JP2006317512A - 加熱定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 加圧ローラの搬送力が低下する事によって起こるジャム等の搬送不良やそれに伴う画像不良を防止すると共に、記録材のスループットを最大限に得ることができる加熱定着装置の提供。
【解決手段】 薄膜フィルムと、薄膜フィルムを介して記録材を加熱する加熱体と、加熱体との間に圧接ニップ部を形成すると共に薄膜フィルムを介して記録材を加熱体に加圧する加圧ローラを有し、加圧ローラの駆動回転により耐熱性フィルムを加熱体に摺動移動させつつ耐熱性フィルムと記録材とを一緒に圧接ニップ部で狭持搬送させることにより、加熱体の熱が耐熱性フィルムを介して記録材に付与される加熱定着装置において、加熱定着装置は時間を計測する時間計測手段と、演算処理と装置の制御を行なう制御手段を有し、制御手段は加熱定着装置の動作状態ごとに設定された係数を所定時間ごとに加算すると共に、その積算値が所定値以下の場合は記録材と記録材の間隔を変更することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は記録材上に形成された画像を記録材に定着する加熱定着装置、およびこの加熱定着装置を用いた複写機やプリンター等の画像形成装置に関するものである。
従来、被加熱体である記録材上に形成された画像を定着する加熱定着装置には熱ローラー方式が一般的であった。しかしながら、大きな熱容量を要し、電源投入から画像出力までの装置の立ち上りに時間を要した。
そこで、最近では省電力化、および電源投入から画像出力までの時間短縮を実現するために、例えば特許文献1、特許文献2に記載されているようなフィルム加熱定着方式、つまり薄膜フィルムを介して記録材を加熱する加熱体と、この記録材を前記フィルムを介して前記加熱体に加圧する加圧体とを有する加熱装置を定着装置として適用することが提案されている。
図7はフィルム加熱定着方式による従来の加熱装置を示す概略構成図である。
101はヒーターステーであり、このフィルムステー101は加熱体103を露呈させて支持した横断面U字状のフィルム支持部材としてのフィルムガイド部材である。
102はフィルムステー101に外嵌させてある横断面円形の耐熱性フィルム(以下、フィルムと略称する)である。
103は加熱体としてのヒータであり、このヒータ103はフィルム102もしくは被加熱体としての記録材Pの搬送方向aに対して直角方向を長手とする細長の耐熱性・絶縁性・良熱伝導性の基板と、この基板の表面側の短手方向中央部に基板長手に沿って形成具備させた抵抗発熱体と、この抵抗発熱体を形成した加熱体表面を保護させた耐熱性オーバーコート層と、抵抗発熱体の長手両端部の給電用電極とともに、基板裏面側に具備させた加熱体温度を検知するサーミスタ等の検温素子105等からなる全体に低熱容量の線状加熱体を基板構成体とする。
上記ヒータ103の基板は、例えば、アルミナや窒化アルミニウム等の厚み1mm・幅10mmのものである。また、抵抗発熱体は例えば、Ag/Pd(銀パラジウム)、RuO2、Ta2N等の電気抵抗材料をスクリーン印刷等により、厚み約10μm、幅1〜3mmの線状もしくは細帯状に塗工して形成したものである。給電用電極は例えばAg等のスクリーン印刷パターン層、オーバーコート層は例えば約10μm厚の耐熱体ガラス層である。
上記加圧ローラ104とヒータ103との間にフィルム102を挟んで圧接ニップ部(定着ニップ部)Nを形成し、且つフィルム102を回転駆動させるフィルム外面接触駆動手段として作用する。このフィルム駆動ローラ兼加圧ローラ104は芯金104aとシリコンゴム等よりなる弾性体層104bと最外層の離形層104cよりなり、不図示の軸受け手段・付勢手段により所定の押圧力をもってフィルム102を挟ませてヒータ103の表面に圧接させて配設してある。この加圧ローラ104は不図示のモータMによる回転駆動により、この加圧ローラ104とフィルム102の外面との摩擦力で該フィルムに搬送力を付与する。
