JPH1152770A - 定着器 - Google Patents

定着器

Info

Publication number
JPH1152770A
JPH1152770A JP21978097A JP21978097A JPH1152770A JP H1152770 A JPH1152770 A JP H1152770A JP 21978097 A JP21978097 A JP 21978097A JP 21978097 A JP21978097 A JP 21978097A JP H1152770 A JPH1152770 A JP H1152770A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fixing
roller
heat
peripheral surface
fixing roller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21978097A
Other languages
English (en)
Inventor
Norio Hashimoto
典夫 橋本
Hiroaki Sakai
宏明 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP21978097A priority Critical patent/JPH1152770A/ja
Publication of JPH1152770A publication Critical patent/JPH1152770A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、あらゆる環境下にて迅速に定着処
理の実行に移ることができると共に、熱容量の大きい転
写材、或いは、最大通紙領域よりもサイズの小さい転写
材への定着処理後の通紙領域と非通紙領域との温度差を
低減することができる定着器の提供を目的とする。 【解決手段】 径方向の肉厚が薄肉に成形された円筒状
の定着ローラ2の中空部に設けられたヒータ4からの熱
を蓄熱するための金属ローラ5を、定着ローラ2の内周
面のうちの定着ニップ部Nに対面する部位に接して定着
ローラ2の回転に従動するよう定着器1へと回動自在に
軸支することにより達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、未定着像を担持し
たシート状の転写材に接触して熱伝導する円筒状の定着
ローラと、上記転写材を介して定着ローラの外周面に圧
接される回転体状の加圧手段とを有し、定着ローラの中
空部には、定着ローラの加熱のための加熱手段が設けら
れ、上記転写材を定着ローラと加圧手段との間の定着ニ
ップ部に通紙させつつ熱供給及び圧力付与により定着す
る定着器、所謂、熱ローラ方式を採用する定着に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】かかる定着器として、従来にあっては、
円筒状の定着ローラと、加圧手段たる円柱状又は円筒状
の加圧ローラとを回動自在に軸支すると共に、両ローラ
のうちの少なくとも定着ローラの表面温度を検知するた
めの温度検知手段を備え、定着ローラの中空部には、定
着ローラの加熱のための加熱手段が設けられている定着
器、所謂、熱ローラ方式を採用する定着器が知られ、実
用に供されている。
【0003】よって、かかる熱ローラ方式を採用する定
着器にあっては、通電を受けた定着ローラの加熱手段が
定着ローラの加熱を開始し、定着ローラの表面温度が所
定温度に達するに伴い、未定着像を担持した転写材を定
着ローラと加圧手段との間の定着ニップ部に通紙させつ
つ、熱供給及び圧力付与により上記未定着像を軟化し溶
融するなどして上記転写材に定着せしめていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
熱ローラ方式を採用する定着器にあっては、定着ローラ
等の熱容量が大きいことから、定着ローラの加熱手段に
よる加熱動作開始から定着ローラの表面温度の所定温度
への昇温(以下、この過程をウォームアップと称す
る。)までにはかなりの時間を要してしまうという問題
があった。
【0005】そこで、かかるウォームアップの短縮化が
図られた、すなわち、クイックスタート性に優れた定着
器として、通電を受けて一方向に発熱するための発熱面
を有する加熱手段と、加熱手段に外嵌される定着フィル
ムと、定着フィルムを介して上記発熱面に圧接される加
圧手段とを備え、定着フィルムは、上記発熱面に定着フ
ィルムの内周面が摺接自在であるよう支持されている定
着器、所謂、フィルム方式を採用する定着器が、本発明
者等により提案され、実現されている。
【0006】すなわち、かかるフィルム方式を採用する
定着器にあっては、定着フィルムが、フィルム状である
ことから低熱容量であるために、あらゆる環境下におい
て迅速に定着処理の実行に移ることができるという、所
謂、オンデマンド(on demand)性を備えてい
た。
【0007】しかしながら、かかるフィルム方式を採用
する定着器にあっては、定着フィルムと加圧ローラとの
間の定着ニップ部を迅速に所定温度へと昇温可能である
反面、厚紙等の熱容量の大きい転写材(以下、厚紙と略
称する。)、或いは、最大通紙領域よりもサイズの小さ
い転写材(以下、小サイズ紙と略称する。)への定着処
理後の通紙領域と非通紙領域とにてある程度の温度差が
生じてしまうために、複数枚に亘る厚紙或いは小サイズ
紙に対する高速連続定着処理時においては、通紙領域と
非通紙領域との温度差が著しくなり、各転写材に亘って
好適な定着性を維持できないという問題があった。
【0008】故に、従来にあっては、かかる熱ローラ方
式を採用する定着器を画像形成装置に備えることによ
り、複数枚の転写材、特に、複数枚の厚紙或いは小サイ
ズ紙に対する高速連続定着処理を実施していた。
【0009】そこで、本発明は、あらゆる環境下にて迅
