JP2006153948A - 像加熱装置 - Google Patents

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Eiichiro Kimizuka
永一郎 君塚
Fumiki Inui
史樹 乾
Yutaka Kubochi
豊 久保地
Kazunari Nishimoto
一成 西本
Satoru Izawa
悟 伊澤
Eiji Uekawa
英治 植川
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Abstract

【課題】スリーブ状の可撓性部材によって記録材上の未定着像を加熱する像加熱装置において、分離部材を用いて安価で信頼性の高い記録材の可撓性部材からの分離性を可能とする。
【解決手段】スリーブ状の可撓性部材23の両端部で該可撓性部材の外周形状軌跡を規制する規制部材24に分離部材25を設ける。この分離部材は、定着ニップ部Nより記録材搬送方向B下流側に位置し、かつ可撓性部材のスラスト方向において記録材通紙領域W内まで延在している。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子写真方式あるいは静電記録方式の画像形成装置に搭載される画像加熱定着装置として用いれば好適な像加熱装置に関する。
便宜上、従来の像加熱装置を、複写機、プリンタ等の画像形成装置に具備させ、未定着トナー像を記録材に加熱定着させる画像加熱定着装置を例にして説明する。
画像形成装置において、電子写真プロセス・静電記録プロセス等の適宜の画像形成プロセス部で記録材(転写シート・OHPシート・静電記録紙など)に転写方式あるいは直接方式にて形成担持させた目的の画像情報の未定着画像(トナー画像)を記録材面に永久固着画像として加熱定着させる画像加熱定着装置としては熱ローラ方式(加熱ヒータローラ方式)の装置が広く用いられていた。
近年では、クイックスタートや省エネルギーの観点からフィルム方式の画像加熱定着装置が実用化されている。
図6に従来のフィルム方式の画像加熱定着装置の一構成例の断面図を示す。図7は加熱定着ユニットと加圧ローラの構成を示す斜視図、図8は加熱定着ユニットと加圧ローラの拡大断面図である。
このフィルム方式の画像加熱定着装置(以下、定着装置と記す)は、加熱定着ユニット18と、加圧部材としての加圧ローラ19等から構成されている。
加熱定着ユニット18は、加熱体としての例えばセラミックヒータ(以下、ヒータと記す)22と、可撓性部材として金属製スリーブ(以下、定着フィルムと記す)23と、ヒータ22を保持する共に可撓性を有する定着フィルム23をルーズに外嵌させたフィルムガイド21と、フィルムガイド21を保持する保持ステー25と、フィルムガイド21の長手方向両端部に設けられた定着フランジ24等を有してなる。定着フランジ24の定着フィルム側の内側面には定着フィルム23の外径より大きい内径を有する溝部24aが形成されており、該溝部24aに定着フィルム23の端部を挿入させて保持させている。そして定着フランジ24をバネ等の加圧手段40により加圧ローラ19の軸線方向に付勢することで、フィルムガイド21の下面に保持させたヒータ22を定着フィルム23を介して加圧ローラ19に圧接させ、加熱定着に必要な所定幅の圧接ニップ(以下、定着ニップ部と記す)Nを形成させている。
上記の定着装置では、加圧ローラ19の回転により、定着フィルム23の矢印A方向の回転がなされると同時に、ヒータ22に対して通電されてヒータの温度が所定の温度(目標温度)まで上昇される。そしてヒータ22が所定温度に温調された状態で、未定着トナー画像Tを担持した記録材Pは、耐熱性の定着入口ガイド26に沿って、定着フィルム23と加圧ローラ19との間の定着ニップ部Nに導入され、該定着ニップ部を挟持搬送される事で、未定着トナー画像Tが定着フィルム23を介してヒータ22の熱で加熱溶融されて記録材面上に熱定着される。
