JP2016224253A - 定着装置 - Google Patents

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西田 聡
Satoshi Nishida
聡 西田
敢 竹田
Kan Takeda
敢 竹田
隆徳 三谷
Takanori Mitani
隆徳 三谷
彰道 鈴木
Akimichi Suzuki
彰道 鈴木
七瀧 秀夫
Hideo Nanataki
秀夫 七瀧
一洋 道田
Kazuhiro Michida
一洋 道田
康人 南島
Yasuto Minamishima
康人 南島
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Abstract

【課題】 外部加熱方式の定着装置において、複数の小サイズ記録材を連続的に定着処理すると非通紙部昇温が生じるという課題がある。【解決手段】 ローラと、第1のフィルムと、基板と前記基板の上に形成された発熱抵抗体とを有し前記第1のフィルムの内面に接触し前記ローラと共に前記第1のフィルムを介して圧接部を形成するヒータと、を有する加熱ユニットと、第2のフィルムと、前記第2のフィルムの内面に接触し前記ローラと共に前記第2のフィルムを介してニップ部を形成するニップ部形成部材と、を有する加圧ユニットと、を備え、前記ニップ部トナー像が形成された記録材を搬送しながら加熱して前記トナー像を記録材に定着する定着装置において、前記ニップ部形成部材は前記第2のフィルムよりも熱伝導率が高く、前記ローラの母線方向において前記熱伝導部材の端部は、前記発熱抵抗体の端部と同じ位置もしくは前記発熱抵抗体の端部よりも外側にある。【選択図】 図7

Description

本発明は、電子写真方式の複写機、プリンター等の画像形成装置に搭載される定着装置に関する。
電子写真方式の複写機、プリンター等に搭載される定着装置として、外部加熱方式の装置が知られている(特許文献1)。この定着装置は、ローラと、ローラに接触する加熱ユニットと、ローラに接触してニップ部を形成する加圧ユニットと、を備える。ニップ部でトナー像が形成された記録材を搬送しながら加熱してトナー像を記録材に定着する。
ローラを用いて定着処理するので、記録材の凹凸に追従しやすく高グロスの画像を形成できるというメリットやローラの外表面を加熱するのでウォームアップ時間が短いなどのメリットがある。
特開2014−021210
しかしながら、外部加熱方式の定着装置においても複数の小サイズ記録材を連続的に定着処理すると非通紙部昇温が生じるという課題がある。
上記課題を解決するための本発明の実施態様の一つは、ローラと、筒状の第1のフィルムと、基板と前記基板の上に形成された発熱抵抗体とを有し前記第1のフィルムの内面に接触し前記ローラと共に前記第1のフィルムを介して圧接部を形成するヒータと、を有する加熱ユニットと、筒状の第2のフィルムと、前記第2のフィルムの内面に接触し前記ローラと共に前記第2のフィルムを介してニップ部を形成するニップ部形成部材と、を有する加圧ユニットと、を備え、前記ニップ部トナー像が形成された記録材を搬送しながら加熱して前記トナー像を記録材に定着する定着装置において、前記ニップ部形成部材は前記第2のフィルムよりも熱伝導率が高く、前記ローラの母線方向において前記熱伝導部材の端部は、前記発熱抵抗体の端部と同じ位置もしくは前記発熱抵抗体の端部よりも外側にあることを特徴とする。
外部加熱方式の定着装置において、非通紙部昇温を抑制することができる。
実施例1に係る画像形成装置の概略構成を表す断面図。 実施例1に係る定着装置の概略構成を表す断面図。 実施例1に係る定着装置の長手方向の概略構成を表す模式図。 実施例1に係るヒータの概略構成を表す断面図。 実施例1に係るヒータと通電制御系とを表す説明図。 加圧ユニット50端部の概略構成を表す模式図。 実施例1に係る定着装置の発熱抵抗体、定着ローラ、高熱伝導部の長手位置を表す模式図。 実験1における加熱フィルム、定着ローラ、加圧フィルムの表面温度の測定位置を表す模式図。 実験1の実験結果を表したグラフ。 実験1の装置3における定着ローラ、加圧フィルムの表面温度の長手プロファイルを表したグラフ。 実験1の装置5における定着ローラ、加圧フィルムの表面温度の長手プロファイルを表したグラフ。 実験2の実験結果のグラフ。 実験2における装置1の温度プロファイルを表したグラフ。 実施例2に係る定着装置の基板、発熱抵抗体、定着ローラ、芯金、高熱伝導部、側板の長手方向の位置を表す模式図。
〔実施例1〕
(1)画像形成装置
本実施例に係る画像形成装置について説明する。図1は本実施例にて用いた画像形成装置Pを示したもので、記録材Sの搬送経路3と、この搬送経路3に対して略鉛直方向へ略直線状に配列された4つの画像形成ステーション3Y、3M、3C、3Kと、を備えている。4つの画像形成ステーション3Y、3M、3C、3Kのうち、3Yはイエロー(以下Yと略記)色の画像を形成する画像形成ステーションである。3Mはマゼンタ(以下Mと略記)色の画像を形成する画像形成ステーションである。3Cはシアン(以下Cと略記)色の画像を形成する画像形成ステーションである。3Kはブラック(以下Kと略記)色の画像を形成する画像形成ステーションである。
