JP2019095495A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019095495A
JP2019095495A JP2017222451A JP2017222451A JP2019095495A JP 2019095495 A JP2019095495 A JP 2019095495A JP 2017222451 A JP2017222451 A JP 2017222451A JP 2017222451 A JP2017222451 A JP 2017222451A JP 2019095495 A JP2019095495 A JP 2019095495A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fixing
heating
fixing device
film
nip portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017222451A
Other languages
English (en)
Inventor
小林 正人
Masato Kobayashi
正人 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Finetech Nisca Inc
Original Assignee
Canon Finetech Nisca Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Finetech Nisca Inc filed Critical Canon Finetech Nisca Inc
Priority to JP2017222451A priority Critical patent/JP2019095495A/ja
Publication of JP2019095495A publication Critical patent/JP2019095495A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】加熱回転手段の永久変形を防ぐこと。【解決手段】定着装置9は、上流側発熱部27及び下流側発熱部28を備えた定着フィルム12と定着フィルム12に圧接して定着ニップ部を形成する加圧ローラ11とを備え、トナー像が形成された記録材16を定着ニップ部で加熱して搬送することにより記録材16にトナー像を定着させる定着手段と、定着フィルム12の回転方向の上流側における定着ニップ部の内外の温度に基づいて上流側発熱部27及び下流側発熱部28の制御を行うCPU20と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、定着装置、及びこの定着装置を備えた複写機、レーザビームプリンタ又はファクシミリ等の画像形成装置に関する。
従来、加熱定着装置を備えた複写機、プリンタ又はファクシミリ等の画像形成装置が知られている。かかる画像形成装置は、転写材シート、印刷紙、エレクトロファックスシート又は静電記録シート等の記録材の表面に、加熱定着性の顕画剤(トナー)を用いて間接(転写)方式又は直接方式により未定着トナー像を形成する。そして、加熱定着装置は、電子写真方式、静電記録方式又は磁気記録方式等の画像形成プロセスにおいて、記録材の表面に担持された未定着トナー像を、記録材に熱定着させる。
このような加熱定着装置としては、従来、熱ローラ方式が多く用いられている。かかる熱ローラ方式の加熱定着装置は、ハロゲンヒータ等の内蔵熱源により加熱されて所定の温度を維持する加熱ローラ等の加熱回転体と、この加熱回転体に圧接する弾性を有する加圧ローラ等の加圧回転体とを備えている。そして、加熱回転体と加圧回転体とが圧接して定着ニップ部を形成している。この定着ニップ部に記録材を導入し、定着ニップ部で記録材を挟持搬送することにより、加熱回転体からの熱及び加圧ローラの加圧力で記録材の表面の未定着トナー像を記録材に定着させる。
また、近年、加熱定着装置としては、フィルム加熱方式の加熱定着装置が実用化されている。かかるフィルム加熱方式の加熱定着装置は、支持部材に固定支持させた定着ヒータ等の加熱体に対して、被加熱材である薄膜金属の定着フィルム等の加熱ローラを介して記録材を密着させ、加熱体の熱を定着フィルムを介して記録材に与える構成を有する。
