JP2002299008A - 加熱ロール及びそれを用いた定着装置 - Google Patents

加熱ロール及びそれを用いた定着装置

Info

Publication number
JP2002299008A
JP2002299008A JP2001103720A JP2001103720A JP2002299008A JP 2002299008 A JP2002299008 A JP 2002299008A JP 2001103720 A JP2001103720 A JP 2001103720A JP 2001103720 A JP2001103720 A JP 2001103720A JP 2002299008 A JP2002299008 A JP 2002299008A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating
roll
heating roll
heating means
fixing device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001103720A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Endo
淳 遠藤
Takashi Ohashi
孝 大橋
Yumiko Konuma
由美子 小沼
Noriyuki Miyoshi
則行 三好
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2001103720A priority Critical patent/JP2002299008A/ja
Publication of JP2002299008A publication Critical patent/JP2002299008A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Control Of Resistance Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の加熱手段を備える加熱ロールを使用し
ても、加熱ロールの全周をできるだけ均一に加熱するこ
とができ、定着むらの発生を防止することができる加熱
ロール及び定着装置を提供する。 【解決手段】 加熱ロール本体と、当該加熱ロール本体
内部に設けられる複数の加熱手段とを備える加熱ロール
において、当該複数の加熱手段のうち最も発熱量の大き
い加熱手段は、他の加熱手段よりも当該加熱ロール本体
中心に近い位置に設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像形成装置の定着
装置に関し、より詳しくは、定着装置の加熱ロール内の
加熱手段の配置に係る。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子写真方式を利用した複写
機、プリンタ等の画像形成装置が広く知られている。こ
のような画像形成装置では、記録媒体上に形成されたト
ナー画像を定着装置により熱と圧力との作用により定着
し、最終的なトナー永久像を得ている。そして、定着装
置の構成としては、例えば、互いに圧接して回転する加
熱ロールと加圧ロールとにより構成し、これらのロール
のニップ領域内に記録媒体を通過させるより定着を行っ
ている。
【0003】加熱ロールの内部にはヒータが設けられる
が、温度制御を容易にするために、内部のヒータを複数
設ける構成のものも提案されている。例えば、特開平1
0−333487号公報には、加熱ロール内部に2以上
のヒータを設け、加熱ロールを定着可能温度に上げると
きには、そのすべてのヒータを用い、定着可能温度に制
御するときには、その一部のヒータを用いる画像形成装
置(定着装置)が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、加熱ロールの
内部に複数のヒータを設ける場合には、加熱ロールの回
転軸部分に複数のヒータを設けることは不可能であり、
加熱ロールの内部にある程度偏って設けざるを得ない。
また、各ヒータから発せられる赤外線は、等しく加熱ロ
ール(の内壁)へ到達することなく、その一部は他のヒ
ータにより遮られてしまう。したがって、加熱ロールの
回転方向全周を均一に加熱することが困難であり、その
結果、定着むらが生じるおそれがある。
【0005】本発明は、このような技術的な課題に鑑み
てなされたものであり、その目的は、複数の加熱手段を
備える加熱ロールを使用しても、加熱ロールの全周をで
きるだけ均一に加熱することができ、定着むらの発生を
防止することができる加熱ロール及び定着装置を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】第一に本発明は、加熱ロ
