JP2002246151A - 加熱装置および画像形成装置 - Google Patents

加熱装置および画像形成装置

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JP2002246151A
JP2002246151A JP2001043874A JP2001043874A JP2002246151A JP 2002246151 A JP2002246151 A JP 2002246151A JP 2001043874 A JP2001043874 A JP 2001043874A JP 2001043874 A JP2001043874 A JP 2001043874A JP 2002246151 A JP2002246151 A JP 2002246151A
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heating
heating device
heat
fixing
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Hiroshi Kataoka
洋 片岡
Satoru Izawa
悟 伊澤
Eiji Uekawa
英治 植川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フィルム加熱方式の加熱装置において、高速化
を達成する際に発生してしまう、フィルム13がフィル
ム保持部材(フランジ)17と摺擦しながら移動(回
転)することに起因して発生するフィルム端部の磨耗や
破損を防止し、装置の高速化の達成と耐久寿命を図る。 【解決手段】移動するフィルム13と、フィルムとニッ
プNを形成する加圧部材20と、フィルムの移動方向と
直交する方向のフィルム端部を規制するフィルム保持部
材17と、を有し、ニップで被加熱材を挟持搬送させて
フィルム側からの熱により被加熱材を加熱する加熱装置
において、フィルム保持部材17は、フィルム13との
接触面をナチュラル材として熱変形温度が200℃を超
える樹脂で形成し、フィルムと接触しない母体は耐熱性
樹脂で形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱部材と加圧部
材の圧接部である加熱ニップ部に被加熱材を通紙して挟
持搬送させて被加熱材を加熱する加熱装置、及び該加熱
装置を画像の加熱定着装置として備えた画像形成装置に
関する。
【0002】より詳しくは、移動するフィルムと、前記
フィルムとニップを形成する加圧部材と、前記フィルム
の移動方向と直交する方向のフィルム端部を規制するフ
ィルム保持部材と、を有し、前記ニップで被加熱材を挟
持搬送させて前記フィルム側からの熱により被加熱材を
加熱する、フィルム加熱方式の加熱装置、及び該加熱装
置を画像の加熱定着装置として備えた画像形成装置に関
する。
【0003】ここで、被加熱材の加熱とは、具体的に
は、例えば、記録材上に転写方式或いは直接方式で形成
担持させた未定着画像の加熱定着処理、仮定着する像加
熱処理、画像を担持した記録材を加熱してつや等の表面
性を改質する像加熱処理、記録材に限らずシート状の被
加熱材の加熱乾燥処理、加熱ラミネート処理、しわ取り
等のための熱プレス処理等である。
【0004】
【従来の技術】例えば、電子写真方式・静電記録方式等
の作像プロセスを採用した画像形成装置において、作像
プロセス部で記録材(転写材・印字用紙・感光紙・静電
記録紙等)に転写方式あるいは直接方式で形成担持させ
た目的の画像情報の未定着トナー像を固着像として熱定
着処理する加熱定着装置としては、未定着トナー像を担
持した記録材を、互いに圧接して回転する、加熱部材と
しての熱ローラ(定着ローラ)と加圧部材としての加圧
ローラとで形成されるニップ部を通過させることにより
記録材上に永久画像として定着させる、いわゆるローラ
加熱方式の加熱装置が広く用いられている。
【0005】近年では、クイックスタートや省エネルギ
の観点からフィルム加熱方式の加熱装置が実用化されて
いる。フィルム加熱方式の加熱装置は、例えば特開昭6
3−313182号公報・特開平2−157878号公
報・特開平4−44075号公報・特開平4−2049
80号公報等に提案されている。
【0006】即ち、加熱体としての例えばセラミックヒ
ータと、加圧部材としての加圧ローラとの間に加熱部材
としての耐熱性樹脂フィルム(以下、定着フィルムと記
す)を挟ませて圧接ニップ部(以下、定着ニップ部と記
す)を形成させ、該定着ニップ部の定着フィルムと加圧
ローラとの間に未定着トナー画像を形成担持させた記録
材を導入して定着フィルムと一緒に挟持搬送させること
で、定着フィルムを介してセラミックヒータの熱を与え
ながら定着ニップ部の加圧力で未定着トナー画像を記録
材面に定着させるものである。
【0007】このフィルム加熱方式の加熱装置は、スタ
ンバイ中のヒータへの通電を必要とせず、画像形成装置
がプリント信号を受信してから、ヒータへの通電を行っ
ても記録材が加熱装置に到達するまでに加熱可能な状態
にすることが可能である。よって省エネの観点からフィ
ルム加熱方式の加熱装置はエネルギを無駄にしない優れ
た加熱定着装置となる。
【0008】このフィルム加熱方式の加熱装置におい
て、加熱部材として樹脂製定着フィルムよりも高熱伝導
の金属を基層として形成される金属製の薄肉フィルムを
用いた場合、定着性能の向上が図られ、画像形成装置の
高速化にも十分に対応することが可能となる。
【0009】フィルム加熱方式の加熱装置の構成として
は、定着フィルムの搬送に専用の搬送用ローラと従動ロ
ーラを用いてテンションを加えながら加圧ローラとの間
で定着フィルムを搬送する装置構成と、円筒形の定着フ
ィルムを加圧ローラからの搬送力で駆動させる装置構成
(加圧ローラ駆動方式)があり、前者は定着フィルムの
搬送性能を高く保持できる利点を有し、後者は装置構成
の簡略化に伴なう低コストの加熱定着装置を実現できる
利点がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】フィルム加熱方式の加
熱装置においては、定着フィルムの移動中における寄り
運動、即ち定着フィルム移動方向と直交する方向への定
着フィルムの寄り移動を規制する必要があり、その規制
手段の一つとして定着フィルム移動方向と直交する方向
の定着フィルム両端側または一方端側にその側の定着フ
ィルム端部を受止めて移動規制するフィルム保持部材
(以下、フランジと記す)が配設される。
【0011】即ち、実際の使用中においては、移動中の
定着フィルムは寄り移動してその寄り移動側のフランジ
の側壁にフィルム端部が衝突して受止められて安定状態
となり、そのフランジ側壁にフィルム端部が摺擦しなが
ら定着フィルムは移動することになる。
【0012】このような状態で使用し続けると、フラン
ジと常に摺擦し続けるフィルム端部は、磨耗や劣化が進
行することになり、最終的にはフィルム端部が裂けて使
用不可能となる。このような現象は、画像形成装置の高
速化に伴ない、定着フィルムがより高速回転をするに従
い、磨耗や劣化の進行速度も速くなり、耐久寿命が短く
なってしまうために、フィルム加熱方式の加熱装置にお
いて定着フィルム端部の磨耗や劣化は、高速化を図る上
でネックとなっていた。
【0013】更に、十分な定着性を得るための手段とし
て、定着温度をより高い温度としたり、加圧力を増した
