JP2011164132A - 定着装置及びこれを用いる画像形成装置 - Google Patents

定着装置及びこれを用いる画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成で、記録媒体の定着範囲を維持でき、クリーニング用オイルにより装置内を汚染することなく記録媒体の剥離性を良好にでき、均一で高品位な画像を形成できる定着装置及びこれを用いる画像形成装置を提供する。
【解決手段】定着ローラ15a1と加熱ローラ15a2と定着ベルト15a3とを備えた定着手段15aと、記録紙32を定着ベルト15a3に押し当てる加圧ローラ15bと、加圧ローラ15bをクリーニングするクリーニングウェブ15c1を備えたクリーニングユニット15cと、定着手段15aと加圧ローラ15bとを離間させる接離機構15dとを備える定着装置15において、クリーニングウェブ15c1に含浸させるシリコーンオイルの粘度を3,000cs以上とし、接離機構15dを前回転動作時に定着ベルト15a3と加圧ローラ15bとを離間させることを特徴とするものとする。
【選択図】図3

Description

本発明は、レーザービームプリンタや複合機等の画像形成装置に用いられる定着装置及びこれを用いる画像形成装置に係り、特に、未定着トナーを溶融して記録媒体に定着させる定着ローラを備えた定着装置及びこれを用いる画像形成装置に関する。
従来、複写機、プリンターなどの電子写真方式の画像形成装置に用いられる定着装置として、いわゆる熱ローラ定着方式の定着装置が多く用いられている。
この熱ローラ定着方式の定着装置は、互いに圧接されたローラ対(定着ローラ及び加圧ローラ)を備え、このローラ対の両方のローラあるいはいずれか一方のローラの内部に配置されたハロゲンヒータなどからなる加熱手段によってローラ対を所定の温度(定着温度)に加熱した後、未定着トナー像が形成された記録紙などの記録媒体をローラ対の圧接部(定着ニップ部)に給紙し、圧接部を通過させることで、熱と圧力とによって記録紙にトナー像の定着を行うようになっている。
ところで、カラー画像形成装置に備えられる定着装置においては、定着ローラ表層にシリコーンゴムなどからなる弾性層を設けた弾性ローラを用いることが一般的である。
定着ローラを弾性ローラとすることで、定着ローラ表面が未定着トナー像の凸凹に対応して弾性変形し、トナー像面を覆い包むように接触するため、モノクロに比べてトナー量の多いカラーの未定着トナー像に対して良好に加熱定着を行うことが可能となる。
また、定着ローラとして弾性ローラを用いるカラー画像形成装置は、定着ニップ部での弾性層の歪開放効果によって、モノクロに比べてオフセットしやすいカラートナーに対して離型性を向上することができる。
さらに、前記カラー画像形成装置は、定着ニップ部のニップ形状が定着ローラ側に凸状(所謂、逆ニップ形状)となることから、記録紙の剥離性能を向上させることができ、剥離爪などの剥離手段を用いずとも記録紙の剥離が可能となり(セルフストリッピング)、剥離手段に起因する画像欠陥を解消することができる。
また、近年の高速化に対応したカラー画像形成装置とするためには、カラー画像形成装置に備えられる定着装置は、ニップ幅の広い定着ニップ部が形成されるように構成される必要がある。定着ニップ部のニップ幅を広くする方法としては、定着ローラの弾性層の層厚を厚くすることや、定着ローラ径を大きくするなどの方法が挙げられる。
しかしながら、定着ローラが有する弾性層は、熱伝導性が非常に低いので、定着ローラ内部に加熱手段がある場合、定着ローラの表面温度がプロセス速度の高速化に追従しなくなるという問題が発生する。
一方、定着ローラ径を大きくした場合、定着ローラの表面温度が定着温度に到達するまでのウォームアップ時間が長くなったり、消費電力が増大するといった問題が発生する。
上記従来の問題を解決するために、カラー画像形成装置に備えられる定着装置として、定着ベルトを用いたベルト定着方式の定着装置が開示されている(特許文献1を参照)。
このベルト定着方式の定着装置は、定着ローラ(加圧ローラ)と加熱ローラとの間に懸架される定着ベルトと、定着ベルトを介して定着ローラに対向するように配置される加圧ローラとを含んで構成され、加熱ローラの内部に配置される熱源により定着ベルトを加熱するようになっている。
ベルト定着方式の定着装置では、定着ローラが定着ベルトを介して加圧ローラと圧接する圧接部分に定着ニップ部が形成される。このようなベルト定着方式の定着装置は、熱容量が小さい定着ベルトを加熱するように構成されているので、定着ベルトの表面温度が定着温度に到達するまでのウォームアップ時間を短くすることができる。
また、ベルト定着方式の定着装置は、定着ローラの内部にハロゲンヒータなどの加熱手段を配置する必要がないので、スポンジゴムなどからなる低硬度の弾性層が厚く設けられた定着ローラを使用することができ、広いニップ幅の定着ニップ部が形成可能となる。
このように、ベルト定着方式の定着装置は、立ち上がりの速さが速いので、待機中の予備加熱の不要化、待ち時間の短縮化が可能となり、小型低速機だけでなく大型機、高速機の画像形成装置に備えられている。
ここで、従来の定着装置の一例について図面を参照して詳細に説明する。
図5は従来の定着装置の構成を示す説明図である。
従来の定着装置150は、図5に示すように、例えば、定着ローラ151及び加圧ローラ152に加えてクリーニングウェブ(以下、単に「ウェブ」と称する。)161を用いるクリーニング装置160を備えている。
定着ローラ151は、加熱手段151a,151bを備えている。加圧ローラ152は、加熱手段152aを備えている。このように構成された定着ローラ151と加圧ローラ152とを圧接することで定着ニップ153が形成される。未定着のトナー像T0が形成された記録紙32が、定着ローラ151と加圧ローラ152との定着ニップ153を通過することで、未定着トナーが溶融して記録紙32に定着される。
クリーニング装置160は、ウェブ161と、送出しローラ162と、巻取りローラ163と、圧接ローラ164とを備えている。
ウェブ161は、トナー付着防止用オイルが含浸されており、定着ローラ151表面に当接することにより、定着ローラ151表面に付着するトナーを除去するとともに、定着ローラ151表面にトナー付着防止用オイルを塗布するようにされている。
送出しローラ162は、回転可能に設けられて、ウェブ161を送出すように構成されている。巻取りローラ163は、回転可能に設けられて、送出しローラ162から送出されて定着ローラ151に当接した後のウェブ161を巻き取るように構成されている。
圧接ローラ164は、回転可能に設けられ、且つ、ウェブ161を定着ローラ151表面に圧接するように設けられている。すなわち、ウェブ161は、定着ローラ151と圧接ローラ164とによって挟持される。そして、定着ローラ151とウェブ161との圧接部がクリーニングニップ部165となる。
従来の定着装置150では、ウェブ161は、送出しローラ162から送出され、クリーニングニップ部165を通過して、巻取りローラ163に巻き取られる。そして、ウェブ161は、クリーニングニップ部165を通過する際に、定着ローラ151表面に付着するトナーを除去するとともに、定着ローラ151表面にオイルを塗布する。
このようにして、定着装置150において、クリーニング装置160により定着ローラ151表面が清浄化されて良好な状態となる。
