JP2000112272A - 像加熱装置、定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

像加熱装置、定着装置及び画像形成装置

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JP2000112272A
JP2000112272A JP29296098A JP29296098A JP2000112272A JP 2000112272 A JP2000112272 A JP 2000112272A JP 29296098 A JP29296098 A JP 29296098A JP 29296098 A JP29296098 A JP 29296098A JP 2000112272 A JP2000112272 A JP 2000112272A
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heating
fixing
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roller
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Akira Kato
加藤  明
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 静電力による汚れの発生を抑えて該汚れの蓄
積による不具合を防止した像加熱装置、定着装置及び画
像形成装置を提供すること。 【構成】 一対の回転体25,26を接触させて加熱ニ
ップ部Nを構成し、画像を担持した記録材Pを該加熱ニ
ップ部Nにて挟持搬送しつつ加熱する像加熱装置11に
おいて、該回転体間の電位差を100V以下にするこ
と。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、像加熱装置、定着
装置及び画像形成装置に関するものであり、複写機・レ
ーザープリンタ・ファクシミリ等の電子写真プロセスを
用いる画像形成装置に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、複写機・プリンタ・ファクシミ
リ等の画像形成装置における加熱定着装置、すなわち、
電子写真方式・静電記録方式・磁気記録方式等の適宜の
画像形成プロセスにより加熱定着性の顕画剤(トナー)
を用いて記録材(転写材シート・印刷紙・エレクトロフ
ァックスシート・静電記録シート等)の表面に間接(転
写)方式、又は直接方式で形成された未定着トナー像
(目的の画像情報に対応した未定着顕画剤像)を記録材
に熱定着させるための加熱装置としては、従来一般に、
熱ローラ方式の加熱装置が多用されていた。
【0003】この熱ローラ方式の加熱装置は、ハロゲン
ヒータ等の内蔵熱源により加熱して所定の温度を維持さ
せた加熱ローラ(定着ローラ)と、これに圧接させた弾
性を有する加圧ローラとの圧接ニップ部(定着ニップ
部)に記録材を導入して狭持搬送させることで定着ロー
ラの熱で記録材表面の未定着トナー像を熱定着させるも
のである。
【0004】最近では、フィルム加熱方式の加熱装置が
提案され、実用化されている(例えば、特開昭63−3
13182号公報・特開平1−263679号公報・特
開平2−157878号公報・特開平4−44075〜
44083号公報・特開平4−204980〜2049
84号公報等)。
【0005】この加熱装置は、支持部材に固定支持させ
た加熱体に被加熱材としての記録材を、耐熱性・薄肉の
フィルム材を介して密着させ、該フィルム材を加熱体と
接触させた状態で移動させて該加熱体の熱を記録材へフ
ィルム材を介して与える方式・構成のものであり、未定
着トナー画像を記録材表面に永久固着像として熱定着処
理する装置として活用できる。
【0006】このようなフィルム加熱方式の加熱装置
は、加熱体として、昇温の速い低熱容量のもの、例え
ば、絶縁性・良熱伝導性のセラミック基材と、この基材
の表面に設けられた通電により発熱する抵抗発熱層を基
本構成体とする、いわゆるセラミックヒータを用いるこ