り、定着フィルム材質として高熱伝導材を用いたり添加
量を増したりすることは、より一層定着フィルムの寿命
を短くする要因となる。例えば、定着フィルム基層の熱
伝導性を改善するために、BN(窒化ホウ素)やAlN
(窒化アルミ)等の高熱伝導性のフィラーの添加量を増
したりすると、PI(ポリイミド)などの樹脂本来の柔
軟性や強度が損なわれることになり、定着フィルムの磨
耗や劣化を速めることにことになる。
【0014】また、定着フィルムの基層として熱伝導性
に優れる金属製フィルムを用いることは、より高速対応
性に優れることになるが、金属製フィルムを使用する場
合には、定着フィルム端部の摺擦による破損の他に、フ
ランジとの摺擦面に僅かな段差や突起があると、そこか
ら裂け傷が生じることになり短時間で亀裂破損してしま
う特性があり、耐久寿命を満足するのが困難であるとい
う問題がある。
【0015】そこで、本発明の目的は、フィルム加熱方
式の加熱装置について、高速化を達成する際に発生して
しまう、フィルムがフィルム保持部材と摺擦しながら移
動(回転)することに起因して発生するフィルム端部の
磨耗や破損を防止することであり、装置の高速化の達成
と耐久寿命を満足する加熱装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする加熱装置および画像形成装置である。
【0017】(1)移動するフィルムと、前記フィルム
とニップを形成する加圧部材と、前記フィルムの移動方
向と直交する方向のフィルム端部を規制するフィルム保
持部材と、を有し、前記ニップで被加熱材を挟持搬送さ
せて前記フィルム側からの熱により被加熱材を加熱する
加熱装置において、前記フィルム保持部材は、フィルム
との接触面をナチュラル材として熱変形温度が200℃
を超える樹脂で形成し、フィルムと接触しない母体は耐
熱性樹脂で形成したことを特徴とする加熱装置。
【0018】(2)前記フィルム保持部材のフィルムと
の接触面を形成するナチュラル材として熱変形温度が2
00℃を超える樹脂が、フッ素樹脂、ポリイミド(P
I)、またはポリアミドイミド(PAI)であることを
特徴とする(1)に記載の加熱装置。
【0019】(3)前記フィルム保持部材のフィルムと
接触しない母体を形成する耐熱性樹脂が、熱変形温度が
200℃を超える樹脂であることを特徴とする(1)ま
たは(2)に記載の加熱装置。
【0020】(4)前記フィルム保持部材のフィルムと
接触しない母体を形成する耐熱性樹脂が、耐熱性向上の
ガラス繊維含有の、PPS(ポリフェニレンサルファイ
ド)、LCP(リィキッドクリスタルポリマー、液晶ポ
リマー)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ま
たはポリアミド(PA)であることを特徴とする(1)
または(2)に記載の加熱装置。
【0021】(5)移動するフィルムと、前記フィルム
とニップを形成する加圧部材と、前記フィルムの移動方
向と直交する方向のフィルム端部を規制するフィルム保
持部材と、を有し、前記ニップで被加熱材を挟持搬送さ
せて前記フィルム側からの熱により被加熱材を加熱する
加熱装置において、前記フィルム保持部材は、フィルム
内面と接する面とフィルム端を規制する面との間でなす
角度が50°以上の鋭角であることを特徴とする加熱装
置。
【0022】(6)前記フィルム保持部材は、フィルム
との接触面をナチュラル材として熱変形温度が200℃
を超える樹脂で形成し、フィルムと接触しない母体は耐
熱性樹脂で形成したことを特徴とする(5)に加熱装
置。
【0023】(7)前記フィルム保持部材は、フィルム
との接触面をナチュラル材として熱変形温度が200℃
を超える樹脂で形成したことを特徴とする(6)に記載
の加熱装置。
【0024】(8)前記フィルム保持部材のフィルムと
の接触面を形成するナチュラル材として熱変形温度が2
00℃を超える樹脂が、フッ素樹脂、ポリイミド(P
I)、またはポリアミドイミド(PAI)であることを
特徴とする(6)に記載の加熱装置。
【0025】(9)前記フィルム保持部材のフィルムと
接触しない母体を形成する耐熱性樹脂が、熱変形温度が
200℃を超える樹脂であることを特徴とする(6)か
ら(8)の何れか1つに記載の加熱装置。
【0026】(10)前記フィルム保持部材のフィルム
と接触しない母体を形成する耐熱性樹脂が、耐熱性向上
のガラス繊維含有の、PPS(ポリフェニレンサルファ
イド)、LCP(リィキッドクリスタルポリマー、液晶
ポリマー)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、
またはポリアミド(PA)であることを特徴とする
(6)から(8)の何れか1つに記載の加熱装置。
【0027】(11)前記フィルムの前記加圧部材側と
は反対側に加熱体を有することを特徴とする(1)から
(10)の何れか1つに記載の加熱装置。
【0028】(12)前記加熱体が発熱抵抗層を有する
通電発熱部材であることを特徴とする(11)に記載の
加熱装置。
【0029】(13)前記加熱体が磁場の作用で電磁誘
導発熱する誘導発熱性部材であることを特徴とする(1
1)に記載の加熱装置。
【0030】(14)前記フィルムが樹脂フィルムであ
ることを特徴とする(1)から(13)の何れか1つに
記載の加熱装置。
【0031】(15)前記フィルムが金属フィルムであ
ることを特徴とする(1)から(13)の何れか1つに
記載の加熱装置。
【0032】(16)前記フィルムが磁場の作用で電磁
誘導発熱する誘導発熱性である、あるいは誘導発熱性層
を含むことを特徴とする(1)から(15)の何れか1
つに記載の加熱装置。
【0033】(17)前記フィルムが回転可能なエンド
レス状あるいは円筒状であることを特徴とする(1)か
ら(16)の何れか1つに記載の加熱装置。
【0034】(18)前記加圧部材が回転駆動され、こ
れに従動して前記フィルムが移動することを特徴とする
(1)から(17)の何れか1つに記載の加熱装置。
【0035】(19)被加熱材が画像を担持した記録材
であり、該記録材上の画像を加熱して定着する、或いは
仮定着する、或いはつや等の表面性を改質する像加熱装
置であることを特徴とする(1)から(18)の何れか
1つに記載の加熱装置。
【0036】(20)記録材上に未定着トナー画像を形
成担持させる画像形成手段部と、記録材上の未定着トナ
ー画像を永久画像として定着させる加熱定着装置を有す
る画像形成装置において、前記加熱定着装置が(1)か
ら(8)の何れか1つに記載の加熱装置であることを特
徴とする画像形成装置。
【0037】<作 用>フィルム保持部材は、フィルムと
の接触面をナチュラル材として熱変形温度が200℃を
超える樹脂で形成することで、樹脂が本来備えている優
れた滑り性を保持できることで、摺擦面における摺擦抵
抗を小さくすること出来、フィルムが高速でフィルム保
持部材と摺擦してもフィルムへのダメージを小さくする
ことが出来、フィルムの磨耗や劣化の防止が達成でき、
耐久寿命を満足できるフィルム加熱方式の加熱装置とす
ることが可能となる。
【0038】また、フィルムと接触しないフィルム保持
部材の母体は、耐熱性向上の目的でガラス繊維などを含
有する耐熱性樹脂で形成される二体構成とすることで、
母体には比較的安価な樹脂を用いることができ、コスト
メリットを生み出せることになる。
【0039】また、フィルム保持部材は、フィルム内面
