JP2004157442A - 加熱装置 - Google Patents

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史樹 乾
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岳志 堀岡
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Abstract

【課題】加熱部材として金属製スリーブ13を用いた加熱装置6について、記録材等の被加熱材のジャム処理時や斜行時の、金属製スリーブの破損を防止する。
【解決手段】加熱部材10と加圧部材20との圧接部である加熱ニップ部Nに被加熱材を通紙して挟持搬送させて加熱する加熱装置において、加熱部材10は、可撓性を有する金属製スリーブ13と、該金属製スリーブの外周端部近傍において、金属製スリーブ外周面に当接して金属製スリーブ端部が外周方向へ膨らむ事を規制する外周規制手段15aを有したフランジ15を有し、前記金属製スリーブ13が内周方向に異常変形しようとした時に、前記金属製スリーブの内周端部近傍において、金属製スリーブ内周面に当接し、前記金属製スリーブの異常変形を規制するスリーブ変形規制手段15cを前記フランジ15に設けた。
【選択図】図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱部材と加圧部材の圧接部である加熱ニップ部に被加熱材を通紙して挟持搬送させて加熱する加熱装置に関する。
【0002】
より詳しくは、加熱部材が例えば20μm〜100μmの厚みで形成される可撓性を有する金属製スリーブを基材として形成されており、加圧力により該金属製スリーブが変形した際、内側に伝熱により該金属製スリーブを介して加熱ニップ部を加熱する加熱体を内接している構成の加熱装置に関する。
【0003】
ここで、被加熱材の加熱とは、具体的には、例えば、記録材上に転写方式或いは直接方式で形成担持させた未定着画像の加熱定着処理、仮定着する像加熱処理、画像を担持した記録材を加熱してつや等の表面性を改質する像加熱処理、記録材に限らずシート状の被加熱材の加熱乾燥処理、加熱ラミネート処理、しわ取り等のための熱プレス処理等である。
【0004】
【従来の技術】
例えば、電子写真方式・静電記録方式等の作像プロセスを採用した画像形成装置において、作像プロセス部で記録材(転写材・印字用紙・感光紙・静電記録紙等)に転写方式あるいは直接方式で形成担持された目的の画像情報の未定着トナー像を固着像として熱定着処理する加熱定着装置としては、未定着トナー像を担持した記録材を、互いに圧接して回転する、加熱部材としての熱ローラ(定着ローラ)と加圧部材としての加圧ローラとで形成されるニップ部を通過させることにより記録材上に永久画像として定着させる、いわゆるローラ加熱方式の加熱装置が広く用いられている。
【0005】
近年では、クイックスタートや省エネルギの観点からフィルム加熱方式の加熱装置が実用化されている(例えば、特許文献1〜4参照)。
【0006】
すなわち、加熱体としての例えばセラミックヒータと、加圧部材としての加圧ローラとの間に加熱部材としての耐熱性樹脂フィルム(以下、定着フィルムと記す)を挟ませて圧接ニップ部(以下、定着ニップ部と記す)を形成させ,前記定着ニップ部の定着フィルムと加圧ローラとの間に未定着トナー画像を形成担持させた記録材を導入して定着フィルムと一緒に挟持搬送させる事で、定着フィルムを介してセラミックヒータの熱を与えながら定着ニップ部の加圧力で未定着トナー画像を記録材面に定着させるものである。
【0007】
このフィルム加熱方式の加熱装置は、スタンバイ中のヒータへの通電を必要とせず、画像形成装置がプリント信号を受信してから、ヒータへの通電を行っても記録材が加熱装置に到達するまでに加熱可能な状態にする事が可能である。よって省エネの観点からフィルム加熱方式の加熱装置はエネルギを無駄にしない優れた加熱定着装置となる。
