JP2002169399A - 加熱定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

加熱定着装置及び画像形成装置

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JP2002169399A
JP2002169399A JP2000370139A JP2000370139A JP2002169399A JP 2002169399 A JP2002169399 A JP 2002169399A JP 2000370139 A JP2000370139 A JP 2000370139A JP 2000370139 A JP2000370139 A JP 2000370139A JP 2002169399 A JP2002169399 A JP 2002169399A
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heat
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Kenji Karashima
賢司 辛島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加圧ローラ表面へのトナーの固着を防止して
記録材の汚れやジャムといった問題を防止できる加熱定
着装置及び画像形成装置を提供する。 【解決手段】 加圧ローラCを駆動させて定着部材10
0を従動させるよう構成した加熱定着装置Aにおいて、
定着部材100の表面粗さRzを3μm≦Rz≦10μ
mとする。更には加圧ローラCの表面硬度を50度以
下、表面粗さRzをRz≦2μmとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電子写真や
静電記録方式にて画像形成する画像形成装置、および斯
かる画像形成装置において記録材上にトナーを永久固着
するために用いられる加熱定着装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、画像形成方式の一例である電子写
真方式において、記録材上に顕画像化されたトナー像の
定着は、所定の温度に制御された加熱ローラと、表面に
弾性層を有して前記加熱ローラに圧接する加圧ローラと
によって、記録材を加熱、加圧しながら挟持搬送するこ
とにより行う装置(熱ローラ装置)が一般的である。
【0003】しかしながら、最近では省電力化、及び電
源投入から画像出力までの時間短縮を実現するために、
特開昭63−313182号公報、特開平2−1578
78号公報等に記されているように、少なくとも固定支
持された加熱手段と、該加熱手段が内部に挿通している
定着部材である円筒型耐熱フィルム(以下、「定着フィ
ルム」と称する。)とで構成されるヒータユニットを有
し、加圧ローラで記録材をヒータユニットに圧接させ
て、加熱手段を構成する加熱体の熱を定着フィルムを介
して記録材へ付与することで記録材表面に形成担持され
ている未定着画像(トナー像)を、記録材表面に加熱定
着させるフィルム加熱定着装置(以下、「加熱定着装
置」と称する。)が提案され、実用化されている。
【0004】このような加熱定着装置の一例を図2の横
断面図に示し、以下に説明する。
【0005】図2に示す加熱定着装置Aは、ヒータユニ
ットBと加圧ローラCを備え、ヒータユニットBと加圧
ローラCは、間に記録材Pを挟むことが可能で、加圧ロ
ーラCと、ヒータユニットBの外周部分に位置する円筒
状の定着フィルム100が回転することによって、記録
材Pを搬送するように、互いに当接して、構成されてい
る。
【0006】ヒータユニットBを構成する加熱手段の加
熱体であるヒータ2は、記録材Pの搬送方向に交差する
方向を長手とする絶縁性、耐熱性、低熱容量のセラミッ
ク基板21と、その表面に長手に沿って印刷された抵抗
発熱体22と、セラミック基板21の抵抗発熱体22の
印刷面とは反対側で、基板21に接触させて設けた温度
検知素子3(サーミスタ等)を基本とするものである。
【0007】ヒータユニットBにおいて、加熱手段は次
のように構成される。
【0008】ヒータ2は、フィルムガイド(ヒータステ
ー)4に、抵抗発熱体22が印刷された方と反対側の面
を接触させて、断熱、固定支持されている。図2に示し
た加熱定着装置Aでは、フィルムガイド4は横断面が2
つのL字が、右側のL字を裏返しにして向かい合った形
