JP2014077843A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】給電部材との間で発生したスパークの熱による抵抗発熱層の損傷を防止できる構成の受電部材を破損させることなく、発熱ベルトの幅方向への移動を規制する。
【解決手段】抵抗発熱層31bのベルト幅方向の両側の各端部に、円筒状の受電部材31fの基端部がそれぞれ接合されており、受電部材31fの先端部が、抵抗発熱層31bの各端部から幅方向の外側に位置している。受電部材31fの先端部に対向して、発熱ベルト31の幅方向への許容範囲以上の移動を規制する規制部材34が設けられている。受電部材31fの先端部には、当接部材36が設けられており、回転状態の発熱ベルト31がベルト幅方向へ移動することによって当接部材36が規制部材34に当接して、規制部材34との当接部分から受電部材31fに作用する反力が分散される。
【選択図】図4

Description

本発明は、通電によりジュール熱を発生する抵抗発熱層を利用して未定着画像を熱定着する定着装置、および、そのような定着装置を有する画像形成装置に関する。
プリンター、複写機等の電子写真方式の画像形成装置では、普通紙、OHPシート等の記録シートに転写されたトナー画像を熱定着する定着装置が設けられている。
特許文献1には、通電によって発熱する抵抗発熱層を有する無端状の発熱ベルトを用いた定着装置が開示されている。この定着装置では、発熱ベルトの周長が、周回移動域内に配置された定着ローラーの外周面の周長よりも長くなっており、この定着ローラー(弾性体ロール)と、発熱ベルトの周回経路の外側に配置された加圧ローラー(加圧ロール)とによって、発熱ベルトの周方向の一部を挟み込んで、発熱ベルトを周回移動(回転)させている。この場合、発熱ベルトの外周面と加圧ローラーの外周面とは相互に圧接されており、その圧接部分に、記録シートが通過する定着ニップが形成されている。
また、発熱ベルトのベルト幅方向(発熱ベルトの回転軸方向)の両側の各端部には、電極層がそれぞれ設けられており、各電極層に、給電ロール、導電ブラシ等の給電部材がそれぞれ圧接されている。このような構成によって、一方の給電部材に電流が供給されると、その給電部材から抵抗発熱層を通って他方の給電部材に電流が流れる。これにより、抵抗発熱層が発熱する。
特許文献1に開示された定着装置では、周回移動する発熱ベルトの変位、変形等によって給電部材が受電部材から離れると、給電部材と受電部材との間の電位差によってスパークが発生するおそれがある。この場合、受電部材が抵抗発熱層に積層された状態になっていると、スパークによって発生する高熱が、受電部材に積層された抵抗発熱層に、直接、伝達される。これにより、抵抗発熱層が高熱になって熱膨張し、抵抗発熱層と受電部材との積層部分において、剥離、破損等が生じるおそれがある。
このような問題に対して、抵抗発熱層に給電するための一対の受電部材のそれぞれを、金属シートによって円筒形状に構成し、各受電部材の一方の端部(基端部)を、抵抗発熱層のベルト幅方向の両側の各端部に積層し、他方の端部(先端部)を、抵抗発熱層とは積層されない状態になるように、抵抗発熱層から外側に延出させる構成とすることが提案されている。
このような構成とされた発熱ベルトでは、各受電部材における抵抗発熱層とは積層状態になっていない部分に、給電部材のそれぞれが圧接される。これにより、給電部材と受電部材との間でスパークが発生しても、スパークの熱が、直接、抵抗発熱層に伝達されず、抵抗発熱層がスパークの高熱によって損傷するおそれがない。
特開2009−109997号公報
上述したように、発熱ベルトの周長が定着ローラーの外周面の周長よりも長くなっていると、発熱ベルトが回転するときに、ベルト幅方向に移動(蛇行)するおそれがある。このために、発熱ベルトのベルト幅方向の両側の各端部の外側に、発熱ベルトが許容範囲以上にベルト幅方向に移動することを防止する規制部材をそれぞれ設ける構成とされる場合がある。
このような規制部材が設けられると、発熱ベルトが許容範囲の最大距離にわたってベルト幅方向に移動した場合に、発熱ベルトのベルト幅方向の両側の各端部が、対向する各規制部材にそれぞれ当接するために、発熱ベルトが許容範囲以上にベルト幅方向に移動することが規制される。
従って、前述したように、発熱ベルトのベルト幅方向の両側の各端部に受電部材が設けられている場合には、回転状態の発熱ベルトが一方の規制部材側に移動すると、受電部材におけるベルト幅方向の両外側に位置する先端部が、周方向の一部において、当該規制部材に当接することになる。
この場合、規制部材には、回転状態になった受電部材の先端部における当接部分から、回転方向に沿った力が加わり、受電部材の先端部における規制部材との当接部分には、規制部材から、受電部材の回転方向とは反対方向の力(反力)が作用する。この反力は、受電部材における規制部材との当接部分に、周方向に沿った引っ張り力を発生させる。
受電部材の先端部は、抵抗発熱層が積層されていないことから、周方向に沿った引っ張り力に対する強度(引っ張り強度)が低くなっている。このために、受電部材の先端部に周方向に沿った引っ張り力が繰り返して作用すると、比較的短期間で、受電部材は局所的に機械的強度が低下し、受電部材には、軸方向に沿った亀裂が生じるおそれがある。このような亀裂が受電部材に生じると、給電部材との安定した接触を維持することができなくなる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、受電部材と給電部材との間に発生するスパークによる抵抗発熱層の損傷を防止でき、しかも、受電部材が短期間で破損することを抑制しつつ、発熱ベルトの許容範囲以上の移動を規制できる定着装置及び当該定着装置を備える画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る定着装置は、抵抗発熱層を有する無端状の発熱ベルトの外周面に加圧部材を押圧して定着ニップを形成し、未定着画像が形成されたシートが当該定着ニップを通過する間に当該未定着画像を熱定着する定着装置であって、前記発熱ベルトにおけるベルト幅方向の両側部分にそれぞれ配置された円筒形状の受電部材であって、それぞれの受電部材の一方の端部が前記抵抗発熱層におけるベルト幅方向の両側の各端部に導電状態で接合され、他方の端部が前記抵抗発熱層の両外側に位置された、一対の受電部材と、前記各受電部材における他方の端部の外周面または内周面にそれぞれ摺接する一対の給電部材と、前記発熱ベルトのベルト幅方向への移動を規制するために、前記各受電部材における前記他方の端部にそれぞれ対向して配置された一対の規制部材と、前記受電部材の他方の端部に設けられており、回転状態の前記発熱ベルトのベルト幅方向への移動により前記規制部材に当接する当接部材と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る定着装置は、抵抗発熱層を有する無端状の発熱ベルトの外周面に加圧部材を押圧して定着ニップを形成し、未定着画像が形成されたシートが当該定着ニップを通過する間に当該未定着画像を熱定着する定着装置であって、前記発熱ベルトにおけるベルト幅方向の両側部分にそれぞれ配置された円筒形状の受電部材であって、それぞれの受電部材の一方の端部が前記抵抗発熱層におけるベルト幅方向の両側の各端部に導電状態で接合され、他方の端部が前記抵抗発熱層の両外側に位置された、一対の受電部材と、前記各受電部材における他方の端部の外周面または内周面にそれぞれ摺接する一対の給電部材と、前記発熱ベルトのベルト幅方向への移動を規制するために、前記各受電部材における他方の端部にそれぞれ対向して配置された一対の規制部材と、回転状態の前記発熱ベルトがベルト幅方向へ移動した場合に、前記受電部材における他方の端部の先端面から、当該受電部材における他方の端部の外周面および内周面のいずれか一方または両方にかけて接触するように、前記規制部材に設けられた接触部材と、を有することを特徴とする。