【0008】
このフィルム加熱方式の加熱装置において、加熱部材として樹脂製定着フィルムよりも高熱伝導の金属を基層として形成される金属製の薄肉スリーブを用いた場合、定着性能の向上が図られ、画像形成装置の高速化にも十分に対応することが可能となる。
【特許文献1】
特開昭63−313182号公報
【特許文献2】
特開平2−157878号公報
【特許文献3】
特開平4−44075公報
【特許文献4】
特開平4−204980号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、フィルム加熱方式の加熱装置において、加熱部材として樹脂製定着フィルムよりも高熱伝導の金属を基層として形成される金属製のスリーブ(薄肉金属製定着フィルム)を用いた場合、前記金属製スリーブのスラスト方向への寄り移動を規制するために、前記金属製スリーブの端面を従来のフィルム加熱方式の加熱装置のように、スリーブ内周をバックアップした、端部フランジの規制部位により受け止めさせる構成にした場合には、金属製スリーブは平坦なヒータ面に密着されながら回転するため屈曲を繰り返しながら端面に寄った状態で回転することになり、端面からクラックが生じる。
【0010】
すなわち、金属製スリーブ端部において屈曲しながら、端面規制用フランジに当接された状態となり、金属製の基層は熱容量を抑えるために出来る限り薄く形成されているため端部フランジに当接される際、ラッパ状に端部外形を広げられるように外力を受ける。特に金属製スリーブ内面よりフランジでバックアップされる構成となっているため、外周面方向への変形は規制がなく、金属製スリーブへの長手端部への寄り力が強い場合には、より顕著にラッパ状に変形させられる。さらに端部規制用フランジとの摺擦により、金属製スリーブの端部は端部よりクラックが生じやすくなってしまった。したがって、スリーブ端部のクラックを防ぐためには、端部をラッパ状に変形させなくするために、従来のスリーブ内周をバックアップする構成から、外周をバックアップする構成をとる事が有効であった。
【0011】
また、樹脂製定着フィルムを用いていた場合は、樹脂製フィルムには剛性があまり無いために、加熱体であるセラミックヒータを保持する樹脂製(主に液晶ポリマーが用いられている)のフィルムガイドに設けられた周方向に伸びるリブに、フィルムを積極的に当接させて、樹脂製フィルムの回転挙動を安定させていた。
【0012】
樹脂製フィルムとフィルムガイドとの摺動は、耐熱性グリスの使用により、それぞれの部材の磨耗や、磨耗によるフィルム対フィルムガイドの摩擦力は実用上問題になるレベルにはならなかった。しかし、前記金属製スリーブを樹脂製スリーブと同じ様に、前記樹脂製フィルムガイドリブに積極的に当接させてしまうと、フィルムガイドの磨耗量は樹脂製フィルムの時と比べて顕著に多くなり、その磨耗粉が金属製スリーブ対フィルムガイドの摩擦力アップへとつながり、記録材が定着ニップを通過する時に、記録材がスリップしてしまっていた。そのために、金属製スリーブを用いる為には、金属製スリーブとフィルムガイドリブには、加圧ローラとで形成されるニップ部近傍以外には、十分なクリアランスを設ける必要があった。
【0013】
しかし以上のように、金属製スリーブ端部外周面を定着フランジによってバックアップし、フィルムガイドリブとの間に積極的なクリアランスを設けてしまうと、記録材のジャム処理時に、上流または下流方向の外力によって金属製スリーブが内周方向に異常変形し、塑性変形部分が発生してしまっていた。金属製スリーブに塑性変形部が発生すると、画像不良や、スリーブ破損することになってしまう。
【0014】