一方、低熱容量の定着ベルトを用いる定着装置では、定着部材から記録紙に移行する熱量に比べ加熱ヒータからの定着部材への蓄熱性能が小さいため、定着ベルト及び加圧ローラの表面温度が低下して適正な温度範囲に維持されないと、トナーのオフセット量が通常よりも増加し、定着ベルトを汚染する問題が生じやすい。この問題は、ハーフトーンの印字割合が高い画像を大量に印字する際に特に顕著である。
また、上記ベルト定着方式を用いて画像形成を行った場合、定着ベルトと加圧ローラの組み合わせにより、定着ベルト表面が帯電し、記録紙からトナーを引きつける現象(いわゆる静電オフセット)が発生することがある。
静電オフセットが発生すると、定着ベルトが一周した後に記録紙上にトナーが再転写して残像として顕在化したり、これを防止するために定着ベルトに接触させた清掃部材(例えば、クリーニングローラ)にトナーが大量に付着することにより、一度、清掃部材に付着したトナーが再度溶解して(溶け出して)定着ベルトに付着し、記録紙を汚損する現象が発生したりすることがある。
更に、定着ベルトの温度に比べて加圧ローラの温度が低いため、定着ベルトに付着したトナー(オフセットトナー)が加圧ローラ表面に移行し、それが剥離爪に付着して記録紙に画像汚れを生じさせるという問題がある。
このように、定着ベルト表面には未定着トナー像のトナーまたはオフセットトナーが付着することがある。定着ベルトに付着するトナーは、別の記録紙に定着され、画像汚れなどとして認識される。そこで、定着ベルト表面にトナーが付着することを防止するかまたは定着ベルト表面に付着するトナーを除去ために、種々の方策が採られている。
従来技術として、定着装置において、オフセットトナーを除去するために、加圧ローラに微量オイル塗布ローラを当接させ、該オイル塗布ローラに該表面を清掃するクリーニングローラを当接させた定着装置が開示されている(特許文献2を参照)。
その他の例として、加熱部材と、これに圧接された加圧部材と、該加圧部材に対抗して配置されたクリーニング部材とを有し、前記加熱部材と該加圧部材とで形成される圧接ニップ部に、トナー画像を担持した被記録材を導入して挟持搬送させることにより、トナー画像を加熱処理する像加熱装置において、加圧ローラ温度低下によるオフセットトナーをクリーニングするために、加圧ローラよりも表面エネルギーの高い金属ローラを用い、被記録材の種類に対応して、前記クリーニング部材を加圧部材に対し離接させるクリーニング部材離接手段を有する定着装置が開示されている(特許文献3を参照)。
また、トナー像を担持した記録媒体のトナー像側に配置される定着部材と、記録媒体の非トナー像側に配置される加圧部材とを備え、トナー像を担持した記録媒体が定着部材と加圧部材との間を通過するときに、トナー像のトナーを加熱及び加圧することで、トナー像を記録媒体に定着する定着装置であって、定着部材と加圧部材との間の距離を可変する可変機構と、定着部材が加圧部材から離間する位置にあるときに加圧部材に接触して加圧部材をクリーニングするクリーニング部材を備えた定着装置が開示されている(特許文献4を参照)。
特開平10−307496号公報 特開2006−201640号公報 特開2001−75402号公報 特開2008−129089号公報
しかしながら、特許文献2に開示されるオイル塗布ローラを用いたクリーニング装置では、クリーニングローラに含浸させるオイルの粘度は低粘度(例えば、300cs以下)であり、定着ベルトの表層に耐久性に勝るPFAチューブを用いても記録媒体の剥離性に悪影響を与えることは無かったが、クリーニング性能が劣るという問題があった。
また、低粘度のシリコーンオイルを用いているため、高温になった場合の液だれによる装置内部のシリコーンオイル汚染が生じるという課題があった。
また、特許文献3に開示されるクリーニングローラを加圧ローラから離接させる定着装置では、クリーニングローラの汚れが加圧ローラに再転移することを防止するようにしているが、クリーニングローラには低粘度のシリコーンオイルしか含浸させることができないため、上記のごとく液だれによる機内汚染が生じるという課題があった。
一方、クリーニングウェブを用いたクリーニング装置では、クリーニングウェブに含浸させるオイルの粘度は、クリーニングウェブからシリコーンオイルが漏れないようにするために比較的高粘度(例えば、3,000cs以上)のシリコーンオイルを使用する必要があった。
この場合、記録媒体が定着ニップ部を通過する前の定着ベルト及び加圧ローラの前回転時に、多量のシリコーンオイルが加圧ローラ表面から定着ベルトに移行する。定着ベルトの表層がPFAチューブで形成されていると、シリコーンオイルによるチューブと記録紙上のトナーとの間の密着力が大きく、記録媒体の剥離性が極端に低下する課題があった。
また、シリコーンオイルが定着ベルト表面に多量に付着すると、シリコーンオイルによる粘着力で記録媒体の剥離性が低下し、定着可能温度範囲が狭くなり、高温オフセットが発生し画像劣化が生じる。
そこで、記録媒体によって定着ベルト表面のシリコーンオイル量を適正にするため、クリーニング部材を加圧ローラから離接する技術が考えられるが、定着ベルト及び加圧ローラ表面のオイル量が適正量になっているか管理することが難しく、また機構が複雑で小型化には対応できない。
また、特許文献4では、定着ベルトと加圧ローラが離間しているときに、加圧ローラにクリーニングローラを接触させることで、画像不良の防止とクリーニングローラの寿命化を図るようにされているが、定着ベルトと加圧ローラの離接は、定着部材の圧力ひずみ対策として使用する圧力解除機構を利用したとしても、クリーニングローラの加圧ローラへの離接機構は、加圧ローラの位置移動に対応するため複雑な構造となりコスト高と定着装置の大型化等の問題がある。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、簡単な構成で、記録媒体の定着範囲を維持するとともに、クリーニング用オイルにより装置内を汚染することなく、記録媒体の剥離性を良好にでき、均一で高品位な画像を形成することができる定着装置及びこれを用いる画像形成装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するための本発明に係る定着装置及びこれを用いる画像形成装置は、次の通りである。
本発明は、回転自在な定着ローラと加熱ローラとに巻き掛けられて記録媒体上の未定着トナー画像を加熱溶融して前記記録媒体上に定着させる定着ベルトとを備えた定着手段と、前記定着ベルトを介して前記定着ローラと対抗する位置で回転自在に設けられて前記記録媒体を前記定着ベルトに押し当てながら搬送する加圧ローラと、前記加圧ローラに接触して前記加圧ローラをクリーニングするシリコーンオイルを含浸させたクリーニング部材を備えたクリーニング手段と、前記定着手段と前記加圧ローラとを接離させる接離手段とを備え、前記記録媒体を搬送しながら未定着トナー画像を定着させる定着装置において、前記クリーニング部材を、前記シリコーンオイルの粘度が3,000cs(センチストークス)以上となるようにして、前記接離手段を、定着動作の前に行う準備動作における前記定着ベルトと前記加圧ローラとの前回転動作時(例えば、ウォームアップ時)に、前記定着ベルトと前記加圧ローラとを離間させるようにすることを特徴とするものである。
また、本発明は、前記定着ベルトを多層構造で構成し、前記定着ベルトの表層をフッ素樹脂チューブにより形成することが好ましい。