上記加熱体103は、抵抗発熱体の長手両端部の給電用電極に対する給電により該抵抗発熱体が長手全長にわたって発熱することで昇温し、その昇温が検温素子105で検知される。その検温素子105の出力をA/D変換し制御装置108に取り込み、その情報をもとにトライアック109により抵抗発熱体に通電するAC電源110のAC電圧を位相、波数制御等により、加熱体通電電力を制御することで、加熱体103の温度制御を行なう。即ち、検温素子105の検知温度が所定の設定温度より低いと加熱体103が昇温するように、また、高い場合は加熱体103が降温するように通電を制御することで加熱体103は定着時、一定の温度に調整される。
而して、加熱体103の温度が所定に立ち上り、かつ加圧ローラ104の回転によるフィルム102の回転周速度が定常化した状態において、画像定着すべき記録材Pが加熱体103と加圧ローラ104とで形成される圧接ニップ部Nを挟持搬送されることにより、加熱体103の熱がフィルム102を介して記録材Pに付与され、記録材P上の未定着顕画像(トナー画像)Tが記録材P面に加熱定着される。そして、圧接ニップ部Nを通った記録材Pはフィルム102の面から分離されて搬送される。
特開昭63−313182号公報 特開平2−157878号公報
しかしながら、近年、プリント速度の高速化に対応するために、加熱定着装置の圧接ニップ部における搬送方向の幅を広くする傾向にあり、これに伴いセラミック基板幅も広くなる傾向にある。このため、フィルムとヒータの接触面積が増大し、フィルムの摺動抵抗が増加している。
一方、加圧ローラは定着フィルムの回転駆動及び記録材の搬送を行なうためにある程度の搬送力を必要とするが、加圧ローラへのトナー付着等を防ぐために表層にPFAチューブ等のトナー離型性の良い材料が用いられており、PFAチューブ等の離型性の良い材料は表面が平滑であるために加圧ローラの搬送力に限界があった。
このために、使用条件によってはフィルムの摺動抵抗が加圧ローラの搬送力より大きくなり、記録材と加圧ローラ間でスリップが生じ、ジャム等の搬送不良が発生する場合があった。
特に、高湿状態の環境で吸湿した記録材を加熱定着装置が冷えた状態からのプリントした場合、加圧ローラが十分に暖まっていないため、搬送中に記録材から発生した水蒸気が加圧ローラ表面に結露し、加圧ローラの搬送力が低下しスリップを起こしやすくなってしまうという課題があった。
上記課題を解決するためには加圧ローラの温度を検知する温度検知素子を配置し、加圧ローラ表面を一定温度以上に維持する事が考えられるが、構成が複雑になりコストが上昇すると共に、温度検知素子による加圧ローラの傷等の問題がある。
本発明の目的は、上記のような課題を解消するためになされたもので、加圧ローラの搬送力が低下する事によって起こるジャム等の搬送不良やそれに伴う画像不良を防止すると共に、記録材のスループットを最大限に得ることができる加熱定着装置を、追加部品をなしに安価な構成で提供することである。
上記目的を達成するために、本出願に係わる第1の発明は、薄膜フィルムと、薄膜フィルムを介して記録材を加熱する加熱体と、加熱体との間に圧接ニップ部を形成すると共に薄膜フィルムを介して記録材を加熱体に加圧する加圧ローラを有し、加圧ローラの駆動回転により耐熱性フィルムを加熱体に摺動移動させつつ耐熱性フィルムと記録材とを一緒に圧接ニップ部で狭持搬送させることにより、加熱体の熱が耐熱性フィルムを介して記録材に付与される加熱定着装置において、前記加熱定着装置は時間を計測する時間計測手段と、演算処理と装置の制御を行なう制御手段を有し、前記制御手段は前記加熱定着装置の動作状態ごとに設定された係数を所定時間ごとに加算すると共に、その積算値に応じて記録材の搬送状態を制御することを特徴とする。
本出願に係わる第2の発明は、請求項1に記載の加熱定着装置において、前記制御手段は前記加熱定着装置の動作状態ごとに設定された係数を所定時間ごとに加算すると共に、その積算値が所定値以下の場合は記録材と記録材の間隔を変更することを特徴とする。
