JP4564688B2 - 定着装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、レーザービームプリンタ等の画像形成装置に搭載される、フィルム加熱方式の定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば画像の加熱定着等のための記録材の加熱装置には、所定の温度に維持された加熱ローラと、弾性体層を介して前記加熱ローラに圧接する加圧ローラとによって被加熱材としての記録材を挟持搬送しつつ加熱する熱ローラ方式が多用されている。
【0003】
また、このほかにもフラッシュ加熱方式、オーブン加熱方式、熱板加熱方式等種々の方式・構成のものが知られており、実用されている。
【0004】
最近では、このような方式に代わって、加熱体(ヒータ)と、加熱体の支持体(ステー)と、加熱体に対向圧接しつつ搬送される耐熱性フィルム(定着フィルム)と、定着フィルムを介して被加熱材としての記録材を加熱体に密着させる加圧部材(加圧ローラ)を有し、加熱体の熱を定着フィルムを介して記録材へ付与することで記録材面に形成担持されている未定着画像を記録材面に加熱定着させる方式・構成の画像加熱定着方式(フィルム加熱方式の加熱装置)が考案されている。
【0005】
このようなフィルム加熱方式の加熱装置ないしは画像加熱定着装置においては加熱体として低熱容量の加熱体を用いることができる。このため、従来の接触加熱方式である熱ローラ方式、ベルト加熱方式等の加熱装置に比べ、省電力及びウェイトタイムの短縮化(クイックスタート)が可能になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述のフィルム加熱方式の定着装置において、記録材の長手方向端部まで定着性を確保するため、加熱体の発熱領域は通紙可能な最大サイズよりも広くしてある場合が多い。この発熱領域が加熱体の支持体と加熱体の両端で定着フィルムの位置を規制する部材との接合部にまで及ぶ構成の場合、接合部は空隙になっているため、定着フィルムから支持体あるいは定着フィルム位置規制部材へ熱が逃げる周囲の部分に比べて、接合部の定着フィルムは高温になりその影響で加熱体も局所的に高温になる。
【0007】
特に記録材が重送して通紙された場合、通紙部では記録材に大量の熱を奪われ、しかも温度制御は通紙部に設けられた検温素子の出力に基づいて行われるため、加熱体に大量の電力が供給される。一方、非通紙部では記録材に熱を奪われないため非常に高温になり、前述した支持体と定着フィルム位置規制部材との接合部の空隙に起因する局所的な高温もより顕著になる。よって重送枚数が多い場合等には、加熱体・加熱体支持体・定着フィルム・加圧ローラ等の劣化・破損に至る危険性がある。
【0008】
加熱体支持体と定着フィルム位置規制部材との接合部の空隙を無くせば、この問題を解決することができるが、寸法公差上この空隙を全く無くすことは不可能であり、加熱体支持体と定着フィルム位置規制部材を一体化するのは組み立て上困難である。
【0009】
上記のような従来の定着装置においては、加熱体支持体と定着フィルム位置規制部材との接合部の空隙は加熱体長手方向に直交しており、加熱体の空隙に相当する部分が非常に高温になる構成になっている。
【0010】
本発明は、この種のフィルム加熱方式の定着装置において、加熱体支持体と定着フィルム位置規制部材との接合部付近の長手方向における温度分布を均一化させ、厚紙重送時等における局所的な高温に起因する定着装置の劣化・破損を防止することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は下記の構成を特徴とする定着装置である。
【0012】
(1)筒状のフィルムと、細長い基板上に抵抗発熱体を有しており前記フィルムの母線方向と平行で且つ前記フィルムの内面に接触するように配置されているヒータと、前記フィルムの内部に配置されており前記ヒータを長手方向に亘って支持すると共に前記フィルムの回転をガイドするフィルムガイド部材と、前記フィルムガイド部材の長手方向両端部に夫々装着されており前記フィルムの前記母線方向への寄りを前記フィルムの前記母線方向の端面と対向する部分で規制するフィルム位置規制部材と、前記フィルムを介して前記ヒータと共に定着ニップ部を形成する加圧ローラと、を有し、前記ヒータの前記抵抗発熱体が、前記フィルムガイド部材の前記ヒータを支持する面とは反対側の面と前記フィルム位置規制部材とが接触する領域まで亘って設けられており、前記定着ニップ部でトナー像を担持する記録材を挟持搬送しつつ記録材にトナー像を加熱定着する定着装置において、
