JPH0922772A - 加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

加熱装置及び画像形成装置

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JPH0922772A
JPH0922772A JP19583695A JP19583695A JPH0922772A JP H0922772 A JPH0922772 A JP H0922772A JP 19583695 A JP19583695 A JP 19583695A JP 19583695 A JP19583695 A JP 19583695A JP H0922772 A JPH0922772 A JP H0922772A
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JP
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heating
nip portion
film
heating element
heater
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JP19583695A
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Shigeaki Takada
高田  成明
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルム加熱方式・プレ加熱方式の加熱装置
について、加熱ニップ部前の導入被加熱材のプレ加熱が
使用環境・使用条件等に左右されることなく常に安定に
十分になされる状態を確保して、画像加熱定着装置にあ
っては画像飛び散り現象の発生を確実に防止すること。 【解決手段】 加熱体20は加熱ニップ部Nにおける被
加熱材搬送方向に直角方向に延びる発熱体23を備え、
該発熱体は加熱ニップ部領域内にある部分と、加熱ニッ
プ部の被加熱材搬入側の加熱ニップ部外にある部分Wa
をもち、加熱体は被加熱材Pとの対向面が加熱ニップ部
よりも被加熱材搬送方向上流側において屈曲点cをも
ち、該屈曲点から被加熱材搬送方向上流側に行くにした
がって加熱体の被加熱材との対向面が加熱ニップ部水平
線から遠ざかるような斜面bをもち、フィルムがその斜
面に近接もしくは接触しながら摺動移動すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固定支持された加
熱体と加圧部材との間にフィルムを挟ませて加熱ニップ
部を形成させ、該加熱ニップ部のフィルムと加圧部材と
の間に被加熱材を導入してフィルムと一緒に加熱ニップ
部を挟持搬送させて被加熱材を加熱処理するフィルム加
熱方式の加熱装置、及び該加熱装置を画像の加熱定着装
置として備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のようなフィルム加熱方式の加熱装
置は特開昭63−31318号公報等に開示されてお
り、例えば、複写機・レーザービームプリンター・ファ
クシミリ・マイクロフィルムリーダプリンター・画像表
示(ディスプレイ)装置・記録機等の画像形成装置にお
いて、電子写真・静電記録・磁気記録等の適宜の画像形
成プロセス手段により加熱溶融性の樹脂等よりなるトナ
ーを用いて記録媒体(転写材シート・エレクトロファッ
クスシート・静電記録シート・印刷紙など)の面に間接
(転写)方式もしくは直接方式で形成した目的の画像情
報に対応した未定着のトナー画像を永久固着画像として
加熱定着処理する画像定着装置として活用できる。
【0003】フィルム加熱方式の定着装置は、他に知ら
れている熱ロール方式・熱板方式・ベルト定着方式・フ
ラッシュ定着方式・オーブン定着方式等の熱定着式装置
との対比において、.低熱容量線状加熱体を用いるこ
とができるため、省電力化・ウエイトタイム短縮化(ク