一方、前述したように金属製スリーブ端部外周面を定着フランジによってバックアップすると、記録材が大きく斜行して定着ニップに通紙されてきた場合、金属製スリーブ外周面と定着フランジのスリーブバックアップ部との隙間に巻き込み、入り込んできてしまい、金属製スリーブが破損してしまっていた。
【0015】
本発明は、上記に鑑みて提案されたもので、加熱部材として金属製スリーブを用いた加熱装置について、記録材等の被加熱材のジャム処理時や斜行時の、金属製スリーブの破損を防止する事を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、加熱部材と加圧部材との圧接部である加熱ニップ部に被加熱材を通紙して挟持搬送させて加熱する加熱装置において、加熱部材は、可撓性を有する金属製スリーブと、該金属製スリーブの外周端部近傍において、金属製スリーブ外周面に当接して金属製スリーブ端部が外周方向へ膨らむ事を規制する外周規制手段を有したフランジを有し、前記金属製スリーブが内周方向に異常変形しようとした時に、前記金属製スリーブの内周端部近傍において、金属製スリーブ内周面に当接し、前記金属製スリーブの異常変形を規制するスリーブ変形規制手段を前記フランジに設けた事を特徴とする加熱装置、である。
【0017】
【発明の実施の形態】
[第一実施形態]
(1)画像形成装置例
図1は画像形成装置の一例の概略構成図である。本例の画像形成装置は転写式電子写真プロセス利用のレーザビームプリンタである。
【0018】
1は像担持体としての感光ドラムであり、OPC,アモルファスSe、アモルファスSi等の感光材料がアルミニウムやニッケルなどのシリンダ状の基板上に形成されている。感光ドラム1は矢印の時計方向に所定の周速度をもって回転駆動され、まず、その表面は帯電装置としての帯電ローラ2によって所定の極性・電位に一様帯電される。
【0019】
次にその一様帯電処理面に対して、レーザスキャナ3により、画像情報に応じてON/OFF制御されたレーザビームによる走査露光3aが施され、静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置4でトナー像を現像、可視化される。現像方法としては、ジャンピング現像法、2成分現像法、FEED現像法などが用いられ、イメージ露光と反転現像とを組み合わせて用いられることが多い。
【0020】
可視化されたトナー像は、転写装置としての転写ローラ5により、所定のタイミングで搬送された記録材P上に感光ドラム1より転写される。
【0021】
ここで、感光ドラム1上のトナー像の画像形成位置と記録材Pの先端の書き出し位置が合致するようにセンサ8にて記録材Pの先端を検知し、タイミングを合わせている。所定のタイミングで搬送された記録材Pは感光ドラム1と転写ローラ5に一定の加圧力で挟持搬送される。
【0022】
このトナー像が転写された記録材Pは加熱定着装置6へと搬送され、永久画像として加熱定着される。
【0023】
一方、感光ドラム1上に残存する転写残りの残留トナーは、クリーニング装置7により感光ドラム1表面より除去される。
【0024】
(2)加熱定着装置6
図2は加熱定着装置6の断面模型図、図3は途中部分省略・一部切り欠き正面模型図である。
【0025】
10は加熱部材としての定着部材(加熱アセンブリ)、20は加圧部材としての弾性加圧ローラであり、この定着部材10と加圧ローラ20との圧接により加熱ニップ部としての定着ニップ部Nを形成させている。
【0026】
定着部材10は、加熱体としてのヒータ11、保持部材としてのフィルムガイド12、金属製スリーブ(定着スリーブ)13、金属製スリーブ端部規制部材としての定着フランジ15等からなる。
【0027】
ヒータ11はフィルムガイド12の下面に固定して配設してあり、金属製スリーブ13はフィルムガイド12にルーズに外嵌させて配設してあり、金属製スリーブの周方向に伸びたフィルムガイドリブ12aに対して、定着ニップ部N近傍以外は十分なクリアランスが設けてある。
