JP2005017869A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Yasukuni Komata
安国 小俣
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Abstract

【課題】(1)未定着のトナー像を擦ってしまうことによる画像の乱れを抑える。(2)転写紙Pを両面転写手段から定着装置60の定着ニップに案内する案内部材に付着したトナーによる画像の乱れを容易に抑える。(3)定着ニップで定着ベルト62の裏面を支持するニップ裏側ローラを弾性変形させてより大きい定着ニップを形成する。(4)このニップ裏側ローラに熱源を設けることによる定着装置60の大型化やエネルギー効率の悪化を回避する。(5)両面転写手段を定着装置60によって加熱してしまうことによる画像への悪影響を抑える。
【解決手段】定着ベルト62の周方向における全領域のうち、下側張架ローラ66による張架位置を通過してから、定着ニップに到達する前の領域を加熱する裏面側加熱手段を設けた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像を形成するための画像形成方法、及びこれを用いる複写機やプリンタなどの画像形成装置に係り、詳しくは、いわゆるワンパス方式で転写紙等の記録体の両面に画像を形成する画像形成装置等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、記録体の両面に画像を形成する方式としては、いわゆるスイッチバック方式やワンパス方式などが知られている。スイッチバック方式は、転写手段と定着手段とを通過して一方の面に画像が形成された記録体を反転させた後、転写手段と定着手段とにスイッチバックさせて、もう一方の面にも画像を形成する方式である。これに対し、ワンパス方式は、両面転写手段によって両面に画像を転写した記録体を定着手段に通すことで、記録体をスイッチバックさせることなくその両面に画像を形成する。ワンパス方式は、次の点でスイッチバック方式よりも優れている。即ち、スイッチバック用の複雑な機構を設けることによるコストアップ、スイッチバックによる画像形成時間の長期化、定着手段による加熱でカールさせた記録体をスイッチバックさせることによるジャムを、何れも回避し得る点である。
【0003】
しかしながら、かかるワンパス方式においては、両面転写後の記録体を両面転写手段から定着手段に送る際に、画像を乱し易いという不具合があった。かかる画像の乱れは次のようにして生ずる。即ち、両面転写手段から離間した記録体が定着手段に受け渡される際に、記録体の両面に存在する未定着画像のうち、何れか一方が両面転写手段と定着手段内部との間に配設されたガイド部材などに摺擦して乱れてしまうのである。
【0004】
そこで、特許文献1において、周面に複数の突起を有する従動回転可能な拍車を両面転写手段と定着手段との間に設け、これによって両面転写手段から定着手段に向けて記録体をガイドさせるようにした画像形成装置が提案されている。特許文献1では、この画像形成装置によって次のようなことが実現可能であるとしている。即ち、記録体の裏面に突起を刺した状態の上記拍車を記録体の移動に伴って従動回転させることで、その裏面の画像を乱すことなく記録体を両面転写手段から定着手段に案内することができるとしている。
【0005】
ところが、上記拍車の突起がたとえ鋭利なものであっても、それを突き刺してしまえば、未定着の画像は少なからず乱れることになる。更には、複数の突起が設けられた複雑な形状の拍車を記録体通過毎にクリーニングするのは極めて困難であるため、突起に付着したトナーが後続の記録体に転移して画像を乱してしまう可能性が高い。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−142869号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本出願人は、ワンパス方式と、いわゆるベルト定着方式とを併用するといった新規な構成の画像形成装置を開発中である。図1は、この画像形成装置に用いるベルト定着方式の定着装置を示す概略構成図である。同図において、定着手段たる定着装置60は、おもて面加熱ローラ61、無端状のベルト部材たる定着ベルト62、裏面加熱ローラ63、ニップ裏側ローラ64、クリーニングローラ65などを有している。定着ベルト62は、裏面加熱ローラ63とニップ裏側ローラ64とによって裏面から支持されながら、所定の張力で張架されている。そして、図示しない駆動手段によって図中時計回りに回転せしめられるニップ裏側ローラ64の駆動によって図中時計回りに無端移動せしめられる。