イックスタート性)が可能になり、.定着点と分離点
が別に設定できるため、オフセットも防止される、その
他、他の方式装置の種々の欠点を解決できるなどの利点
を有し、効果的なものである。
【0004】図8に該装置の要部の構成模型図を示し
た。20は図面に垂直方向を長手とする横長で低熱容量
の加熱体(以下、ヒーターと記す)であり、剛性・断熱
性を有するヒーター支持体21の下面側に固定支持させ
て配設してある。25は耐熱性フィルム(以下、定着フ
ィルムと記す)、28は加圧部材としての弾性加圧ロー
ルであり、上記の固定支持させたヒーター20と加圧ロ
ール28とをその間に定着フィルム25を挟ませて圧接
させて加熱ニップ部(以下、定着ニップ部と記す)Nを
形成させてある。定着フィルム25は不図示の駆動手段
もしくは加圧ロールの回転駆動により、定着ニップ部N
においてヒーター20の面に密着摺動しながら定着ニッ
プ部Nを矢示のa方向に所定の速度で走行搬送される。
【0005】定着フィルム25が所定の速度で走行搬送
され、ヒーター20が所定の温度に温調された状態にお
いて、定着ニップ部Nの定着フィルム25と加圧ロール
28との間に、被加熱材としての、未定着トナー画像T
を担持した記録媒体Pが画像面を定着フィルム側にして
搬送導入されることで、該記録媒体Pは定着ニップ部N
を定着フィルム25の面に密着して定着フィルム25と
一緒に定着ニップ部Nを挟持搬送されていき、定着ニッ
プ部通過過程で記録媒体Pの画像担持面が定着フィルム
25を介してヒーター20で加熱されて未定着トナー画
像Tが軟化・溶融して熱定着がなされる。定着ニップ部
Nを通過した記録媒体は定着フィルム25面から順次に
曲率分離して排出搬送される。
【0006】一般に、加熱体としてのヒーター20は、
耐熱性のヒーター基板22と、該基板の定着フィルム対
向面側に基板長手に沿って細帯状に形成された通電発熱
体23を基本構成体とするものが用いられている。24
はヒーター基板22の発熱体形成面側を被覆させたヒー
ター表面保護用のオーバーコート層、29はヒーター基
板22の裏面側に配設したヒーター温度検知素子であ
る。
【0007】発熱体23に通電がなされることで該発熱
体の発熱でヒーター20は昇温し、温度検知素子29か
ら不図示の通電制御回路にヒーター温度情報がフィード
されて、ヒーター20が所定の温度に維持されるように
発熱体23への通電が制御され温調管理される。
【0008】発熱体23の幅W(フィルム・記録媒体搬
送方向の寸法)は定着ニップ部Nの幅とほぼ同等かそれ
以下に設定され、その発熱体23を定着ニップ部N内に
対応位置させる構成とすることで、できる限り定着ニッ
プ部N内のみを集中して加熱する構成となっていた。
【0009】しかしながら、このような構成にすると、
未定着トナー画像Tを担持した記録媒体Pが定着ニップ
部N内への突入すると、突入と同時に急激に加熱され、
記録媒体中に含まれていた水分が水蒸気となって定着ニ
ップ部Nから記録媒体搬送入口側に吹き出る為に、記録
媒体P上の未定着トナー画像Tが飛び散らされてしまう
所謂「飛び散り」現象を見やすい。
【0010】そこで、図9のように加熱体20を幅広に
して定着ニップ部Nよりもフィルム・記録媒体搬送方向
上流側に加熱体20の外方延長張り出し部20Aを具備
させることで、記録媒体Pを定着ニップ部突入前に該加
熱体20の外方延長張り出し部20Aでプレ加熱させて
該記録媒体の乾燥、トナーTの粘性上げをして定着ニッ
プ部Nでの上記の飛び散り現象を抑えることは知られて
いる。
【0011】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、上
述図9のプレ加熱構成の装置においても、記録媒体の種
類や高湿環境で記録媒体が水分を多く含む場合などの画
像の飛び散りが出やすい条件のときや、定着装置が冷え
きっている時点からクイックスタートさせようとしたと
きなどには、定着ニップ部前のプレ加熱部20Aにおい