【0028】
定着フランジ15はフィルムガイド12の長手方向両端部側に装着されて金属製スリーブ13の両端部を規制する役目をする。即ち金属製スリーブ13の長手方向への移動を規制する規制部材である。
【0029】
加圧部材としての弾性加圧ローラ20は、芯金21と、芯金21の外側にシリコンゴムやフッ素ゴム等の耐熱ゴムあるいはシリコンゴムを発砲して形成された弾性層22からなり、この上にPFA,PTFE,FEP等の離型性層23を形成してあってもよい。
【0030】
30は定着装置のメインフレームであり、この定着フレームに加圧ローラ20や定着部材10を装着して保持させている。即ち定着フレーム30に設けた嵌合用溝31に軸受け32を介して係合させて加圧ローラ20を配設し、その上側において定着部材10を配設してある。
【0031】
そして定着部材10の両端部において定着フランジ15の加圧部15dと不動のバネ受け部材40との間に加圧バネ17を縮設することで定着部材10を所定の加圧力をもって加圧ローラ20の上面に対して金属製スリーブ13の弾性と加圧ローラ20の弾性に抗して押圧させて所定幅の定着ニップ部Nを形成させている。定着ニップ部Nにおいては定着部材10の加圧ローラ20に対する加圧により金属製スリーブ13がヒータ11と弾性加圧ローラ20との間に挟まれてヒータ11の下面の扁平面に倣って撓み、金属製スリーブ13の内面がヒータ11の下面の扁平面に密着した状態になる。
【0032】
Gは加圧ローラ20の芯金21の一端部に配設した駆動ギヤである。この駆動ギヤGに駆動部Mから回転力が伝達されて、加圧ローラ20が所定の回転速度にて回転駆動される。この加圧ローラ20の回転駆動に伴って定着ニップ部Nにおける加圧ローラ20と定着部材10側の金属製スリーブ13との摩擦力で金属製スリーブ13に回転力が作用して、金属製スリーブ13がその内面がヒータ11の下面に密着して摺動しながらフィルムガイド12の外回りを図1において時計方向に加圧ローラ20の回転に従動して回転状態になる(加圧ローラ駆動式)
金属製スリーブ13は内部のヒータ11及びフィルムガイド12と金属製スリーブ13の間の摩擦抵抗を小さく抑える必要がある。これは、記録材Pの定着ニップ通過時のスリップ防止や、プリンタ自体の駆動トルクを抑えるためである。このためヒータ11およびフィルムガイド12の表面に耐熱性グリス等の潤滑材を少量介在させてある。また、金属製スリーブ13の回転時に、フィルムガイド12の磨耗量を抑えるために、金属製スリーブ13はフィルムガイドリブ12aに対して、定着ニップ部N近傍以外は十分なクリアランスが設けてある。これにより金属製スリーブ13はスムーズに回転する事が可能となる。
【0033】
ヒータ11は、記録材P上のトナー像Tを溶融、定着させる定着ニップ部Nの加熱を行う。
【0034】
加圧ローラ20の回転による金属製スリーブ13の回転がなされ、ヒータ11に対する通電がなされてヒータの温度が所定の温度に立ち上がって温調された状態において、未定着トナー像Tを担持した記録材Pが耐熱性の定着入口ガイド24に沿って定着ニップ部Nの金属製スリーブ13と加圧ローラ20との間に搬送され、定着ニップ部Nを挟持搬送される事で、未定着トナー像Tが金属製スリーブ13を介してヒータ11の熱で加熱されて熱定着される。定着ニップ部Nを通過した記録材Pは金属製スリーブ13の外面から分離して不図示の耐熱性の定着排紙ガイドに案内されて不図示の排出トレイに排出される。
【0035】
a)金属製スリーブ13
金属製スリーブ13は熱容量の小さなスリーブであり、クイックスタートを可能にするために総厚200μm以下の厚みで耐熱性、高熱伝導性を有するSUS,Al、Ni,Cu,Zn等の金属部材を単独、あるいは合金部材を基層とした、可撓性を有するスリーブである。また、超寿命の加熱定着装置を構成する為に十分な強度を持ち、耐久性に優れた金属製スリーブとして、総厚20μm以上の厚みが必要である。よって金属製スリーブ13の総厚みとしては20μm以上200μm以下が最適である。
