JP2001355651A - 摩擦クラッチの自動断続装置 - Google Patents

摩擦クラッチの自動断続装置

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interrupting device
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和男 後藤
Mikihiro Kito
幹宏 鬼頭
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型の摩擦クラッチの自動断続装置を提供す
ることを課題とする。 【解決手段】 モータ２の回転力を減速機構３により減
速したうえクランク４を回動させ、出力ロッド６を軸移
動させて摩擦クラッチを断続させる摩擦クラッチの自動
断続装置１において、ケーシング８に固定されているば
ね式の蓄圧器７はリンク５を介してクランク４と連結さ
れており、摩擦クラッチの接続時に油圧シリンダのピス
トンロッドの押し圧力を受けて矢印ａの方向に軸移動す
る出力ロッド６からクランク４及びリンク５を介して受
けた力を蓄圧するとともに、摩擦クラッチの遮断時にリ
ンク５を介してクランク４に蓄圧を放出し、出力ロッド
６の矢印ｂ方向の軸移動を支援するため、従来の摩擦ク
ラッチの自動断続装置のように蓄圧器７の揺動スペース
を設ける必要がない。このため、摩擦クラッチの自動断
続装置１を小型に構成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータの回転力を
軸方向移動力に変えて油圧シリンダのピストンロッドを
軸移動させ、自動変速機の摩擦クラッチを断続させる摩
擦クラッチの自動断続装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、モータの回転力を軸方向移動力に
変えて油圧シリンダのピストンロッドを軸移動させ、自
動変速機の摩擦クラッチを断続させる摩擦クラッチの自
動断続装置が用いられている。このような摩擦クラッチ
の自動断続装置として、ドイツ連邦共和国特許公開公報
第４４３３８２４号に開示されたものがある。図３は上
記特許公開公報に開示された摩擦クラッチの自動断続装
置の構成図であって、この摩擦クラッチの自動断続装置
５１のモータ５２が回転駆動され、図示していない摩擦
クラッチが接続される過程で油圧シリンダ５３のピスト
ンロッド５４が押し出されると、クランク５６が回動さ
れるため、ケーシング５７に揺動可能に取り付けられた
蓄圧手段（バネ装置）５５は揺動される。また、蓄圧手
段（バネ装置）５５はクランク５６を介してピストンロ
ッド５４の押し圧力を受け、その力を蓄圧する。次に、
モータ５２が摩擦クラッチを遮断する方向に回転駆動さ
れた場合、蓄圧手段（バネ装置）５５は、クランク５６
の回動により揺動される。また、蓄圧手段（バネ装置）
５５はクランク５６を介して上記蓄圧をピストンロッド
５４に付勢し、モータ５２の駆動力を支援して摩擦クラ
ッチの遮断動作を助ける働きをする。また、蓄圧手段５
５は、摩擦クラッチの遮断状態を保持するため、摩擦ク
ラッチの全圧が大きい場合、大型に形成される。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の摩擦クラッ
チの自動断続装置５１は、上述のように蓄圧手段（バネ
装置）５５がクランク５６の回動により揺動するため、
蓄圧手段の揺動スペースを考慮する必要があり、全体が
大型になるという問題がある。
【０００４】そこで本発明では、従来の摩擦クラッチの
自動断続装置５１より小型の摩擦クラッチの自動断続装
置を提供することを解決すべき課題とするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記課題は、特許請求の
範囲の欄に記載した摩擦クラッチの自動断続装置により
解決することができる。
【０００６】請求項１記載の摩擦クラッチの自動断続装
置によれば、蓄圧手段は固定的に取着されているために
揺動しない。これにより、揺動スペースを設ける必要が
なく、蓄圧手段の占有スペースを小さくすることができ
るため、本発明の摩擦クラッチの自動断続装置は、従来
の摩擦クラッチの自動断続装置と比較して、小型に構成
することができる。
【０００７】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て説明する。図１は、摩擦クラッチの自動断続装置１の
構成を示した平面図である。但し、図１はケーシング８
に被せられる上部ケーシングを取り外した状態での摩擦
クラッチの自動断続装置１の平面図である。図１に示す
ように、摩擦クラッチの自動断続装置１は、正方向及び
逆方向に回転可能なモータ２を備えている。尚、モータ
２はケーシング８に取り付けられている。モータ２が回
転駆動されると、その回転は後述する減速機構３で減速
された上、クランク（軸方向移動変換手段）４を駆動す
るように構成されている。また、クランク４に出力ロッ
ド６が連結されているため、クランク４が駆動される
と、出力ロッド６が軸移動される。出力ロッド６が軸移
動されると、図示していない油圧シリンダのピストンロ
ッドが軸移動され、摩擦クラッチを接続動作及び遮断
（開放）動作させる。
【０００８】また、ばね式の蓄圧器７は、基端面がケー
シング８に固定されているとともに先端（自由端）に取
着された連結部９がピン１０によりリンク５の一端部５