て、記録媒体の乾燥やトナーTの粘性上げを十分にする
プレ加熱がなされない状態も生じて飛び散りが発生して
しまうことがあった。
【0012】本発明は同じくプレ加熱方式の加熱装置で
あるが、加熱ニップ部前の導入被加熱材のプレ加熱が使
用環境・使用条件等に左右されることなく常に安定に十
分になされる状態を確保させて、画像加熱定着装置にあ
っては前述のような画像飛び散り現象の発生を確実に防
止できるようにした加熱装置、及び該加熱装置を加熱定
着装置として備えた画像形成装置を提供するものであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は下記の構成を
特徴とする加熱装置及び画像形成装置である。
【0014】(1)固定支持された加熱体と加圧部材と
の間にフィルムを挟ませて加熱ニップ部を形成させ、該
加熱ニップ部のフィルムと加圧部材との間に被加熱材を
導入してフィルムと一緒に加熱ニップ部を挟持搬送させ
て被加熱材を加熱処理する加熱装置であり、加熱体は加
熱ニップ部におけるフィルム・被加熱材の搬送方向に直
角方向に延びる発熱体を備え、該発熱体は加熱ニップ部
領域内にある部分と、加熱ニップ部の被加熱材搬入側の
加熱ニップ部外にある部分をもち、加熱体は被加熱材と
の対向面が加熱ニップ部よりもフィルム・被加熱材搬送
方向上流側において屈曲点をもち、その屈曲点からフィ
ルム・被加熱材搬送方向上流側に行くにしたがって加熱
体の被加熱材との対向面が加熱ニップ部水平線から遠ざ
かるような斜面をもっており、フィルムがその斜面に近
接もしくは接触しながら摺動移動することを特徴とする
加熱装置。
【0015】(2)発熱体の総発熱量をQ1 、該発熱体
の加熱ニップ部外にある部分の発熱量をQ2 としたと
き、 0.1<Q2 /Q1 <0.4 となるようにしたことを特徴とする(1)に記載の加熱
装置。
【0016】(3)加熱体はフィルム・被加熱材搬送方
向上流側から下流側にむかって発熱量が大きくなる発熱
分布を有することを特徴とする(1)または(2)に記
載の加熱装置。
【0017】(4)発熱体が加熱体の屈曲点を含んで配
設されていることを特徴とする(1)乃至(3)のいず
れか1つに記載の加熱装置。
【0018】(5)被加熱材が定着すべき画像を担持し
た記録媒体であり、装置が該記録媒体に画像を熱定着さ
せる加熱定着装置であることを特徴とする(1)乃至
(4)のいずれか1つに記載の加熱装置。
【0019】(6)記録媒体に未定着画像を形成する画
像形成手段と、その未定着画像を記録媒体に熱定着させ
る加熱定着手段を有し、該加熱定着手段が(1)乃至
(4)のいずれか1つに記載の加熱装置であることを特
徴とする画像形成装置。
【0020】即ち上記の構成とすることで、加熱ニップ
部外の発熱体部分から発生する熱は、加熱ニップ部に突
入する前の被加熱材をあたためるだけでなく、加熱体が
加熱ニップ部よりもフィルム・被加熱材搬送方向上流側
において斜面部(面取り部)を有することで、プレ加熱
部としての該加熱体部分の体積が小さく熱容量が小さく
なり、その結果として主に加熱ニップ部外の発熱体部分
から発する熱がより効果的にてプレ加熱部としての該加
熱体部分に伝わるため、該加熱体部分の温度が高くなり
やすく、そこを近接もしくは接触して摺動するフィルム
にも熱を効率的に伝えることができ、加熱ニップ部前の
被加熱材プレ加熱が使用環境・使用条件等に左右される
ことなく常に安定に十分になされる状態が確保される。
【0021】被加熱材は加熱ニップ部へ突入する前に、
上記のプレ加熱部としての加熱体部分を通過する過程で
プレ加熱される。画像加熱定着装置にあっては、そのプ
レ加熱により記録媒体が乾燥され、また未定着トナー画
像のトナーの粘性上げがなされることで加熱ニップ部
(定着ニップ部)での画像飛び散りの発生を防止するこ
とができる。また、上記斜面部を有するプレ加熱部とし
ての加熱体部分で記録媒体は加熱ニップ部に至る前に徐
々に熱されるために、水蒸気が加熱ニップ部突入時に爆