【0036】
さらに、オフセット防止や記録材の分離性を確保する為に表層にはPTFE、PFA,FEP,ETFE,CTFE,PVDF等のフッ素樹脂、シリコーン樹脂等の離型性の良好な耐熱性樹脂を混合ないし単独で被覆したものである。被覆の方法としては、金属製スリーブ基材の外面をエッチング処理した後に上記離型性層をディッピング、紛体スプレー等の塗布によるものや、あるいはチューブ状に形成された物を金属製スリーブの表面に被らせる方式のものであっても良い。または、金属製スリーブ基材の外面をブラスト処理した後に、接着剤であるプライマ層を塗布し、上記離型性層を被覆する方法であっても良い。
【0037】
また、ヒータ11と接触する金属製スリーブ内面に潤滑性の高いフッ素樹脂層、ポリイミド層、ポリアミドイミド層等を形成してあっても良い。
【0038】
b)ヒータ11
記録材P上のトナー像Tを溶融、定着される定着ニップ部Nの加熱を行うヒータ11は、例えば、アルミナ、AlN(チッ化アルミ)等の高絶縁性のセラミックス基盤やポリイミド、PPS,液晶ポリマー等の耐熱性樹脂基板の表面に長手方向に沿って、例えばAg/Pd(銀パラジウム)、RuO、TaN等の通電発熱抵抗層をスクリーン印刷等により、厚み10μm程度、幅1〜5mm程度の線状もしくは細帯状に塗工して形成した通電加熱用部材である。
【0039】
あるいは、金属製基板上の定着ニップ部反対側に絶縁層、通電発熱抵抗体を順次積層してなる金属製加熱用ヒータであり、金属製基板は定着ニップ側が湾曲した形状であっても良い。
【0040】
通電発熱抵抗層に対する給電は不図示の給電部から不図示のコネクタを介してなされる。
【0041】
ヒータ基板の背面には通電発熱抵抗層の発熱に応じて昇温した加熱用ヒータの温度を検知する為のサーミスタ等の温度検知素子14が配設されている。この温度検知素子14の信号に応じて、長手方向端部にある不図示の電極部から通電発熱抵抗層に印加される電圧のデューティー比や波数等を適切に制御する事で、定着ニップ部N内での温調温度を略一定に保ち、記録材P上のトナー像Tを定着するのに必要な加熱を行う。温度検知素子14から不図示の温度制御部へのDC通電は不図示のDC通電部およびDC電極部を介して不図示のコネクタにより達成している。
【0042】
また、ヒータ11の通電発熱抵抗層の表面には、金属製フィルムとの摺擦に耐えることが可能な薄層のガラスコート、フッ素樹脂層等の保護層を設けている。
【0043】
あるいは上記基板として対磨耗性に優れ、熱伝導性の良好なAlN等を用いた場合には、通電発熱抵抗層を上記基板に対して定着ニップと反対側に形成してあっても良い。
【0044】
また、上記金属製スリーブ13の内面において、ヒータ11の定着ニップ部N側の形状を曲面とすることで、金属製スリーブ13に屈曲負荷を与えないようにした方が超寿命の定着部材が形成される。
【0045】
c)フィルムガイド12
フィルムガイド12はヒータ11を支持する役目、加圧部材の役目、定着ニップ部Nとの反対方向への放熱を防ぐ為の断熱部材の役目等をしている、剛性・耐熱性・断熱性の部材であり、液晶ポリマー、フェノール樹脂、PPS、PEEK等により形成されている。
【0046】
又、金属製フィルム15の周方向に伸びたフィルムガイドリブ12aの外径は、径Lgにて配設されている。
【0047】
d)定着フランジ15
図4の(a)は定着フランジ15の外観斜視図、(b)は内面図、(c)は(b)図のA−A線に沿う縦断側面図である。
【0048】
図(c)に示すように金属製スリーブ13の端部外周面には定着フランジ15の内周面15aと接触する部位(幅)Dを有する。
【0049】