このようなフィルム加熱方式の加熱定着装置は、昇温の速い低熱容量の例えば絶縁性及び良熱伝導性のセラミック基材と、このセラミック基材の表面に設けた通電により発熱する抵抗発熱層と、を有する所謂セラミック定着ヒータを用いる。また、フィルム材としては、薄膜で低熱容量のものを用いることができるため、定着ヒータの温度を短時間で上昇させることができる。
従って、フィルム加熱方式の加熱定着装置では、スタンバイ時に定着ヒータに電力を供給する必要がなく、定着ヒータの起動後直ちに記録材を通紙しても記録材が定着ニップ部に到達するまでに定着フィルムを所定温度まで十分に昇温させることができる。これより、フィルム加熱方式の加熱定着装置は、オンデマンドで作動し又はクイックスタート性を有するためにウェイトタイムの短縮化が可能であると共に省電力にすることができ、また画像形成装置の装置内の昇温を抑えることができる。
ここで、記録材の表面に担持された未定着トナーは、全てが適度に加熱溶融されて、記録材の表面に定着されるのが理想的である。しかしながら、溶けきらないコールドオフセット状態のトナー、溶けすぎたホットオフセット状態のトナー、又は静電的に加圧ローラや定着フィルムにオフセットしたトナー等が存在する場合がある。これらのトナーは、記録材の表面に接する加圧ローラや定着フィルムに転移し、又は加圧ローラや定着フィルムに転移したトナーが紙間等で定着ローラや加圧ローラに転移し、これにより加圧ローラ又は定着フィルムに付着してトナー汚れを発生させる。
このため定着フィルム及び加圧ローラの表層には、このようなトナー汚れを蓄積させないために、一般的にトナーとの離型性を考慮してPTFE、PFA若しくはFEP等のフッ素樹脂層、又はLTV若しくはRTV等のシリコンゴム層からなる離型層を設ける。
かかる状況において特許文献1は、ホットオフセット等に伴う画像不良や機内昇温等の防止を図ることができる定着装置を開示している。
特許文献1の定着装置は、プリント(定着処理)が終了して加圧ローラを駆動するモータが停止することにより、加圧ローラの回転に従動回転する定着フィルムの回転も停止する。
この際に、定着ヒータに通電し、定着フィルムや加圧ローラに付着したトナーをトナーの溶融温度以上に温める。そしてその後に、定着ヒータへの通電を停止することにより、トナーを冷却してトナー粒同士を互いに結合させる。また、定着ヒータへの通電を停止することにより、加圧ローラより熱容量の小さい定着フィルムが先に冷えるため、加圧ローラ上のトナーは定着フィルム側へ移動し、定着フィルム側に移動したトナーは目には見えない程度で紙に付着して排出される。
特開2001−228744号公報
しかしながら、特許文献1においては、定着フィルムが回転停止している状態で定着フィルムを加熱するため、定着フィルムの周方向において定着ニップ部の内外に温度差を生じ、定着ニップ部が加熱されて熱膨張する一方、定着ニップ部以外は熱膨張しない。これより、特許文献1においては、定着フィルムの回転方向において熱膨張する部分と熱膨張しない部分とを生じることで、定着フィルムに対して熱応力が加わる。
また、特許文献1においては、定着フィルムは加圧ローラの回転に従動回転するため、回転する際に加圧ローラにより回転方向の下流側に引っ張られ、定着フィルムの定着ニップ部の近傍に回転による応力が加わる。これより、定着フィルムには、熱応力が加わる箇所と回転による応力が加わる箇所とが重なって応力が集中することにより、永久変形して凹みを生じる。
本発明の目的は、加熱回転手段の永久変形を防ぐことができる定着装置及び画像形成装置を提供することである。
本発明に係る定着装置は、加熱手段を備えた加熱回転手段と前記加熱回転手段に圧接して定着ニップ部を形成する加圧回転手段とを備え、トナー像が形成された記録材を前記定着ニップ部で加熱して搬送することにより記録材にトナー像を定着させる定着手段と、前記加熱回転手段の回転方向の上流側における前記定着ニップ部の内外の温度に基づいて前記加熱手段の制御を行う制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、加熱回転手段の永久変形を防ぐことができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の模式図である。 本発明の実施の形態に係る定着装置の定着ヒータの温度の推移である。 本発明の実施の形態に係る定着装置の動作を示すフロー図である。 本発明の実施の形態に係る定着装置の後回転終了時の定着フィルムの温度を示す図である。 本発明の実施の形態に係る定着装置の停止時加熱終了時の定着フィルムの温度を示す図である。 本発明の実施の形態に係る定着装置の停止時加熱終了後の定着フィルムの温度制御を示す図である。 本発明の実施の形態に係る定着装置の定着フィルムに加わる応力とJob数との関係を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
