JP2008129089A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】トナー像10aを担持した記録媒体10のトナー像側に配置される定着部材2と、記録媒体10の非トナー像側に配置される加圧部材3とを備え、トナー像を担持した記録媒体10が定着部材2と加圧部材3との間を通過する時に、トナー像のトナーを加熱及び加圧することで、トナー像を記録媒体10に定着する定着装置1であって、定着部材2と加圧部材3との間の距離を可変する可変機構4と、定着部材2が加圧部材3から離間する位置に在るときに加圧部材3に接触して加圧部材3をクリーニングするクリーニング部材5とを備えるようにした。
【選択図】図2
Description
前記定着装置では、加圧された定着部材の圧力歪みを防止するため、例えば記録媒体の前記トナー像側に配置される定着部材と、記録媒体の非トナー像側に配置される加圧部材との間の距離を変える技術が知られている。
また前記定着部材及び加圧部材に対してクリーニング部材を当接・離間できるように構成し、記録媒体が通過していないときにのみ定着部材及び加圧部材に対してクリーニング部材を当接する技術も知られている。
なお、特許文献1には、外部加熱部材とクリーニング部材とを同一の支持部材で支持することにより、それぞれの圧着・圧着機構を共有する構成とした定着装置及び画像形成装置が開示されている。
また特許文献2には、画像形成が行われていない放置時には、クリーニング手段を加熱定着部材の表面から離間させることで放置後汚れが生じることがなく、また加圧部材が加熱定着部材に対して押圧されて接触状態となる前に、加熱定着部材の表面に付着した現像剤を清掃するので加熱定着部材表面から加圧部材への現像剤の転移はなくなり記録紙の裏汚れを防止することができる下ベルト方式の定着装置が開示されている。
また特許文献3には、加熱部材と、これに圧接された加圧部材と、該加圧部材に対向して配置されたクリーニング部材とを有し、前記加熱部材と該加圧部材とで形成される圧接ニップ部に、トナー画像を担持した被記録材を導入して挟持搬送させることにより、トナー画像を加熱処理する像加熱装置において、前記クリーニング部材を加圧部材に対し接離させるクリーニング部材接離手段を有する定着装置が開示されている。
また特許文献5には、クリーニング部材が定着ローラに対し圧接する位置と離間する位置との間で揺動可能に装着されるとともに通常離間位置に保持され、クリーニング部材には流体を媒介とするトルク伝達機構を介して装置の作動・停止に連動する駆動力を伝達する駆動伝達手段が接続され、装置の作動で離間位置から圧接位置へ移動させることにより、クリーニング部材を装置の作動時にだけ定着ローラに圧接させ装置の停止時には定着ローラから離れる動作が得られる電子写真装置が開示されている。
また特許文献7には、加熱ローラと加圧ローラを有し、この両ローラ間にトナー像を担時した支持体を通過させることによって該トナー像を支持体に定着させ、非印刷時には前記加圧ローラの圧接を自動的に解除する機構を有し、かつ、前記加熱ローラを清掃するためのクリーニングローラと、前記加熱ローラの周面にオイルを塗布するオイル塗布ローラを具備してなる定着装置において、前記加圧ローラの圧接解除動作に連動して、前記クリーニングローラとオイル塗布ローラを加熱ローラから離間させる機構を具備した電子写真印刷装置における定着装置が開示されている。
また特許文献8には、定着ローラの表面のクリーニング部材が該定着ローラの静止時には該ローラに対して非接触状態で保持されているとともに該ローラ回動時、少なくとも転写材を狭持していないときに、該定着ローラのクリーニング部材が該定着ローラの表面に当接され、これをクリーニングするようにした定着装置が開示されている。
2つの構成を備えた定着装置を実現しようとすると、部品点数が多くなりコスト等を考慮すると同時に採用することが難しかった。
また、記録媒体上のトナー像側の定着部材にクリーニング部材等の接触部材を設けた場合は、接触部材との磨耗により定着部材に微小な傷が発生し、その傷が定着画像不良の原因となったり、あるいは接触部材に蓄積されたトナーが剥離して記録媒体に付着したりする等の問題があった。