【0008】
上記おもて面加熱ローラ61、裏面加熱ローラ63は、それぞれ、図示しない支持手段によって回転自在に支持される金属製のパイプ部材61a、63aと、その内部に回転不能に配設されたハロゲンランプ61b、63bとを有している。パイプ部材61a、63aは、それぞれ発熱源たるハロゲンランプ61b、63bからの輻射によって内面から加熱される。おもて面加熱ローラ61は、後述のニップ裏側ローラ64との間に定着ベルト62を挟み込むように定着ベルト62のおもて面に当接して定着ニップを形成している。そして、この定着ニップにおいて、パイプ部材61bからの熱伝導によって定着ベルト62をおもて面から加熱する。また、裏面加熱ローラ63は、その張架位置にさしかかった定着ベルト62の裏面を、パイプ部材63bからの熱伝導によって加熱する。
【0009】
上記ニップ裏側ローラ64は、金属製の芯金64bと、これに被覆されたゴム等からなる肉厚の弾性層64aとを有している。そして、定着ベルト62を介したおもて面加熱ローラ63からの押圧によって肉厚の弾性層64aを柔軟に弾性変形させることで、上述の定着ニップをベルト周方向においてより大きく形成する役割を担っている。
【0010】
図示しない両面転写手段によって両面にそれぞれトナー像が転写された記録体たる転写紙Pは、両面転写手段によって図中下方から定着手段60に向けて搬送される。そして、その先端を、定着ベルト62の周方向における全領域のうち、裏面加熱ローラ63による張架箇所と、上記定着ニップとの間の領域に突き当てた後、定着ベルト62に徐々に密着しながら、上記定着ニップに向けて搬送される。定着ニップに至ると、裏面加熱ローラ63によって昇温せしめられている定着ベルト62に片面側が強く密着せしめられて加熱されると同時に、もう片面側がおもて面加熱ローラ61に強く密着せしめられて加熱される。定着ニップで両面側から加熱されるのである。このような両面側からの加熱により、転写紙Pの両面に存在するトナー像が、それぞれ加熱及び加圧されてそれぞれの面に定着せしめられる。
【0011】
上記定着ニップを通過した転写紙Pは、定着ベルト62やおもて面加熱ローラ61の表面移動に伴って図示しない排紙路に送られた後、機外へと排出される。また、定着ニップを通過した後の定着ベルト62の表面に付着している少量の定着残トナー(オフセットトナー)は、クリーニングバイアスが印加されているクリーニングローラ65によって静電的にベルトおもて面から除去される。
【0012】
このような定着装置60と、ワンパス方式とを併用した構成では、定着ベルト62が表面移動しながら転写紙Pに接触することで、トナー像を擦ることなく転写紙Pを定着ニップに向けて案内することができる。よって、未定着のトナー像を擦ることによる画像の乱れを抑えることができる。また、定着ベルト62については、上記特許文献1に記載の拍車とは異なり、たとえオフセット等によるトナー汚れが生じたとしても、図1に示したクリーニングローラ65などといった公知の手段で容易にクリーニングすることができる。よって、拍車や定着ベルト62などの案内部材に付着したトナーによって後続の転写紙Pを汚してしまうといった事態を容易に抑えることが可能になる。
【0013】
ところが、図1に示した定着装置60では、図示しない両面転写手段のすぐ近くに配設されている裏面加熱ローラ63が、両面転写手段を加熱することで種々の悪影響を引き起こすことが本発明者の鋭意研究によって明らかになった。具体的には、例えば、両面転写手段として、中間転写ベルト上のトナー像を転写紙に転写するものを用いると、裏面加熱ローラ63からの熱によって中間転写ベルトやこれを張架する張架ローラの寸法を微妙に変化させてしまう。そして、これらの変化により、中間転写ベルトの表面移動に微妙な速度変動を引き起こして画像を乱してしまう。
【0014】
このように両面転写手段を定着手段によって加熱してしまうことによる悪影響を抑える方法として、次のような構成を採用することが考えられる。即ち、図示の裏面加熱ローラ63については熱源を設けない単なる張架ローラにする一方で、ニップ裏側ローラ64に熱源を設け、これによって定着ベルト62の裏面を加熱するのである。そうすれば、定着手段内の熱源を両面転写手段からより遠ざけて、定着手段から両面転写手段への熱伝導を抑えることができる。しかしながら、上述したように、ニップ裏側ローラ64には、肉厚の弾性層64aの弾性変形によって大きな定着ニップを形成させるという役割を担わせている。このような肉厚の弾性層64aの下側に熱源を設けてしまうと、定着装置60を大型化してしまう。また、一般に金属材料よりも熱伝導率が悪い肉厚の弾性層64aに多量に蓄熱させるので、エネルギー効率を悪くしてしまう。