さらに、本発明の画像形成装置は、前記定着装置を有することを特徴とする。
本発明に係る定着装置では、発熱ベルトが回転した状態で、受電部材に設けられた当接部材が規制部材に当接していると、規制部材には、発熱ベルトの回転による力の反力が生じる。この反力は、規制部材に当接した当接部材によって分散された状態で受電部材に作用するために、受電部材に作用する反力は、受電部材に直接作用する場合よりも低減され、規制部材からの反力による受電部材の局所的な機械的強度の低下を抑制することができる。従って、当接部材と規制部材との当接が繰り返されても、短期間で受電部材に亀裂が生じるおそれがなく、給電部材との安定した接触を維持することができる。
好ましくは、前記当接部材は、前記受電部材の他方の端部を覆うように設けられていることを特徴とする。
好ましくは、前記当接部材は、前記受電部材の他方の端部の外周面または内周面に設けられ、その端面が前記受電部材の他方の端部における先端面と同一平面内に位置していることを特徴とする。
好ましくは、前記規制部材は、前記当接部材との当接時に、当該当接部材との摩擦力によって回転できる状態に支持されていることを特徴とする。
好ましくは、前記当接部材は、弾性を有することを特徴とする。
また、本発明に係る他の定着装置では、規制部材に設けられた接触部材が、受電部材における他方の端部の外周面および内周面のいずれか一方または両方と接触するために、接触部材と受電部材との接触面積が、受電部材における他方の端部の端面のみが規制部材に当接する場合よりも増加する。これにより、回転状態の受電部材と回転停止状態の規制部材に設けられた接触部材との間に作用する摩擦力が増加し、接触部材は、迅速に、受電部材と一体となって移動する。その結果、接触部材が設けられた規制部材が、迅速に、受電部材と一体となって回転する。
このように、受電部材が接触部材に当接すると、迅速に規制部材が受電部材と一体となって回転するために、回転状態の受電部材が回転停止状態の接触部材と摺動することを抑制することができ、従って、受電部材に周方向の引っ張り力が作用することを抑制することができる。これにより、受電部材と接触部材との当接が繰り返されても、短期間で受電部材に亀裂が生じるおそれがなく、給電部材との安定した接触を維持することができる。
好ましくは、前記接触部材は、前記受電部材における他方の端部が当接することによって食い込んだ状態になる弾性体によって構成されていることを特徴とする。
好ましくは、前記接触部材は、前記受電部材における他方の端部に対向する面が、前記発熱ベルトのベルト幅方向に対して傾斜していることを特徴とする。
さらに、本発明の定着装置のそれぞれにおいて、好ましくは、前記当接部材または前記接触部材は、前記受電部材の周方向に沿って連続したリング形状になっていることを特徴とする。
この場合、好ましくは、前記当接部材または前記接触部材には、周方向の少なくとも1か所に、外周面からの切り込みが軸方向に沿って設けられていることを特徴とする。
さらに、本発明の定着装置のそれぞれにおいて、好ましくは、前記当接部材または前記接触部材は、前記受電部材の周方向に間隔をあけて複数が設けられていることを特徴とする。
本発明の実施の形態に係る定着装置が備えられた画像形成装置の一例であるプリンターの構成を説明するための模式図である。 そのプリンターに設けられた定着装置の内部の構成を説明するための模式的な斜視図である。 その定着装置の構成を説明するための模式的な横断面図である。 その定着装置に設けられた発熱ベルトおよび定着ローラーにおける軸方向(ベルト幅方向)の一方の端部の縦断面図である。 発熱ベルトの幅方向の両側の端部における縦断面図である。 本実施形態において、変形例の当接部材が受電部材の先端部に設けられた状態の当接部材の端面図である。 本実施形態において、受電部材の先端部に設けられた別の変形例の当接部材の端面図である。 本実施形態において、さらに別の変形例の当接部材が設けられた発熱ベルトの端部の縦断面図である。 図8に示された受電部材の先端面を示す端面図である。 本発明のさらに別の本実施形態における一方の規制部材および発熱ベルトの端部の縦断面図である。 図10に示された規制部材における発熱ベルト側の端面を示す端面図である。 本実施形態において、変形例の接触部材が設けられた受電部材の先端面を示す端面図である。 本実施形態において、さらに別の変形例の接触部材が設けられた受電部材の先端面を示す端面図である。
以下、本発明に係る定着装置および画像形成装置の実施の形態について説明する。
[実施形態1]
<画像形成装置>
図1は、本発明の実施の形態に係る定着装置が備えられた画像形成装置の一例であるプリンターの構成を説明するための模式図である。このプリンターは、普通紙、OHPシート等の記録シート上にモノクロのトナー画像を形成する。
図1に示すプリンターは、矢印Aで示す方向に回転駆動される感光体ドラム11を備えており、感光体ドラム11の周囲には、電子写真方式によってトナー画像を記録シートS上に形成するための帯電装置12、露光装置13、現像装置14、転写ローラー15が、感光体ドラム11の回転方向に沿って、その順番で設けられている。
回転状態になった感光体ドラム11の表面は、帯電装置12よりも上流側に配置された除電器18によって残留電荷が除去された後に、帯電装置12によって所定電位に帯電される。その後、感光体ドラム11の表面は、露光装置13から照射されるレーザー光Lによって露光される。露光装置13には、レーザー光Lを照射するレーザーダイオードが設けられており、レーザーダイオードが、図示しない制御部によって、外部機器から入力される画像データに基づいて駆動されて、レーザー光Lを照射する。
感光体ドラム11の表面が、露光装置13から照射されるレーザー光Lによって露光されると、感光体ドラム11の表面上に静電潜像が形成される。
感光体ドラム11におけるレーザー光Lが照射される位置よりも回転方向下流側には、感光体ドラム11の表面上に形成された静電潜像を現像する現像装置14が、感光体ドラム11の表面に対向して設けられている。感光体ドラム11の表面上に形成された静電潜像は、現像装置14においてトナー現像されてトナー画像として可視化される。
感光体ドラム11の下方には、普通紙、OHPシート等の記録シートSを複数枚収容できる記録シートカセット21が設けられており、記録シートカセット21内に収容された記録シートSが、給紙ローラー22によって1枚ずつ繰り出される。記録シートカセット21から繰り出された記録シートSは、タイミングローラー対23によって、所定のタイミングで感光体ドラム11に向けて搬送される。
感光体ドラム11の側方には、矢印B方向に回転する転写ローラー15が、感光体ドラム11に圧接した状態で設けられており、転写ローラー15と感光体ドラム11との間に転写ニップNtが形成されている。記録シートカセット21から繰り出された記録シートSは、タイミングローラー対23によって転写ニップNtへ搬送されて、転写ニップNtを通過する。
記録シートSは、転写ニップNtを通過する間に、転写ローラー15に印加された転写電圧にて発生する転写電界の作用により、感光体ドラム11上のトナー画像が記録シートS上に転写される。トナー画像が転写された記録シートSは、剥離爪16によって感光体ドラム11から剥離されて、転写ローラー15の上方に設けられた定着装置30へ搬送される。なお、感光体ドラム11上に残った残留トナーは、クリーニング部材17によって感光体ドラム11の表面から除去される。
定着装置30では、転写ニップNtから搬送される記録シートSが加熱および加圧されることによって、記録シートS上のトナー画像が記録シートS上に熱定着される。
<定着装置>
図2は、定着装置30におけるハウジング30aの内部の構成を説明するための模式的な斜視図である。なお、定着装置30では、記録シートSは、図1に示すように、ハウジング30a内を、下方から上方に向って通過するが、図2では、記録シートSの進行方向が、矢印D3で示すように、紙面に対して直交する方向(表面側から裏面側)になるように向きを変えて示している。
