JP2004170659A - 定着装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】加熱ローラおよび加圧ローラの対流による放熱ロスを抑え、待機時の消費電力を低減することができる定着装置を提供する。
【解決手段】定着装置は、上方に加熱ローラ5が下方に押圧部材1が巻き掛けられた定着ベルト2と、その下方に設けられた加圧ローラ3とを備える。待機モード時には、加熱ローラ5が下方に移動し、定着ベルト4から離れ、定着ベルト2に囲まれる。また、加圧ローラ3が下方に移動し、定着ベルト4から離れ、定着ベルト2およびエンクロージャ7にほぼ周囲を囲まれる。
【選択図】 図3
【解決手段】定着装置は、上方に加熱ローラ5が下方に押圧部材1が巻き掛けられた定着ベルト2と、その下方に設けられた加圧ローラ3とを備える。待機モード時には、加熱ローラ5が下方に移動し、定着ベルト4から離れ、定着ベルト2に囲まれる。また、加圧ローラ3が下方に移動し、定着ベルト4から離れ、定着ベルト2およびエンクロージャ7にほぼ周囲を囲まれる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子写真方式の画像形成装置に使用される定着装置に関し、特に、内部に加熱部材を有する定着ベルトと、この定着ベルトに圧接し、ニップを形成する加圧部材とからなる定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子写真式の複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置では、加熱定着ローラに加圧ローラを圧接した定着装置が用いられている。この定着装置は、加熱した定着ローラを回転させながら、この回転する定着ローラと加圧ローラとの間にトナーが転写された印刷用紙を挿通し、トナーを加熱溶融して印刷用紙上に融着するものである。従来、一般的には定着ローラの熱源として、ハロゲンランプを用いたハロゲンヒータが使用されてきた。
【0003】
近年、環境規制、環境保護意識の高まりから、画像形成装置の定着装置では、不使用時には定着ヒータへの通電を遮断し、必要な時のみ通電して、消費電力を低減することが行われている。このような省エネ型の画像形成装置では、印刷時に定着ローラの表面温度が即座に設定温度まで達する必要がある。従来のハロゲンヒータで加熱する方式では、肉厚を1mm以下にする定着ローラ基体の薄肉化が行われている。これにより定着ローラの熱容量を軽減し、定着ローラを急速に設定温度までに立ち上げることができる。
【0004】
しかしながら、定着ローラが剛体で形成された場合には、定着時接触面は記録媒体上の凹凸に対しては追従しないので、密着接触ができずに微小な光沢ムラなどの画質劣化が生じてしまうという問題が生じる。特にモノクロ機では問題とならないレベルでも、カラー機では特に顕著に現れるため、カラー機の高画質化には定着面に弾性を持たせることは必須である。
【0005】
そこで、カラー機では定着ローラ、加圧ローラともに弾性層(主にシリコーンゴム)を有し、ローラ内部に設置したハロゲンヒータにより内部から加熱を行う定着装置が主流である。しかしながら、このようなローラ定着方式では熱容量が膨大なものとなってしまう上、ローラ内部から表層への伝熱性が悪いので、立ち上がりは著しく遅くなり、待機時に常に予熱を行わなければならず、省エネにはならない。
【0006】
国際エネルギースタープログラム(以下、エナジースター)では、この待機時の予熱の実施に関して、詳細に規定されている。これによると、コピー終了後再びすぐに稼働できる状態(スタンバイモード)、一定時間操作が行われなかった後、自動的に切り替えられる低電力状態(低電力モード)、一定時間が経過した後、自動オフ機能によって電源がオフになった状態(オフモード)、という三段階の待機状態のそれぞれのモードと移行時間とが規定されている。
【0007】
一例を挙げると、複写速度30CPMの複写機においては、スタンバイモードから低電力モードへの移行時間が15分以下、オフモードへの移行時間が90分以下になっている。低電力モードは復帰までにかかる時間が30秒以下であることが規定されているため、立ち上がり時間が30秒以下であれば、低電力モードをオフモード同等に見なすことができ、待機モードとしては二段階目をなくすことができる。よって、その分の大幅な待機時電力の削減ができる。
【0008】
そこで、近年、カラー機においても、弾性層を用いたローラ方式以外で立ち上がりの早い定着方式が検討されている。例えば、特許文献1によれば、定着ベルトを介して定着ローラを押圧する加圧ローラを、定着ローラの下部側に設けたベルト式定着装置において、定着ローラおよび加熱ローラに対して第1及び第2の温度検知センサーを設ける。定着モードのときには、第1センサーからの温度検知情報に基づいて、定着ローラを定着温度に維持させ、定着待機モードのときには、第2センサーからの温度検知情報に基づいて、加熱ローラを定着温度よりも高い温度に維持させている。これにより、待機モードから定着モードに切り換えられたとき、高い熱エネルギーにより短時間の内に定着ローラの温度を所定の定着温度に上昇させている。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−45030号公報(第3頁、図1)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の定着装置では、次のような問題点を残していた。待機時には、定着ベルトは停止し、加熱ローラが定着温度よりも高い温度に維持されている。定着ベルトのうち加熱ローラに巻き付いている一部分は加熱ローラからの伝熱により熱せられた状態にある。一般に。定着装置には結露防止のエアフローがあるため、この場合は定着ベルトの表面からの対流による一定量の熱ロスが待機時中は常に続くことになる。
【0011】
また、加圧ローラにも必要に応じてヒータが設けられる構成となっているが、カラー機においては、定着時に加圧ローラもある一定以上の温度になっていなければ、トナー層内の温度勾配が大きくなってしまい、定着不良が起こりやすい。スタンバイモードのように速やかに再稼働できる状態にするためには、加圧ローラの予熱も必要である。このときには、定着ベルト同様に加圧ローラからの対流熱ロスが常に発生する。
【0012】
なお、加圧ローラにヒータを設けない場合には、スタンバイモードの待機時に加圧ローラを加熱するように常に空回転をしなければならず、放熱面積は定着ベルト全面にわたるため、対流熱ロスがさらに大きくなってしまう。
【0013】
そこで、この発明は、待機時には、定着ベルトの内部に設けられた加熱ローラを定着ベルトから離し、加熱ローラから定着ベルトへの伝熱をなくすことにより、エアフローによる対流熱ロスの影響を受けにくくするとともに、定着ベルトから加圧ローラを離し、定着部材への伝熱ロスを減らし、エアフローによる影響を直接受けにくいようにすることにより、待機時の消費電力を低減することができる定着装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の定着装置は、エンドレス状の定着ベルトと、定着ベルトの内側の上方に設けられ、熱源を有する加熱ローラと、定着ベルトの内側の下方に設けられ、定着ベルトを定着位置に押圧する押圧部材と、前記定着ベルトを介して押圧部材に対向し設けられ、内部に熱源を有する加圧ローラと、定着モードのときには、加熱ローラが定着ベルトに接触して巻き掛けられるよう位置させ、待機モードのときには、加熱ローラが定着ベルトから離れるように位置させる加熱ローラ移動機構と、定着モードのときには、加圧ローラが定着ベルトとの間にニップを形成するように加圧ローラを定着位置に位置させ、待機モードのときには、加圧ローラが定着ベルトから離れるように下方に位置させる加圧ローラ移動機構とを備えたことを特徴とするものである。