ール中心から加熱ロール内の各加熱手段までの距離を各
加熱手段の発熱量に応じて規定するものである。すなわ
ち、本発明は、加熱ロール本体と、当該加熱ロール本体
内部に設けられる複数の加熱手段とを備える加熱ロール
において、当該複数の加熱手段のうち最も発熱量の大き
い加熱手段は、他の加熱手段よりも当該加熱ロール本体
中心に近い位置に設けられるものである。図1は、この
発明の概念を説明するものである。同図中には、加熱手
段1と加熱手段2とが加熱ロール本体内部に設けられて
おり、加熱手段1は加熱手段2よりもその発熱量が大き
い。そして、加熱手段1の回転軸中心CRと加熱手段1の
断面中心CH(1)との距離CD(1)と、加熱手段1の回転
軸中心CRと加熱手段2の断面中心CH(2)との距離CD(2)
とを比較すると、両距離の間にはCD(1)<CD(2)の関係が
存在する。より好ましくは、13.2×CD(1)<CD(2)の
関係が存在してもよい。
【0007】このように加熱ロールを構成することで、
より発熱量の(最も)大きい加熱手段1がより加熱ロー
ルの中心CR近くに存在するため、加熱手段1と加熱ロー
ル内壁との距離が略等しくなり、加熱ロールの回転方向
全周を均一に加熱するのに資する。
【0008】なお、図1においては、加熱手段は合計2
つ存在する場合を説明したが、これに限らず3個以上存
在するものでも良い。その場合、加熱ロールの回転軸中
心CRと他のいずれかの加熱手段iの断面中心CH(i)との
距離CD(i)は、CD(1)<CD(i)を満たすものであり(iは
3以上の自然数)、より好ましくは、13.2×CD(1)
<CD(i)の関係が存在してもよい。
【0009】ところで、発熱量の最も大きい加熱手段の
発熱量をW(MAX)、同時に点灯することがある全ての加
熱手段の発熱量をW(ALL)とすると、他の加熱手段の総
発熱量W(R)は、W(R)=W(ALL)−W(MAX)となる。
ここで、発熱量の最も大きい加熱手段と他の加熱手段と
の発熱量の差が大きければ、加熱ロールの回転方向全周
を均一に加熱するのに有効である。したがって、W(R)
<W(MAX)の関係が存在することが好ましく、さらに
2.1W(R)<W(MAX)の関係が存在することがより好
ましい。
【0010】発熱量の最も大きい発熱手段は、加熱ロー
ルの回転軸中心CRに近いほど、加熱ロールの回転方向全
周を均一に加熱するのに有効である。したがって、図2
に示す斜線部分、つまり加熱ロールの回転軸中心CRを中
心として半径CD(1:MAX)で示す円の内部に、最も発熱
量の大きい加熱手段の中心が存在してることが好まし
い。この斜線部分の領域を規定する半径CD(1:MAX)
は、加熱ロールの内径をR〔mm〕として、CD(1:MA
X)=[1−{W(MAX)/W(ALL)}]×R〔mm〕とする
ことができる。これは、最も発熱量の大きい加熱手段の
発熱量W(MAX)が全体の発熱量W(ALL)に占める割合が大き
いほど、より加熱ロールの中心側に存在するのが好まし
いことを示している。
【0011】第二に、本発明はニップ領域から加熱ロー
ル内の各加熱手段までの距離を各加熱手段の発熱量に応
じて調整するものである。すなわち本発明は、前記最も
発熱量の大きい加熱手段が、前記他の加熱手段の少なく
とも一つよりも前記加熱ロールと前記定着回転体とのニ
ップ領域から離れた位置に存在するものである。換言す
れば、前記他の加熱手段の少なくとも一つは、前記最も
発熱量の大きい加熱手段よりもニップ領域に近い位置に
存在する。前記最も発熱量の大きい加熱手段が、前記他
のすべての加熱手段よりも前記加熱ロールと前記定着回
転体とのニップ領域から離れた位置に存在するものでも
よい。換言すれば、前記他のすべての加熱手段は、前記
最も発熱量の大きい加熱手段よりもニップ領域に近い位
置に存在するものでもよい。
【0012】図3は、この発明の概念を説明するもので
ある。同図中には、加熱手段1と加熱手段2とが加熱ロ
ール内部に設けられており、加熱手段1は加熱手段2よ
りもその発熱量が大きい。そして、加熱ロールと定着回
転体とのニップ領域の回転方向距離の中間点をニップ領
域中心CNとし、このニップ領域中心CNと加熱手段1の断
面中心CH(1)との距離ND(1)と、ニップ領域中心CNと
加熱手段2の断面中心CH(2)との距離ND(2)とを比較す
ると、両距離の間にはND(2)<ND(1)の関係が存在する。
より好ましくは、1.5×ND(2)<ND(1)、さらに好まし
くは2.3×ND(2)<ND(1)の関係が存在してもよい。
【0013】このように定着装置を構成することで、加
熱手段2がよりニップ領域の近くに存在するため、加熱
手段2の発熱により最も熱が奪われやすいニップ領域を