定着装置30のハウジング30a(図1参照)内には、図2に示すように、回転(周回移動)可能になった無端状の発熱ベルト31と、発熱ベルト31の外周面に圧接された加圧ローラー(加圧部材)32と、発熱ベルト31の周回移動域の内部に配置された定着ローラー33とが設けられている。発熱ベルト31、定着ローラー33および加圧ローラー32のそれぞれの軸心は平行になっている。
図3は、定着装置30における発熱ベルト31、定着ローラー33および加圧ローラー32の軸方向の中央部における模式的な横断面図、図4は、発熱ベルト31および定着ローラー33における軸方向(ベルト幅方向)の一方の端部の縦断面図である。
図3に示すように、定着ローラー33は、外周面の周長が、発熱ベルト31の内周面の周長よりも短くなっており、定着装置30のハウジング30aを構成する側板30b(図4参照)に回転可能に支持されている。加圧ローラー32は、図示しない付勢手段(例えば引っ張りバネ)によって、定着ローラー33に向って付勢された状態で、ハウジング30aの側板30bに支持されている。
発熱ベルト31は、周方向の一部が、定着ローラー33および加圧ローラー32によって挟まれた状態になっており、発熱ベルト31の外周面と加圧ローラー32との圧接部分に、記録シートSが通過する定着ニップNfが形成されている。
定着ローラー33は、発熱ベルト31を介して加圧ローラー32が押圧されることによって凹状に窪んだ状態になり、発熱ベルト31は、加圧ローラー32が押圧された定着ニップNfにおいて、定着ローラー33の窪んだ外周面と同様に窪んだ状態になる。
加圧ローラー32は、図示しない駆動モーターの回転力が伝達されて、矢印D2で示す方向に回転する。加圧ローラー32とは圧接状態になった発熱ベルト31は、加圧ローラー32の回転に追従して、矢印D1で示す方向に回転(周回移動)する。また、定着ローラー33は、発熱ベルト31の回転に追従して、発熱ベルト31と同方向(矢印D1方向)に回転する。
転写ニップNtを通過した記録シートSが定着ニップNfに達すると、相互に圧接された状態で回転する加圧ローラー32および発熱ベルト31によって定着ニップNfを通過する。
発熱ベルト31は、周方向の1か所において、定着ローラー33および加圧ローラー32によって挟まれた状態で周回移動することから、周回移動時に、ベルト幅方向(軸方向)に沿って移動(蛇行)する可能性がある。このために、図2および図4に示すように、定着装置30には、発熱ベルト31が幅方向に許容範囲以上に移動することを規制する規制部材34がそれぞれ設けられている。各規制部材34は、それぞれ同様の構成になっており、発熱ベルト31における軸方向の両側の各端部に対向して配置されている。各規制部材34の構成については後述する。
図5は、発熱ベルト31のベルト幅方向の両側の端部の縦断面図である。図5に示すように、発熱ベルト31は、全周にわたって一定の外径を有する円筒形状になるように構成された絶縁層31aを有しており、絶縁層31aの外周面上に、抵抗発熱層31b、弾性層31c、離型層31dが、順番に積層されている。また、発熱ベルト31におけるベルト幅方向の両側の端部には、円筒形状に構成された導電性の受電部材31fがそれぞれ設けられている。各受電部材31fは、例えば、帯板状の金属板によって円筒形状に構成されている。
絶縁層31aは、5〜100μm程度の厚さになっており、軸方向の両側の各端部の内周面には、全周にわたって一定の厚さで切り欠かれた段差部が形成されている。絶縁層31aのそれぞれの段差部内には、受電部材31fにおけるベルト幅方向の一方の端部(以下、この端部を基端部とする)が嵌合されており、この基端部の外周面が、絶縁層31aの各段差部の内周面に密着している。これにより、各受電部材31fは、絶縁層31aに同軸状態で一体的に支持されて、他方の端部(以下、この端部を先端部とする)が、絶縁層31aからベルト幅方向の両外側に延出している。各受電部材31fの内周面は、絶縁層31aの内周面と同一面内に位置している。
絶縁層31aは、耐熱性および強度に優れた樹脂によって構成されており、本実施形態では、耐熱性樹脂であるポリイミド(PI)によって構成されている。
なお、絶縁層31aを構成する樹脂としては、PI(ポリイミド)に限らず、耐熱性および強度に優れたPPS(ポリフェニレンサルファイド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)等の樹脂も好適である。
絶縁層31aの外周面上に積層された抵抗発熱層31bは、本実施形態では、耐熱性樹脂のPIに導電性フィラーが一様に分散された抵抗発熱体によって構成されている。抵抗発熱層31bは、絶縁層31aの外周面上に、周方向の全周にわたって一定の厚さで積層されている。
抵抗発熱層31aを構成する合成樹脂としては、特に限定されるものではないが、PI(ポリイミド)が耐熱性に優れているために好ましい。また、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)等も好適である。
また、導電性フィラーとしては、Ag、Cu、Al、Mg、Ni等の金属、グラファイト、カーボンブラック、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ等の炭素化合物が好適である。
導電性フィラーは繊維状になっていることが好ましい。導電性フィラーが繊維状になっていると、繊維状以外の形状になっている場合に比較して、導電性フィラーの含有量が同じであれば、導電性フィラー同士が接触する確率が高くなる。これにより、抵抗発熱層31aの全体を均一な導電状態とすることができる。
抵抗発熱層31aの電気抵抗は、抵抗発熱層31aの厚さが変化することによって変化する。このために、抵抗発熱層31aの厚さを調整することによって、電気抵抗を調整することができる。抵抗発熱層31aの電気抵抗率は、1.0×10-6〜9.9×10-3Ω・m程度が好ましく、さらには1.0×10-5〜5.0×10-3Ω・m程度が、より好ましい。
抵抗発熱層31bにおけるベルト幅方向の両側の各端部は、全周にわたって内周側に向って突出しており、絶縁層31aの両側の各端面を一定の厚さで覆って、それぞれの突出した部分の内周面が、各受電部材31fの外周面上に接合している。このように、抵抗発熱層31bの軸方向の両側の各端部が、受電部材31fの外周面と接合していることにより、抵抗発熱層31bの軸方向の両側の各端部と各受電部材31fとが導電状態になっている。
抵抗発熱層31bの外周面上に積層された弾性層31cは、定着ニップNfを通過する記録シートS上のトナー像に、抵抗発熱層31bから発せられた熱を均一に伝達するとともに、トナー像に対して柔軟な圧力を加えるために設けられている。
このような弾性層31cは、耐熱性および弾性を有するゴム材あるいは合成樹脂材によって構成することが好ましく、特に、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の耐熱性エラストマーが好適である。本実施形態では、弾性層31cは、耐熱性を有するとともに適切な弾性(柔軟性)を有するシリコーンゴムによって構成されており、抵抗発熱層31b上に、0.1〜20mm程度の厚さで積層されている。
弾性層31cにおける軸方向の両側の各端部は、全周にわたって内周側に向って突出しており、抵抗発熱層31bにおける両側の各端面を一定の厚さで覆っている。それぞれの突出部分における内周面が、各受電部材31fの外周面上にそれぞれ密着している。
このように、抵抗発熱層31bの各端部におけるそれぞれの受電部材31fとの接合部分は、各受電部材31fと密着した状態の弾性層31cの各端部によって覆われているために、各受電部材31fに対して剥離するおそれがなく、両者の接合状態が維持される。
なお、各受電部材31fの外周面は、弾性層31cが密着した部分よりもベルト幅方向の両外側(先端部側)が、抵抗発熱層31bおよび弾性層31c等が積層(接合)されていない非接合部になっている。