【0015】
請求項2に記載の定着装置は、請求項1に記載の定着装置において、加圧ローラからの放熱を低減するように、加圧ローラの周囲を囲むエンクロージャを備えることを特徴とするものである。
【0016】
請求項3に記載の定着装置は、請求項2に記載の定着装置において、エンクロージャの中央部の上に設けられ、加圧ローラが定着ベルトから離れるように加圧ローラを下方に移動したとき、加圧ローラの底部が当接する弾性部材を有することを特徴とするものである。
【0017】
請求項4に記載の定着装置は、エンドレス状の定着ベルトと、定着ベルトの内側の上方に設けられ、熱源を有する加熱ローラと、定着ベルトの内側の下方の上流側に設けられ、定着ベルトを定着位置に押圧する押圧部材と、定着ベルトの内側の下方の下流側に設けられ、定着ベルトを定着位置に押圧する定着ローラと、前記定着ベルトを介して押圧部材および定着ローラに対向し設けられ、内部に熱源を有する加圧ローラと、定着モードのときには、加熱ローラが定着ベルトに接触して巻き掛けられるように位置させ、待機モードのときには、加熱ローラが定着ベルトから離れるように位置させる加熱ローラ移動機構と、定着モードのときには、加圧ローラが定着ベルトとの間にニップを形成するように加圧ローラを定着位置に位置させ、待機モードのときには、加圧ローラが定着ベルトから離れるように加圧ローラを下方に位置させる加圧ローラ移動機構とを備えたことを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る定着装置の好ましい実施の形態を図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1の定着装置が使用される複写機の概略構成を示す図である。
図1に示されるように、装置本体101内には複数個の像担持体ユニットとしての感光体ユニット102Y、102M、102Cおよび102Kがそれぞれ装置本体101に着脱可能に装着されている。装置本体101内の略中央部には、転写部材であり記録材担持体となる転写ベルト103を有する転写手段60が配置されている。転写ベルト103は、その1つに回転駆動力が伝達される複数のローラに架け渡されて矢印Aで示す方向に回転駆動可能に設けられている。転写ベルト103は、像担持体としてのドラム状の感光体104Y、104M、104Cおよび104Kの表面に圧接可能に設けられている。転写手段60には、接触転写方式が採用されている。
【0019】
感光体ユニット102Y、102M、102Cおよび102Kは、感光体104Y、104M、104Cおよび104Kを有し、各感光体の表面が転写ベルト103と接触するように、その上方に配設されている。感光体ユニット102Y、102M、102Cおよび102Kの配列は、感光体ユニット102Yを記録材給送側とし、感光体ユニット102Kが定着装置109側に位置するように104Y、104M、104C、104Kの順となっている。感光体としては、ベルト状の感光体を用いてもよい。
【0020】
感光体ユニット102Y、102M、102Cおよび102Kは、感光体104Y、104M、104Cおよび104K上にY、M、CおよびKの各色に対応するトナー像を形成するためのユニットであり、各感光体を帯電する帯電手段としての帯電装置80Y、80M、80Cおよび80Kが付設されている。感光体ユニット102Y、102M、102Cおよび102K、並びに、帯電装置80Y、80M、80Cおよび80Kは、装置本体101に配置される場所を除いては同一構成となっている。帯電装置80Y、80M、80Cおよび80Kは、それぞれの対応する感光体の表面を均一に帯電するもので、感光体の表面に接触する帯電部材としての周知の帯電ローラを備えている。
【0021】
感光体ユニット102Y、102M、102Cおよび102Kの上方には、露光手段としての書き込み装置106が配置されている。転写ベルト103の内側には、転写手段としての転写ブラシ47、48、49および50が感光体104Y、104M、104Cおよび104Kに対向するように設けられている。
【0022】
感光体104Y、104M、104Cおよび104Kのそれぞれの周囲には、現像装置105Y、105M、105Cおよび105Kが配置されている。現像装置105Y、105M、105Cおよび105Kは、複数色、例えばイエロー(以下、Yという)、マゼンタ(以下、Mという)、シアン(以下、Cという)、ブラック(以下、Kという)の各トナーとキャリアを有する2成分現像剤を、それぞれの感光体104Y、104M、104Cおよび104K上に形成される静電潜像に供給し、それぞれの色の静電潜像を現像するものである。
【0023】
感光体ユニット102Y、102M、102Cおよび102Kの下方には、両面ユニット107が配置されている。両面ユニット107の下方には、サイズの異なる転写紙Pが収納可能なカセット13および14が配設されている。装置本体101の左側には反転ユニット108が配置され、装置本体101の右側には手差しトレイ15が矢印B方向に開閉可能に設けられている。定着装置109の記録材搬送方向下流側には反転搬送路110が分岐して形成され、転写紙Pを反転搬送路110に配置された排出ローラ111によって装置上部に設けられた外部トレイ112に案内している。
【0024】
両面ユニット107は、一対の搬送ガイド41および42と、複数の搬送ローラ対43を備えている。両面ユニット107は、転写紙Pの両面に画像を形成する両面画像形成モード時に、片面に画像が形成されてから反転ユニット108の反転搬送路44に搬送されてスイッチバック搬送されることで表裏が反転される転写紙Pを受け入れ、これを感光体104Y、104M、104Cおよび104Kと転写ベルト103との間に形成される転写部へと再搬送する。
【0025】
反転ユニット108は、複数の搬送ローラと、複数の搬送ガイド板とからなり、両面画像形成モード時に片面画像形成後の転写紙Pを、その表裏を反転させて両面ユニット107へ送り出す機能や、画像形成後の転写紙Pをそのままの向きで機外へ排出する機能、画像形成後の転写紙Pを、その表裏を反転させて機外へ排出する機能を備えている。カセット13および14が配置されている記録材給送部には、カセット13および14上の転写紙Pを1枚ずつに分離して給送する記録材分離部45および46が設けられている。
【0026】
図示しない操作部により画像形成が指示されると、感光体104Y、104M、104Cおよび104Kが図示しない駆動源により回転駆動されて時計回り方向に回転する。感光体ユニット102Y、102M、102Cおよび102Kの各帯電ローラは、図示しない電源から帯電バイアスが印加されて感光体104Y、104M、104Cおよび104Kをそれぞれ一様に帯電させる。感光体104Y、104M、104Cおよび104Kは、それぞれ帯電ローラにより一様に帯電された後に書き込み装置106にて、Y、M、CおよびKの各色の画像データで変調されたレーザ光により露光されて、各表面に静電潜像が形成される。これら感光体104Y、104M、104Cおよび104K上の静電潜像は、感光体104Y、104M、104Cおよび104Kの回転と、現像装置105Y、105M、105Cおよび105Kの現像剤担持体としての図示しない現像スリーブが図示しない駆動源で回転駆動されることにより現像されてY、M、CおよびKの各色のトナー像となる。
