JP2007310077A - 画像形成装置 - Google Patents

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雅弘 芹澤
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秀彦 木下
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加藤  仁志
Katsuyuki Yamazaki
克之 山▲崎▼
Kenji Morita
健二 森田
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Abstract

【課題】 画像形成装置において、定着部の加圧ローラが熱膨張することで周速度が増し、画像転写部でのシート搬送速度との差が生じるため、転写部を抜けきる前に定着部にシートが到達した場合には、定着部がシートを引っ張り、それが画像ブレの原因となっていた。そこで、定着部の駆動速度を可変とし、定着部における搬送速度を検出することにより、定着部と転写部でのシートの搬送速度を一致させることが実施されたが、シートの種類や状態により、速度差を解消できない場合があった。
【解決手段】 そこで、画像転写部の振動を検知する振動検知手段を設け、一のシートが転写部と定着部の両方に存在する状態での転写部の振動の状況に基づいて、部の搬送定着部の駆動速度に補正をかけることにより、シートの種類や状態によらずに、転写部と定着部でのシート搬送速度を一致させることを可能とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、加熱装置を備える画像形成装置に関する。
従来、例えば、複写機、LBP、ファクシミリ等の画像形成装置において、電子写真等の画像形成プロセス手段により加熱溶融性樹脂等からなる顕画剤(トナー)を被記録材(転写材シート、用紙、OHPシート等)の面に間接(転写)方式もしくは直接方式で形成坦持させた未定着トナー画像を前記被記録材面に永久固着画像として加熱定着させるための加熱装置(定着装置)として、所定の温度に維持された加熱体としての加熱ローラと、弾性層を有して前記加熱ローラに圧接する加圧部材としての加圧ローラとにより、被加熱材としての被記録材を挟持搬送しつつ加熱処理する熱ローラ方式が知られている。
加えて最近では、固定支持された加熱体と、前記加熱体に対向圧接しつつ搬送される耐熱性の無端フィルム(定着フィルム)と、前記フィルムを介して被加熱材としての被記録材を加熱体に密着させる加圧部材を有し、加熱体の熱を、フィルムを介して被記録材へ付与することで被記録材面に形成担持されている未定着トナー画像を被記録材面に加圧定着させる方式/構成の加熱装置(フィルム加熱方式)が実施されている。
このようなフィルム加熱方式の定着装置(フィルム定着装置)は、昇温が早い低熱容量の加熱体や薄膜のフィルムを用いることができるため、省電力化やウエイトタイムの短縮化が可能となる。また画像形成装置本体内の機内昇温を低く収めることができる等の利点を有している(特許文献1参照)。
また特許文献2では、フィルム加熱方式の加熱装置において、装置の駆動速度を可変にできるようにし、そしてフィルムにマーキング部と、装置にマーキング部の検知手段を設け、マーキングを検知する時間の間隔からフィルムの回転速度を演算し、得られたフィルムの回転速度に応じて装置の駆動速度を可変させる方式が提案されている。
特開2001−242728号公報 特開2000−315027号公報
しかしながら、熱ローラ方式やフィルム加熱方式のように、加熱体と加圧部材との圧接ニップ部に被加熱材を導入して被加熱材を加熱/加圧処理する加熱装置においては、構成部材の温度状態によって、前記装置による被加熱材の挟持搬送速度に変動を生じることがあった。
例えば、フィルム定着装置では、加熱体にフィルムを介して圧接させる加圧部材(加圧ローラ)を駆動回転させることで、フィルムを加熱体に摺動移動させつつ、フィルムもしくはフィルムと被加熱材を一緒にして加熱体と加圧ローラとの圧接ニップ部を挟持搬送させるが、装置の駆動に伴って加圧ローラの温度が上昇することにより、同加圧ローラはゴム部が熱膨張し、その外径が大きくなる。これに対し、加圧ローラを一定の回転数で駆動させていた場合には、加圧ローラが高温になるにつれて外径が大きくなることで、同加圧ローラの回転周速度が増加し、その結果、被加熱材挟持搬送速度が速くなる。