前記長手方向において前記フィルムガイド部材と前記フィルム位置規制部材の間には空隙があり、前記フィルムガイド部材の前記ヒータを支持する面とは反対側の面のうち前記空隙を構成している部分に対応する前記ヒータの部分を通過した前記フィルムの部分が、フィルム回転方向に移動すると前記フィルムガイド部材と前記フィルム位置規制部材の少なくとも一方と必ず接触するように、前記空隙が前記長手方向と垂直な断面に対して傾いていることを特徴とする定着装置。
(2)筒状のフィルムと、細長い基板上に抵抗発熱体を有しており前記フィルムの母線方向と平行で且つ前記フィルムの内面に接触するように配置されているヒータと、前記フィルムの内部に配置されており前記ヒータを長手方向に亘って支持すると共に前記フィルムの回転をガイドするフィルムガイド部材と、前記フィルムガイド部材の長手方向両端部に夫々装着されており前記フィルムの前記母線方向への寄りを前記フィルムの前記母線方向の端面と対向する部分で規制するフィルム位置規制部材と、前記フィルムを介して前記ヒータと共に定着ニップ部を形成する加圧ローラと、を有し、前記ヒータの前記抵抗発熱体が、前記フィルムガイド部材の前記ヒータを支持する面とは反対側の面と前記フィルム位置規制部材とが接触する領域まで亘って設けられており、前記定着ニップ部でトナー像を担持する記録材を挟持搬送しつつ記録材にトナー像を加熱定着する定着装置において、
前記長手方向において前記フィルムガイド部材と前記フィルム位置規制部材の間には空隙があり、前記フィルムガイド部材の前記ヒータを支持する面とは反対側の面のうち前記空隙を構成している部分に対応する前記ヒータの部分を通過した前記フィルムの部分が、フィルム回転方向に移動すると前記フィルムガイド部材と前記フィルム位置規制部材の少なくとも一方と必ず接触するように、前記空隙が櫛歯形状となっていることを特徴とする定着装置。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
上記構成からなる定着装置及び画像形成装置を用いることによって、記録材が重送した場合に発生する可能性のある定着装置の劣化・破損を防止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
[実施例1]
以下、図面を参照し本発明の第1の実施例を説明する。
【0018】
(1)画像形成装置例
図1は画像形成装置の一例の概略構成模型図である。本例の画像形成装置は転写式電子写真プロセスを用いたレーザービームプリンタである。
【0019】
101は像担持体として有機感光ドラムであり、矢印の時計方向に所定の周速度をもって回転駆動される。
【0020】
この感光ドラム101はその回転過程で帯電部材としての帯電ローラ102により所定の極性(本例では負極性)・電位に一様に帯電処理される。
【0021】
次いでその一様帯電面に対してレーザー露光装置103により画像情報に対応して変調されたレーザー光による走査露光がなされることにより、感光ドラム露光部の表面電位が減衰してレーザー光走査露光パターンに対応した静電潜像が形成される。
【0022】
その静電潜像が、現像スリーブ及び現像ブレードならびに1成分磁性トナー等からなる反転現像装置104によりトナー画像として現像される。
【0023】
一方、給紙カセット108内から記録材(転写紙)Pが給紙ローラ109により一枚分離給送され、搬送ローラ110、レジストローラ111を含むシートパス112を通って、感光ドラム1と転写ローラ106との当接部である転写ニップ部に対して所定の制御タイミング即ち転写ニップ部にて感光ドラム101上のトナー画像の先端部と記録材Pの先端部が一致するタイミングにて給紙される。
【0024】
転写ニップ部に導入された記録材Pはこの転写ニップ部を挟持搬送されて感光ドラム101面側のトナー画像の静電転写を受ける。
【0025】
トナー画像の転写を受けた記録材Pは感光ドラム101面から分離されてシートパス113を通って定着装置107に導入されてトナー画像の熱定着処理を受け、画像形成物(プリント・コピー)としてシートパス114を通って装置外の排紙トレイ115上へ排出される。