弾性層31cの外周面上に積層された離型層31dは、定着ニップNfを通過する記録シートSが発熱ベルト31から容易に剥離するように設けられている。離型層31dは、PFA(ポリテトラフルオロエチレン)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン(4フッ化)樹脂)、ETFE(4フッ化エチレン・エチレン共重合樹脂)等のフッ素系チューブ、フッ素系コーティング等によって、例えば、5〜100μm程度の一定の厚さに構成されている。
絶縁層31aの両側に設けられた各受電部材31fは、耐熱性および耐酸化性に優れた金属板によってそれぞれ構成されている。各受電部材31fを構成する金属板としては、ニッケル(Ni)、ステンレス(SUS)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、真鍮、リン青銅等が好適である。
各受電部材31fの軸方向に沿った長さは、発熱ベルト31の外周面の直径(離型層31dの外周面の直径)に応じて適切な値とされるが、通常は、5〜30mm程度に設定されている。
各受電部材31fの先端部(非接合部の先端部)には、当接部材36がそれぞれ設けられている。それぞれの当接部材36は、発熱ベルト31が、ベルト幅方向の両側にそれぞれ設けられた各規制部材34に接近する方向に、それぞれ所定の距離(許容範囲の最大距離)にわたって移動することによって、各規制部材34に当接する。
各当接部材36は、樹脂、ゴム等の弾性を有する材料によって、それぞれ、一定の外径のリング状に構成されており、各受電部材31fの先端部に装着されている。各当接部材36における軸方向の一方の端部内周面には、全周にわたって一定の厚さで切り欠かれた段差部が形成されており、それぞれの段差部内には、受電部材31fの先端部がそれぞれ嵌合されている。段差部内に嵌合された受電部材31fの先端部の外周面は、段差部内周面に密着している。これにより、各当接部材36は、受電部材31fのそれぞれと同軸状態で一体的に取り付けられている。
各当接部材36は、段差部が形成された受電部材31f側の端部以外は、受電部材31fの内径に等しい一定の内径になっている。各当接部材36における段差部が形成された受電部材31f側の端部とは反対側の端部(以下、先端部とする)は、受電部材31fの先端面36aに全周にわたって接しており、受電部材31fの先端面36aが当接部材36によって覆われている。各当接部材36の先端面は、規制部材34のそれぞれに対向しており、当接部材36の軸心とは垂直な平坦面になっている。
なお、当接部材36は、このように、弾性を有する材料によって構成して受電部材31fの先端部に装着する構成に限らない。例えば、受電部材31fの先端部外周面および先端面に、当接部材36とされる樹脂等の液体材料を、所定の形状に塗布して乾燥させることによって当接部材36を形成してもよい。この場合、受電部材31fの先端部に塗布された液体材料が固化することによって、所定の弾性および摩擦係数を有する状態になる。
各受電部材31fにおける非接合部の外周面には、給電部材37aが、コイルスプリング37bによってそれぞれ所定の押圧力で押し付けられており、受電部材31fと給電部材37aとが導電状態になっている。給電部材37aには、図2に示すように、交流電源37cからハーネスを介して交流電力が供給されるようになっており、各給電部材37aに供給される交流電流は、受電部材31fを介して抵抗発熱層31bに供給される。抵抗発熱層31bは、電流が流れることによって発熱状態になる。
各給電部材37aは、例えば、カーボン粉、銅粉等の粉体を混合して焼成した銅黒鉛質、炭素黒鉛質等の導電ブラシによって、それぞれ同様の形状に構成されている。
なお、各給電部材37aは、このような導電ブラシを用いる構成に限らず、受電部材31fのそれぞれの外周面上を転動する導電性のローラーを用いる構成等としてもよい。
また、各給電部材37aと受電部材31fのそれぞれとの接触荷重は、発熱ベルト31の変形等に追従して受電部材31fが変形した場合にも、各給電部材37aと受電部材31fとの摺接状態が維持できるように、発熱ベルト31の周回速度、給電部材37aおよび受電部材31fのそれぞれの材質等に基づいて設定される。
図3に示すように、発熱ベルト31の外周面に圧接された加圧ローラー32は、パイプ形状の芯金32aの外周面に、弾性層32bおよび離型層32cが順番に積層されて、離型層32cの外周面の直径(加圧ローラー32の外径)が20〜100mm程度になっている。
加圧ローラー32の芯金32aは、厚さが1〜10mm程度のアルミニウム、鉄等の金属パイプによって形成されている。加圧ローラー32の弾性層32bは、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の高耐熱性の弾性体によって、1〜20mm程度の厚さに構成されている。
加圧ローラー32の最外周部に設けられた離型層32cは、記録シートSに対する離型性を有しており、PFA(ポリテトラフルオロエチレン)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン(4フッ化)樹脂)、ETFE(4フッ化エチレン・エチレン共重合樹脂)等のフッ素系チューブ、フッ素系コーティング等によって、例えば、5〜100μm程度の厚さに形成されている。なお、離型層32cは、導電性および絶縁性のいずれであってもよい。
図3に示すように、発熱ベルト31の周回移動域内に設けられた定着ローラー33は、軸心部に設けられた芯金33bと、芯金33bの外周面に全周にわたって積層された円筒状のローラー本体部33aとを有している。
定着ローラー33の芯金33bは、厚さが1.0〜10mm程度のアルミニウム、鉄等の金属パイプによって構成されている。ローラー本体部33aは、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の耐熱性に優れた弾性材料によって構成されている。
定着ローラー33のローラー本体部33aは弾性を有しており、図3に示すように、発熱ベルト31を介して、加圧ローラー32が押し付けられることにより凹状に窪んだ状態になる。
なお、発熱ベルト31と加圧ローラー32との圧接部分に形成された定着ニップNfを記録シートSが通過する場合には、発熱ベルト31の弾性層31cがさらに変形する。これにより、抵抗発熱層31bには、弾性層31cの変形による応力が加わる。
抵抗発熱層31bが積層された絶縁層31aは、抵抗発熱層31bにこのような応力が加わった場合に、弾性層31cの変形に追従して抵抗発熱層31bとともに変形するように構成されている。また、絶縁層31aの両側の各端部に設けられた各受電部材31fは、絶縁層31aのこのような変形を阻害しないような剛性になっている。
各受電部材31fは、厚くなるほど剛性が高くなるために、破断等の損傷が生じにくくなるが、剛性が高くなることによって変形しにくくなる。このために、各受電部材31fは、弾性層31cの変形による抵抗発熱層31bおよび絶縁層31aの変形を阻害しないように、10〜100μm程度の厚さが好ましく、30〜80μm程度の厚さが、より好ましい。
このような構成の発熱ベルト31は、例えば、電鋳加工、へら絞り加工、プレス絞り加工等で一対の受電部材31fを形成して、金属製の中子にセットした状態で、絶縁層31a、抵抗発熱層31b等を積層することによって製造することができる。各受電部材31fは、帯板状の金属シートをレーザー溶接等によって円筒形状に形成してもよい。このように、受電部材31fを予め円筒形状に形成しておくことにより、受電部材31fの基端部を絶縁層31aと容易に積層させることができ、効率よく製造することができる。
また、受電部材31fと、絶縁層31aとの接着性を向上させるために、受電部材31fにおける絶縁層31aとの積層部分に、エッチング加工、レーザーによる孔開け加工等によって孔を設けてもよい。