このような定着装置は、ヒータ及び定着フィルムに低熱容量の部材を用いてオンデマンドタイプの装置を構成することができ、画像形成実行時のみ熱源であるヒータに通電して所定の定着温度に発熱させれば良く、画像形成装置の電源オンから画像形成実行可能状態までの待ち時間が短く、スタンバイ時の消費電力も大幅に削減できる等の利点がある。
上記の定着装置においては、加圧ローラ19の駆動時、定着フィルム23が矢印A方向に回転している状態において、可撓性を有する定着フィルム23の外周形状軌跡は、図8に示すような形状に変形し、定着フランジ24の溝部24aにおけるフィルム規制内周面24nと定着フィルム23の外周面との接触している2ヶ所の当接規制部位24kで定着フィルム23は主に保持される。
一方、加圧ローラ19の駆動が停止(非駆動時)している場合、定着フィルム23の外周形状軌跡は、一点鎖線にて示すように定着フランジ24のフィルム規制内周面24nによって定着フィルム23の外周面が規制されるものの、駆動時の定着フィルム23の軌跡とは異なる形状となる。
定着フィルム23の外周形状軌跡が加圧ローラ19の駆動時と非駆動時とで異なる特性は、フィルム定着方式特有のものであり、加熱ヒータローラ定着方式では見られない現象である。
また、定着フランジ24の溝部底面のフィルム端部規制面24mは、定着フィルム23の両端部を受けて長手方向もしくはスラスト方向の移動を規制する役目をしている。即ち、定着フランジ24は、定着フィルム23の長手方向への移動を規制する規制部材でもある。
上記の定着装置においては、定着ニップ部Nより記録材搬送方向Bの下流位置において、記録材P先端を定着フィルム23から分離し、良好な搬送を重視するために、定着フィルム23の記録材分離部の曲率を十分大きくしている(以下、曲率分離と呼ぶ)。
また、特許文献1に開示されている加熱ヒータローラ定着方式の定着装置では、図1および図6に示されるように、定着ニップN下流側に記録材Pを加熱ヒータローラから記録材を分離するために軸受部に分離爪を設けることで、上述の分離性能を達成する構成を提供している。
特許第3021068号(図1、図6)
しかしながら、上記のようなフィルム方式の定着装置において、記録材Pの種類や特定の定着条件の影響によって、また記録材Pの搬送速度が速くなるに伴い、記録材Pの先端が定着フィルム23から確実に分離しにくくなることが考えられる。そのため、記録材Pが定着フィルム23への巻付きによるジャムを引き起こしたり、定着ニップ部Nから排紙された直後の定着排紙上ガイド28(図6)への進入不良による紙詰まりを起こす可能性がある。
フィルム方式の定着装置において記録材Pの定着フィルム23に対する巻付きや、紙詰まりの分離不良が起きる現象を以下に説明する。
図9は、定着フィルム23に対する巻付きによる、ジャム時の記録材Pの動きを表した定着ニップ部N近傍の断面図である。
記録材Pの定着フィルム23に対する巻付き現象は、特に記録材が薄紙である場合、加熱定着ユニット18と加圧ローラ19との挟圧力で記録材先端部の上向きの湾曲(カール)により、曲率分離を完全に行えない状況のときや、記録材上のトナー画像Tの定着フィルムに対する接着作用が働くときに起きる可能性がある。
図10は、記録材Pの定着排紙上ガイド28への進入不良による紙詰まり時の記録材の動きを表した定着ニップ部N近傍の断面図である。
定着ニップ部Nから排紙された直後の記録材P先端部が、定着排紙上ガイド28と衝突し、紙詰まりを起こす様子を示している。
また、特許第3021068号では、加熱ヒータローラから記録材P先端を分離するための分離爪が開示されているが、可撓性を有するフィルム方式の加熱定着装置において、どのように分離爪を構成するかについては言及されていない。
一般的に加熱ヒータローラを用いた定着装置の加圧ローラ19に対する加圧は、加圧ローラ側からバネ付勢されている。これに対し、フィルム方式の定着装置においては、定着フィルム側から軸中心位置に固定された加圧ローラ19に対してバネ付勢されているため、定着フィルム23は、加圧ローラ19の回転振れ等に伴うバネ付勢方向の動きを伴う。