と接する面とフィルム端を規制する面との間でなす角度
が50°以上の鋭角であるようにすることで、フィルム
がフィルム保持部材との摺擦面で、外側に拡がろうとす
ることを防止することができ、フィルムが高速でフィル
ム保持部材と摺擦してもフィルムへのダメージを小さく
することが出来、フィルムの磨耗や劣化の防止が達成で
き、耐久寿命を満足できるフィルム加熱方式の加熱装置
とするこが可能となる。
【0040】
【発明の実施の形態】<第1の実施例> (1)画像形成装置 図1は本実施例における画像形成装置の構成略図であ
る。本実施例の画像形成装置は転写式電子写真プロセス
を用いたレーザプリンタである。
【0041】1はプリンタ本体に装着されたプロセスカ
ートリッジである。本例のカートリッジは、感光ドラム
1と、帯電装置としての帯電ローラ3と、現像装置4
と、クリーニング装置6の4つのプロセス機器を包含さ
せて構成したものである。
【0042】感光ドラム2は、OPC、アモルファスS
e、アモルファスSi等の感光材料がアルミニウムやニ
ッケルなどのシリンダ状の基盤上に形成されている。
【0043】この感光ドラム2は矢印の方向に回転駆動
され、まず、その表面は帯電装置としての帯電ローラ3
によって一様帯電される。
【0044】次に、レーザスキャナ80から画像情報に
応じてON/OFF制御されて出力されたレーザビーム
Lによる走査露光が施され、静電潜像が形成される。
【0045】この静電潜像は、現像装置4で現像、可視
化される。現像方法としては、ジャンピング現像法、2
成分現像法、FEED現像法などが用いられ、イメージ
露光と反転現像とを組み合わせて用いられることが多
い。
【0046】可視化されたトナー像は、転写装置として
の転写ローラ5により、所定のタイミングで搬送された
転写材P上に感光ドラム2上から転写される。
【0047】転写材Pはカセット72から給紙ローラ対
73によってピックアップされ、給紙搬送路74を経
て、紙先端部を検知するレジストローラ対75に送ら
れ、感光ドラム2上の可視像とタイミングを一致させた
後、感光ドラム2と転写ローラ5との圧接部である転写
ニップに搬送されることになる。転写ニップに搬送され
た転写材Pは感光ドラム2と転写ローラ5に一定の加圧
力で挟持搬送され、その挟持搬送過程で感光ドラム2上
のトナー像が転写される。
【0048】このトナー像が転写された転写材Pは定着
装置7へと搬送され、永久画像として定着され、排紙ロ
ーラ対71を経て、排紙トレイ70に排出されることに
なる。
【0049】一方、感光ドラム2上に残存する転写残り
の残留トナーは、クリーニング装置7により感光ドラム
表面より除去される。
【0050】(2)加熱定着装置7 図2は加熱定着装置7の横断面模型図、図3は途中部分
省略、一部切り欠き正面模型図である。
【0051】この加熱定着装置は、セラミックヒータ、
円筒状定着フィルムを用いたフィルム加熱方式の加熱装
置である。
【0052】10は加熱部材としての定着部材(加熱ア
センブリ)、20は加圧部材としての弾性加圧ローラで
あり、この定着部材10と加圧ローラ20との圧接によ
り加熱ニップ部としての定着ニップ部Nを形成させてい
る。
【0053】定着部材10は、加熱体としてのセラミッ
クヒータ11、ステイホルダー(支持体、ヒータステ
ィ、ヒータホルダー)12、円筒状の定着フィルム1
3、フィルム保持部材としてのフランジ17等からな
る。
【0054】ヒータ11はステイホルダー12の下面に
固定して配設してあり、円筒状の定着フィルム13はス
テイホルダー12に対してルーズに外嵌させてある。フ
ランジ17はステイホルダー12の長手方向両端部側に
装着されて定着フィルム13の両端部を規制する役目を
する。即ち定着フィルム13の長手方向への移動を規制
する規制部材である。
【0055】加圧部材としての弾性加圧ローラ20は、
芯金21と、芯金21の外側にシリコンゴムやフッ素ゴ
ム等の耐熱ゴムあるいはシリコンゴムを発泡して形成さ
れた弾性層22からなり、この上にPFA、PTFE、
FEP等の離型性層23を形成してあってもよい。
【0056】30は定着装置の手前側と奥側の筐体であ
り、この筐体間に加圧ローラ20や定着部材10を装着
して保持させている。即ち筐体30に設けた嵌合用溝3
1(図4)の底部にPEEK、PPS、液晶ポリマー等
の耐熱性樹脂よりなる軸受け32、あるいはベアリング
が装着され、該軸受け32の溝に加圧ローラ20の芯金
21の端部を嵌合させことで、加圧ローラ20を筐体3
0・30間に回転自在に軸受け保持させて装着させてあ
る。
【0057】定着部材10は後述するようにフランジ1
7に具備させた保持筐体嵌合部17dを筐体30の嵌合
用溝31に係合(図4)させて加圧ローラ20の上側に
おいて筐体30・30間に配設してある。
【0058】そして定着部材10の両端部においてステ
イホルダー12に装着してあるフランジ17の加圧受け
部17cと不動のバネ受け部材40との間に加圧バネ2
7を縮設することで定着部材10を所定の加圧力をもっ
て加圧ローラ20の上面に対して定着フィルム13の弾
性と加圧ローラ20の弾性に抗して押圧させて所定幅の
定着ニップ部Nを形成させている。定着ニップ部Nにお
いては定着部材10の加圧ローラ20に対する加圧によ
り定着フィルム13がヒータ11と弾性加圧ローラ20
との間に挟まれてヒータ11の下面の扁平面に倣って撓
み、定着フィルム13の内面がヒータ11の下面の扁平
面に密着した状態になる。
【0059】Gは加圧ローラ20の芯金21の一端部に
固着して配設した駆動ギアである。この駆動ギアGに駆
動部Mから回転力が伝達されて、加圧ローラ20が図2
において矢印の反時計方向に所定の回転速度にて回転駆
動される。この加圧ローラ20の回転駆動に伴って定着
ニップ部Nにおける該加圧ローラ20と定着部材10側
の定着フィルム13との摩擦力で金属スリーブ13に回
転力が作用して、該金属スリーブ13がその内面がヒー
タ11の下面に密着して摺動しながらステイホルダー1
2の外回りを図2において時計方向に加圧ローラ20の
回転に従動して回転状態になる(加圧ローラ駆動式)。
【0060】定着フィルム13は内部のヒータ11およ
びステイホルダー12に摺擦しながら回転するため、ヒ
ータ11およびステイホルダー12と定着フィルム13
の間の摩擦抵抗を小さく抑える必要がある。このためヒ
ータ11およびステイホルダー12の表面に耐熱性グリ
ース等の潤滑剤を少量介在させてある。これにより定着
フィルム13はスムーズに回転することが可能となる。
【0061】回転中の定着フィルム13はステイホルダ
ー12に沿う寄り移動運動を大なり小なり生ずるが、そ
の寄り移動側のフランジ17の側壁にフィルム端部が衝
突して受止められて安定状態となり、そのフランジ側壁
にフィルム端部が摺擦しながら定着フィルムは回転する
ことになる。
【0062】ヒータ11は、記録材P上のトナー像tを
溶融、定着させる定着ニップ部Nの加熱を行う。
【0063】加圧ローラ20の回転による定着フィルム
13の回転がなされ、ヒータ11に対する通電がなされ
て該ヒータの温度が所定の温度に立ち上がって温調され
た状態において、未定着トナー像tを担持した記録材P
が耐熱性の定着入口ガイド27に沿って定着ニップ部N
の定着フィルム13と加圧ローラ20との間に搬送さ
れ、定着ニップ部Nを挟持搬送されることで、未定着ト
ナー像tが定着フィルム13を介してヒータ11の熱で