熱ローラ方式の定着装置においても同様であり、装置の駆動に伴い加熱ローラ及び加圧ローラの外形が大きくなることから、被加熱材を挟持搬送する速度も増加する。
一方で、加熱装置(定着部)よりも上流の例えば画像転写部での被記録材の搬送は所定の一定速度で制御されているため、被記録材のサイズと画像転写部と定着部との間の距離関係から、被記録材が画像転写部と定着部の圧接ニップ部の両方において挟持搬送状態になっている状態では、定着部の温度によっては定着部の搬送速度の方が画像転写部での搬送速度より速くなることから、即ち定着部が被記録材を引っ張ることとなり、画像転写部において画像ブレが生じていた。
あるいは、この引っぱり現象を見込んで、圧接ニップ部における被記録材の挟持搬送速度を画像転写部での搬送速度よりも初期から遅く設定してみた場合には、加圧ローラの温度がまだ低い時点では、画像転写部と定着部の間の被記録材搬送部において被記録材に不要なたるみ(ループ)が形成されるため、画像転写部における画像転写後の被記録材の像担持体からの分離方向や、定着部への被記録材の入射角度が不安定となり、被記録材が像担持体から分離する際の画像飛び散りや、定着部でのオフセット等が発生していた。また通紙使用された被記録材が厚いものである時には、被記録材のコシにより、被記録材を画像転写部から押し出せず、画像転写部で画像ブレが生じていた。
このような加熱装置の被記録材挟持搬送速度の変動による被記録材の引っぱり現象や不要なループ形成現象による弊害をなくする方法として、画像転写部と該加熱装置の定着部との間の被記録材搬送部の距離を長くして被記録材が画像転写部と定着部とに同時に存在する時間を短くすることが考えられる。
しかしながら、A3サイズのような長尺の被記録材を通紙使用する画像形成装置ともなると、画像転写部から定着部までの被記録材搬送距離が長くなるため、画像形成装置本体がかなり大型化してしまう。
そこで特許文献2(特開2000−315027号公報)では、フィルム加熱方式の加熱装置において、装置の駆動速度を可変にできるようにし、そしてフィルムにマーキング部と、装置にマーキング部の検知手段を設け、マーキングを検知する時間の間隔からフィルムの回転速度を演算し、得られたフィルムの回転速度に応じて装置の駆動速度を可変させる方式が提案されている。
しかしながら、前述の方式では、通紙使用する被記録材の種類や、画像転写部において被記録材に転写される画像の濃度によっては、フィルム上のマーキング部の検知時間間隔から得られるフィルムの回転速度(定着部の駆動速度)と、実際に被記録材が搬送される速度の間に若干の速度差を生じることがあった。
そこで本発明では、定着部の駆動速度を可変させる方式の加熱装置において、より高い精度での装置の駆動速度の制御を実現し、画像ブレの発生を解決することを目的とする。
本発明は下記の構成を特徴とする加熱装置および画像形成装置である。
(1)画像形成装置は、被記録材に対する画像転写部と、前記画像転写部から搬送された被記録材上の未定着画像を加熱定着する加熱装置とを有する画像形成装置において、前記画像転写部の振動を検知する振動検知手段を有し、前記加熱装置は、加熱体と、前記加熱体に圧接され駆動回転される圧接部材とを有し、前記加熱体と前記加圧部材とで形成される圧接ニップ部に、上流側の前記画像転写部から搬送された被記録材を導入して挟持搬送させることにより、前記加熱体の熱を、被記録材へ付与する加熱装置であり、さらに、前記加熱装置の駆動速度の検知手段と、前記加熱装置の駆動速度を可変できる手段と、一の被記録材が前記圧接ニップ部を通過するときの速度を用いて、次の被記録材のための装置の駆動速度を決定する速度決定手段と、前記画像転写部の振動検知手段の検知結果に応じて、前記速度決定手段によって決定された速度に補正を施す補正手段と、を有する加熱装置であることを特徴とする画像形成装置。
(2)前記(1)に記載の画像形成装置において、前記加熱装置は、無端フィルムを有し、前記加熱体は、同フィルムを挟んで圧接部材に接触するよう構成することで、上流側の前記画像転写部から搬送された被記録材に対して、前記圧接ニップ部において、加熱体の熱を前記フィルムを介して被記録材へ付与する加熱装置であることを特徴とする。
(3)前記(2)に記載の画像形成装置において、前記加熱装置は、前記フィルムに具備されたマーキング部と、同マーキング部を検知する検知手段と、同検知手段のマーキング部検知時間間隔からフィルムの回転速度を演算するフィルム速度検知手段とを有し、前記速度決定手段は、前記フィルム速度検知手段により検知された速度に基づいて同装置の駆動速度を決定することを特徴とする。