従って、装置内の固定した位置に分離爪を設けても、分離爪と定着フィルムとの相対距離を一定に保つことが困難となり、上述のような分離不良の発生を防止することができない。
本発明の目的は、加熱体と摺動するスリーブ状の可撓性部材から被加熱材を良好に分離できるようにすることにある。
本発明に係る像加熱装置の代表的な構成は、加熱体と、前記加熱体と摺動するスリーブ状の可撓性部材と、前記可撓性部材の外周形状軌跡を規制する規制部材と、前記可撓性部材を挟んで前記加熱体とニップ部を形成する加圧部材と、を有し、前記ニップ部で記録材を挟持搬送しつつ該記録材上に形成担持させた未定着像を加熱する像加熱装置において、前記ニップ部より記録材搬送方向下流側で前記可撓性部材と前記規制部材との当接箇所近傍に、前記可撓性部材から記録材の分離を行うための分離部材が、前記規制部材に対して一体的に設けられていることを特徴とする像加熱装置、である。
本発明によれば、規制部材に対して一体的に設けられた分離部材によって記録材を可撓性部材から良好に分離することができる。
以下、本発明を図面に基づいて詳しく説明する。
(1)画像形成装置例
図5に本発明に係る像加熱装置をフィルム方式の画像加熱定着装置として搭載する画像形成装置の一例の構成模型図を示す。本実施例の画像形成装置は電子写真プロセス利用のレーサビームプリンタである。
画像形成装置は、シート給送部Cと画像形成部Dを備えている。シート給送部Cにおいて、給紙トレイ1内のシート積載台2に積載された記録材Pは、給紙ローラ3により最上位の記録材から一枚ずつピックアップされ、搬送ローラ4、搬送コロ5によってレジスト部へと送られる。記録材Pはレジストローラ6とレジストコロ7からなるレジスト部で搬送方向を揃えられた後、画像形成部Dへと給送される。
画像形成部Dにおいて、8は画像形成装置本体に取り外し可能に装着されるプロセスカートリッジである。このプロセスカートリッジ8は、像担持体としてのドラム形状の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)9と、感光ドラム9を帯電させる帯電器10と、感光ドラム9上の潜像をトナーで現像する現像器11、感光ドラム9上の残留トナーを除去し、収容するクリーナー12等をカートリッジとしてユニット化して構成されている。
感光ドラム9は矢印の時計方向に所定の周速度にて回転駆動される。帯電器10はこの回転する感光ドラム9の周面を所定の極性・電位に一様に帯電する。露光装置としてのレーザスキャナユニット13からプリントすべき画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応してオン/オフ変調したレーザ光Lを出力して、上記の回転感光ドラム9の一様帯電処理面を主走査露光する。これにより回転感光ドラム面にプリントすべき画像情報に対応した静電潜像が書き込まれる。この静電潜像は現像器11によって現像剤としてのトナー画像として現像される。そして、この現像されたトナー画像は転写ローラ12によって感光ドラム9上から、搬送される被加熱材としての記録材Pに転写される。
トナー画像の転写を終えた記録材Pは画像加熱定着装置14に搬送される。この画像加熱定着装置14により記録材P上のトナー画像が加熱定着される。
その後、記録材Pは排紙ユニットEに設けられた中間排紙ローラ15、排紙ローラ16等によって画像形成装置本体上部の排紙トレイ17に排紙される。
(2)画像加熱定着装置14
図1はフィルム方式の画像加熱定着装置の一例の構成模型図である。図2は加熱定着ユニットと加圧ローラの構成を示す斜視図である。図3は加熱定着ユニットと加圧ローラの拡大断面図である。なお、本実施例では従来の画像加熱定着装置と共通する部材、部品には同一符号を付している。