で、左右外枠が円弧状になっており、この2つの向かい
合ったL字の間で且つその底部分に、セラミック基板2
1が、組み込まれている。ヒータ2に印刷された抵抗発
熱体22の露呈面は定着フィルム100を介して記録材
に当接される。フィルムガイド4と接触ヒータ2の温度
制御は、制御手段(図示せず)が、ヒータ2の記録材に
当接しない面に取付けられた温度検知素子3の出力に応
じて、電源(図示せず)から抵抗発熱体22に対して通
電して制御を行うことにより実施される。つまり、ヒー
タ2が異常昇温した場合、その情報を温度検知素子3か
ら受け取った前記制御手段がスイッチング素子を制御し
て通電を遮断するようになっている。
【0009】更に、ヒータ2、サーミスタ3、フィルム
ガイド4等を備えた加熱手段が加圧ローラCにより加圧
された際に変形しないために、横断面逆U字形の補強板
金5が、フィルムガイド4の内側に設けられる。
【0010】フィルムガイド4と補強板金5によって筒
状にされた加熱手段の外周に回動自在の定着フィルム1
00を巻架させて、ヒータユニットBが構成されてい
る。なお、定着フィルム100はその内周径が少なくと
も補強板金5を含むフィルムガイド4の外周径より大き
くなるように構成されている。
【0011】筒状の定着フィルム100は、例えば図3
に示すように基層に厚さ40〜60μmのポリイミドフ
ィルム101を用い、その外周面(記録材及びトナー像
と接触する面)に離型層である、厚さ40〜60μmの
低抵抗層102及びPFA中にPTFEを分散させた中
抵抗層103が形成されている。
【0012】加圧ローラCは、例えば詳しくは図4に示
すように、芯金6、耐熱ゴムのゴム弾性層7、接着層
8、フッ素ゴムラテックス層9、最外層のFEP層10
により構成され、図2で示すように、ヒータ2に対し不
図示の加圧手段により総圧5〜15kgfの圧力で加圧
されている。さらに、加圧ローラCは不図示の駆動系に
より回転駆動(図2で反時計回り)される。これによ
り、フィルム100がヒータ2の抵抗発熱体22表面に
密着摺動して、フィルムガイド4の周囲を加圧ローラに
従動して(図2で時計方向)に回転する。このとき、ヒ
ータ2とフィルム100の内面の摺動摩擦を軽減するた
めに、両者の間に耐熱性のグリスを介在させている。
【0013】以上の構成により、フィルム100と加圧
ローラCの間に記録材Pが案内され、ニップ部Nを通過
することで、記録材P上のトナー像Tは記録材P上に加
熱定着される。
【0014】上記加熱定着装置Aは、従来一般的である
熱ローラ定着装置に比べ、ヒータ部の熱容量を十分の一
にすることが可能であり、かつ昇温の速い発熱体を用い
ることが可能であるため、加熱部分が定着可能となる温
度に達するまでの時間を数秒から十数秒程度にすること
が可能である。よって熱ローラ定着装置においては実現
が困難であったオンデマンド定着が可能となる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
多くの定着装置においては、装置の小型化、コストダウ
ン等の目的でクリーニング装置を持たないものが多くな
ってきている。さらに近年の高画質化を目脂したトナー
の小粒化もクリーニング手段でのクリーニングを困難な
ものとし、この傾向に拍車をかけている。
【0016】一方で、紙を長期に保存するために酸性か
ら中性紙への移行が進み、紙のてん料として炭酸カルシ
ウムが多く使われるようになってきている。さらには、
再生紙等には炭酸カルシウムとタルクといった複数の無
機材料をてん料として含むものが増えてきている。
【0017】ところがこのようなてん料は、加圧ローラ
や定着ローラや定着フィルムに付着して離型性を低下さ
せるといった弊害がある。このため定着ローラや定着フ
ィルムや加圧ローラの表面にはトナーが堆積して画像上
に汚点を生じたり、あるいは紙を周囲に巻き付かせてジ
ャムを生じたりするといった問題を起こす。その防止法
として表面硬度を50度以下、表面粗さRzをRz≦3
μmとした加圧ローラを用いる方法が提案されている。
【0018】しかしながら前記特徴を備えた加圧ローラ
を用いても従動定着部材の表面に付着したトナー汚れが
加圧ローラ側についてしまう場合があり加圧ローラへの
トナー付着を確実に防止することはできない。
【0019】従って、本発明の目的は、更に定着部材表
面に付着したトナーが加圧ローラ表面へ付着することを
軽減して、画像の汚れやジャムが発生するのを防止でき