とができ、またフィルム材として薄膜で低熱容量のもの
を用いることができるので、短時間に加熱体の温度を上
昇させることができ、スタンバイ時に加熱体へ電力供給
をする必要がなく、被加熱材としての記録材をすぐに通
紙しても記録材が定着ニップ部に到達するまでに加熱体
を所定温度までに十分昇温させることができ、ウェイト
タイムの短縮化(クイックスタート性:オンデマンドで
作動)や省電力化が可能となるうえ、さらに画像形成装
置本体の装置内の昇温を抑えることができる等の利点を
有し、効果的なものである。
【0007】ここで、記録材表面に担持された未定着ト
ナーは、その全てが適度に加熱溶融されて、記録材表面
に定着されるのが理想的であるが、溶けきらないコール
ドオフセット状態のトナーや溶けすぎたホットオフセッ
ト状態のトナーが存在すると、これらのトナーが、記録
材表面に接する定着ローラや定着フィルムに転移する。
また、静電的に定着ローラ又は定着フィルムにオフセッ
トするトナー等も存在し、これらの定着ローラや定着フ
ィルムに転移したトナーは紙間や前回転・後回転等で加
圧ローラにさらに転移する。これにより定着ローラ又は
定着フィルム、そして加圧ローラに付着して、トナー汚
れを発生させることになる。
【0008】これら、トナー汚れを蓄積させないため
に、定着装置に用いられる定着ローラ・定着フィルム、
加圧ローラ(以下「定着回転体」という)の表層には、
トナーとの離型性を考慮して、PTFE・PFA・FE
Pといったフッ素樹脂層や、LTV・RTVといったシ
リコーンゴム層からなる離型層を設けるのが一般的であ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来例にある定着ローラ、又は定着フィルム、そして加
圧ローラの表層に用いるフッ素樹脂等の離型層は、トナ
ー汚れに対してこれを完全に無くす事はできない。この
ため、定着ローラ又は定着フィルムといったトナー接触
面側にトナー汚れが付着する場合があるが、定着ローラ
・定着フィルムは画像形成中、常にトナー溶融温度に加
熱されているため、トナー汚れは溶融した状態となって
おり、次の記録材が定着ニップ部に到達したとき、その
表面のトナー像と混ざって記録材側に移動したり、紙間
で加圧ローラに移動する。
【0010】したがって、定着ローラ・定着フィルム上
では、継続したトナー汚れが存在しないが、加圧ローラ
は定着ローラ・定着フィルムと比べて温度が低いため、
移動したトナーは加圧ローラ上では必ずしも完全に溶融
した状態では存在しない。
【0011】特に、定着フィルムを用いたオンデマンド
方式の定着装置においては、加圧ローラは通紙時以外に
加熱されないため温度が上昇しにくく、最大でも100
℃程度にしか昇温しない。
【0012】このため、前述のようにオフセットして加
圧ローラに転移したトナーは、ほとんど加圧ローラ上で
は溶融しない。また、通常、加圧ローラ側には記録材表
面のトナー像は接触しないため、トナー汚れが通紙によ
って持って行かれることが少なく、一旦汚れると汚れが
蓄積されていくといった欠点があった。
【0013】そして、加圧ローラ上のトナー汚れが蓄積
されると、加圧ローラの離型性が低下するため、記録材
(特に記録材がOHPフィルムの場合)が加圧ローラに
巻き付いたり、蓄積されたトナー汚れが一気に放出され
て記録材を著しく汚したりするという欠点があった。
【0014】特に、昨今、電子写真方式のプリンタは全
世界で幅広く使用され、これに伴ってプリンタに使用さ
れる記録材も多様化してきている。例えば、ヨーロッパ
市場では、記録材は腰があり白色度の良いものが好まれ
ており、記録材に用いられるフィラーとしてCaCO3
が多く使われている。従来一般に間接(転写)方式、あ
るいは直接方式によって未定着トナーが形成される際、
記録材にはプラスの電荷が与えられ、CaCO3 等を含
む紙粉もプラスの電荷を持つ。一方、画像上の問題等か
ら定着ローラ又は定着フィルムには、マイナスのバイア
スが印加されることが多く、プラスに帯電したCaCO
3 等を含む紙粉は定着ローラ又は定着フィルムヘと引き
寄せられる。