速に定着処理の実行に移ることができると共に、熱容量
の大きい転写材、或いは、最大通紙領域よりもサイズの
小さい転写材への定着処理後の通紙領域と非通紙領域と
の温度差を低減することができる定着器の提供を目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記目
的は、未定着像を担持したシート状の転写材に接触して
熱伝導する円筒状の定着ローラと、上記転写材を介して
定着ローラの外周面に圧接される回転体状の加圧手段と
を有し、定着ローラの中空部には、定着ローラの加熱の
ための加熱手段が設けられ、上記転写材を定着ローラと
加圧手段との間の定着ニップ部に通紙させつつ熱供給及
び圧力付与により定着する定着器において、定着ローラ
は径方向の厚みを薄肉に形成され、熱伝導率の大きい金
属を主成分とし、定着ローラの加熱手段からの熱を蓄熱
するための蓄熱部材が、定着ローラの内周面のうちの定
着ニップ部に対面若しくはほぼ対面する部位に接触、又
は、所定の間隔を隔てて近接するよう支持されていると
いう第一の発明により達成される。
【0011】又、上記目的は、上記第一の発明におい
て、定着ローラの蓄熱部材は、定着ローラの内周面のう
ちの定着ニップ部に対面する部位から定着ローラの回転
方向に対して上流側の部位に接触するよう支持されてい
るという第二の発明によっても達成される。
【0012】更に、上記目的は、上記第一の発明又は上
記第二の発明において、定着ローラの蓄熱部材は、回転
体状に成形され、回動自在に軸支されているという第三
の発明によっても達成される。
【0013】又、上記目的は、上記第一の発明におい
て、定着ローラの蓄熱部材は、定着ローラの内周面のう
ちの定着ニップ部に対面する部位から定着ローラの回転
方向に対して上流側の部位に所定の間隔を隔てて近接す
るよう支持されているという第四の発明によっても達成
される。
【0014】更に、上記目的は、上記第一の発明ないし
上記第四の発明のいずれかにおいて、加圧手段は円筒状
の加圧ローラであり、加圧ローラの中空部には、加圧ロ
ーラの加熱のための加熱手段と、加圧ローラの加熱手段
からの熱を蓄熱するための蓄熱部材とが設けられ、加圧
ローラの蓄熱部材は、加圧ローラの内周面のうちの定着
ニップ部に対面若しくはほぼ対面する部位に接触、又
は、所定の間隔を隔てて近接するよう支持されていると
いう第五の発明によっても達成される。
【0015】又、上記目的は、上記第五の発明におい
て、加圧ローラの蓄熱部材は、加圧ローラの内周面のう
ちの定着ニップ部に対面する部位から加圧ローラの回転
方向に対して上流側の部位に接触するよう支持されてい
るという第六の発明によっても達成される。
【0016】更に、上記目的は、上記第五の発明又は上
記第六の発明において、加圧ローラの蓄熱部材は、回転
体状に成形され、加圧ローラの回転に従動するよう回動
自在に軸支されているという第七の発明によっても達成
される。
【0017】又、上記目的は、上記第五の発明におい
て、加圧ローラの蓄熱部材は、加圧ローラの内周面のう
ちの定着ニップ部に対面する部位から加圧ローラの回転
方向に対して上流側の部位に所定の間隔を隔てて近接す
るよう支持されているという第八の発明によっても達成
される。
【0018】すなわち、上記第一の発明にあっては、定
着ローラの蓄熱部材が、定着ローラの加熱手段からの熱
を一旦蓄熱し、蓄熱していた熱を定着ローラの内周面の
うちの定着ニップ部に対面若しくはほぼ対面する部位に
供給すると共に、定着ローラの周面のうちの非通紙領域
から通紙領域へと熱を伝導せしめる。
【0019】又、上記第二の発明にあっては、定着ロー
ラの蓄熱部材が、定着ローラの加熱手段からの熱を一旦
蓄熱し、蓄熱していた熱を定着ローラの蓄熱部材の接触
した、定着ローラの内周面のうちの定着ニップ部に対面
する部位から定着ローラの回転方向に対して上流側の部
位に迅速に供給すると共に、定着ローラの周面のうちの
非通紙領域から通紙領域へと熱を伝導せしめる。
【0020】更に、上記第三の発明にあっては、定着ロ
ーラの蓄熱部材が、定着ローラの加熱手段からの熱を一
旦蓄熱し、定着ローラの回転と同期すべく回転駆動され
つつ、蓄熱していた熱を定着ローラの内周面のうちの定
着ニップ部に対面若しくはほぼ対面する部位に供給する
と共に、定着ローラの周面のうちの非通紙領域から通紙
領域へと熱を伝導せしめる。
【0021】又、上記第四の発明にあっては、定着ロー
ラの蓄熱部材が、定着ローラの加熱手段からの熱を一旦
蓄熱し、蓄熱していた熱を定着ローラの蓄熱部材から所
定の間隔を隔てて近接した、定着ローラの内周面のうち
の定着ニップ部に対面する部位から定着ローラの回転方
向に対して上流側の部位に迅速に供給すると共に、定着
ローラの周面のうちの非通紙領域から通紙領域へと熱を
伝導せしめる。
【0022】更に、上記第五の発明にあっては、加圧ロ
ーラの蓄熱部材が、加圧ローラの加熱手段からの熱を一
旦蓄熱し、蓄熱していた熱を加圧ローラの内周面のうち
の定着ニップ部に対面若しくはほぼ対面する部位に迅速
に供給すると共に、加圧ローラの周面のうちの非通紙領
域から通紙領域へと熱を伝導せしめる。
【0023】又、上記第六の発明にあっては、加圧ロー
ラの蓄熱部材が、加圧ローラの加熱手段からの熱を一旦
蓄熱し、蓄熱していた熱を加圧ローラの蓄熱部材の接触
した、加圧ローラの内周面のうちの定着ニップ部に対面
する部位から加圧ローラの回転方向に対して上流側の部
位に迅速に供給すると共に、加圧ローラの周面のうちの
非通紙領域から通紙領域へと熱を伝導せしめる。
【0024】更に、上記第七の発明にあっては、加圧ロ
ーラの蓄熱部材が、加圧ローラの加熱手段からの熱を一
旦蓄熱し、加圧ローラの回転と同期すべく回転駆動され
つつ、蓄熱していた熱を加圧ローラの内周面のうちの定
着ニップ部に対面若しくはほぼ対面する部位に迅速に供
給すると共に、加圧ローラの周面のうちの非通紙領域か
ら通紙領域へと熱を伝導せしめる。
【0025】又、上記第八の発明にあっては、加圧ロー