<画像形成装置の構成>
本発明の実施の形態に係る画像形成装置100の構成について、図1を参照しながら、詳細に説明する。
画像形成装置100は、感光ドラム1と、帯電部2と、露光部3と、現像部4と、転写ローラ5と、分離除電針6と、クリーナ7と、を有している。また、画像形成装置100は、搬送ローラ対8と、定着装置9と、レジストローラ対10と、排紙ローラ13と、給紙ローラ15と、カセット17と、を有している。感光ドラム1、帯電部2、露光部3、現像部4及び転写ローラ5は、記録材16に画像を形成する画像形成手段としての画像形成部を構成している。
感光ドラム1は、OPCやa−Si等の光導電層を有している。感光ドラム1は、装置本体に回転自在に軸支されており、図示しない駆動部により駆動されて回転する。感光ドラム1には、露光部3により露光されることにより、静電潜像が形成される。
帯電部2は、帯電バイアスが印加されることにより、感光ドラム1を一様に帯電させる。
露光部3は、スキャナ等の図示しない光学走査系により読み込まれた画像情報が図示しない画像処理手段から入力し、入力した画像情報に基づいて感光ドラム1を露光して感光ドラム1に静電潜像を形成する。
現像部4は、トナーを収容し、感光ドラム1に形成される静電潜像に対して収容しているトナーを付着させて、トナー像として現像する。
転写ローラ5は、感光ドラム1の回転に従動回転すると共に、感光ドラム1に当接することで転写ニップ部を形成している。転写ローラ5は、感光ドラム1に形成されたトナー像を、転写ニップ部において用紙等の記録材16に転写させる。転写ローラ5は、トナー像を転写させた記録材16を定着装置9に向けて搬送する。
分離除電針6は、転写ローラ5によりトナー像が転写された記録材16を感光ドラム1から分離する。
クリーナ7は、転写ローラ5による記録材16に対するトナー像の転写後に感光ドラム1の表面に残留したトナーを除去する。
搬送ローラ対8は、給紙ローラ15から給送された記録材16をレジストローラ対10に向けて搬送する。
定着装置9は、オンデマンド定着方式を用いており、転写ニップ部から搬送されてきたトナー像を転写された記録材16に、トナー像を定着させると共に、トナー像を定着させた記録材16を排紙ローラ13に向けて搬送する。なお、定着装置9は、オンデマンド定着方式を用いる場合に限らず、未定着トナー像を記録材16に定着させるものであれば、ヒートローラ方式又は電磁誘導加熱方式を用いることができる。また、定着装置9の構成の詳細については後述する。
レジストローラ対10は、感光ドラム1上に形成されたトナー像に合わせて回転し、搬送ローラ対8から搬送されてきた記録材16を転写ニップ部に供給する。
排紙ローラ13は、定着装置9から搬送されてきた記録材16を排出する。
給紙ローラ15は、カセット17に収容されている記録材16を1枚に分離して搬送ローラ対8に給送する。
カセット17は、複数の記録材16を積層して収容している。
<定着装置の構成>
本発明の実施の形態に係る定着装置9の構成について、図1を参照しながら、詳細に説明する。
定着装置9は、定着部14と、定着モータ18と、メモリ19と、CPU20と、温湿度センサー21と、定着ヒータ22と、定着ヒータ23と、サーミスタ24と、通紙枚数カウンタ25と、を有している。
定着部14は、転写ニップ部から搬送されてきたトナー像を転写された記録材16に、トナー像を定着させる。具体的には、定着部14は、加圧ローラ11と、定着フィルム12と、セラミック基板26と、上流側発熱部27と、下流側発熱部28と、を有している。定着ヒータ22及び上流側発熱部27と、定着ヒータ23及び下流側発熱部28と、は定着フィルム12の回転方向に沿って複数設けられた加熱手段としての加熱部を構成している。
加圧回転手段としての加圧ローラ11は、回転金属軸体と、EPDMゴムやシリコンゴム又はフッ素ゴムを発泡させたスポンジゴム層の基層と、シリコンゴムやフッ素ゴム又はフッ素樹脂等の耐熱性を有した樹脂の表層と、から構成されている。加圧ローラ11は、図示しない加圧バネにより定着フィルム12を挟んで上流側発熱部27及び下流側発熱部28に対し定着フィルム12を介して所定の圧力で圧接して、定着ニップ部を形成している。加圧ローラ11は、定着モータ18によって回転駆動されると共に定着フィルム12を従動回転させ、定着ニップ部に導入された記録材16を定着フィルム12に密着させた状態で搬送する。