本出願に係わる第3の発明は、請求項1に記載の加熱定着装置において、前記制御手段は前記加熱定着装置の動作状態ごとに設定された係数を所定時間ごとに加算すると共に、前記加熱定着装置の圧接ニップ部に記録材が狭持搬送される領域で前記積算値が所定値以下にならないように記録材と記録材の間隔を変更することを特徴とする。
本出願に係わる第4の発明は、請求項2に記載の加熱定着装置において、記録材の通紙枚数に応じて記録材と記録材の間隔を変更する所定値を変更することを特徴とする。
本発明によれば、高湿状態の環境で吸湿した記録材を加熱定着装置が冷えた状態からのプリントした場合においても、加圧ローラが十分に暖め、搬送中に記録材から発生した水蒸気が加圧ローラ表面に結露すること防止し、加圧ローラの搬送力が低下することによって発生するスリップを防止し、ジャム等の搬送不良やそれに伴う画像不良を防止することができる。
また、記録材のサイズに関わらず対応可能な構成であり、記録材のスループットを最大限に得ることを安価な構成で達成できる加熱定着装置及びそれを用いた画像形成装置を提供することができる。
以下本発明を実施するための最良の形態を、実施例により詳しく説明する。
以下、本実施例の形態を添付図面に基づいて説明する。
図2は本発明の実施例1における画像形成装置の概略構成図である。
画像形成装置は、像担持体としての感光ドラム1を備え、感光ドラム1は矢印の方向に所定のプロセススピード(PS=150mm/s)で回転駆動される。
感光ドラム1の周囲には、その回転方向に沿って順に、帯電装置としての帯電ローラ2、露光装置3、現像装置4、転写装置としての転写ローラ5、クリーニング装置としてのクリーニングブレード6が配置されている。
また、装置本体下部には、紙等の記録材Pを収納した給紙カセット7が配置されており、記録材Pの搬送経路に沿って順に、給紙ローラ15、搬送ローラ8、トップセンサ9、感光ドラム1と転写ローラ5、定着装置11、排紙ローラ13、排紙トレイ14が配置されている。
次に、上述した構成の画像形成装置の動作を説明する。
矢印方向に回転駆動された感光ドラム1は、帯電ローラ2によって所定の極性、所定の電位に一様に帯電される。帯電後の感光ドラム1は、その表面に対しレーザー光学系の露光装置3によって画像情報に基づいた露光Lがなされ、露光部分の電荷が除去されて静電潜像が形成される。静電潜像は、現像装置4によって現像される。現像装置4は、現像ローラを有し、この現像ローラに現像バイアスを印加して感光ドラム1上の静電潜像にトナーを付着させトナー像として現像(顕像化)する。
トナー像は、転写ローラ5によって紙等の記録材Pに転写される。記録材Pは、給紙カセット7に収納され、給紙ローラ15によって給紙され、搬送ローラ8によって搬送され、トップセンサ9を通過し、感光ドラム1と転写ローラ5間の転写ニップ部に搬送される。このとき記録材Pは、トップセンサ9によって先端が検知され、感光ドラム1上のトナー像と同期がとられる。転写ローラ5には、転写バイアスが印加され、これにより、感光ドラム1上のトナー像が記録材P上の所定の位置に転写される。
転写によって表面に未定着トナー像を担持した記録材Pは、加熱定着装置11に搬送され、ここで未定着トナーが加熱、加圧されて記録材P上に定着される。
このトナー像定着後の記録材Pは、排紙ローラ13によって装置本体上面の排紙トレイ14上に排出される。
一方、トナー像転写後の感光ドラム1は、記録材Pに転写されないで表面に残ったトナーがクリーニング装置6のクリーニングブレードによって除去され、次の画像形成が行われる。
以上の動作を繰り返すことで、次々に画像形成を行なうことができる。
10は制御装置であり、各種ローラの駆動制御、帯電、現像、転写のバイアス制御、加熱定着装置の温度制御等の画像形成動作を制御する。16は時間計測装置であり、画像動作等の時間を計測する装置である。
図3は本発明の実施例1における定着装置11の概略構成を示す断面図である。