各画像形成ステーション3Y、3M、3C、3Kは、像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下、感光体ドラムと記す)4Y、4M、4C、4Kと、帯電手段としての帯電ローラ5Y、5M、5C、5Kを有している。また、各画像形成ステーション3Y、3M、3C、3Kは、露光手段としての露光装置6と、現像手段としての現像装置7Y、7M、7C、7Kと、クリーニング手段としてのクリーニング装置8Y、8M、8C、8Kを有している。ビデオコントローラ30は、ホストコンピュータなどの外部装置(不図示)から画像情報を受信すると、制御手段31にプリント信号を送信し、画像形成動作が開始する。画像形成に際し、画像形成ステーション3Yでは感光体ドラム4Yが矢印方向に回転される。まず感光体ドラム4Yの外周面(表面)は帯電ローラ5Yにより一様に帯電され、その感光体ドラム4Y表面の帯電面に露光装置6により画像データに応じたレーザ光が照射されることによって露光され静電潜像が形成される。その潜像は現像装置7YによりYトナーを用いて顕像化されYトナー像となる。これにより、感光体ドラム4Y表面にYトナー像が形成される。画像形成ステーション3M、3C、3Kにおいても同様の画像形成プロセスが行なわれる。これにより、感光体ドラム4M表面にMトナー像が、感光体ドラム4C表面にCトナー像が、感光体ドラム4K表面にKトナー像が、それぞれ形成される。
画像形成ステーション3Y、3M、3C、3Kの配列方向に沿って設けられているエンドレスの中間転写ベルト9は、駆動ローラ9aと、従動ローラ9bと、従動ローラ9cとに張架されている。駆動ローラ9aは、図1中矢印方向に回転する。これにより、中間転写ベルト9は、各画像形成ステーション3Y、3M、3C、3Kに沿って100mm/secのスピードで回転移動される。この中間転写ベルト9の外周面(表面)には、中間転写ベルト9を挟んで感光体ドラム4Y、4M、4C、4Kと対向配置されている一次転写手段10Y、10M、10C、10Kにより、各色のトナー像が順次重ね転写される。これによって、中間転写ベルト9表面に4色のフルカラートナー像が形成される。
一次転写後に感光体ドラム4Y、4M、4C、4Kの表面に残った転写残トナーは、クリーニング装置8Y、8M、8C、8Kに設けられている不図示のクリーニングブレードにより除去される。これにより感光体ドラム4Y、4M、4C、4Kは次の画像形成に備える。
一方、画像形成装置Pの下部に設けられた給送カセット11に積載収納されている記録材Sは、給送ローラ12によって給送カセット11から一枚ずつ分離給送され、レジストローラ対13に給送される。レジストローラ対13は、給送された記録材Sを、中間転写ベルト9と二次転写ローラ14との間の転写ニップ部に送り出す。二次転写ローラ14は、中間転写ベルト9を挟んで従動ローラ9bと対向するように配置される。二次転写ローラ14には、記録材Sが転写ニップ部を通過する際に不図示の高圧電源からバイアスが印加される。これにより転写ニップ部を通過する記録材Sに中間転写ベルト9の表面からフルカラーのトナー像が二次転写される。そのトナーを担持した記録材Sは定着装置F1に搬送される。その記録材Sは、定着装置F1において加熱及び加圧され、そのトナー像が記録材S上に加熱定着される。そしてその記録材Sは、定着装置F1から画像形成装置(プリンター)Pの外部の排出トレイ15へ排出される。
二次転写後に中間転写ベルト9表面に残った転写残トナーは、中間転写ベルトクリーニング装置16により除去される。これにより中間転写ベルト9は次の画像形成に備える。
(2)定着装置
定着装置について説明する。以下の説明において、定着装置及びこれを構成する部材に関し、長手方向とは記録材の面において記録材搬送方向と直交する方向である。また、短手方向とは記録材の面において記録材搬送方向と平行な方向である。幅とは短手方向の寸法である。記録材に関し、長手幅とは記録材の面において記録材搬送方向と直交する方向の寸法である。図2は本実施例に係る定着装置F1の断面構成を模式的に表す図である。図3は本実施例に係る定着装置F1の長手概略構成を模式的に表す図である。図4は本実施例に係る定着装置F1に用いられるセラミックヒータ15の概略構成を模式的に表す断面図である。図5はセラミックヒータ15と通電制御系とを表す説明図である。 本実施例に示す定着装置F1は、外部加熱方式の定着装置である。定着装置F1は、定着ローラ30と、加熱ユニット10と、バックアップ部材としての加圧ユニット50と、を有している。定着ローラ30は、鉄、SUS、アルミニウム等の金属材料で形成された芯金30Aを有している。そしてこの芯金30Aの外側にシリコーンゴムなどを主成分とする弾性層30Bが形成され、この弾性層30Bの外側にPTFE、PFA又はFEPなどを主成分とする離型層30Cが形成されている。