効率的に加熱することができる。
【0014】なお、図3においては、加熱手段は合計2
つ存在する場合を説明したが、これに限らず3個以上存
在するものでも良い。その場合、ニップ領域中心CNと他
のいずれかの加熱手段iの断面中心CH(i)との距離ND(i)
は、ND(i)<ND(1)を満たすものであり(iは3以上の
自然数)、より好ましくは、1.5×ND(i)<ND(1)、
さらに好ましくは2.3×ND(i)<ND(1)の関係が存在
してもよい。
【0015】第三に本発明は、本発明は各加熱手段間の
距離を各加熱手段の発熱量に応じて調整するものであ
る。すなわち本発明は、前記他の加熱手段の少なくとも
一つは、前記最も発熱量の大きい加熱手段から前記加熱
ロールと前記定着回転体とのニップ領域を仰ぐ領域内に
存在するものである。また、前記他の全ての加熱手段
は、前記最も発熱量の大きい加熱手段から前記加熱ロー
ルと前記定着回転体とのニップ領域を仰ぐ領域内に存在
するものでもよい。
【0016】図4、図5は、いずれもこの発明の概念を
説明するものである。同図中には、加熱手段1と加熱手
段2とが加熱ロール内部に設けられており、加熱手段1
は加熱手段2よりもその発熱量が大きい。各図におい
て、斜線部分は最も発熱量の大きい加熱手段からニップ
領域を仰ぐ領域を示している。つまり、この斜線部分
は、ニップ領域の回転方向上流側端部から加熱手段1へ
の接線、ニップ領域の回転方向下流側端部から加熱手段
への接線、ニップ領域、ニップ領域に対峙する加熱手段
1の表面、のそれぞれにより囲まれた領域を示してい
る。
【0017】ここで、図4(a)に示すように加熱手段
2の一部分がこの斜線部分内に存在するものでもよい
が、さらに好ましくは図4(b)に示すように加熱手段
2の断面中心CH(2)が斜線部分内に存在するものであ
る。また、図5(a)に示すように加熱手段1の断面中
心CH(1)とニップ領域中心CNとを結ぶ線分を観念し、
加熱手段2の一部分が当該線分を含むものでもよいが、
さらに好ましくは図5(b)に示すように加熱手段2の
断面中心CH(2)が当該線分上に存在するものである。
【0018】このように定着装置を構成することで、加
熱手段2がよりニップ領域の近くに存在するため、加熱
手段2自身により加熱手段1からの赤外線が遮られる分
を加熱手段2が補うことができるとともに、加熱手段2
の発熱により最も熱が奪われやすいニップ領域を効率的
に加熱することができる。
【0019】なお、図4、図5においては、加熱手段は
合計2つ存在する場合を説明したが、これに限らず3個
以上存在するものでも良い。その場合、少なくとも他の
いずれかの加熱手段iの一部分が当該斜線部分内に存在
するものでもよいが(図4(a)参照)、さらに好まし
くは加熱手段iの断面中心CH(i)が斜線部分内に存在
するものである(図4(b)参照)。また、加熱手段i
の断面中心CH(i)とニップ領域中心CNとを結ぶ線分を
観念し、加熱手段iの一部分が当該線分を含むものでも
よいが(図5(a)参照)、さらに好ましくは加熱手段
iの断面中心CH(i)が当該線分上に存在するものであ
る(図5(b)参照)。
【0020】また、このような各発明を定着装置に適用
することにより、温度立ち上げ時においてオーバーシュ
ートが生じにくく、連続定着時においても定着温度の低
下などが生じにくい。結果として、比較的熱容量の低い
加熱ロールを採用することができる。例えば、前記加熱
ロールを、厚さ0.1〜1.0〔mm〕のステンレスな
どの鉄系材料で構成することもできる。なお、加熱手段
の具体的な構成としては、ハロゲンランプなどを採用す
ることができ、加熱手段の加熱ロール軸方向長さは、定
着対象となる記録媒体の最大幅に合わせて規定されるも
のでもよいし、それよりも幅の狭い特定の記録媒体の幅
に合わせて規定されるものでもよい。
【0021】本発明に係る定着装置では、次のような温
度制御及び回転制御を行う制御手段を備えることが好ま
しい。すなわち、停止状態から定着可能状態に至るまで
は、全ての加熱手段を駆動するとともに、加熱ロール及
び定着回転体の回転は停止する。また、定着時には最も
発熱量の大きな加熱手段のみを駆動し他の加熱手段は停
止する。勿論、定着時には加熱ロール及び定着回転体は
回転される。さらに、待機時には他の加熱手段のみを駆
動し最も発熱量の大きい加熱手段は停止するとともに、
加熱ロール及び定着回転体の回転は停止する。
【0022】
【発明の実施による形態】実施例 図1は、本実施例に
係る定着装置の断面概略図である。この定着装置は、加
熱ロール1と、加熱ロール1に対して圧接する加圧ロー
ル(定着回転体)2と、加圧ロール2表面に当接するク
リーニングブレード3と、加圧ロール2表面に当接する