本実施例における加熱定着装置は、加熱体としてセラミックヒータを用いたフィルム加熱方式の加熱装置である。
図3において、31は加熱材支持体としての耐熱性樹脂性である横長のヒーターステーであり、下記のエンドレスフィルム32(以下フィルム)の内面のガイド部材となる。
32は耐熱性のエンドレスフィルムであり、内径φ24のポリイミドフィルムであり、加熱体であるヒータ33を含む上記ヒーターステー31に外嵌させてある。このフィルム32の内周長とヒータ33を含むヒーターステー31の外周長はフィルムの方を例えば3mm程大きくしてあり、従ってフィルム32は、ヒータ33を含むステー31に対して周長が余裕をもってルーズに外嵌している。
加熱体であるヒータ33は、アルミナでできた基板の略中央に沿って、Ag/Pd(銀パラジウム)等の電気抵抗材料(発熱体)を厚み10μm、幅約1〜5mmにスクリーン印刷等により塗工し、その上に保護層としてガラスをコートしている。
34はヒータ33との間でフィルム32を挟んで圧接ニップ部Nを形成し、フィルム32を駆動する回転体としての加圧ローラであり、アルミの加圧ローラ芯金34aと、この軸に外装したソリッドシリコーンゴムを用いた加圧ローラ弾性体部34bと、弾性層の表面に形成された離型層34cとしてのPFAチューブからなり、加圧ローラ芯金34aの端部が不図示の駆動手段であるモータにより駆動されることで矢印の方向に回転駆動される。加圧ローラ34が回転駆動されることでフィルム32も回転駆動される。
フィルム32は非駆動時においてはヒータ33と加圧ローラ34との圧接ニップ部Nに挟まれている部分を除く残余の大部分は略全周長部分がテンションフリーである。
加圧ローラ34が回転駆動されると圧接ニップ部Nにおいてフィルム32に加圧ローラ34の回転周速と略同速度をもってフィルム裏面がヒータ33の面を摺動しつつ矢印方向に回転駆動される。
フィルム駆動とヒータ33の発熱体への通電を行なわせた状態において、未定着画像を担持した記録材が圧接ニップ部Nのフィルム32と加圧ロー34との間に像担持体面上向きで導入されると、記録材はフィルム32と一緒に定着ニップ部Nを通過していき、定着ニップ部Nにおいてフィルム裏面に接しているヒータ33の熱エネルギーがフィルム32を介して記録材に付与されてトナー像Tの熱定着がなされ、加熱定着装置外へ排出する。
次に本実施例1の特徴である画像形成装置における動作の制御について説明する。
図1は本実施例の形態における記録材の通紙間隔を決定するフローチャートである。
表1は図1のフローチャート内step4の加圧ローラ温度予測に用いる設定表である。
Figure 2006317512
画像形成装置の動作を図1のフローチャートに基づいて説明する。
(step1)スタート 画像形成動作が開始する。
(step2)1枚目の画像形成動作を行なう。
(step3)プリント枚数が複数か判断し、複数枚であればstep4以降の処理を行なう。
(step4)加圧ローラ温度予測 後述する加圧ローラ温度シミュレーションを行なう。
(step5)step4における加圧ローラ温度予測により算出された次の記録材後端通過時の加圧ローラ温度係数Tpeが所定値値であるスリップ判断値500と比較する。
(step6)記録材後端の加圧ローラ温度係数Tpeが500以上である場合は、次の記録材との間隔を通常状態の記録材間隔70mmに設定する。
記録材後端の加圧ローラ温度係数Tpeが500未満である場合は、次の記録材との間隔を通常記録材間隔70mmより広い95mmに設定する。
(step7)step6で設定された記録材間隔になるように画像形成動作を行なう。
(step8)プリント継続 続けてプリントがある場合はstep2からstep6を繰り返す。
(step9)エンド プリント動作終了
次に図1のフローチャート内のstep4で用いられている加圧ローラ温度予測について説明する。
表1は加圧ローラ温度予測に用いられる設定表であり、加熱定着装置の3つの状態における係数が設定されている。