本実施例に示すフィルム方式の画像加熱定着装置(以下、定着装置と記す)14は、可撓性部材として金属製スリーブを用いた加熱定着ユニット18と、加圧部材として弾性を有した加圧ローラ19とで構成されており、この加熱定着ユニット18と加圧ローラ19との圧接により加熱ニップ部としての定着ニップ部Nを形成させている。
加熱定着ユニット18は、耐熱性・断熱性・剛性を有する半円弧状のフィルムガイド21と、このフィルムガイド21を保持する保持ステー20と、フィルムガイド21の長手方向両端部に保持ステー20を介して嵌め合わされた定着フランジ24と、フィルムガイド21の下面に、該フィルムガイドの長手に沿って設けた凹溝部に嵌め入れて固定して配設した、通電により発熱する加熱体としてのセラミックヒータ(以下、ヒータと記す)22と、ヒータ22を取り付けたフィルムガイド21にルーズに外嵌した、可撓性部材としての金属製スリーブ状の耐熱性フィルム(以下、定着フィルムと記す)23と、等からなる。
定着フィルム23は熱容量の小さな金属製スリーブであり、クイックスタートを可能にするために総厚200μm以下の厚みで耐熱性・高熱伝導性を有するSUS・Al・Ni・Cu・Zn等の金属部材を単独、あるいは合金部材を基層とした、可撓性を有するフィルムである。この定着フィルム23は、フィルムガイド21の下面に配設されたヒータ22と当接している。しかしヒータ22と当接する定着ニップ部N近傍以外の領域ではフィルムガイド21に設けた定着フィルム周方向に伸びるリブ(不図示)に対して十分なクリアランスを設けている。また定着フィルム23は、長寿命の定着装置を構成する為に十分な強度を持ち、耐久性に優れた金属製スリーブとして、総厚は20〜200μmの厚みになっている。さらに、オフセット防止や記録材Pの分離性を確保する為に表層にはPTFE・PFA・FEP・ETFE・CTFE・PVDF等のフッ素樹脂、シリコーン樹脂等の離型性の良好な耐熱性樹脂を混合ないし単独で被覆している。
定着フランジ24は、PPS・液晶ポリマー・フェノール樹脂等の耐熱樹脂より形成されている。定着フランジ24の定着フィルム端部と対向する側面には定着フィルム23の外径より大きい内径を有する溝部24aが形成されており、該溝部24aに定着フィルム23の端部を挿入させて保持させている。溝部24aでは径大の内周面をフィルム規制内周面24nとして定着フィルム端部の外周面の移動を規制し、溝部底面をフィルム端部規制面24mとして定着フィルム23のスラスト方向の移動を規制するようにしている。
加圧ローラ19は芯金19aの両端部を定着装置シャーシー(不図示)の手前側と奥側の側板間に軸受部材を介して回転自由に軸受保持させて配設してある。加熱定着ユニット18は、この加圧ローラ19の上側に、ヒータ22側を下向きにして加圧ローラ19に並行に配置し、各定着フランジ24の加圧部24pと定着装置シャーシのバネ受け部(不図示)との間に縮設させたバネ等の加圧手段40にて、各定着フランジ24を加圧ローラ19の軸線方向に付勢することで、ヒータ22の下面を定着フィルム24を介して加圧ローラ19に弾性層19bの弾性に抗して所定の押圧力をもって圧接させ、加熱定着に必要な所定幅の定着ニップ部Nを形成させてある。
FU排紙ローラ対31のFU排紙ローラニップ部Mと定着ニップ部Nとの間には、記録材Pの搬送路を形成する定着排紙下ガイド27および定着排紙上ガイド28が設けられている。定着排紙下ガイド27および定着排紙上ガイド28は、PBTやPETなどの耐熱性の高い材料により構成されている。定着排紙下ガイド27の搬送面27aは、定着ニップ部N下流端部とFU排紙ローラニップ部Mを結ぶ線よりも下方に設置されていると共に、FU排紙ローラ対31における記録材搬送速度は、定着ニップ部Nにおける記録材搬送速度よりも速く設定されている。つまり、記録材Pが定着ニップ部NとFU排紙ローラニップ部Mの双方で搬送されている状態では、この区間において記録材Pは双方のニップを結んだ直線に近づく挙動を示すように設定されている。
(3)加熱定着動作