また、本発明は、前記クリーニング部材を、耐熱性不繊布からなるウェブ材で形成することが好ましい。
また、本発明は、前記クリーニング手段を、前記クリーニング部材を送り出す送出し部と、前記クリーニング部材を巻き取る巻取り部と、前記クリーニング部材を介して前記定着ローラ表面に圧接して回転可能な圧接ローラとを備えたユニットで構成して、前記定着装置に対して着脱可能に構成することが好ましい。
また、本発明は、表面に静電潜像が形成される感光体ドラムと、前記感光体ドラム表面の静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像装置と、前記感光体ドラム表面のトナー像を記録媒体に転写する転写装置と、転写されたトナー像を記録媒体に定着させる定着装置とを備え、電子写真方式によりトナーを用いて画像を形成する画像形成装置において、前記定着装置として、請求項1乃至4のうちの何れか一項に記載の定着装置を用いることを特徴とするものである。
本発明によれば、回転自在な定着ローラと加熱ローラとに巻き掛けられて記録媒体上の未定着トナー画像を加熱溶融して前記記録媒体上に定着させる定着ベルトとを備えた定着手段と、前記定着ベルトを介して前記定着ローラと対抗する位置で回転自在に設けられて前記記録媒体を前記定着ベルトに押し当てながら搬送する加圧ローラと、前記加圧ローラに接触して前記加圧ローラをクリーニングするシリコーンオイルを含浸させたクリーニング部材を備えたクリーニング手段と、前記定着手段と前記加圧ローラとを接離させる接離手段とを備え、前記記録媒体を搬送しながら未定着トナー画像を定着させる定着装置において、前記クリーニング部材を、前記シリコーンオイルの粘度が3,000cs以上となるようにすることで、定着部材表面のオフセットトナーのクリーニング性能が良好となり、高温になった場合に液垂れなどによる定着装置内汚染を防止できる。
さらに、高粘度のシリコーンオイルは、一度クリーニング部材に吸着したトナーの離散を抑制でき、効率的なクリーニングが可能となる。さらに、前記接離手段を、定着動作の前に行う準備動作における前記定着ベルトと前記加圧ローラとの前回転動作時(例えば、ウォームアップ時)に、前記定着ベルトと前記加圧ローラとを離間させるようにすることで、簡単な構成で、記録媒体の定着可能範囲を確保して、前記定着ベルト表面へのシリコーンオイルの転写を防止でき、シリコーンオイルの多量付着を防止できるので、記録媒体の剥離性の向上を図り、均一で高品位な画像を得ることができる。
尚、前記クリーニング部材のシリコーンオイルの粘度は、30,000cs以下であることが好ましい。30,000csを超える場合は、シリコーンオイルの染み出し量が少なくなりクリーニング性能に効果が無い。染み出し量を多くするためにウェブの繊維網目を荒くするとウェブの機械的機能であるトナー回収性能が低下する。
また、シリコーンオイルの粘着力が大き過ぎると記録紙の剥離性を阻害するため、定着可能温度範囲が狭くなり、連続印字を行った場合には、定着ローラの温度低下が生じて記録紙が定着ローラに巻きついたり、紙詰まりが発生したり問題となる。
また、本発明によれば、前記定着ベルトを多層構造とすることで、強度、弾性、離型性の機能付与した定着ベルトが可能となり、前記定着ベルトの表層をフッ素樹脂チューブにより形成することで、安定した離型性を確保でき、また耐久性、耐擦り傷性が良好になり、長寿命化が可能となる。
また、本発明によれば、前記クリーニング部材を、耐熱性不繊布からなるウェブ材で形成することで、繊維間へのトナー吸着により回収効率が高く、クリーニング性能に優れたクリーニング部材を実現できる。また、高粘度のシリコーンオイルが使用できるため、シリコーンオイルが飛散することを抑制できるので、装置内のシリコーンオイル汚染を抑制できる。
また、本発明によれば、前記クリーニング手段を、前記クリーニング部材を送り出す送出し部と、前記クリーニング部材を巻き取る巻取り部と、前記クリーニング部材を介して前記定着ローラ表面に圧接して回転可能な圧接ローラとを備えるユニットで構成して、前記定着装置に対して着脱可能に構成することで、前記クリーニング部材の交換が容易になり、パーツ・メンテナンス・コストが安価になる。また、前記クリーニング部材によるシリコーンオイル汚染が生じた場合、前記ユニット内に留めることができるため、汚染拡大を防止できる。
また、本発明によれば、表面に静電潜像が形成される感光体ドラムと、前記感光体ドラム表面の静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像装置と、前記感光体ドラム表面のトナー像を記録媒体に転写する転写装置と、転写されたトナー像を記録媒体に定着させる定着装置とを備え、電子写真方式によりトナーを用いて画像を形成する画像形成装置において、前記定着装置として、請求項1乃至4のうちの何れか一項に記載の定着装置を用いることで、簡単な構成で、記録媒体の定着可能範囲を確保して、前記定着装置を構成する定着ベルト表面へのシリコーンオイルの転写を防止でき、シリコーンオイルの多量付着を防止できるので、記録媒体の剥離性の向上を図り、均一で高品位な画像を得ることができる。
本発明の実施形態に係る定着装置が用いられた画像形成装置の全体の構成を示す説明図である。 前記定着装置を構成する定着ベルトと加圧ローラとが当接している状態を示す説明図である。 前記定着ベルトと前記加圧ローラとが離間している状態を示す説明図である。 本実施形態の定着装置の実施例と比較例の作用効果を比較した表である。 従来の定着装置の構成を示す説明図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
図1は発明を実施する形態の一例であって、本発明の実施形態に係る定着装置が用いられた画像形成装置の全体の構成を示す説明図である。
本実施形態に係る画像形成装置100は、図1に示すように、表面に静電潜像が形成される感光体ドラム101と、感光体ドラム101表面の静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像装置102と、中間転写ベルト11を介して感光体ドラム101表面のトナー像を用紙に転写する二次転写ローラ(転写装置)14と、転写されたトナー像を用紙に定着させる定着装置15とを備え、電子写真方式によりトナーを用いて画像を形成する画像形成装置100において、定着装置15として、本発明に係る定着装置の構成を採用したことを特徴とするものである。
まず、本実施形態に係る画像形成装置100の全体構成について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置100は、読み取った原稿の画像データやネットワーク等を介して送信された画像データに基づいて記録紙32に対して多色及び単色の画像を形成する装置である。
そして、画像形成装置100は、本実施形態の定着装置15を備えた場合について、以下に説明する。
画像形成装置100は、図1に示すように、露光ユニットE、当該露光ユニットEによって潜像が形成される感光体ドラム101(101a〜101d)、現像装置102(102a〜102d)、帯電ローラ103(103a〜103d)、クリーニングユニット104(104a〜104d)、中間転写ベルト11、一次転写ローラ13(13a〜13d)、二次転写ローラ14、定着装置15、用紙搬送路P1,P2,P3、用紙カセット16、手差し給紙トレイ17及び排紙トレイ18を備えている。