本実施例の定着ローラ30の弾性層30Bは、複層構成となっており、芯金30Aの外側に、熱伝導率が低い断熱弾性層30D(第1の弾性層)が形成される。その断熱弾性層30Dの外側に、少なくとも1層の、断熱弾性層30Dよりも熱伝導率が高い高熱伝導弾性層30E(第2の弾性層)が形成されている。
高熱伝導弾性層30Eは、以下の方法により形成される。例えば、シリコーンゴム、あるいはフッ素ゴムなどに、粉末状の高熱伝導フィラーを10vol%〜50vol%混入させた層を断熱弾性層30Dの上に形成し、高熱伝導のソリッドゴム層とする。粉末状の高熱伝導フィラーは、熱伝導率が少なくとも10.0W/m・K以上の材料から成るものである。たとえば、AlN、グラファイト、アルミナ等の金属酸化物、カーボンナノチューブ、ダイアモンド、アルミ、チタン合金、銅合金等の金属、チッ化ホウ素、チッ化珪素、結晶性シリカ等の粉末状のフィラーである。尚、高熱伝導性を得られるものであれば、フィラーの材料の種類は問わず、また、フ
ィラーの形状はどのような形状のものであっても良い。
断熱弾性層30Dは、以下の方法により形成される。例えば、シリコーンゴムなどに、マイクロバルーンなどの中空フィラーなどを配合したバルーンゴム層、または、吸水性ポリマーが含有されたシリコーンゴム層、シリコーンゴムを水素発泡させたスポンジゴム層とする。熱容量、熱伝導性が低ければソリッドゴム層でも良い。断熱弾性層30Dの体積熱容量は、高熱伝導層30E以下が望ましい。
この定着ローラ30は、芯金30Aの長手方向の両端部が装置フレーム(不図示)の長手方向の両側の側板71に軸受72を介して回転可能に支持されている。側板71は、鉄などの高剛性の材料からなる板材である。
加圧ユニット50は、加圧回転体としての筒状の加圧フィルム(第2のフィルム)51と、加圧フィルム51を介して定着ローラ30と共にニップ部を形成するニップ部形成部材53、を有する。加熱ユニット50は、更にニップ部形成部材53を支持する支持部材としての加圧フィルムガイド52を有している。加圧フィルムガイド52は、所定の耐熱性材料を用いて横断面が略凹字形状になるように形成されている。そして加圧フィルムガイド52の長手方向の両端部が装置フレームの長手方向の両側の側板71に支持されている。そして、この加圧フィルムガイド52及びニップ部形成部材53に加圧フィルム51をルーズに外嵌させている。加圧フィルム51と、加圧フィルムガイド52、ニップ部形成部材53は、何れも長手方向に長い部材である。加圧フィルム51は、加圧フィルム51の内周長が加圧フィルムガイド52の外周長より所定長くなるように形成され、加圧フィルムガイド52に無張力にてルーズに外嵌されている。加圧フィルム51の層構成として、ポリイミドを主成分とする無端帯状のフィルム基層の外周面を、PFAを主成分とする無端帯状の表面層により被覆するという二層構造が採用されている。この加圧ユニット50は定着ローラ30の図2における下方で定着ローラ30と並列に配置されている。図6は、加圧フィルムガイド52の端部の模式図である。
加圧フィルムガイド52の端部に設けられた溝部で、側板71に挟持され、定着ローラ方向へ平行移動可能に支持される。加圧フィルムガイド52の長手方向の両端部を加圧バネ(不図示)によって定着ローラ30の母線方向と直交する方向へ付勢する。そして、加圧フィルムガイド52に支持されたニップ部形成部材53で加圧フィルム51を定着ローラ30表面に接触させる。これにより定着ローラ30の弾性層30Bがニップ部形成部材53と対応する位置で潰れて弾性変形し、定着ローラ30表面と加圧フィルム51の外周面(表面)とで所定幅の定着ニップ部N1が形成される。このようにして、定着ローラ30は加圧フィルム51と共に定着ニップ部N1を形成する。
加熱ユニット10は、加熱源としてのセラミックヒータ(以下、ヒータと記す)15と、加熱部材としての筒状の加熱フィルム(第1のフィルム)16と、加熱フィルムガイド19と、を有している。加熱フィルムガイド19は、所定の耐熱性材料を用いて横断面略凹字形状に形成されている。そして加熱フィルムガイド19の長手方向の両端部が装置フレームの長手方向両側の支持部材としての側板71に支持されている。加熱フィルムガイド19の側板71による支持方法は、加圧フィルムガイド52と同様である。ヒータ15は加熱フィルムガイド19の長手方向に沿って加熱フィルムガイド19に支持され、ヒータ15を支持させた加熱フィルムガイド19に加熱フィルム16をルーズに外嵌させている。ヒータ15と、加熱フィルム16と、加熱フィルムガイド19は、何れも長手方向に長い部材である。
ヒータ15は、アルミナ、窒化アルミ等のセラミックを主成分とする薄板状の基板15Aを有している。この基板15Aの加熱フィルム16側の基板面には、銀、パラジウム等を主成分とした発熱抵抗体15Bが基板15Aの長手方向に沿って設けられている。また、この基板面には、ガラス又はフッ素樹脂、ポリイミド等の耐熱樹脂を主成分とする保護層15Cが発熱抵抗体15Bを覆うように設けられている。