Iの予備加熱時は、プリント開始時から記録材が加熱定着装置に到達するまでの状態。
IIの通紙時は、加熱定着装置の圧接ニップ部に記録材が存在し、記録材と加圧ローラが接触している状態。
IIIの記録材間隔時は、複数の記録材を連続的に画像形成した場合に記録材と記録材の間で加熱定着装置の圧接ニップ部に存在しない状態である。
また、それぞれの係数は単位時間(100ms)間に加圧ローラの温度が上昇または下降することを表わす係数であり、この加圧ローラ温度予測では順次この係数が加算されることで加圧ローラの温度が予測される。
予備加熱時Iと記録材間隔時IIIは、加熱体であるヒータから与えられる熱により加圧ローラ温度は上昇するためプラスの係数となる。
一方、通紙時IIは圧接ニップ部の記録材により加圧ローラの熱が奪われるためマイナスの係数となる。
次に、本実施例の画像形成装置でA3サイズの記録材を2枚プリントした場合の加圧ローラ温度予測を具体的に説明する。
まず、プリント開始と同時に定着装置の加熱を開始し、それに伴って加圧ローラの温度も上昇する。本実施例の画像形成装置においては、加熱開始から記録材が定着装置の圧接ニップ部に到達するまでの時間は5secである。加圧ローラ温度予測では予備加熱時Iの係数+7を100ms毎に50回(5sec分)加算する。以上の処理により記録材が定着装置に到達するタイミングでのカウントは+350となる。
記録材通紙時は記録材が加圧ローラから熱を奪うため、加圧ローラの温度も下降する。本画像形成装置のプロセススピードは150mm/sであり、A3サイズの記録材は2.8秒間で搬送されるため、通紙時IIの係数−1を100ms毎に28回(2.8sec分)加算する。よって、記録材後端が定着装置を排出するタイミングでのカウントは、+350−1×28=+322となる。
1枚目と2枚目の記録材間隔時IIIでは、定着装置のニップ部に記録材が存在しないため、加圧ローラの温度は上昇する。通常状態の記録材と記録材の記録材間隔は70mm(約500ms)である。よって、加圧ローラ温度予測では、記録材間隔時IIIの係数+7を100ms毎に5回加算する。よって、2枚目の記録材が定着装置に到達するタイミングでのカウントは+322+7×5=+357となる。このように順次係数を加算する事で加圧ローラ温度を予測する。
次に、本実施例の画像形成装置を用いて以下の実験を行なった。
(実験1)本実施例の制御(図1)を用いてA3サイズの記録材を通紙。
(実験2)本実施例の制御(図1)を用いてA4サイズの記録材を通紙。
(実験3)比較例として図4の制御フローに従う制御を用いてA3サイズの記
録材を通紙。
図4のフローでは加圧ローラ温度係数に関わらず記録材の間隔は通常状態の70mmとしたものである。
実験の条件は以下のとおりである。
実験環境:高湿環境(湿度80%) 記録材:坪量80g/m2 高湿環境に72時間放置。
以上の実験における加圧ローラ温度予測の結果を表2から表4に示す。また、その時の記録材の不良発生率を表5に示す。
Figure 2006317512
Figure 2006317512
Figure 2006317512
Figure 2006317512
実験1においては、表2のように1枚目から13枚目までの記録材後端における加圧ローラ温度係数Tpeがスリップ判断係数500以下であるため、記録材と記録材の間隔は95mmに設定される。
実験2においては、表3のように1枚目から6枚目までの記録材後端における加圧ローラ温度係数Tpeがスリップ判断係数500以下であるため、記録材と記録材との間隔を95mmに設定する。
以上のように加圧ローラ温度係数Tpeが所定値より低い場合は、記録材の間隔を広げて加圧ローラの温度を上昇させる事により、加圧ローラ表層の結露を低下させることできる。本実施例における加圧ローラの外径はφ30であるため、延長される記録材間隔95mmで加圧ローラを1周することができ、効果的に結露による搬送力低下を防止することができる。