その一方でクリーニング機構をもたない定着装置が長時間加熱状態で放置されると、僅かに定着部材に残っていたトナーが固着してしまう等の不具合が発生しはじめた。
また、定着部材から加圧部材に対しトナーを転移させる機構を用いず、加圧部材に対しクリーニング機構を設けても定着部材は十分にクリーニングすることができなかった。
さらに加圧部材に常にクリーニング機構を接触させるとクリーニング機構は頻繁に交換必要なことが問題となった。
本発明は、上記したような点を鑑み点されたものであり、画像不良等が発生することなく、しかもクリーニング部材の長寿命化を図ることができる定着装置と、その定着装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
また請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の定着装置において、前記定着部材には前記加圧部材以外の接触部材を設けないようにしたことを特徴とする。
また請求項4に記載の本発明は、請求項1又は2に記載の定着装置において、前記定着部材と加圧部材が接触回転するときの両部材の表面速度が異なることを特徴とする。
また請求項5に記載の本発明は、請求項1又は2に記載の定着装置において、前記加圧部材が接触するクリーニング部材が回転部材であることを特徴とする。
また請求項6に記載の本発明は、請求項1又は2に記載の定着装置において、前記クリーニング部材により前記加圧部材をクリーニングする際には、前記加圧部材の温度をトナーのガラス転移温度以上に保つようにしたことを特徴とする。
また請求項7に記載の本発明は、請求項1乃至6の何れか1項に記載の定着装置を備えた画像形成装置を特徴とする。
また定着部材から離間した状態で加圧ローラのクリーニングを行うことにより、クリーニング部材により回収したトナーがクリーニング部材より剥離してしまってもトナーが再び定着部材に付着するのを防止することができる。
請求項2に記載の発明によれば、定着部材には加圧部材以外の接触部材を設けないようにしているので、定着部材に傷がつくことがなく、傷により画像不良が発生するのを防止することができる。
請求項3、4に記載の発明によれば、定着部材から加圧部材にトナーを転移させることができるのでクリーニング部材を設けていない定着部材のトナーを除去することが可能になる。
請求項5に記載の発明によれば、クリーニング部材が回転することにより、加圧部材とクリーニング部材との摩擦により加圧部材が磨耗する弊害を抑制することが可能になる。
請求項6に記載の発明によれば、加圧部材に密着したトナーを効率よくクリーニング部材に転移させることが可能になる。
図1及び図2は本実施形態の定着装置の構成を示した図であり、図1は定着装置を構成する定着部材と加圧部材とが当接している状態、図2は定着装置を構成する定着部材と加圧部材とが離間している状態を夫々示した図である。
この図1、2に示すように、本実施形態の定着装置1は、トナー像10aを担持した記録媒体10のトナー像10a側に配置される定着部材2と、記録媒体10の非トナー像に配置される加圧部材3とを備えて構成される。
定着部材2は、定着ローラ2a、加熱ローラ2b、定着ベルト2c、熱源2dにより構成される。
定着ローラ2aは、例えば、鉄やアルミなどの金属や高強度の樹脂などで形成された高剛性の軸体に弾性部材を被覆させた円柱状に形成されてなり、機枠等の固定部に枢支されている。
加熱ローラ2bは、アルミや鉄などの金属からなる薄肉中空の軸体に、後述する定着ベルト2cの内側から加熱させるためのハロゲンランプ等の熱源2dが内装された円柱状に形成されてなり、機枠等の固定部に枢支されている。
加圧部材3は、加圧ローラ3a、熱源3bを備えて構成される。加圧ローラ3aは、例えば金属などの剛性の高い材質の軸体に、シリコーンゴムや離型性に優れたPFAチューブなどの弾性部材が被覆された円柱状に形成されており、定着ベルト2cを挟んで定着ローラ2aと対峙するように配置されている。
加圧ローラ3aには、定着ローラ2aと加圧ローラ3aとの間の距離を可変する可変機構(可変手段)4としてアーム4a及びカム4bが設けられている。アーム4aは、一端側が支点4cとして固定され、他端側にカム4bが設けられている。この場合、このカム4bが図示しない加圧モータにより回転することでアーム4aが垂直方向へ往復運動を行う。これにより、アーム4aの支点4cを介して加圧ローラ3aの接離動作を可能にしている。また、加圧ローラ3aの内部にもハロゲンランプ等の熱源3bが配置されている。