加熱フィルム16は、加熱フィルム16の内周長が加熱フィルムガイド19の外周長より所定長だけ長くなるように形成され、加熱フィルムガイド19に無張力にてルーズに外嵌されている。加熱フィルム16の層構成として、ポリイミドを主成分とする無端帯状のフィルム基層の外周面を、PFAを主成分とする無端帯状の表面層により被覆するという二層構造が採用されている。この加熱ユニット10は定着ローラ30の図2における上方で定着ローラ30と並列に配置されている。
加熱フィルムガイド19の長手方向の両端部を加圧バネ(不図示)によって定着ローラ30の母線方向と直交する方向へ付勢する。そして、ヒータ15の保護層15Cと加熱フィルムガイド19の外表面で加熱フィルム16を定着ローラ30の外周面に接触させる。これにより定着ローラ30の弾性層30Bがヒータ15の保護層15Cの外表面と対応する位置で潰れて弾性変形し、定着ローラ30の表面と加熱フィルム16の外周面(表面)とで所定幅の加熱ニップ部N2(圧接部)が形成される。このようにして、定着ローラ30は加熱フィルムガイド19およびヒータ15と共に加熱フィルム16を介して加熱ニップ部N2を形成する。
図2及び図5を参照して、定着装置F1の加熱定着動作を説明する。制御部としてのCCPU23は、プリント指令に応じて実行される画像形成シーケンスに従い駆動源としての駆動モータ(不図示)を回転駆動する。この駆動モータの出力軸の回転は所定のギア列(不図示)を介して定着ローラ30の芯金30Aに伝達される。これにより定着ローラ30は矢印方向へ所定の周速度(プロセススピード)で回転する。定着ローラ30の回転駆動は、定着ニップ部N1において定着ローラ30表面と加圧フィルム51表面との間に生じる摩擦力によって加圧フィルム51に伝達される。これにより加圧フィルム51は加圧フィルム51の内周面(内面)が加圧フィルムホルダ52に接触しながら定着ローラ30の回転に追従して矢印方向へ回転する。また、定着ローラ30の回転駆動は加熱ニップ部N2において定着ローラ30表面と加熱フィルム16表面との間に生じる摩擦力によって加熱フィルム16に伝達される。これにより加熱フィルム16は加熱フィルム16の内周面(内面)がヒータ15の保護層15Cの外表面と接触しながら定着ローラ30の回転に追従して矢印方向へ回転する。また、CPU23は、画像形成シーケンスに従い通電制御部としてのトライアック20をオンする。トライアック20はAC電源21から印加される電力を制御しヒータ15の発熱抵抗体15Bへの通電を開始する。この通電により発熱抵抗体15Bが発熱してヒータ15は急速に昇温し加熱フィルム16を加熱する。ヒータ15の温度は基板15Aの加熱フィルムガイド19側の基板面に設けられた温度検知部材としてのサーミスタ18により検知される。CPU23は、サーミスタ18からの出力信号(温度検知信号)をA/D変換回路22を介して取り込み、この出力信号に基づいてヒータ15を所定の定着温度(目標温度)に維持するようにトライアック20を制御する。これによりヒータ15は所定の温度に温調される。
回転動作している定着ローラ30表面は、加熱ニップ部N2でヒータ15上の発熱抵抗体15Bにより加熱フィルム16を介して加熱される。これにより定着ローラ30表面には記録材Sが担持する未定着のトナー像Tを定着ニップ部N1で加熱定着するために必要十分な熱量が与えられる。駆動モータを回転駆動し、かつヒータ15を温調している状態において、未定着のトナー像Tを担持した記録材Sがトナー像担持面を上向きにして定着ニップ部N1に導入される。この記録材Sは定着ニップ部N1で定着ローラ30表面と加圧フィルム51表面とにより挟持されその状態に搬送(挟持搬送)される。この搬送過程においてトナー像Tが定着ローラ30表面で加熱されて溶融すると共にこの溶融したトナー像Tに定着ニップ部N1によるニップ圧が印加され、これによりトナー像Tは記録材Sの面上に加熱定着される。
図7は、本実施例に係る定着装置F1の発熱抵抗体15B、定着ローラ30、ニップ部形成部材53に設けられた高熱伝導部53Aの長手寸法を模式的に表す図である。本実施例では、ニップ部形成部材53は、ヒータ15及び定着部材30(弾性層30B)よりも熱伝導率が高い高熱伝導部53Aを備える。そして、高熱伝導部53Aの長手方向の長さは、発熱抵抗体15Bの長さよりも長い。つまり、高熱伝導部53Aの長手方向の端部は、発熱抵抗体15Bの端部よりも外側にある。高熱伝導部53Aは、例えば、アルミニウム、銅などの金属や、アルミナ、窒化アルミニウムなどのセラミック部材、グラファイトなどの炭素系材料、カーボンファイバーなど高熱伝導フィラーを配合したモールド部品などを主材料としている。また、本実施例は、長手方向において、高熱伝導部53Aの端部は、定着ローラ30の弾性層30Bの端部よりも外側にある。更に、長手方向に関し発熱抵抗体15Bの端部は、定着ローラ30の弾性層30Bの端部よりも内側にある。更に、発熱抵抗体15Bは、定着ニップ部N1で搬送可能な最大サイズの記録材S(以後、最大サイズ記録材と呼ぶ)のトナー印字可能領域(画像形成領域)のよりも広くなるよう構成されるのが望ましい。定着ローラ30の長手幅は、発熱抵抗体15Bよりも広くなるように構成されるのが望ましい。