画像形成装置100は、ブラック(K)及びカラー画像を色分解して得られる減法混色の3原色であるシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色の各色相に対応した画像データを用いて、各色相に対応した画像形成部Pa〜Pdにおいて画像形成を行う。
各画像形成部Pa〜Pdは、同様の構成であり、例えば、ブラック(K)の画像形成部Paは、感光体ドラム101a、現像装置102a、帯電ローラ103a、一次転写ローラ13a及びクリーニングユニット104a等から構成される。この画像形成部Pa〜Pdは、中間転写ベルト11の移動方向(副走査方向)に一列に配列されている。
本実施形態の露光装置である露光ユニットEは、図示しない半導体レーザ、ポリゴンミラー4、第1反射ミラー、第2反射ミラー8等を備えており、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の各色相の画像データによって変調されたレーザビーム等の光ビームのそれぞれを感光体ドラム101a〜101dのそれぞれに照射する。各感光体ドラム101a〜101dは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の各色相の画像データによる静電潜像を形成する。
本実施形態では、露光ユニットEは、レーザ照射部及び反射ミラーを備えたレーザスキャニングユニット(LSU)を用いる手法のものであるが、発光素子をアレイ状に並べた、例えば、ELやLED書込みヘッドを用いる手法のものを使用してもよい。
感光体ドラム101a〜101dは、露光ユニットEの上方に配設され、略円筒形状の像担持体であり、不図示の駆動手段と制御手段により所定方向に回転するように制御されている。また、感光体ドラム101a〜101dは、基材上に光導電層が形成されて構成されている。例えば、アルミニウム等で製作された金属ドラムを基材として、その外周面に、アモルファスシリコン(a−Si)、セレン(Se)や有機光半導体(OPC)等の光導電層が薄膜状に形成されている。尚、感光体ドラム101の構成は、上述の構成に特に限定されない。
帯電ローラ103は、感光体ドラム101の表面を所定の電位に均一に帯電させる接触方式の帯電器である。本実施形態では、図1に示すように、帯電器として接触型のローラ型の帯電ローラ103を使用しているが、帯電ローラ103に代えて、帯電ブラシを用いた接触方式の帯電器、または、帯電ワイヤを用いた非接触方式の帯電器を用いることもできる。
現像装置102は、静電潜像が形成された感光体ドラム101の表面に現像剤であるトナーを供給し、静電潜像をトナー像に現像する。現像装置102a〜102dのそれぞれは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の各色相のトナーを収納しており、感光体ドラム101a〜101dのそれぞれに形成された各色相の静電潜像を、各色相のトナー像に顕像化する。
クリーニングユニット104は、現像・画像転写後における感光体ドラム101上の表面に残留したトナーを除去・回収する。
中間転写ベルト11は、感光体ドラム101の上方に配置されており、厚さ100〜150μm程度のフィルムで無端状に形成されている。そして、駆動ローラ11aと従動ローラ11bとの間に張架されてループ状の移動経路を形成している。
中間転写ベルト11の外周面は、感光体ドラム101d、感光体ドラム101c、感光体ドラム101b及び感光体ドラム101aにこの順に対向する。
この中間転写ベルト11を挟んで各感光体ドラム101a〜101dに対向する位置に、一次転写ローラ13a〜13dが配置されている。中間転写ベルト11が感光体ドラム101a〜101dに対向する位置のそれぞれが一次転写位置である。
一次転写ローラ13a〜13dには、感光体ドラム101a〜101dの表面に担持されたトナー像を中間転写ベルト11上に転写するために、トナーの帯電極性と逆極性の一次転写バイアスが定電圧制御によって印加される。これによって、感光体ドラム101a〜101dに形成された各色相のトナー像は、中間転写ベルト11の外周面に順次重ねて転写され、中間転写ベルト11の外周面にフルカラーのトナー像が形成される。
ただし、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の色相の一部のみの画像データが入力された場合には、4つの感光体ドラム101a〜101dのうち、入力された画像データの色相に対応する一部の感光体ドラム101のみにおいて静電潜像及びトナー像の形成が行われる。例えば、モノクロ画像形成時には、ブラックの色相に対応した感光体ドラム101aのみにおいて静電潜像の形成及びトナー像の形成が行われ、中間転写ベルト11の外周面にはブラックのトナー像のみが転写される。
各一次転写ローラ13a〜13dは、直径8〜10mmのステンレスなどの金属を基材とする軸の表面を導電性の弾性材(例えば、EPDM、発泡ウレタン等)によって被覆して構成されており、導電性の弾性材によって中間転写ベルト11に均一に高電圧を印加する。本実施形態では、転写電極として一次転写ローラ13a〜13dを使用しているが、それ以外にブラシなども使用可能である。
各一次転写位置において、中間転写ベルト11の外周面に転写されたトナー像は、中間転写ベルト11の回転によって、二次転写ローラ14との対向位置である二次転写位置に搬送される。
二次転写ローラ14は、画像形成時において、内周面が駆動ローラ11aの周面に接触する中間転写ベルト11の外周面に所定のニップ圧で圧接されている。
用紙カセット16または手差し給紙トレイ17から給紙された記録紙32が二次転写ローラ14と中間転写ベルト11との間を通過する際に、二次転写ローラ14にトナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧が印加される。これによって、中間転写ベルト11の外周面から記録紙32の表面にトナー像が転写される。
このように、各感光体ドラム101a〜101d上の静電潜像は、各色相に応じたトナーにより顕像化されて、それぞれトナー像となり、これらトナー像は、中間転写ベルト11上において積層される。その後、積層されたトナー像は、中間転写ベルト11の回転によって、搬送されて来た用紙と中間転写ベルト11との接触位置に移動し、この位置に配置されている二次転写ローラ14によって、中間転写ベルト11の外周面から記録紙32上にトナー像が転写される。
なお、感光体ドラム101から中間転写ベルト11に付着したトナーのうち、記録紙32上に転写されずに中間転写ベルト11上に残存したトナーは、次工程での混色を防止するために、中間転写ベルトクリーニングユニット12によって回収される。
中間転写ベルトクリーニングユニット12には、中間転写ベルト11に接触するクリーニング部材としてクリーニングブレードが備えられている。このクリーニングブレードが接触する部分の中間転写ベルト11は、裏側から中間転写ベルト従動ローラ11bにて支持されている。
トナー像が転写された記録紙32は、定着装置15に導入されて、定着ニップ部15eを通過して加熱及び加圧を受ける。これによって、トナー像が、記録紙32の表面に堅牢に定着する。トナー像が定着した記録紙32は、排紙ローラ18aによって排紙トレイ18上に排出される。