ラの蓄熱部材が、加圧ローラの加熱手段からの熱を一旦
蓄熱し、蓄熱していた熱を加圧ローラの蓄熱部材から所
定の間隔を隔てて近接した、加圧ローラの内周面のうち
の定着ニップ部に対面する部位から加圧ローラの回転方
向に対して上流側の部位に迅速に供給すると共に、加圧
ローラの周面のうちの非通紙領域から通紙領域へと熱を
伝導せしめる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下の添付図面に基づき本発明に
おける実施の形態に関して説明する。
【0027】(第一の実施形態)第一に、本発明におけ
る第一の実施形態の定着器を示すに好適な一例たる定着
器1、及び、これを備える画像形成装置に関して図1及
び図2に基づき説明する。尚、図1は、定着器1の概略
構成を示す模式的断面図であり、図2は、画像形成装置
の概略構成を示す模式的断面図である。
【0028】先ず、上記定着器1を備える画像形成装置
における概略構成に関して説明する。
【0029】かかる画像形成装置は、画像情報の提供源
たるホストコンピュータ等の外部装置に接続されてお
り、潜像担持体たるシリンダ状の感光体ドラム6と、感
光体ドラム6の外周面を、与えられた画像情報に応じた
レーザ光Laによる露光前に、所定電位に分布せしめる
べく帯電する帯電ローラ7と、感光体ドラム6の外周面
上に担持の静電潜像を現像剤により可視像化する現像手
段たる現像器8と、感光体ドラム6の外周面上に可視像
化された像、所謂、現像剤像を転写材に転写せしめるた
めの転写ローラ9と、所定枚数の転写材を収容可能な給
紙カセット10と、給紙カセット10からの転写材を、
感光体ドラム6と転写ローラ9との間の転写ニップ部n
へと、所定のタイミング等にて搬送するためのレジスト
ローラ11と、、転写処理の施された転写材を除電して
感光体ドラム6から分離せしめるための除電針12と、
熱供給及び圧力付与にて未定着像の転写材への定着処理
を実行する定着器1と、定着処理の施された転写材を装
置外へと排紙するための排紙ローラ13とを備えてい
る。
【0030】次に、本出願に係る定着器1の概略構成、
及び、未定着像を担持した転写材に対する定着処理過程
に関して説明する。
【0031】上記定着器1は、未定着像を担持したシー
ト状の転写材(図示せず)に接触して熱伝導する円筒状
の定着ローラ2と、加圧手段たる円柱状の加圧ローラ3
とを回動自在に軸支しており、最大通紙領域の紙面法線
方向に対する幅は、A3サイズの転写材の長手方向長た
る297mm程度に採られている。
【0032】上記定着器1に軸支された定着ローラ2
は、外径値40mm、及び、径方向の肉厚値1.0mm
である薄肉円筒状に成形されており、アルミニウム等に
て円筒状に成形された芯金(図示せず)の外周面を、P
FA樹脂(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアル
キルビニルエーテル共重合樹脂)を主成分とする層厚値
50μmの離型層(図示せず)にて被覆されている。
【0033】上記定着ローラ2の中空部には、定着ロー
ラの加熱手段たるヒータ4と、定着ローラの蓄熱部材た
るφ5の円柱状の金属ローラ5とが設けられ、金属ロー
ラ5は、アルミニウムを主成分とし、定着ローラ2の内
周面のうちの、定着ローラ2と加圧ローラ3との間の定
着ニップ部Nに対面する部位、すなわち、定着ローラ2
の内周面のうちの、定着ローラ2と加圧ローラ3との加
圧軸線の延長上にある部位に接触して定着ローラ2の回
転に従動するよう回動自在に軸支されている。
【0034】上記定着ローラ2の中空部に設けられたヒ
ータ4は、本実施形態にあっては、100Vの入力電圧
に対して1kWの定格出力を応答するよう設定されてお
り、以て、定着ニップ部Nにおける紙面法線方向に沿っ
た配光分布は、最大通紙領域に亘って一様若しくはほぼ
一様に設定されている。
【0035】一方、上記定着器1に軸支された加圧ロー
ラ3は、外径値30mm、及び、硬度52°(アスカC
における1kg加重時での値である。)である円柱状に
成形されており、ステンレス等にて円柱状に成形された
芯金(図示せず)の外周面を、シリコーンスポンジ等か
ら成る弾性層(図示せず)、PFA樹脂を主成分とする
層厚値30μmの離型層(図示せず)の順に積層され、
定着器1に設けられた加圧機構(図示せず)により20
0kgfの加圧値にて定着ローラ2へと加圧されてお
り、以て、定着ニップ部Nの紙面水平方向に対する幅を
5.0mmに設定すると共に、定着ローラ2及び加圧ロ
ーラ3のいずれか一方のローラの回転に他方のローラが
従動するようになっている。
【0036】尚、本実施形態にあっては、上記定着器1
には、サーミスタ感温検知センサ等に代表される、定着
ローラ2の表面温度の検知のための温度検知素子(図示
せず)が、定着ローラ2の外周面のうちの非通紙領域の
所定の部位、例えば、定着ローラ2の外周面のうちの定
着ローラ2の軸線方向に対する中心部位から150mm
の部位に設けられており、以て、定着ローラ2の外周面
に担持された現像剤の温度検知素子への付着の発生等を
防止可能であるため、定着ローラ2の外周面の残留現像
剤等を除去するための清掃手段は不要となっている。
【0037】故に、上記定着器1にあっては、本発明に
おける蓄熱部材たる金属ローラ5を、定着ローラ2の内
周面のうちの定着ニップ部Nに対面する部位に接触して
定着ローラ2の回転に従動するよう回動自在に軸支せし
めることにより、金属ローラ5が、ヒータ4からの熱を
一旦蓄熱し、蓄熱していた熱を定着ローラ2の内周面の
うちの定着ニップ部Nに対面する部位に供給すると共
に、定着ローラ2の周面のうちの非通紙領域から通紙領
域へと熱を伝導せしめることとした。
【0038】そこで、本発明者は本実施形態により得ら
れる効果を確かめるべく、下述する比較例1及び比較例
2と、.定着ローラの加熱手段による加熱動作開始か
ら定着ローラの表面温度の所定温度への昇温までに要す
る時間(以下、ウォームアップ時間と称する。)、.