【0015】しかしCaCO3 等を含む紙粉が定着ロー
ラ又は定着フィルム、そして加圧ローラに付着すると、
表面の離型性は悪くなり、上述の加圧ローラ上のトナー
汚れが促進される。このCaCO3 の定着ローラ又は定
着フィルム、そして加圧ローラヘの付着は低湿環境下ほ
どひどくなり、それに伴い加圧ローラのトナー汚れもひ
どくなる。
【0016】例えば、温度15℃・湿度10%の環境下
でCaCO3 を10〜15%含んだ記録材を用いて通紙
耐久テストを行うと、1000枚〜2000枚の通紙枚
数で加圧ローラは汚れ始め、それとほぼ同じ枚数で記録
材にトナー汚れが発生し画像不良となる。
【0017】本発明は、上述の事情を改善するものであ
り、対をなす回転体間の電位差を100V以下とし、静
電力による汚れの発生を抑えて該汚れの蓄積による不具
合を防止した像加熱装置、定着装置及び画像形成装置の
提供を目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を
達成するため、下記の構成を特徴とした像加熱装置、定
着装置及び画像形成装置である。
【0019】〔1〕:一対の回転体を接触させて加熱ニ
ップ部を構成し、画像を担持した記録材を該加熱ニップ
部にて挟持搬送しつつ加熱する像加熱装置において、該
回転体間の電位差を100V以下にすることを特徴とす
る像加熱装置。
【0020】〔2〕:前記回転体の少なくとも一方が、
加熱体を内包した導電性のローラであることを特徴とす
る〔1〕記載の像加熱装置。
【0021】〔3〕:前記回転体の少なくとも一方が、
加熱体に接した状態で回転駆動されるフィルムであり、
該フィルムが導電性或は導電層を有する多層構成である
ことを特徴とする〔1〕又は〔2〕記載の像加熱装置。
【0022】〔4〕:前記回転体間の導通部を非通紙部
におくことを特徴とする〔1〕,〔2〕又は〔3〕記載
の像加熱装置。
【0023】〔5〕:前記一対の回転体の一方が加熱用
の回転体であり、もう一方が加圧ローラであることを特
徴とする〔1〕乃至〔4〕の何れか1つに記載の像加熱
装置。
【0024】〔6〕:前記加圧ローラが、導電性の軸
と、該軸の外周に設けられた弾性部材とを備えたことを
特徴とする〔5〕記載の像加熱装置。
【0025】〔7〕:前記加圧ローラを介して前記加熱
用の回転体が帯電されていることを特徴とする〔5〕又
は〔6〕記載の像加熱装置。
【0026】〔8〕:前記加圧ローラの表面抵抗が10
10Ω以下であることを特徴とする〔5〕,〔6〕又は
〔7〕の何れか1つに記載の像加熱装置。
【0027】
〔9〕:〔1〕乃至〔8〕の何れか1つに
記載の像加熱装置を備え、記録材上に担持した未定着画
像を定着させることを特徴とする定着装置。
【0028】〔10〕:
〔9〕記載の定着装置を備える
ことを特徴とする画像形成装置。
【0029】(作用)本発明によると、回転体間の表面
電位を100V以下とすることによって、加熱ニップ内
で生じる電界を小さくし、帯電した記録紙上にあるCa
CO3 等を含む紙粉等の汚れが、静電力によって前記回
転体へ転移することを防ぐことができ、回転体に蓄積さ
れた汚れによる記録材を汚すといった不具合を防止する
ことが可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態) §1.画像形成装置の概略構成 図1に、本発明に係る定着装置を備えた画像形成装置を
示す。なお、同図は、画像形成装置の一例としてのレー
ザービームプリンタの概略構成を示す縦断面図である。
【0031】まず、同図を参照してレーザービームプリ
ンタ(以下「画像形成装置」という)の構成を説明す
る。
【0032】同図に示す画像形成装置は、像担持体とし
てドラム型の電子写真感光体(以下「感光ドラム」とい
う)1を備えている。感光ドラム1は、装置本体Mによ
って回転自在に支持されており、駆動手投(不図示)に
よって矢印Rl方向に所定のプロセススピードで回転駆
動される。
【0033】感光ドラム1の周囲には、その回転方向に
沿って順に、帯電ローラ(帯電装置)2、露光手投3、
現像装置4、転写ローラ(転写装置)5、クリーニング
装置6が配設されている。