加圧ローラ19は駆動源であるモータMの回転力を不図示の駆動伝達系を介して受けて矢印の反時計方向に所定の周速度で回転駆動される。この加圧ローラ19の回転駆動による該加圧ローラの外面と定着フィルム23との、定着ニップ部Nにおける圧接摩擦力によりスリーブ状の定着フィルム23に回転力が作用して該定着フィルムがその内面側がヒータ22の下面に密着して摺動しながらフィルムガイド21の外回りを矢印Aの時計方向に従動回転状態になる。
定着フィルム23は加圧ローラ19の回転駆動により、少なくとも画像定着実行時は矢示の時計方向にヒータ面に密着して該ヒータ面を摺動しながら所定の周速度、即ち不図示の画像形成部側から搬送されてくる未定着トナー画像Tを担持した記録材Pの搬送速度と略同一周速度でシワなく回転駆動される。
ヒータ22は、電力供給により発熱する発熱源としての通電発熱体(抵抗発熱体)を含み、該通電発熱体の発熱により昇温する。このヒータ22は基板にアルミナ(Al)または窒化アルミニウム(AlN)を用い、基板上に銀・パラジウムからなる抵抗体を厚膜印刷し所望の抵抗値を有する発熱体パターンを形成する。更に発熱体上に保護層・定着フィルムとの摺動層としてのガラス層を形成する。発熱体形成面の裏側には温度検知素子であるサーミスタSを接着固定しヒータ温度をモニターし、そのモニター温度情報を制御回路部50に入力する。制御回路部50はヒータ温度(定着ニップ部温度)を所定温度(目標温度)に維持するためにACドライバ51を制御してAC電源52からヒータ22の発熱体への通電量を制御する。
通電発熱体に対する電力供給によりヒータ22が加熱され、また定着フィルム23が回転駆動されている状態において、加圧ローラ14の弾性層14bの変形によって生じる弾性力により該ヒータとの間に形成された定着ニップ部Nに記録材Pが先端より定着入口ガイド26によって導入されることで、該記録材Pが定着フィルムに密着して定着フィルムと一緒に重なった状態で定着ニップ部Nを通過していく。
この記録材Pの定着ニップ部通過過程でヒータ22から定着フィルム23を介して記録材Pに熱エネルギーが付与されて記録材P上の未定着トナー画像Tが加熱溶融定着される。
その後、記録材Pは定着ニップ部Nを通過し、定着フィルム23から分離して排出され、FU排紙ローラ対31により排紙部へと送られる。
(4)記録材分離構成
図2に示すように、定着ニップ部Nの長手方向において記録材Pの通過領域(搬送領域)W外の両端に配設される定着フランジ24には、それぞれ、定着ニップ部Nより記録材搬送方向Bの下流側の所定位置に、定着フィルム23から記録材Pを分離するための分離部材25が設けられる。ここで、定着ニップ部Nについて長手方向とは記録材Pの搬送方向Bと直交(交差)する方向である。
以下に、分離部材25の配設位置について説明する。
図3に示すように、可撓性を有する定着フィルム23は、加圧ローラ19の回転駆動によって従動回転している状態において、定着フランジ24のフィルム規制内周面24nと定着フィルム端部の外周面との接触している2ヶ所の当接規制部位(24k)で保持されているため、この規制部分では定着フィルム23の変形や移動が少ない。つまり、定着フランジ24は主に2ヶ所の当接規制部位(24k)で定着フィルム23の外周形状軌跡を規制している。
上記の当接規制部位(24k)で定着フィルム23の外周形状軌跡が規制されている状態において、記録材P先端部が搬送され、分離部材25に接近した際、定着ニップ部Nより記録材搬送方向Bの下流位置で定着フィルム23の記録材分離部の曲率を十分大きくした曲率分離によって、該記録材先端部が定着フィルム23から距離X以上離間されていれば、分離部材25による記録材の定着フィルム23からの分離が可能となる。ここで距離Xとは定着フィルム23外周面の記録材分離部から分離部材25までの間隔をいう。
また、定着フィルム23が従動回転している状態のとき、分離部材25は定着フィルム外周面の記録材分離部に対して間隔が広すぎると記録材の分離ができなく、逆に狭すぎると、定着フィルム上に残トナーや埃等のゴミが付着する、などの不具合が生じる。