尚、ニップ部形成部材53は、高熱伝導な材料のみで構成し、全体を高熱伝導部53Aとしても良いし、高熱伝導部53Aと熱伝導率が低い他の部材と組み合わせて構成しても良い。また、高熱伝導部53Aの長手方向の端部は、発熱抵抗体15Bの端部と同じ位置であっても良い。
本実施例における定着装置F1は、最大サイズ記録材での記録材端部の定着性の悪化を抑制しつつ小サイズ記録材の連続通紙における非通紙部昇温を抑制する事ができる。この非通紙部昇温について説明する。小サイズ記録材が定着装置F1に通紙された場合、定着装置F1の長手方向の領域は、記録材Sが通過する通紙部と、記録材Sが通過しまい非通紙部と、の2つに分けられる。非通紙部では、発熱抵抗体15Bから定着ローラ30表面に伝えられた熱が、記録材Sに与えられず、余った熱は加圧フィルム51と、定着ローラ30表面の温度を上昇させる。各部材の通紙部と非通紙部の温度差は、記録材Sが通紙される定着ニップN1に直接接する定着ローラ30や加圧ユニット50で最も大きくなる。本実施例の定着装置F1は、最も温度差が生じる加圧ユニット50内の定着ニップN1近傍に、高熱伝導部53Aを備える。この高熱伝導部53Aによって、定着ニップN1近傍の長手方向の熱伝導を向上させる。更に、本実施例においては、長手方向に関し高熱伝導部53Aの長さを発熱抵抗体15Bのよりも長くしている。この構成によって、非通紙部に伝熱された熱は高熱伝導部53A介して通紙部に伝わり、その熱が加圧フィルム51を介して記録材Sの裏面に伝わりトナー像を加熱するために有効利用される。
(実験1)
本実施例における画像形成装置および定着装置F1で、非通紙部昇温に対する効果を確認する実験を行った。ニップ部形成部材53の高熱伝導部53Aの長手方向の幅を216mmから232mmまで、4mm間隔で変えた装置1から装置5を用意し、実験1に使用した。ニップ部形成部材53の中央部に、高熱伝導部53Aを備え、両端部には、低熱伝導部53Bを継ぎ足して、長手方向の長さが合計232mmであるニップ部形成部材53と、長手方向の全域(232mm)が高熱伝導部53Aであるニップ部形成部材と、を用いている。ニップ部形成部材53の厚みは1.0mm、短手幅9.0mmである。高熱伝導部53Aは、アルミニウムA1000製で、熱伝導率は200W/mKである。低熱伝導部53Bは、PPS樹脂製で、熱伝導率0.2W/mKである。定着ローラ30は、断熱弾性層30Dの熱伝導率0.15W/mK、高熱伝導弾性層30Eの熱伝導率1.5W/mK、外径φ20mm、長手幅は226mmである。ヒータ15は、基板15Aがアルミナ製で、熱伝導率25W/mK、短手幅7.0mm、厚み1.0mmである。発熱抵抗体15Bの長さを224mmとした。発熱抵抗体15B、定着ローラ30、高熱伝導部53Aは記録材Sの搬送基準に対して左右で対称形状になるように構成されている。実験を行った定着装置F1の各部材の長手幅を、表1に示す。
Figure 2016224253
ヒータ15と、ニップ部形成部材53の熱伝導率は、レーザーフラッシュ法熱物性測定装置LFA−502(京都電子工業製)により熱拡散率と比熱を測定し、電子天秤精密比重計(アズワン)で密度を測定し、熱拡散率と比熱と比重より計算した。定着ローラの熱伝導率は、QTM−500(京都電子工業株式会社)を用いた。実験に用いた画像形成装置のプロセススピードは100mm/sで、先行する記録材Sと次の記録材Sの間隔(紙間)は30mmである。ヒータ15の温調温度は200℃である。実験には、一般的なLBP印刷用紙、坪量80g/m、A4(幅210mm縦297mm)サイズ紙を用いた。LBP印刷用紙にE文字を印字率5%で形成した画像で、100毎連続でプリントを行い、100枚目プリント直後の加熱フィルム16、定着ローラ30、加圧フィルム51の表面温度をサーモビューアで確認した。
図8は、加熱フィルム16、定着ローラ30、加圧フィルム51の表面温度の測定位置を表した模式図である。加熱フィルム16、定着ローラ30、加圧フィルム51の表面温度として、図7におけるXh、Xf、Xp軸上の温度を測定した。実験結果をまとめたグラフを図9に示す。縦軸は、非通紙部での定着ローラ30表面温度で、Xf軸上で測定した温度の中での最高温度である。横軸は、高熱伝導部53Aの長手幅である。
高熱伝導部53Aの長手方向の長さが、発熱抵抗体15Bの長さ(224mm)よりも長い装置1〜3の結果と比較して、発熱抵抗体15Bの長さよりも短い装置4、5の結果は、非通紙部の定着ローラ30表面の最高温度が高くなった。シリコーンゴムを主成分とする定着ローラ30の弾性層30Bの連続使用可能温度は230℃である。この温度を超えると、シリコーンゴムが劣化する可能性がある。比較例の装置4、5では、非通紙部の定着ローラ30表面の温度が230℃を超えた。