また、画像形成装置100には、用紙カセット16に収納されている記録紙32を、二次転写ローラ14と中間転写ベルト11との間及び定着装置15を経由して、排紙トレイ18に送るための略垂直方向に延びる用紙搬送路P1が設けられている。
用紙搬送路P1には、用紙カセット16内の記録紙32を一枚ずつ用紙搬送路P1内に繰り出すピックアップローラ16a、繰り出された記録紙32を上方に向けて搬送する搬送ローラ16b、搬送されてきた記録紙32を所定のタイミングで二次転写ローラ14と中間転写ベルト11との間に導くレジストローラ19、記録紙32を排紙トレイ18に排出する排紙ローラ18aが配置されている。
また、画像形成装置100の内部には、手差し給紙トレイ17からレジストローラ19に至る間に、ピックアップローラ17a及び搬送ローラ16bを配置した用紙搬送路P2が形成されている。さらに、排紙ローラ18aから用紙搬送路P1におけるレジストローラ19の上流側に至る間には、用紙搬送路P3が形成されている。
排紙ローラ18aは、正逆両方向に回転自在にされており、記録紙32の片面に画像を形成する片面画像形成時、及び、記録紙32の両面に画像を形成する両面画像形成における第2面画像形成時に正転方向に駆動されて記録紙32を排紙トレイ18に排出する。
一方、両面画像形成における第1面画像形成時には、排紙ローラ18aは、用紙の後端が定着装置15を通過するまで正転方向に駆動された後、記録紙32の後端部を挟持した状態で逆転方向に駆動されて記録紙32を用紙搬送路P3内に導く。これによって、両面画像形成時に片面のみに画像が形成された記録紙32は、表裏面及び前後端を反転した状態で用紙搬送路P1に導かれる。
レジストローラ19は、用紙カセット16または手差し給紙トレイ17から給紙され、または、用紙搬送路P3を経由して搬送された記録紙32を、中間転写ベルト11の回転に同期したタイミングで二次転写ローラ14と中間転写ベルト11との間に導く。このため、レジストローラ19は、感光体ドラム101や中間転写ベルト11の動作開始時には回転を停止しており、中間転写ベルト11の回転に先立って給紙または搬送された記録紙32は、前端をレジストローラ19に当接させた状態で用紙搬送路P1内における移動を停止する。
この後、レジストローラ19は、二次転写ローラ14と中間転写ベルト11とが圧接する位置で、記録紙32の前端部と中間転写ベルト11上に形成されたトナー像の前端部とが対向するタイミングで回転を開始する。
なお、画像形成部Pa〜Pdの全てにおいて画像形成が行われるフルカラー画像形成時には、一次転写ローラ13a〜13dが中間転写ベルト11を感光体ドラム101a〜101dの全てに圧接させる。
一方、画像形成部Paのみにおいて、画像形成が行われるモノクロ画像形成時には、一次転写ローラ13aのみを中間転写ベルト11を感光体ドラム101aに圧接させる。
次に、本実施形態に係る特徴的な定着装置15の構成について図面を参照して詳細に説明する。
図2、図3は本実施形態に係る画像形成装置に搭載される定着装置の構成を示す説明図であって、図2は前記定着装置を構成する定着ベルトと加圧ローラとが当接している状態を示す説明図、図3は前記定着ベルトと前記加圧ローラとが離間している状態を示す説明図である。
本実施形態に係る定着装置15は、図1に示すように、画像形成装置100に搭載されている。定着装置15は、図2に示すように、記録媒体である記録紙32上に担持されるトナー像T1を加熱加圧して、記録紙32上に定着する装置であって、回転自在な定着ローラ15a1と加熱ローラ15a2とに巻き掛けられて記録紙32上の未定着トナー画像を加熱溶融して記録紙32上に定着させる定着ベルト15a3とを備えた定着手段15aと、定着ベルト15a3を介して定着ローラ15a1と対抗する位置で回転自在に設けられて記録紙32を定着ベルト15a3に押し当てながら搬送する加圧ローラ15bと、加圧ローラ15bに接触して加圧ローラ15bをクリーニングするシリコーンオイルを含浸させたクリーニング部材としてのクリーニングウェブ(以下、単に「ウェブ」と称する。)15c1を備えたクリーニングユニット(クリーニング手段)15cと、定着手段15aと加圧ローラ15bとを接離させる接離機構(接離手段)15dとを備えて、記録紙32を搬送しながら未定着トナー画像を定着させるものである。
すなわち、定着装置15は、加熱ローラ15a2が定着ベルト15a3と接触して該定着ベルト15a3を加熱し、定着ベルト15a3と加圧ローラ15bとで形成する定着ニップ部15eを記録紙32が所定の定着速度及び複写速度で通過したとき、記録紙32上に担持されている未定着のトナー像T1を記録紙32上に加熱加圧して定着するようにされている。
そして、定着装置15は、ウェブ15c1に含浸されたシリコーンオイルの粘度を3,000cs以上として、接離機構15dを、定着動作の前に行う準備動作における定着ベルト15a3と加圧ローラ15bとの前回転動作時に、図3に示すように、定着ベルト15a3と加圧ローラ15bとを離間させることを特徴としている。
ここで、前回転とは、定着工程において定着動作が行われる前に、定着装置15が定着可能な状態となるように(ウォームアップ運転)、定着ベルト15a3と加圧ローラ15bとを回転させることである。
定着ローラ15a1と加熱ローラ15a2とは、定着ローラ15a1の軸線方向に沿って、略平行となるように配置されている。つまり、定着ローラ15a1の軸線と加熱ローラ15a2の軸線とは略平行に設けられている。これによって、定着ローラ15a1と加熱ローラ15a2との間に張架される定着ベルト15a3が回転移動する時に蛇行するのを防止して、定着ベルト15a3の耐久性を長期にわたり維持することができる。
尚、未定着のトナー像T1は、例えば、非磁性一成分現像剤(非磁性トナー)、非磁性二成分現像剤(非磁性トナー及びキャリア)、磁性現像剤(磁性トナー)などの現像剤(トナー)によって形成される。
また、定着速度とは所謂プロセス速度であり、複写速度とは1分あたりのコピー枚数のことである。また、記録紙32が定着ニップ部15eを通過するときには、定着ベルト15a3は、記録紙32のトナー像担持面に当接するようになっている。
加熱ローラ15a2は、アルミや鉄などの金属からなる薄肉中空の円筒状の軸体で形成され、定着ベルト15a3の内側から加熱するためのハロゲンヒータ(熱源)15a4,15a5が内装されて、装置枠等の固定部(図示省略)に枢支されている。
また、定着ベルト15a3を介して加熱ローラ15a2の外側近傍には、サーモスタット15a6と、定着ベルト15a3の表面温度を検出する温度センサ15a7とが配置されている。
定着ローラ15a1は、定着ベルト15a3を介して加圧ローラ15bに圧接することで定着ニップ部15eを形成するとともに、図示しない駆動モータ(駆動手段)により回転軸線まわりに回転方向に回転駆動することによって定着ベルト15a3を搬送する。
この定着ローラ15a1は、直径が30mmの円柱状の軸体で形成され、その内側から外側に向って順に芯金、弾性層が形成された2層構造からなっている。芯金には、例えば、鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、銅などの金属あるいはそれらの合金などが用いられる。また、弾性層には、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどの耐熱性を有するゴム材料が適している。