発的に発生することがなく、飛び散りの発生を防止する
のに効果がある。
【0022】
【発明の実施の形態】
〈実施形態1〉(図1〜図3) (1)装置の全体構成 図1は本実施形態の加熱装置の概略構成図である。本例
の加熱装置はフィルム加熱方式の画像加熱定着装置であ
る。前述図8や図9の装置と共通する構成部材部分には
同一の符号を付して再度の説明を省略する。
【0023】図1において、26と27は支持体21に
保持させた加熱体としてのヒーター20に略並行に配設
した駆動ロールと従動ロールである。耐熱性フィルムと
しての定着フィルム25はエンドレスベルト状フィルム
としてあり、該フィルム25を上記の3部材26・27
・20間に懸回張設させてある。
【0024】駆動ロール26は駆動源機構Mにより矢示
の時計方向に回転駆動される。従動ロール27はエンド
レスベルト状の定着フィルム25のテンションロールを
兼ねさせてあり、定着フィルム25は駆動ロール26の
回転駆動に伴い時計方向aに所定の周速度、即ち不図示
の画像形成部側から搬送されている未定着トナー画像T
を上面に担持した記録媒体Pの搬送速度と同じ周速度を
もってシワや蛇行、速度遅れなく回動駆動される。
【0025】加圧部材としての加圧ロール28は、シリ
コンゴム等の離型性の良いゴム弾性層を有するロールで
あり、前記のエンドレスベルト状定着フィルム25の下
行側フィルム部分を挟ませて前記加熱体20の下面に対
して付勢手段により例えば総圧4〜7kgの当接圧をも
って対向圧接させて定着ニップ部Nを形成させてあり、
フィルム25の定着ニップ部Nにおける走行搬送方向に
順方向の反時計方向に従動回転する。
【0026】回転駆動されるエンドレスベルト状の定着
フィルム25は繰り返してトナー画像の加熱定着に供さ
れるから、耐熱性・離型性・耐久性に優れ、一般的に総
厚100μm以下、好ましくは40μm以下の薄肉のも
のを使用する。
【0027】例えばポリイミド・ポリエーテルイミド・
PES・PF(4フッ化エチレン−パーフルオロアルキ
ルビニルエーテル共重合体樹脂)などの耐熱樹脂の単層
フィルム、或は複合層フィルム、例えば20μm厚フィ
ルムの少なくとも画像当接面側にPTFE(4フッ化エ
チレン樹脂)・PAF等のフッ素樹脂に導電材を添加し
た離型性コート層を10μm厚に施こしたものなどであ
る。
【0028】加熱体としてのヒーター20の詳細構成は
次の(2)項で説明する。
【0029】ヒータ支持体21は、例えばPPS(ポリ
フェニレンサルファイド)、PAI(ポリアミドイミ
ド)、PI(ポリイミド)、PEEK(ポリエーテルエ
ーテルケトン)、液晶ポリマー等の高耐熱性樹脂や、こ
れらの樹脂とセラミックス金属・ガラス等との複合材料
などで構成できる。
【0030】而して、前述図8や図9の装置と同様に、
定着フィルム25が所定の速度で走行搬送され、ヒータ
ー20が所定の温度に温調された状態において、定着ニ
ップ部Nの定着フィルム25と加圧ロール28との間
に、被加熱材としての記録媒体Pが搬送導入されること
で、記録媒体Pに未定着トナー画像Tが熱定着される。
【0031】(2)ヒーター20の構成 図2はヒーター部分の拡大模型図、図3はヒーターの発
熱体形成面側を見せた一部切欠き斜視図である。
【0032】ヒーター基板22は厚み1.0mm、幅1
0mm、長さ40mmの良熱伝導体、例えばアルミナや
窒化アルミニウム等であり、該ヒーター基板22の発熱
体形成面側(基板表面側)のフィルム・記録媒体搬送方
向上流側(以下、搬送方向上流側と略記する)は幅2m
mに対して厚さ0.5mmの面取りが行なわれている。
bがその面取り部である。
【0033】発熱体23は基板表面の長手方向に沿って
例えばAg/Pd,RuO2 ,Ta2 N等の電気抵抗材
料を幅W=2.5mmに塗工(スクリーン印刷等)して
具備させた、線状もしくは帯状の低熱容量の通電発熱体
である。
【0034】31・31は上記発熱体23の両端部に接
続させて基板表面の両端部面に形成具備させた給電用電