ａと連結されている。
【０００９】上記減速機構３は次のように構成されてい
る。即ち、モータ２の回転軸１２に第１の歯車１３が形
成されており、この第１の歯車１３に噛み合ってモータ
２の回転軸１２の回転を減速する第２の歯車１４が軸１
５に取り付けられている。この軸１５はケーシング８に
回転可能に軸支されており、軸１５に第３の歯車１６が
形成されている。また、第３の歯車１６と噛み合って軸
１５の回転を減速する樹脂製の第４の歯車１７が出力軸
１８に取り付けられている。更に、この出力軸１８に前
記クランク４が第４の歯車１７と一体的に回動可能に取
り付けられている。尚、第４の歯車１７は樹脂で形成さ
れているため潤滑油が不要である。
【００１０】上記クランク４には、前記出力ロッド６の
基端部６ａがピン２０により取り付けられているととも
に前記リンク５の他端部５ｂがピン２１により回動可能
に連結されている。尚、リンク５は板状に形成されてい
るためコストを安くすることができる。
【００１１】尚、図１に示されている近接センサ２２，
２３は、モータ２の回転軸１２に取着された円板形の被
検出体２４の歯部を検出することにより、モータ２の回
転量及び回転方向を検出するものである。
【００１２】次に、摩擦クラッチの自動断続装置１の動
作について説明する。最初、摩擦クラッチを接続すると
きの摩擦クラッチの自動断続装置１の動作を説明する。
図示していない摩擦クラッチを接続する方向にモータ２
が回転駆動されると、モータ２の回転軸１２の回転が前
記減速機構３により減速され、クランク４が、図１の図
面上、反時計方向に回動される。また、摩擦クラッチの
スプリングの反発力を受けた図示していない油圧シリン
ダのピストンロッドが出力ロッド６を矢印ａの方向に押
圧する。これにより、リンク５が図１に示す位置まで揺
動されるとともに前記ばね式の蓄圧器７が図１に示すよ
うに圧縮される。この状態で摩擦クラッチは完全な接続
状態となる。尚、図１の状態で、リンク５の入力ポイン
トが前記出力軸１８の死点を超えているため、摩擦クラ
ッチの接続状態が機械的に保持される。
【００１３】次に、接続状態にある摩擦クラッチを遮断
（開放）するときの摩擦クラッチの自動断続装置１の動
作を説明する。摩擦クラッチを遮断（開放）する方向に
モータ２が回転駆動されると、モータ２の回転軸１２の
回転が減速機構３により減速され、クランク４が、図１
の図面上、時計方向に回動されるため、出力ロッド６を
矢印ｂの方向に軸移動させる。また、圧縮状態にあった
前記ばね式の蓄圧器７が図２に示すように拡張状態にな
り、ばね式の蓄圧器７に蓄圧されていた蓄圧力（反発
力）がリンク５、クランク４を介して出力ロッド６に印
加されるため、出力ロッド６を矢印ｂの方向に軸移動さ
せるように駆動されているモータ２の回転力を支援し、
摩擦クラッチを速やかに遮断動作させる。尚、図２の状
態で、出力ロッド６からの入力ポイントが前記出力軸１
８の死点を超えているため、摩擦クラッチの遮断（開
放）状態が機械的に保持される。
【００１４】以上の説明から明らかなように、摩擦クラ
ッチの自動断続装置１は、従来の摩擦クラッチの自動断
続装置５１と異なり、ばね式の蓄圧器７だけで摩擦クラ
ッチの遮断（開放）状態を機械的に保持させる必要がな
く、ばね式の蓄圧器７を小型化することができる。ま
た、ばね式の蓄圧器７はケーシング８に固定的に取り付
けられるため、従来の摩擦クラッチの自動断続装置５１
のように揺動スペースを設ける必要がない。これによ
り、摩擦クラッチの自動断続装置１を小型に構成するこ
とが可能となる。
【００１５】
【発明の効果】本発明によれば、蓄圧手段が固定的に取
り付けられるため、蓄圧手段の揺動スペースを設ける必
要がなく、従来の摩擦クラッチの自動断続装置より小型
に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】摩擦クラッチの自動断続装置の構成を示した平
面図である。
【図２】摩擦クラッチを遮断（開放）させた状態の自動
断続装置の状態図である。
【図３】従来の摩擦クラッチの自動断続装置の構成を示
した平面図である。
【符号の説明】
１ 摩擦クラッチの自動断続装置 ２ モータ ３ 減速機構 ４ クランク ５ リンク ６ 出力ロッド ７ 蓄圧器 ８ ケーシング

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 モータの回転力を減速手段で減速したう
    え軸方向移動変換手段に伝達することにより軸方向移動
    力に変えて油圧シリンダのピストンロッドを軸移動さ
    せ、摩擦クラッチを断続させる摩擦クラッチの自動断続
    装置において、前記摩擦クラッチの接続時に前記ピスト
    ンロッドの押し圧力を蓄圧するとともに前記摩擦クラッ
    チの遮断時に前記蓄圧で前記油圧シリンダのピストンロ
    ッドの軸移動を支援する固定的に取着された蓄圧手段
    と、前記軸方向移動変換手段の作動により揺動するよう
    に前記軸方向移動変換手段と前記蓄圧手段との間に連結
    されて前記摩擦クラッチの接続時に前記ピストンロッド
    の押し圧力を前記蓄圧手段に伝達するとともに前記摩擦
    クラッチの遮断時に前記蓄圧手段からの前記蓄圧を前記
    軸方向移動変換手段に伝達するリンク手段とを備えた摩
    擦クラッチの自動断続装置。
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