【0027】
カセット113およB114のうち選択された方のカセットからは、1枚の転写紙Pが分離されて、感光体ユニット102Yよりも記録材給送部側に配設されたレジストローラ51へ給送される。装置本体101の右側に手差しトレイ115が配置され、この手差しトレイ115からも転写紙Pがレジストローラ51へ給送可能とされている。レジストローラ51は、これら転写紙Pを感光体104Y、104M、104Cおよび104K上のトナー像と先端が一致するタイミングで転写ベルト103上へ送り出す。送り出された転写紙Pは、吸着ローラ52によって帯電される転写ベルト103に静電的に吸着されて各転写部へと搬送される。
【0028】
搬送された転写紙Pには、各転写部を順に通過する際に、転写ブラシ47〜50により感光体104Y、104M、104Cおよび104K上のY、M、CおよびKの各色のトナー像が順次に重ね合わせて転写されることで、4色重ね合わせのフルカラートナー像が形成される。フルカラートナー像が形成された転写紙Pは、定着装置109によりフルカラートナー像が溶融定着され、その後は指定されたモードに応じた記録材排出路を通って外部トレイ112に反転排出される場合や、定着装置109から直進して反転ユニット8内を通ってストレートに排出される。
【0029】
画像形成装置において、両面画像形成モードが選択されているときには、転写紙Pは、片面にトナー像が形成されて定着装置109でトナー像が定着された後に、反転ユニット108内の反転搬送路44内に送り込まれ、ここでスイッチバックされてから両面ユニット107に搬送され、そこから再給送されて表面画像形成時と同様に裏面に画像が形成されて排出される。
【0030】
以上の作像動作は、4色重ね合わせのフルカラーモードが図示しない操作部で選択されたときの動作であるが、3色重ね合わせのフルカラーモードが操作部で選択されたときには、Kトナー像の形成が省略されてY、MおよびCの3色のトナー像の重ね合わせによるフルカラー画像が転写紙P上に形成される。また、白黒画像形成モードが操作部で選択されたときには、Kトナー像の形成のみが行われて白黒画像が転写紙P上に形成される。
【0031】
図2は、実施の形態1の定着装置の定着モード時の構成を示す図である。
図2に示されるように、定着装置は、上方に加熱ローラ5が下方に押圧部材1が巻き掛けられた定着ベルト2と、その下方に設けられた加圧ローラ3とを備える。
【0032】
定着ベルト2は、加熱ローラ5に懸架され、接触面で加熱される。加熱ローラ5の中心部には、熱源になるハロゲンヒータ6が設けられている。加熱ローラ5は、早急な温度の立ち上がりを実現させるため、肉厚が1mm以下の薄肉ローラからなる。押圧部材1には、バネなどの図示しない加圧手段により下方に一定の加圧力が付与されている。押圧部材1の下部には、弾性部材1aが形成され、定着ベルト2と接触する部分には、摺動部材1bが形成されている。摺動部材1bは、表面の摩擦係数が低く、かつ断熱性の高いものが望ましく、例えばフッ素樹脂をコーティングしたガラス繊維が用いられる。
【0033】
加圧ローラ3の中心部には、熱源になるハロゲンヒータ6が設けられている。加圧ローラ3は、早急な温度の立ち上がりを実現させるため、肉厚が1mm以下の薄肉ローラからなる。加圧ローラの表面部には、弾性部材3aが形成されている。加圧ローラ3は、図示しない加圧手段により定着ベルト2を介し押圧部材1に一定の加圧力で押し当てられている。押圧部材1の弾性部材1aおよび加圧ローラ3の弾性部材3は、定着ベルト2とともに定着用のニップを形成する。
【0034】
加圧ローラ3を回転駆動することにより、定着ベルト2は図中、矢印Bで示される方向に連れ回り回転する。定着ベルト2は、押圧部材1と摩擦摺動して回転する。矢印A方向に搬送される記録媒体Pはニップで圧力を受けつつ加熱され定着画像となって出力される。加圧ローラ3の周囲には、加圧ローラ3からの放熱ロスを低減するように、その周囲を囲むエンクロージャ7が設けられている。
【0035】
図3は、実施の形態1の定着装置の待機モード時の構成を示す図である。
図3に示されるように、定着装置は図示しない圧解除機構が設けられており、待機時には、加熱ローラ5が下方に移動し、定着ベルト4から離れ、また、加圧ローラ3が下方に移動し、定着ベルト4から離れる。圧解除機構は、ギヤなどで駆動する機械的機構か電磁コイルを利用した電気的機構が用いられる。
【0036】
図4は、定着装置の定着モード時の要部断面図である。また、図5は、定着装置の待機モード時の要部断面図である。
図4および図5に示されるように、定着装置には、加熱ローラ5および加圧ローラ3のそれぞれの圧解除が行われたとき、定着ベルト2を浮かせるように支持するための突起物であるベルト保持部材8が側板9に取り付けられている。
【0037】
図4に示されるように、定着モードのとき(通紙時)には、定着ベルト2は加熱ローラ5に張架され、押圧部材1と加圧ローラ3とに圧接されることで支えられている。図5に示されるように、待機モードのときには、加熱ローラ5および加圧ローラ3のそれぞれが定着ベルト2から離れて下方に位置し、定着ベルト2の両端がベルト保持部材8に引っかかるように保持される。
【0038】
スタンバイモード時には、加熱ローラ5および加圧ローラ3は、定着ベルト2から離れた状態で定着温度を保持するように温調される。図3に示されるように、加熱ローラ5は、定着ベルト2に囲まれ、加圧ローラ3は、定着ベルト2およびエンクロージャ7にほぼ周囲を囲まれる。このため、対流による放熱ロスを抑えることができる。また、加圧ローラ3は、熱容量の大きい押圧部材1からも離れているので、押圧部材1への伝熱による熱ロスをなくすことができる。したがって、待機時の消費電力を低減することができる。
【0039】
一方、図2の状態で空回転を行い、温調を続けて待機した場合は、定着ベルト2の全周囲の大きな表面積が放熱に寄与するだけでなく、定着ベルト2を介して押圧部材1へも熱が逃げ続けることになる。空回転を行わない温調の場合には、加熱ローラ5および加圧ローラ3の圧解除をしなければ、それらが接する定着ベルト2および押圧部材1から熱が逃げ続けるだけでなく、定着ベルト2への局所的な加熱は、ベルト波打ち現象のような一時的なベルトの変形をきたし、それに伴い異常画像を形成してしまう、という新たな不具合が生じる。したがって、待機モードのときには、図3に示される状態で温調を行った方が、より熱ロスを少なくすることができる。
【0040】
なお、定着ベルト2の熱容量は他の構成部材に比べて熱容量が小さく、また押圧部材1の表面は断熱構成となっているので、スタンバイモードから復帰する場合にも、図3に示される状態から図2に示される状態に戻し、定着ベルト2を数回転する間に、直ちに定着できる状態に復帰させることが可能である。この場合、例えば、加熱ローラ5を先に定着ベルト2に当接させて回転を行ってから、加圧ローラ3を当接させ、両者に時間差を持たせるなど、待機時から復帰させる際に復帰時間をより短縮するための最適なシーケンスで復帰させるものである。