定着フランジ15はPPS,液晶ポリマー、フェノール樹脂等の耐熱樹脂より形成されており、金属製スリーブ13の端部外周面Dが挿入可能な、金属製スリーブの外径Lfより大きい内径Lcを有する挿入部(外周規制手段)15aを有する。すなわち、金属製スリーブ13のD部は定着フランジ15の内径Lcを有する挿入部15aに挿入され、金属製スリーブ13の端面は定着フランジ15の突き当て部15bに突き当たる。
【0050】
また、定着フランジ15の内側にはLsを径に持つスリーブ変形規制部位(スリーブ変形規制手段)15cが設けられており、フィルムガイドリブ12aの外径Lg(図2)よりも大きい径が設けられている。スリーブ変形規制部位15cの径Lsは、回転駆動中、金属製スリーブの内周側が接触しなく、また、金属製スリーブ15が何らかの外力によってスリーブ変形規制部位15cに当接しても、金属製スリーブが破損、または永久変形をおこさない径に設定してある。なお、上記、径の関係は、Lc>Ls>Lgとなっている。
【0051】
定着フランジ15の定着ニップ部N相当部は図2の15eのように切り欠いてあり、長手端部において、該切り欠き部分にヒータ11、フィルムガイド12と一体の保持ステイ12bが配置される事で、定着フランジ15がヒータ11等に干渉する事はない。
【0052】
図5のように、定着部材10は、端部に配置した定着フランジ15の保持筐体嵌合部15fを定着フレーム30の嵌合溝31に挿入する。
【0053】
上記により基本構成されるが、定着ニップ部近傍においてのジャム処理時の動きを以下に述べる。図6は、ジャム処理時に金属製スリーブ13が成す動きを表した定着ニップ部近傍断面図である。
【0054】
図6の(a)は通常通紙時の図である。金属製スリーブ13と加圧ローラ20は加圧される事によりニップを形成し、金属製スリーブは定着フランジ15の挿入部15aによって金属製スリーブの外周面がガイドされている。前記したように、金属製スリーブはフィルムガイドリブ12aに対して、ニップ部近傍以外は十分なクリアランスを設けてあり、また、金属製スリーブはスリーブ規制部位15cに対して接触する事はない。
【0055】
図6の(b)はジャム処理時の図である。すなわち記録材Pがジャムするとジャム検出手段により装置が緊急停止状態にされる。ジャムした記録材Pが定着ニップ部Nに挟まれているときはその記録材Pを定着ニップ部Nの挟持力に抗して定着ニップ部Nから引き抜き除去する(ジャム処理)。このとき金属製スリーブ13は引き抜かれる記録材Pを介した外力によってジャム処理方向に変形しようとするが、その内面側がスリーブ規制部位15cに当接する事によって、スリーブ破損、永久変形につながるような異常変形に至るのを防いでいる。これにより、金属製スリーブのジャム処理時の破損を防止している。
【0056】
[第二実施形態]
本実施形態においては、定着入口ガイドに、定着フランジの外周規制手段の、特に記録材の搬送領域にかかる部位より、スラスト方向において記録材中心方向に位置した、記録材の定着装置への挿入を規制する挿入規制部位を設けた事を特徴とする。
【0057】
図7は、定着入口ガイド24側から見た定着装置の一方端側の斜視図、図8は定着装置の平面図である。図9は特徴点の説明図である。前述した第一実施形態における画像形成装置および定着装置と同様の構成部分には同じ符号を付して再度の説明を省略する。
【0058】
前述したように定着フランジ15の挿入部15aは金属製スリーブの端部外周面をバックアップしており、金属製スリーブ13の端部外周面には定着フランジ15の内周面と接触する部位を有する。この挿入部15aは、図8のように、設計上の記録材P(装置に通紙使用可能な最大サイズ紙幅、以下同じ)の紙幅端部から距離Kfの間隔で配設されている。
【0059】
ここで、定着入口ガイド24には、設計上の記録材Pの端部から、距離Kiの間隔を設けた、記録材挿入規制部位24aが設けてある。定着フランジ挿入部位15aとの記録材端部からの距離関係は、Ki<Kfとなっている。