表5の結果からわかるように、加圧ローラ温度係数により記録材の間隔を変更していない実験3においては、加圧ローラ表面の結露により加圧ローラと記録材間にスリップが発生し、ジャム及び記録材の搬送速度が変化するために記録材のシワ及び搬送路のこすれによる画像不良が発生する。
それに対し、実験1と実験2においては記録材の搬送速度を安定する事ができ、記録材のシワや画像不良の発生はない。
本実施例においては、A3サイズとA4サイズの記録材について説明したが、本実施例の制御を用いる事によりB4、B5、LTR、LGL等の各種サイズに対応して、記録材のサイズ毎に個別の設定値を設定することなく、問題を防止することが対応可能である。
また、本実施例においては記録材の間隔を95mm(加圧ローラφ30の1周分)に延長したが、更に間隔を広げ189mm(加圧ローラ外径2周分)にすると更に効果をえることができる。
次に、本発明の第2の実施形態について図5を用いて説明する。なお、第1の実施形態との共通個所には同一符号を付して説明を省略する。
図5は本実施例の形態における記録材の通紙間隔を決定するフローチャートである。
画像形成装置の動作を図5のフローチャートに基づいて説明する。
(step1)スタート 画像形成動作が開始する。
(step2)1枚目の画像形成動作を行なう。
(step3)プリント枚数が複数か判断し、複数枚であればstep4以降の処理を行なう。
(step4)加圧ローラ温度予測 後述する加圧ローラ温度シミュレーションを行なう。
(step5)step4における加圧ローラ温度予測により算出された次の記録材後端通過時の加圧ローラ温度係数Tpeをスリップ判断係数500と比較する。
(step6)記録材後端の加圧ローラ温度係数Tpeが500以上である場合は、記録材と記録材との間隔を通常状態の記録材間隔70mmに設定する。
(step7)記録材後端の加圧ローラ温度係数Tpeが500未満である場合は、次の記録材後端時の加圧ローラ温度係数が500以上になるような記録材間隔を設定する。
(step8)step6で設定された記録材間隔になるように画像形成動作を行なう。
(step9)プリント継続 続けてプリントがある場合はstep2からstep6を繰り返す。
(step10)エンド プリント動作終了
次に図5のフローチャート内のstep4で用いられているに加圧ローラ温度予測については、実施例1と同様であるため、説明は省略する。
次に、本実施例の画像形成装置でA3サイズの記録材を2枚プリントした場合の加圧ローラ温度予測を具体的に説明する。
まず、プリント開始と同時に加熱定着装置の加熱を開始し、それに伴って加圧ローラの温度も上昇する。本実施例の画像形成装置においては、加熱開始から記録材が加熱定着装置の圧接ニップ部に到達するまで5secである。加圧ローラ温度予測では予備加熱時Iの係数+7を100ms毎に50回(5sec分)加算する。以上の処理により記録材が定着装置に到達するタイミングでのカウントは+350となる。
記録材通紙時は記録材が加圧ローラから熱を奪うため、加圧ローラの温度も下降する。本画像形成装置のプロセススピードは150mm/sであり、A3サイズの記録材は2.8秒間で搬送されるため、通紙時IIの係数−1を100ms毎に28回(2.8sec分)加算する。よって、記録材後端が定着装置を排出するタイミングでのカウントは、+350−1×28=+322となる。
1枚目と2枚目の記録材間隔を通常状態の記録材と記録材の通紙間隔は70mm(約500ms)で計算すると、加圧ローラ温度予測では記録材間隔時IIIの係数+7を100ms毎に5回加算する。よって、2枚目の記録材が定着装置に到達するタイミングでのカウントは+322+7×5=+357となる。また同様の演算を行なうと記録材2枚目の後端通過時は+357−1×28=+329となり、スリップ判断係数500以下となる。
記録材2枚目の後端が500以上するための記録材間隔を計算すると450mm(3.0s)となる。よって、記録材1枚目と記録材2枚目の記録材間隔を450mmに設定し画像形成を行なう。
