JP2008089769A - 画像形成装置及び画像形成システム - Google Patents

画像形成装置及び画像形成システム Download PDF

Info

Publication number
JP2008089769A
JP2008089769A JP2006268461A JP2006268461A JP2008089769A JP 2008089769 A JP2008089769 A JP 2008089769A JP 2006268461 A JP2006268461 A JP 2006268461A JP 2006268461 A JP2006268461 A JP 2006268461A JP 2008089769 A JP2008089769 A JP 2008089769A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
image forming
transfer
fixing
forming apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006268461A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiyuki Kikuchi
俊幸 菊地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2006268461A priority Critical patent/JP2008089769A/ja
Publication of JP2008089769A publication Critical patent/JP2008089769A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】記録体の両面にワンパス方式で画像を形成し、しかも、片面処理を実施する場合の無駄なエネルギ消費を抑える画像形成装置及び画像形成装置システムを提供する。
【解決手段】可視像を担持する像担持体1Yと、この像担持体1Y上の可視像を記録体Pの両面に転写せしめる両面転写手段15、25と、この両面転写手段15、25を経由した後の前記記録体Pを加熱してその両面に可視像を定着せしめる定着手段30と、この定着手段30の前記記録体Pに対する加熱温度を制御する加熱温度制御手段62とを備え、前記記録体Pの第1面及び第2面に画像を形成する両面処理と、前記記録体Pの片面として前記第2面だけに画像を形成する片面処理とが切り換え可能になっている画像形成装置において、前記両面処理の場合と前記片面処理の場合に関わりなく前記第1面及び第2面に同じ値の定着熱量を付与する。
【選択図】図1