【0060】
図9の(a)に、定着入口ガイド24の記録材挿入規制部位24aが設けられていなく、記録材PがKf以上の斜行量で斜行し、定着装置に通紙されてきた場合の状態図を示す。この時、記録材Pの端部は定着フランジ15に切り欠き部15e(図2)がある為に、金属製スリーブ13と金属製スリーブをバックアップしている定着フランジ15の挿入部位15aとの隙間に巻き込まれて入り込んでしまい、金属製スリーブ15を破損させてしまう。
【0061】
その対策として、図9の(b)に示すように、定着入口ガイド24に記録材規制部位24aを配設すると、記録材PがKf以上斜行して定着装置に通紙されて来ても、定着ニップ突入以前に記録材規制部位24aが記録材Pをブロックする為、記録材Pが金属製スリーブ13と定着フランジ挿入部位15aに巻き込まれず、金属製スリーブ13の破損には至らない。これにより、金属製スリーブ13の記録材斜行時の破損を防止している。
【0062】
[その他]
1)加熱体としては実施形態例のセラミックヒータに限られるものではなく、たとえば、PTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータや、電磁誘導発熱部材などを用いることもできる。またセラミックの絶縁基板の代わりに金属板の表面を絶縁処理したものを用いることもできる。
【0063】
また、加熱体は必ずしも定着ニップ部(加熱ニップ部)Nに位置していなくてもよい。金属製スリーブ13を外部加熱する構成にすることもできる。金属製スリーブ13自体を電磁誘導発熱性のものにして、励磁手段で発熱させる構成にすることもできる。
【0064】
2)加圧部材はローラ体に限られず、回動ベルト体にすることもできる。
【0065】
3)画像形成装置の像担持体は電子写真感光ドラムに限られず、静電記録誘電体や、中間転写ドラムやベルト等の中間転写体であってもよい。画像形成装置は転写方式に限られず、記録材として感光紙や静電記録紙等を用いた直接方式の装置であってもよい。
【0066】
4)本発明の加熱装置は実施態様の画像加熱定着装置としてばかりではなく、その他、例えば、画像を担持した記録材を加熱してつや等の表面性を改質する像加熱装置、仮定着処理する像加熱装置、シート状物を給送して乾燥処理・ラミネート処理・しわ取り熱プレス処理する等の加熱装置、インクジェットプリンタ等に用いられる乾燥用の加熱装置等として広く使用出来ることは勿論である。
【0067】
本発明の様々な例と実施例が示され説明されたが、当業者であれば、本発明の趣旨と範囲は本明細書内の特定の説明と図に限定されるのではなく、本願特許請求の範囲に全て述べられた様々の修正と変更に及ぶことが理解されるであろう。
【0068】
本発明の実施態様の例を以下に列挙する。
【0069】
〔実施態様1〕加熱部材と加圧部材との圧接部である加熱ニップ部に被加熱材を通紙して挟持搬送させて加熱する加熱装置において、加熱部材は、可撓性を有する金属製スリーブと、該金属製スリーブの外周端部近傍において、金属製スリーブ外周面に当接して金属製スリーブ端部が外周方向へ膨らむ事を規制する外周規制手段を有したフランジを有し、前記金属製スリーブが内周方向に異常変形しようとした時に、前記金属製スリーブの内周端部近傍において、金属製スリーブ内周面に当接し、前記金属製スリーブの異常変形を規制するスリーブ変形規制手段を前記フランジに設けた事を特徴とする加熱装置。
【0070】