次に、本実施例の画像形成装置を用いて以下の実験を行なった。
(実験4)本実施例の制御(図5)を用いてA3サイズの記録材を通紙。
(実験5)本実施例の制御(図5)を用いてA4サイズの記録材を通紙。
実験環境:高湿環境(湿度80%) 記録材:坪量80g/m2 高湿環境に72時間放置
以上の実験における加圧ローラ温度予測の結果を表6と表7に示す。また、その時の記録材不良発生率を表8に示す。
Figure 2006317512
Figure 2006317512
Figure 2006317512
実験4においては、表6のように1枚目と2面目の記録材との間隔を450mmに設定する。
実験5においては、表7のように1枚目と2面目の記録材との間隔を380mmに設定する。
以上のように加圧ローラ温度係数Tpeが低い場合は、記録材の間隔を広げて加圧ローラの温度を上昇させる事により、加圧ローラ表層の結露を低下させることできる。本実施例においては、全ての記録材の通紙時において、加圧ローラを結露を発生させない状態に維持することができるため、安定した搬送を行なう事ができる。
表8の結果からわかるように、実験4と実験5においては記録材の搬送速度を安定する事ができ、記録材のシワや画像不良の発生はない。
本実施例においては、A3サイズとA4サイズの記録材について説明したが、本実施例の制御を用いる事によりB4、B5、LTR、LGL等の各種サイズに対応して、記録材のサイズ毎に個別の設定値を設定することなく、問題を防止することが対応可能である。
次に、本発明の第3の実施形態について図6を用いて説明する。なお、第1の実施形態との共通個所には同一符号を付して説明を省略する。
図6は本実施例の形態における記録材の通紙間隔を決定するフローチャートである。
画像形成装置の動作を図6のフローチャートに基づいて説明する。
(step1)スタート 画像形成動作が開始する。
(step2)1枚目の画像形成動作を行なう。
(step3)プリントカウントを1にリセットする。
(step4)プリント枚数が複数か判断し、複数枚であればstep5以降の処理を行なう。
(step5)加圧ローラ温度予測 後述する加圧ローラ温度シミュレーションを行なう。
(step6)プリント枚数が10以上か判断する。
(step7)プリントカウントが10未満の場合、step5における加圧ローラ温度予測により算出された次の記録材後端通過時の加圧ローラ温度係数Tpeをスリップ判断係数400と比較する。
記録材後端の加圧ローラ温度係数が400以上である場合は、記録材と記録材との間隔を通常状態の記録材間隔70mmに設定する。記録材後端の加圧ローラ温度係数が400未満である場合は、記録材と記録材との間隔を延長記録材間隔95mmに設定する。
(step8)プリントカウントが10以上の場合、step5における加圧ローラ温度予測により算出された次の記録材後端通過時の加圧ローラ温度係数Tpeをスリップ判断係数500と比較する。
記録材後端の加圧ローラ温度係数が500以上である場合は、次の記録材との間隔を通常状態の記録材間隔70mmに設定する。記録材後端の加圧ローラ温度係数が500未満である場合は、記録材と記録材との間隔を延長記録材間隔95mmに設定する。
(step9)step7またはstep8で設定された記録材間隔になるように画像形成動作を開始する。
(step10)プリント継続 続けてプリントがある場合はstep4からstep9を繰り返す。
(step11)プリントカウントを+1する。
(step12)エンド プリント動作終了
次に図6のフローチャート内のstep4で用いられているに加圧ローラ温度予測については、実施例1と同様であるため、説明は省略する。
次に、本実施例の画像形成装置を用いて以下の実験を行なった。
(実験6)本実施例の制御(図1)を用いてA3サイズの記録材を通紙。
実験環境:高湿環境(湿度80%) 記録材:坪量80g/m2 高湿環境に72時間放置