定着ニップNfに搬送される記録シートSは、発熱ベルト31と加圧ローラー32との圧接によって形成された定着ニップNfを通過する間に、記録シートS上の未定着のトナー画像が加圧されるとともに、発熱状態になった発熱ベルト31によって加熱される。これにより、記録シートS上の未定着のトナー画像が溶融および加圧されて、記録シートS上に定着される。
定着ニップNfを通過した記録シートSは、図1に示すように、分離爪35によって発熱ベルト31から剥離されて、排紙ローラー対24によって排紙トレイ19上に排出される。
発熱ベルト31の幅方向への移動を規制する規制部材34は、図2および図4に示すように、発熱ベルト31における受電部材31fの先端部が内部に嵌合されるリング形状に構成されており、ハウジング30aの側板30bに設けられた3つの支持部材39によって、回転可能に支持されている。
各規制部材34は、図4に示すように、軸方向長さが短く、受電部材31fの外径よりも若干大きな内径を有する円筒部34aと、受電部材31fの先端部に対向するように円筒部34aにおけるハウジング30aの側板30bに近接した端縁の内周側部分に設けられた規制面34bとを有している。規制部材34は、例えば、金属板によって形成されている。
規制面34bの中心部には、貫通孔34cが同心状態で形成されており、この貫通孔34cの周囲の内周側部分は、側板30bに接近する方向に突出している。規制面34bにおける円筒部34aに連続した外周側部分は、側板30bに平行な平坦面になっている。
発熱ベルト31の内部に設けられた定着ローラー33の芯金33bは、規制部材34の規制面34bに設けられた貫通孔34cを通過しており、芯金33bの各端部が、ハウジング30aの側板30bに、ベアリング30cによって回転可能に支持されている。
規制部材34を回転可能に支持する3つの支持部材39は、1つの支持部材39が、定着ニップNfに対して周方向に180度だけ離れた位置に設けられており、他の2つの支持部材39は、定着ニップNfに対して周方向の両側に、定着ニップNfとはそれぞれ等しい距離だけ離れて設けられている。
各支持部材39は、側板30bに対して垂直に取り付けられた支持軸39aと、支持軸39aのハウジング30a内に位置する先端部に、回転可能に取り付けられたベアリング39bとを有している。
各ベアリング39bの外周面(外輪の外周面)には、図2に示すように、規制部材34が、ハウジング30aの側板30bに接近する方向へ移動することを規制するフランジ部39cが、側板30bに近接した端部に設けられている。
各規制部材34は、3つの支持部材39によって、規制面34bが側板30bに平行な状態で、しかも、ハウジング30aの側板30bに接近する方向に移動することが規制された状態で支持されている。この場合、規制部材34は、円筒部34aの外周面が、周方向の3か所において、各支持部材39におけるベアリング39bの外周面とは線接触状態で支持されているために、規制部材34は、比較的小さな回転力が加わることによって回転し得る状態になっている。
規制部材34のそれぞれが、3つの支持部材39におけるそれぞれのベアリング39bのフランジ部39cに当接した状態では、両規制部材34の間に位置する発熱ベルト31は、幅方向へ、許容範囲の最大値にわたって移動可能になる。従って、回転状態になった発熱ベルト31が、いずれか一方の規制部材34に接近する方向へ許容範囲の最大距離にわたって移動すると、当該規制面34bにそれぞれ対向した受電部材31fの先端部に設けられた当接部材36が、規制部材34の規制面34bに当接する。これにより、発熱ベルト31は、許容範囲以上のベルト幅方向への移動が規制される。
また、各当接部材36の先端面36aは、規制部材34の規制面34bに対する摩擦係数が、受電部材31fの先端面の摩擦係数よりも大きくなっている。これにより、発熱ベルト31が回転した状態で、当接部材36の先端面が、3つの支持部材39に回転停止状態で支持された規制部材34の規制面34bに当接すると、両者の間に大きな摩擦力が作用する。
この場合、両者の間に作用する摩擦力が、静止摩擦力よりも小さくなっている場合には、回転停止状態になった規制部材34の規制面34bに対して当接部材36の先端面が摺動し、静止摩擦力よりも大きくなると、規制部材34が当接部材36とともに一体となって回転する。
このような構成の定着装置30では、一方の給電部材37aに電流が供給されると、当該給電部材37aに摺接する一方の受電部材31fから抵抗発熱層31bへ電流が供給される。抵抗発熱層31bへ供給された電流は、抵抗発熱層31bをベルト幅方向に沿って流れ、他方の受電部材31fから、その受電部材31fに摺接した給電部材37aへ流れる。このようにして抵抗発熱層31bに電流が流れることによって、抵抗発熱層31bは発熱する。
絶縁層31aにおいて発生した熱は、抵抗発熱層31bおよび弾性層31cを介して離型層31dに伝達される。離型層31dに伝達された熱は、定着ニップNfを通過する記録シートSに伝達される。これにより、記録シートS上のトナー画像は溶融する。溶融状態になったトナー画像は、加圧ローラー32によって記録シートS上に押し付けられることにより、記録シートS上に定着される。
なお、抵抗発熱層31bの電気抵抗率は、抵抗発熱層31bに供給される電力、印加される電圧、抵抗発熱層31bの厚さ、発熱ベルト31の外径および周方向長さ、定着ローラー33の直径および軸方向長さ等に基づいて設定される。例えば、記録シートSに対するトナー画像の定着性、耐久性等により、発熱ベルト31の外径および周方向長さを設定して、外径および周方向長さが設定された発熱ベルト31における抵抗発熱層31bによって所定の発熱量が得られるように、抵抗発熱層31bの厚さ、電気抵抗率等が設定される。
このような定着動作中において、記録シートが定着ニップNfを通過する場合における発熱ベルト31に加わる圧力の変動、発熱ベルト31を周回移動させるための回転力を伝達するギアの振動等によって、各受電部材31fに摺接するそれぞれの給電部材37aが受電部材31fから離間して、両者の間でスパークが発生するおそれがある。
この場合、給電部材37aは、受電部材31fにおける抵抗発熱層31bが積層されていない非接合部において摺接状態になっているために、スパークの発生によって生じる高熱が、抵抗発熱層31bに、直接、伝わらない。従って、スパークの熱によって抵抗発熱層31bが熱膨張して破損するおそれがない。
また、発熱ベルト31の回転時に、発熱ベルト31が蛇行すると、発熱ベルト31は、いずれか一方の規制部材34に接近する方向に移動し、発熱ベルト31が、許容範囲の最大距離にわたって移動すると、当該規制部材34に対向する当接部材36が、当該規制部材34における規制面34bに当接する。この場合、発熱ベルト31は蛇行状態で周回移動することから、当接部材36は、通常、周方向の1か所において、規制面34bに当接することになる。
当接部材36が規制面34bに当接する場合、当接部材36は弾性を有することから、当接部材36と規制面34bとの間に生じる衝撃が緩和される。
また、当接部材36が、発熱ベルト31の受電部材31fと一体となって回転した状態で、当接部材36の先端面における周方向の1か所が、規制面34bに当接すると、当接部材36の先端面と規制面34bとの当接部分に摩擦力が発生する。
この摩擦力が静止摩擦力よりも小さくなっていると、規制部材34は回転することなく停止状態を維持する。これにより、回転停止状態になった規制部材34の規制面34bに対して当接部材36の先端面は摺動状態になり、両者の摺動部分に、摺動摩擦力が発生する。
この摺動摩擦力は、当接部材36を介して、受電部材31fの先端部に、回転方向とは反対方向に作用する反力として伝達される。この場合、当接部材36は、受電部材31fの先端面を覆った状態で、受電部材31fの外周面上に積層された状態になっているために、当接部材36の厚さ(半径方向の長さ)が、受電部材31fの厚さよりも厚くなっている。従って、当接部材36における規制面34bとの当接部分の接触面積は、受電部材31fの先端面が規制面34bに直接当接した場合よりも広くなっている。