【0026】
また記録材分離後の感光ドラム101面はクリーニングブレード105により転写残トナーの除去を受けて清浄面化され、繰り返して作像に供される。
【0027】
(2)定着装置107
図2は本実施例における定着装置107の概略構成模型図である。本実施例の定着装置107は特開平4−44075〜44083号公報、同4−204980〜204984号公報等に開示の所謂テンションレスタイプのフィルム加熱方式の定着装置である。この定着装置は、耐熱性フィルムとしてエンドレスベルト状もしくは円筒状のものを用い、該フィルムの周長の少なくとも一部は常にテンションフリー(テンションが加わらない状態)とし、フィルムは加圧部材の回転駆動力で回転駆動するようにした装置である。
【0028】
2はエンドレスの耐熱性フィルム(筒状のフィルム)であり、加熱体3(ヒータ)を含む加熱体支持部材兼用のフィルムガイド部材であるステー1に外嵌させてある。即ち、ステー1は、フィルム2の内部に配置されており加熱体3を長手方向に亘って支持すると共にフィルム2の回転をガイドする部材である。このエンドレスの耐熱性フィルム2の内周長と加熱体3を含むステー1の外周長はフィルム2の方を例えば3mm程度大きくしてあり、したがってフィルム2は周長に余裕を持って外嵌している。
【0029】
ステー1はポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PPS、液晶ポリマー等の高耐熱性樹脂や、これらの樹脂とセラミックス、金属、ガラス等との複合材料等で構成できる。本実施例では液晶ポリマーを用いた。
【0030】
フィルム2は熱容量を小さくしてクイックスタート性を向上させるために、フィルム膜厚は100μm以下、好ましくは50μm以下20μm以上の耐熱性のあるPTFE、PFA、FEP等の単層フィルム、或いはポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PES、PPS等のフィルムの外周表面にPTFE、PFA、FEP等をコーティングした複合層フィルムを使用できる。本実施例では膜厚約50μmのポリイミドフィルムの外周表面にPTFEをコーティングしたものを用いた。
【0031】
図3は本実施例における加熱体3の構成と通電制御を行う回路を表す図である。加熱体3は耐熱性フィルム2もしくは被加熱材としての記録材Pの搬送方向aに対して直角方向を長手とする細長の耐熱性・絶縁性・良熱伝導性のヒータ基板31、該ヒータ基板31の表面側の短手方向中央部に基板長手に沿って形成具備させた抵抗発熱体32、この抵抗発熱体32を形成した加熱体表面を保護させた耐熱性オーバーコート層34、抵抗発熱体32の長手両端部の給電用電極21・22等からなる全体に低熱容量の加熱体である。
【0032】
Wmaxは最大通紙域(本実施例ではA3サイズ)、Wminは最小通紙域である。加熱体3の裏面側(非フィルム摺動面)には最小通紙域Wmin内に検温素子5が設けられている。本実施例では、検温素子5を耐熱性・導電性・熱伝導性に優れた接着剤で加熱体3裏面に接着しており、検温素子5はCPU24に通じている。
【0033】
この加熱体3を抵抗発熱体32を形成具備させた表面(フィルム摺動面)側を下向きに露呈させてステー1の下面側に保持させて固定配設してある。
【0034】
ヒータ基板31は、例えば、アルミナや窒化アルミニウム等の材料が用いられ、本実施例では厚さ1mm・幅12mm・長さ380mmのアルミナ基板を使用している。抵抗発熱体32は、例えば、Ag/Pd(銀パラジウム)、RuO、TaN等の電気抵抗材料をスクリーン印刷等により、線状もしくは線帯状に塗工して形成したもので、本実施例では、Ag/Pdをスクリーン印刷により、厚み約10μm、幅5mmに塗工して形成した。給電用電極21・22はAg/Pdのスクリーン印刷パターン層を用いた。オーバーコート層34は約50μm厚の耐熱性ガラス層を用いた。
上記のように、加熱体3は、細長い基板上に抵抗発熱体32を有しており前記フィルム2の母線方向と平行で且つ前記フィルム2の内面に接触するように配置されている。
【0035】