以上の実験における加圧ローラ温度予測の結果を表9に示す。
Figure 2006317512
実験6においては、表9のように1枚目から3枚目までの記録材後端における加圧ローラ温度係数Tpeが400以下であるため、記録材と記録材との間隔を95mmに設定する。
また、3枚目〜9枚目までは加圧ローラ温度係数Tpeが400以上であるため、次の記録材との間隔を70mmに設定する。
10枚目から16枚目までの記録材後端における加圧ローラ温度係数Tpeが500以下であるため、次の記録材との間隔を95mmに設定する。
また、16枚目以降は加圧ローラ温度係数Tpeが500以上であるため、次の記録材との間隔を70mmに設定する。
以上の制御により、加圧ローラ表面の結露により加圧ローラと記録材間にスリップが発生せず、ジャム及び記録材の搬送速度が変化するために記録材のシワ及び搬送路のこすれによる画像不良を防止できる。
本実施例においては記録材の枚数によりスリップ判断係数を変更しているが、記録材の枚数が少ない状態では記録材から発生する水蒸気の総量が少ないため、多量に記録材を通紙した状態より加圧ローラの温度が低く設定しても加圧ローラが結露することによって搬送が不安定になることはない。
よって、記録枚数が少ない状態では可能な限り記録材と記録材の間隔を通常状態することにより、単位時間における記録材の出力枚数を大きくすることができる。
本実施例においては、A3サイズとA4サイズの記録材について説明したが、本実施例の制御を用いる事によりB4、B5、LTR、LGL等の各種サイズに対応して、記録材のサイズ毎に個別の設定値を設定することなく、問題を防止することが対応可能である。
本発明の実施例1に係る記録材の間隔を制御するフローチャート 本発明に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図 本発明に係る加熱定着装置の概略構成を示す断面図 比較例に係る記録材の間隔を制御するフローチャート 本発明の実施例2に係る記録材の間隔を制御するフローチャート 本発明の実施例3に係る記録材の間隔を制御するフローチャート 本発明に係る加熱定着装置の概略構成を示す断面図
符号の説明
11 加熱定着装置
34 加圧ローラ
N 定着加熱装置の圧接ニップ部

Claims (4)

  1. 薄膜フィルムと、薄膜フィルムを介して記録材を加熱する加熱体と、加熱体との間に圧接ニップ部を形成すると共に薄膜フィルムを介して記録材を加熱体に加圧する加圧ローラを有し、
    加圧ローラの駆動回転により耐熱性フィルムを加熱体に摺動移動させつつ耐熱性フィルムと記録材とを一緒に圧接ニップ部で狭持搬送させることにより、加熱体の熱が耐熱性フィルムを介して記録材に付与される加熱定着装置において、
    加熱定着装置は時間を計測する時間計測手段と、演算処理と装置の制御を行なう制御手段を有し、
    制御手段は加熱定着装置の動作状態ごとに設定された係数を所定時間ごとに加算すると共に、
    その積算値に応じて記録材の搬送状態を制御することを特徴とする加熱定着装置。
  2. 請求項1に記載の加熱定着装置において、
    制御手段は加熱定着装置の動作状態ごとに設定された係数を所定時間ごとに加算すると共に、
    その積算値が所定値以下の場合は記録材と記録材の間隔を変更することを特徴とする加熱定着装置。
  3. 請求項1に記載の加熱定着装置において、
    制御手段は加熱定着装置の動作状態ごとに設定された係数を所定時間ごとに加算すると共に、
    加熱定着装置の圧接ニップ部に記録材が狭持搬送される領域で前記積算値が所定値以下にならないように記録材と記録材の間隔を変更することを特徴とする加熱定着装置。
  4. 請求項2に記載の加熱定着装置において、
    記録材の通紙枚数に応じて記録材と記録材の間隔を変更する所定値を変更することを特徴とする加熱定着装置。
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