【0015】
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次に列記する(1)〜(5)の事項を何れも実現することができる画像形成装置及び画像形成方法を提供することである。
(1)記録体を両面転写手段から定着手段に送る際に未定着のトナー像を擦ってしまうことによる画像の乱れを抑える。
(2)記録体を両面転写手段から定着手段の定着ニップに案内する案内部材に付着したトナーを後続の記録体に転移させることによる画像の乱れを容易に抑えることが可能になる。
(3)ベルト部材を張架する複数の張架部材のうち、定着ニップでベルト部材の裏面を支持するニップ裏側張架部材(例えばニップ裏側ローラ64)を、弾性変形させてより大きい定着ニップを形成する。
(4)熱源を設けた上記ニップ裏側張架部材によってベルト部材を裏面側から加熱することによる定着手段の大型化やエネルギー効率の悪化を回避する。
(5)両面転写手段を定着手段によって加熱してしまうことによる画像への悪影響を抑える。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、トナー像を担持する像担持体と、該像担持体の表面にトナー像を形成する可視像形成手段と、該像担持体上のトナー像を記録体の両面に転写する両面転写手段と、該記録体の両面にトナー像を定着せしめる定着手段とを備える画像形成装置であって、上記定着手段が、無端移動するベルト部材と、これを裏面から支持しながら張架する複数の張架部材と、該ベルト部材のおもて面に当接して定着ニップを形成しながら該おもて面を加熱するおもて面加熱体と、該ベルト部材を裏面側から加熱する裏面側加熱手段とを有し、該記録体を該定着ニップに挟み込んでその両面にトナー像の定着処理を施し、且つ、該ベルト部材の周方向における全領域のうち、上記両面転写手段の最も近くに配設された該張架部材による張架位置を通過してから、上記定着ニップに到達するまでの領域を加熱するように該裏面側加熱手段が構成されていることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記定着ニップを通過した後、上記記録体に接触する前の上記ベルト部材をクリーニングするクリーニング手段を、上記定着手段に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の画像形成装置において、上記記録体に接触した後のベルト領域を加熱させるように、上記裏面加熱手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2又は3の画像形成装置において、上記裏面加熱手段として、裏面加熱体を上記ベルト部材の裏面に接触させるものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1、2又は3の画像形成装置において、上記裏面加熱手段として、発光発熱体によって上記ベルト部材の裏面を非接触で加熱するものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1、2又は3の画像形成装置において、上記裏面加熱手段として磁界発生手段を有するものを用いるとともに、上記ベルト部材として発熱体を有するものを用い、該磁界発生手段の発する磁界による電磁誘導で該発熱体を発熱させて、該ベルト部材を加熱させるようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至6の何れかの画像形成装置であって、上記トナー像の形成に用いられるトナーを収容するトナー収容手段を備え、該トナー収容手段が、0.90〜0.99の平均円形度のトナーを収容していることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1乃至7の何れかの画像形成装置であって、上記トナー像の形成に用いるトナーとして、0.90〜0.99の平均円形度のものが指定されていることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1乃至8の何れかの画像形成装置であって、上記トナー像の形成に用いるトナーとして、120