加熱回転手段としての定着フィルム12は、筒状の回転体であり、セラミック基板26と、上流側発熱部27と、下流側発熱部28と、を内包している。定着フィルム12は、PFA又はPTFEにより覆われた金属製の無端のフィルム又はベルトである。PFA又はPTFEの厚さは、ここでは40μmを例示する。
セラミック基板26は、定着フィルム12に内包されている。セラミック基板26を構成する材料は、ここではアルミナを例示する。
上流側発熱部27は、セラミック基板26上に発熱ペーストを印刷して形成されており、定着ヒータ22からAC電流が供給されて発熱する。上流側発熱部27は、上流側発熱部27の保護及び絶縁性を確保するための図示しないガラスコーティング層により覆われている。
下流側発熱部28は、セラミック基板26上に発熱ペーストを印刷して形成されていると共に、上流側発熱部27よりも定着フィルム12の回転方向の下流側に設けられ、定着ヒータ23からAC電流が供給されて発熱する。下流側発熱部28は、下流側発熱部28の保護及び絶縁性を確保するための図示しないガラスコーティング層により覆われている。
上流側発熱部27及び下流側発熱部28は、定着フィルム12の回転方向に沿って設けられている。
定着モータ18は、CPU20の制御により加圧ローラ11を回転駆動させる。
メモリ19は、制御プログラムを予め記憶していると共に、通紙枚数カウンタ25によりカウントするカウント値を記憶する。メモリ19は、温度及び湿度と閾値とを対応付けたテーブルを記憶している。
制御手段としてのCPU20は、図示しない入力部から画像形成命令が入力した際に、メモリ19に格納されている各種の制御プログラムを実行する。CPU20は、制御プログラムを実行することにより、サーミスタ24から入力する検出結果に基づいて、定着ヒータ22及び定着ヒータ23の目標温度を決定する。CPU20は、定着ヒータ22及び定着ヒータ23への電力制御を行うことにより、定着ヒータ22及び定着ヒータ23を目標温度に保つ。
CPU20は、画像形成終了後の後回転終了後において定着フィルム12の回転を停止させて定着ヒータ22に通電することにより、加圧ローラ11又は定着フィルム12に付着したトナーをトナーの溶融温度以上に温める停止時加熱を行う。
CPU20は、停止時加熱の終了後に、定着フィルム12の回転方向の上流側における定着ニップ部の内外の温度に基づいて、定着ヒータ22及び定着ヒータ23への電力制御を行う。具体的には、CPU20は、メモリ19に記憶されているテーブルを参照して、温湿度センサー21から入力する温度及び湿度の検出結果に対応付けられている閾値を設定する。このように設定される閾値は、定着装置9の温度及び湿度に応じて変更される。CPU20は、サーミスタ24から入力する温度の検出結果と設定した閾値との比較結果、及びメモリ19に記憶しているカウント値に基づいて、定着ヒータ22及び定着ヒータ23への電力制御を行う。
温湿度センサー21は、定着装置9の温度及び湿度を検出して、その検出結果をCPU20に出力する。
定着ヒータ22は、上流側発熱部27に対してCPU20により電力制御されたAC電流を供給して上流側発熱部27を発熱させる。
定着ヒータ23は、下流側発熱部28に対してCPU20により電力制御されたAC電流を供給して下流側発熱部28を発熱させる。
サーミスタ24は、セラミック基板26の裏面に設けられ、定着ヒータ22及び定着ヒータ23の温度を検出し、検出結果をCPU20に出力する。
通紙枚数カウンタ25は、Job毎の通紙枚数をカウントし、そのカウント値をメモリ19に記憶させる。
上記構成の定着装置9は、定着ニップ部に搬送される記録材16に対して、上流側発熱部27及び下流側発熱部28の熱と定着ニップ部における加圧力とを加えて、記録材16に形成担持された未定着トナー像を記録材16に定着させる。
<定着装置の動作>
本発明の実施の形態に係る定着装置9の動作について、図2から図6を参照しながら、詳細に説明する。
まず、定着装置9の大まかな動作について図2を参照しながら説明する。
定着装置9は、画像形成装置の装置本体の電源がONされることにより、動作を開始する。