本実施形態では、定着ローラ15a1が定着ベルト15a3を介して加圧ローラ15bに圧接するときの力は、216N程度である。
加圧ローラ15bは、定着ベルト15a3を介して定着ローラ15a1に対向しかつ圧接し、回転軸線まわりに回転自在に設けられている。この加圧ローラ15bは、定着ローラ15a1の回転に従動して回転方向に回転する。また、加圧ローラ15bは、その内側から外側に向って順に芯金、弾性層、離型層が形成された3層構造からなっている。芯金には、例えば、鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、銅などの金属あるいはそれらの合金などが用いられる。また、弾性層には、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどの耐熱性を有するゴム材料が適しており、離型層にはPFAやPTFEなどのフッ素樹脂が適している。
加圧ローラ15bとして、例えば、ローラ直径が30mmで、芯金に直径24mm(肉厚2mm)の鉄(STKM)パイプが用いられ、その外周部に弾性層として厚さが3mmのシリコンソリッドゴムを設け、さらに外側に離型層として厚さが30μmのPFAチューブを被覆したローラを用いることができる。
また、加圧ローラ15bの内部には、加圧ローラ15bを加熱するハロゲンヒータ(例えば、定格電力400W)15b1が配置されている。
ハロゲンヒータ15b1は、図示しない装置制御手段によって電源回路(図示省略)から電力が供給(通電)されることによって発光し、赤外線が放射される。これによって、加圧ローラ15bの内周面が赤外線を吸収して加熱され、加圧ローラ15b全体が加熱される。なお、上述したハロゲンヒータ15b1は、加圧ローラ15bの内面より加熱するものであるが、これとは別に外周面加熱用のローラにて、加圧ローラ15bの表面より加熱する方法も構成可能である。
加圧ローラ15bの外周部近傍には、剥離爪15b2と、サーモスタット15b3と、加圧ローラ15bの表面温度を検出する温度センサ15b4とが配置されている。
また、加圧ローラ15bには、定着ローラ15a1と加圧ローラ15bとを接離させる接離機構15dとしてアーム15d1及びカム15d2が設けられている。加圧ローラ15bは、アーム15d1の略中央部で回転可能に保持されている。
アーム15d1は、一端側15d11を固定端として軸支され、他端側15d12を自由端としてカム15d2により揺動可能に設けられている。カム15d2は、アーム15d1の他端側15d12の図2中下側で当接するとともに回転可能に設けられている。
接離機構15dは、図2、図3に示すように、図示しない加圧モータによりカム15d2が回転することで、アーム15d1の一端側15d11を支点として他端側15d12が揺動運動を行うことで図2中上下方向へ変位するようになっている。
すなわち、アーム15d1の他端側15d12が上方に変位した時は、加圧ローラ15bと定着ベルト15a3とが当接し、下方に変位した時は、加圧ローラ15bと定着ベルト15a3とが離間するようになっている。これにより、アーム15d1に保持された加圧ローラ15bと定着ベルト15a3との離接動作を可能にしている。
尚、定着ベルト15a3と加圧ローラ15bとを接離させる接離機構の変形例として、定着ローラ15a1及び加圧ローラ15bの圧力ひずみ対策として使用する図示していない圧力解除機構を利用することができる。圧力解除機構を利用することで、アーム15d1及びカム15d2を別途設ける必要が無いため安価に実現できる。
また、加圧ローラ15bの近傍には、クリーニング部材として、25℃での粘度が3,000cs以上のシリコーンオイルを含浸させた耐熱性不繊布からなるウェブ15c1と、送出しローラ15c2と、巻取りローラ15c3と、ウェブ15c1を介して定着ローラ15a1表面に圧接するように回転可能な圧接ローラ15c4とを備えたクリーニングユニット15cが設けられている。
クリーニングユニット15cは、上述した構成部材が一体的に設けられたユニット構造で構成され、定着装置15に対して(具体的には加圧ローラ15bに対して)着脱可能に構成されている。
ウェブ15c1としては、耐熱性不織布であれば特に限定するものではなく、例えば、芳香族ポリアミド繊維と高温で軟化するポリエステル繊維とを含み、適度の柔軟性と機械的強度とを併せ持つ不織布などが挙げられる。このような耐熱性不織布は市販されており、例えば、ノーメックス(登録商標)、ヒメロン(登録商標)などが挙げられる。
また、ウェブ15c1の厚さも特に限定するものではなく、好ましくは30〜100μmである。本実施形態では、厚み40μmのウェブ材を用いた。
また、シリコーンオイルは、25℃で3,000cs以上の高粘度のシリコーンオイルを使用することが好ましく、この分野で使用されているものとして、例えば、ジメチルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイルなどのシリコーンオイルが挙げられる。本実施形態では、25℃で3,000csのシリコーンオイルを含浸させた。
送出しローラ15c2は、軸線回りに従動回転可能に支持されている。
巻取りローラ15c3は、図示しない駆動手段によって軸線回りに回転駆動可能に設けられている。
送出しローラ15c2から送出されるウェブ15c1は、圧接ローラ15c4によって加圧ローラ15b表面に当接した後、巻取りローラ15c3により巻き取られる。
次に、本実施形態の特徴的なクリーニングユニット15cの動作について説明する。
クリーニングユニット15cは、図示しないCPUによって動作制御される。
CPUは、所定の枚数の記録紙32が定着ニップ部15eを通過したことを図示しないセンサや定着ローラ15a1の回転数などによって検知した後、巻取りローラ15c3を回転させる図示しない駆動手段に制御信号を送る。
制御信号を受けた駆動手段は、巻取りローラ15c3を回転させてウェブ15c1を一定量巻き取る。この巻き取り動作によって送出しローラ15c2からウェブ15c1が送出され、クリーニングニップ部(加圧ローラとウェブとの圧接部)15c5に到達したウェブ15c1は、加圧ローラ15b表面に付着するオフセットトナーを吸着するとともに、加圧ローラ15bに対してオイルを供給する。
尚、本実施形態では、巻取りローラ15c3によって間欠的に巻き取りを行う動作例を示したが、巻取りローラ15cによるウェブ15c1の巻き取り動作は、それに限定されるものではなく、記録紙32が定着ニップ部15eを通過するタイミングに合わせて連続的にウェブ15c1を巻き取るようにしても良い。
圧接ローラ15c4は、長手方向(軸線方向)の両端が図示しない軸受けによって従動回転可能に軸受けされ、図示しない押圧手段によってウェブ15c1を介して加圧ローラ15b表面に圧接するように設けられるローラ状部材である。そして、圧接ローラ15c4は、巻取りローラ15c3によるウェブ15c1の巻き取り動作時に従動回転するようになっている。この圧接ローラ15c4と加圧ローラ15bとの圧接部がクリーニングニップ部15c5である。
圧接ローラ15c4には、例えば、金属製芯金と、金属製芯金の表面に形成される弾性層とを含むローラ状部材が用いられる。弾性層を構成する弾性部材としては、例えば、シリコーンゴムなどの耐熱性ゴムの発砲体が挙げられる。
尚、圧接ローラ15c4の弾性層の表面硬度は特に制限されないが、好ましくは20°〜30°(Asker−C、アスカーC硬度)である。