定着フィルム23が金属製スリーブで構成している場合、定着フィルム外周面の記録材分離部に対して分離部材25は所定の間隙Xとして0.3〜2.0mm程度離れていることが望ましい。
そこで、分離部材25は定着ニップ部Nより下流側で、かつ規制部位24k近傍に、定着フィルム23外周面の記録材分離部と近接した位置に配置してある。すなわち、図2に示すように、分離部材25を記録材Pの通過領域W外の両端にある定着フランジ24双方から一体的に、定着フィルム23の回転軸方向(回転軸線方向)に対して平行に、かつ少なくとも最大幅の記録材Pが通過する領域(記録材搬送領域)内に延在させて設けている。ここで、記録材Pについて幅とは定着ニップ部Nの長手方向における幅寸法をいう。従って、最大幅の記録材とは定着ニップ部Nの長手方向における幅寸法が最大の記録材をいう。これにより、図中の矢印Bの記録材搬送方向において記録材先端部が定着ニップ部Nを通過した直後、最大幅の記録材Pを定着フィルム23から分離することができる。本実施例では分離部材25の長さを最大幅の記録材Pの通過領域内に延在する長さとしているが、分離部材25の長さはこれに限定されるものでなく、最大幅の記録材よりも幅寸法の小さい記録材の通過領域内に延在する長さとしてもよい。
本実施例によれば、円筒状(スリーブ状)の定着フィルム23の外周形状軌跡を規制する耐熱性の高い定着フランジ24に、記録材Pを分離する分離部材25を直接設けることで、定着フィルム23が加圧ローラ19の回転振れ等に伴うバネ付勢方向の動きを伴っても、分離部材25と定着フィルム外周面の記録材分離部との相対距離を一定に保つことができる。つまり、分離部材25は定着フィルム外周面の記録材分離部とのギャップ(間隔X)を略一定に維持することができ、よって分離不良によるジャム等を防ぐことができる。
第2の実施例の画像加熱定着装置に関して図4を用いて説明する。
図4は本実施例に係る画像加熱定着装置の加熱定着ユニットと加圧ローラの拡大断面図である。本実施例においても本実施例では従来の画像加熱定着装置と共通する部材、部品には同一符号を付している。
本実施例の定着装置において、実施例1の定着装置と異なる点は、分離部材25が、可撓性を有した略円筒状の定着フィルム23の外周形状軌跡を規制する定着フランジ24に対して、支点25cを中心に揺動可能(回動可能)に設けられており、当接部材(回転部材)としてのコロ25aが分離部材25に回動自在に設けられているところである。
また、分離部材25は定着装置シャーシー(不図示)のバネ受け部との間に縮設させた付勢手段としてのバネ25bにより定着フィルム23側に付勢されている。
ここで分離部材25は、定着フィルム23が従動回転しているとき、コロ25aを介して弾性的に定着フィルム23外周面に付勢されているため、定着フィルム23の外形部の位置変化に応じて、分離部としての分離部材先端部25dと定着フィルム外周面の記録材分離部との距離を一定に保つことができる。
また、分離部材25は、コロ25aが定着フィルム23に対して従動的に定着フィルム23のラジアル方向位置変化に追従して回転するため、定着フィルム表面に傷をつけることもなく、確実に記録材Pの分離を行うことができる。
上記の構成の定着装置によっても第一の実施例の定着装置と同様の効果を得ることができる。
以上説明したように、本実施例によれば、可撓性を有する定着フィルム23に対して、分離部材25を定着フィルム23の外周形状軌跡を規制する定着フランジ24から一体化ないし、別部材として直接的に設け、定着フィルム23外周面の記録材分離部に対する分離部材25の位置精度、部品精度を略一定に保ちながら、少なくとも最大幅の記録材Pの通過領域内まで延在させることによって、最大幅の記録材Pを定着フィルム23から良好に分離することができる。
しかも、単純な構成でありながら、部品点数やコストを削減することができる。