る加熱定着装置及び画像形成装置を提供することであ
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
加熱定着装置及び画像形成装置にて達成される。要約す
れば、第1の本発明によれば、加熱体を備えた加熱手段
と、記録材を搬送するための定着部材と、芯材の周囲に
耐熱弾性層を被覆し、最外層に樹脂層を設けた加圧ロー
ラとを備え、この加圧ローラを駆動させることによっ
て、加圧ローラに圧接している前記定着部材を従動させ
るよう構成した加熱定着装置において、前記定着部材の
表面粗さRzを3μm≦Rz≦10μmとしたことを特
徴とする加熱定着装置が提供される。
【0021】第2の本発明によると、記録材に未定着画
像を形成する手段を具備した画像形成装置で、加熱体を
備えた加熱手段と、記録材を搬送するための定着部材
と、芯材の周囲に耐熱弾性層を被覆し、最外層に樹脂層
を設けた加圧ローラとを備え、この加圧ローラを駆動さ
せることによって、加圧ローラに圧接している前記定着
部材を従動させるよう構成した加熱定着装置を具備した
画像形成装置において、前記定着部材の表面粗さRzを
3μm≦Rz≦10μmとしたことを特徴とする画像形
成装置が提供される。
【0022】第1、第2の本発明の一実施態様による
と、前記加圧ローラの表面硬度を50度以下とする。
【0023】第1、第2の本発明の他の実施態様による
と、前記加圧ローラの表面粗さをRz≦2μmとする。
【0024】第1、第2の本発明の他の実施態様による
と、前記定着部材は、固定された前記加熱手段の外周を
回動自在の円筒型フィルムあるいはローラタイプであ
る。
【0025】第1、第2の本発明の他の実施態様による
と、前記定着部材が、前記加熱手段と一体化されてい
る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る加熱定着装置
及び画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0027】実施例1 図1に、本発明の画像形成装置の一実施例である電子写
真方式の画像形成装置の構成図を示す。
【0028】本実施例において、給紙カセット11から
記録材である記録紙が給紙され、搬送路途中に設けられ
たトップセンサー12で記録紙の先端が認識され、これ
に同期して感光ドラム15に画像形成が行われる。
【0029】感光ドラム15上には、帯電ローラ14に
よって一様な帯電がなされる。この後、レーザー光学系
13からの画像露光Lによって、記録紙の搬送に同期し
て、感光ドラム15上に潜像が形成され、この潜像に現
像器16によりトナーを選択的に付着させることで、ト
ナー像としての顕像が形成される。感光ドラム15上の
トナー像は、記録紙を介して転写ローラ19からトナー
と逆の極性の電圧を印加することによって、記録紙上に
転写される。
【0030】記録紙上に転写されたトナー像は、定着装
置Aにおいて、熱と圧力をかけられることで記録紙上に
固着される。継いで記録紙は搬送ローラ69a、69b
によって搬送され、装置上面のトレイ70上に積載され
る。
【0031】一方、感光ドラム15上に残ったトナーと
紙粉は、クリーナー17によって除去される。
【0032】次に、加熱定着装置Aについて図2を参照
して説明する。
【0033】本実施例に用いる加熱定着装置の全体構成
及び作動態様は、従来例で説明してきた加熱定着装置A
と同じなのでその構成及び作動態様についての詳しい説
明は省略する。
【0034】本実施例では、加熱定着装置Aは図3で示
す構成の定着フィルム100を用いた加熱ユニットB、
及び図4で示す構成の加圧ローラCを有する。
【0035】本実施例にて定着部材としての定着フィル
ム100は、図3に示すように、例えばポリイミドから
なる基層101を内側として、低抵抗層102、PFA
とPTFEの混合体に導電材を分散させた中抵抗層10
3を順に外側に重ねた筒状フィルムである。本実施例に
て加圧ローラCは、図4に示すように、例えば金属製の
芯金6の周囲に、内側から外側に向けて、耐熱ゴムから
なるゴム弾性層7、接着層8、フッ素ゴムラテックス層
9、FEP層10が順に積層して構成されている。
【0036】本実施例の加熱定着装置Aにおいて、加圧
ローラC表面のトナーによる汚れは、定着フィルム10
0の表面粗さRz(JISに定められたRz)を3μm
以上に大きくすることによって減少する。その理由とし