この場合、クリーニング部材5は、図1に示すように定着ローラ2aと加圧ローラ3aとが当接している定着動作時は、クリーニングアシストローラ5bが加圧ローラ3aに当接しないように配置されている。一方、図2に示すように定着ローラ2aと加圧ローラ3aとが離間している非定着動作時は、クリーニングアシストローラ5bが加圧ローラ3aに当接するように配置されている。
温度センサ7a、7bは、例えばサーミスタからなり、定着ローラ2a、加圧ローラ3aの温度をそれぞれ検出し、この検出結果に基づいて図示しない制御部が定着ローラ2aの熱源2d、及び加圧ローラ3aの熱源3bをそれぞれ制御するようにしている。
そして、定着装置1のトナークリーニングを必要とする場合には、定着部材2と加圧ローラ3aとを加熱及び加圧した状態で定着部材2の定着ベルト2cを1回転以上させることにより定着ベルト2cに付着している付着トナーを加圧ローラ3aに転移させ、その後、加圧部材である加圧ローラ3aを定着部材2から離間して、加圧ローラ3aにクリーニング部材5に当接させた後、加圧ローラ3aをトナーのガラス転移温度以上に保ちながら加圧ローラ3aが1回転以上するまで回転動作させる。このとき、クリーニング部材5のクリーニングローラ5aはクリーニングアシストローラ5bを介して加圧ローラ3aにつれまわり回転することもできるが、確実に回転させるため、加圧ローラ3aが離間位置にくると加圧ローラ3aとクリーニングローラ5aがギアにより連結して駆動する機構とすることが好ましい。
したがって、このように構成される本実施形態の定着装置によれば、必要なときだけクリーニング部材5により加圧ローラ3aのクリーニングを行うことが可能になる、すなわち、クリーニング動作を離間動作時の毎回において行うことなく必要なときのみ、例えば前回の動作時から所定時間経過したときに行うように制御することで、クリーニング回数を少なく抑えることができ、クリーニング部材の長寿命化を図ることができる。これにより、クリーニング部材5を交換必要部品とすることなくトナー固着の問題を解決することができる。
また定着部材2から離間した状態で加圧ローラのクリーニングを行うことにより、クリーニング部材5により回収したトナーがクリーニング部材5より剥離してしまってもトナーが再び定着部材2に付着するのを防止することができる。
また本実施形態では、定着部材2には加圧ローラ3a以外の接触部材を設けないようにしているので、定着部材2に傷がつくことがない。従って、傷により画像不良が発生するのを防止することができる。
さらに本実施形態では、定着部材2のトナーを加圧部材3に転移させるために定着部材2と加圧ローラ3aとを接触させて回転させる際には、定着部材2の温度を加圧ローラ3aの温度より高くする。あるいは、定着部材2と加圧ローラ3aとの両部材の表面速度が異なるようにする、具体的には定着部材2の表面速度を加圧ローラ3aの表面速度より遅くする。このようにすると、定着部材2から加圧ローラ3aにトナーを転移させることができるのでクリーニング部材5を設けていない定着部材2のトナーを加圧ローラ3a側のクリーニング部材5により除去することが可能になる。
さらに本実施形態では、クリーニング部材5により加圧ローラ3aをクリーニングする際には、加圧ローラ3aの温度をトナーのガラス転移温度以上に保つことで、加圧ローラ3aに密着したトナーを効率よくクリーニング部材5に転移させることが可能になる。
なお、本実施形態では、定着部材2を定着ベルト、加圧部材を加圧ローラ3aとした場合を例に挙げて説明したが、これはあくまでも一例であり、定着部材2を定着ベルト、加圧部材を加圧ベルトとし、これら定着ベルトと加圧ベルトにより定着ニップを構成した定着装置にも適用可能であることは言うまでもない。また、定着ローラの代わりにパッドを設ける、或いは定着ローラとパッドとを加圧ローラに対して対向するよう構成した定着装置にも適用可能である。