【0034】また、装置本体Mの下部には、紙等のシー
ト状の記録材Pを収納した給紙カセット7が配置されて
おり、記録材Pの搬送経路に沿って上流側から順に、給
紙ローラ15、搬送ローラ8、トップセンサー9、搬送
ガイド10、本発明に係る定着装置11、搬送ローラ1
2、排紙ローラ13、排紙トレイ14が配置されてい
る。
【0035】次に、上述構成の画像形成装置の動作を説
明する。
【0036】駆動手段(不図示)によって矢印R1方向
に回転駆動された感光ドラム1は、帯電ローラ2によっ
て所定の極性、所定の電位に一様に帯電される。
【0037】帯電後の感光ドラム1は、その表面に対し
レーザー光学系等の露光手段3によって画像情報に基づ
いた画像露光Lがなされ、露光部分の電荷が除去されて
静電潜像が形成される。
【0038】静電潜像は、現像装置4によって現像され
る。現像装置4は、現像ローラ4aを有しており、この
現像ローラ4aに現像バイアスを印加し、感光ドラム1
上の静電潜像にトナーを付着させることで、トナー像と
しての現像(顕像化)を行う。
【0039】トナー像は、転写ローラ5によって紙等の
記録材Pに転写される。記録材Pは、給紙カセット7に
収納されており、給紙ローラ15・搬送ローラ8によっ
て給紙・搬送され、トップセンサー9を介して、感光ド
ラム1と転写ローラ5との間の転写ニップ部に搬送され
る。このとき記録材Pは、トップセンサー9によって先
端が検知され、感光ドラム1上のトナー像と同期がとら
れる。転写ローラ5には、転写バイアスが印加され、こ
れにより感光ドラム1上のトナー像が記録材P上の所定
の位置に転写される。
【0040】転写によって表面に未定着トナー像を担持
した記録材Pは、搬送ガイド10に沿って定着装置11
に搬送され、ここで未定着トナー像が加熱・加圧されて
記録材P表面に定着される。なお、定着装置11につい
ては後に詳述する。トナー像定着後の記録材Pは、搬送
ローラ12・排出ローラ13によって装置本体M上面の
排紙トレイ14上に搬送・排出される。
【0041】一方、トナー像転写後の感光ドラム1は、
記録材Pに転写されないで表面に残ったトナー(以下
「転写残トナー」という)がクリーニング装置6のクリ
ーニングブレード6aによって除去され、次の画像形成
に備える。
【0042】以上の動作を繰り返すことで、次々と画像
形成を行うことができる。
【0043】§2.定着装置 次に、図2を参照して、本発明に係る定着装置11の一
例について詳述する。なお、同図は、記録材Pの搬送方
向(矢印K方向)に沿った縦断面図である。
【0044】同図に示す定着装置11は、トナーを加熱
する加熱体としてのセラミックヒータ(以下「ヒータ」
という)20と、このヒータ20を内包する定着フィル
ム(加熱用の回転体)25、該定着フィルム25に当接
された別の回転体としての加圧ローラ26、そしてヒー
タ20の温度を制御する温度制御手段27、記録材Pの
搬送を制御する回転制御手段28とを主要構成部材とし
て構成されている。
【0045】ヒータ20は、アルミナ等の耐熱性の基材
20a上に例えば印刷によって抵抗体パターン20bを
形成し、その表面をガラス層20cで被覆したものであ
り、記録材Pの搬送方向(矢印K方向)に直角な紙面垂
直方向に長く、すなわち、記録材Pの幅よりも長く形成
されている。ヒータ20は、装置本体Mに取り付けられ
たヒータホルダ22によって支持されている。ヒータホ
ルダ22は、耐熱樹脂によって半円状に形成された部材
であり、定着フィルム25の回転をガイドするガイド部
材としても作用する。
【0046】定着フィルム25は、ポリイミド等の耐熱
樹脂を円筒状に形成したものであり、上述のヒータ20
及びヒータホルダ22を包んでいる。定着フィルム25
は、後述の加圧ローラ26によってヒータ20に押し付
けられており、これにより定着フィルム25の裏面がヒ
ータ20の下面に当接されるようになっている。定着フ
ィルム25は、加圧ローラ26の矢印R26方向の回転
により記録材Pが矢印K方向に搬送されるのに伴って矢
印R25方向に回転されるように構成されている。な
お、定着フィルム25の左右の両端部は、ヒータホルダ