(4)前記(1)に記載の画像形成装置において、前記振動検知手段は、加速度センサであることを特徴とする。
(5)前記(1)に記載の画像形成装置において、前記振動検知手段は、同一の被加熱材が圧接ニップ部と画像転写部の両方にまたがって存在する時にのみ、振動検知を実施することを特徴とする。
加圧部材駆動方式・フィルム加熱方式の定着装置を有する画像形成装置について、該定着装置は、フィルムの速度を検知する手段と、装置の駆動速度を可変できる手段を持ち、加えて画像形成装置は、画像転写部の振動検知手段を持つことにより、一の被加熱材が圧接ニップ部を通過するときのフィルムの速度を用いて、次の被加熱材のための装置の駆動速度を決定する際に、前記画像転写部の振動状態により装置の駆動速度を補正することにより、被加熱材挟持搬送速度の変動による弊害(画像ブレ等)を、より精度良く解消することができる。
なお、同様な制御として、定着部・転写部のどちらかのモータの負荷を検知し、そこから駆動速度にフィードバックする構成もあるが、定着部・転写部の搬送速度差により被加熱材が摺動を始めてしまうと、モータの負荷と被加熱材の搬送速度との間の相関関係が崩れることから、結果としてフィードバックの精度低下が考えられるため、本発明の方式がより効果的である。
図1は本実施形態例における画像形成装置の概略構成図である。本例の画像形成装置は、画像読み取りスキャナ部を具備させた、転写方式に電子写真プロセスを利用したレーザ複写機である。
この画像形成装置本体Aは、上部に原稿の画像情報を読み取る画像読み取り手段である画像読み取りスキャナ部Bを有し、その下部に画像形成手段(作像部)となる画像形成部Cを有し、さらにその下部にシートデッキDを組み付けて構成されている。
a)画像読み取りスキャナ部B
202は水平に固定配設したプラテンガラスであり、その上に本や厚紙、カール紙等のブック原稿やシート状原稿などを読み取りすべき画像面を下側にして所定の載置基準に従って載置し、原稿圧板203により背面を押圧して静止状態でセットする。
読み取り開始キーを押すと、プラテンガラス202の下面側に配設された、走査系光源201・走査系ミラー204等を含む可動の走査ユニット(光学系ユニット)がプラテンガラス左辺側の実線表示のホームポジションからプラテンガラス下面に沿って右辺側方向である矢印a方向に所定の速度で往復駆動される。
その際に、プラテンガラス202上に載置セットされている原稿の下向きの画像面が左辺側から右辺側に順次に照明走査され、その照明走査光の原稿面での反射光がレンズ205を通して受光素子(光電変換素子)206に入射して光電読み取りされる。読み取られた画像データは、画像処理部で処理され、画像情報電気信号に変換されて、画像形成部Cのレーザスキャナ111に伝送される。
光学系ユニットは所定の往動終点まで移動すると復動に転じられて、始めのホームポジションに戻される。
b)画像形成部C
112は像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光体ドラムと記す)である。この感光体ドラム112は時計方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動され、その回転過程において、帯電器による所定の極性・電位の一様帯電処理を受け、その一様帯電面に画像書き込み光学系113内のレーザスキャナ111による画像情報に対応するレーザ光走査露光がなされ、露光パターンに対応した静電潜像が形成される。
感光体ドラム112面に形成された静電潜像は現像器114によりトナー画像として現像され、そのトナー画像は、感光体ドラム112と転写帯電ローラ115との当接ニップ部である画像転写部において、前記トナー画像と位置が合うように給紙部から所定のタイミングにて給送された被記録材としてのシート(転写用紙、用紙、紙等)に対して順次転写されていく。
画像転写部を通ってトナー画像の転写を受けたシートは感光体ドラム112面から順次分離されて搬送部117を通り定着装置118に搬送され、該定着装置で加熱および加圧されて未定着トナー画像の定着処理を受ける。
一方、シート分離後の回転感光体ドラム112はクリーニング部で転写残トナー等の残留付着汚染物の除去処理を受け、またイレーザランプ等による除電処理を受けた後、繰り返して作像に供される。
定着装置118を通ったシートは、片面プリントモードの場合には、排出ローラ119によって機外に配置された排紙トレイ(もしくはソータ、フィニッシャ)120に排出、積載される。