4は加熱体3との間にフィルム2を挟んで圧接ニップ部(定着ニップ部)Nを形成し、かつフィルム2を回転駆動させるフィルム外面接触駆動手段としての加圧ローラである。このフィルム駆動ローラ兼加圧ローラ4は芯金4aと弾性体層4bと最外層の離形層4cからなり、不図示の軸受け手段・付勢手段により所定の押圧力をもってフィルム2を挟ませて加熱体3の表面に圧接させて配設してある。
【0036】
本実施例では、芯金4aはアルミ芯金を、弾性体層4bはシリコーンゴムを、離形層4cはPFAをコーティングしたものを用いた。
【0037】
この加圧ローラ4の回転駆動による該ローラとフィルム外面との摩擦力でフィルム2に回転力が作用する。
【0038】
加熱体3は、抵抗発熱体32の長手両端部の給電用電極21・22に対する給電により該抵抗発熱体32が長手全長にわたって発熱することで昇温する。その昇温が検温素子5で検知され、検温素子5の出力をA/D変換しCPU24に取り込み、その情報に基づいてトライアック25により抵抗発熱体32に通電する電力を位相、波数制御等により制御して、加熱体3の温度制御がなされる。即ち検温素子5の検知温度が所定の設定温度より低いと加熱体3が昇温するように、設定温度より高いと降温するように通電を制御することで、加熱体3は定着時一定温度に保たれる。なお、本実施例では位相制御により出力を0〜100%まで5%刻みの21段階で変化させている。出力100%は加熱体に全通電したときの出力を示す。
【0039】
而して、加圧ローラ4が駆動系Mにより回転駆動され、加熱体3の温度が所定に立ち上がり、かつ加圧ローラ4の回転によるフィルム2の回転周速度が定常化した状態において、フィルム2を挟んで加熱体3と加圧ローラ4とで形成される圧接ニップ部Nのフィルム2と加圧ローラ4との間に被加熱材としての画像定着すべき記録材Pが画像形成部(転写部)より導入されてフィルム2と一緒に定着ニップ部Nを挟持搬送されることにより加熱体3の熱がフィルム2を介して記録材Pに付与され記録材P上の未定着顕画像(トナー像)Tが記録材P面に加熱定着されるものである。定着ニップ部Nを通った記録材Pはフィルム2の面から分離されて搬送される。
【0040】
図4は本実施例における定着装置のフィルムアセンブリと加圧ローラ4との分解斜視模型図である。フィルムアセンブリは、ステー1、フィルム2、加熱体3、およびステー1の両端部に装着したフィルム位置規制部材6・6の組み立て体である。
【0041】
フィルム位置規制部材6はフィルム2の走行を安定させるために両端からフィルム2の位置を規制する部材である。即ち、フィルム位置規制部材6はステー1の長手方向両端部に夫々装着されておりフィルム2の母線方向への寄りをフィルム2の母線方向の端面と対向する部分で規制する部材である。本実施例では材料としてPETを用いた。図4中の矢印で示すようにフィルム位置規制部材6を介して不図示の加圧手段でフィルムアセンブリと加圧ローラ4とを加圧している。
【0042】
図5は本実施例における定着装置の端部構造の模式図である。加熱体3の抵抗発熱体32が、ステー1の加熱体3を支持する面とは反対側の面とフィルム位置規制部材6とが接触する領域まで亘って設けられている。本実施例では、ステー1とフィルム位置規制部材6との接合部の空隙αを加熱体3の長手方向と直交させず、斜めにする構成をとっている。フィルム2は図中のA点の位置まで存在していてフィルム端部がフィルム位置規制部材6のフランジ部の内面に受け止められることで位置規制される。また、ステー1はフィルム2の走行を安定させるため、端部以外ではリブ形状をとっている。本実施例では加熱体3の発熱領域(抵抗発熱体32)が上記のステー1とフィルム位置規制部材6との接合部の空隙αにまで及んでいる。即ち、長手方向においてステー1とフィルム位置規制部材6の間には空隙αがあり、ステー1の加熱体3を支持する面とは反対側の面のうち空隙αを構成している部分に対応する加熱体3の部分を通過したフィルム2の部分が、フィルム回転方向に移動するとステー1とフィルム位置規制部材6の少なくとも一方と必ず接触するように、空隙αが長手方向と垂直な断面に対して傾いている。
【0043】
比較のため、図7に従来例の定着装置の端部構造の模式図を示す。図7においてはステー10とフィルム位置規制部材8との接合部の空隙αは加熱体長手方向と直交している。
【0044】