オイルロール4と、加熱ロール1表面に当接しその温度
を検知する温度センサ71を備えている。そして、図中
点線で示す記録用紙搬送経路に沿って、加熱ロール1と
加圧ロール2との圧接領域Nの上流側に用紙ガイド部材
51、圧接領域Nの下流側にそれぞれ加熱ロール側剥離
爪52、加圧ロール側剥離爪53とを備えている。
【0023】加熱ロール1は、直径35〔mm〕、肉厚
0.4〔mm〕、軸方向長さ335〔mm〕の鉄製コア
ロール(鉄系材料:加熱ロール本体)11に対して、タ
フトライドと呼ばれる塩浴窒化処理を560°C環境下
において2時間行い、さらにそのコアロール11に離型
層12として、フッ素樹脂(テフロン/デュポン社の商
品名)が30〔μm〕の厚さに被覆したものを用いる。
【0024】コアロール11の内部には、それぞれ発熱
量がW1(=820〔W〕)とW2(=380〔W〕<W
1)である第一赤外線ランプ(最も発熱量の大きい加熱
手段)10aと第二赤外線ランプ(他の加熱手段)10
bとが次のような位置関係で設けられている。
【0025】第一に、第一赤外線ランプ10aは、第二
赤外線ランプ10bに比べて加熱ロール1の回転軸中心
により近い位置に設けられている(図1参照)。第一赤
外線ランプ10aの断面中心と加熱ロール1の中心との
距離をCD(1)とすると、加熱ロールの内径をR〔mm〕
(=35−0.4〔mm〕)として、CD(1)<[1−
{W1/W1+W2}]×R〔mm〕の関係を満たす(図
2参照)。第二に、第一赤外線ランプ10aは、第二赤
外線ランプ10bに比べて圧接領域Nからより離れた位
置に設けられている(図3参照)。換言すれば、第二赤
外線ランプ10bは、第一赤外線ランプ10aに比べて
圧接領域(ニップ領域)Nにより近い位置に存在する。
第三に、第二赤外線ランプ10bは、第一赤外線ランプ
10aから圧接領域Nを仰ぐ領域内に(少なくともその
一部が)存在している(図4、図5参照)。
【0026】加圧ロール2は、ステンレスなどの金属な
どにより構成される芯金21と、その芯金21の外側に
液状シリコンゴム(LSR)から構成される弾性層22
と、その弾性層22の外側に被覆されるフッ素系樹脂
(PFA)層23などから構成されている。この弾性層
22の厚さは2.0から3.0〔mm〕程度(本実施例
では2.5〔mm〕)に設定され、そのゴム硬度は50
°から70°〔JIS−A〕程度(本実施では60°〔JIS
−A〕)に設定され、フッ素樹脂層23の厚さは100
から300〔μm〕程度(本実施例では110〔μ
m〕)に設定される。弾性層22の外径は35〔mm〕
に設定される。
【0027】またオイルロール4は、ステンレスなどの
金属により構成される芯金41と、その芯金41の外側
に形成されるスポンジ層42と、そのスポンジ層42の
外側に形成されるオイル量規制層43などから構成さ
れ、スポンジ層42にはトナーとロール1、2表面との
剥離性を向上させるためのオイルが含浸されている。
【0028】図7は、この定着装置の制御系を説明する
ブロック図である。この制御系は、定着装置の制御部6
を中心に構成されている。制御部6に対して信号を送信
するものとしては、加熱ロール1表面の温度を示す温度
信号を送信する温度センサ71、その定着装置を備える
画像形成装置の状態を示す状態信号を送信する主制御部
72が挙げられる。制御部6から制御信号が送信される
ものとしては、各ランプの発熱及び停止を指示する制御
信号が送信される第一赤外線ランプ10a、第二赤外線
ランプ10b、加熱ロール1と加圧ロール2の回転及び
停止を指示する制御信号が送信されるロール駆動モータ
Mが挙げられる。なお、実際には、第一及び第二赤外線
ランプ10a、10b、ロール駆動モータMは、いずれ
も図示しないドライバにより駆動され、制御部6は直接
的には各ドライバに対して制御命令を送信している。
【0029】図8は、この定着装置の動作を経時的に説
明するものである。同図の上部は、温度センサ71によ
り計測される加熱ロール1の表面温度Tの時間的な変化
を示すグラフである。同図に下部は、定着装置の状
態、第一赤外線ランプ10aのオン/オフ状態、第
二赤外線ランプ10bのオン/オフ状態、加熱ロール
1及び加圧ロール2の回転/停止状態をそれぞれ示して
いる。
【0030】まず、定着装置の停止モードでは(図8の
時間t0〜t1)、加熱ロール1の表面温度は略環境温
度に等しい値T0である。この際、第一及び第二赤外線
ランプ10a、10bはオフされており、加熱ロール1
と加圧ロール2の回転も停止されている。
【0031】次に、定着装置の立ち上げモードでは(図
8の時間t1〜t2)、第一赤外線ランプ10aと第二
赤外線ランプ10bとの両方がオンされるが、加熱ロー
ル1と加圧ロール2の回転も停止されたままである。な
お、この立ち上げモードへは主制御部72が電源の投入