装置3における、100枚目プリント直後の定着ローラ30、加圧フィルム51の表面温度の長手プロファイルを図10に示す。縦軸は、定着ローラ30、加圧フィルム51の表面温度である。横軸は、定着ローラ30、加圧フィルム51の長手方向の位置である。非通紙部では、加圧フィルム51と、定着ローラ30表面の温度が高い。発熱抵抗体15Bから定着ローラ30表面に伝えられた熱が、記録材Sに与えられないためである。装置3では、加圧フィルム51の表面温度の高い領域が、記録材Sの非通紙部から通紙部にわたって広がっている。発熱抵抗体15Bから定着ローラ30の非通紙部に伝えられた熱が、加圧フィルム51内部にあるニップ部形成部材53の高熱伝導部53Aに吸収され、高熱伝導部材53Aの高い熱伝導によって通紙部まで拡散していることがわかる。この効果で、非通紙部の定着ローラ30の温度は、装置4、5に比べて低くなっている。
次に、装置5における、100枚目プリント直後の定着ローラ30、加圧フィルム51の表面温度の長手プロファイルを図11に示す。縦軸は、定着ローラ30、加圧フィルム51の表面温度である。横軸は、定着ローラ30、加圧フィルム51の長手方向の位置である。
装置5は、非通紙部で、高熱伝導部53Aが無い領域での定着ローラ30と加圧フィルム51の表面温度が高くなり、定着ローラ30の表面温度が連続で使用できる上限温度230℃を超えた。発熱抵抗体15Bの長さが高熱伝導部53Aよりも長いため、発熱抵抗体15Bから定着ローラ30の非通紙部に伝えられた熱の一部が、高熱伝導部53Aに吸収されないためである。
(実験2)
加熱ユニット10、加圧ユニット50、定着ローラ30は、装置フレームの側板71へ支持されている。各部材端部から側板71へ熱が逃げる為、各部材端部の温度は、中央部に比べて低下しやすい。加圧ユニット50内に高熱伝導部材53Aを設けることによる定着装置の長手方向の端部における定着性へ影響を確認した。実験1と同様の画像形成装置で、定着装置の長手方向の端部の定着性を確認した。装置1〜3は、実施例としての画像形成装置である。装置4、5は、比較例としての画像形成装置である。実験には、一般的なLBP印刷用紙、坪量75g/m、LTR(幅216mm縦279mm)サイズ紙を用いた。定着性の評価画像は、マゼンタトナー印字量50%のハーフトーン全面画像を記録材端部からの余白設定を5mmで形成した。トナー画像域の幅は206mmである。定着装置の長手方向の端部の定着性が悪化しやすい条件として、10枚連続でプリントし、定着装置が暖まった後に、5分間待機した後、1枚プリントした画像で評価した。プリント後、待機し、再度プリントする間欠プリント時に、定着装置の長手方向の端部の温度が低下しやすく、定着性が不足しやすい。定着装置F1が加熱定着動作を行い、待機状態に入ると、加熱定着動作時に温度が上昇した各部材の温度が低下し始める。その際、長手方向に関し各部材の端部の方が中央部よりも温度が下がりやすいため、各部材の中央部と端部との間で温度差が生じる。この温度差が大きい状態でプリントを行うと、定着装置中央部に比べて、端部の定着性が低下する。
プリントしたハーフトーン画像の濃度を、Xrite(Xrite社500 series)で測定し、300gの荷重をかけたシルボン紙で5往復して擦り、擦る前と擦った後の濃度の低下率を測定する試験を行った。評価位置は、記録材の先端より150mmの位置で、記録材左端部より10mm内側の位置と、記録材右端部より10mm内側の位置の値の平均値である。
定着性能が低いと、濃度低下率が高くなり、ユーザーがプリント画像を指で触ったり、プリント紙を束ねたりする際に、画像欠損につながる可能性がある。目標は25%以下である。実験2の実験結果のグラフを図12に示す。グラフの縦軸は、濃度低下率である。横軸は、横軸は、高熱伝導部53Aの長手方向の幅である。記録材の中央部に比べて、記録材の端部の濃度低下率は高くなった。
ニップ部形成部材53の高熱伝導部53Aの長手方向の長さが長い方が、記録材の端部の濃度低下率は若干高くなった。ただし、高熱伝導部53Aの長手方向の長さの濃度低下率への影響は小さく、装置1〜5で目標の濃度低下率を満足する事ができた。装置1で、定着装置F1に、定着性評価用の記録材Sが通紙される直前の加熱フィルム16、定着ローラ30、加圧フィルム51の表面温度をサーモビューアで観察した。
実験2における装置1の温度プロファイルを図13に示す。縦軸は、加熱フィルム16、定着ローラ30、加圧フィルム51の表面温度である。横軸は、加熱フィルム16、定着ローラ30、加圧フィルム51の長手方向位置である。
各部材の表面温度は、長手方向における中央部よりも端部の方が下がっている。中央部と、端部と、表面温度の差は、加圧フィルム51、定着ローラ30に比べて、加熱フィルム16が大きい。加熱ユニット10及び内部のヒータ15、定着ローラ30、加圧ユニット50及び内部のニップ部形成部材53は、長手方向端部で側板71に支持されている。実験2における5分間待機時に、各部材端部から側板71など周辺部品へ熱が逃げ、各部材端部の温度が低下する。加熱フィルム16の長手端部の温度が最も低下していることから、加熱ユニット10から、側板71へ最も熱が逃げている事がわかる。
物体間の伝熱量は、熱伝導率と温度差に比例する。加熱ユニット10内の発熱抵抗体15Bを備えたヒータ15が、最も高い温度となる部材であるため、ヒータ15および加熱ユニット10から側板71に対して最も多くの熱が逃げている。ヒータ15よりも、高熱伝導部材53Aが長手方向の熱伝導率が高いが、高熱伝導部材53Aの温度は低い為、側板71へ逃げていく熱量は少ない。高熱伝導部材53Aの長手方向の幅を広くする事で側板71へ熱が逃げやすくなるが、影響は小さい。