このことから、当接部材36に作用する摺動摩擦力(反力)は、当接部材36における広い面積の先端面に作用し、当接部材36において分散される。従って、受電部材31fの先端部には、摺動摩擦力(反力)が低減された状態で作用する。受電部材31fの先端部に作用する反力は、周方向に沿った引っ張り力になるために、受電部材31fの先端部に作用する引っ張り力は、受電部材31fの先端面が規制面34bに直接当接した場合よりも低減されることになる。
このように、規制部材34の規制面34bと当接部材36の先端面とが摺動している間に、当接部材36の先端面と規制部材34の規制面34bとの摩擦力が、静止摩擦力よりも大きくなると、規制部材34は、回転状態になった当接部材36と一体となって回転する。これにより、規制部材34と当接部材36との間に摩擦力が発生しない状態になり、受電部材31fの先端部には規制部材34からの反力が作用せず、従って、受電部材31fの先端部に回転方向とは反対方向の力が作用しない状態になる。
この場合、当接部材36の先端面は、規制部材34の規制面34bに対する摩擦係数が大きくなっていることから、規制部材34の規制面34bと当接部材36の先端面との摩擦力は、比較的短時間で静止摩擦力よりも大きくなり、規制部材34は、迅速に当接部材36と一体となって回転する。従って、当接部材36が規制部材34に対して摺動する時間は短縮される。
以上のことから、発熱ベルト31が規制部材34に当接した場合、受電部材31fの先端部には、周方向に沿った引っ張り力が低減された状態で作用し、しかも、短い時間だけしか作用しない。このために、当接部材36と規制部材34との当接が繰り返されても、受電部材31fに短期間で亀裂が生じるおそれがない。特に、受電部材31fの先端部が、抵抗発熱層31b等が接合されていない非接合部になっていることから、引っ張り強度が比較的小さな状態になっているが、この場合でも、短期間で亀裂が生じるおそれがない。その結果、定着装置を長期にわたって安定的に使用することができる。
なお、規制部材34は、当接部材36が当接しない状態では、3つの支持体39によって、比較的小さな摩擦力で回転停止状態に支持されているために、当接部材36が当接した場合に、当接部材36から伝達される比較的小さな回転力によって容易に回転する。これにより、当接部材36が当接してから規制部材34が回転するまでの時間がさらに短縮され、従って、当接部材36と規制部材34との摺動摩擦力によって、受電部材31fの先端部に回転方向とは反対方向の力が作用する時間をさらに短縮することができる。
なお、当接部材36は、上記のように、全周にわたって一定の厚さ(径方向長さ)のリング状に形成する構成に限るものではない。
図6は、本実施形態において、変形例の当接部材36が受電部材31fの先端部に設けられた状態の当接部材36の先端面を示す端面図である。図6に示す当接部材36には、周方向に一定の間隔をあけた4か所の位置に、外周面からの切り込み36dが軸方向に沿ってそれぞれ形成されている。
この場合、各切り込み36dは、受電部材31fの外周面よりも外側において、当接部材36の軸方向の全長にわたって形成されており、受電部材31fの先端面は、全周にわたって当接部材36によって覆われた状態になっている。
このような当接部材36の構成では、当接部材36に外周面から切り込み36dが形成されていることにより、記録シートSが定着ニップNfを通過する場合に、絶縁層31aに加わる応力によって受電部材31fが変形しても、当接部材36は、受電部材31fの変形に追従して変形することが可能である。従って、受電部材31fの変形による応力が当接部材36に加わった場合に、当接部材36からの反力を低減することができる。
なお、切り込み36dの個数は特に限定されるものではなく、少なくとも周方向の1か所以上に形成されていればよい。これにより、当接部材36から受電部材31fに加わる反力を低減することができる。
さらに、当接部材36は、受電部材31fの外周面上に積層された部分が周方向に連続している必要はなく、例えば、図7に示すように、3つの積層部36eに分断された構成であってもよい。この場合、各積層部36eは、周方向に一定の間隔をあけて配置されている。このような構成であれば、受電部材31fが変形することによって当接部材36から受電部材31fに加わる反力をさらに低減することができる。なお、当接部材36は、積層部36eが周方向の3か所に設けられる構成に限らず、2か所以上に設けられていればよい。
また、各受電部材31fの先端部に設けられる当接部材36は、上記のように、受電部材31fの先端面を覆った構成である必要はない。図8は、受電部材31fの先端面を当接部材36が覆わない構成とした場合における発熱ベルト31の端部の縦断面図、図9は、図8に示す当接部材36が設けられた受電部材31fにおける先端面を示す端面図である。
図8および図9に示すように、当接部材36は、受電部材31fの先端部外周面に、全周にわたって一定の厚さで積層されており、規制部材34側に位置する受電部材31fの先端面は、当接部材36によって覆われることなく、受電部材31fの先端面と同一平面内に位置している。
この場合も、当接部材36の先端面は、規制部材34の規制面34bに対する摩擦係数が、受電部材31fの先端面の摩擦係数よりも大きくなっている。
このような構成でも、発熱ベルト31の回転時に、発熱ベルト31が、いずれか一方の規制部材34に接近する方向に許容範囲の最大距離にわたって移動すると、当該規制部材34に対向する当接部材36および受電部材31fの先端面が、当該規制部材34の規制面34bに当接する。
この場合も、当接部材36および受電部材31fの先端面が、規制部材34に対して摺動することによって、当接部材36および受電部材31fには、摺動摩擦力が反力として作用する。しかし、この反力は、受電部材31fの先端面のみならず、当接部材36にも作用するために、当接部材36にて分散される。
これにより、受電部材31fの先端部に作用する反力は、当接部材36が設けられていない場合よりも低減され、受電部材31fの先端部に作用する周方向に沿った引っ張り力が低減されることになる。
また、当接部材36の先端面は、規制部材34の規制面34bとの摩擦係数が大きな状態になっていることから、規制部材34の規制面34bと当接部材36の先端面とが当接すると、両者の摩擦力は、比較的短時間で静止摩擦力よりも大きくなって、規制部材34は当接部材36と一体となって回転する。これにより、受電部材31fの先端部に反力が作用する時間が短くなる。
以上のことから、図8および図9に示す構成においても、発熱ベルト31が規制部材34に当接した場合、受電部材31fの先端部には、低減された引っ張り力が、短い時間だけ作用するために、当接部材36と規制部材34との当接が繰り返されても、受電部材31fに短期間で亀裂が生じるおそれがない。その結果、定着装置を長期にわたって安定的に使用することができる。
なお、図8および図9に示す構成の場合には、当接部材36は、弾性を有する材料によって構成する必要はなく、回転状態になった当接部材36の先端面における摩擦係数が、規制面34bの平坦面との当接によって規制部材34が当接部材36と一体となって迅速に回転できるように設定されていればよい。
さらに、図8および図9に示す当接部材36においても、当接部材36の外周面に、軸方向に沿った複数の切り込み36dを周方向の一定の間隔をあけて形成する構成としてもよい。また、当接部材36に、周方向に分断された複数の積層部36eを設ける構成としてもよい。
いずれの場合にも、当接部材36は、受電部材31fの先端部外周面上に、それぞれ接着状態で積層して形成する構成、当接部材36とされる樹脂等の液体材料を、周方向の所定位置に、所定の厚さに塗布して乾燥させることによって形成する構成のいずれであってもよい。
なお、本実施形態においては、当接部材36における受電部材31fの先端部外周面上に設けられた部分は、受電部材31fの先端部内周面に積層されていてもよい。この場合にも、当接部材36は、発熱ベルト31が幅方向に許容範囲の最大距離にわたって移動することによって、規制部材34における規制面34bの平坦面に当接した状態になるように構成される。