を検知した段階で停止モードから移行する。
【0032】図9(a)は、この状態における定着装置
を説明するものである。同図中の太矢印と細矢印は、そ
れぞれ第一赤外線ランプ10aと第二赤外線ランプ10
bとから放射される赤外線の方向と大きさを示してい
る。この状態では、加熱ロール1の略中央に配設される
第一赤外線ランプ10aにより、加熱ロール1の表面の
全周が略むらなく加熱される。一方、第一赤外線ランプ
10aから放射される赤外線の一部は、第二赤外線ラン
プ10bにより遮られてしまい、第二赤外線ランプ10
bの陰となる圧接領域Nには第一赤外線ランプ10aか
らの赤外線は届きにくい。また、加圧ロール2と接する
圧接領域Nはそもそも熱を奪われやすい領域である。
【0033】しかし、その圧接領域Nに近接して第二赤
外線ランプ10bが設けられているため、これらの条件
にも係わらず、圧接領域Nは他の領域と同様に十分に加
熱される。また、第一赤外線ランプ10aと第二赤外線
ランプ10bとの両方がオンされるため、立ち上がり時
間(図8の時間t1〜t2)を短くすることができる。
【0034】次に、定着装置の待機モードでは(図8の
時間t2〜t3)、第一赤外線ランプ10aはオフさ
れ、第二赤外線ランプ10bはオンオフを繰り返し、加
熱ロール1と加圧ロール2の回転も停止されたままであ
る。なお、この待機モードへは温度センサ71が加熱ロ
ール1の表面温度Tが所定の待機温度T1を超えた段階
で立ち上げモードから移行する。
【0035】図9(b)は、この状態における定着装置
を説明するものである。この状態では、より発熱量の小
さい第二赤外線ランプ10bのみがオンオフを繰り返
し、加熱ロール1表面を所定温度T1に保っている。上
述のように圧接領域Nは加圧ロール2側へ熱を奪われや
すい傾向にあるが、その圧接領域Nに近接している第二
赤外線ランプ10bがオンするため、それから放射され
る赤外線により(図中細矢印参照)効率よく圧接領域N
を含め加熱ロール1全体を所定温度T1に保つことがで
きる。また、第二赤外線ランプ10bは、比較的その発
熱量が小さいため、オーバーシュートも発生しにくい。
【0036】次に、定着装置の定着モードでは(図8の
時間t3〜)、第一赤外線ランプ10aはオンされ、第
二赤外線ランプ10bはオフされ、加熱ロール1と加圧
ロール2は回転している。なお、この定着モードへは主
制御部72が定着の開始を検知した段階で待機モードか
ら移行する。
【0037】図9(c)は、この状態における定着装置
を説明するものである。この状態では、より発熱量の大
きい第一赤外線ランプ10aのみがオンとなり(場合に
よってはオンオフを繰り返し)、加熱ロール1表面を定
着に適切な温度に保っている。加熱ロール1の略中央に
配設される第一赤外線ランプ10aにより、加熱ロール
1の表面の全周が略むらなく加熱される。一方、上述の
ように圧接領域Nは加熱に不利な条件にあるが、このモ
ードでは加熱ロール1及び加圧ロール2が回転している
ため、加熱ロール1の表面は周方向に略一様に加熱され
る。
【0038】なお、定着状態では、その表面に未定着の
トナー像を転写された記録媒体が用紙ガイド部材51を
通り、圧接領域Nを通過する。その際、記録媒体上のト
ナー像に加熱ロール1と加圧ロール2とにより熱と圧力
が加えられ、トナー像が記録媒体上に永久像として定着
される。その後、記録媒体は、オイルロール4により塗
布されるオイル、加熱ロール側剥離爪52、加圧ロール
側剥離爪53の作用により両ロール1、2から剥離し、
画像形成装置外へと排出される。
【0039】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、複数の加熱手段を備える加熱ロールを使用して
も、加熱ロールの全周をできるだけ均一に加熱すること
ができ、定着むらの発生を防止することができる加熱ロ
ール及び定着装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の概念を説明するものである。
【図2】図2は、本発明の概念を説明するものである。
【図3】図3は、本発明の概念を説明するものである。
【図4】図4は、本発明の概念を説明するものである。
【図5】図5は、本発明の概念を説明するものである。
【図6】図6は、実施例に係る定着装置の断面概略図で
ある。
【図7】図7は、図6に示した定着装置の制御系を説明
するブロック図である。
【図8】図8は、図6に示した定着装置の動作を経時的
に説明するものである。
【図9】図9は、図6に示した定着装置の状態を経時的
に説明するものである。
【符号の説明】
1…加熱ロール、10a…第一赤外線ランプ(最も発熱
量の大きい加熱手段)、10b…第二赤外線ランプ(他