複数枚の厚紙の連続通紙に基づく定着性(以下、厚紙定
着性と略称する。)、.最大通紙領域よりもサイズの
小さい複数枚の転写材の連続通紙に基づく定着性(以
下、小サイズ紙定着性と略称する。)の三点を比較測定
し、以下に示す表1の結果が得られた。
【0039】尚、比較例1は、上記定着器1から金属ロ
ーラ5を取り除いた形態の定着器に対応し、一方、比較
例2は、定着器1から金属ローラ5を取り除くと共に、
定着ローラ2の径方向の肉厚値を1.0mmから3.0
mmと厚くした形態の定着器に対応している。
【0040】
【表1】
【0041】 尚、かかる比較測定にあっては、ヒータ4を100Vの
入力電圧により1000Wの応答出力せしめたときの、
温度検知素子の検知温度が通常における室温たる20℃
から180℃に昇温するに至るまでの時間をウォームア
ップ時間として測定し、又、厚紙定着性は、定着器1の
周辺雰囲気の温度値が15℃である低温環境下にて、A
4サイズの坪量128g/m^2の転写材を横送りで5
0枚連続通紙せしめることにより比較測定し、更に、小
サイズ紙定着性は、B5サイズの坪量128g/m^2
の転写材を縦送りで50枚連続通紙せしめることにより
比較測定しており、加えて、本実施形態、比較例1及び
比較例2の各々の定着ローラの軸線方向に対する中心部
位でのオーバーシュートを防止するべく、温度検知素子
の検知温度が150℃に達した時点にて、各定着ローラ
を10秒に亘り回転駆動せしめた。
【0042】かかる表1から分かるように、比較例1に
あっては、備え付けの定着ローラの径方向の肉厚値が
1.0mmと薄肉であるために、複数枚の厚紙或いは小
サイズ紙の連続通紙に伴う定着ローラの周面の通紙領域
と非通紙領域との温度差が著しくなり、以て、厚紙では
20万枚目、小サイズ紙では15万枚目以降の定着性が
悪化するという結果が得られ、一方、比較例2にあって
は、備え付けの定着ローラの径方向の肉厚が3.0mm
と厚く採られているために、ウォームアップ時間は13
0秒という長い時間となるという結果が得られ、対し
て、本実施形態にあっては、ウォームアップ時間は60
秒という比較的短い時間となると共に、厚紙定着性及び
小サイズ紙定着性は50万枚の連続通紙に亘って良好で
あるという結果が得られた。
【0043】よって、本実施形態にあっては、金属ロー
ラ5が、ヒータ4からの熱を一旦蓄熱し、定着ローラ2
の回転と同期すべく回転駆動されつつ、蓄熱していた熱
を定着ローラ2の内周面のうちの定着ニップ部Nに対面
する部位に供給するので、常に、金属ローラ5の外周面
のうちの新しい部位から定着ローラ2の内周面のうちの
定着ニップ部に対面する部位へと熱を供給することがで
きて、定着ローラ2の周面のうちの転写材への熱伝導に
より温度の低下した部位の温度を、定着ニップ部Nへの
突入時により迅速に昇温せしめることができ、以て、あ
らゆる環境下にてより迅速に定着処理の実行に移ること
ができ、又、定着ローラ2の周面のうちの非通紙領域か
ら通紙領域へと熱を伝導せしめるので、熱容量の大きい
転写材、或いは、最大通紙領域よりもサイズの小さい転
写材への定着処理時又は定着処理前の定着ローラ2の通
紙領域と非通紙領域との温度差をより低減することがで
きる。
【0044】尚、本実施形態にあっては、上記定着ロー
ラ2の径方向の肉厚値を1.0mmに、及び、ヒータ4
の出力ワット量を1000Wに採ることとしたが、これ
らの値に限定されるものではなく、温度検知素子の検知
温度の上昇率が2.5℃/sec以上、好ましくは、
3.0℃/sec以上となるに十分な値であれば良い。
【0045】(第二の実施形態)第二に、本発明におけ
る第二の実施形態の定着器を示すに好適な一例たる定着
器14に関して図3に基づき説明する。尚、第一の実施
形態との共通箇所に関しては図1と同符号を付与するこ
とにより説明を省略する。
【0046】本実施形態に係る定着器14は、定着ロー
ラの蓄熱部材として、第一の実施形態の定着器1に設け
られている金属ローラ4と同様若しくはほぼP同様の材
質及び構成の金属ローラ15が、定着ローラ2の内周面
のうちの定着ニップ部Nに対面する部位から定着ローラ
2の回転方向に対する上流側の部位、具体的には、定着
ローラ2の内周面のうちの定着ニップ部Nに対面する部
位と時計回転方向に8°の角度を為す部位に接触して、
定着ローラ2の回転に従動するよう回動自在に軸支され
ている。
【0047】そこで、本発明者は本実施形態により得ら
れる効果を確かめるべく、下述する比較例3及び比較例
4と、.ウォームアップ時間、.厚紙定着性、.