ては、加圧ローラCに対して従動する定着フィルム10
0の表面粗さRzを大きくすることにより加圧ローラC
と定着フィルム100との摺動抵抗が大きくなり、定着
フィルム100と加圧ローラCの速度差が小さくなるた
めに加熱定着装置Aの記録紙P搬送の前、中、後回転等
での定着フィルム100から加圧ローラCへのトナーの
こすりつけによる移動が減少するためと考えられる。
【0037】しかし、表面粗さRzが大きくなりすぎる
と逆に定着フィルム100表面の離型性は低下してしま
い定着フィルム100が汚れやすくなり、画像Tの一部
が定着フィルム100に移り、それが定着フィルム10
0の1周回転後の記録材である記録紙P上などに画像不
良として現れる所謂オフセットが発生したり、記録紙P
に厚紙などを使用した場合に定着フィルム100表面の
凸部の周りの領域の定着性が弱くなり画像白抜けなどの
画像不良が発生する。
【0038】したがって、本実施例において、加熱ユニ
ットBにおける定着フィルム100の表面粗さRzは3
μm≦Rz≦10μmとされる。
【0039】定着フィルム100表面粗さRzと加圧ロ
ーラCの汚れの相関関係を以下の実験例に照らし合わせ
て説明する。
【0040】実験例1 下記の構造の加圧ローラCと、定着フィルム100とし
て表面粗さRzの異なる定着フィルムを、図2
の構成の加熱定着装置Aに組み込み、記録紙Pとしてプ
ロパーボンド紙90g/cm2を用いてハーフトーン画
像を10分間隔で2枚づつ出力させ、合計30枚通過さ
せたときの加圧ローラC上のトナーによる汚れを観察し
た。なお、実験前に各定着フィルムと加圧ロー
ラCの表面粗さRz、表面硬度、ゴム硬度を測定した。
その際、表面硬度を高分子計器(株)製マイクロ硬度
計、ゴム硬度Asker−C硬度をAsker−C硬度
計にて測定した。
【0041】加圧ローラC構成: ローラ径:20mm 芯金6:芯金材質 アルミニウム、芯金長さ260mm ゴム弾性層7:ゴム材質 シリコーンゴム ゴム面長230mm、ゴム厚3.5mm 接着層8:ダイキン工業(株)製接着剤GLP−103 フッ素ゴムラテックス層9:ダイキン工業(株)製フッ
素ラテックスGLS213の100重量部に対してダイ
キン工業(株)製ND1を5重量部、硬化剤を8重量部
混合したものを塗布して焼成し、約25μmの層に形成
された層 FEP層10:ダイキン工業(株)製ND1を塗布して
焼成し5μmの層に形成された層 ゴム硬度:Asker−C52度、 表面硬度:50度 表面粗さRz: 1.2μm 定着フィルム100: 定着フィルム構成:フィルム内径24mm、フィルム
長さ228mm、 基層101:厚さ50μmの熱伝導フィラーを分散させ
たポリイミド製円筒フィルム 低抵抗層102:ポリアミドイミド樹脂とフッ素樹脂の
混合体にカーボンを分散させた低抵抗層 中抵抗層103:PFAとPTFEの混合体に導電材を
分散させた中抵抗層表面粗さRz 1.5μm 定着フィルム構成:上記定着フィルムと同様の構成 表面粗さRz 3.0μm 定着フィルム構成:フィルム内径、フィルム長、基層
101、中抵抗層103:フィルムと同様 低抵抗層102:ポリアミドイミド樹脂とフッ素樹脂の
混合体にカーボンを分散させるとともに粒形8μmのガ
ラスビーズを分散させた低抵抗層、 表面粗さRz 7μm 定着フィルム構成:フィルム内径、フィルム長、基層
101、中抵抗層103:フィルムと同様 低抵抗層102:ポリアミドイミド樹脂とフッ素樹脂の
混合体にカーボンを分散させるとともに粒形10μmの
ガラスビーズを分散させた低抵抗層、 表面粗さRz 10μm 以上の実験結果を以下の表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】ここで各加圧ローラCの汚れレベルの判定
としては、見た目にトナー汚れがないものを○、トナー
の付着は見られるが許容できるレベルのものを△、あま
りにも汚れのひどいものを×とした。
【0044】実験例1において、本実施例の加熱定着装
置Aにおける定着フィルム100に該当する定着フィル
ムは定着フィルムの表面粗さRzが3μm≦Rz≦10
μmの範囲にある定着フィルムで、いずれも表面
粗さが上記範囲外にある定着フィルムに比べて加圧ロ
ーラCの汚れが改善されている。また、ここで用いた加
圧ローラCは、表面硬度は50度以下、表面粗さRzは
3μm以下で、既に従来の加圧ローラCの汚れ改善対策
がなされたものであるが、定着フィルム100の表面粗
さRz範囲を特定したことで、更なる加圧ローラCの汚