の加熱手段)、2…加圧ロール(定着回転体)、N…圧
接領域(ニップ領域)、6…制御部、71…温度セン
サ、72…主制御部
フロントページの続き (72)発明者 小沼 由美子 神奈川県海老名市本郷2274番地、富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 三好 則行 神奈川県海老名市本郷2274番地、富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 Fターム(参考) 2H033 AA03 BA25 BA27 BB03 BB13 BB18 BB21 3K058 AA04 AA72 AA73 BA18 CA12 CA23 CA61 CB02 CE23

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱ロール本体と、当該加熱ロール本体
    内部に設けられる複数の加熱手段とを備える加熱ロール
    において、 当該複数の加熱手段のうち最も発熱量の大きい加熱手段
    は、他の加熱手段よりも当該加熱ロール本体中心に近い
    位置に設けられることを特徴とする加熱ロール。
  2. 【請求項2】 前記最も発熱量の大きい加熱手段の断面
    中心と前記加熱ロール軸との距離Δは、加熱ロールの半
    径をR、当該最も発熱量の大きい加熱手段の発熱量をW
    (MAX)、同時に点灯するすべての加熱手段の総発熱量
    をW(ALL)として、 Δ≦[1−{W(MAX)/W(ALL)}]×R の関係を満たす請求項1に記載の加熱ロール。
  3. 【請求項3】 前記加熱ロール本体は、厚さ0.1〜
    1.0〔mm〕の鉄系材料で構成される請求項1又は2
    に記載の加熱ロール。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の加熱ロ
    ールと、当該加熱ロールに対して圧接して回転する定着
    回転体とを有する定着装置において、 前記最も発熱量の大きい加熱手段は、前記他の加熱手段
    よりも前記加熱ロールと前記定着回転体とのニップ領域
    から離れた位置に存在する定着装置。
  5. 【請求項5】 前記他の加熱手段は、前記最も発熱量の
    大きい加熱手段から前記加熱ロールと前記定着回転体と
    のニップ領域を仰ぐ領域内に存在する請求項4に記載の
    定着装置。
JP2001103720A 2001-04-02 2001-04-02 加熱ロール及びそれを用いた定着装置 Pending JP2002299008A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001103720A JP2002299008A (ja) 2001-04-02 2001-04-02 加熱ロール及びそれを用いた定着装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001103720A JP2002299008A (ja) 2001-04-02 2001-04-02 加熱ロール及びそれを用いた定着装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002299008A true JP2002299008A (ja) 2002-10-11

Family

ID=18956730

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001103720A Pending JP2002299008A (ja) 2001-04-02 2001-04-02 加熱ロール及びそれを用いた定着装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002299008A (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10268685A (ja) * 1997-03-25 1998-10-09 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JPH1152770A (ja) * 1997-08-01 1999-02-26 Canon Inc 定着器
JPH11143286A (ja) * 1997-11-12 1999-05-28 Konica Corp 定着装置
JPH11143274A (ja) * 1997-11-12 1999-05-28 Fujitsu Isotec Ltd 画像形成装置の加熱ローラ及び定着ユニット