両面プリントモードの場合には、定着装置118から排出された第1面に対する画像形成済みのシートが排出ローラ119に挟持され、そのシートの後端が分岐点207を通過した時点で排出ローラ119が逆転し、シート両面トレイ121上に一旦載置された後、搬送ローラ104・105により搬送されて、レジストローラ106に到達し、画像転写部に所定の制御タイミングにて再給送されることで、反転された該シートの第2面に対して第1面と同様にして画像が形成された後、排紙トレイ120に排出、積載される。
ここで、画像形成装置本体Aは、上記のようにレーザスキャナ111に画像読み取りスキャナ部Bの画像処理部の処理信号を入力すれば複写機として機能し、外部コンピュータから出力されたプリントデータの画像信号を入力すればプリンタとして機能する。また、他のファクシミリ装置からの信号を受信したり、画像読み取りスキャナ部Bの画像処理部の信号を他のファクシミリ装置に送信したりすれば、ファクシミリ装置としても機能する。
c)シートデッキD
画像形成部Cの下部にはシートカセット1を装着しており、このシートカセット1は下段カセット1aと上段カセット1bの2個で1つの給送ユニットとして構成されている。本例では、2つの給送ユニットU1・U2を装着して4個のカセットを装着するようにしている。上方に位置する1つの給送ユニットU1は装置本体Aに対して着脱可能に取り付けられ、下方の給送ユニットU2はシートデッキDに着脱可能に取り付けられている。そして選択指定されたカセットからそれに収容のシートが一枚ごと自動給紙される。
すなわち、前記カセット1a・1b内に収容されたシートは、給送回転体となるピックアップローラ3により繰り出され、フィードローラ4とリタードローラ5との協働作用により1枚ずつ分離・給送された後、搬送ローラ104・105によって搬送され、レジストローラ106に導かれ、該ローラ106によって画像形成動作に同期するようにして画像形成部Cの画像転写部へと給送される。
また、上記シートカセット1とは別に、手差しトレイ6が装置本体Aの側面に配置されており、該トレイ6上のシートは手差し給紙ローラ7によりレジストローラ106へと繰り出される。
図2は、定着装置118およびその周辺部の構成模式図並びに制御系のブロック図である。
a)定着装置118の概略構成
本例の定着装置118は加圧部材駆動式、テンションレスタイプのフィルム加熱方式の加熱装置である。
11は図面に垂直の方向を長手とする耐熱性樹脂製のステイである。
13はこのステイ11の下面側にステイ長手にそって配設して保持されたセラミックヒータ等の低熱容量加熱体である。セラミックヒータ13は、薄板状のセラミック基板と、該基板の面に長手方向にそって形成具備された抵抗発熱体を基本構成体とする全体に低熱容量の部材であり、抵抗発熱体への電力供給により迅速に発熱・昇温し、温調系で所定の定着温度に温調管理される。
12は上記ヒータ13を含むステイ11に外嵌された円筒状(エンドレスベルト状)の耐熱性のフィルム(定着フィルム)である。この定着フィルム12の内周長とヒータ13を含むステイ11の外周長は定着フィルム12の方を例えば3mm程度大きくしてあり、従って定着フィルム12はヒータ13を含むステイ11に対して周長が余裕を持ってルーズ(テンションレス)に外嵌している。
定着フィルム12は熱容量を小さくしてクイックスタート性を向上させるため、その膜厚は総厚40〜100μm程度とし、耐熱性・離型性・強度・耐久性等のあるポリイミドフィルムの外周表面にPTFE・PFA等のフッ素樹脂に導電剤を添加したコート層を設けたものである。
18はヒータ13との間で定着フィルム12を挟んで圧接ニップ部である定着部Nを形成し、定着フィルム12を駆動する回転体としての定着フィルム加圧ローラであり、アルミニウム・鉄・ステンレス等の芯軸19と、この軸に外装したシリコンゴム等の離型性の良い耐熱ゴム弾性体からなるローラ部18とからなる。また、表面には被記録材としてのシートP、定着フィルム12の搬送性、トナーの汚れ防止等の理由からフッ素樹脂を分散させたコート層を設けてある。
加圧ローラ18は、芯金19の端部が定着装置駆動用モータM2により駆動されることにより、矢印で示した反時計方向に回転駆動される。この加圧ローラ18の回転駆動によって、定着部Nにおける該加圧ローラ18と定着フィルム12の外面との摩擦力で定着フィルム12に回転力が作用し、定着フィルム12はその内面が定着部Nにおいてヒータ13の下面に密接摺動しながらステイ11の外回りを矢印の時計方向に回転駆動される(加圧部材駆動式)。この場合、定着フィルム12の内面とこれが接触摺動するヒータ下面との摺動抵抗を低減化するために両者間に耐熱性グリス等の潤滑剤を介在させるとよい。