従来例の定着装置において、例えば図7中のB点が紙端になるような記録材を通紙した場合、B点よりも端部側は非通紙部になり通紙部よりも高温になる。更に、接合部の空隙αは加熱体長手方向と直交しているためフィルム2から熱が逃げず、フィルム2の空隙に相当する部分は周囲の部分に比べて非常に高温になってしまう。そして、フィルム2に生じた温度差の影響を受け、加熱体3上においても空隙αに相当する部分が局所的に高温になる。加熱体3上に局所的な高温部分が存在すると、加熱体3の基板31に熱応力が発生し、熱応力が基板31の破断強度を超えると加熱体3の破損に至る。また、加熱体3の破損に至らない温度であっても、ステー・フィルム・加圧ローラに熱による劣化が生じ、画像に影響を与える場合もある。
【0045】
一方、本実施例の定着装置では、空隙αを図5のように斜めにしているためフィルム2からの熱の逃げが非通紙部で均一化され、加熱体3上に局所的な高温部分は生じないため、加熱装置の破損・劣化を防止できる。
【0046】
以下に本実施例の定着装置(図5)と従来例の定着装置(図7)との比較を示す。比較のため、A3サイズで坪量が157g/mの厚紙を強制的に重送させて通紙し、何枚重送させると定着装置の劣化・破損に至るかを試験した。なお、A3サイズでは紙端は図5・図7中のB点になる。試験結果を表1に示す。
【0047】
【表1】
Figure 0004564688
【0048】
表1に示すように、従来例の定着装置の場合は、4または5重送で加熱体3の破損に至った。またステー・フィルム・加圧ローラ表層の接合部の空隙αに相当する部分に劣化が認められた。
【0049】
一方、本実施例の定着装置の場合は、2回とも10重送まで重送枚数を増やしていったが、加熱体3は破損せず、ステー・フィルム・加圧ローラにも劣化は認められなかった。
【0050】
以上の結果より、本実施例の定着装置を用いることにより、記録材の重送に起因する定着装置の劣化・破損の危険性が大きく低下していることが分かる。
【0051】
[実施例2]
本実施例では、実施例1で述べたステー1とフィルム位置規制部材6との接合部の空隙αの形状を変更している。その他の定着装置の構成は実施例1と同じである。
【0052】
図6は本実施例における定着装置の端部構造を示す模式図である。7は実施例1と同じく、フィルム2の走行を安定させるために両端からフィルム2の位置を規制するフィルム位置規制部材であり、材料はPETを用いた。図6に示すように、本実施例ではステー9とフィルム位置規制部材7との接合部の空隙αを加熱体長手方向と直交させず、櫛歯形状にしている。
【0053】
例えば図6中のB点が紙端になるような記録材を通紙した場合、B点よりも端部側は非通紙部になり通紙部よりも高温になる。しかし、空隙αを櫛歯形状にしているため、フィルム2からの熱の逃げが非通紙部で均一化され、従来例の定着装置(図7)で生じていた加熱体上の局所的な高温部分は生じない。
【0054】
以下に本実施例の定着装置(図6)と従来例の定着装置(図7)との比較を示す。比較のため、A3サイズで坪量が157g/mの厚紙を強制的に重送させて通紙し、何枚重送させると定着装置の劣化・破損に至るかを試験した。従来例の定着装置の試験結果は実施例1と同じである。なお、A3サイズでは紙端は図6・図7中のB点になる。試験結果を表2に示す。
【0055】
【表2】
Figure 0004564688
【0056】
表2に示すように、従来例の定着装置の場合は4または5重送で加熱体が破損し、ステー・フィルム・加圧ローラ表層の空隙部に相当する部分に劣化が認められた。
【0057】
一方、本実施例の定着装置の場合は、2回とも10重送まで重送枚数を増やしていったが、加熱体は破損せず、ステー・フィルム・加圧ローラにも劣化は認められなかった。本実施例の構成も、実施例1と同等の効果があった。
【0058】
以上の結果より、本実施例の定着装置を用いることにより、記録材の重送に起因する定着装置の劣化・破損の危険性が大きく低下していることが分かる。
【0059】
また、本実施例では、ステー9・フィルム位置規制部材7の接合部において均一なリブ形状で構成できるため、従来例・実施例1と比較して、厚肉、薄肉等の偏肉部で生じるヒケ・ショート等の成型不良を防止することができる。更に、組み立て時にステー9とフィルム位置規制部材7とを一体で保持しやすくなるため、組み立て性が向上するという利点もある。
【0060】
[その他]
ィルム2は金属フィルムを基材層としているものであってもよい。