【0041】
図6は、定着ベルト2の断面構成を示す図である。
定着ベルト2は、その内側から、基材層2a、弾性層2bおよび離型層2cの3層の積層構造を有する。基材層2aは、耐熱性樹脂からなり、例えば、ポリイミド、ポリアミドイド、ポリエーテルケトン(PEEK)からなる。厚さは50〜125μmが望ましく、これより薄い場合には、充分な強度が得られず耐久性が低くなり、剛性が低くなり回転するベルトの搬送性が悪くなる、などの問題が生じる。逆に、これより厚い場合には、定着ベルト自体の熱容量が大きくなってしまうので、定着装置全体の高速な立ち上がりを阻害してしまう。
【0042】
弾性層2bは、ニップを形成するように、充分に軟らかく耐熱性がある材料が望ましく、シリコンゴムを用いている。厚さは100〜300μmの範囲が望ましい。これより薄い場合には、弾性層2bの持つ効果が充分に活かされず、記録媒体が表面に持つ凹凸への追従がし難くなる。これより厚い場合には、定着ベルト自体の熱容量が大きくなってしまうので、定着装置全体の高速な立ち上がりを阻害してしまう。
【0043】
離型層2cは、、例えば、フッ素系樹脂、高離型シリコンゴム等の耐熱離型層からなる。その厚さは、10〜30μmの範囲が良好な定着性、耐久性及び熱応答性を得る条件として望ましい。
【0044】
実施の形態2
図7は、実施の形態2の定着装置の定着モード時の構成を示す図である。
図7に示されるように、実施の形態の2の定着装置は、実施の形態1の定着装置に弾性部材7aを加えたものである。弾性部材7aは、加圧ローラ3の軸方向と平行にエンクロージャ7の中央部の上に設けられている。加圧ローラ3と弾性部材7aとの間には、隙間が設けられている。
【0045】
図8は、実施の形態2の定着装置の待機モード時の構成を示す図である。
待機モードのときには、加圧ローラ3が定着ベルト2から離れて下方に位置すると、加圧ローラ3の底部が弾性部材7aの上面に密着するように当接する。
【0046】
定着装置の放熱ロスのうち、大気中への放熱ロスは対流によるロスであるので、被加熱体を取り囲む気流の状態に依存する。しかしながら、一般に、定着装置には、転写紙等の記録媒体に熱をかける際、記録媒体中の含有水分が気化することによる結露を防止するために、ファンなどを用いてエアフローを流している。したがって、エアフローによる対流熱ロスはある程度は避けられない。
【0047】
図9に示されるように、弾性部材7aが設けられていない場合には、図中、矢印でしめされるように、エアフローが加圧ローラ3とエンクロージャ7との間を流れ、加圧ローラ3の放熱を促進する。これに対し、図10に示されるように、待機モードのときに、加圧ローラ3の底部が弾性部材7aの上面に密着するように構成すると、加圧ローラ3とエンクロージャ7との間の気流が妨げられる。したがって、加圧ローラからの放熱ロスを低減することができるので、いっそう待機時の消費電力を低減することができる。
【0048】
実施の形態3
図11は、実施の形態3の定着装置の定着モード時の構成を示す図である。
図11に示されるように、実施の形態2の定着装置は、定着ベルトの内側に設けられる押圧部材1を下方の上流側に設け、さらに、定着ベルトの内側の下方の下流側に定着ローラ4を設けた点が実施の形態1と異なる。
【0049】
矢印A方向に搬送される記録媒体Pは、まず押圧部材1と加圧ローラ3で形成されるニップ部で画像がオフセットしない程度に定着される。続いて、記録媒体Pは、ニップ出口で巻き付かないようなニップ出口部曲率を有する定着ローラ4と加圧ローラ3で形成されるニップ部で、弾性部材1と定着ベルト4が記録媒体Pの画像表面の凹凸に追従することで、異常画像が発生しないように定着される。
【0050】
図12は、実施の形態3の定着装置の待機モード時の構成を示す図である。
待機時には、実施の形態1と同様に、図示しない機械的な圧解除機構により、加熱ローラ5および加圧ローラ3がそれぞれ定着ベルト4から離れる。この状態でスタンバイモード時には、加熱ローラ5および加圧ローラ3は、定着温度に保持するように温調される。
【0051】
加熱ローラ5は、定着ベルト4に囲まれ、加圧ローラ3は、定着ベルト4およびエンクロージャ7にほぼ周囲を囲まれるので、対流による放熱ロスを抑えることができる。また、加圧ローラは熱容量の大きい押圧部材1および定着ローラ4からも離れているので、これらへの伝熱による熱ロスをなくすことができる。
【0052】
また、押圧部1材を定着ベルト2の内側の下方の上流側に設け、定着ローラ4を定着ベルト2の内側の下方の下流側に設けることにより、定着ベルト2の略三角形状の底部により加圧ローラの上部を覆うような構成となっている。このため、エアフローの気流を弱めることができるので、放熱ロスを小さくすることができる。したがって、いっそう待機時の消費電力を低減することができる。
【0053】
【発明の効果】
この発明によれば、待機モードのときには、加熱ローラが定着ベルトから離れるように位置させ、加熱ローラを定着ベルトで囲む。このため、加熱ローラから定着ベルトへの伝熱をなくし、エアフローの影響を受けにくくすることができるので、加熱ローラの放熱ロスを小さくすることができる。また、加圧ローラが定着ベルトから離れるように下方に位置させ、熱容量の大きい押圧部材からも離すことができるので、加圧ローラの放熱ロスを小さくすることができる。したがって、待機時の消費電力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の定着装置が使用される複写機の概略構成を示す図である。
【図2】実施の形態1の定着装置の定着モード時の構成を示す図である。
【図3】実施の形態1の定着装置の待機モード時の構成を示す図である。
【図4】定着装置の定着モード時の要部断面図である。
【図5】定着装置の待機モード時の要部断面図である。
【図6】定着ベルト2の断面構成を示す図である。
【図7】実施の形態2の定着装置の定着モード時の構成を示す図である。
【図8】実施の形態2の定着装置の待機モード時の構成を示す図である。
【図9】弾性部材7aがないときのエアフローの状態を示す図である。
【図10】弾性部材7aを設けたときのエアフローの状態を示す図である。
【図11】実施の形態3の定着装置の定着モード時の構成を示す図である。
【図12】実施の形態3の定着装置の待機モード時の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 押圧部材
2 定着ベルト
3 加圧ローラ
4 定着ローラ
5 加熱ローラ
6 ハロゲンヒータ
7 エンクロージャ
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子写真方式の画像形成装置に使用される定着装置に関し、特に、内部に加熱部材を有する定着ベルトと、この定着ベルトに圧接し、ニップを形成する加圧部材とからなる定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子写真式の複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置では、加熱定着ローラに加圧ローラを圧接した定着装置が用いられている。この定着装置は、加熱した定着ローラを回転させながら、この回転する定着ローラと加圧ローラとの間にトナーが転写された印刷用紙を挿通し、トナーを加熱溶融して印刷用紙上に融着するものである。従来、一般的には定着ローラの熱源として、ハロゲンランプを用いたハロゲンヒータが使用されてきた。