れ改善がなし得ることが、この実験例から明らかであ
る。
【0045】実施例2 本実施例では、実施例1の加熱定着装置Aに設けた3μ
m≦Rz≦10μmの表面粗さRzをもつ定着フィルム
100を用いた上に、図2の加圧ローラCの表面硬度を
50度以下として、加熱定着装置Aにおける加圧ローラ
Cのトナーによる汚れを改善する。
【0046】加圧ローラCの表面硬度を下げることによ
って、定着フィルム100とのニップ部Nにおけるグリ
ップ力が大きくなり、定着フィルム100の従動性を増
大させて加圧ローラCと定着フィルム100間のスリッ
プを減少させ、加圧ローラCへのトナーの付着量が減少
し、加圧ローラCの汚れが少なくなる。
【0047】加圧ローラの表面硬度は、40度程に下げ
れば効果が現れるが、低ければ低いほど好適であり、極
限にまで下げた表面硬度であってもよい。
【0048】本実施例に用いる加熱定着装置の構成及び
作動態様は、図2で説明してきた加熱定着装置Aと同じ
で、定着フィルム101や加圧ローラCに関しても、図
2、図3で説明してきたものと同じ構成なので、その構
成についての詳しい説明は省略する。
【0049】次に、加圧ローラCの表面硬度と加圧ロー
ラCの汚れの相関関係を実験例2で説明する。
【0050】実験例2 加圧ローラCとして以下のように表面硬度が異なる3本
の加圧ローラを作成し、及び実験例1で用いた定
着フィルムを使用し、図2の加熱定着装置Aに取付
け、実験例1と同様の実験をした。なお、実験例1と同
様、定着フィルムの表面粗さRzと各加圧ローラ
の表面硬度、ゴム硬度Asker−C硬度及び表面粗
さRzを実験前に測定した。
【0051】加圧ローラC 加圧ローラ構成:ローラ径20mm 芯金6:芯金材質 アルミニウム、芯金長さ260mm ゴム弾性層7:ゴム材質 シリコーンゴム、ゴム面長2
30mm、ゴム厚3.5mm、 接着層8:ダイキン工業(株)製接着剤GLP−103 フッ素ゴムラテックス層9:ダイキン工業(株)製フッ
素ラテックスGLS213の100重量部に対して、ダ
イキン工業(株)製ND1を5重量部、硬化剤を8重量
部混合したものを塗布して焼成し、約25μmの層に形
成された層 FEP10:ダイキン工業(株)製ND1を塗布して焼
成し5μmの層に形成された層 ゴム硬度Asker−C52度、 表面硬度50度 表面粗さRz 1.2μm 加圧ローラ構成:ローラ径、芯金6、ゴム弾性層7、
接着層8:加圧ローラと同様 フッ素ゴムラテックス層9:ダイキン工業(株)製フッ
素ラテックスGLS213の100重量部に対してダイ
キン工業(株)製ND1を5重量部、硬化剤を5重量部
混合したものを塗布して焼成し、約10μmの層に形成
された層 FEP10:ダイキン工業(株)製ND1を塗布して焼
成し10μmの層に形成された層 ゴム硬度Asker−C52度 表面硬度41度 表面粗さRz 1.1μm 加圧ローラ構成:ローラ径、芯金6、ゴム弾性層7、
接着剤層8:加圧ローラと同様 フッ素ゴムラテックス層9:ダイキン工業(株)製フッ
素ラテックスGLS213の100重量部に対してダイ
キン工業(株)製ND1を5重量部、硬化剤を10重量
部混合したものを塗布して焼成し、約30μmの層に形
成された層 FEP10:ダイキン工業(株)製ND1を塗布して焼
成し10μmの層に形成された層 ゴム硬度Asker−C53度 表面硬度53度 表面粗さRz 1.0μm 以上の実験結果を以下の表2に示す。
【0052】
【表2】
【0053】ここで各加圧ローラ汚れレベルの判定とし
ては、見た目にトナー汚れがないものを○、トナーの付
着は見られるが許容できるレベルのものを△、あまりに
も汚れのひどいものを×とした。
【0054】定着フィルムは表面粗さRzが3μmで
あり、実施例1に示した定着フィルムの表面粗さRzの
3μm≦Rz≦10μmの範囲内にある。上記の加圧ロ
ーラの表面粗さRzはほぼ同一であり、この場
合、表面硬度に加圧ローラの汚れ度が相関している。表
2に示される加圧ローラのうち、本実施例におけ
る表面硬度が50度以下の加圧ローラCに該当するの
は、加圧ローラであり、表面硬度が50度より大き
い加圧ローラに比べて加圧ローラ汚れが改善されてい
る。
【0055】実施例3 本実施例では、実施例1の加熱定着装置Aに設けた3μ
m≦Rz≦10μmの表面粗さRzをもつ定着フィルム
100を用いた上に、加圧ローラCの表面粗さRzをR
z≦2μmとして、加圧ローラCのトナーによる汚れを