また、ステイ11はヒータ13を断熱保持するとともに、定着フィルムの内面ガイド部材となる。
かくして、加圧ローラ18が回転することにより定着フィルム12も回転し、またヒータ13が所定の定着温度に立ち上げられて温調された状態において、定着部Nの回転定着フィルム12と回転加圧ローラ18との間に画像転写部R側から未定着トナー画像を形成担持させた被記録材としてのシートPが搬送されて導入され、定着フィルム12と一緒に定着部Nを挟持搬送されることにより、ヒータ13の熱が定着フィルム12を介してシートPに付与されて未定着トナー画像がシートP面に加熱定着される。
その後、定着部Nを通ったシートPは定着フィルム12面から曲率分離して搬送される。
また、画像転写部Rは感光体ドラム112と転写帯電ローラ115とから構成され、転写帯電ローラ115には加速度センサ150が接続され、画像転写部Rの振動を検知する。
b)定着フィルム速度検知手段と、装置の駆動速度可変手段
図3は、定着装置118の加圧ローラ18および定着フィルム12の一端部側をシート搬送方向上流側から見た斜視図である。
20は定着フィルム12の外面に形成具備されたマーキング部としての光反射材(反射板)である。この光反射材20は定着フィルム12の一端部側の外面で、かつ通紙域外の一部にコートして形成具備させてある。
21は反射型センサであり、上記光反射材20を形成具備させた定着フィルム端部側において光反射材20の回転軌跡位置の上方に取り付けられている。
定着フィルム12の上記の光反射材20は定着フィルム12の回転に伴い回転して反射型センサ21の下を定着フィルム12の1回転につき1回通過する。反射型センサ21は光反射材20からの反射光を検知し、その信号をCPU100に送っている。
CPU100は、その検知信号と定着フィルム12の周長より、定着フィルム12が一周に要する時間を計算し、その回転速度を割り出すことができる。
c)具体的な制御
図2において、24は第1の紙検知センサ(シート検知センサ)であり、レジストローラ106のシート出口側に配設してある。25は第2の紙検知センサであり、定着部Nのシート出口側に配設してある。この第1および第2の紙センサ24・25はそれぞれ図示しないフラグ部が設けてあり、フォトインタラプタ22・23によって、シートPの到着および通過を検知することができる。その検知信号をCPU100に入力する。
(1)1枚目の制御
図4は具体的な制御を表したフローチャートである。
画像形成装置本体の電源をONしたとき、定着装置118の加圧ローラ18の回転駆動が開始され、またヒータ13に通電され、定着部Nが所定の温度になるように制御される。
その間、加圧ローラ18も温度上昇するため、熱膨張を始める。そのため、加圧ローラ18の回転周速度は上昇し、同時に定着フィルム12の回転速度も上昇を始める。
反射型センサ21は、常に定着フィルム周期(回転周期)を検知している。
シートPが、第1の紙検知センサ24に到達すると、フォトインタラプタ22がONになる。この時点で最新の定着フィルム周期のデータD1をCPU100が拾い上げる。
そして、目標の定着フィルム周期Tと比較を行い、定着駆動速度の増減を行うわけであるが、シート1枚目の場合、以下のことを考慮する必要がある。
すなわち、図5は、速度制御しない場合、1枚のシートPが画像形成装置を通過する間の定着フィルム周期の変化を表した図である。これによると、シートPが定着部Nにいる間は定着フィルム周期が長くなることがわかる。その率は、実験より約0.8%であることがわかっている。
すなわち、前述した定着フィルム周期データD1をもとに定着駆動速度を設定してしまうと、実際にシートPを定着している間の定着フィルム速度は所望の速度より遅くなってしまい、すなわち、シートの速度も遅くなり、画像の乱れが生じてしまう。
そこで、定着フィルム周期データD1にシートの通過に伴う定着フィルム周期増加分を補正する紙係数Aを掛け合わした定着フィルム周期データD1aを用いて目標定着フィルム周期Tと比較を行う。
D1a=A*D1 (A:紙係数、本実施例ではA=1.008)
そして、すぐに定着駆動速度の増減を行うことにより、1枚目のシートが定着装置118に到達する時に定着フィルム12の回転速度を所望の速度に維持しておくことができるため、シートPの搬送速度も同様に所望の速度になるはずである。