22のガイド部(不図示)によって規制されており、ヒ
ータ20の長手方向にはずれないようになっている。ま
た、定着フィルム25の内面には、ヒータ20やヒータ
ホルダ22との間の摺動抵抗を低減させるためにグリー
スが塗布されている。
【0047】加圧ローラ26は、金属製の芯金26aの
外周面に、シリコーンゴム等の弾性を有する耐熱性の離
型層26bを設けたものであり、離型層26bの外周面
により下方から定着フィルム25をヒータ20に押し付
けて、定着フィルム25との間に定着ニップ部Nを構成
している。この定着ニップ部Nにおける加圧ローラ26
の回転方向についての幅(ニップ幅)をaとすると、こ
のニップ幅aは、記録材P上のトナーを好適に加熱・加
圧することができる程度に設定されている。
【0048】回転制御手段28は、加圧ローラ26を回
転駆動するモータ29と、モータ29の回転を制御する
CPU30とを有する。モータ29としては、例えばス
テッピングモータ等を使用することができ、加圧ローラ
26の回転を矢印R26方向に連続的に行うほか、所定
の角度ずつ断続的に行うことも可能である。つまり、加
圧ローラ26の回転と停止とを繰り返しながら、記録材
Pをステップ送りすることもできる。
【0049】温度制御手投27は、ヒータ20の裏面に
取り付けられたサーミスタ(温度検知素子)21と、サ
ーミスタ21が検出する温度に基づいてトライアック2
4を制御し、ヒータ20に対する通電を制御するCPU
23とを有する。
【0050】上述のように、定着装置11は、加圧ロー
ラ26の矢印R26方向の回転により記録材Pを定着ニ
ップ部Nにて狭持搬送しつつ、ヒータ20によって記録
材P上のトナーを加熱する。この際、回転制御手段28
によって加圧ローラ26の回転を制御することにより、
記録材Pの送りを適宜に制御することができ、また、温
度制御手殴27によってヒータ20の温度を適宜に制御
することができるものである。
【0051】§3.本形態の特徴 次に本形態の特徴である回転体間の電位差を100V以
下にすることについて説明する。
【0052】図3は定着装置11の概略外見図であり、
定着フィルム25と加圧ローラ26・導電ゴム輪31、
そして高圧電源32を示している。定着フィルム内には
不図示の加熱ヒータ20とそれらを支え、ローラ方向へ
加圧するためのフィルムガイド22等が装備されてい
る。
【0053】定着フィルム25は、三層構造になってお
り、もっとも内側の層はベース層25cであり、定着フ
ィルムのねじれ強度、平滑性などの機械的特性を担う層
で、ポリイミド等の樹脂でできている。次の層は導電プ
ライマ層25aであり、カーボンブラック等の導電性粒
子が分散された導電層で、第三層目とベース層の接合を
行う接着剤の役目も担っている。そして最も外側の層が
トップ層25bであり、様々な画像不良を引き起こさな
いよう最適な抵抗値と膜厚に設計されている。
【0054】加圧ローラ26は、金属製の芯金26a
と、その外周層26bとして、トナーとの離型性を考慮
したPTFE・PFA・FEPといったフッ素樹脂層
や、LTV・RTVといった弾性を有する耐熱性のシリ
コーンゴム層等からなっている。
【0055】加圧ローラ26の芯金には、高圧電源32
によるバイアスが印加されており、導電ゴム輪31を通
してフィルムの導電プライマ層25aに接触している。
図8は出願人が先に提案している構成であるが、これに
よると導電プライマ層25aは導電ゴム輪31に接触す
るのみで、この時のフィルム表面と加圧ローラ表面の電
位を図9に示す。通紙中は常にフィルムに対してマイナ
スのバイアスが印加されているため、フィルムの表面電
位はマイナスに安定している。一方、加圧ローラ26の
表面は、転写後の記録材Pがプラスに帯電しているため
に、該記録材Pが定着ニップに突入すると、それに伴い
プラスに帯電する。従って通紙中のフィルム25と加圧
ローラ26の間では、図7に示すように電界が生じ、プ
ラスに帯電しているCaCO3 等を含む紙粉は定着フィ
ルム側へと転移する。
【0056】そこで、本形態では、導電プライマ層25
aを加圧ローラ26の表面に接触させることにより、加