改善する。
【0056】加圧ローラCの表面が粗くなると、離型性
が低下してトナーが付着しやすくなるので、加圧ローラ
Cの表面粗さRzを小さくして、加圧ローラCの汚れを
少なくする。加圧ローラの表面粗さRzは、小さければ
小さいほど好適であり、Rz=2μmで効果が現れる
が、極限まで小さい表面粗さRzであってもよい。
【0057】本実施例に用いる定着装置の構成及び作動
態様は、図2で説明してきた定着装置Aと同じで、定着
フィルム100や加圧ローラCに関しても、図2、図3
で説明してきたものと同じ構成なので、その構成につい
ての説明は省略する。
【0058】次に、加圧ローラCの表面粗さと加圧ロー
ラ汚れの相関関係を実験例3で説明する。
【0059】実験例3 加圧ローラCとして、実験例2で用いた加圧ローラ
と、以下のように表面粗さが異なる2本の加圧ローラ
を図4の定着装置Aに取付けて実験1、2と同様の実
験をした。定着フィルム100として、表面粗さRzが
3μm≦Rz≦10μmの実験例1、2で用いた定着フ
ィルムを用いた。なお、実験例1、2と同様、定着フ
ィルムの表面粗さRzと各加圧ローラの表面硬
度、ゴム硬度Asker−C硬度及び表面粗さRzを実
験前に測定した。
【0060】加圧ローラC: 加圧ローラ:実験2と同様のもの 加圧ローラ構成:加圧ローラと同様の構成 ゴム硬度Asker−C52度 表面硬度41度 表面粗さRz 2μm 加圧ローラ構成:加圧ローラと同様の構成 ゴム硬度Asker−C52度 表面硬度41度 表面粗さRz 3μm 以上の実験結果を以下の表3に示す。
【0061】
【表3】
【0062】ここで各加圧ローラ汚れレベルの判定とし
ては、見た目にトナー汚れがないものを○、トナーの付
着は見られるが許容できるレベルのものを△、あまりに
も汚れのひどいものを×とした。
【0063】定着フィルムは表面粗さRzが3μmで
あり、実施例1に示した定着フィルムの表面粗さRzの
3μm≦Rz≦10μmの範囲内にある。加圧ローラ
の表面硬度はいずれも41度であり、表3に示すよ
うに、加圧ローラの表面粗さの差により加圧ローラの汚
れに違いが見られ、さらには表面粗さが小さい方が汚れ
が少なくなる傾向が見られた。
【0064】本実施例の加熱定着装置Aにおける加圧ロ
ーラCの表面粗さRz≦2μmの範囲にあるのは上記の
実験例3における加圧ローラのうち、加圧ローラ
、であり、表面粗さが3μmである加圧ローラよ
り加圧ローラ汚れは改善されている。
【0065】上記実施例1、2、3にて、加熱定着装置
Aの、 a)定着フィルム101の表面粗さRzは3μm≦Rz
≦10μmである。
【0066】b)加圧フィルムCの表面硬度は50度以
下である。
【0067】c)加圧フィルムCの表面粗さRzはR≦
2μmである。
【0068】という3つの特徴を述べたが、本発明の加
熱定着装置Aはこれらの3つの特徴のうち少なくとも
a)の条件を備えている。
【0069】なお、実施例1、2、3では定着部材とし
て従動タイプの定着フィルムを用いて説明を行ったが、
本発明は定着フィルムに限定されるものではなく、ロー
ラタイプの定着部材にも応用可能である。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の加熱定着
装置及び画像形成装置は、加熱体を備えた加熱手段と、
記録材を搬送するための定着部材と、芯材の周囲に耐熱
弾性層を被覆し、最外層に樹脂層を設けた加圧ローラと
を備え、この加圧ローラを駆動させることによって、加
圧ローラに圧接している定着部材を従動させるよう構成
し、更に、定着部材の表面粗さRzを3μm≦Rz≦1
0μmとした構成であるので、加圧ローラと定着部材間
の速度差を小さくすることができ、定着部材上に付着し
たトナーが加圧ローラ表面に付着するのを軽減できる。
更に加圧ローラの表面硬度を50度以下、表面粗さRz
をRz≦2μmとすることで、加圧ローラへのトナーの
付着による画像不良やジャム発生時の紙の巻付を防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される画像形成装置の一実施例の
構成を示す断面図である。
【図2】本発明の加熱定着装置の一実施例の構成を示す
断面図である。
【図3】本発明の加熱定着装置で使用し得る定着フィル
ムの一実施例の構成を示す断面図である。
【図4】本発明の加熱定着装置で使用し得る加圧ローラ
の一実施例の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