[その他]
1)定着フィルム23として樹脂製薄膜フィルムを用いることも可能である。
2)本実施例の加熱体は発熱機能のあるヒータであるが、加圧ローラと共にニップ部を形成する機能さえあればよく、発熱機能は必ずしもなくてもよい。この場合、例えばスリーブ状の定着フィルム自体を電磁誘導の原理で発熱させればよい。また、可撓性の定着フィルムをスリーブ状部材にして、これを加圧ローラ駆動による従動回転としているが、エンドレスフィルムの内部に駆動ローラとテンションローラを配設して駆動ローラを回転駆動することによりフィルムを回転させる装置構成とすることもできる。
3)本発明の像加熱装置は実施例の画像加熱定着装置としての使用に限られず、未定着像を記録材に仮に定着せしめる仮定着装置、定着画像を担持した記録材を再加熱してつや等の画像表面性を改質する表面改質装置等の像加熱装置としても有効である。
第1の実施例に係る加熱定着装置の一例を示す断面模型図。 第1の実施例に係る加熱定着装置の斜視図。 第1の実施例に係る加熱定着装置の拡大断面図。 第2の実施例に係る加熱定着装置の拡大断面図。 画像形成装置の一例を示す断面模型図。 従来の加熱定着装置の一例を示す断面模型図。 従来の加熱定着装置の斜視図。 従来の加熱定着装置の断面模型図。 従来の加熱定着装置において記録材が定着フィルムに対して巻付きジャムを起こすときの説明図。 従来の加熱定着装置において記録材が定着排紙ガイドへの進入不良によって紙詰まりを起こしたときの説明図。
符号の説明
18‥‥加熱定着フレーム、19‥‥加圧ローラ、20‥‥保持ステー、
21‥‥フィルムガイド、22‥‥加熱体(ヒータ)、23‥‥定着フィルム、
24‥‥定着フランジ、24k‥‥定着フランジ規制部位、
24m‥‥フィルム端部規制面、24n‥‥フィルム規制内周面、
25‥‥分離部材、25a‥‥分離部材コロ、25b‥‥分離部材付勢バネ、
25c‥‥分離部材支点、25d‥‥分離部材先端部、26‥‥定着入口ガイド、
27‥‥定着排紙下ガイド、27a‥‥定着排紙下ガイド搬送面、
28‥‥定着排紙上ガイド、31‥‥FU排紙ローラ対、N‥‥定着ニップ部、
M‥‥FU排紙ローラ対ニップ、T‥‥(未定着)トナー画像

Claims (5)

  1. 加熱体と、前記加熱体と摺動するスリーブ状の可撓性部材と、前記可撓性部材の外周形状軌跡を規制する規制部材と、前記可撓性部材を挟んで前記加熱体とニップ部を形成する加圧部材と、を有し、前記ニップ部で記録材を挟持搬送しつつ該記録材上に形成担持させた未定着像を加熱する像加熱装置において、
    前記ニップ部より記録材搬送方向下流側で前記可撓性部材と前記規制部材との当接箇所近傍に、前記可撓性部材から記録材の分離を行うための分離部材が、前記規制部材に対して一体的に設けられていることを特徴とする像加熱装置。
  2. 前記分離部材は、少なくとも最大幅の記録材の搬送領域内まで延在していることを特徴とする請求項1に記載の像加熱装置。
  3. 前記可撓性部材の両端に位置する規制部材双方に前記分離部材が一体に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の像加熱装置。
  4. 前記分離部材を前記可撓性部材側に付勢する付勢部材をさらに有し、前記分離部材は、前記ニップ部近傍に位置する分離部と、前記可撓性部材と当接する当接部材を有して、前記可撓性部材の両端に位置する規制部材双方に回動可能に設けられ、前記分離部と前記可撓性部材との距離を一定に保ち、かつ前記当接部材の一部が弾性的に前記可撓性部材に当接するよう前記付勢部材によって付勢され、前記当接部材が前記可撓性部材のラジアル方向位置変化に追従することを特徴とする請求項1または2に記載の像加熱装置。
  5. 前記当接部材が回転部材であることを特徴とする請求項4に記載の像加熱装置。
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