また、加圧ローラ15bへの押圧力は、好ましくは3,793.6Pa(0.039kgf/cm)〜18,967.9Pa(0.19kgf/cm)である。
加圧ローラ15bへの押圧力が3,793.6Pa未満では、オフセットトナーが画像形成装置100の内部に漏れ出すおそれがある。一方、加圧ローラ15bへの押圧力が18,967.9Paを超えると、加圧ローラ表面層が損傷し易くなり、画像の定着不良などが発生するおそれがある。
圧接ローラ15c4を加圧ローラ15bへ押付ける押圧手段としては、例えば、ばね部材などが用いられる。圧接ローラ15c4の長手方向(軸線方向)の幅は、画像形成装置100において形成しようとする画像形成領域の最大幅よりも大きくすることが好ましい。
また、クリーニングニップ部15c5の幅(クリーニングニップ幅)は、クリーニングユニット15cのクリーニング性能に大きな影響を及ぼすため、適切な範囲に設計することが好ましい。また、クリーニングニップ幅は、主に、圧接ローラ15c4の加圧ローラ15bに対する押圧力、圧接ローラ15c4のローラ径などによって決定される。
本実施形態では、画像形成領域を290mmとして、圧接ローラ15c4の長手方向の幅を画像形成領域よりも長い310mm、ローラ径を20mm、クリーニングニップ幅を5mmとした。
この場合、図1に示すように、定着ベルト15a3と加圧ローラ15bとが当接している定着動作時は、ウェブ15c1からのシリコーンオイルがクリーニングに必要な量のシリコーンオイル量になるよう加圧ローラ15bに塗布される。塗布されたシリコーンオイルは記録紙32に転写されるため、適正量を維持することになる。
一方、転写動作中では塗布されたシリコーンオイルが適正量であっても、定着ベルト15a3と加圧ローラ15bとが常に当接している場合、ウォームアップなどの前回転時には、加圧ローラ15bに塗布されたシリコーンオイルが定着ベルト15a3に転写移行し、多量のシリコーンオイルが定着ベルトに塗布されることになる。その結果、装置内汚染を防止する目的で使用する高粘度のシリコーンオイルの粘性により、記録紙32の剥離性が低下して、定着可能範囲が狭くなり、画像不良が発生するという問題が生じる。
しかしながら、本実施形態のように、ウォームアップ時などの前回転時に定着ベルト15a3と加圧ローラ15bとを離間させることで、高粘度のシリコーンオイルが定着ベルト15a3に多量に移行するのを防止することができ、記録紙32の剥離性を維持することが可能となる。
また、クリーニングユニット15cは、定着装置15に対してユニットとして一体的に着脱可能に設けられている。従って、本実施形態によれば、ウェブ15c1を含むクリーニングユニット15cが定着装置15に着脱可能に設計されていることで、ウェブ15c1の交換が容易になりパーツ・メンテナンス・コストが安価になる。
また、シリコーンオイル汚染が生じた場合、クリーニングユニット15c内に留めることができるため、定着装置内への汚染拡大を防止できる。
定着ベルト15a3は、加熱ローラ15a2によって所定の温度に加熱され、定着ニップ部15eを通過する未定着のトナー像が形成された記録紙32を加熱する。この定着ベルト15a3は、無端状のベルトで、加熱ローラ15a2と定着ローラ15a1とによって懸架され、定着ローラ15a1に所定の角度で巻きかかっている。そして、定着ベルト15a3は、定着ローラ15a1の回転時には、定着ローラ15a1に従動して回転方向に回転するようになっている。
この定着ベルト15a3は、ポリイミドなどの耐熱性樹脂あるいはステンレスやニッケルなどの金属材料からなる(可撓性の)中空円筒状の基材の表面に、弾性層として耐熱性及び弾性に優れたエラストマー材料(例えば、シリコンゴム)が形成され、さらにその表面に離型層として耐熱性及び離型性に優れたフッ素樹脂材料(例えば、PFAやPTFEなどのフッ素樹脂)が形成された3層構造となっている。
定着ベルト15a3の表層のフッ素樹脂は、チューブにより形成されることが好ましい。被覆材をチューブとすることで、安定した離型性を確保でき、また耐久性、耐擦り傷性が良好であり、長寿命化が可能となる。また、基材のポリイミドにカーボンブラックなどを内添してもよい。これによって、定着ベルト15a3の帯電を防止し、静電オフセットを低減することができる。
温度センサ15a7,15b4は、例えばサーミスタからなり、定着ベルト15a3、加圧ローラ15bの温度をそれぞれ検知し、この検知結果に基づいて図示しない制御部が加熱ローラ15a2の熱源(ハロゲンヒータ15a4,15a5)、及び加圧ローラ15bの熱源(ハロゲンヒータ15b1)をそれぞれ制御するようにしている。
また、制御系にトラブルが生じた場合、加熱ローラ15a2及び加圧ローラ15bの熱源が暴走することになり、非常に危険である。これを防止するために、本実施形態では、定着ベルト15a3や加圧ローラ15bの周面近傍に、定着ベルト15a3や加圧ローラ15bの異常昇温を検知して、所定の温度以上になると電源回路を切断するサーモスタット15a6,15b3などのサーマルプロテクタが配設されている。
次に、本実施形態の定着装置15における電気的制御を説明する。
定着装置15では、発熱体側の温度センサ15a7及び加圧ローラ側の温度センサ15b4によって検出された温度データ、サーマルプロテクタによって検出された定着ベルト15a3、加圧ローラ15bの異常昇温データに基づいて、温度制御手段としての制御回路が、定着ベルト15a3、加圧ローラ15bの表面温度を所定の温度にするように、電源回路を介して、加熱部材を有する発熱部材及びハロゲンヒータ15a4,15a5,15b1への通電を制御する。
また、制御回路は、駆動モータを制御して、定着ローラ15a1を回転軸線まわりに回転させて、定着ベルト15a3を回転させる。そして、制御回路及び電源回路は、定着装置15の全動作を制御する装置制御手段によって統括的に制御される。
具体的には、装置制御手段は、画像形成指示の入力を受けると、電源回路に電力供給を指示する制御信号を出力する。ここで、画像形成指示は、画像形成装置100の鉛直方向上面に設けられる操作パネル(図示省略)または画像形成装置100に接続されるコンピュータなどの外部機器から入力される指示であり、この画像形成指示が入力されることによって、定着装置15は定着処理動作を開始する。
装置制御手段から制御信号が入力された電源回路は、電力制御手段を介して、加熱ローラ15a2及び加圧ローラ15bの熱源(ハロゲンヒータ15a4,15a5,15b1)に電力を供給して定着ベルト15a3及び加圧ローラ15bを加熱させる。
制御回路は、入力された信号に基づいて、定着ベルト15a3及び加圧ローラ15bの表面温度が所定の定着温度になったと判断すると、圧力解除機構により定着ベルト15a3と加圧ローラ15bとを当接させ、さらに駆動モータを制御して、定着ローラ15a1を回転軸線まわりに回転させて、定着ベルト15a3を回転させる。
このように定着ベルト15a3が回転すると、定着ベルト15a3と加圧ローラ15bとの間に形成される定着ニップ部15eに、未定着のトナー像が形成される記録紙32が搬送される。このとき、記録紙32は、未定着のトナー像を担持した面を定着ベルト15a3側に向けて搬送される。そして、記録紙32上の未定着のトナー像が定着ベルト15a3の外周面に密着したまま挟持搬送されていくことにより、定着ベルト15a3から熱が付与され、また加圧力を受けて記録紙32の表面に定着される。