本実験により、本実施例の定着装置F1は、最大サイズ記録材での記録材の端部の定着性を悪化させる事なく、小サイズ記録材の連続通紙における非通紙部昇温を良化させる事ができることがわかった。
以上、説明したように、本実施例における定着装置F1は、最大サイズ記録材での記録材端部の定着性の悪化を抑制しつつ、小サイズ記録材の連続通紙における非通紙部昇温を良化させる事ができる。
〔実施例2〕
(1)本実施の形態の詳細説明
本実施例が適用される画像形成装置の基本構成は、実施例1のものと同じであるため、実施例1のものと同一もしくは相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付し、詳しい説明は省略する。
(実施例2の課題)
定着装置F1の長手方向の端部は中央部よりも装置の外部に近く放熱量が多いので温度が低下しやすく記録材の端部における定着性が悪化する場合がある。長手方向に関し記録材の搬送基準又は発熱抵抗体15Bの中央に対して、定着装置F1の側板71などの位置が非対称であると、端部における熱の逃げる量も両端部で異なる。一方の端部の定着性が他方の端部よりも悪化しやすくなり、定着不良や光沢ムラが発生する場合がある。尚、ここで言う記録材の搬送基準は、記録材を装置で搬送するときに記録材の幅方向の中央を合わせる基準位置である。
記録材Sは、定着装置F1の長手方向の中央を搬送基準に設定することが望ましく、ヒータ15の発熱抵抗体15Bも、定着装置F1の長手方向における発熱領域の中央に対して対称に設けることが望ましい。しかしながら、それは装置のレイアウトの制約から難しい場合がある。
図14は、本実施例の定着装置F1の各部材の長手位置を説明する概略模式図である。
ただし、加熱フィルムガイド19、加圧フィルムガイド52、定着ローラ軸受71などは省略している。本実施例の定着装置F1においては、加熱ユニット10、加圧ユニット50、定着ローラ30は、装置フレームの側板71(支持部)において支持されている。
本実施例の定着装置F1は、ヒータ15及び定着部材30よりも熱伝導率が高い高熱伝導部53Aが設けられたニップ部形成部材53を用いる。また、搬送基準から加圧ユニット10の長手方向の一端の支持部(第1の支持部)である側板71までの距離が、搬送基準から加圧ユニット10の他端の支持部(第2の支持部)である側板71までの距離よりも長い定着装置である。高熱伝導部53は、搬送基準から側板71までの距離が長い側の方が短い側よりも搬送基準から熱伝導部53Aの端部までの長さが長い。つまり、高熱伝導部53Aは、搬送基準に対して左右で非対称な形状である。
また、本実施例の定着装置F1において、ヒータ15も、長手方向に関し搬送基準に対して左右で非対称な形状である。ヒータ15は、長手方向において、搬送基準から側板71までの距離が長い側の方が短い側よりも、搬送基準からヒータ15の端部までの長さが長い構成である。
また、本実施例の定着装置F1において、定着ローラ30は、芯金30Aの長手方向の両端部が側板71に軸受72を介して、支持されている。芯金30Aの一端に駆動源(非図示)からの駆動を定着ローラ30に伝達するための駆動部材(非図示)が設けられる。芯金30Aは、長手方向において、搬送基準から端部までの長さが左右で異なる。長手方向に関し搬送基準から側板71までの距離が長い側の方が短い側よりも、搬送基準から芯金30Aの端部までの長さが長い構成である。一般的に、物体間の熱伝導は、温度差と熱伝導率に比例し、距離に反比例する。加圧ユニット10を含む各定着部材を両端部で支持する側板71と、記録材の端部までの距離が左右で異なる定着装置F1においては、定着装置F1の端部における加圧ユニット10から側板71への逃げる熱量が異なる。よって、記録材Sの端部における定着性に左右差が生じる場合がある。
本実施例の定着装置F1は、搬送基準から側板71までの距離が長い側の方が短い側よりも、搬送基準から高熱伝導部材53Aの端部までの長さが長い構成である。つまり、本実施例は、搬送基準から側板71(第1の支持部)までの距離が搬送基準から側板71(第2の支持部)までの距離よりも長い。更に、搬送基準から高熱伝導部53A(ニップ部形成部材53)の側板71(第1の支持部)に近い側の端部までの距離は、搬送基準から高熱伝導部53A(ニップ部形成部材)の側板71(第2の支持部)に近い側の端部までの距離よりも長い。長手方向に関し高熱伝導部53Aの端部から側板71までの距離が長い場合、記録材Sの端部から側板71までのルートの平均的な熱伝導率が高くなる。従って、加圧ユニット50から側板71へ伝わる熱量が増える。長手方向に関し記録材の端部から側板71までの距離が長く、記録材の熱が側板71に伝わりにくい側の高熱伝導部53Aを延長することで、加圧ユニット50から側板71へ伝わる熱量を左右で均等に近づけることができる。
(実験3)