極であり、例えばAg等をスクリーン印刷等で塗工して
形成したものである。
【0035】ヒーター表面保護用のオーバーコート層2
4は例えば耐熱ガラスの薄層である。
【0036】上記のヒーター20と加圧ロール28とを
定着フィルム25を挟ませて所定幅の定着ニップ部Nを
形成させた状態において、図2のように、発熱体23は
その幅部が定着ニップ部Nに対応位置しているととも
に、その幅部の搬送方向上流側の一部は定着ニップ部N
の記録媒体搬入側の定着ニップ部外にはみ出している関
係構成にしてある。Waがその発熱体はみ出し部であ
る。
【0037】またヒーター基板22の前記面取り部は定
着ニップ部Nの記録媒体搬入側の定着ニップ部外に張り
出して位置している。即ちヒーター20は被加熱材とし
ての記録媒体との対向面が定着ニップ部Nよりも搬送方
向上流側において屈曲点cをもち、その屈曲点cから搬
送方向上流側に行くにしたがってヒーター20の記録媒
体との対向面が定着ニップ部水平線から遠ざかるような
斜面をもっており、定着フィルム25がその斜面に近接
もしくは接触しながら摺動移動する。定着ニップ部Nよ
りも搬送方向上流側の、上記面取り斜面部を含むヒータ
ー外方延長張り出し部20Aが記録媒体Pのプレ加熱部
となる。
【0038】而して、前記の発熱体はみ出し部Waが、
定着ニップ部突入前の記録媒体Pに熱エネルギを与える
とともに、記録媒体のプレ加熱部としての上記面取り斜
面部を含むヒーター外方張り出し部20Aを加熱する。
この場合このヒーター外方延長張り出し部20Aはヒー
ター基板22が面取りbされていることにより熱容量が
小さくなり、発熱体23の発生する熱、特に発熱体はみ
出し部Waでの発生熱が効果的にヒーター外方延長張り
出し部20Aに伝わるため該ヒーター外方延長張り出し
部20Aの温度が高くなりやすくなる。そのため、この
ヒーター外方延長張り出し部20Aの斜面部に近接もし
くは接触しながら摺動移動する定着フィルム25にも熱
を効果的に伝えることができ、定着ニップ部前の記録媒
体プレ加熱が使用環境・使用条件等に左右されることな
く常に安定に十分になされる状態が確保される。
【0039】定着ニップ部Nに導入される記録媒体は、
定着ニップ部Nへ突入する前に、プレ加熱部としての、
上記面取り斜面部を含むヒーター外方延長張り出し部2
0Aを定着フィルム25を介して近接もしくは接触して
通過していき、その通過過程において徐々にあたためら
れて乾燥及びトナーの粘性上げがなされていき、最後に
定着ニップ部直前で、発熱体はみ出し部Waから直接強
い熱が加えられても、爆発的な水蒸気の発生がなく、未
定着トナー画像の飛び散り現象の発生が防止できる。
【0040】〈実施形態2〉上記の実施形態1の装置に
おいて、発熱体はみ出し部Waはこれが少なすぎると定
着ニップ部突入前で記録媒体をプレ加熱する効果が少な
すぎるため充分な効果得にくくなるし、また多すぎると
ヒーター基板22に割れを生じさせつ恐れもある。これ
は加圧ロール28に比べて空気の方が熱伝導性が悪いた
め、発熱体23の定着ニップ部外の部分Waは温度が高
くなりやすい。従って、定着ニップ部Nからの発熱体は
み出し量を多くしすぎると、定着ニップ部内と定着ニッ
プ部外で温度差が大きくなるため、基板22は熱膨張に
よるひずみが多くなり、その結果として割れてしまう。
【0041】そこで本実施形態は、発熱体23を定着ニ
ップ部Nからはみ出させる割合について調べてみた。
【0042】図2・図3に示すように、発熱体23の全
幅をW、発熱体はみ出し部の幅をWaとする。また発熱
体23の総発熱量をQ1 、発熱体はみ出し部分の発熱量
をQ2 としたとき、発熱体23の全幅をWを変えること
によりQ1 とQ2 の比を変えることができる。
【0043】表1・表2・表3はQ1 、Q2 を変化させ
たときの飛び散り現象とヒーター基板の割れについてま
とめたものである。
【0044】表1は、W=2.5mmとし、基板22に