Description

本発明は、いわゆるワンパス方式で記録体の両面に画像を形成する画像形成装置及び画像形成システムに関するものである。
従来、用紙、転写紙等の記録体の両面に画像を形成する方式として、いわゆるスイッチバック方式と、ワンパス方式とが知られている。スイッチバック方式は、転写手段と定着手段とを通過して一方の面に画像が形成された記録体を反転させた後、転写手段と定着手段とにスイッチバックさせて、そのもう一方の面にも画像を形成する方式である。
これに対し、ワンパス方式は、両面転写手段によって両面に画像が転写された記録体を定着手段に一度だけ通す方式である。ワンパス方式は、次の点でスイッチバック方式よりも優れている。すなわち、スイッチバック用の複雑な機構を設けることによるコストアップ、スイッチバックによる画像形成時間の長期化、定着手段による加熱でカールさせた記録体をスイッチバックさせることによるジャム等の何れも回避し得る点である。
かかるワンパス方式を実現する画像形成装置は、従来から多数研究され、具体的な構成が一般に開示されかつ知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特許文献1の画像形成装置は、像担持体であるドラム状の感光体に静電潜像を形成した後、これを可視像であるトナー像に現像する。このようにして得たトナー像を、前段転写部、後段転写部に順次通していく。具体的には、まず、感光体と中間転写ベルトとが対向する前段転写部で、感光体上のトナー像を中間転写ベルト上に静電的に中間転写する。
次いで、このトナー像を中間転写ベルトの無端移動に伴って再び前段転写部に進入させるタイミングに同期させるように、感光体上に別のトナー像を形成する。また、このタイミングに合わせて、記録体を前段転写位置に送り込む。送り込まれた記録体は、その第1面に中間転写ベルト上のトナー像を接触させた状態で、その第2面に感光体上のトナー像が静電的に転写される。
この時、中間転写ベルト上のトナー像は、感光体側からベルト表面側に向かう静電力を受けるため、記録体の第1面に転写されることはない。前段転写部を通過した記録体は、転写されなかった方のトナー像に接触した状態で、中間転写ベルトの無端移動に伴って後段転写部に進入する。そして、中間転写ベルトと所定の間隙を介して対向している転写チャージャによって第2面にチャージが掛けられることで、それまで転写されずにいた中間転写ベルト上のトナー像が第1面に転写される。
この転写により、記録体に対する両面転写が完了する。両面転写後の記録体は、互いに当接しながら順方向に回転する定着ローラ対を有する定着手段を通過する際に加熱されて、両面のトナー像がそれぞれ定着せしめられる。以上のようなプロセスを経ることで、記録体を定着手段にスイッチバックさせることなく、その両面に画像を形成することができる。
また、特許文献2によれば、記録体の一方の面(第2面)だけに画像を形成する片面処理を実施する場合に、定着手段による加熱エネルギを無駄に消費するおそれがある。具体的には、片面処理では、トナー像を記録体の一方の面だけに定着させればよく、両面に定着させる場合に比べて少ない加熱量で足りる。それにも拘わらず、記録体の両面に画像を形成する両面処理と同じ条件で定着を実施すると、加熱エネルギを過剰に消費することになる。
特開平01−209470号公報 特開2004−77843公報
しかしながら、片面複写の場合、画像のない側の温度を下げるのであるが、画像のある側は温度を下げる分の1/2〜1/4の温度を上昇させなければならないので、あまり省エネルギにならない。さらに、温度の低下には時間が掛かるために両面から片面複写への切り換えに時間が掛ってしまい複写終了までの時間が長くなってしまう。
また、表裏面で定着の与える熱量が大幅に異なるため転写紙の変形が大きくなり、搬送不良が発生し易くなる。すなわち、転写紙の繊維の伸び・縮みが表裏で違うために変形が大きくなる。さらに、ジャムが発生すると転写紙及び複写工程に要したエネルギが無駄になってしまい、却って多くのエネルギが浪費されることになる。
そこで、本発明の目的は、上述した実情を考慮して、記録体の両面にワンパス方式で画像を形成し、しかも、片面処理を実施する場合の無駄なエネルギ消費を抑える画像形成装置及び画像形成装置ステムを提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、可視像を担持する像担持体と、この像担持体上の可視像を記録体の両面に転写する両面転写手段と、この両面転写手段を経由した後の前記記録体を加熱してその両面に可視像を定着する定着手段と、この定着手段の前記記録体に対する加熱温度を制御する加熱温度制御手段とを備え、前記記録体の第1面及び第2面に画像を形成する両面処理と、前記記録体の片面として前記第2面に画像を形成する片面処理とが切り換え可能になっている画像形成装置において、前記両面処理の場合と前記片面処理の場合に関わりなく前記第1面及び第2面に同じ値の定着熱量を付与することを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記第1面及び第2面の可視像を定着する前記定着手段の表面材質を同材質とすると共に、同温度となるように制御する請求項1記載の画像形成装置を特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記第1面及び第2面に定着熱量を与える加熱部材の材質を異なる材質で構成し、材質による熱伝導性に応じて表面温度を変え、前記第1面及び第2面に与える定着熱量が同一になるように制御する請求項1記載の画像形成装置を特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記温度検知部材を前記加熱部材の何れか一方に設置し、両加熱部材の温度制御を行う請求項3記載の画像形成装置を特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記第1面に転写する可視像については、少なくとも1つの中間転写体を介在させることで、前記第2面に転写する可視像よりも多くの転写工程を経由させる請求項1乃至4のいずれか1項記載の画像形成装置を特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、加熱部を主電源装置及び補助電源に接続するモードと主電源装置のみに接続するモードとを選択的に切り換え可能な制御手段を備える請求項1乃至5のいずれか1項記載の画像形成装置を特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか1項記載の画像形成装置と通信手段を介して接続された情報処理装置とを含む画像形成システムにおいて、前記情報処理装置から前記画像形成装置に対して作像データの送信を含む作像制御が実行される画像形成システムを特徴とする。
本発明によれば、記録体の両面にワンパス方式で画像を形成し、しかも、両面処理や片面処理において、第1定着ローラ及び第2定着ローラで転写紙に与える定着熱量を同量に制御することで、転写紙の変形が小さくなり、搬送不良が抑えられ、安定した搬送品質が得られる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明を適用した画像形成装置を示す概略構成図である。図2はY画像を生成するためのプロセスカートリッジを示す概略図である。図3はパーソナルコンピュータから送られてくる画像情報信号に基づいて画像を形成する画像形成システムを示す概略図である。
本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)について説明する。まず、本プリンタの基本的な構成について説明する。図において、このプリンタAは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、Y、M、C、Kと記す)のトナー像を生成するための4つのプロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6Kを備えている。
これらは、像形成物質として、互いに異なる色のY、M、C、Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっており、寿命到達時に交換される。Yトナー像を生成するためのプロセスカートリッジ6Yを例にすると、図2に示すように、後述の第1中間転写ベルト8と1次転写ローラ9Yに対向して、像担持体であるドラム状の感光体1Y、ドラムクリーニング装置2Y、除電装置3Y、帯電装置4Y、現像装置5Y等を備えている。
感光体1Yは、例えば、直径10〜100[mm]のアルミ製円筒に光導電性物質である有機半導体の表面層が被覆されたものである。アモルファスシリコン性の表面層が被覆されたものであってもよい。また、ドラム状ではなく、ベルト状のものであってもよい。