〜180の形状係数SF−1のものが指定されていることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項1乃至9の何れかの画像形成装置であって、上記トナー像の形成に用いるトナーとして、120〜190の形状係数SF−2のものが指定されていることを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項1乃至10の何れかの画像形成装置であって、上記トナー像の形成に用いるトナーとして、体積平均粒径Dvを個数平均粒径Dnで除算した値が1.05〜1.30であるものが指定されていることを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、像担持体の表面にトナー像を形成する像形成工程と、該像担持体上のトナー像を記録体の両面に転写する両面転写工程と、該記録体の両面に転写されたトナー像を該両面に定着せしめる定着工程とを実施して、該記録体に画像を形成する画像形成方法であって、上記定着工程において、ベルト部材を複数の張架部材によって裏面から支持しながら張架する工程と、張架した該ベルト部材を無端移動させる工程と、該ベルト部材のおもて面におもて面加熱体を当接させて定着ニップを形成しながら該おもて面を加熱する工程と、該ベルト部材を裏面側から加熱する裏面側加熱工程と、該記録体を該定着ニップに挟み込んでその両面にトナー像の定着処理を施す工程とを実施し、且つ、該裏面側加熱工程において、該ベルト部材の周方向における全領域のうち、上記両面転写手段の最も近くに配設された該張架部材による張架位置を通過してから、上記定着ニップに到達する前の領域を加熱することを特徴とするものである。
【0017】
これらの発明においては、定着手段のベルト部材が、両面転写手段から送られてくる記録体に追従するように無端移動することで、記録体との摺擦を抑えながら記録体を定着ニップに向けて案内する。そして、このことにより、記録体を両面転写手段から定着手段に送る際に未定着のトナー像を擦ってしまうことによる画像の乱れを抑えることができる。
また、たとえ未定着のトナー像のトナーを付着させたり、定着ニップでトナーをオフセットさせたりしてベルト部材を汚したとしても、クリーニングブレードやクリーニングローラなどといった公知のクリーニング手段によってベルト部材を容易にクリーニングすることができる。このため、案内部材として機能するベルト部材に付着したトナーを後続の記録体に転移させることによる画像の乱れを容易に抑えることができる。
また、ベルト部材を裏面側から加熱する裏面加熱手段として、定着ニップの裏側でベルト部材を加熱するものでなく、定着ニップとは異なる位置でベルト部材を加熱するものを用いるので、定着ニップでベルト部材の裏面を支持するニップ裏側張架部材に熱源を設ける必要がない。このため、ニップ裏側張架部材に設けた肉厚の弾性層を柔軟に弾性変形させてより大きい定着ニップを形成することができる。更には、熱源を設けたニップ裏側張架部材によってベルト部材を裏面側から加熱することによる定着手段の大型化やエネルギー効率の悪化を回避することができる。
また、両面転写手段の最も近くに配設された張架部材による張架位置を通過した後のベルト部材の領域を加熱するように裏面側加熱手段を構成したことで、上記張架位置でベルト部材を加熱する図1に示した定着装置(60)に比べて、熱源を両面転写手段から遠ざけることができる。そして、このことにより、両面転写手段を定着手段によって加熱してしまうことによる画像への悪影響を抑えることができる。
よって、上述した(1)〜(5)の事項を、何れも実現することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)の一実施形態について説明する。
まず、本プリンタの基本的な構成について説明する。図2は、本プリンタの概略構成図であり、プリンタをその正面方向から示している。同図において、プリンタ100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、Y、M、C、Kと記す)のトナー像を生成するための4つのプロセスカートリッジ6Y,M,C,Kを備えている。これらは、画像形成物質として、互いに異なる色のY,M,C,Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっており、寿命到達時に交換される。