【0003】
近年、環境規制、環境保護意識の高まりから、画像形成装置の定着装置では、不使用時には定着ヒータへの通電を遮断し、必要な時のみ通電して、消費電力を低減することが行われている。このような省エネ型の画像形成装置では、印刷時に定着ローラの表面温度が即座に設定温度まで達する必要がある。従来のハロゲンヒータで加熱する方式では、肉厚を1mm以下にする定着ローラ基体の薄肉化が行われている。これにより定着ローラの熱容量を軽減し、定着ローラを急速に設定温度までに立ち上げることができる。
【0004】
しかしながら、定着ローラが剛体で形成された場合には、定着時接触面は記録媒体上の凹凸に対しては追従しないので、密着接触ができずに微小な光沢ムラなどの画質劣化が生じてしまうという問題が生じる。特にモノクロ機では問題とならないレベルでも、カラー機では特に顕著に現れるため、カラー機の高画質化には定着面に弾性を持たせることは必須である。
【0005】
そこで、カラー機では定着ローラ、加圧ローラともに弾性層(主にシリコーンゴム)を有し、ローラ内部に設置したハロゲンヒータにより内部から加熱を行う定着装置が主流である。しかしながら、このようなローラ定着方式では熱容量が膨大なものとなってしまう上、ローラ内部から表層への伝熱性が悪いので、立ち上がりは著しく遅くなり、待機時に常に予熱を行わなければならず、省エネにはならない。
【0006】
国際エネルギースタープログラム(以下、エナジースター)では、この待機時の予熱の実施に関して、詳細に規定されている。これによると、コピー終了後再びすぐに稼働できる状態(スタンバイモード)、一定時間操作が行われなかった後、自動的に切り替えられる低電力状態(低電力モード)、一定時間が経過した後、自動オフ機能によって電源がオフになった状態(オフモード)、という三段階の待機状態のそれぞれのモードと移行時間とが規定されている。
【0007】
一例を挙げると、複写速度30CPMの複写機においては、スタンバイモードから低電力モードへの移行時間が15分以下、オフモードへの移行時間が90分以下になっている。低電力モードは復帰までにかかる時間が30秒以下であることが規定されているため、立ち上がり時間が30秒以下であれば、低電力モードをオフモード同等に見なすことができ、待機モードとしては二段階目をなくすことができる。よって、その分の大幅な待機時電力の削減ができる。
【0008】
そこで、近年、カラー機においても、弾性層を用いたローラ方式以外で立ち上がりの早い定着方式が検討されている。例えば、特許文献1によれば、定着ベルトを介して定着ローラを押圧する加圧ローラを、定着ローラの下部側に設けたベルト式定着装置において、定着ローラおよび加熱ローラに対して第1及び第2の温度検知センサーを設ける。定着モードのときには、第1センサーからの温度検知情報に基づいて、定着ローラを定着温度に維持させ、定着待機モードのときには、第2センサーからの温度検知情報に基づいて、加熱ローラを定着温度よりも高い温度に維持させている。これにより、待機モードから定着モードに切り換えられたとき、高い熱エネルギーにより短時間の内に定着ローラの温度を所定の定着温度に上昇させている。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−45030号公報(第3頁、図1)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の定着装置では、次のような問題点を残していた。待機時には、定着ベルトは停止し、加熱ローラが定着温度よりも高い温度に維持されている。定着ベルトのうち加熱ローラに巻き付いている一部分は加熱ローラからの伝熱により熱せられた状態にある。一般に。定着装置には結露防止のエアフローがあるため、この場合は定着ベルトの表面からの対流による一定量の熱ロスが待機時中は常に続くことになる。
【0011】
また、加圧ローラにも必要に応じてヒータが設けられる構成となっているが、カラー機においては、定着時に加圧ローラもある一定以上の温度になっていなければ、トナー層内の温度勾配が大きくなってしまい、定着不良が起こりやすい。スタンバイモードのように速やかに再稼働できる状態にするためには、加圧ローラの予熱も必要である。このときには、定着ベルト同様に加圧ローラからの対流熱ロスが常に発生する。
【0012】
なお、加圧ローラにヒータを設けない場合には、スタンバイモードの待機時に加圧ローラを加熱するように常に空回転をしなければならず、放熱面積は定着ベルト全面にわたるため、対流熱ロスがさらに大きくなってしまう。
【0013】
そこで、この発明は、待機時には、定着ベルトの内部に設けられた加熱ローラを定着ベルトから離し、加熱ローラから定着ベルトへの伝熱をなくすことにより、エアフローによる対流熱ロスの影響を受けにくくするとともに、定着ベルトから加圧ローラを離し、定着部材への伝熱ロスを減らし、エアフローによる影響を直接受けにくいようにすることにより、待機時の消費電力を低減することができる定着装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の定着装置は、エンドレス状の定着ベルトと、定着ベルトの内側の上方に設けられ、熱源を有する加熱ローラと、定着ベルトの内側の下方に設けられ、定着ベルトを定着位置に押圧する押圧部材と、前記定着ベルトを介して押圧部材に対向し設けられ、内部に熱源を有する加圧ローラと、定着モードのときには、加熱ローラが定着ベルトに接触して巻き掛けられるよう位置させ、待機モードのときには、加熱ローラが定着ベルトから離れるように位置させる加熱ローラ移動機構と、定着モードのときには、加圧ローラが定着ベルトとの間にニップを形成するように加圧ローラを定着位置に位置させ、待機モードのときには、加圧ローラが定着ベルトから離れるように下方に位置させる加圧ローラ移動機構とを備えたことを特徴とするものである。
【0015】
請求項2に記載の定着装置は、請求項1に記載の定着装置において、加圧ローラからの放熱を低減するように、加圧ローラの周囲を囲むエンクロージャを備えることを特徴とするものである。
【0016】
請求項3に記載の定着装置は、請求項2に記載の定着装置において、エンクロージャの中央部の上に設けられ、加圧ローラが定着ベルトから離れるように加圧ローラを下方に移動したとき、加圧ローラの底部が当接する弾性部材を有することを特徴とするものである。
【0017】
請求項4に記載の定着装置は、エンドレス状の定着ベルトと、定着ベルトの内側の上方に設けられ、熱源を有する加熱ローラと、定着ベルトの内側の下方の上流側に設けられ、定着ベルトを定着位置に押圧する押圧部材と、定着ベルトの内側の下方の下流側に設けられ、定着ベルトを定着位置に押圧する定着ローラと、前記定着ベルトを介して押圧部材および定着ローラに対向し設けられ、内部に熱源を有する加圧ローラと、定着モードのときには、加熱ローラが定着ベルトに接触して巻き掛けられるように位置させ、待機モードのときには、加熱ローラが定着ベルトから離れるように位置させる加熱ローラ移動機構と、定着モードのときには、加圧ローラが定着ベルトとの間にニップを形成するように加圧ローラを定着位置に位置させ、待機モードのときには、加圧ローラが定着ベルトから離れるように加圧ローラを下方に位置させる加圧ローラ移動機構とを備えたことを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る定着装置の好ましい実施の形態を図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1の定着装置が使用される複写機の概略構成を示す図である。