帯電装置4Yは、図示しない駆動手段によって、図中、時計回りに回転せしめられる感光体1Yの表面を一様に帯電せしめる。一様に帯電せしめられた感光体1Yの表面は、レーザ光Lによって露光走査されてY用の静電潜像を担持する。このY用の静電潜像は、Yトナーを用いる現像装置5YによってYトナー像に現像される。
そして、後述の第1中間転写ベルト8上に1次転写される。ドラムクリーニング装置2Yは、1次転写工程を経た後の感光体1Y表面に残留したトナーを除去する。また、除電装置3Yは、クリーニング後の感光体1Yの残留電荷を除電する。
この除電により、感光体1Yの表面が初期化せしめられて次の画像形成が可能になる。他のプロセスカートリッジ6M、6C、6Kにおいても、同様にして感光体1M、1C、1K上にM、C、Kトナー像が形成され、第1中間転写ベルト8上に1次転写される。
図1において、上記プロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6Kの図中下方には露光装置7が配設され、そのさらに下方には画像データ処理装置E1が配設されている。この画像データ処理装置E1は、図3に示すように、パーソナルコンピュータB等から送られてくる画像情報信号に基づいて、露光走査制御信号を生成して露光装置7に送る。
潜像形成手段である露光装置7は、この露光走査制御信号に基づいて発したレーザ光Lを、プロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6Kにおけるそれぞれの感光体1Y、1M、1C、1Kに照射する。この照射を受けて露光された感光体1Y、1M、1C、1K上には、Y、M、C、K用の静電潜像が形成される。なお、露光装置7は、光源から発したレーザ光Lを、モータによって回転駆動したポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体1Y、1M、1C、1Kに照射するものである。
かかる構成の露光装置7に代えて、LEDアレイからのLED光を照射する露光手段を採用しても良い。また、露光装置7の筐体には、その上方に配設された各感光体1Y、1M、1C、1Kから落下してくるトナーによる内部部品の汚染を防止するために、図示しないシール部材が設けられている。
画像データ処理装置E1の図中下側には、第1紙収容カセット26a、第2紙収容カセット26b、これらのカセット26a、26bにそれぞれ個別に組み込まれた給紙ローラ27a、27b、レジストローラ対28など有する給紙手段が配設されている。
レジストローラ対28は、第1レジストローラ28aと第2レジストローラ28bとを有している。記録体収容手段である2つの紙収容カセット(26a、26b)は、記録体である転写紙Pを複数枚重ねた転写紙束の状態で収容しており、それぞれの一番上の転写紙Pには給紙ローラ27a、27bが当接するようになっている。
これら給紙ローラ27a、27bが図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転させられると、一番上の転写紙Pが記録体供給路である給紙路35に向けて送られる。そして、給紙路35の最下流側に配設されているレジストローラ対28のローラ間に至る。レジストローラ対28は、転写紙Pを挟み込むべく両ローラを回転駆動させるが、挟み込んですぐに回転をいったん停止させる。
そして、転写紙Pを適切なタイミングで後述の2次転写ニップに向けて送り出す。なお、プリンタAの下方には、多量の転写紙Pをストックしている給紙バンク60が設けられており、ここからも転写紙Pが給紙ローラ61を介して給紙路35に向けて送り出されるようになっている。
プロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6Kの図中上方には、第1中間転写ベルト8を張架しながら無端移動させる第1転写ユニット15が配設されている。この第1転写ユニット15は、第1中間転写ベルト8の他、4つの1次転写ローラ9Y、9M、9C、9K、第1クリーニング装置10などを備えている。
また、2次転写バックアップローラ12、第1クリーニングバックアップローラ13、テンションローラ14なども備えている。第1中間転写ベルト8は、これら3つのローラに張架されながら、少なくとも何れか1つのローラの回転駆動によって図中反時計回りに無端移動させられる。
1次転写ローラ9Y、9M、9C、9Kは、このように無端移動させられる第1中間転写ベルト8を感光体1Y、1M、1C、1Kとの間に挟み込んでそれぞれ1次転写ニップを形成している。これらは第1中間転写ベルト8の裏面(ループ内周面)にトナーとは逆極性(例えば、プラス極性)の1次転写バイアスを印加する方式のものであるが、電極から放電させるチャージャ方式のものであってもよい。
第1中間転写ベルト8は、1次転写バイアスによる静電転写を実現するのに適した電気抵抗条件になっている。具体的には、樹脂フィルムやゴムなどからなる50〜500[μm]の厚みのベルト基体に、低表面エネルギの材料からなる表面層がコートされ、全体の体積抵抗値が10E6〜10E14[Ωcm]になっている。
また、表面抵抗率は、10E5〜10E15[Ω/cm]の範囲に調整されている。1次転写ローラ9Y、9M、9C、9Kを除くローラは、図示してないが、全て電気的に接地されている。
第1中間転写ベルト8は、その無端移動に伴ってY、M、C、K用の1次転写ニップを順次通過していく。各1次転写ニップでは、感光体1Y、1M、1C、1K上のY、M、C、Kトナー像がニップ圧や1次転写バイアスの作用によって重ね合わせて1次転写される。
これにより、第1中間転写ベルト8上に4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。第1中間転写ベルト8を張架している2次転写バックアップローラ12は、後述の第2中間転写ベルト16に食い込むような配設位置になっている。このような食い込み配置により、第1中間転写ベルト8と第2中間転写ベルト16とをそれぞれ周長方向に広く当接させる2次転写ニップが形成されている。
この2次転写ニップは、ワンパス方式の両面転写を実現するための前段転写部である。第1中間転写ベルト8上に形成された可視像である4色トナー像は、2次転写ニップにおいて第2中間転写ベルト16あるいは転写紙Pに2次転写される。2次転写ニップを通過した後の第1中間転写ベルト8には、第2中間転写ベルト16あるいは転写紙Pに2次転写されなかった転写残トナーが付着している。
これは、第1クリーニング装置10によってクリーニングされる。具体的には、第1中間転写ベルト8は、その表面(ループ外面)側に当接するように配設された第1クリーニング装置10と、その裏面側に配設された第1クリーニングバックアップローラ13との間に挟まれる。そして、表面上の転写残トナーが第1クリーニング装置10に機械的あるいは静電的に回収されてクリーニングされる。
かかる構成の第1転写ユニット15の図中上方には、ボトル収容器54が配設されている。このボトル収容器54内には、各プロセスカートリッジ(6Y、6M、6C、6K)内の現像器に補給するためのトナーを内包するトナーボトルBY、BM、BC、BKが収められている。これらトナーボトルの図中右側方には、プリンタ本体内の空気を外部に排出する冷却ファンF1が配設され、本体内の温度の過度の上昇を防いでいる。
また、第1転写ユニット15の図中右側方には、第2中間転写ベルト16を張架しながら無端移動せしめる第2転写ユニット25が配設されている。この第2転写ユニット25は、第2中間転写ベルト16の他、第2クリーニング装置18、転写チャージャ23、廃トナー収容器24などを備えている。
また、ニップ拡張ローラ19、2次転写ローラ17、テンションローラ20、第2クリーニングバックアップローラ21、3次転写バックアップローラ22なども備えている。第2中間転写ベルト16は、これら5つのローラに張架されながら、少なくとも何れか1つのローラの回転駆動によって図中時計回りに無端移動させられる。
上述した第1転写ユニット15の2次転写バックアップローラ12は、ニップ拡張ローラ19と2次転写ローラ17との間の第2中間転写ベルト16架橋部分に食い込んで2次転写ニップを形成している。
2次転写ローラ17は、金属製ローラか、あるいは芯金に導電性のゴム層が被覆されたローラで、図示しない電源によってトナーと反対極性(例えば、プラス極性)の2次転写バイアスが印加される。第2転写ユニット25におけるこれ以外のローラは全て接地されている。
上述したレジストローラ対28は、ローラ間に挟み込んだ転写紙Pを第1中間転写ベルト8上に1次転写された上記4色トナー像に密着させ得るタイミングで上記2次転写ニップに向けて送り出す。ただし、この4色トナー像が、転写紙Pの第1面(後述のスタック部40上で上を向く面)に転写されるべき第1トナー像である場合には、転写紙Pを送り出さない。
従って、この時、第1中間転写ベルト8上の第1トナー像は、2次転写ニップにおいてニップ圧や2次転写バイアスの作用を受けて第2中間転写ベルト16上に2次転写される。これに対し、第1中間転写ベルト8上の4色トナー像が転写紙Pの第2面(スタック部40上で下を向く面)に転写されるべき第2トナー像である場合に、レジストローラ対28は、この第2トナー像に同期させて転写紙Pを送り出す。