小サイズ紙定着性、.転写材に担持された未定着像の
トリボ不足に起因する、定着ニップ部突入前での未定着
像の転写材からの飛び散り(以下、この現象を尾引きと
称する。)の4点を比較測定し、以下に示す表2の結果
が得られた。
【0048】尚、比較例3は、上記定着器14から金属
ローラ155を取り除いた形態の定着器に対応し、一
方、比較例4は、定着器14から金属ローラ15を取り
除くと共に、定着ローラを構成する芯金にDC−100
0Vのバイアス源を接続した形態の定着器に対応してい
る。
【0049】
【表2】
【0050】 尚、かかる比較測定にあっては、からまでの測定状
況は第一の実施形態と同様であると共に、本実施形態、
比較例3及び比較例4の各々における「尾引き」の発生
程度の測定時に、転写材上に担持された未定着像のトリ
ボが−8μC/g〜−6μC/gとなるよう設定した。
【0051】かかる表2から分かるように、比較例3に
あっては、備え付けの定着ローラの径方向の肉厚値が
1.0mmと薄肉であるために、厚紙定着性及び小サイ
ズ紙定着性が50万枚に亘って定着性を好適に維持する
ことができないと共に、未定着像を担持した転写材のト
リボ不足に起因する「尾引き」が発生するという結果が
得られ、一方、比較例4にあっては、備え付けの定着ロ
ーラの径方向の肉厚値が1.0mmと薄肉であるため
に、厚紙定着性及び小サイズ紙定着性が50万枚に亘っ
て定着性を好適に維持することができないという結果が
得られ、対して、本実施形態にあっては、ウォームアッ
プ時間は60秒という比較的短い時間となると共に、厚
紙定着性及び小サイズ紙定着性は50万枚の連続通紙に
亘って良好であり、更には、未定着像を担持した転写材
に対する定着ニップ部突入前での熱供給(プレヒート効
果)から、未定着像を担持した転写材のトリボ不足に起
因する「尾引き」の発生を防止するという結果が得られ
た。
【0052】よって、本実施形態にあっては、第一の実
施形態と同様の効果が得られると共に、金属ローラ15
が、ヒータ4からの熱を一旦蓄熱し、蓄熱していた熱を
金属ローラ15の接触した、定着ローラ2の内周面のう
ちの定着ニップ部Nに対面する部位から定着ローラ2の
回転方向に対して上流側の部位に供給するので、定着ロ
ーラ2側から未定着像を担持した転写材に対して定着ニ
ップ部N突入前に熱供給することもでき、以て、未定着
像の転写材からの飛び散りの発生防止、及び、未定着像
の転写材への定着性の向上を図ることができるという利
点が得られる。
【0053】(第三の実施形態)第三に、本発明におけ
る第三の実施形態の定着器を示すに好適な一例たる定着
器に関して図4に基づき説明する。尚、第一の実施形態
との共通箇所に関しては図1と同符号を付与することに
より説明を省略する。
【0054】本実施形態に係る定着器16は、定着ロー
ラの蓄熱部材として、アルミニウムを主成分とし、紙面
水平方向の断面が10mm×5mmの直角三角形である
三角柱状の部材の一側面を、定着ローラ2の内周面の曲
率に併せて加工した金属部材17が、定着ローラ2の内
周面のうちの定着ニップ部Nに対面する部位にギャップ
0.3mmにて近接して支持されている。尚、本実施形
態にあっては、金属部材17と定着ローラ2の内周面の
うちの定着ニップ部Nに対面する部位とのギャップは
0.3mmに採っているが、この値に限定されるもので
はなく、なるべく小さい値であれば十分であるが、金属
部材17と定着ローラ2の内周面のうちの定着ニップ部
Nに対面する部位とのギャップは、0.7mm以下が好
ましく、0.5mm以下がより好ましい。
【0055】故に、本実施形態にあっては、蓄熱部材の
形状の自由度を広げることから、例えば、金属部材17
において、定着ローラ2の内周面のうちの定着ニップ部
Nに対面する部位に近接する金属部材17の部位から、
定着ローラ2の内周面のうちの定着ニップ部Nに対面す
る部位の上流側の部位に近接する金属部材17の部位に
かけて厚みが厚くなるよう成形することにより、定着ロ
ーラ2の内周面のうちの定着ニップ部Nに対面する部位
及び近傍の熱容量の分布を持たせるように設定しても良
い。
【0056】そこで、本発明者は本実施形態により得ら
れる効果を確かめるべく、下述する比較例5と、.ウ
ォームアップ時間、.厚紙定着性、.小サイズ紙定
着性、.尾引きの発生程度の4点を比較測定し、以下
に示す表3の結果が得られた。
【0057】尚、比較例5は、上記定着器16から金属
部材17を取り除いた形態の定着器に対応している。
【0058】
【表3】
【0059】 かかる表3から分かるように、比較例5にあっては、厚
紙定着性及び小サイズ紙定着性が50万枚に亘って定着
性を好適に維持することができないと共に、未定着像を
担持した転写材のトリボ不足に起因する「尾引き」が発
生するという結果が得られ、対して、本実施形態にあっ
ては、ウォームアップ時間は65秒という比較的短い時
間となると共に、厚紙定着性及び小サイズ紙定着性は5
0万枚の連続通紙に亘って良好であり、更には、未定着
像を担持した転写材に対する定着ニップ部突入前での熱
供給(プレヒート効果)から、未定着像を担持した転写
材のトリボ不足に起因する「尾引き」の発生を防止する
という結果が得られた。
【0060】よって、本実施形態にあっては、金属部材
17が、ヒータ4からの熱を一旦蓄熱し、蓄熱していた
熱を金属部材17から0.3mmの間隔を隔てて近接し
た、定着ローラ2の内周面のうちの定着ニップ部Nに対
面する部位に供給するので、第二の実施形態と同様の効
果及び利点が得られる。
【0061】尚、第一の実施形態から第三の実施形態に
亘って、定着ローラの加熱手段たるヒータ4のみが設け
られた定着器に関して説明してきたが、加圧手段として
円筒状の加圧ローラを備え、加圧ローラの加熱のための
加圧手段が加圧ローラの中空部に設けられている定着器
にあっても、第一の実施形態から第三の実施形態のいず
れかにて説明された定着ローラと同様の構成とすること