A 加熱定着装置 B ヒータユニット C 加圧ローラ 2 加熱体(ヒータ) 3 温度検知素子 4 フィルムガイド 5 補強板金 6 加圧ローラ芯金 7 加圧ローラゴム弾性層 8 加圧ローラ接着層 9 加圧ローラフッ素ラテックス層 10 加圧ローラFEP層 21 ヒータセラミック基板 22 ヒータ抵抗発熱体 100 定着部材(定着フィルム) 101 フィルム基層 102 フィルム低抵抗層 103 フィルム中抵抗層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16C 13/00 F16C 13/00 D E H05B 3/00 335 H05B 3/00 335 Fターム(参考) 2H033 AA14 AA39 BA25 BB18 BB30 BB37 BE03 3J103 AA02 AA15 AA33 AA51 BA31 BA41 FA02 FA05 FA07 FA09 GA02 GA57 GA58 GA60 GA66 HA03 HA04 HA05 HA12 HA15 HA37 HA53 HA54 3K058 AA00 BA18 CA61 DA04 DA22 GA06

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱体を備えた加熱手段と、記録材を搬
    送するための定着部材と、芯材の周囲に耐熱弾性層を被
    覆し、最外層に樹脂層を設けた加圧ローラとを備え、こ
    の加圧ローラを駆動させることによって、加圧ローラに
    圧接している前記定着部材を従動させるよう構成した加
    熱定着装置において、 前記定着部材の表面粗さRzを3μm≦Rz≦10μm
    としたことを特徴とする加熱定着装置。
  2. 【請求項2】 前記加圧ローラの表面硬度を50度以下
    としたことを特徴とする請求項1の加熱定着装置。
  3. 【請求項3】 前記加圧ローラの表面粗さをRz≦2μ
    mとしたことを特徴とする請求項1又は2の加熱定着装
    置。
  4. 【請求項4】 前記定着部材は、固定された前記加熱手
    段の外周を回動自在の円筒型フィルムあるいはローラタ
    イプであることを特徴とした請求項1、2又は3の加熱
    定着装置。
  5. 【請求項5】 前記定着部材が、前記加熱手段と一体化
    されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの
    項に記載の加熱定着装置。
  6. 【請求項6】 記録材に未定着画像を形成する手段を具
    備した画像形成装置で、加熱体を備えた加熱手段と、記
    録材を搬送するための定着部材と、芯材の周囲に耐熱弾
    性層を被覆し、最外層に樹脂層を設けた加圧ローラとを
    備え、この加圧ローラを駆動させることによって、加圧
    ローラに圧接している前記定着部材を従動させるよう構
    成した加熱定着装置を具備した画像形成装置において、
    前記定着部材の表面粗さRzを3μm≦Rz≦10μm
    としたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記加圧ローラの表面硬度を50度以下
    としたことを特徴とする請求項6の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記加圧ローラの表面粗さをRz≦2μ
    mとしたことを特徴とする請求項6又は7の画像形成装
    置。
  9. 【請求項9】 前記定着部材は、固定された前記加熱手
    段の外周を回動自在の円筒型フィルムあるいはローラタ
    イプであることを特徴とした請求項6、7又は8の画像
    形成装置。
  10. 【請求項10】 前記定着部材が、前記加熱手段と一体
    化されていることを特徴とする請求項6〜9のいずれか
    の項に記載の加熱定着装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008129089A (ja) * 2006-11-16 2008-06-05 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置

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