構は、前記動力源の回転を出力するとともにウォーム部を有する回転軸と、前記回転軸と噛み合うホイール部を有するウォームホイール部材と、よりなるウォーム式減速機構であり、
    前記ウォームホイール部材は、前記歯車減速機構を兼ねるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のクラッチ用アクチュエータ。
  4. 前記ウォームホイール部材は、前記ホイール部と同軸並列に一体に回転するとともに前記ホイール部よりも回転半径が小さい第1歯車部を有し、
    前記歯車減速機構は、前記ウォームホイール部材と、前記第1歯車部と噛み合うとともに前記第1歯車部の回転半径よりも大きい第2歯車部を有する歯車部材と、よりなり、
    前記出力ロッドは、前記歯車部材に対して回動可能に連結されていることを特徴とする請求項3記載のクラッチ用アクチュエータ。
  5. 前記第1歯車部および前記第2歯車部は、平歯車、はすば歯車、及び、やまば歯車のいずれか一種の歯車であることを特徴とする請求項4記載のクラッチ用アクチュエータ。
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