面取りをしたもの 表2は、W=4.5mmとし、基板22に面取りをした
もの 表3は、W=2.5mmとし、基板22に面取りをしな
いもの である。
【0045】表1と表2から、基板22に面取りをした
場合、Q2 /Q1 が0.1から0.4に入っていれば飛
び散り、基板割れが起こらないことがわかる。またWを
上記の2.5mmと4.5mmの2つ以外の幅寸法のも
のにしても結果はほぼ同様となった。
【0046】また、表3から、基板22に面取りをしな
と、飛び散り、基板割れのどちらも起きない所がないた
め、基板22には面取りが必要であることがわかる。
【0047】したがって、発熱体23を定着ニップ部N
から搬送方向上流側の定着ニップ部外にはみ出させ、定
着ニップ部Nよりも搬送方向上流側に張り出させたヒー
タ基板部分は面取りし、0.1<Q2 /Q1 <0.4の
関係に構成することにより、基板22の割れという弊害
なしに定着ニップ部突入前の記録媒体を充分プレ加熱す
ることができ、飛び散りを防ぐことができる。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【外1】 〈実施形態3〉(図4) 本実施形態は図4のように、発熱体23をその幅方向に
おいて23Aと23Bの2つの領域で形成している。領
域23Bは領域23Aに対して搬送方向上流側にあり、
領域23Aよりも単位面積当りの発熱量が非常に小さく
なっている。
【0052】本実施形態の場合、領域23Aは領域23
Bを含む発熱体全体幅W=2.0mm、領域23Aの幅
A =0.4mm、領域23Bの幅WB =1.6mmで
あり、領域23Aの発熱量は発熱体23全体の発熱量の
80%、領域23Bの発熱量は発熱体23全体の20%
となっている。
【0053】このような構成にすると、実施形態2に示
した、0.1<Q2 /Q1 <0.4の条件を満たすに
は、発熱体23の搬送方向上流側からおおよそ0.8m
mから1.7mmの間、すなわち0.9mmの中に定着
ニップ部Nの搬送方向上流端がくればよい。
【0054】それに対し、発熱体の単位面積当りの発熱
量を、一般的な全面均一発熱体にした場合同じ幅2mm
の発熱体ならおおよそ発熱体23の搬送方向上流側から
0.2mmから0.8mm、すなわち0.6mmの間に
定着ニップ部Nの搬送方向上流端が入らなければならず
本実施形態の2/3となってしまう。
【0055】定着ニップ部Nの幅は加圧ロール28の熱
膨張や偏心などで変化しやすいものであるが、本実施形
態のような発熱体構成とすることで、定着ニップ部Nの
位置の調整が容易になるだけでなく、ヒーター基板割れ
などの弊害が起こる危険性を低減させつつ、記録媒体を
定着ニップ部に至る前に効果的にプレ加熱してトナー画
像の飛び散りを防ぐことができる。
【0056】〈実施形態4〉(図5) 本実施形態は図5のように、発熱体をヒーター基板22
の面取り部bの屈曲点cを含ませて配設してある。即ち
ヒーター基板22の面取り部bをまたいで発熱体23が
配設されている。また面取りの屈曲点cが搬送方向上流
側の定着ニップ部Nの端と一致している。面取り部は実
施形態1で説明した効果だけでなく、屈曲点aと定着ニ
ップ部端の位置を合わせた場合、加圧ロール28の熱膨
張や偏心があっても定着ニップ部端の位置がかわらない
という長所がある。
【0057】したがって本実施形態によれば、定着ニッ
プ部Nの搬送方向上流側のニップ端の位置がかわりにく
いため、定着ニップ部N内の発熱量と定着ニップ部N外
の発熱量の比が変化しにくくなり、ヒーター基板割れ等
の弊害が起こる危険性を低減しつつ、記録媒体を定着ニ
ップ部Nに至る前に効果的にプレ加熱してトナー画像の
飛び散りを防ぐことができる。
【0058】〈実施形態5〉(図6) 図6の(a)・(b)・(c)はそれぞれフィルム加熱
方式の加熱装置の他の構成形態例を示したものである。
【0059】(a)のものは、加熱体としてのヒーター
20と駆動ロール26部材間にエンドレスベルト状の耐
熱性フィルム25を懸回張設して該フィルム25を回転