次に、本実施形態の定着装置15の実施例と比較例の作用効果について表を参照して説明する。図4は本実施形態の定着装置の実施例と比較例の作用効果を比較した表である。
図4に示すように、定着装置15において、定着ベルト15a3の構成、定着ベルト15a3と加圧ローラ15bとの接離状態、ウェブ15c1に含浸させたシリコーンオイルの粘度、定着範囲(定着温度)の条件を変えて、クリーニング性、装置内汚染に関する作用効果と判定結果を比較した。
(実施例1)
実施例1は、定着ベルト15a3の表層をPFAのチューブで被覆し、定着ベルト15a3と加圧ローラ15bとを離間し、シリコーンオイルの粘度を3,000csとし、定着温度を40℃としたものである。
実施例1によれば、200k(×1000)枚以上で画像汚れ、装置内汚染は発生しなかった。
(実施例2)
実施例2は、定着ベルト15a3の表層をPFAでコーティングし、定着ベルト15a3と加圧ローラ15bとを離間し、シリコーンオイルの粘度を3,000csとし、定着温度を50℃としたものである。
実施例2によれば、200k(×1000)枚以上で画像汚れ、装置内汚染は発生しなかった。
(比較例1)
比較例1は、定着ベルト15a3の表層をPFAのチューブで被覆し、定着ベルト15a3と加圧ローラ15bとを離間し、シリコーンオイルの粘度を300csとし、定着温度を40℃としたものである。
比較例1によれば、10k(×1000)枚以上で画像汚れ、装置内汚染が発生した。
(比較例2)
比較例2は、定着ベルト15a3の表層をPFAのチューブで被覆せずに、定着ベルト15a3と加圧ローラ15bとを当接した状態で、シリコーンオイルの粘度を3,000csとし、定着温度を25℃以下としたものである。
比較例2によれば、5k(×1000)枚以上で画像汚れが発生し、剥離性不良のため画質不良となった。
上述した実施例1,2及び比較例1,2の結果より、定着装置15において、定着ベルト15a3と加圧ローラ15bとを離間した状態で、ウェブ15c1に含浸させるシリコーンオイルの粘度を3,000csとすることで、画像汚れ、装置内汚染は発生することなく良好な画質が得られることが解った。
以上のように構成したので、本実施形態によれば、画像形成装置100における定着装置15として、加圧ローラ15bに接触して加圧ローラ15bをクリーニングするシリコーンオイルを含浸させたウェブ15c1を備えたクリーニングユニット15cを備え、ウェブ15c1のシリコーンオイルの粘度を3,000cs以上とするとともに、定着ベルト15a3と加圧ローラ15bとを接離させる接離機構15dを備えて、前回転動作時に、定着ベルト15a3と加圧ローラ15bとを離間させるようにしたので、簡単な構成でクリーニングウェブ15c1に含浸させた高粘度のシリコーンオイルの定着ベルト15a3への移行を防止して、加圧ローラ15bのクリーニング性の向上を図り、画像汚れが無く、装置内のシリコーンオイルによる汚染を抑制でき、記録紙32の剥離性を良好に維持することができる。これにより、均一で高品位な画像を記録媒体32上に形成することができる。
また、本実施形態によれば、クリーニングユニット15cは、余分な熱容量を保有しないため、定着装置15は、所望の定着温度を得るまでのウォームアップ時間を短くできるので、消費電力を少なくして省エネ化を図った定着装置を実現できる。
尚、本実施形態では、定着手段15aと加圧ローラ15bとを接離させる接離手段として、加圧ローラ15bを動作させるアーム15d1及びカム15d2を設えた接離機構15dを採用しているが、本発明は、定着手段15aと加圧ローラ15bとを接離可能とするものであれば、接離手段の構成に限定されるものではない。
以上、上述した実施形態では、本発明に係る画像形成装置の構成を図1に示すような画像形成装置100に適用した例について説明したが、加熱手段と加圧ローラを用いる定着装置を備えた画像形成装置であれば、本発明は上述したような構成の画像形成装置に限定されるものではなく、その他の構成による画像形成装置等に展開が可能である。例えば、加熱手段として加熱ローラを直接加圧ローラに押し当てるように構成された画像形成装置にも適用可能である。
以上のように、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
15 定着装置
15a 定着手段
15a1 定着ローラ
15a2 加熱ローラ
15a3 定着ベルト
15b 加圧ローラ
15c クリーニングユニット(クリーニング手段)
15c1 クリーニングウェブ(クリーニング部材)
15c2 送出しローラ(送出し部)
15c3 巻取りローラ(巻取り部)
15c4 圧接ローラ
15c5 クリーニングニップ部
15d 接離機構(接離手段)
15d1 アーム
15d2 カム
15e 定着ニップ部
32 記録紙(記録媒体)
100 画像形成装置
T1 トナー像

Claims (5)

  1. 回転自在な定着ローラと加熱ローラとに巻き掛けられて記録媒体上の未定着トナー画像を加熱溶融して前記記録媒体上に定着させる定着ベルトとを備えた定着手段と、前記定着ベルトを介して前記定着ローラと対抗する位置で回転自在に設けられて前記記録媒体を前記定着ベルトに押し当てながら搬送する加圧ローラと、前記加圧ローラに接触して前記加圧ローラをクリーニングするシリコーンオイルを含浸させたクリーニング部材を備えたクリーニング手段と、前記定着手段と前記加圧ローラとを接離させる接離手段とを備え、前記記録媒体を搬送しながら未定着トナー画像を定着させる定着装置において、
    前記クリーニング部材は、前記シリコーンオイルの粘度が3,000cs以上であり、
    前記接離手段は、定着動作の前に行う準備動作における前記定着ベルトと前記加圧ローラとの前回転動作時に、前記定着ベルトと前記加圧ローラとを離間させることを特徴とする定着装置。
  2. 前記定着ベルトは、多層構造であり、前記定着ベルトの表層がフッ素樹脂チューブにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記クリーニング部材は、耐熱性不繊布からなるウェブ材で形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 前記クリーニング手段は、前記クリーニング部材を送り出す送出し部と、前記クリーニング部材を巻き取る巻取り部と、前記クリーニング部材を介して前記定着ローラ表面に圧接して回転可能な圧接ローラとを備えたユニットで構成され、前記定着装置に対して着脱可能に構成されていることを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  5. 表面に静電潜像が形成される感光体ドラムと、前記感光体ドラム表面の静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像装置と、前記感光体ドラム表面のトナー像を記録媒体に転写する転写装置と、転写されたトナー像を記録媒体に定着させる定着装置とを備え、電子写真方式によりトナーを用いて画像を形成する画像形成装置において、
    前記定着装置として、請求項1乃至4のうちの何れか一項に記載の定着装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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