も可能である。
【0062】
【発明の効果】以上にて説明してきたように、本出願に
係る第一の発明によれば、定着ローラの蓄熱部材が、定
着ローラの加熱手段からの熱を一旦蓄熱し、蓄熱してい
た熱を定着ローラの内周面のうちの定着ニップ部に対面
若しくはほぼ対面する部位に供給するので、定着ローラ
の周面のうちの転写材への熱伝導により温度の低下した
部位の温度を、定着ニップ部への突入時或いは突入前に
迅速に昇温せしめることができ、以て、あらゆる環境下
にて迅速に定着処理の実行に移ることができ、又、定着
ローラの周面のうちの非通紙領域から通紙領域へと熱を
伝導せしめるので、熱容量の大きい転写材、或いは、最
大通紙領域よりもサイズの小さい転写材への定着処理時
又は定着処理前の定着ローラの通紙領域と非通紙領域と
の温度差を低減することができる。
【0063】又、本出願に係る第二の発明によれば、定
着ローラの蓄熱部材が、定着ローラの加熱手段からの熱
を一旦蓄熱し、蓄熱していた熱を定着ローラの蓄熱部材
の接触した、定着ローラの内周面のうちの定着ニップ部
に対面する部位から定着ローラの回転方向に対して上流
側の部位に供給するので、定着ローラの周面のうちの転
写材への熱伝導により温度の低下した部位の温度を、定
着ニップ部への突入前に迅速に昇温せしめることがで
き、以て、あらゆる環境下にて迅速に定着処理の実行に
移ることができると共に、定着ローラ側から未定着像を
担持した転写材に対して定着ニップ部突入前に熱供給す
ることもでき、以て、未定着像の転写材からの飛び散り
の発生防止、及び、未定着像の転写材への定着性の向上
を図ることができ、又、定着ローラの周面のうちの非通
紙領域から通紙領域へと熱を伝導せしめるので、熱容量
の大きい転写材、或いは、最大通紙領域よりもサイズの
小さい転写材への定着処理前の定着ローラの通紙領域と
非通紙領域との温度差を低減することができる。
【0064】更に、本出願に係る第三の発明によれば、
定着ローラの蓄熱部材が、定着ローラの加熱手段からの
熱を一旦蓄熱し、定着ローラの回転と同期すべく回転駆
動されつつ、蓄熱していた熱を定着ローラの内周面のう
ちの定着ニップ部に対面若しくはほぼ対面する部位に供
給するので、常に、蓄熱部材の外周面のうちの新しい部
位から定着ローラの内周面のうちの定着ニップ部に対面
若しくはほぼ対面する部位へと熱を供給することができ
て、定着ローラの周面のうちの転写材への熱伝導により
温度の低下した部位の温度を、定着ニップ部への突入時
或いは突入前により迅速に昇温せしめることができ、以
て、あらゆる環境下にてより迅速に定着処理の実行に移
ることができ、又、定着ローラの周面のうちの非通紙領
域から通紙領域へと熱を伝導せしめるので、熱容量の大
きい転写材、或いは、最大通紙領域よりもサイズの小さ
い転写材への定着処理時又は定着処理前の定着ローラの
通紙領域と非通紙領域との温度差をより低減することが
できる。
【0065】又、本出願に係る第四の発明によれば、定
着ローラの蓄熱部材が、定着ローラの加熱手段からの熱
を一旦蓄熱し、蓄熱していた熱を定着ローラの蓄熱部材
から所定の間隔を隔てて近接した、定着ローラの内周面
のうちの定着ニップ部に対面する部位から定着ローラの
回転方向に対して上流側の部位に供給するので、定着ロ
ーラの周面のうちの転写材への熱伝導により温度の低下
した部位の温度を、定着ニップ部への突入前に迅速に昇
温せしめることができ、以て、あらゆる環境下にて迅速
に定着処理の実行に移ることができると共に、定着ロー
ラ側から未定着像を担持した転写材に対して定着ニップ
部突入前に熱供給することもでき、以て、未定着像の転
写材からの飛び散りの発生防止、及び、未定着像の転写
材への定着性の向上を図ることができ、又、定着ローラ
の周面のうちの非通紙領域から通紙領域へと熱を伝導せ
しめるので、熱容量の大きい転写材、或いは、最大通紙
領域よりもサイズの小さい転写材への定着処理前の定着
ローラの通紙領域と非通紙領域との温度差を低減するこ
とができる。
【0066】更に、本出願に係る第五の発明によれば、
加圧ローラの蓄熱部材が、加圧ローラの加熱手段からの
熱を一旦蓄熱し、蓄熱していた熱を加圧ローラの内周面
のうちの定着ニップ部に対面若しくはほぼ対面する部位
へと供給するので、加圧ローラの周面のうちの転写材へ
の熱伝導により温度の低下した部位の温度を、定着ニッ
プ部への突入時或いは突入前に迅速に昇温せしめること
ができ、以て、定着ローラの蓄熱部材からの熱供給との
相乗により、あらゆる環境下にて一層迅速に定着処理の
実行に移ることができ、又、加圧ローラの周面のうちの
非通紙領域から通紙領域へと熱を伝導せしめるので、熱
容量の大きい転写材、或いは、最大通紙領域よりもサイ
ズの小さい転写材への定着処理時又は定着処理前の加圧
ローラの通紙領域と非通紙領域との温度差を低減するこ
とができる。
【0067】又、本出願に係る第六の発明によれば、加
圧ローラの加熱手段からの熱を一旦蓄熱し、蓄熱してい
た熱を加圧ローラの蓄熱部材の接触した、加圧ローラの
内周面のうちの定着ニップ部に対面する部位から加圧ロ
ーラの回転方向に対して上流側の部位に供給するので、
加圧ローラの周面のうちの転写材への熱伝導により温度
の低下した部位の温度を、定着ニップ部への突入前に迅
速に昇温せしめることができ、以て、定着ローラの蓄熱
部材からの熱供給との相乗により、あらゆる環境下にて
一層迅速に定着処理の実行に移ることができると共に、
定着ローラ側から未定着像を担持した転写材に対して定
着ニップ部突入前に熱供給することもでき、以て、未定
着像の転写材からの飛び散りの発生防止、及び、未定着
像の転写材への定着性の向上を図ることができ、又、加
圧ローラの周面のうちの非通紙領域から通紙領域へと熱
を伝導せしめるので、熱容量の大きい転写材、或いは、
最大通紙領域よりもサイズの小さい転写材への定着処理
前の加圧ローラの通紙領域と非通紙領域との温度差を低
減することができる。
【0068】更に、本出願に係る第七の発明によれば、