図1に示されるように、装置本体101内には複数個の像担持体ユニットとしての感光体ユニット102Y、102M、102Cおよび102Kがそれぞれ装置本体101に着脱可能に装着されている。装置本体101内の略中央部には、転写部材であり記録材担持体となる転写ベルト103を有する転写手段60が配置されている。転写ベルト103は、その1つに回転駆動力が伝達される複数のローラに架け渡されて矢印Aで示す方向に回転駆動可能に設けられている。転写ベルト103は、像担持体としてのドラム状の感光体104Y、104M、104Cおよび104Kの表面に圧接可能に設けられている。転写手段60には、接触転写方式が採用されている。
【0019】
感光体ユニット102Y、102M、102Cおよび102Kは、感光体104Y、104M、104Cおよび104Kを有し、各感光体の表面が転写ベルト103と接触するように、その上方に配設されている。感光体ユニット102Y、102M、102Cおよび102Kの配列は、感光体ユニット102Yを記録材給送側とし、感光体ユニット102Kが定着装置109側に位置するように104Y、104M、104C、104Kの順となっている。感光体としては、ベルト状の感光体を用いてもよい。
【0020】
感光体ユニット102Y、102M、102Cおよび102Kは、感光体104Y、104M、104Cおよび104K上にY、M、CおよびKの各色に対応するトナー像を形成するためのユニットであり、各感光体を帯電する帯電手段としての帯電装置80Y、80M、80Cおよび80Kが付設されている。感光体ユニット102Y、102M、102Cおよび102K、並びに、帯電装置80Y、80M、80Cおよび80Kは、装置本体101に配置される場所を除いては同一構成となっている。帯電装置80Y、80M、80Cおよび80Kは、それぞれの対応する感光体の表面を均一に帯電するもので、感光体の表面に接触する帯電部材としての周知の帯電ローラを備えている。
【0021】
感光体ユニット102Y、102M、102Cおよび102Kの上方には、露光手段としての書き込み装置106が配置されている。転写ベルト103の内側には、転写手段としての転写ブラシ47、48、49および50が感光体104Y、104M、104Cおよび104Kに対向するように設けられている。
【0022】
感光体104Y、104M、104Cおよび104Kのそれぞれの周囲には、現像装置105Y、105M、105Cおよび105Kが配置されている。現像装置105Y、105M、105Cおよび105Kは、複数色、例えばイエロー(以下、Yという)、マゼンタ(以下、Mという)、シアン(以下、Cという)、ブラック(以下、Kという)の各トナーとキャリアを有する2成分現像剤を、それぞれの感光体104Y、104M、104Cおよび104K上に形成される静電潜像に供給し、それぞれの色の静電潜像を現像するものである。
【0023】
感光体ユニット102Y、102M、102Cおよび102Kの下方には、両面ユニット107が配置されている。両面ユニット107の下方には、サイズの異なる転写紙Pが収納可能なカセット13および14が配設されている。装置本体101の左側には反転ユニット108が配置され、装置本体101の右側には手差しトレイ15が矢印B方向に開閉可能に設けられている。定着装置109の記録材搬送方向下流側には反転搬送路110が分岐して形成され、転写紙Pを反転搬送路110に配置された排出ローラ111によって装置上部に設けられた外部トレイ112に案内している。
【0024】
両面ユニット107は、一対の搬送ガイド41および42と、複数の搬送ローラ対43を備えている。両面ユニット107は、転写紙Pの両面に画像を形成する両面画像形成モード時に、片面に画像が形成されてから反転ユニット108の反転搬送路44に搬送されてスイッチバック搬送されることで表裏が反転される転写紙Pを受け入れ、これを感光体104Y、104M、104Cおよび104Kと転写ベルト103との間に形成される転写部へと再搬送する。
【0025】
反転ユニット108は、複数の搬送ローラと、複数の搬送ガイド板とからなり、両面画像形成モード時に片面画像形成後の転写紙Pを、その表裏を反転させて両面ユニット107へ送り出す機能や、画像形成後の転写紙Pをそのままの向きで機外へ排出する機能、画像形成後の転写紙Pを、その表裏を反転させて機外へ排出する機能を備えている。カセット13および14が配置されている記録材給送部には、カセット13および14上の転写紙Pを1枚ずつに分離して給送する記録材分離部45および46が設けられている。
【0026】
図示しない操作部により画像形成が指示されると、感光体104Y、104M、104Cおよび104Kが図示しない駆動源により回転駆動されて時計回り方向に回転する。感光体ユニット102Y、102M、102Cおよび102Kの各帯電ローラは、図示しない電源から帯電バイアスが印加されて感光体104Y、104M、104Cおよび104Kをそれぞれ一様に帯電させる。感光体104Y、104M、104Cおよび104Kは、それぞれ帯電ローラにより一様に帯電された後に書き込み装置106にて、Y、M、CおよびKの各色の画像データで変調されたレーザ光により露光されて、各表面に静電潜像が形成される。これら感光体104Y、104M、104Cおよび104K上の静電潜像は、感光体104Y、104M、104Cおよび104Kの回転と、現像装置105Y、105M、105Cおよび105Kの現像剤担持体としての図示しない現像スリーブが図示しない駆動源で回転駆動されることにより現像されてY、M、CおよびKの各色のトナー像となる。
【0027】
カセット113およB114のうち選択された方のカセットからは、1枚の転写紙Pが分離されて、感光体ユニット102Yよりも記録材給送部側に配設されたレジストローラ51へ給送される。装置本体101の右側に手差しトレイ115が配置され、この手差しトレイ115からも転写紙Pがレジストローラ51へ給送可能とされている。レジストローラ51は、これら転写紙Pを感光体104Y、104M、104Cおよび104K上のトナー像と先端が一致するタイミングで転写ベルト103上へ送り出す。送り出された転写紙Pは、吸着ローラ52によって帯電される転写ベルト103に静電的に吸着されて各転写部へと搬送される。
【0028】
搬送された転写紙Pには、各転写部を順に通過する際に、転写ブラシ47〜50により感光体104Y、104M、104Cおよび104K上のY、M、CおよびKの各色のトナー像が順次に重ね合わせて転写されることで、4色重ね合わせのフルカラートナー像が形成される。フルカラートナー像が形成された転写紙Pは、定着装置109によりフルカラートナー像が溶融定着され、その後は指定されたモードに応じた記録材排出路を通って外部トレイ112に反転排出される場合や、定着装置109から直進して反転ユニット8内を通ってストレートに排出される。
【0029】