駆動させるようにしたものである。
【0060】(b)のものは、下面にヒーター20を保
持させた、横断面略半円弧状のヒーター支持体21の外
側に円筒状の耐熱性フィルム25をルーズに外嵌させ、
該フィルム25を挟ませて加圧ロール28をヒーター2
0に対向圧接させる。加圧ロール28を回転駆動させて
定着ニップ部Nにおけるフィルム25と加圧ロール28
の摩擦力でフィルム内面をヒーター20に密着摺動させ
ながらフィルム25を回転させるものである。
【0061】(c)のものは、耐熱性フィルム25とし
てロール巻きにした長尺の有端フィルムを用い、これを
繰り出し軸32からヒーター20を経由させて巻き取り
軸33へ所定の速度で走行移動させるように構成したも
のである。
【0062】このような構成形態のフィルム加熱方式の
加熱装置においても本発明は有効に適用できる。
【0063】〈実施形態6〉(図7) 図7は画像形成装置例の概略構成図である。本例の画像
形成装置は転写式電子写真プロセス利用の複写機或はプ
リンタである。
【0064】41は回転ドラム型の電子写真感光体であ
り、矢印の時計方向に所定のプロセススピード(周速
度)をもって回転駆動される。
【0065】42は感光体帯電手段としての接触帯電ロ
ールであり、所定の帯電バイアスが印加されていて、こ
の帯電ロール42により回転感光体41面が所定の極性
・電位に一様に帯電処理される。
【0066】この回転感光体41の帯電処理面に対して
不図示の画像情報露光手段部(原稿画像のスリット結像
露光手段、レーザビーム走査露光手段等)により目的の
画像情報の露光43がなされて、回転感光体41面に目
的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0067】その潜像がトナー現像装置44によりトナ
ー画像として現像される。
【0068】そのトナー画像が、回転感光体41とこれ
に接触させた、所定の転写バイアスが印加される転写ロ
ール45との圧接ニップ部である転写部に、不図示の給
紙部から所定のタイミングにて搬送された記録媒体とし
ての転写材Pに対して転写されていく。
【0069】転写部を通過してトナー画像の転写を受け
た転写材Pは回転感光体41面から分離され、例えば、
前述図1の画像加熱定着装置としての加熱装置50に搬
送導入されて未定着トナー画像の加熱定着処理を受け、
コピー或はプリントとして出力される。
【0070】転写材Pに対するトナー画像転写後の回転
感光体41面はクリーニング装置47により転写残りト
ナー等の残留付着物の除去を受けて清掃され、繰り返し
て作像に供される。
【0071】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、フィルム
加熱方式・プレ加熱方式の加熱装置について、加熱ニッ
プ部前の導入被加熱材のプレ加熱が使用環境・使用条件
等に左右されることなく常に安定に十分になされる状態
を確保でき、画像加熱定着装置にあっては画像飛び散り
現象の発生を確実に防止でき、該画像加熱定着装置、該
画像加熱定着装置を備えた画像形成装置において出力画
像の高品質化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の加熱装置の概略構成図
【図2】ヒーター(加熱体)部分の拡大模型図
【図3】ヒーターの発熱体形成面側を見せた一部切欠き
斜視図
【図4】実施形態3の加熱装置におけるヒーターの発熱
体形成面側を見せた一部切欠き斜視図
【図5】実施形態4の加熱装置におけるヒーターの発熱
体形成面側を見せた一部切欠き斜視図
【図6】(a)・(b)・(c)はそれぞれフィルム加
熱方式の加熱装置の他の構成形態例の図
【図7】画像形成装置例の概略図
【図8】従来装置のヒーターの構成模型図(その1)
【図9】従来装置のヒーターの構成模型図(その2)
【符号の説明】