定着装置9は、定着ヒータ22及び定着ヒータ23をONにすると共に定着モータ18の駆動をONにしてプリント(定着処理)を実行した後に、後回転動作を行う。定着装置9は、後回転動作において、定着ヒータ22及び定着ヒータ23をOFFにすると共に、定着モータ18の駆動をONにしたままで定着フィルム12を加圧ローラ11に対して従動回転させる。後回転動作における定着ヒータ22及び定着ヒータ23の温度は、図2に示すように徐々に低下する。
次に、定着装置9は、後回転動作の終了後に、定着モータ18の駆動をOFFにして加圧ローラ11及び定着フィルム12の回転を停止させると共に、加圧ローラ11及び定着フィルム12の回転停止後に、停止時加熱動作を行う。定着装置9は、停止時加熱動作において、定着ヒータ22及び定着ヒータ23をONにして、定着フィルム12及び加圧ローラ11に付着したトナーを、トナーの軟化点以上の温度に加熱する。
停止時加熱動作において定着ヒータ22及び定着ヒータ23の温度は、図2に示すように徐々に上昇すると共に所定温度まで上昇した際にその所定温度が維持される。停止時加熱動作を行う時間は、ここでは5secを例示する。
次に、定着装置9は、停止時加熱動作の終了後に、定着モータ18の駆動をOFFにしたままで、定着ヒータ22及び定着ヒータ23をOFFにしてトナーを冷却する。これにより、定着フィルム12や加圧ローラ11の表面に個々のトナー粒子を保持しにくい状況でも、トナー粒同士を互いに結合させて定着フィルム12や加圧ローラ11の表面にトナーを容易に保持させることができる。この際、定着装置9は、定着ニップ部の温度をトナーの軟化点以下まで下げることにより、定着フィルム12に固着させるトナーを更に増やすことができる。この際の定着ヒータ22及び定着ヒータ23の温度は、図2に示すように徐々に低下する。
次に、定着装置9は、定着ヒータ22及び定着ヒータ23をONにすると共に、定着モータ18の駆動をONにして加圧ローラ11及び定着フィルム12を回転させることにより、定着ニップ部のトナーが加圧ローラ11に転移することを軽減する。この際の定着ヒータ22及び定着ヒータ23の温度は、図2に示すように徐々に上昇すると共に所定温度まで上昇した際にその所定温度が維持される。
次に、定着装置9は、定着ニップ部に突入してきた記録材16に対して、定着フィルム12や加圧ローラ11に保持されているトナーを、定着ニップ部に突入してきた記録材16に対して目には見えない程度に付着させる。定着ニップ部に突入してきた紙は常温であり、定着フィルム12及び加圧ローラ11の表面と記録材16との間には温度差を生じているため、定着フィルム12や加圧ローラ11に保持されているトナーを記録材16に付着させることができる。
続いて、本発明の実施の形態に係る定着装置9の動作について、図3から図6を参照しながら、更に詳細に説明する。
図4において、定着フィルム12は反時計回りに回転する。また、図4から図6において、定着ニップ部Nの定着フィルム12の周方向における中心よりも左側が上流側であり、定着ニップ部Nの定着フィルム12の周方向における中心よりも右側が下流側である。更に、図4から図6において、実線はホット状態を示し、破線は弱ホット状態を示す。定着ニップ部Nは、図4から図6において、定着フィルム12の周方向位置X1と周方向位置X2との間に形成される。
まず、CPU20は、図3に示すように、Job(プリントJob)を受け付ける(S1)。
次に、CPU20は、プリント動作を開始する(S2)。
次に、CPU20は、定着ヒータ22及び定着ヒータ23をOFFにすると共に、定着モータ18をONにする後回転動作を開始して、所定時間経過後に後回転動作を終了する(S3)。
この際、定着フィルム12の上流側発熱部27及び下流側発熱部28と接していない部分は、定着フィルム12の上流側発熱部27及び下流側発熱部28と接している部分よりも空気中への放熱量が多くなる。また、定着フィルム12の定着ニップ部Nの外部の温度は、図4に示すように、下流側が上流側よりも高くなる。
ここで、ホット状態の場合には、通紙枚数が多いために加圧ローラ11及び定着フィルム12の周辺の空気の温度が高く、後回転動作時に定着フィルム12の熱が加圧ローラ11及び定着フィルム12の周辺の空気に奪われ難い。一方、弱ホット状態の場合には、通紙枚数が少ないために加圧ローラ11及び定着フィルム12の周辺の空気の温度が低く、後回転動作時に定着フィルム12の熱が加圧ローラ11及び定着フィルム12の周辺の空気に奪われる。従って、定着フィルム12の周方向の温度差は、図4に示すように、定着装置9が温まりきったホット状態よりも、定着装置9があまり温まっていない弱ホット状態の方が大きくなる。