〔実施態様2〕加熱体と、前記加熱体を固定支持する保持部材と、前記加熱体に対向圧接して、可撓性を有する金属製スリーブを介して、被加熱材を前記加熱体に密着させる加圧部材と、前記保持部材において、前記金属製スリーブの周方向に伸びた保持部材リブと、前記金属製スリーブの外周端部近傍において、金属製スリーブ外周面に当接して金属製スリーブ端部が外周方向へ膨らむ事を規制し、前記保持部材リブよりも径の大きい、外周規制手段を有したフランジと、を有し、前記金属製スリーブが内周方向に異常変形しようとした時に、前記金属製スリーブの内周端部近傍において、スリーブ内周面に当接し、前記金属製スリーブの異常変形を規制するスリーブ変形規制手段を前記定着フランジに設けた事を特徴とする加熱装置。
【0071】
〔実施態様3〕加熱体と、前記加熱体を固定支持する保持部材と、前記加熱体に対向圧接して、可撓性を有する金属製スリーブを介して、記録材を前記加熱体に密着させる加圧部材と、前記金属製スリーブの搬送方向上流側に位置し、記録材を定着手段のニップにガイドする定着入口ガイドと、前記金属製スリーブの外周端部近傍において、金属製スリーブ外周面に当接して金属製スリーブ端部が外周方向へ膨らむ事を規制する外周規制手段を有し、また、前記金属製スリーブのスラスト方向への移動を規制するスラスト方向規制手段と、を有し、前記定着入口ガイドに、前記フランジの外周規制手段の、特に記録材の搬送領域にかかる部位より、スラスト方向において被加熱材中心方向に位置した、被加熱材の装置への挿入を規制する挿入規制部位を設けた事を特徴とする加熱装置。
【0072】
〔実施態様4〕被加熱材が加熱処理すべき画像を担持した記録材である事を特徴とする実施態様1から3のいずれかに記載の加熱装置。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、加熱部材として金属製スリーブを用いた加熱装置について、記録材等の被加熱材のジャム処理時や斜行時に、金属製スリーブの破損を防止する加熱装置を構築する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置例の概略構成図加熱定着装置の断面図
【図2】定着装置の横断面模型図
【図3】定着装置の途中部分省略・一部切り欠き正面図
【図4】定着フランジの構造説明図
【図5】定着部材と定着フレームの嵌合関係説明図
【図6】ジャム処理時の説明図
【図7】第二実施形態における定着入口ガイド側から見た定着装置の一方端側の斜視図
【図8】定着装置の平面図
【図9】特徴点の説明図
【符号の説明】
10・・定着部材、11・・加熱用ヒータ、12・・フィルムガイド、13・・金属製スリーブ、15・・定着フランジ、20・・加圧ローラ、24・・定着入口ガイド、P・・記録材

Claims (1)

  1. 加熱部材と加圧部材との圧接部である加熱ニップ部に被加熱材を通紙して挟持搬送させて加熱する加熱装置において、
    加熱部材は、可撓性を有する金属製スリーブと、該金属製スリーブの外周端部近傍において、金属製スリーブ外周面に当接して金属製スリーブ端部が外周方向へ膨らむ事を規制する外周規制手段を有したフランジを有し、
    前記金属製スリーブが内周方向に異常変形しようとした時に、前記金属製スリーブの内周端部近傍において、金属製スリーブ内周面に当接し、前記金属製スリーブの異常変形を規制するスリーブ変形規制手段を前記フランジに設けた事を特徴とする加熱装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102135748A (zh) * 2010-01-26 2011-07-27 株式会社理光 定影装置以及图像形成装置
JP2012118488A (ja) * 2010-11-12 2012-06-21 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2013195736A (ja) * 2012-03-21 2013-09-30 Fuji Xerox Co Ltd 定着装置

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