加熱されて熱定着される。定着ニップ部Nを通過した記
録材Pは定着フィルム13の外面から分離して排出トレ
イ70(図1)上に排出される。
【0064】a)ヒータ11 加熱体としてのヒータ11には一般にセラミックヒータ
が使用される。図5を用いて詳細に説明する。図5の
(a)はヒータ11の表面側の一部切り欠き平面模型
図、(b)は裏面側の平面模型図、(c)は拡大横断面
模型図である。
【0065】例えば、アルミナ等の電気絶縁性・良熱伝
導性・低熱容量のセラミック基板11aの表面(定着フ
ィルム13と対面する側の面)に基板長手に沿って銀パ
ラジューム(Ag/Pb)・Ta2N等の通電発熱抵抗
層11bをスクリーン印刷等で形成具備させ、さらに該
発熱抵抗層形成面を薄肉ガラス保護層11cで覆ってな
るものである。
【0066】このセラミックヒータ11は通電発熱抵抗
層11bに不図示の通電制御部から給電用コネクタ81
を介して通電がなされることにより該通電発熱抵抗層1
1bが発熱してセラミック基板11aとガラス保護層1
1cから成るヒータ11全体が急速昇温する。
【0067】このヒータ11の昇温がヒータ背面に配置
された温度検知手段14により検知されて温調用コネク
タ81を介して不図示の通電制御部へフィードバックさ
れる。通電制御部は温度検知手段14で検知されるヒー
タ温度が所定のほぼ一定温度(定着温度)に維持される
ように通電発熱抵抗層11bに対する通電を制御する。
すなわちヒータ11は所定の定着温度に加熱・温調され
ることになる。
【0068】ヒータ11の通電発熱抵抗層11bと加圧
ローラ20との配置関係を図4を用いて説明する。図4
においてヒータ11の通電発熱抵抗層11bの長手方向
の幅Wは、定着フィルム13を介して当接される加圧ロ
ーラの弾性層の幅Dに比べ若干狭い幅で形成されてい
る。これは、通電発熱抵抗層11bが加圧ローラ20よ
りはみ出ることによって、ヒータ11が局所的に昇温
し、その熱応力により破損するのを防止するためであ
る。また、通電発熱抵抗層11bはトナー像が形成担持
された記録材Pの搬送領域より十分広い幅で形成されて
いる。これにより、端部温度だれ(ヒータ端部の通電用
電気接点11d及びコネクタ80・81等への熱のリー
クによるもの)の影響をなくすことができ、これにより
記録材全面にわたって良好な定着性が得られる。更に、
通紙域端部の通電発熱抵抗層の幅を絞り、端部の発熱量
を上げ、端部の定着性を補う場合もある。
【0069】これによりヒータ11の通電発熱抵抗層1
1bに通電することで発した熱は、定着フィルム13と
加圧ローラ20の間を搬送された記録材Pに効率よく与
えられ、記録材P上のトナー像tを溶融し、固着するた
めに作用する。
【0070】また、Sは記録材搬送基準であり、この場
合は画像形成装置本体の記録材搬送領域の長手方向中央
に基準を設けた中央基準の装置である。
【0071】さらにヒータ背面には、サーミスタ等の温
度検知素子14と、暴走時にヒータの通電発熱抵抗層へ
の通電をシャットダウンするための温度ヒューズ、ある
いはサーモスイッチ等のサーモプロテクター15が当接
してあり、これらは画像形成装置が搬送可能な最小幅の
記録材の搬送域内に配置されている。
【0072】ここで温度検知素子14については、画像
形成装置本体が搬送可能な最小幅の記録材が搬送された
場合であっても、記録材上のトナー像を定着不良、高温
オフセット等の問題を起こさずに適度な定着温度で加熱
定着するために、記録材最小搬送域内に設けられてい
る。
【0073】一方、サーモプロテクター15について
も、最小幅の記録材が搬送された場合に非搬送領域にお
いて、搬送領域よりも熱抵抗が小さい非搬送領域で過加
熱されることにより、通常の搬送時であってもサーモプ
ロテクター15が誤動作して通電をシャットアウトする
等の問題を引き起こさないために、記録材最小搬送域内
に設けられている。
【0074】また、サーモプロテクター15をヒータ背
面に当接することにより、通電発熱抵抗層11bで発生
した熱量がサーモプロテクター15に奪われて、記録材
に十分な熱量が与えられなくなり、サーモプロテクター
当接位置において定着不良を起こすことがある。これを
防ぐために通電発熱抵抗層11bのサーモプロテクター
当接対応位置において、部分11b′のように通電発熱
抵抗層11bの一部の幅を若干狭めて、該当接位置の抵
抗値を他の部分より大きくすることで発熱量を確保して
いる。これにより記録材への給熱量を長手方向に渡って
一定とし、定着むらのない良好な加熱定着を実現してい
る。
【0075】ここで温度検知素子14も同様にヒータ背
面に当接させているため、同様に通電発熱抵抗層によっ
て発した熱が温度検知素子に奪われることが懸念される
が、チップサーミスタ等熱容量の小さい温度検知素子を
用いることにより、ヒータから奪われる熱量を小さく抑
えることができる。このためサーモプロテクター15と
同様の上記対策を取らなくても、長手方向において記録
材の定着均一性を損ねることなく均一な定着が可能とな
る。
【0076】本実施例で用いたヒータ11は、アルミナ
(Al23)の高絶縁性を有するセラミックス基板11
aの表面の長手方向に沿って、銀パラジウム(Ag/P
d)の通電発熱抵抗層11bをスクリーン印刷等によ
り、10μm程度の厚みで、巾4mm程度の、細帯状に
塗工して形成した通電加熱用部材である。
【0077】セラミックス基板11aの背面には通電発
熱抵抗層11bの発熱に応じて昇温したセラミック基板
11aの温度を検知するための温度検知手段としてのサ
ーミスタ14を、記録材通紙域のほぼ中央部に配設して
いる。このサーミスタ14からの信号に応じて、通電発
熱抵抗層11bの長手方向端部にある銀と白銀の合金
(Ag/Pt)で形成された電極部から、通電発熱抵抗
層の端部に形成された導通部を介して通電発熱抵抗層に
印加する電圧を適切に制御することで、定着ニップ部N
内でのヒータ11の温度を所定の温調温度に略一定に保
ち、記録材上の未定着トナー像を定着するのに必要な加
熱を行う。
【0078】通電発熱抵抗層11bへの通電制御方法と
しては、交流電圧の波数によって投入電力を制御する波
数制御方式や交流電圧のゼロクロスからの所定の遅延時
間後に次のゼロクロスまで通電する位相制御方式等が適
用される。
【0079】また、ヒータの定着ニップ部側の表面に
は、定着フィルム13との摺擦に耐えることが可能な薄
層のガラスコートからなる保護層11cを設けている。
【0080】b)ステイホルダー12 ステイホルダー12は、ヒータ11を支持する役目、定
着フィルム13の回転案内部材の役目、加圧部材の役
目、定着ニップ部Nと反対方向への放熱を防ぐための断
熱部材の役目等をしている、剛性・耐熱性・断熱性の部
材であり、液晶ポリマー、フェノール樹脂、PPS、P
EEK等により形成されている。本実施例では液晶ポリ
マー製の断熱ステイホルダーとしている。
【0081】c)定着フィルム13 定着フィルム13は、定着ニップ部Nにおいてヒータ1
1からの熱を効率よく、被加熱材である記録材Pに与え
るため、厚みは20〜70μmとかなり薄くしている。
この定着フィルム13はフィルム基層、プライマー層、
離型性層の3層構成で構成されており、フィルム基層側
がヒータ側であり、離型性層側が加圧ローラ側である。
【0082】フィルム基層はヒータのガラス保護層より
絶縁性の高いポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK
等であり、耐熱性、高弾性を有している。また、フィル
ム基層により定着フィルム全体の引裂強度等の機械的強
度を保っている。
【0083】プライマー層は厚み2〜6μm程度の薄い
層で形成されている。
【0084】離型性層は定着フィルムに対するトナーオ
フセット防止層であり、PFA、PTFE、FEP等の
フッ素樹脂を厚み10μm程度に被覆して形成してあ
る。
【0085】より詳しくは、定着フィルム13は熱容量
の小さなフィルムであり、クイックスタートを可能にす
るために100μm以下の厚みで耐熱性、熱可塑性を有
するポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、ポリエ
ーテルエーテルケトン(PEEK)、(PES)、ポリ
フェニレンサルファイド(PPS)、パーフルオロアル
コキシ・フッ素樹脂(PFA)、ポリ四フッ化エチレン
(PTFE)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン
共重合体(FEP)、等のフィルムである。また、長寿
命の加熱定着装置を構成するために十分な強度を持ち、
耐久性に優れたフィルムとして、20μm以上の厚みが
必要である。よって定着フィルムの厚みとしては20μ
m以上100μm以下が最適である。さらにオフセット
防止や記録材の分離性を確保するために表層にはPF
A、PTFE、FEP等の離型性の良好な耐熱樹脂を混
合ないし単独でコーティング、または、被覆したもので
ある。
【0086】本実施例で用いた定着フィルム13は極短
時間での定着可能温度までの昇温を可能にするために6
0μmの総厚と、基層としては、耐熱性、熱可塑性を有
するポリイミドの樹脂ローラであり、熱ストレス、機械
的ストレスに耐え、長寿命の加熱定着装置とするために
充分な強度を持たせる目的で基層の膜厚は45μmと
し、外径はφ25mmとしている。また、基層の上に
は、カーボン等の導電材を適量分散した導電性プライマ
ー層を、膜厚5μmで塗布している。そして、導電性プ
ライマー層の上には、トナーや紙粉の付着防止や定着フ
ィルムからの記録材の分離性を確保するために、離型性
に優れ耐熱性が高いフッ素樹脂としてPFAをディッピ
ング塗布法にて、10μmの膜厚で塗布することで、離
型層とし、これらの基層、プライマー層、離型層で、φ
25mmの定着フィルムが形成されている。
【0087】プライマー層の長手方向の一部は周方向で
露出しており、ここにオフセット、尾引き、防止の目的
で、定着フィルム表面がプラスの電位にならないよう
に、整流素子としてのダイオード28(図2)をプライ
マー側がアノードとして本体GNDとの間に設置し、記
録材上の未定着トナーが定着フィルムに転移するのを防
止している。
【0088】d)フランジ17 定着フィルム13はその長手位置を規制する部材として
フランジ17により位置決めがなされている。このフラ
ンジ17に用いられる部材としては、耐熱性に優れ、比
較的熱伝導性が良くなく、滑り性にも優れる材料とし
て、PPS、液晶ポリマー、PET、PA、等のガラス
繊維含有の樹脂が用いられている。このフランジ17に
ついては、本発明の特徴であるので、詳細については
(3)項で述べる。
【0089】e)加圧ローラ20 加圧ローラ20は、芯金21の外側にシリコンゴムやフ
ッ素ゴム等の耐熱ゴムあるいはシリコンゴムを発泡して
形成された弾性層22からなり、この上にPFA、PT
FE、FEP、等の離型層23を形成してあってもよ
い。
【0090】定着部材10と加圧ローラ20は加圧手段
としての加圧バネ27により、定着フィルムに総圧98
Nで押圧され、定着フィルムと加圧ローラ20の間に定
着ニップ部Nを約6mmの巾で形成している。
【0091】本実施例で用いている加圧ローラ20は次
のような構成となっている。芯金41としてφ15mm
のアルミニウム芯金の上に、弾性層42として耐熱性の
ある絶縁性シリコンスポンジゴムを肉厚5mmで形成
し、更に離型層43には導電材としてカーボンを重量比
で十数%分散させたフッ素樹脂として、チューブ厚50
μmのPFAチューブを用いて、硬度がAsker−C
硬度で約45°(4.9N加重)の加圧ローラとしてい
る。この加圧ローラにも、オフセット防止の目的で、定
着フィルムとの間に電位差を設けるために、加圧芯金と
本体GNDの間に、加圧芯金側をカソード、本体GND
側がアノードとなるようにダイオード28(図2)が設
置することで、加圧ローラ表面をプラスの電位とし、オ
フセット防止の電位差が定着フィルム13との間に形成
されるような構成としている。
【0092】(3)フランジ17 次に、本発明の特徴である、定着フィルム端部の磨耗と
劣化を防止し、高速化にも対応し得るフランジ部材につ
いて説明する。
【0093】図6の(a)はフランジ17の外面図、
(b)は内面図、(c)は側面図、(d)は平面図であ
る。
【0094】このフランジ17は、鍔部17aと、鍔部
17aの内面側に設けたフィルム内挿入部17bと、外
面側に設けた加圧受け部17cと、加圧受け部17cの
基部の両サイドにもうけた、保持筐体嵌合用の縦方向溝
部17d等からなる。
【0095】鍔部17aは下部を切欠いた円板状部で、
円筒状の定着フィルム13の外径よりも大径にしてあ
る。フィルム内挿入部17bは下部を切欠いた短筒状
で、その外径は円筒状の定着フィルム13の内径とほぼ
同じか少し小径にしてあり、鍔部17aに対してほぼ同
心である。円筒状の定着フィルム13の端部に挿入され
てフィルム端部内面を受ける。加圧受け部17cはバネ
受け部材40との間に加圧バネ27を縮設する部分であ
り、バネ規制部17eを形成してある。17fはステイ
ホルダー12に対する嵌合凹部である。
【0096】フランジ17は、加圧受け部17cの基部
の両サイドにもうけた保持筐体嵌合用の縦方向溝部17
dを保持筐体30の嵌合溝31に挿入して係合させるこ
とで保持筐体30に対してスラスト方向への移動が規制
される。
【0097】定着フィルム13は端部内面がフランジ1
7の短筒状のフィルム内挿入部17bの外面に保持され
るとともに、フィルム端部が鍔部17aの内面すなわち
フランジ側壁に受止められてそのフランジ側壁にフィル
ム端部が摺擦しながら定着フィルムは回転することにな
る。
【0098】本実施例で用いたフランジ17は、図7の
(a)の断面図、(b)の分解断面図に示すように、定
着フィルムと接する面部分は、ナチュラル材として耐熱
性を備えたフッ素樹脂としてPFAでキャップ部材17
Aとして形成し、定着フィルムと接しない母体部分17
BはPPSで形成してある。これら17A・17Bはお
互いに嵌合する部品として設計することで、一部品17
として機能するようになっている。
【0099】ここで、キャップ部材17Aとフランジ母
体17Bの二部品構成とした点に関して説明する。キャ
ップ部材17Aとして用いている樹脂は、ナチュラル材
として耐熱性を備えた樹脂であるから、キャップ部材1
7Aのみならずフランジ17そのものを形成してしまっ
ても構わないが、その場合の短所として次の点が挙げら
れる。まず、ガラス繊維を含んでいないナチュラル材の
みで形成すると、コスト高となり適さない。また、ガラ
ス繊維を含んでいないナチュラル材は曲げ弾性率などの
機械的強度がガラス繊維入りである強化品に比較して弱
く、耐久性に懸念点が生じてしまう欠点がある。このよ