圧ローラ表面にもバイアスを印加し、フィルム表面と加
圧ローラ表面の電位差を抑えている。
【0057】加圧ローラ表層は、PTFE・PFA・F
EPといったフッ素樹脂層や、LTV・RTVといった
シリコーンゴム層からなっているのが一般的であるが、
界面活性剤を含んだゴムコートの表面抵抗は1010Ω以
下になるため、図4に示すようにフィルム表面と加圧ロ
ーラ表面が、ほぼ同電位になる。
【0058】図6に示すようにフィルム表面と加圧ロー
ラ表面の電位差が小さくなると、前記汚れ量も減少す
る。本形態では、前記電位差を数十Vにしたことによっ
てフィルムに転移するCaCO3 等を含む紙粉を減少さ
せ、それに伴いトナー汚れを軽減させることができた。
【0059】例えば、温度15℃・湿度10%の環境下
でCaCO3 を10〜15%含んだ記録材を用いて通紙
耐久テストを行うと、1000枚〜2000枚の通紙枚
数で加圧ローラは汚れ始め、それとほぼ同じ枚数で記録
材にトナー汚れが発生し画像不良となっていた。しかし
本実施例により4000枚〜5000枚の通紙枚数でも
トナー汚れの発生は見られなかった。
【0060】以上のように本形態によれば、定着回転体
に対するトナー汚れの蓄積を防止し、これにより、定着
回転体に対する記録材の巻き付きや、定着回転体に蓄積
されたトナー汚れが一気に記録材を汚すといった不具合
を防止することが可能になった。
【0061】(第2の実施形態)本形態では、図5に示
すように定着フィルム25の導電ゴム輪31と接触して
いる端部と反対の端部でも導電プライマ層25aを露出
させて加圧ローラ26の表面と接触させていることを特
徴とする。
【0062】加圧ローラ表面は1010Ω以下の抵抗を持
っているため導電プライマ層25aに接している付近と
そうでない部分では電位のバラツキが生じる。本形態例
では、加圧ローラ26の導電プライマ層25aの露出部
が通紙中の紙に接触することがないように通紙部よりも
外側に配置し、且つできるだけ多く加圧ローラ表面に接
触できるようにすることにより、加圧ローラ表面の定着
ニップ内において、長手方向での電位のバラツキを無く
している。
【0063】よって本形態によれば、前記表面電位差を
十数Vにすることが可能である。もちろん長手方向で加
圧ローラ表面コートの界面活性剤の量を変え、表面抵抗
を適正化することにより、ニップ内の加圧ローラ表面の
電位分布をコントロールすることもできる。これにより
フィルムに転移するCaCO3 等を含む紙粉を無くすこ
とでき、それに伴いトナー汚れを無くすことが可能にな
る。
【0064】たとえば、従来の構成において、温度15
℃・湿度10%の環境下でCaCO3 を10〜15%含
んだ記録材を用いて通紙耐久テストを行うと、1000
枚〜2000枚の通紙枚数で加圧ローラ26は汚れ始
め、それとほば同じ枚数で記録材Pにトナー汚れが発生
し画像不良となっていたものが、本実施形態によれば、
6000枚〜8000枚の通紙枚数でもトナーの汚れは
見られなかった。
【0065】以上説明したように、上記実施形態によれ
ば、回転体に対するトナー汚れの蓄積を防止し、これに
より回転体に対する記録材の巻き付きや定着回転体に蓄
積されたトナー汚れが一気に記録材を汚すといった不具
合を防止することが可能になった。
【0066】また、定着器周辺部材へのトナーや紙粉等
の汚れの付着・飛散も防止でき、これにより従来使用し
ていた定着器部材、および定着器周辺部材のグレードを
下げる(コストダウンにもつながる)ことや、定着器周
辺部材の耐久寿命を延ばすことが可能になる等、従来に
もまして有利な点が数多く現れてくる。 (その他)上述の実施の形態では、いずれもフィルム加
熱方式について説明したが、本発明は定着回転体に対す
る加熱ローラと加圧ローラを有する熱ローラ方式に適用
しても効果的である。
【0067】また、本発明の像加熱装置は、定着装置に
限らず、例えば、トナー像を担持した記録材を加熱して
表面性(つや等)を改質する装置、仮定着処理する装
置、その他、シート上の画像を加熱処理する装置として
広く使用することができる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