よって、第2トナー像は、2次転写ニップにおいて転写紙Pの第2面に2次転写される。そして、転写紙Pの白色と相まってフルカラー画像となる。この時、2次転写ニップで転写紙Pの第1面と第2中間転写ベルト16との間に挟まれている第1トナー像は、2次転写バイアスの作用によってベルト側に引き寄せられる。このため、転写紙Pの第1面に密着しているが、そこに2次転写されるわけではない。
第2中間転写ベルト16は、このような静電的な2次転写を実現するのに適した電気抵抗条件になっている。具体的には、ポリイミドやポリアミドイミドなどからなる厚み50〜500[μm]のベルト基体に、フッ素などの低表面エネルギの材料からなる表面層がコートされ、全体の体積抵抗値が10E6〜10E14になっている。また、表面抵抗率が10E5〜10E15[Ω/cm]に調整されている。
上述の第1転写ユニット15において、2次転写バックアップローラ12は、第1中間転写ベルト8を、その移動方向がほぼ反転するような形状で張架している。そして、移動方向を反転させつつある第1中間転写ベルト部分を第2中間転写ベルト16に当接させて2次転写ニップを形成している。
従って、2次転写ニップの出口では、第1中間転写ベルト8が転写紙Pから離間し、転写紙Pが第2中間転写ベルト16の表面だけに保持されて搬送されるようになる。そして、第2中間転写ベルト16の無端移動に伴って、後段転写部である3次転写部に送られる。
この3次転写部では、第2中間転写ベルト16の3次転写バックアップローラ22による張架部分に対し、転写チャージャ23が所定の間隙を介して配設されている。第2中間転写ベルト16上の転写紙Pは、この3次転写部を通過する際に、転写チャージャ23によって第2面側にトナーと反対極性(例えば、プラス極性)の電荷が付与される。これにより、転写紙Pの第1面と第2中間転写ベルト16との間に挟まれていた第1トナー像が転写紙Pの第1面に3次転写されてフルカラー画像になる。
以上のようにして両面転写を実現する本プリンタAでは、第1転写ユニット15と第2転写ユニット25との組合せにより、記録体である転写紙Pの両面に可視像である4色トナー像を静電転写する両面転写手段が構成されている。なお、1次転写バイアスや2次転写バイアスが印加される部材として、ローラ(9、17)ではなく、ブラシなど他の形状のものを用いてもよい。また、転写バイアスを部材に印加する静電転写方式ではなく、非接触放電式を採用してもよい。
3次転写バックアップローラ22は、第2中間転写ベルト16をほぼ90°に折り曲げるような形状で張架している。このような張架形状では、3次転写部を通過した転写紙Pの先端側が第2中間転写ベルト16の折れ曲がり地点付近でベルトから離間して、ベルトの折れ曲がり前の移動方向(図中矢印E方向)に延出する。この移動方向側には、定着手段である定着装置30が配設されている。よって、第2中間転写ベルト16から離間した転写紙Pは、定着装置30内に送られる。
定着装置30は、互いに順方向に回転しながら当接して定着ニップを形成する第1定着ローラ30a、第2定着ローラ30bを有している。表面の材質はシリコンゴム(厚さ1mm)、芯金はアルミ合金で両定着ローラは同一形状のローラで構成されている。
図示していない温度検知部材が第2定着ローラ30b表面に当接されていて両定着ローラの表面温度の検出を行っていて、同一の温度に保たれるように制御されている。第1定着ローラ30aには温度検出部材は設置されていない。これらは、何れも図示しないハロゲンランプ等の同一W数の発熱手段を有している。
この場合、第1定着ローラ30aは、転写紙Pの第1面に接触しながら回転して第1面を加熱する。また、第2定着ローラ30bは、転写紙Pの第2面に接触しながら回転して第2面を加熱する。転写紙Pが加熱されると、転写紙Pの第1面、及び第2面に保持されている第1トナー像、及び第2トナー像中のトナーが軟化して、それぞれ紙面の微妙な凹凸に馴染んでいく。
そして、その後の冷却によって硬化して転写紙P上に定着する。定着装置30は、転写紙Pを2つの定着ローラ30a、30b間に挟み込んで両面側から加熱することで、片面側だけから加熱してその両面を昇温せしめる場合に比べ、トナー像を効率良く両面に定着させることができる。片面定着を2回繰り返すのと比較すると30〜40%の効率アップ(消費電力が減少)になることが確かめられている。
上記第1定着ローラ30a、第2定着ローラ30bの線速については、給紙路35から第2転写ユニット25外への通紙速度であるプロセス線速よりも、5[%]程度遅い速度に設定されている。
このことにより、先端側が2つの定着ローラ30a、30b間に挟み込まれた転写紙Pを定着ローラの回転に伴って引っ張って、その後端側を第2中間転写ベルト16上で引きずってしまうことによる第1トナー像の乱れを抑えることができる。また、転写紙Pをプロセス線速よりも遅い線速で定着ニップに通過させて、第1トナー像及び第2トナー像をより確実に定着させることができる。
定着装置30を通過した転写紙Pは、反転ガイド部材31に沿って移動して反転した後、排紙ローラ対32を経て機外へと排出される。そして、プリンタ本体の筺体の上面に形成されたスタック部40にスタックされる。
第1定着ローラ30a、及び第2定着ローラ30bは、図示しない温度検知手段によって表面温度が検知される。この温度検知手段は、前述したボトル収容器54の図中右側方に配設された制御部E2に送信する。
制御部E2では、温度検知手段から送られてくる表面温度の検知結果に基づいて、各定着ローラ30a、30bの上述した発熱手段に対する電源供給をオン/オフ制御して、それぞれの表面温度を一定範囲(目標範囲)に維持する。よって、本プリンタAでは、定着手段の記録体に対する加熱温度を制御する加熱温度制御手段が構成されている。
3次転写部を通過した後の第2中間転写ベルト16は、第2クリーニングバックアップローラ21と第2クリーニング装置18との間に挟み込まれて、表面の転写残トナーが機械的又は静電的にクリーニングされる。クリーニングによって第2クリーニング装置18に回収された転写残トナーは、スクリュウ部材等によって廃トナー収容器24に落とし込まれる。廃トナー収容器24を第2クリーニング装置18とは別に設けることで、廃トナーの取り扱い性を向上させることができる。
第2クリーニング装置18が第2中間転写ベルト16に常に当接していると、第2中間転写ベルト16上に2次転写された第1トナー像もクリーニングしてしまうことになる。そこで、第2クリーニング装置18は、図示しない揺動機構によって揺動軸18aを中心に図中矢印方向に揺動せしめられることで、第2中間転写ベルト16に接離するようになっている。そして、少なくともそのクリーニング位置を第1トナー像が通過する間は、第2中間転写ベルト16から離間して、第1トナー像のクリーニングを回避する。
第1中間転写ベルト8を定着装置30からの放射熱によって昇温させてしまう場合には、第1中間転写ベルト8を冷却する冷却手段を設けることが望ましい。この冷却手段の配設位置については、第1ベルトクリーニング装置30によってクリーニングされた後、各1次転写ニップに進入する前のベルト部分をクリーニングできる位置にする。
このような位置にすることで、定着装置30の熱を、第1中間転写ベルト8を介して各感光体に伝えてしまうことによる感光体劣化や画質劣化を抑えることができる。なお、冷却手段としては、第1中間転写ベルト8に接触しながらそれを冷却する冷却部材を用いる方法や、送風によって冷却する方法などが挙げられる。
ただし、後者の方法では、送風によって生じせしめた乱流によって未定着のトナー像を乱すおそれがあるので、装置内部での気流について考慮する必要がある。また、冷却部材としては、ヒートパイプを用いるとよい。
本プリンタAのように、感光体等の像担持体を複数並べて配設し、それぞれで形成した可視像を連続的に重ね合わせ転写して多色画像等の重ね合わせ画像を形成する方式をタンデム方式という。これに対し、1つの像担持体に可視像を形成して中間転写体に転写した後、再び像担持体に可視像を形成して中間転写体上の可視像に重ね合わせ転写する工程を繰り返して重ね合わせ画像を形成する方式もある。
この方式では、可視像の形成、転写という工程を繰り返し行わなくてはならない。一方、タンデム方式では、重ね合わせ転写すべき複数の可視像をそれぞれに対応する像担持体上でほぼ同時に形成することができるので、画像形成速度を大幅に速めることができる。
上述したように、第1トナー像は第2トナー像に先行して形成される。そして、2次転写ニップで第1中間転写ベルト8から第2中間転写ベルト16に2次転写された後、上記3次転写部で転写紙の第1面に3次転写される。この第1面とは、上記スタック部40で上方を向く面である。
従って、スタック部40にスタックされる転写紙Pは、先行して形成された第1トナー像を上に向け、かつその後に形成された第2トナー像を下に向けた状態で順次スタックされていく。本プリンタAは、このようにスタックされていく転写紙Pの頁番号を小さい方から順に揃えるべく、奇数、偶数と連続する2つの頁番号の画像について、頁番号の大きい方を先に上記第1トナー像として形成する。