本実施例にて用いた画像形成装置および定着装置F1で、定着装置の長手方向の端部の定着性を確認した。実験を行った定着装置F1の各部材の長手方向の記録材Sの搬送基準からの距離を、表2に示す。
Figure 2016224253
実験3に用いたニップ部形成部材53の高熱伝導部53AはアルミニウムA1000製で形成され、熱伝導率は200W/mK、厚み1.0mm、短手方向の幅9.0mmである。定着ローラ30は、断熱弾性層30Dの熱伝導率0.15W/mK、高熱伝導弾性層30Eの熱伝導率1.5W/mK、外径φ20mmである。ヒータ15は基板15Aがアルミナ製で、熱伝導率25W/mK、短手幅7.0mm、厚み1.0mmである。
実験に用いた画像形成装置のプロセススピードは100mm/sで、先行する記録材Sと次の記録材Sの間隔(紙間)は30mmである。ヒータ15の温調温度は200℃である。実験には、一般的なLBP印刷用紙、坪量75g/m、LTR(幅216mm縦279mm)サイズ紙を用いた。定着性の評価画像は、マゼンタトナー印字量50%のハーフトーン全面画像を記録材端部からの余白設定を5mmで形成した。トナー画像域の幅は206mmである。画像の長手方向の端部の定着性が悪化しやすい条件として、10枚連続でプリントし、定着装置が暖まった後に、5分間待機した後、1枚プリントした画像で評価した。プリントしたハーフトーン画像の濃度を、Xrite(Xrite社500 series)で測定し、300gの荷重をかけたシルボン紙で5往復して擦り、擦る前と擦った後の濃度の低下率を測定する実験を行った。評価位置は、記録材の搬送方向において記録材の搬送方向の先端より150mmの位置で、記録材の搬送方向に直交する方向において記録材の駆動側、非駆動側の端部から10mmの位置である。実験結果は、記録材の非駆動側の端部が14.4%で、駆動側の端部が14.8%であり、記録材の両端部の定着性を同等にする事ができた。
以上、本実施例によると、本実施例の定着装置は、加圧ユニット50の左右の端部から加熱ユニットの支持部へ伝わる熱量を均等に近づけることで、記録材の端部における定着性の悪化を抑制することができる。

Claims (8)

  1. ローラと、
    筒状の第1のフィルムと、基板と前記基板の上に形成された発熱抵抗体とを有し前記第1のフィルムの内面に接触し前記ローラと共に前記第1のフィルムを介して圧接部を形成するヒータと、を有する加熱ユニットと、
    筒状の第2のフィルムと、前記第2のフィルムの内面に接触し前記ローラと共に前記第2のフィルムを介してニップ部を形成するニップ部形成部材と、を有する加圧ユニットと、
    を備え、前記ニップ部でトナー像が形成された記録材を搬送しながら加熱して前記トナー像を記録材に定着する定着装置において、
    前記ニップ部形成部材は前記第2のフィルムよりも熱伝導率が高く、前記ローラの母線方向において前記熱伝導部材の端部は、前記発熱抵抗体の端部と同じ位置もしくは前記発熱抵抗体の端部よりも外側にあることを特徴とする定着装置。
  2. 前記ニップ部形成部材の熱伝導率は、前記基板の熱伝導率よりも高いことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記第2のフィルムは樹脂で形成され、前記ニップ部形成部材は、金属で形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記ローラは、芯金と、前記芯金の外側に形成された弾性層と、を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 前記母線方向において、前記ニップ部形成部材の端部は、前記弾性層の端部よりも外側にあることを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  6. 前記母線方向において、前記発熱抵抗体の端部は、前記弾性層の端部よりも内側にあることを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  7. 前記弾性層は、第1のゴム層と、前記第1のゴム層の外側に形成され前記第1のゴム層よりも熱伝導率の高い第2のゴム層と、を有することを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の定着装置。
  8. 前記母線方向において、前記ローラの一端を支持する第1の支持部と、前記ローラの他端を支持する第2の支持部と、を有し、
    前記ニップ部における記録材の搬送基準から前記第1の支持部までの距離は、前記搬送基準から前記第2の支持部までの距離よりも長く、
    前記搬送基準から前記ニップ部形成部材の前記第1の支持部に近い側の端部までの距離は、前記搬送基準から前記ニップ部形成部材の前記第2の支持部に近い側の端部までの距離よりも長いことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の定着装置。
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