加圧ローラの蓄熱部材が、加圧ローラの加熱手段からの
熱を一旦蓄熱し、加圧ローラの回転と同期すべく回転駆
動されつつ、蓄熱していた熱を加圧ローラの内周面のう
ちの定着ニップ部に対面若しくはほぼ対面する部位に供
給するので、常に、蓄熱部材の外周面のうちの新しい部
位から加圧ローラの内周面のうちの定着ニップ部に対面
若しくはほぼ対面する部位へと熱を供給することができ
て、加圧ローラの周面のうちの転写材への熱伝導により
温度の低下した部位の温度を、定着ニップ部への突入時
或いは突入前により迅速に昇温せしめることができ、以
て、定着ローラの蓄熱部材からの熱供給との相乗によ
り、あらゆる環境下にてより一層迅速に定着処理の実行
に移ることができ、又、加圧ローラの周面のうちの非通
紙領域から通紙領域へと熱を伝導せしめるので、熱容量
の大きい転写材、或いは、最大通紙領域よりもサイズの
小さい転写材への定着処理時又は定着処理前の加圧ロー
ラの通紙領域と非通紙領域との温度差をより低減するこ
とができる。
【0069】又、本出願に係る第八の発明によれば、加
圧ローラの蓄熱部材が、加圧ローラの加熱手段からの熱
を一旦蓄熱し、蓄熱していた熱を加圧ローラの蓄熱部材
から所定の間隔を隔てて近接した、加圧ローラの内周面
のうちの定着ニップ部に対面する部位から加圧ローラの
回転方向に対して上流側の部位に供給するので、加圧ロ
ーラの周面のうちの転写材への熱伝導により温度の低下
した部位の温度を、定着ニップ部への突入前に迅速に昇
温せしめることができ、以て、定着ローラの蓄熱部材か
らの熱供給との相乗により、あらゆる環境下にて迅速に
定着処理の実行に移ることができると共に、加熱ローラ
側から未定着像を担持した転写材に対して定着ニップ部
突入前に熱供給することもでき、以て、未定着像の転写
材からの飛び散りの発生防止、及び、未定着像の転写材
への定着性の向上を図ることができ、又、加圧ローラの
周面のうちの非通紙領域から通紙領域へと熱を伝導せし
めるので、熱容量の大きい転写材、或いは、最大通紙領
域よりもサイズの小さい転写材への定着処理前の加圧ロ
ーラの通紙領域と非通紙領域との温度差を低減すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本出願に係る第一の発明の定着器の概略構成を
示す模式的断面図である。
【図2】図1の定着器を備える画像形成装置の概略構成
を示す模式的断面図である。
【図3】本出願に係る第二の発明の定着器の概略構成を
示す模式的断面図である。
【図4】本出願に係る第三の発明の定着器の概略構成を
示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1 定着器 2 定着ローラ 3 加圧ローラ(加圧手段) 4 ヒータ(定着ローラの加熱手段) 5 金属ローラ(定着ローラの蓄熱部材) 14 定着器 15 金属ローラ(定着ローラの蓄熱部材) 16 定着器 17 蓄熱部材(定着ローラの蓄熱部材)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未定着像を担持したシート状の転写材に
    接触して熱伝導する円筒状の定着ローラと、上記転写材
    を介して定着ローラの外周面に圧接される回転体状の加
    圧手段とを有し、定着ローラの中空部には、定着ローラ
    の加熱のための加熱手段が設けられ、上記転写材を定着
    ローラと加圧手段との間の定着ニップ部に通紙させつつ
    熱供給及び圧力付与により定着する定着器において、定
    着ローラは径方向の厚みを薄肉に形成され、熱伝導率の
    大きい金属を主成分とし、定着ローラの加熱手段からの
    熱を蓄熱するための蓄熱部材が、定着ローラの内周面の
    うちの定着ニップ部に対面若しくはほぼ対面する部位に
    接触、又は、所定の間隔を隔てて近接するよう支持され
    ていることを特徴とする定着器。
  2. 【請求項2】 定着ローラの蓄熱部材は、定着ローラの
    内周面のうちの定着ニップ部に対面する部位から定着ロ
    ーラの回転方向に対して上流側の部位に接触するよう支
    持されていることとする請求項1に記載の定着器。
  3. 【請求項3】 定着ローラの蓄熱部材は、回転体状に成
    形され、回動自在に軸支されていることとする請求項1
    又は請求項2に記載の定着器。
  4. 【請求項4】 定着ローラの蓄熱部材は、定着ローラの
    内周面のうちの定着ニップ部に対面する部位から定着ロ
    ーラの回転方向に対して上流側の部位に所定の間隔を隔
    てて近接するよう支持されていることとする請求項1に
    記載の定着器。
  5. 【請求項5】 加圧手段は円筒状の加圧ローラであり、
    加圧ローラの中空部には、加圧ローラの加熱のための加
    熱手段と、加圧ローラの加熱手段からの熱を蓄熱するた
    めの蓄熱部材とが設けられ、加圧ローラの蓄熱部材は、
    加圧ローラの内周面のうちの定着ニップ部に対面若しく
    はほぼ対面する部位に接触、又は、所定の間隔を隔てて
    近接するよう支持されていることとする請求項1ないし
    請求項4のいずれか一項に記載の定着器。
  6. 【請求項6】 加圧ローラの蓄熱部材は、加圧ローラの
    内周面のうちの定着ニップ部に対面する部位から加圧ロ
    ーラの回転方向に対して上流側の部位に接触するよう支
    持されていることとする請求項5に記載の定着器。
  7. 【請求項7】 加圧ローラの蓄熱部材は、回転体状に成
    形され、加圧ローラの回転に従動するよう回動自在に軸
    支されていることとする請求項5又は請求項6に記載の
    定着器。
  8. 【請求項8】 加圧ローラの蓄熱部材は、加圧ローラの
    内周面のうちの定着ニップ部に対面する部位から加圧ロ
    ーラの回転方向に対して上流側の部位に所定の間隔を隔