さらに、本実施形態では、規制部材34は、当接部材36の当接によって規制部材34と一体となって回転する構成になっている必要はなく、規制部材34を、当接部材36が当接しても回転しない固定状態としてもよい。この場合には、当接部材36が規制部材34に当接している間は、規制部材34と当接部材36との間に発生する摺動摩擦力が反力として当接部材36に作用し続けるために、この反力が受電部材31fの先端部に加わり続けることになる。
しかしながら、この場合にも、当接部材36によって摺動摩擦力(反力)が分散された状態で受電部材31fの先端部に作用するために、受電部材31fの先端部に発生する周方向に沿った引っ張り力が低減される。従って、当接部材36と規制部材34との当接が繰り返されても、比較的長い期間にわたって、受電部材31fに亀裂が生じることを防止することができる。
なお、規制部材34を、回転しない固定状態とする構成では、当接部材36が規制部材34に当接すると、当接部材36には、規制部材34との摺動摩擦力が反力として作用することから、規制部材34との摺動摩擦力が低下するように、規制部材34との摩擦係数が低くなるように構成される。これにより、受電部材31fの先端部に発生する周方向に沿った引っ張り力を低減することができる。
[実施形態2]
図10は、本実施形態における一方の規制部材34および発熱ベルト31の端部の縦断面図、図11は、その規制部材34における発熱ベルト31側の端面を示す端面図である。
上記の実施形態1では、当接部材36を、受電部材31fの先端部に設ける構成であったが、本実施形態では、図10に示すように、受電部材31fの先端部に当接部材36を設けずに、規制部材34に、受電部材31fの先端部に接触する接触部材38を設ける構成としている。
接触部材38は、図11に示すように、全周にわたって連続するリング形状であって、回転状態になった受電部材31fの先端部が当接することができるように、規制部材34における円筒部34aの内部に設けられている。接触部材38は、円筒部34aの内周面および規制面34bに全周にわたって接した状態で、規制部材34に一体的に取り付けられている。
接触部材38は、弾性体によって構成されており、発熱ベルト31側の端面38cが、規制部材34の中心側になるにつれて、順次、発熱ベルト31から離れるように傾斜している。
回転状態になった発熱ベルト31が、それぞれの規制部材34に接近する方向へ許容範囲の最大距離にわたって移動すると、接触部材38における傾斜した端面38cに、受電部材31fの先端部が当接する。
接触部材38は、接触部材38の端面38cに受電部材31fの先端部が当接すると、受電部材31fの先端部が接触部材38内に食い込んだ状態になるような弾性(柔軟性)を有している。受電部材31fの先端部が接触部材38内に食い込んだ状態になると、接触部材38は、受電部材31fの先端部における外周面および内周面に接触した状態になり、接触部材38と受電部材31fとの接触面積は、受電部材31fの先端面のみが接触部材38と接触した場合よりも増加する。
また、接触部材38は、受電部材31fの先端部が接触部材38内に食い込んだ状態になると、受電部材31fとの摩擦力によって受電部材31fと一体となって回転するように、受電部材31fに対する摩擦係数が設定されている。
その他の構成は、前記実施形態1と同様になっている。
本実施形態でも、回転状態になった発熱ベルト31が、それぞれの規制部材34に接近する方向へ許容範囲の最大距離にわたって移動すると、当該規制部材34に設けられた接触部材38における傾斜した端面38cに、受電部材31fの先端部が突き当たって、接触部材38内に食い込んだ状態になる。
この場合、接触部材38が柔軟性を有する弾性体によって構成されているために、受電部材31fの先端部が接触部材38に当接する際の衝撃が緩和される。しかも、接触部材38における端面38cが、受電部材31fの先端部に対して傾斜しているために、端面が軸心に対して垂直になっている場合よりも、受電部材31fの先端部の当接時に接触部材38から軸方向に沿って加わる反力を低減させることができる。
受電部材31fの先端部が接触部材38内に食い込んだ状態になると、受電部材31fの先端部と接触部材38との接触面積が増加し、受電部材31fと接触部材38との間の摩擦力は、受電部材31fの先端部と規制部材34の規制面34bとが直接当接している場合よりも増加する。
これにより、受電部材31fの先端部と規制部材34の規制面34bとの摩擦力が、比較的短時間で静止摩擦力よりも大きくなり、回転停止状態の規制部材34に設けられた接触部材38には、受電部材31fから回転方向の力が増加することで、迅速に、受電部材31fと一体となって移動する。これにより、接触部材38が取り付けられた規制部材34が、受電部材31fと一体となって回転する。
このように、受電部材31fが接触部材38に当接すると、規制部材34が迅速に回転するために、回転状態の受電部材31fが回転停止状態の接触部材38と摺動することがほとんどない。従って、接触部材38との摺動抵抗によって受電部材31fに、回転方向とは反体方向の引っ張り力が作用することが抑制される。これにより、受電部材31fと接触部材38との当接が繰り返されても、短期間で受電部材31fに亀裂が生じるおそれがない。
なお、この場合も、規制部材34は、受電部材31fが当接しない状態では、3つの支持体39によって、比較的小さな摩擦力で回転停止状態に支持されているために、受電部材31fが接触部材38に当接して、比較的大きな摩擦力が規制部材34に加わることにより、きわめて迅速に、受電部材31fと一体となって回転を開始する。これによっても、受電部材31fの先端部に引っ張り力が作用することを抑制することができる。
なお、本実施形態においても、規制部材34に設けられる接触部材38は、上記のように、全周にわたって一定の厚さ(径方向長さ)のリング状になった構成に限るものではない。
図12は、本実施形態において、変形例の接触部材38が設けられた規制部材34の発熱ベルト31側の端面を示す端面図である。図12に示すように、接触部材38の外周側部分には、周方向に一定の間隔をあけた4か所の位置において、外周面からの切り込み38dが、接触部材38の軸方向に沿って形成されている。
このように、接触部材38の外周側部分に切り込み38dが形成されていることにより、受電部材31fの端部が接触部材38に接触して、規制部材34が発熱ベルト31と一体となって回転している状態で、記録シートSが定着ニップNfを通過する場合に、受電部材31fが変形した場合にも、受電部材31fに接触部材38から大きな反力が加わることが抑制される。
さらに、接触部材38は、周方向に連続したリング状に形成される必要はなく、図13に示すように、規制部材34における円筒部34aの内部において、周方向に分断された3つの接触部材38によって構成してもよい。このような構成でも、規制部材34が発熱ベルト31と一体となって回転している状態で、記録シートSが定着ニップNfを通過する場合に受電部材31fが変形しても、接触部材38が受電部材31fの変形に追従して変形することによって、受電部材31fに接触部材38から大きな反力が加わることを、さらに抑制できる。なお、接触部材38は、周方向に3つに分断されている構成に限るものではなく、周方向に2つ以上に分断されていればよい。
また、規制部材34に設けられる接触部材38は、発熱ベルト31がベルト幅方向に移動することによって、受電部材31fの先端部が食い込む構成に限らない。例えば、内径が一定の円筒形状の接触部材38を、規制部材34の規制面34bにおける所定の位置に設ける構成としてもよい。この場合、発熱ベルト31がベルト幅方向に移動することによって、接触部材38内に受電部材31fの先端部が挿入されて、接触部材38の内周面が受電部材31fの先端部の外周面に接触した状態になるように、接触部材38が規制部材34の規制面34bに設けられる。