次に、CPU20は、定着ヒータ22及び定着ヒータ23をONにすると共に、定着モータ18をOFFにする停止時加熱動作を開始する。また、CPU20は、メモリ19に記憶されているテーブルを参照して、温湿度センサー21から入力する温度及び湿度の検出結果に対応付けられている閾値T℃を設定する。更に、CPU20は、サーミスタ24で検出した温度が閾値T℃未満かつメモリ19に記憶されている通紙枚数カウンタ25におけるカウント値が所定枚数未満であるか否かを判定する(S4)。閾値T℃は、ここでは190℃を例示する。また、所定枚数は、ここでは5枚を例示する。
CPU20は、サーミスタ24で検出した温度が閾値T℃未満かつ通紙枚数カウンタ25におけるカウント値が所定枚数未満である場合に(S4:Yes)、弱ホット状態であると判定する(S5)。
次に、CPU20は、停止時加熱動作を終了する(S6)。この際、定着フィルム12は、後回転動作終了時の図4に示す状態に対して、図5に示すように上流側発熱部27及び下流側発熱部28と接している部分の温度のみが上昇している。
次に、CPU20は、次のJobを受け付ける(S7)。
次に、CPU20は、上流側発熱部27と下流側発熱部28との点灯(ON)比率を3:7として、上流側発熱部27の点灯比率を下流側発熱部28の点灯比率よりも小さくするように定着ヒータ22及び定着ヒータ23への通電を制御する(S8)。上記の点灯比率は、予め実験により求めた図5に示す弱ホット状態の場合の定着フィルム12の周方向の温度分布に基づいて規定された規定値であり、メモリ19に記憶されている。
ここで、停止時加熱動作終了時の定着フィルム12の周方向の温度差は、図5に示すように、ホット状態よりも弱ホット状態の方が大きくなる。また、弱ホット状態の際の定着フィルム12の上流側における定着ニップ部Nの内外の温度差は、弱ホット状態の際の定着フィルム12の下流側における定着ニップ部Nの内外の温度差よりも大きい。
従って、ステップS8の制御を行わない場合には、弱ホット状態の定着フィルム12は、上流側に加わる熱応力が強まり、次のプリント時に定着モータ18をONにした際の回転による応力が上流側に加わることにより、永久変形(フィルム凹み)を生じる。これに対して、CPU20は、ステップS8の制御を行うことで、図6に示すように、定着フィルム12の上流側の定着ニップ部Nの内外の温度差による温度勾配を緩やかにして熱応力の集中を防ぐことにより、定着フィルム12の永久変形を防ぐ。
CPU20は、定着フィルム12の周方向位置X1よりも上流側の周方向位置X0から周方向位置X1までの温度勾配が緩やかな所定値となるように、上流側発熱部27と下流側発熱部28との点灯比率を設定する。所定値は、ここでは90℃/mmを例示する。
そして、定着装置9は、プリント動作を全て終了した際に動作を終了する。
一方、CPU20は、サーミスタ24で検出した温度が閾値T℃以上又は通紙枚数カウンタ25におけるカウント値が所定枚数以上である場合に(S4:No)、ホット状態であると判定する(S9)。
次に、CPU20は、停止時加熱動作を終了する(S10)。この際、定着フィルム12は、図5に示すように、後回転動作終了時の図4に示す状態に対して、上流側発熱部27及び下流側発熱部28と接している部分の温度のみが上昇している。
次に、CPU20は、次のJobを受け付ける(S11)。
次に、CPU20は、上流側発熱部27と下流側発熱部28との点灯(ON)比率を5:5として、上流側発熱部27と下流側発熱部28との点灯比率を同一にするように定着ヒータ22及び定着ヒータ23への通電を制御する(S12)。上記の点灯比率は、予め実験により求めた図5に示すホット状態の場合の定着フィルム12の周方向の温度分布に基づいて規定された規定値であり、メモリ19に記憶されている。
このように、CPU20は、弱ホット状態とホット状態とにおいて、上流側発熱部27と下流側発熱部28との点灯比率を変化させる。なお、上流側発熱部27と下流側発熱部28との点灯比率は、上記に限らず、停止時加熱における温度等に応じて、定着フィルム12の回転方向の上流側における定着ニップ部Nの内外の温度差を小さくする任意の値に設定することができる。
そして、定着装置9は、プリント動作を全て終了した際に動作を終了する。
上記の通り、定着フィルム12の上流側における定着ニップ部Nの内外の温度差は、弱ホット状態又はホット状態であるか否かにより判定することができる。また、弱ホット状態又はホット状態は、サーミスタ24で検出した温度及び通紙枚数カウンタ25でカウントした通紙枚数により判定することができる。なお、定着フィルム12の上流側における定着ニップ部Nの内外の温度差は、上記により判定する場合に限らず、定着フィルム12の上流側に別途設けたサーミスタで検出してもよい。