例えば、1頁目の画像に先行して2頁目の画像を第1トナー像として形成するのである。そうすると、数頁にわたる原稿を連続して出力しても、スタック部40において、頁番号を下から順に揃えることが可能になる。
ただし、転写紙Pの第2面だけに画像を形成する片面処理を実行する際には、頁番号の小さい画像から順に形成していき、それぞれ転写紙Pの第2面に2次転写せしめる。このことにより、片面処理においても、スタック部40で頁番号を下から順に揃えることができる。
4つの感光体1Y、1M、1C、1Kにおいて、上記第2トナー像は非鏡像(以下、正像という)として形成される。これは、形成された第2トナー像が、1次転写、2次転写という2回の転写工程を経て転写紙Pに至る過程で鏡像、正像と変化するからである。各感光体1Y、1M、1C、1K上で正像として形成されることで、転写紙Pの第2面においても正像になるのである。
これに対し、第1トナー像は、3次転写まで行われるため、第2トナー像よりも転写工程が1回多くなる。よって、各感光体1Y、1M、1C、1K上で鏡像として形成される。このことにより、転写毎に正像、鏡像、正像と変化して、転写紙Pの第1面において正像となることができる。
プリンタAの筺体の一部は、側方カバー50となっている。この側方カバー50は、回動軸50aを中心に回動自在に構成され、第2転写ユニット25と廃トナー収容器24と、定着装置30とを内包している。そして、回動軸50aを中心に図中時計回りに回転せしめられることで、プリンタ本体から見開かれた状態になる。
この状態では、側方カバー50とともに回転した第2転写ユニット25がプリンタ本体側に固定された第1転写ユニット15から大きく離間し、2次転写ニップを形成しなくなる。また、2つの紙収容カセット26a、26bから排紙ローラ対32に至るまでの紙搬送路が縦方向に2分して大きく露出する。
このことにより、紙搬送路内で発生したジャム紙の処理作業や、紙搬送路周りの各装置の保守点検作業が容易になる。また、第2クリーニング装置18や廃トナー収容器24の交換も可能になる。
本プリンタAは、図3に示すように、パーソナルコンピュータ(以下、パソコンという)Bなどから送られてくる画像情報信号に基づいて画像を形成する。図3では、パソコンBとプリンタAとを通信ケーブルCによって接続した画像形成システムの例を示したが、無線方式による接続を採用してもよい。
プリンタ本体の前面左隅には、タッチパネル等からなる操作表示器51が固定されている。ユーザーは、この操作表示器51のディスプレイに現れるガイド表示に従って、作像プロセス条件や用紙条件等の各種パラメータを入力することができる。上述の片面処理と、両面処理との切り換えについては、この操作表示器51に用意されているモード切り換えボタンを操作することによって行う。
プリンタ本体の前面には、前扉52が開閉自在に設けられている。前扉52が開かれると、図示してない第1転写ユニットを支持する支持体53が大きく露出する。この支持体53は、図示してないガイドレール上をプリンタ本体の前後方向にスライド移動可能に構成され、プリンタ本体内から前面側に向けて引き出されることで、第1転写ユニットを露出させる。
この露出により、第1転写ユニットの保守点検作業を容易にしている。また、前扉52が開かれると、支持体53の上方に配設されたボトル収容器54内のトナーボトルBY、BM、BC、BKの端面が露出する。それぞれ端面を露出させたトナーボトルBY、BM、BC、BKは、ボトル収容器54に対してプリンタ前後方向に着脱可能される。
前扉52を開けば、プリンタ本体に対するトナーボトルBY、BM、BC、BKの前後方向への着脱が可能になる構成である。スタック部40が形成されているプリンタ本体上面を開閉自在な上扉とし、これを開いてトナーボトルBY、BM、BC、BKを上下方向に着脱するといった構成ではない。
このため、オプションの図示してないスキャナ装置をプリンタAの上方に配設して複写装置を構成する場合でも、トナーボトルBY、BM、BC、BKを着脱することができる。2つの紙収容カセット26a、26bは、前扉52の下方に配設され、前後方向のスライド移動によってプリンタ本体から着脱されるように構成されている。前扉52を開いても、紙収容カセット26a、26bの着脱や、操作表示器51への入力の操作性を損ねることはない。
次に、本実施の形態に係るプリンタAの特徴的な構成について説明する。両面処理又は片面処理に拘わらず、第2加熱手段である第2定着ローラ30bは、これに接触する転写紙Pの第2面に担持されている第2トナー像のトナーを十分に軟化させ得る値にその表面温度が制御される。また、第1加熱手段である第1定着ローラ30aも同温度に保たれ、これに接触する転写紙Pの第1面に担持されている第1トナー像のトナーを十分に軟化させ得る表面温度に制御される。
なお、片面処理においては、上記3次転写部における第1トナー像の3次転写が不要になる。そこで、本プリンタAは、片面処理の場合に第2転写ユニット25の転写チャージャ23を不作動にするように構成されている。
これにより3次転写部で転写紙Pに無駄なチャージを掛けないことによって、片面処理における無駄なエネルギ消費を抑えることができる。また、転写紙Pを第1定着ローラ30a、及び第2定着ローラ30bによって両面側から加熱する例について説明したが、同温度なのでどちらが画像面であっても構わない。
転写紙Pを加熱部材である第1定着ローラ30aや第2定着ローラ30bとの接触によって加熱する例について説明したが、光照射や熱風照射によって非接触方式で加熱するようにしてもよい。ただし、加熱部材を接触させる直接方式を採用することで、非接触方式よりも消費エネルギ量を少なくし得るのが一般的である。
また、直接方式では、加熱部材を無端移動させるなどして、転写紙Pに搬送力を付与しながら加熱処理を施すことができるので、搬送力付与部材と加熱手段とを別々に設ける場合に比べて省スペース化を図ることができる。
両面処理において、第1定着ローラ30aの表面温度と、第2定着ローラ30bの表面温度との差を大きくし過ぎると、転写紙Pの第1面と第2面とで画像の光沢性の違いを目立たせるなど、画質に大きな差が生じてしまう。よって、互いの表面温度差をある程度小さくすることが望ましい。
なお、本発明者らの鋭意研究によれば、転写紙Pとして普通紙を用いた場合に、第1面と第2面とに20[℃]よりも大きな加熱温度差を設けると、両面の画像間に光沢性の差が認められるようになることがわかった。よって、両面処理において、第1定着ローラ30a、及び第2定着ローラ30bの表面温度差を20[℃]以下に留めることが望ましい。
本プリンタAは、上述のように、転写紙Pの第1面に転写する第1トナー像に対して、転写紙Pの第2面に転写する第2トナー像よりも1回多く転写工程を経由させている。このように第1トナー像に転写工程を多く経由させることで、同一のプロセスユニット群(6Y〜6K)で形成した第1トナー像、及び第2トナー像を、それぞれ転写紙Pの反対側の面に対向せしめて転写することができる。よって、それぞれを形成するための専用のプロセスユニット群(6Y、6M、6C、6K)を設けることによるコストアップを回避することができる。
図4はプリンタの定着装置に温度検知部材を配置する第1の実施の形態を示す概略図である。次に、上述した実施の形態に係るプリンタAに、より特徴的な構成を付加した実施の形態について説明する。
図4を参照して、定着装置30は、互いに順方向に回転しながら当接して定着ニップを形成する第1定着ローラ30a、及び第2定着ローラ30bを有している。表面の材質はシリコンゴム(厚さ1mm)、芯金はアルミ合金で両定着ローラは同一形状のローラで構成されている。
図4では、温度検知部材62が第2定着ローラ30b表面に当接され、これによって両定着ローラ30a、30bの表面温度の検出を行って、同一の温度に保たれるように制御されている。第1定着ローラ30aには温度検出部材は設置されていない。これらは、何れも図示しないハロゲンランプ等の同一W数の発熱手段を有している。
そして、第1定着ローラ30aは、転写紙Pの第1面に接触しながら回転して第1面を加熱する。また、第2定着ローラ30bは、転写紙Pの第2面に接触しながら回転して第2面を加熱する。転写紙Pが加熱されると、転写紙Pの第1面、及び第2面に保持されている第1トナー像、及び第2トナー像中のトナーが軟化して、それぞれ紙面の微妙な凹凸に馴染んでいく。
その後の冷却によって硬化して転写紙P上に定着する。定着装置30は、転写紙Pを2つの定着ローラ30a、30b間に挟み込んで両面側から加熱することで、片面側だけから加熱してその両面を昇温せしめる場合に比べ、トナー像を効率良く両面に定着させることができる。片面定着を2回繰り返すのと比較すると30〜40%の効率アップ(消費電力が減少)になることが確かめられている。