画像形成装置において、両面画像形成モードが選択されているときには、転写紙Pは、片面にトナー像が形成されて定着装置109でトナー像が定着された後に、反転ユニット108内の反転搬送路44内に送り込まれ、ここでスイッチバックされてから両面ユニット107に搬送され、そこから再給送されて表面画像形成時と同様に裏面に画像が形成されて排出される。
【0030】
以上の作像動作は、4色重ね合わせのフルカラーモードが図示しない操作部で選択されたときの動作であるが、3色重ね合わせのフルカラーモードが操作部で選択されたときには、Kトナー像の形成が省略されてY、MおよびCの3色のトナー像の重ね合わせによるフルカラー画像が転写紙P上に形成される。また、白黒画像形成モードが操作部で選択されたときには、Kトナー像の形成のみが行われて白黒画像が転写紙P上に形成される。
【0031】
図2は、実施の形態1の定着装置の定着モード時の構成を示す図である。
図2に示されるように、定着装置は、上方に加熱ローラ5が下方に押圧部材1が巻き掛けられた定着ベルト2と、その下方に設けられた加圧ローラ3とを備える。
【0032】
定着ベルト2は、加熱ローラ5に懸架され、接触面で加熱される。加熱ローラ5の中心部には、熱源になるハロゲンヒータ6が設けられている。加熱ローラ5は、早急な温度の立ち上がりを実現させるため、肉厚が1mm以下の薄肉ローラからなる。押圧部材1には、バネなどの図示しない加圧手段により下方に一定の加圧力が付与されている。押圧部材1の下部には、弾性部材1aが形成され、定着ベルト2と接触する部分には、摺動部材1bが形成されている。摺動部材1bは、表面の摩擦係数が低く、かつ断熱性の高いものが望ましく、例えばフッ素樹脂をコーティングしたガラス繊維が用いられる。
【0033】
加圧ローラ3の中心部には、熱源になるハロゲンヒータ6が設けられている。加圧ローラ3は、早急な温度の立ち上がりを実現させるため、肉厚が1mm以下の薄肉ローラからなる。加圧ローラの表面部には、弾性部材3aが形成されている。加圧ローラ3は、図示しない加圧手段により定着ベルト2を介し押圧部材1に一定の加圧力で押し当てられている。押圧部材1の弾性部材1aおよび加圧ローラ3の弾性部材3は、定着ベルト2とともに定着用のニップを形成する。
【0034】
加圧ローラ3を回転駆動することにより、定着ベルト2は図中、矢印Bで示される方向に連れ回り回転する。定着ベルト2は、押圧部材1と摩擦摺動して回転する。矢印A方向に搬送される記録媒体Pはニップで圧力を受けつつ加熱され定着画像となって出力される。加圧ローラ3の周囲には、加圧ローラ3からの放熱ロスを低減するように、その周囲を囲むエンクロージャ7が設けられている。
【0035】
図3は、実施の形態1の定着装置の待機モード時の構成を示す図である。
図3に示されるように、定着装置は図示しない圧解除機構が設けられており、待機時には、加熱ローラ5が下方に移動し、定着ベルト4から離れ、また、加圧ローラ3が下方に移動し、定着ベルト4から離れる。圧解除機構は、ギヤなどで駆動する機械的機構か電磁コイルを利用した電気的機構が用いられる。
【0036】
図4は、定着装置の定着モード時の要部断面図である。また、図5は、定着装置の待機モード時の要部断面図である。
図4および図5に示されるように、定着装置には、加熱ローラ5および加圧ローラ3のそれぞれの圧解除が行われたとき、定着ベルト2を浮かせるように支持するための突起物であるベルト保持部材8が側板9に取り付けられている。
【0037】
図4に示されるように、定着モードのとき(通紙時)には、定着ベルト2は加熱ローラ5に張架され、押圧部材1と加圧ローラ3とに圧接されることで支えられている。図5に示されるように、待機モードのときには、加熱ローラ5および加圧ローラ3のそれぞれが定着ベルト2から離れて下方に位置し、定着ベルト2の両端がベルト保持部材8に引っかかるように保持される。
【0038】
スタンバイモード時には、加熱ローラ5および加圧ローラ3は、定着ベルト2から離れた状態で定着温度を保持するように温調される。図3に示されるように、加熱ローラ5は、定着ベルト2に囲まれ、加圧ローラ3は、定着ベルト2およびエンクロージャ7にほぼ周囲を囲まれる。このため、対流による放熱ロスを抑えることができる。また、加圧ローラ3は、熱容量の大きい押圧部材1からも離れているので、押圧部材1への伝熱による熱ロスをなくすことができる。したがって、待機時の消費電力を低減することができる。
【0039】
一方、図2の状態で空回転を行い、温調を続けて待機した場合は、定着ベルト2の全周囲の大きな表面積が放熱に寄与するだけでなく、定着ベルト2を介して押圧部材1へも熱が逃げ続けることになる。空回転を行わない温調の場合には、加熱ローラ5および加圧ローラ3の圧解除をしなければ、それらが接する定着ベルト2および押圧部材1から熱が逃げ続けるだけでなく、定着ベルト2への局所的な加熱は、ベルト波打ち現象のような一時的なベルトの変形をきたし、それに伴い異常画像を形成してしまう、という新たな不具合が生じる。したがって、待機モードのときには、図3に示される状態で温調を行った方が、より熱ロスを少なくすることができる。
【0040】
なお、定着ベルト2の熱容量は他の構成部材に比べて熱容量が小さく、また押圧部材1の表面は断熱構成となっているので、スタンバイモードから復帰する場合にも、図3に示される状態から図2に示される状態に戻し、定着ベルト2を数回転する間に、直ちに定着できる状態に復帰させることが可能である。この場合、例えば、加熱ローラ5を先に定着ベルト2に当接させて回転を行ってから、加圧ローラ3を当接させ、両者に時間差を持たせるなど、待機時から復帰させる際に復帰時間をより短縮するための最適なシーケンスで復帰させるものである。
【0041】
図6は、定着ベルト2の断面構成を示す図である。
定着ベルト2は、その内側から、基材層2a、弾性層2bおよび離型層2cの3層の積層構造を有する。基材層2aは、耐熱性樹脂からなり、例えば、ポリイミド、ポリアミドイド、ポリエーテルケトン(PEEK)からなる。厚さは50〜125μmが望ましく、これより薄い場合には、充分な強度が得られず耐久性が低くなり、剛性が低くなり回転するベルトの搬送性が悪くなる、などの問題が生じる。逆に、これより厚い場合には、定着ベルト自体の熱容量が大きくなってしまうので、定着装置全体の高速な立ち上がりを阻害してしまう。
【0042】
弾性層2bは、ニップを形成するように、充分に軟らかく耐熱性がある材料が望ましく、シリコンゴムを用いている。厚さは100〜300μmの範囲が望ましい。これより薄い場合には、弾性層2bの持つ効果が充分に活かされず、記録媒体が表面に持つ凹凸への追従がし難くなる。これより厚い場合には、定着ベルト自体の熱容量が大きくなってしまうので、定着装置全体の高速な立ち上がりを阻害してしまう。
【0043】
離型層2cは、、例えば、フッ素系樹脂、高離型シリコンゴム等の耐熱離型層からなる。その厚さは、10〜30μmの範囲が良好な定着性、耐久性及び熱応答性を得る条件として望ましい。
【0044】
実施の形態2
図7は、実施の形態2の定着装置の定着モード時の構成を示す図である。
図7に示されるように、実施の形態の2の定着装置は、実施の形態1の定着装置に弾性部材7aを加えたものである。弾性部材7aは、加圧ローラ3の軸方向と平行にエンクロージャ7の中央部の上に設けられている。加圧ローラ3と弾性部材7aとの間には、隙間が設けられている。
【0045】