JP2002148989A (ja) * 2000-11-08 2002-05-22 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10268685A (ja) * 1997-03-25 1998-10-09 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JPH1152770A (ja) * 1997-08-01 1999-02-26 Canon Inc 定着器
JPH11143286A (ja) * 1997-11-12 1999-05-28 Konica Corp 定着装置
JPH11143274A (ja) * 1997-11-12 1999-05-28 Fujitsu Isotec Ltd 画像形成装置の加熱ローラ及び定着ユニット
JP2002148989A (ja) * 2000-11-08 2002-05-22 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7242880B2 (en) Fixing apparatus and heating apparatus control method
JP6028500B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JPH11282293A (ja) ベルト定着装置
JP2007241180A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2008015398A (ja) ベルト定着装置
US20170097598A1 (en) Fixing apparatus and image forming apparatus
JP2003076178A (ja) 画像形成装置
JP4600100B2 (ja) ベルト部材を駆動するロール部材を備えた装置、定着装置および画像形成装置
JP2006039184A (ja) 定着装置およびそれを用いた画像形成装置
JP2017116870A (ja) 像加熱装置及び画像形成装置
US8417139B2 (en) Fixing device, image forming apparatus, and method for controlling fixing device, each of which is for setting temperature of fixing member and temperature of external heating section for heating fixing member in order to carry out fixing process with respect to recording material for which set fixing temperature needs to be set higher than warm-up completion temperature by predetermined temperature or more
JP2011095544A (ja) 像加熱装置
JP2015096889A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2002299008A (ja) 加熱ロール及びそれを用いた定着装置
JP3646450B2 (ja) 定着装置
JP5617259B2 (ja) 加熱伝導体とこれを有する定着装置および画像形成装置
EP1211573B1 (en) Heating device having resin layer over core metal of heating roller
JP2006153948A (ja) 像加熱装置
JP2005106235A (ja) 断熱スリーブ、これを用いた定着装置及び画像形成装置
JP2009020135A (ja) 定着装置
JP4732323B2 (ja) 定着装置およびこれを備えた画像形成装置
JPH09237013A (ja) 画像形成方法
JP2008281617A (ja) 像加熱装置及びガイド部材の製造方法
JP2005043476A (ja) 画像形成装置の定着装置および画像形成装置
JP3783484B2 (ja) ベルト定着器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040917

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20050509

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070123

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070605