図5はプリンタの定着装置に温度検知部材を配置する第2の実施の形態を示す概略図である。図5において、定着装置30は、互いに順方向に回転しながら当接して定着ニップを形成する第1定着ローラ30a及び第2定着ローラ30bを有している。第1定着ローラ30a表面の材質はシリコンゴム(厚さ1mm)、第2定着ローラ30b表面はテフロン(登録商標)コートされている。
第1定着ローラ30a及び第2定着ローラ30bは温度検知部材63、64によりそれぞれの表面温度の検出を行っていて、所定の温度に保たれるように制御されている。テフロン(登録商標)表面の第2定着ローラ30bの方が第1定着ローラ30aよりも転写紙に熱を与え易いので転写紙表裏面に同量の定着熱量を与えるように10%程度低い温度に設定されている。
第1定着ローラ30a及び第2定着ローラ30bは、何れも内部にハロゲンランプ等の発熱手段を有している。そして、第1定着ローラ30aは、転写紙Pの第1面に接触しながら回転して第1面を加熱する。また、第2定着ローラ30bは、転写紙Pの第2面に接触しながら回転して第2面を加熱する。
転写紙Pが加熱されると、転写紙Pの第1面、及び第2面に保持されている第1トナー像、及び第2トナー像中のトナーが軟化して、それぞれ紙面の微妙な凹凸に馴染んでいく。その後の冷却によって硬化して転写紙P上に定着する。表裏面で定着の与える熱量が同量になるため転写紙の変形が小さくなり搬送不良が抑えられ安定した搬送品質が得られる。
図6は図5の第2の実施の形態の変形例を示す要部構成概略図である。定着装置30は、上記第1定着ローラ30aの代わりに、第1定着ベルトユニット30a’を有している。この第1定着ベルトユニット30a’は、加熱ベルトを複数の張架ローラによって張架しながら無端移動させる。
これら張架ローラのうち、何れか1つは図示しない第1発熱手段を内包しており、加熱ベルトを張架しながら昇温せしめる。第2定着ローラ30bは、互いに隣り合う2つの張架ローラ間を架橋している加熱ベルト部分に食い込んでベルト長さ方向に大きく延在する定着ニップを形成している。
このような構成の第1定着ベルトユニット30a’では、次に説明する理由により、上述した第1定着ローラ30aよりも熱容量を小さくすることができる。すなわち、互いに当接する2つの加熱部材によって形成された定着ニップに転写紙Pを通してそれに両面定着を施す場合、或る程度の加熱時間を確保し得るように、定着ニップを或る程度長く形成する必要がある。
そして、2つの加熱部材として実施の形態のような第1定着ローラ30a、及び第2定着ローラ30bを用いる場合、少なくとも何れか一方のローラの表面を大きな厚みの弾性材料(例えば、ゴム)で被覆する必要がある。弾性材料をもう一方との当接によって柔軟に変形させて、定着ニップを所望の長さにするためである。
このように大きな厚みの弾性材料には、多くの熱を蓄積させてしまうため、熱容量が或る程度大きくなってしまう。これに対し、定着ベルトユニット30a’と、これに当接する定着ローラ30bとを用いる場合には、定着ベルトユニット30a’の加熱ベルトを定着ローラ30b周面の一部に巻き付けることで定着ニップの長さを確保することができる。
このため、定着ローラ30bに弾性材料を被覆する必要がなく、被覆するにしてもその厚みを大幅に低減することができる。また、加熱ベルトを昇温せしめる張架ローラについても同様である。加熱ベルトに対しては蓄熱させることになるが、或る程度厚みの小さいものを用いることで、2つの定着ローラを当接させる場合に比べ、熱容量を小さくすることができるのである。
なお、図6では、2つの加熱部材のうち、転写紙Pの第1面を加熱する方を定着ベルトユニットに構成した例を示したが、両方を定着ベルトユニットにしてもよい。また、一方を定着ベルトユニットにする場合には、図6に示したように、第1面を加熱する第1定着ベルトユニット30a’を設けることが望ましい。
片面処理と両面処理とで加熱部材の表面温度の切り換えが必要になる方をより熱容量の小さな定着ベルトユニットにすることで、より迅速に表面温度を変化させることができるからである。以上のようなベルトタイプの定着装置においても本発明を適用することは可能である。
これまで、像担持体としてドラム状の感光体を用いたプリンタAや実施の形態について説明したが、ベルト状の感光体など、他の方式のものを用いてもよい。また、中間転写体については、ベルト方式のものに限られず、ローラ方式などのものでも良い。また、粉体トナーではなく、トナーと液体キャリアとを含有する液体現像剤を用いる画像形成装置にも本発明の適用が可能である。
また、フルカラー画像を形成する例について説明したが、1つの感光体(像担持体)を用いて単色画像を形成する画像形成装置でもよい。また、電子写真方式のプリンタについて説明したが、直接記録方式の画像形成装置にも本発明の適用が可能である。
この直接記録方式とは、潜像担持体によらず、トナー飛翔装置からドット状に飛翔させたトナー群を中間転写体や記録体に直接付着させて画素像を形成することで、画像を直接形成する方式である。本発明に係る画像形成装置の直接記録方式では、トナー飛翔装置から飛翔したトナーが付着せしめられる中間転写体が像担持体としての機能を発揮することになる。
以上、実施の形態に係るプリンタAや各実施の形態においては、転写紙Pの第1面に対する加熱温度である第1定着ローラ(又は加熱ベルト)表面温度を、次のようにする制御が実施される。すなわち、両面処理や片面処理において、第1定着ローラ及び第2定着ローラで転写紙に与える定着熱量を同量にする制御である。このような制御を実施することで、転写紙の変形が小さくなり搬送不良が抑えられ安定した搬送品質得られる。
片面処理の場合には、両面処理の場合よりも転写工程が少なくなるため、CPM(処理速度)を増加することが可能となる。高速になると商用電力では温度低下をきたす場合があるため補助電源を予め設置しておくと良い。定着ローラ表面温度、複写枚数等をトリガとして補助電源からの電力供給を行うことにより安定した定着熱量供給が可能となる。
図7は本発明による加熱装置(定着装置)の電源装置の実施の形態を示す概略図である。図7に示すように、加熱装置(定着装置)65は、加熱部66と、主電源装置67と、補助電源装置68と、切り換え装置69とを備えている。加熱部66は、主電源装置67と補助電源装置68とから供給される電力により発熱する。
主電源装置67は、画像形成装置の設置場所に備えられているコンセントなどに接続されている。補助電源装置68は、充放電可能なコンデンサを有している。切り換え装置69は、主電源装置67を加熱部66に接続し、主電源装置67から所定の電力を加熱部66に供給して、この加熱部66を所定の温度に加熱する。
所定の温度に加熱され待機状態になると、切り換え装置69は、主電源装置67と加熱部66との接続を遮断するとともに、主電源装置67を補助電源装置68に接続し、この補助電源装置68のコンデンサを充電する。
具体的には、加熱部66は、2本の加熱ローラを有しており、複写機やプリンタ装置等の画像形成装置で記録媒体に転写されたトナー像を加熱・加圧して記録媒体に固着させる定着装置からなる。
加熱部66の加熱ローラは加熱ヒータを内蔵しており、主電源装置67と補助電源装置68とから供給される電力により発熱する。主電源装置67は、加熱部66に応じた電圧の調整及び交流と直流の整流等の機能を有している。
切り換え装置69は、加熱部66を主電源装置67及び補助電源装置68に接続するモードと主電源装置67のみに接続するモードとを選択的に切り換え可能な制御手段である。
補助電源装置68は、前述したように充放電可能なコンデンサを有しており、このコンデンサとしては、例えば日本ケミコン(株)の開発した電気二重層コンデンサ等を挙げることができ、2000F程度の静電容量を有し、数十秒の電力供給には充分な容量を備えている。
本発明を適用した画像形成装置を示す概略構成図である。 Y画像を生成するためのプロセスカートリッジを示す概略図である。 パーソナルコンピュータから送られてくる画像情報信号に基づいて画像を形成する画像形成システムを示す概略図である。 プリンタの定着装置に温度検知部材を配置する第1の実施の形態を示す概略図である。 プリンタの定着装置に温度検知部材を配置する第2の実施の形態を示す概略図である。 図5の第2の実施の形態の変形例を示す要部構成概略図である。 本発明による加熱装置(定着装置)の電源装置の実施の形態を示す概略図である。
符号の説明
A 画像形成装置(プリンタ)
B 情報処理装置(パソコン)
C 通信手段(通信ケーブル)
E2 制御部
P 記録体(転写紙)
1Y 感光体(像担持体)
8 中間転写体(第1中間転写ベルト)
15 両面転写手段(第1転写ユニット)
16 中間転写体(第2中間転写ベルト)
25 両面転写手段(第2転写ユニット)
30 定着手段(定着装置)
30a 加熱部材(第1定着ローラ、第1加熱手段)
30b 加熱部材(第2定着ローラ、第2加熱手段)
62 加熱温度制御手段(温度検知部材)
63 加熱温度制御手段(温度検知部材)
64 加熱温度制御手段(温度検知部材)
65 加熱装置(定着装置)
66 加熱部(加熱部材)
67 主電源装置
68 補助電源装置
69 制御手段(切り換え装置)