【0061】
【0062】
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、フィルム加熱方式の定着装置について、従来の定着装置に比べてコストアップすることなく、フィルムガイド部材とフィルム位置規制部材との接合部付近の長手方向における温度分布を均一化させ、記録材が厚紙重送した場合等に発生する可能性のある定着装置の劣化・破損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1における画像形成装置例の概略構成図
【図2】 フィルム加熱方式の定着装置の概略構成図
【図3】 加熱体の構成および給電系を説明する模式図
【図4】 定着装置のフィルムアセンブリと加圧ローラとの分解斜視模式図
【図5】 定着装置の端部構造を示す模式図
【図6】 実施例2における定着装置の端部構造を示す模式図
【図7】 従来の定着装置の端部構造を示す模式図
【符号の説明】
1・9・10.ステー、2.定着フィルム、3.ヒータ(加熱体)、4.加圧ローラ(加圧部材)、4a.芯金、4b.弾性体層、4c.離形層、5.検温素子、6・7・8.フィルム位置規制部材、24.CPU、25.トライアック、26.AC電源、31.基板、32.抵抗発熱体、34.オーバーコート層、N.ニップ部、P.記録材、T.トナー、a.記録材搬送方向

Claims (2)

  1. 筒状のフィルムと、細長い基板上に抵抗発熱体を有しており前記フィルムの母線方向と平行で且つ前記フィルムの内面に接触するように配置されているヒータと、前記フィルムの内部に配置されており前記ヒータを長手方向に亘って支持すると共に前記フィルムの回転をガイドするフィルムガイド部材と、前記フィルムガイド部材の長手方向両端部に夫々装着されており前記フィルムの前記母線方向への寄りを前記フィルムの前記母線方向の端面と対向する部分で規制するフィルム位置規制部材と、前記フィルムを介して前記ヒータと共に定着ニップ部を形成する加圧ローラと、を有し、前記ヒータの前記抵抗発熱体が、前記フィルムガイド部材の前記ヒータを支持する面とは反対側の面と前記フィルム位置規制部材とが接触する領域まで亘って設けられており、前記定着ニップ部でトナー像を担持する記録材を挟持搬送しつつ記録材にトナー像を加熱定着する定着装置において、
    前記長手方向において前記フィルムガイド部材と前記フィルム位置規制部材の間には空隙があり、前記フィルムガイド部材の前記ヒータを支持する面とは反対側の面のうち前記空隙を構成している部分に対応する前記ヒータの部分を通過した前記フィルムの部分が、フィルム回転方向に移動すると前記フィルムガイド部材と前記フィルム位置規制部材の少なくとも一方と必ず接触するように、前記空隙が前記長手方向と垂直な断面に対して傾いていることを特徴とする定着装置。
  2. 筒状のフィルムと、細長い基板上に抵抗発熱体を有しており前記フィルムの母線方向と平行で且つ前記フィルムの内面に接触するように配置されているヒータと、前記フィルムの内部に配置されており前記ヒータを長手方向に亘って支持すると共に前記フィルムの回転をガイドするフィルムガイド部材と、前記フィルムガイド部材の長手方向両端部に夫々装着されており前記フィルムの前記母線方向への寄りを前記フィルムの前記母線方向の端面と対向する部分で規制するフィルム位置規制部材と、前記フィルムを介して前記ヒータと共に定着ニップ部を形成する加圧ローラと、を有し、前記ヒータの前記抵抗発熱体が、前記フィルムガイド部材の前記ヒータを支持する面とは反対側の面と前記フィルム位置規制部材とが接触する領域まで亘って設けられており、前記定着ニップ部でトナー像を担持する記録材を挟持搬送しつつ記録材にトナー像を加熱定着する定着装置において、
    前記長手方向において前記フィルムガイド部材と前記フィルム位置規制部材の間には空隙があり、前記フィルムガイド部材の前記ヒータを支持する面とは反対側の面のうち前記空隙を構成している部分に対応する前記ヒータの部分を通過した前記フィルムの部分が、フィルム回転方向に移動すると前記フィルムガイド部材と前記フィルム位置規制部材の少なくとも一方と必ず接触するように、前記空隙が櫛歯形状となっていることを特徴とする定着装置。
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