(2)2枚目以降の制御
1枚目のシートPが、紙検知センサ25に到達すると、フォトインタラプタ23がONになる。
ここで、通紙するシートPの種類や、画像転写部RにおいてシートPに転写された画像の濃度によっては、定着フィルム12の回転速度に対するシートPの搬送速度、すなわち、定着部Nにおける搬送速度と画像転写部Rにおける搬送速度との間に差が生じることがある。
図6は、シートPが画像転写部Rと定着部Nの両方に存在している間の、定着部Nにおける搬送速度と画像転写部Rにおける搬送速度の差と、加速度センサ150によって検知される画像転写部Rにおける振動レベルの関係を示したグラフである。
定着部Nにおける搬送速度と画像転写部Rにおける搬送速度の差により、シートPが定着部N側に引っ張られることで、画像転写部Rで摺動が起こり、その影響で画像転写部Rは振動し、この振動を速度の変化として加速度センサ150で検知している。図6で示したように、定着部Nにおける搬送速度と画像転写部Rにおける搬送速度の差が大きいほど、加速度センサ150の出力は大きくなる。
上述の現象への対処として、加速度センサ150によって、シートPが画像転写部Rと定着部Nの両方に存在している間は画像転写部Rの振動検知を行い、振動レベルから補正係数を求める。
例えば図7で示したように、振動レベルが(イ)の場合には、画像転写部Rにおけるシートの搬送速度と定着部Nでのシート搬送速度がほぼ一致していると判断して、速度の補正は行わない(補正係数=1)。
これに対して、振動レベルが(ロ)の場合には、何らかの原因により、画像転写部Rにおけるシート搬送速度と定着部Nでのシート搬送速度が異なっていると判断し、(加圧ローラ18の速度を遅くする方向に)速度補正をX%行うような補正係数を設定し、あるいは、振動レベルが(ハ)の場合には、何らかの原因により、画像転写部Rにおけるシート搬送速度と定着部Nでのシート搬送速度が異なっていると判断し、速度補正をY%(Y>X)行うような補正係数を設定する。
そして、この時点で最新の定着フィルム周期のデータD2をCPU100が拾い上げる。
このときは、シートPは、定着部Nにいるため、1枚目のときのように紙係数Aを定着フィルム周期データD2に掛け合わせる必要はなく、定着フィルム周期データD2を目標定着フィルム周期Tと比べれば良い。
ここで、モータM2の速度を変化させる必要が出たとき、この時点ですぐにモータM2の速度を変化させると不具合が生じる。すなわち、シートPの後端はまだ画像転写部Rに存在している場合が多く、このときに急に定着装置18でのシートPの速度が変化すると、それによって発生する振動がシートを伝わって画像にブレが生じる可能性がある。
そこで、ここでは、すぐにはモータ速度を変化させず、紙検知センサ24がOFFになったときからE秒後に所望の速度に変化させるようにしてある。E秒とは、シート後端が紙検知センサ24を抜けてから、画像転写部Rを抜けるのに十分な時間で設定してある。すなわち、シートが完全に画像転写部Rを抜けてから、モータM2の速度を変化させる。
次に、2枚目のシートは、ここで設定されたモータスピードで搬送される。そして2枚目のシート先端が、紙検知センサ25に到達すると、フォトインタラプタ23がONになる。この時点で画像転写部Rの振動検知を再開し、最新の定着フィルム周期のデータD3をCPU100が拾い上げる。
そして、定着フィルム周期データD3に振動検知の結果からの補正係数を掛け、それを目標定着フィルム周期Tと比べ、次のモータ速度を決定し、前述した同様のタイミングでモータM2を変化させる。
以降はそれを繰り返せば良い。
以上のように本実施形態例では、定着フィルム12の速度を検知し、それによって被加熱材としてのシートPの搬送速度を予測して、加圧ローラ18の駆動速度を制御するが、予測と実際の駆動速度に差が生じてしまった場合にも、画像転写部Rの振動を検知することによって、さらに詳細な速度補正を行うことが可能となるため、常に安定した画像を得ることができる。
本実施例にはおいては、加熱装置のフィルムをテンションレスな構成として説明したが、フィルムにテンションを与えて配設させても良い。
また、加熱体はセラミックヒータに限られず、その他、例えば電磁誘導発熱性部材とすることもできる。フィルム自体を電磁誘導発熱性部材あるいは電磁誘導発熱性層を含むものにすることもできる。