Claims (7)

  1. 可視像を担持する像担持体と、この像担持体上の可視像を記録体の両面に転写する両面転写手段と、この両面転写手段を経由した後の前記記録体を加熱してその両面に可視像を定着する定着手段と、この定着手段の前記記録体に対する加熱温度を制御する加熱温度制御手段とを備え、前記記録体の第1面及び第2面に画像を形成する両面処理と、前記記録体の片面として前記第2面に画像を形成する片面処理とが切り換え可能になっている画像形成装置において、前記両面処理の場合と前記片面処理の場合に関わりなく前記第1面及び第2面に同じ値の定着熱量を付与することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第1面及び第2面の可視像を定着する前記定着手段の表面材質を同材質とすると共に、同温度となるように制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記第1面及び第2面に定着熱量を与える加熱部材の材質を異なる材質で構成し、材質による熱伝導性に応じて表面温度を変え、前記第1面及び第2面に与える定着熱量が同一になるように制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 前記温度検知部材を前記加熱部材の何れか一方に設置し、両加熱部材の温度制御を行うことを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  5. 前記第1面に転写する可視像については、少なくとも1つの中間転写体を介在させることで、前記第2面に転写する可視像よりも多くの転写工程を経由させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の画像形成装置。
  6. 加熱部を主電源装置及び補助電源に接続するモードと主電源装置のみに接続するモードとを選択的に切り換え可能な制御手段を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の画像形成装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項記載の画像形成装置と通信手段を介して接続された情報処理装置とを含む画像形成システムにおいて、前記情報処理装置から前記画像形成装置に対して作像データの送信を含む作像制御が実行されることを特徴とする画像形成システム。
JP2006268461A 2006-09-29 2006-09-29 画像形成装置及び画像形成システム Pending JP2008089769A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006268461A JP2008089769A (ja) 2006-09-29 2006-09-29 画像形成装置及び画像形成システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006268461A JP2008089769A (ja) 2006-09-29 2006-09-29 画像形成装置及び画像形成システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008089769A true JP2008089769A (ja) 2008-04-17