この場合には、接触部材38内に挿入された受電部材31fの先端面が、規制部材34の規制面34bに当接すると、接触部材38の内周面と、受電部材31fの先端部の外周面とが接触していることから、接触部材38が設けられていない場合よりも、接触部材38と受電部材31fとの接触面積が増加する。
さらには、外径が一定の円筒形状の接触部材38を、規制部材34の規制面34bにおける所定の位置に設ける構成としてもよい。この場合、発熱ベルト31が幅方向に移動することによって、接触部材38が受電部材31fの先端部内に挿入された状態になって、接触部材38の外周面が受電部材31fの先端部の内周面に接触した状態になるように、接触部材38が規制部材34の規制面34bに設けられる。
この場合にも、接触部材38内に挿入された受電部材31fの先端面が、規制部材34の規制面34bに当接すると、接触部材38の外周面と、受電部材31fの先端部の内周面とが接触していることから、接触部材38が設けられていない場合よりも、接触部材38と受電部材31fとの接触面積が増加する。
[変形例]
上記の実施形態では、一対の受電部材31fの基端部が、絶縁層31aの各端部に嵌合された状態で、絶縁層31a上に積層された抵抗発熱層31bの各端部と接合される構成であったが、このような構成に限らず、一対の受電部材31fの基端部が、抵抗発熱層31bの各端部に直接嵌合して接合させる構成にしてもよい。
また、給電部材37aを受電部材31fの外周面に摺接させる構成であったが、このような構成に限らず、給電部材37aを受電部材31fの内周面に摺接させる構成としてもよい。
さらに、定着装置30の電源として、商用の交流電源を用いる構成であったが、直流電源を用いる構成であってもよい。
また、上記の実施形態では、加圧ローラー32を回転駆動させる構成であったが、このような構成に替えて、定着ローラー33を回転駆動させる構成として、発熱ベルト31および加圧ローラー32を定着ローラー33の回転に追従させて回転させる構成としてもよい。あるいは、加圧ローラー32および定着ローラー33の両方を回転駆動させる構成として、発熱ベルト31を加圧ローラー32および定着ローラー33の両方に追従させて回転させる構成としてもよい。
さらに、発熱ベルト31あるいは定着ローラー33に加圧ローラー32を圧接して定着ニップNfを形成する構成であったが、このような構成に限らず、定着ニップNfを形成するための加圧手段として加圧ベルトを用いてもよい。また、加圧ローラー32、加圧ベルト等のように回転する加圧手段に替えて、固定的に設けられた加圧部材等を用いて定着ニップNfを形成してもよい。
さらにまた、本発明に係る画像形成装置は、モノクロ画像を形成するプリンターに限るものではなく、カラープリンターであってもよい。さらには、プリンターに限らず、複写機、MFP(Multiple Function Peripheral)、FAX等(いずれの場合にも、カラー画像用、モノクロ画像用のいずれであってもよい)にも適用できる。
本発明は、受電部材と給電部材との間に発生するスパークによる抵抗発熱層の損傷を防止できる構成において、受電部材の破損を抑制して、発熱ベルトの幅方向への許容範囲以上の移動を規制できる技術として有用である。
30 定着装置
31 発熱ベルト
31a 絶縁層
31b 抵抗発熱層
31c 弾性層
31d 離型層
31f 受電部材
32 加圧ローラー
33 定着ローラー
34 規制部材
36 当接部材
37a 給電部材
37c 交流電源
38 接触部材

Claims (12)

  1. 抵抗発熱層を有する無端状の発熱ベルトの外周面に加圧部材を押圧して定着ニップを形成し、未定着画像が形成されたシートが当該定着ニップを通過する間に当該未定着画像を熱定着する定着装置であって、
    前記発熱ベルトにおけるベルト幅方向の両側部分にそれぞれ配置された円筒形状の受電部材であって、それぞれの受電部材の一方の端部が前記抵抗発熱層におけるベルト幅方向の両側の各端部に導電状態で接合され、他方の端部が前記抵抗発熱層の両外側に位置された、一対の受電部材と、
    前記各受電部材における他方の端部の外周面または内周面にそれぞれ摺接する一対の給電部材と、
    前記発熱ベルトのベルト幅方向への移動を規制するために、前記各受電部材における前記他方の端部にそれぞれ対向して配置された一対の規制部材と、
    前記受電部材の他方の端部に設けられており、回転状態の前記発熱ベルトのベルト幅方向への移動により前記規制部材に当接する当接部材と、
    を有することを特徴とする定着装置。
  2. 前記当接部材は、前記受電部材の他方の端部を覆うように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記当接部材は、前記受電部材の他方の端部の外周面または内周面に設けられ、その端面が前記受電部材の他方の端部における先端面と同一平面内に位置していることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  4. 前記規制部材は、前記当接部材との当接時に、当該当接部材との摩擦力によって回転できる状態に支持されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の定着装置。
  5. 前記当接部材は、弾性を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の定着装置。
  6. 抵抗発熱層を有する無端状の発熱ベルトの外周面に加圧部材を押圧して定着ニップを形成し、未定着画像が形成されたシートが当該定着ニップを通過する間に当該未定着画像を熱定着する定着装置であって、
    前記発熱ベルトにおけるベルト幅方向の両側部分にそれぞれ配置された円筒形状の受電部材であって、それぞれの受電部材の一方の端部が前記抵抗発熱層におけるベルト幅方向の両側の各端部に導電状態で接合され、他方の端部が前記抵抗発熱層の両外側に位置された、一対の受電部材と、
    前記各受電部材における他方の端部の外周面または内周面にそれぞれ摺接する一対の給電部材と、
    前記発熱ベルトのベルト幅方向への移動を規制するために、前記各受電部材における他方の端部にそれぞれ対向して配置された一対の規制部材と、
    回転状態の前記発熱ベルトがベルト幅方向へ移動した場合に、前記受電部材における他方の端部の先端面から、当該受電部材における他方の端部の外周面および内周面のいずれか一方または両方にかけて接触するように、前記規制部材に設けられた接触部材と、
    を有することを特徴とする定着装置。
  7. 前記接触部材は、前記受電部材における他方の端部が当接することによって食い込んだ状態になる弾性体によって構成されていることを特徴とする請求項6に記載の定着装置。
  8. 前記接触部材は、前記受電部材における他方の端部に対向する面が、前記発熱ベルトのベルト幅方向に対して傾斜していることを特徴とする請求項7に記載の定着装置。
  9. 前記当接部材または前記接触部材は、前記受電部材の周方向に沿って連続したリング形状になっていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の定着装置。
  10. 前記当接部材または前記接触部材には、周方向の少なくとも1か所に、外周面からの切り込みが軸方向に沿って設けられていることを特徴とする請求項9に記載の定着装置。
  11. 前記当接部材または前記接触部材は、前記受電部材の周方向に間隔をあけて複数が設けられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の定着装置。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の定着装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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