この構成は、画像処理装置としての複写機100であり、この複写機100の上面にはコンタクトガラス206が設けられている。また、複写機100の上部には自動原稿送り装置(以下、単にADFという)201が設けられており、このADF1はコンタクトガラス206を開閉するように複写機100に図示しないヒンジ等を介して連結されている。このADF201は、複数の原稿からなる原稿束を載置可能な原稿載置台としての原稿トレイ202と、原稿トレイ202に載置された原稿束から原稿を1枚ずつ分離してコンタクトガラス206に向かって搬送する分離・搬送手段と、分離・搬送手段によってコンタクトガラス206に向かって搬送された原稿をコンタクトガラス206上の読取位置に搬送・停止させるとともに、コンタクトガラス206の下方に配設された複写機100の読取手段(公知の露光ランプ251、ミラー252、255、256、レンズ253、CCD254等)250により読み取りが終了した原稿をコンタクトガラス206から搬出する。給紙モータはコントローラからの出力信号によって駆動されるようになっており、コントローラは複写機100から給紙スタート信号が入力されると、給紙モータを正・逆転駆動するようになっている。給紙モータが正転駆動されると、給送ローラ203が時計方向に回転して原稿束から最上位に位置する原稿が給紙され、コンタクトガラス206に向かって搬送される。この原稿の先端が原稿セット検知センサ207によって検知されると、コントローラは原稿セット検知センサ207からの出力信号に基づいて給紙モータを逆転駆動させる。これにより、後続する原稿が進入するのを防止して分離されないようになっている。
第1トレイ208、第2トレイ209、第3トレイ210に積載された転写紙は、各々第1給紙ユニット211、第2給紙ユニット212、第3給紙ユニット213によって給紙され、縦搬送ユニット214によって感光体215に当接する位置まで搬送される。読み取りユニット250にて読み込まれた画像データは、書き込みユニット257からのレーザによって感光体215に書き込まれ、現像ユニット227を通過することによってトナー像が形成される。そして、転写紙は感光体215の回転と等速で搬送ベルト216によって搬送されながら、感光体215上のトナー像が転写される。その後、定着ユニット217にて画像を定着させ、排紙ユニット218に搬送される。排紙ユニット218に搬送された転写紙は、ステープルモードを行わない場合は、排紙トレイ219に排紙される。
Claims (7)
- トナー像を担持した記録媒体の前記トナー像側に配置される定着部材と、前記記録媒体の非トナー像側に配置される加圧部材と、を備え、前記トナー像を担持した記録媒体が前記定着部材と前記加圧部材との間を通過した時に、前記トナー像のトナーを加熱及び加圧することで、前記トナー像を前記記録媒体に定着する定着装置であって、前記定着部材と前記加圧部材との間の距離を可変する可変手段と、前記定着部材が前記加圧部材から離間する位置に在るときに前記加圧部材に接触して前記加圧部材をクリーニングするクリーニング部材と、を備えたことを特徴とする定着装置。
- 請求項1に記載の定着装置において、前記定着部材には前記加圧部材以外の接触部材を設けないようにしたことを特徴とする定着装置。
- 請求項1又は2に記載の定着装置において、前記定着部材と加圧部材の表面温度を検出する温度検出手段を備え、前記定着部材と加圧部材が接触回転する際は、前記定着部材の温度を前記加圧部材の温度より高くすることを特徴とする定着装置。
- 請求項1又は2に記載の定着装置において、前記定着部材と加圧部材が接触回転するときの両部材の表面速度が異なることを特徴とする定着装置。
- 請求項1又は2に記載の定着装置において、前記加圧部材が接触するクリーニング部材が回転部材であることを特徴とする定着装置。
- 請求項1又は2に記載の定着装置において、前記クリーニング部材により前記加圧部材をクリーニングする際には、前記加圧部材の温度をトナーのガラス転移温度以上に保つようにしたことを特徴とする定着装置。
- 請求項1乃至6の何れか1項に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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