    てて近接するよう支持されていることとする請求項5に
    記載の定着器。
JP21978097A 1997-08-01 1997-08-01 定着器 Pending JPH1152770A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21978097A JPH1152770A (ja) 1997-08-01 1997-08-01 定着器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21978097A JPH1152770A (ja) 1997-08-01 1997-08-01 定着器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1152770A true JPH1152770A (ja) 1999-02-26

Family

ID=16740896

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21978097A Pending JPH1152770A (ja) 1997-08-01 1997-08-01 定着器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1152770A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001175031A (ja) * 1999-12-21 2001-06-29 Konica Corp 静電荷像現像用トナーと画像形成方法及び画像形成装置
JP2002268430A (ja) * 2001-03-09 2002-09-18 Seiko Epson Corp 定着装置
JP2002299008A (ja) * 2001-04-02 2002-10-11 Fuji Xerox Co Ltd 加熱ロール及びそれを用いた定着装置
JP2017003869A (ja) * 2015-06-12 2017-01-05 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 定着装置、及び画像形成装置
JP2017134111A (ja) * 2016-01-25 2017-08-03 株式会社リコー 定着装置、及び画像形成装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001175031A (ja) * 1999-12-21 2001-06-29 Konica Corp 静電荷像現像用トナーと画像形成方法及び画像形成装置
JP2002268430A (ja) * 2001-03-09 2002-09-18 Seiko Epson Corp 定着装置
JP2002299008A (ja) * 2001-04-02 2002-10-11 Fuji Xerox Co Ltd 加熱ロール及びそれを用いた定着装置
JP2017003869A (ja) * 2015-06-12 2017-01-05 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 定着装置、及び画像形成装置
US9851664B2 (en) 2015-06-12 2017-12-26 Kyocera Document Solutions Inc. Fixing device
JP2017134111A (ja) * 2016-01-25 2017-08-03 株式会社リコー 定着装置、及び画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6088549A (en) Fixing device having an externally-heated fixing roller
US20030077092A1 (en) Image heating apparatus
JP2004184814A (ja) 加熱装置
JP2540944B2 (ja) 定着装置及び定着用フィルム
JPH09197864A (ja) 加熱定着装置
JPH11143291A (ja) 画像形成装置
JP2004198659A (ja) 画像定着装置、および画像形成装置
JP2002246151A (ja) 加熱装置および画像形成装置
JP6632291B2 (ja) 画像加熱装置
JPH1152770A (ja) 定着器
JP3984737B2 (ja) 定着装置
JPH03208076A (ja) 定着装置
US6263181B1 (en) Electrostatographic reproduction machine including a dual function fusing belt deskewing and oiling assembly
JP4642213B2 (ja) 画像形成装置
JP2007079135A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP4266613B2 (ja) 定着装置
JP3869936B2 (ja) 定着装置
JPH0922772A (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JPH10312127A (ja) 画像形成装置
JP4235301B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2019095495A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2006084805A (ja) 加熱定着装置
JP2000029335A (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JP2011022285A (ja) 画像形成装置
JPH0720684Y2 (ja) 複写装置