20 加熱体 22 基板 23 発熱体 24 表面保護層 25 耐熱性フィルム 26 駆動ロール 27 従動ロール 28 加圧ロール(加圧部材) b 面取り斜面部 c 屈曲点 N 加熱ニップ部 W 発熱体幅 Wa 発熱体はみ出し部 20A プレ加熱部 P 被加熱材(記録媒体)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定支持された加熱体と加圧部材との間
    にフィルムを挟ませて加熱ニップ部を形成させ、該加熱
    ニップ部のフィルムと加圧部材との間に被加熱材を導入
    してフィルムと一緒に加熱ニップ部を挟持搬送させて被
    加熱材を加熱処理する加熱装置であり、 加熱体は加熱ニップ部におけるフィルム・被加熱材の搬
    送方向に直角方向に延びる発熱体を備え、該発熱体は加
    熱ニップ部領域内にある部分と、加熱ニップ部の被加熱
    材搬入側の加熱ニップ部外にある部分をもち、 加熱体は被加熱材との対向面が加熱ニップ部よりもフィ
    ルム・被加熱材搬送方向上流側において屈曲点をもち、
    その屈曲点からフィルム・被加熱材搬送方向上流側に行
    くにしたがって加熱体の被加熱材との対向面が加熱ニッ
    プ部水平線から遠ざかるような斜面をもっており、フィ
    ルムがその斜面に近接もしくは接触しながら摺動移動す
    ることを特徴とする加熱装置。
  2. 【請求項2】 発熱体の総発熱量をQ1 、該発熱体の加
    熱ニップ部外にある部分の発熱量をQ2 としたとき、 0.1<Q2 /Q1 <0.4 となるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の加
    熱装置。
  3. 【請求項3】 加熱体はフィルム・被加熱材搬送方向上
    流側から下流側にむかって発熱量が大きくなる発熱分布
    を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載の加熱装置。
  4. 【請求項4】 発熱体が加熱体の屈曲点を含んで配設さ
    れていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいず
    れか1つに記載の加熱装置。
  5. 【請求項5】 被加熱材が定着すべき画像を担持した記
    録媒体であり、装置が該記録媒体に画像を熱定着させる
    加熱定着装置であることを特徴とする請求項1乃至請求
    項4のいずれか1つに記載の加熱装置。
  6. 【請求項6】 記録媒体に未定着画像を形成する画像形
    成手段と、その未定着画像を記録媒体に熱定着させる加
    熱定着手段を有し、該加熱定着手段が請求項1乃至請求
    項4のいずれか1つに記載の加熱装置であることを特徴
    とする画像形成装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6653995B2 (en) 2001-06-26 2003-11-25 Hitachi, Ltd. Control method applying voltage on plasma display device and plasma display panel
US7125636B2 (en) 2003-02-28 2006-10-24 Seiko Epson Corporation Toner and image-forming system
JP2015197539A (ja) * 2014-03-31 2015-11-09 ブラザー工業株式会社 定着装置
JP2016050988A (ja) * 2014-08-29 2016-04-11 キヤノン株式会社 定着装置
JP2016173457A (ja) * 2015-03-17 2016-09-29 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置

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