Family

ID=39374019

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006268461A Pending JP2008089769A (ja) 2006-09-29 2006-09-29 画像形成装置及び画像形成システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008089769A (ja)

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05216361A (ja) * 1991-03-07 1993-08-27 Fujitsu Ltd 用紙カール防止機能を持つ電子写真装置
JPH07295436A (ja) * 1994-04-28 1995-11-10 Canon Inc 定着装置
JPH08254920A (ja) * 1995-03-17 1996-10-01 Hitachi Koki Co Ltd 定着装置およびそれを用いた静電記録装置
JPH1031382A (ja) * 1996-07-17 1998-02-03 Canon Inc 画像形成装置
JPH1152632A (ja) * 1997-08-05 1999-02-26 Konica Corp 画像形成方法
JP2000315567A (ja) * 1999-05-06 2000-11-14 Ricoh Co Ltd 加熱装置
JP2002014568A (ja) * 2000-06-30 2002-01-18 Konica Corp 画像形成装置
JP2004077843A (ja) * 2002-08-19 2004-03-11 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2004109669A (ja) * 2002-09-19 2004-04-08 Ricoh Co Ltd 画像形成装置および画像形成システム
JP2005301198A (ja) * 2004-03-18 2005-10-27 Ricoh Co Ltd 定着装置とそれを備えた画像形成装置と定着装置の加熱方法

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05216361A (ja) * 1991-03-07 1993-08-27 Fujitsu Ltd 用紙カール防止機能を持つ電子写真装置
JPH07295436A (ja) * 1994-04-28 1995-11-10 Canon Inc 定着装置
JPH08254920A (ja) * 1995-03-17 1996-10-01 Hitachi Koki Co Ltd 定着装置およびそれを用いた静電記録装置
JPH1031382A (ja) * 1996-07-17 1998-02-03 Canon Inc 画像形成装置
JPH1152632A (ja) * 1997-08-05 1999-02-26 Konica Corp 画像形成方法
JP2000315567A (ja) * 1999-05-06 2000-11-14 Ricoh Co Ltd 加熱装置
JP2002014568A (ja) * 2000-06-30 2002-01-18 Konica Corp 画像形成装置
JP2004077843A (ja) * 2002-08-19 2004-03-11 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2004109669A (ja) * 2002-09-19 2004-04-08 Ricoh Co Ltd 画像形成装置および画像形成システム
JP2005301198A (ja) * 2004-03-18 2005-10-27 Ricoh Co Ltd 定着装置とそれを備えた画像形成装置と定着装置の加熱方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5358959B2 (ja) 画像形成装置
JP2011164132A (ja) 定着装置及びこれを用いる画像形成装置
JP2013178454A (ja) 定着装置及び画像形成装置
US20020015602A1 (en) Image forming apparatus and method
JP6435916B2 (ja) 画像形成装置
JP6515599B2 (ja) 画像形成装置
JP6394016B2 (ja) 画像形成装置
JP2005189693A (ja) 定着方法、定着装置、画像形成装置
JP2006184641A (ja) ベルト加熱方法、定着装置、及び画像形成装置
JP4193933B2 (ja) 画像形成装置
JP2004206074A (ja) 転写方法、転写装置、画像形成方法及び画像形成装置
JP4672291B2 (ja) 画像形成装置
JP4143393B2 (ja) 両面転写装置及び画像形成装置
JP2008089769A (ja) 画像形成装置及び画像形成システム
JP2005017869A (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP2004077843A (ja) 画像形成装置
JP2004191758A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP5092132B2 (ja) 定着装置、画像形成装置、及び画像形成システム
JP2007333807A (ja) 画像形成装置
JP5326286B2 (ja) 画像形成装置
JP7056106B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2005242169A (ja) 画像形成装置
JPH11327352A (ja) 両面画像形成装置
JP2004142920A (ja) 画像形成装置
JP2006113523A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090716

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20090724

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110804

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110823

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111020

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120228

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120710