図7は、各Jobの通紙枚数が5枚未満の弱ホット状態において、定着フィルムの上流側の温度差が大きく永久変形が発生しやすい条件における、定着フィルムに加わる応力と通紙枚数との関係を示している。なお、図7では、定着フィルムをSUS304で形成している。
図7より、従来は、1回目のJobの終了時において、定着フィルムの上流側の温度差により、130N/mmの熱応力が定着フィルムに発生する。また、従来は、2回目のJobの開始時において、定着モータの駆動ONにより、250N/mmの応力が定着フィルムに加わる。これにより、従来は、定着フィルムの弾性限度(耐力)の205N/mmを超えた応力が定着フィルムに加わることで、定着フィルムに永久変形を生じる。ここで、定着フィルムの弾性限度とは、永久変形を起こさず、応力を解除すると弾性により元に戻る応力の限界を言う。
一方、本実施の形態は、1回目のJobの終了時において、定着フィルムの上流側の温度差により、130N/mmの熱応力が定着フィルムに発生する。また、本実施の形態は、2回目のJobの開始時において、上流側発熱部27の点灯比率を下流側発熱部28よりも小さくして、定着フィルム12の回転方向の上流側に生じる熱応力を低減する。これにより、定着モータ18の駆動ONにより定着フィルム12に加わる応力を150N/mm以下に抑えることができ、定着フィルム12に永久変形を生じないようにすることができる。
このように、本実施の形態によれば、定着フィルム12の回転方向の上流側における定着ニップ部の内外の温度に基づいて定着ヒータ22及び定着ヒータ23の制御を行うことにより、定着フィルムの永久変形を防ぐことができる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であることは言うまでもない。
具体的には、上記実施の形態において、上流側発熱部27及び下流側発熱部28の2つの発熱部により定着フィルム12を加熱したが、定着フィルム12の回転方向に沿って3つ以上の発熱部を設けて定着フィルムを加熱してもよい。この際に、弱ホット状態の場合には、上流側に配置されている発熱部ほど点灯比率を小さくするように制御することで、定着フィルムの永久変形を防ぐことができる。
また、上記実施の形態において、ホット状態の場合の上流側発熱部27と下流側発熱部28との点灯比率を、上流側発熱部27の方が下流側発熱部28よりも小さくなるように設定してもよい。
1 感光ドラム
2 帯電部
3 露光部
4 現像部
5 転写ローラ
6 分離除電針
7 クリーナ
8 搬送ローラ対
10 レジストローラ対
11 加圧ローラ
12 定着フィルム
13 排紙ローラ
14 定着装置
15 給紙ローラ
16 記録材
17 カセット
18 定着モータ
19 メモリ
20 CPU
21 温湿度センサー
22 定着ヒータ
23 定着ヒータ
24 サーミスタ
25 通紙枚数カウンタ
26 セラミック基板
27 上流側発熱部
28 下流側発熱部
100 画像形成装置
N 定着ニップ部

Claims (7)

  1. 加熱手段を備えた加熱回転手段と前記加熱回転手段に圧接して定着ニップ部を形成する加圧回転手段とを備え、トナー像が形成された記録材を前記定着ニップ部で加熱して搬送することにより記録材にトナー像を定着させる定着手段と、
    前記加熱回転手段の回転方向の上流側における前記定着ニップ部の内外の温度に基づいて前記加熱手段の制御を行う制御手段と、
    を有することを特徴とする定着装置。
  2. 前記加熱手段は、
    前記回転方向に沿って複数設けられ、
    前記制御手段は、
    前記定着ニップ部の内外の温度に基づいて前記加熱手段の各々の点灯比率を変化させる制御を行う、
    ことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記制御手段は、
    画像形成終了後の前記加熱回転手段の回転停止後に、前記加熱手段を制御して前記定着ニップ部をトナーの軟化点以上の温度に加熱させ、前記加熱回転手段が次に回転を開始する際に、前記上流側における前記定着ニップ部の内外の温度に基づいて前記加熱手段の制御を行う、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の定着装置。