対をなす回転体間の電位差を100V以下とし、静電力
による汚れの発生を抑えて該汚れの蓄積による不具合を
防止した像加熱装置、定着装置及び画像形成装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る画像形成装置の概略構成を示す
縦断面図
【図2】 本発明に係る定着装置の概略構成を示す縦断
面図
【図3】 第1の実施形態における定着装置の外見図
【図4】 第1の実施形態の通紙時間に対するフィルム
と加圧ローラ表面の電位の関係図
【図5】 第2の実施形態における定着装置の外見図
【図6】 フィルム表面と加圧ローラ表面の電位差と汚
れ量の関係図
【図7】 定着ニップ内の紙粉とトナーと電界の説明図
【図8】 出願人が先に提案した定着器の外見図
【図9】 出願人が先に提案した通紙時間に対するフィ
ルム表面と加圧ローラ表面の電位の関係図
【符号の説明】
1‥‥像担持体(感光ドラム) 2‥‥帯電装置(帯電ローラ) 3‥‥露光手段 4‥‥現像装置 5‥‥転写装置(転写ローラ) 6‥‥クリーニング装置 7‥‥給紙カセット 8‥‥搬送ローラ 9‥‥トップセンサ 10‥搬送ガイド 11‥定着装置 12‥搬送ローラ 13‥排紙ローラ 14‥排紙トレイ 20‥加熱体(セラミックヒータ) 21‥温度検知素子(サーミスタ) 22‥ヒータホルダ 23‥CPU 24‥トライアック 25‥定着回転体(定着フィルム) 26‥定着回転体(加圧ローラ) 27‥温度制御手段 28‥回転制御手投 29‥モータ 30‥CPU 31‥導電ゴム輪 32‥高圧電源 N‥‥定着ニップ部 P‥‥記録材

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の回転体を接触させて加熱ニップ部
    を構成し、画像を担持した記録材を該加熱ニップ部にて
    挟持搬送しつつ加熱する像加熱装置において、 該回転体間の電位差を100V以下にすることを特徴と
    する像加熱装置。
  2. 【請求項2】 前記回転体の少なくとも一方が、加熱体
    を内包した導電性のローラであることを特徴とする請求
    項1 記載の像加熱装置。
  3. 【請求項3】 前記回転体の少なくとも一方が、加熱体
    に接した状態で回転駆動されるフィルムであり、該フィ
    ルムが導電性或は導電層を有する多層構成であることを
    特徴とする請求項1 又は2記載の像加熱装置。
  4. 【請求項4】 前記回転体間の導通部を非通紙部におく
    ことを特徴とする請求項1,2又は3記載の像加熱装
    置。
  5. 【請求項5】 前記一対の回転体の一方が加熱用の回転
    体であり、もう一方が加圧ローラであることを特徴とす
    る請求項1乃至4の何れか1つに記載の像加熱装置。
  6. 【請求項6】 前記加圧ローラが、導電性の軸と、該軸
    の外周に設けられた弾性部材とを備えたことを特徴とす
    る請求項5記載の像加熱装置。
  7. 【請求項7】 前記加圧ローラを介して前記加熱用の回
    転体が帯電されていることを特徴とする請求項5又は6
    記載の像加熱装置。
  8. 【請求項8】 前記加圧ローラの表面抵抗が1010Ω以
    下であることを特徴とする請求項5,6又は7の何れか
    1つに記載の像加熱装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8の何れか1つに記載の像
    加熱装置を備え、記録材上に担持した未定着画像を定着
    させることを特徴とする定着装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の定着装置を備えること
    を特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009053507A (ja) * 2007-08-28 2009-03-12 Canon Inc 定着装置

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