さらに、本実施例ではマーキング部とマーキングの検知センサの組み合わせを、周辺のフィルムより反射率が高い光反射材と反射光検知型センサで実施したが、マーキング部を周辺のフィルム表面と表面抵抗または誘電率の異なる材質物(金属等)を塗布または蒸着、溶着、接着することでフィルム上に生成し、それを接触式の抵抗検知または誘電率検知センサで検知することも可能である。
さらに、加圧部材はローラ体に限られず、回動ベルトなど他の回転体であっても良い。
また、本実施例で説明したフィルム定着方式の加熱装置に限らず、熱ローラ方式の加熱装置においても熱によるローラ径の変化は生じるため、そちらにも容易に転用可能である。
さらに、振動検知の閾値は2つには限られない。
画像形成装置例の概略構成図。 定着装置及びその周辺部の構成模式図、ならびに制御系のブロック図。 定着装置の加圧ローラ及び定着フィルムの一端部側をシート搬送方向上流側から見た斜視図。 具体的な制御を示したフローチャート。 速度制御しない場合、1枚のシートが画像形成装置を通過する間の定着フィルム周期の変化を表した図。 ローラ間の速度差と検知される振動レベルとの関連図。 振動レベルと補正係数の関連図。
符号の説明
A 画像形成装置本体
B 画像読み取りスキャナ部
C 画像形成部
D シートデッキ
112 感光体ドラム
115 転写ローラ
R 画像転写部
118 定着装置
11 ステイ
12 定着フィルム
13 ヒータ(加熱体)
18 加圧ローラ
M2 加圧ローラ駆動モータ
20 光反射材
21 反射型センサ
22、23 フォトインタラプタ
24、25 紙検知センサ
100 CPU
101 モータドライバ
150 加速度センサ

Claims (5)

  1. 被記録材に対する画像転写部と、
    前記画像転写部から搬送された被記録材上の未定着画像を加熱定着する加熱装置とを有する画像形成装置において、
    前記画像転写部の振動を検知する振動検知手段を有し、
    前記加熱装置は、加熱体と、前記加熱体に圧接され駆動回転される圧接部材とを有し、前記加熱体と前記加圧部材とで形成される圧接ニップ部に、上流側の前記画像転写部から搬送された被記録材を導入して挟持搬送させることにより、前記加熱体の熱を、被記録材へ付与する加熱装置であり、さらに、前記加熱装置の駆動速度の検知手段と、前記加熱装置の駆動速度を可変できる手段と、一の被記録材が前記圧接ニップ部を通過するときの速度を用いて、次の被記録材のための装置の駆動速度を決定する速度決定手段と、前記画像転写部の振動検知手段の検知結果に応じて、前記速度決定手段によって決定された速度に補正を施す補正手段と、を有する加熱装置であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、前記加熱装置は、無端フィルムを有し、前記加熱体は、同フィルムを挟んで圧接部材に接触するよう構成することで、上流側の前記画像転写部から搬送された被記録材に対して、前記圧接ニップ部において、加熱体の熱を前記フィルムを介して被記録材へ付与する加熱装置であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2記載の画像形成装置において、前記加熱装置は、前記フィルムに具備されたマーキング部と、
    同マーキング部を検知する検知手段と、
    同検知手段のマーキング部検知時間間隔からフィルムの回転速度を演算するフィルム速度検知手段とを有し、
    前記速度決定手段は、前記フィルム速度検知手段により検知された速度に基づいて同装置の駆動速度を決定することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1記載の画像形成装置において、前記振動検知手段は、加速度センサであることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1記載の画像形成装置において、前記振動検知手段は、同一の被加熱材が圧接ニップ部と画像転写部の両方にまたがって存在する時にのみ、振動検知を実施することを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015509264A (ja) * 2011-12-30 2015-03-26 コーロン インダストリーズ インク 透明電極
JP2017003776A (ja) * 2015-06-10 2017-01-05 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置

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