うな観点から、キャップ部材17Aのみをナチュラル材
で形成し、フランジ母体17Bはガラス繊維を含む樹脂
で形成し、二部品構成とした方が工業的にはメリットが
ある。
【0100】このようなフランジとすることの効果を確
認するために、記録材搬送速度(以下“スループット
“と記す)を16枚/分(以下“ppm”と記す)、2
4ppm、32ppm、40ppmに高速化した画像形
成装置にて、本発明と従来例でのフランジの差による定
着フィルム端部の磨耗や劣化を比較検討した。従来例の
フランジとしては、PPSの単一樹脂での形成品であ
る。その結果を表.1に記す。
【0101】
【表1】
【0102】上記の表中に記した破損とは図8に示すよ
うに定着フィルム13の端部に割れが発生したものであ
る。従来例のフランジでは記録材搬送速度が24ppm
であっても30万枚の通紙が終わった後では定着フィル
ム端部に破損が発生しているが、本発明の実施形態では
24ppmのみならず40ppmでも30万枚の通紙を
行っても、定着フィルム13の端部破損は発生しておら
ず、その効果の高さが示されている。
【0103】次に、同上の通紙確認を行った際の定着フ
ィルム13の長手方向での磨耗を測定したので、その結
果を図9に記しておく。図9にあるように、従来例のフ
ランジで寿命を満足する24ppmで用いた場合に比較
して、定着フィルム削れが最も多くなる40ppmの画
像形成装置で用いた場合でも、同等の定着フィルム削れ
とすることが可能であり、高速化することに伴なう、定
着フィルム端部の磨耗を防止する効果も高いことが実証
された。本実施例では、フッ素樹脂であるPFAを用い
たが、ナチュラル材として熱変形温度が200℃を超え
るような樹脂であるPTFE、FEPや、PI、PAI
などを用いても、その効果は本実施例で説明した内容と
同等である。
【0104】以上、説明してきたように、定着フィルム
13と接するフランジ面を、ナチュラル材として熱変形
温度が200℃を超える材料で形成することで、その材
料が持っている滑り性を最大限に発揮できることにな
り、ガラス繊維を含んだ耐熱性樹脂を用いた場合に比較
して、定着フィルムへのダメージを小さくすることが可
能となる。
【0105】ガラス繊維を含んだ樹脂で形成するよりも
ナチュラル材で形成した方が、定着フィルムへのダメー
ジが小さくなる理由は、次の通りである。ガラス繊維を
含んだ樹脂で形成したフランジは、耐久に伴ない、定着
フィルム端面と接する面にガラス繊維面が出てくること
で、サンドペーパで研磨しているような効果が発生して
しまい、定着フィルム端面を磨耗させたり破損させるこ
とになる。また、ガラス繊維を含んだ樹脂に比較して、
ナチュラル材として用いた方が平滑性や表面粗度が良く
なり、滑り性が向上することで定着フィルムへのダメー
ジが小さくなり、長寿命化に寄与している。
【0106】このような理由から、定着フィルムと接す
る面には耐熱性に優れる樹脂をナチュラル材として用い
たフランジを採用することで、定着フィルム端部での磨
耗や破損を防止することが可能となり、加熱定着装置の
耐久寿命に渡って定着フィルムが破損や磨耗することが
なく、また二部品の構成とすることでの工業的なメリッ
トを備えた、加熱定着装置を提供することが達成でき
る。
【0107】<第2の実施例>第2の実施例について説明
する。本実施例は、薄肉の定着フィルムの熱伝導性を向
上する目的で、定着フィルム基層のポリイミド層に熱伝
導性フィラーとしてのBN(窒化ホウ素)を重量充填率
で約30%分散させた、熱伝導性改善フィルムを用い
て、定着フィルム保持部材であるフランジ17は、定着
フィルム13と接触する面を改善したものであり、その
点についてのみ説明をするこのような熱伝導性改善フィ
ルムは、定着温度を高く設定しなくとも高熱伝導性の利
点を活かすことで、より高速化を図っても良好な定着性
が得られる反面、BNなどの熱伝導性フィラーを高い割
合で分散させると、樹脂本来の柔軟性や剛性を失うこと
になり、同じ厚みのポリイミド基層に比較して耐久性が
低下する欠点があり、その実用化が難しいとされてき
た。
【0108】そこで、本実施例では、このような利点の
ある定着フィルムを実用化するために、下記のような改
善をフランジ17に施した。本実施例では、図10に示
すように、フランジ17の定着フィルム内面と接する面
a(フィルム挿入部17bの外面)と、定着フィルム端
が接する面b(鍔部17aの内面すなわちフランジ側
壁)のなす角度θを鋭角にするものであり、本実施例で
はその角度を80度に設定したものである。
【0109】回転中の定着フィルム13は左右どちらか
に寄る力が加わっており、その力によって左右どちらか
のフランジ17にフィルム端部が突き当たって安定した
状態になっている。この定着フィルム13を寄らせる力
が強すぎると、フランジ17との摺擦面での抵抗が大き
くなり、定着フィルム端部の磨耗や破損につながること
になる。この状態にある定着フィルム端端部は、図11
に示したように、ラッパ形状となり拡がっていることが
判明している。図11に示したDt(=フィルム端部の
外径)は、Dn(=フィルム端部以外の外径)よりも大
きい関係になってしまう。これは、定着フィルム13が
フランジ17に突き当てられる寄り力が定着フィルム1
3の剛性を保っている基層のPI層のそれよりも大きく
なるために、定着フィルム端部には外に逃げようとする
力が加わることになり、図11に示したようなラッパ形
状となってしまう。この状態で定着フィルム13を使い
続けると、定着フィルムの円筒形を保とうとする力より
もフィルム端が拡がろうとする力が大きくなり、先に記
した第1の実施例のように破損につながることになる。
【0110】そこで、本実施例では、図10に示したよ
うな、定着フィルムと接するフランジの面を40°以上
の鋭角θにすることで、定着フィルム13が外側に拡が
ろうとするのを抑制し、定着フィルムの破損を防止する
ものであり、フランジ17はガラス繊維入りのPPSに
て成型したものを用いた。
【0111】次に、本実施例での発明の効果を表.2に
て説明する。評価は、先に述べた第1の実施例と同様な
組合せで通紙確認を行い、耐久性の劣る熱伝導性改善フ
ィルムを用いた場合の定着フィルム端部の拡がりを定期
的に確認することで行った。
【0112】
【表2】
【0113】上記の表で示したように、本発明のフラン
ジを用いれば、従来例ではスループットによらず定着フ
ィルム端部の拡がりが発生し、その後破損に至っている
のに対して、本発明では40枚/分のスループットで2
0万の通紙を行っても、定着フィルム端部の拡がりは発
生せず、耐久寿命を満足でき、その効果が示された。
【0114】本実施例では、定着フィルム13と接する
フランジの面aと面bの間のなす角度θを80°とした
点について説明する。図2・図3に示すように、定着フ
ィルム13は、スティホルダー(ヒータスティ)12の
反ヒータ面(湾曲している面)では、スティホルダー1
2には接しておらず、フリーな状態となっている。これ
は、次のような点によるものである。スティホルダー1
2の反ヒータ面と定着フィルム13が接してしまうと、
定着ニップ部Nにおいて加熱された定着フィルム13に
蓄積された熱量が、スティホルダー12に奪われてしま
うことになる。定着フィルム13はクイックスタートを
達成するために、熱容量の小さな薄肉構成としている
が、スティホルダー12と接してしまうと定着ニップ部
Nにおいてヒータ11からの熱で定着フィルム13を加