  4. 前記制御手段は、
    前記上流側における前記定着ニップ部の内外の温度差に応じて、前記加熱手段の制御を行う、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 前記制御手段は、
    前記定着ニップ部の温度と通紙枚数とに基づいて前記定着ニップ部の内外の温度差を判定する、
    ことを特徴とする請求項4記載の定着装置。
  6. 前記加熱回転手段は、
    金属製の無端のフィルム又はベルトである、
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の定着装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の定着装置と、
    記録材にトナー像を形成する画像形成手段と、
    を有し、
    前記定着装置は、
    前記画像形成手段によりトナー像を形成した記録材にトナー像を定着させる、
    ことを特徴とする画像形成装置。
JP2017222451A 2017-11-20 2017-11-20 定着装置及び画像形成装置 Pending JP2019095495A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017222451A JP2019095495A (ja) 2017-11-20 2017-11-20 定着装置及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017222451A JP2019095495A (ja) 2017-11-20 2017-11-20 定着装置及び画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019095495A true JP2019095495A (ja) 2019-06-20

Family

ID=66971493

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017222451A Pending JP2019095495A (ja) 2017-11-20 2017-11-20 定着装置及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019095495A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6151462A (en) Heat fixing apparatus wherein influence of temperature rise in sheet non-passing area is prevented
US20030077092A1 (en) Image heating apparatus
JPH11143291A (ja) 画像形成装置
JP4194387B2 (ja) 加熱装置
JP2011107447A (ja) 画像形成装置
JP3984737B2 (ja) 定着装置
JP2007187833A (ja) 画像形成装置および画像形成方法
JP2009265387A (ja) 定着装置
JP2006171480A (ja) 画像形成装置
JP2019095495A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2010282054A (ja) 画像形成装置
JPH1020718A (ja) 画像形成装置
JP3869936B2 (ja) 定着装置
JP2006215143A (ja) 加熱定着装置及び画像形成装置
JPH1152770A (ja) 定着器
US20240053696A1 (en) Image forming apparatus
JP2009075411A (ja) 画像形成装置
JP4235301B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2006276618A (ja) 画像形成装置および定着装置の制御方法
JP2006276701A (ja) 画像形成装置
JP4865159B2 (ja) 画像形成装置
JP2024024591A (ja) 画像形成装置
JP2023059712A (ja) 画像形成装置
JP2022042536A (ja) 画像形成装置
JP2004191549A (ja) 画像形成装置の定着装置