図8は、実施の形態2の定着装置の待機モード時の構成を示す図である。
待機モードのときには、加圧ローラ3が定着ベルト2から離れて下方に位置すると、加圧ローラ3の底部が弾性部材7aの上面に密着するように当接する。
【0046】
定着装置の放熱ロスのうち、大気中への放熱ロスは対流によるロスであるので、被加熱体を取り囲む気流の状態に依存する。しかしながら、一般に、定着装置には、転写紙等の記録媒体に熱をかける際、記録媒体中の含有水分が気化することによる結露を防止するために、ファンなどを用いてエアフローを流している。したがって、エアフローによる対流熱ロスはある程度は避けられない。
【0047】
図9に示されるように、弾性部材7aが設けられていない場合には、図中、矢印でしめされるように、エアフローが加圧ローラ3とエンクロージャ7との間を流れ、加圧ローラ3の放熱を促進する。これに対し、図10に示されるように、待機モードのときに、加圧ローラ3の底部が弾性部材7aの上面に密着するように構成すると、加圧ローラ3とエンクロージャ7との間の気流が妨げられる。したがって、加圧ローラからの放熱ロスを低減することができるので、いっそう待機時の消費電力を低減することができる。
【0048】
実施の形態3
図11は、実施の形態3の定着装置の定着モード時の構成を示す図である。
図11に示されるように、実施の形態2の定着装置は、定着ベルトの内側に設けられる押圧部材1を下方の上流側に設け、さらに、定着ベルトの内側の下方の下流側に定着ローラ4を設けた点が実施の形態1と異なる。
【0049】
矢印A方向に搬送される記録媒体Pは、まず押圧部材1と加圧ローラ3で形成されるニップ部で画像がオフセットしない程度に定着される。続いて、記録媒体Pは、ニップ出口で巻き付かないようなニップ出口部曲率を有する定着ローラ4と加圧ローラ3で形成されるニップ部で、弾性部材1と定着ベルト4が記録媒体Pの画像表面の凹凸に追従することで、異常画像が発生しないように定着される。
【0050】
図12は、実施の形態3の定着装置の待機モード時の構成を示す図である。
待機時には、実施の形態1と同様に、図示しない機械的な圧解除機構により、加熱ローラ5および加圧ローラ3がそれぞれ定着ベルト4から離れる。この状態でスタンバイモード時には、加熱ローラ5および加圧ローラ3は、定着温度に保持するように温調される。
【0051】
加熱ローラ5は、定着ベルト4に囲まれ、加圧ローラ3は、定着ベルト4およびエンクロージャ7にほぼ周囲を囲まれるので、対流による放熱ロスを抑えることができる。また、加圧ローラは熱容量の大きい押圧部材1および定着ローラ4からも離れているので、これらへの伝熱による熱ロスをなくすことができる。
【0052】
また、押圧部1材を定着ベルト2の内側の下方の上流側に設け、定着ローラ4を定着ベルト2の内側の下方の下流側に設けることにより、定着ベルト2の略三角形状の底部により加圧ローラの上部を覆うような構成となっている。このため、エアフローの気流を弱めることができるので、放熱ロスを小さくすることができる。したがって、いっそう待機時の消費電力を低減することができる。
【0053】
【発明の効果】
この発明によれば、待機モードのときには、加熱ローラが定着ベルトから離れるように位置させ、加熱ローラを定着ベルトで囲む。このため、加熱ローラから定着ベルトへの伝熱をなくし、エアフローの影響を受けにくくすることができるので、加熱ローラの放熱ロスを小さくすることができる。また、加圧ローラが定着ベルトから離れるように下方に位置させ、熱容量の大きい押圧部材からも離すことができるので、加圧ローラの放熱ロスを小さくすることができる。したがって、待機時の消費電力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の定着装置が使用される複写機の概略構成を示す図である。
【図2】実施の形態1の定着装置の定着モード時の構成を示す図である。
【図3】実施の形態1の定着装置の待機モード時の構成を示す図である。
【図4】定着装置の定着モード時の要部断面図である。
【図5】定着装置の待機モード時の要部断面図である。
【図6】定着ベルト2の断面構成を示す図である。
【図7】実施の形態2の定着装置の定着モード時の構成を示す図である。
【図8】実施の形態2の定着装置の待機モード時の構成を示す図である。
【図9】弾性部材7aがないときのエアフローの状態を示す図である。
【図10】弾性部材7aを設けたときのエアフローの状態を示す図である。
【図11】実施の形態3の定着装置の定着モード時の構成を示す図である。
【図12】実施の形態3の定着装置の待機モード時の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 押圧部材
2 定着ベルト
3 加圧ローラ
4 定着ローラ
5 加熱ローラ
6 ハロゲンヒータ
7 エンクロージャ
Claims (4)
- エンドレス状の定着ベルトと、
定着ベルトの内側の上方に設けられ、熱源を有する加熱ローラと、
定着ベルトの内側の下方に設けられ、定着ベルトを定着位置に押圧する押圧部材と、
前記定着ベルトを介して押圧部材に対向し設けられ、内部に熱源を有する加圧ローラと、
定着モードのときには、加熱ローラが定着ベルトに接触して巻き掛けられるよう位置させ、待機モードのときには、加熱ローラが定着ベルトから離れるように位置させる加熱ローラ移動機構と、
定着モードのときには、加圧ローラが定着ベルトとの間にニップを形成するように加圧ローラを定着位置に位置させ、待機モードのときには、加圧ローラが定着ベルトから離れるように下方に位置させる加圧ローラ移動機構とを備えたことを特徴とする定着装置。 - 請求項1に記載の定着装置において、
加圧ローラからの放熱を低減するように、加圧ローラの周囲を囲むエンクロージャを備えることを特徴とする定着装置。 - 請求項2に記載の定着装置において、
加圧ローラの軸方向と平行にエンクロージャの中央部の上に設けられ、加圧ローラが定着ベルトから離れるように加圧ローラを下方に移動したとき、加圧ローラの底部が当接する弾性部材を有することを特徴とする定着装置。 - エンドレス状の定着ベルトと、
定着ベルトの内側の上方に設けられ、熱源を有する加熱ローラと、
定着ベルトの内側の下方の上流側に設けられ、定着ベルトを定着位置に押圧する押圧部材と、
定着ベルトの内側の下方の下流側に設けられ、定着ベルトを定着位置に押圧する定着ローラと、
前記定着ベルトを介して押圧部材および定着ローラに対向し設けられ、内部に熱源を有する加圧ローラと、
定着モードのときには、加熱ローラが定着ベルトに接触して巻き掛けられるように位置させ、待機モードのときには、加熱ローラが定着ベルトから離れるように位置させる加熱ローラ移動機構と、
定着モードのときには、加圧ローラが定着ベルトとの間にニップを形成するように加圧ローラを定着位置に位置させ、待機モードのときには、加圧ローラが定着ベルトから離れるように加圧ローラを下方に位置させる加圧ローラ移動機構とを備えたことを特徴とする定着装置。
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-
2002
- 2002-11-20 JP JP2002336063A patent/JP2004170659A/ja active Pending
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