熱しても、定着性を得るのに十分な温度上昇がなされず
に、定着性を損なってしまうことになったり、極短時間
でのクイックスタートが困難になったりしてしまう。ま
た、スティホルダー12と定着フィルム内面を摺擦させ
てしまうと、そこで発生する摩擦力が定着フィルムの回
転を妨げる力として発生してしまうことになり、加圧ロ
ーラ20での従動回転では、所定の回転数で定着フィル
ム13が回転しなくなる現象が発生してしまうため、ス
ティホルダー12の反ヒータ面は定着フィルム13と接
しない構成をとっている。
【0115】定着フィルム13とスティホルダー12の
反ヒータ面は、上記したような構成となっているため、
図12の(a)に示したように、定着フィルムと接する
面のフランジの面と面の間でなす角度によっては、反ヒ
ータ面にあるフリーな状態の定着フィルムを内側に折り
込むような力が働くことになってしまい、定着フィルム
端部を破損してしまう。この点を、フランジ17の面a
と面bの間でなす角度θを変えて確認した結果を表.3
に示す。検討は、定着フィルムに与えるダメージが大き
い32ppmの画像形成装置にて行った。
【0116】
【表3】
【0117】以上のような結果から、定着フィルム13
と接する面aと面bの間でなす角度θが44°を超える
鋭角となった場合は、定着フィルム13へのダメージが
大きく、逆に破損を早めてしまう結果となってしまっ
た。検討の結果では47°も問題のない結果が得られた
が、型成型部品としての公差などを考慮して50°以上
の鋭角とした。
【0118】また、定着フィルム13と接するフランジ
17の面aと面bの間でなす根本が図12の(b)のよ
うにR形状となっていると、そのR形状に倣って定着フ
ィルム13が拡がってラッパ形状となってしまうので、
(c)のように根本の形状はR不可とするのが望まし
い。
【0119】以上の観点からフランジの定着フィルムが
接する面と面の間でなす角度を50°以上の鋭角とし
た。
【0120】最後に、本実施例で用いたフランジ17
は、ガラス繊維入りのPPS製であるが、先に説明した
第1の実施例のように定着フィルム13と接する面は、
より滑り性を向上させ定着フィルムの磨耗を防止するた
めに、ナチュラル材で熱変形温度が200℃を超える樹
脂を用いて成型しても良く、その効果は定着フィルム長
手の磨耗を防止することが出来、より長寿命を達成でき
るフィルム加熱方式の加熱定着装置を提供することが可
能となる。
【0121】<第3の実施例>本発明の第3の実施例につ
いて説明する。本実施例は薄肉の定着フィルム13とし
て金属製のフィルムを用いた。具体的にはNi(ニッケ
ル)の薄肉フィルムを用いており、定着フィルム保持部
材であるフランジ17の定着フィルム13と接触する面
の材料としてナチュラル材のPIを用いて、その接触面
を改善したものであり、その点についてのみ説明をす
る。
【0122】Niの金属フィルムは、電鋳からなるエン
ドレス状の金属フィルムであり、ポリイミドを基層とす
る定着フィルムに比較して、はるかに優れる金属の持つ
熱伝導性を活かすことで、先に記した第2の実施例と同
様に、定着温度を変えることなく、ヒータ基板からの発
熱を記録材に伝えることが出来、高速化を達成できるフ
ィルム加熱方式の定着装置とすることが出来る。このよ
うな特性を有する金属フィルムを用いることにより、そ
の熱伝導性は基層に樹脂を用いた定着フィルムに比較し
て数百倍とすることが可能となり、定着性が格段に向上
することから、定着速度をさらに高めることも可能とな
る。
【0123】しかし、その反面、金属フィルムの欠点と
しては、厚さ30から60μm程度の薄い金属フィルム
を用いると、フィルム端部の機械的強度が低下すること
になり、フランジ側壁との摺擦により極短時間でフィル
ム端部に亀裂が発生することになる。このような欠点を
補う手段が確立されないことから、その実用化が難しい
とされてきた。
【0124】そこで、本実施例では、このような利点の
ある金属製の定着フィルムを実用化するために、次のよ
うな改善を定着フランジに施した。本実施例では、先に
説明した第2の実施例のように、フランジ17の定着フ
ィルム内面と接する面aと、定着フィルム端が接する面
bのなす角度θを鋭角にするものであり、本実施例でも
その角度を80度に設定した。また、加えて、定着フィ
ルムと接する面の滑り性の向上と対磨耗性を考慮して、
定着フィルムと接する面には、ナチュラル材のPI(ポ
リイミド)を用いた。
【0125】このようなNi電鋳の金属フィルムと本実
施例でのフランジを用いることで、従来でのフランジで
は極短時間で発生していた、定着フィルム端の亀裂の発
生を防止することが出来、500時間以上の空回転耐久
を行っても、定着フィルム端部に亀裂が発生することな
く、十分な耐久性を得ることが可能となる。
【0126】〈その他〉 1)定着フィルム13の端部を規制するフランジ17
は、定着フィルム13の寄り移動方向を一方向化させ、
その寄り移動方向の一端部側だけに配設する装置構成に
することもできる。
【0127】2)ヒータ11は励磁コイルアセンブリの
発生磁場の作用で電磁誘導発熱する鉄板片などの電磁誘
導発熱性部材にすることもできる。定着フィルム13の
加熱手段は内部加熱手段ばかり出なく、接触あるいは非
接触の外部加熱手段とすることもできる。定着フィルム
13自体を電磁誘導発熱させる装置構成にすることも出
来る。
【0128】3)本発明の加熱装置は画像加熱定着装置
としてばかりではなく、その他、例えば、画像を担持し
た記録材を加熱してつや等の表面性を改質する像加熱装
置、仮定着処理する像加熱装置、シート状物を給送して
乾燥処理・ラミネート処理・しわ取り熱プレス処理する
等の加熱装置、インクジェットプリンタ等に用いられる
乾燥用の加熱装置等として広く使用出来ることは勿論で
ある。
【0129】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、加
熱部材として金属製スリーブを用いた加熱装置につい
て、金属製スリーブ端部の破損を防止し、十分な加熱性
(定着性)を確保し、かつ高速化対応可能な高寿命の加
熱装置システムを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施例における画像形成装置の構成略
【図2】 加熱定着装置の横断面模型図
【図3】 同じく途中部分省略・一部切欠き正面模型図
【図4】 軸受けおよび定着部材の保持筐体に対する装
着要領説明図
【図5】 ヒータの構造説明図
【図6】 フランジの構造説明図(その1)
【図7】 フランジの構造説明図(その2)
【図8】 定着フィルムの端部割れの説明図
【図9】 通紙確認試験の結果グラフ
【図10】 第2の実施例におけるフランジの構造説明
【図11】 定着フィルム端部のラッパ形状拡がりの説
明図
【図12】 フランジの定着フィルムと接する面aと面
bの間でなす角度θの設定説明図
【符号の説明】
1・・・・プロセスカートリッジ 2・・・・感光ドラム 3・・・・帯電ローラ 4・・・・現像装置 5・・・・転写ローラ 6・・・・クリーニング部材 7・・・・定着装置 10・・・・定着部材 11・・・・ヒータ(加熱部材) 11a・・・・セラミック基板 11b・・・・通電発熱抵抗層 11c・・・・薄肉ガラス保護層 12・・・・ステイホルダー 13・・・・定着フィルム(薄肉フィルム) 14・・・・温度検知素子(サーミスタ) 15・・・・サーモプロテクタ 17・・・・フランジ(定着フィルム支持部材) 17A・・・・キャップ部材 17B・・・・フランジ母体 20・・・・加圧ローラ 21・・・・加圧ローラ芯金 22・・・・加圧ローラ弾性層 23・・・・加圧ローラ離型層 25・・・・加圧バネ G・・・・・加圧ローラ駆動ギア 27・・・・定着入口ガイド 28・・・・ダイオード N・・・・定着ニップ L・・・・レーザビーム P・・・・記録材 t・・・・未定着トナー像 S・・・・記録材搬送基準
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植川 英治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H033 AA20 AA23 BA25 BA26 BE03 BE06 3K058 AA02 AA45 AA73 AA81 BA18 CA07 CA12 CA23 CA61 CB06 CE04 CE13 CE28 DA15 3K059 AB04 CD32 CD66

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】移動するフィルムと、前記フィルムとニッ
    プを形成する加圧部材と、前記フィルムの移動方向と直
    交する方向のフィルム端部を規制するフィルム保持部材
    と、を有し、前記ニップで被加熱材を挟持搬送させて前
    記フィルム側からの熱により被加熱材を加熱する加熱装
    置において、 前記フィルム保持部材は、フィルムとの接触面をナチュ
    ラル材として熱変形温度が200℃を超える樹脂で形成
    し、フィルムと接触しない母体は耐熱性樹脂で形成した
    ことを特徴とする加熱装置。
  2. 【請求項2】前記フィルム保持部材のフィルムとの接触
    面を形成するナチュラル材として熱変形温度が200℃
    を超える樹脂が、フッ素樹脂、ポリイミド(PI)、ま
    たはポリアミドイミド(PAI)であることを特徴とす
    る請求項1に記載の加熱装置。
  3. 【請求項3】前記フィルム保持部材のフィルムと接触し
    ない母体を形成する耐熱性樹脂が、熱変形温度が200
    ℃を超える樹脂であることを特徴とする請求項1または
    2に記載の加熱装置。
  4. 【請求項4】前記フィルム保持部材のフィルムと接触し
    ない母体を形成する耐熱性樹脂が、耐熱性向上のガラス
    繊維含有の、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、
    LCP(リィキッドクリスタルポリマー、液晶ポリマ
    ー)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、または
    ポリアミド(PA)であることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の加熱装置。
  5. 【請求項5】移動するフィルムと、前記フィルムとニッ
    プを形成する加圧部材と、前記フィルムの移動方向と直
    交する方向のフィルム端部を規制するフィルム保持部材
    と、を有し、前記ニップで被加熱材を挟持搬送させて前
    記フィルム側からの熱により被加熱材を加熱する加熱装
    置において、 前記フィルム保持部材は、フィルム内面と接する面とフ
    ィルム端を規制する面との間でなす角度が50°以上の
    鋭角であることを特徴とする加熱装置。
  6. 【請求項6】前記フィルム保持部材は、フィルムとの接
    触面をナチュラル材として熱変形温度が200℃を超え
    る樹脂で形成し、フィルムと接触しない母体は耐熱性樹
    脂で形成したことを特徴とする請求項5に加熱装置。
  7. 【請求項7】前記フィルム保持部材は、フィルムとの接
    触面をナチュラル材として熱変形温度が200℃を超え
    る樹脂で形成したことを特徴とする請求項6に記載の加
    熱装置。
  8. 【請求項8】前記フィルム保持部材のフィルムとの接触
    面を形成するナチュラル材として熱変形温度が200℃
    を超える樹脂が、フッ素樹脂、ポリイミド(PI)、ま
    たはポリアミドイミド(PAI)であることを特徴とす
    る請求項6に記載の加熱装置。
  9. 【請求項9】前記フィルム保持部材のフィルムと接触し
    ない母体を形成する耐熱性樹脂が、熱変形温度が200
    ℃を超える樹脂であることを特徴とする請求項6から8
    の何れか1つに記載の加熱装置。
  10. 【請求項10】前記フィルム保持部材のフィルムと接触
    しない母体を形成する耐熱性樹脂が、耐熱性向上のガラ
    ス繊維含有の、PPS(ポリフェニレンサルファイ
    ド)、LCP(リィキッドクリスタルポリマー、液晶ポ
    リマー)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ま
    たはポリアミド(PA)であることを特徴とする請求項
    6から8の何れか1つに記載の加熱装置。
  11. 【請求項11】前記フィルムの前記加圧部材側とは反対
    側に加熱体を有することを特徴とする請求項1から10
    の何れか1つに記載の加熱装置。
  12. 【請求項12】前記加熱体が発熱抵抗層を有する通電発
    熱部材であることを特徴とする請求項11に記載の加熱
    装置。
  13. 【請求項13】前記加熱体が磁場の作用で電磁誘導発熱
    する誘導発熱性部材であることを特徴とする請求項11
    に記載の加熱装置。
  14. 【請求項14】前記フィルムが樹脂フィルムであること
    を特徴とする請求項1から13の何れか1つに記載の加
    熱装置。
  15. 【請求項15】前記フィルムが金属フィルムであること
    を特徴とする請求項1から13の何れか1つに記載の加
    熱装置。
  16. 【請求項16】前記フィルムが磁場の作用で電磁誘導発
    熱する誘導発熱性である、あるいは誘導発熱性層を含む
    ことを特徴とする請求項1から15の何れか1つに記載
    の加熱装置。
  17. 【請求項17】前記フィルムが回転可能なエンドレス状
    あるいは円筒状であることを特徴とする請求項1から1
    6の何れか1つに記載の加熱装置。
  18. 【請求項18】前記加圧部材が回転駆動され、これに従
    動して前記フィルムが移動することを特徴とする請求項
    1から17の何れか1つに記載の加熱装置。
  19. 【請求項19】被加熱材が画像を担持した記録材であ
    り、該記録材上の画像を加熱して定着する、或いは仮定
    着する、或いはつや等の表面性を改質する像加熱装置で
    あることを特徴とする請求項1から18の何れか1つに
    記載の加熱装置。
  20. 【請求項20】記録材上に未定着トナー画像を形成担持
    させる画像形成手段部と、記録材上の未定着トナー画像
    を永久画像として定着させる加熱定着装置を有する画像
    形成装置において、前記加熱定着装置が請求項1から8
    の何れか1つに記載の加熱装置であることを特徴とする
    画像形成装置。
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