Yトナー像を生成するためのプロセスカートリッジ6Yを例にすると、図3に示すように、像担持体たるドラム状の感光体1Y、ドラムクリーニング装置2Y、除電装置3Y、帯電装置4Y、現像装置5Y等を備えている。感光体1Yは、直径30〜100[mm]のアルミ製円筒に、光導電性物質である有機半導体の表面層が被覆されている。アモルファスシリコン性の表面層が被覆されたものであってもよい。また、ドラム状ではなく、ベルト状のものであってもよい。帯電装置4Yは、図示しない駆動手段によって図中時計回りに回転せしめられる感光体1Yの表面を一様帯電せしめる。一様帯電せしめられた感光体1Yの表面は、後述の露光装置(7)から発せられるレーザ光Lによって露光走査されてY用の静電潜像を担持する。このYの静電潜像は、Yトナーを用いる現像装置5YによってYトナー像に現像される。かかる構成のプロセスカートリッジ6Yは、露光装置(7)とともに、像担持体たる感光体1Yの表面にトナー像を形成する像形成工程を実施している。よって、本プリンタ100においては、各プロセスカートリッジ6Y,M,C,Kが、それぞれ露光装置(7)との組合せにより、像担持体の表面にトナー像を形成する可視像形成手段として機能している。
【0019】
上記感光体1Y上で現像されたYトナー像は、後述の第1中間転写ベルト8上に1次転写される。ドラムクリーニング装置2Yは、1次転写工程を経た後の感光体1Y表面に残留したトナーを除去する。また、除電装置3Yは、クリーニング後の感光体1Yの残留電荷を除電する。この除電により、感光体1Yの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。他のプロセスカートリッジ6M,C,Kにおいても、同様にして感光体1M,C,K上にM,C,Kトナー像が形成され、第1中間転写ベルト8上に1次転写される。なお、現像装置(5Y等)は、トナーと磁性キャリアとを含有する2成分現像剤を用いるものでも、トナー粉体だけを用いるものでもよい。
【0020】
先に示した図2において、プロセスカートリッジ6Y,M,C,Kの図中下方には露光装置7が配設され、その図中左側方には画像データ処理装置E1が配設されている。画像データ処理装置E1は、パーソナルコンピュータ等から送られてくる画像情報信号に基づいて、露光走査制御信号を生成して露光装置7に送る。潜像形成手段たる露光装置7は、この露光走査制御信号に基づいて発したレーザ光Lを、プロセスカートリッジ6Y,M,C,Kにおけるそれぞれの感光体1Y,M,C,Kに照射する。この照射を受けて露光された感光体1Y,M,C,K上には、Y,M,C,K用の静電潜像が形成される。なお、露光装置7は、光源から発したレーザ光(L)を、モータによって回転駆動したポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体に照射するものである。かかる構成の露光装置7に代えて、LEDアレイからのLED光を照射する露光手段を採用しても良い。また、露光装置7の筐体には、その上方に配設された各感光体1Y,M,C,Kから落下してくるトナーによる内部部品の汚染を防止するために、図示しないシール部材が設けられている。
【0021】
上記露光装置7の図中下側には、第1給紙ローラ28を有する第1紙カセット25と、第2給紙ローラ29を有する第2紙カセット26とが、鉛直方向に並ぶように配設されている。これらカセットはそれぞれ内部に記録体たる転写紙Pを複数枚重ねた転写紙束の状態で収容している。第2紙カセット26の図中右側方には、手差し給紙ローラ30を有する手差しトレイ25が、プリンタ本体の筐体内でなく、筐体の側面から延出するように設けられており、この上にも転写束が載置される。
【0022】
2つの給紙カセット(25,26)と、上記手差しトレイ25との間には、レジストローラ対31を有する給紙路32や、これに合流する給紙案内路33が配設されている。給紙案内路33は、搬送ローラ対34を有している。第1給紙ローラ28、第2給紙ローラ29は、それぞれ上記第1紙カセット25、第2紙カセット26内に収容されている転写紙束の一番の転写紙Pに当接している。そして、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられることで、一番上の転写紙Pを給紙路32に向けて送り出す。送り出された転写紙Pは、給紙路32の末端付近に配設されたレジストローラ対31の第1レジストローラ31aと第2レジストローラ31bとの間に挟まれる。レジストローラ対31は、転写紙Pを挟み込むべく両ローラを互いに順方向に回転駆動させるが、ローラ間に記録体を挟み込むとすぐに両ローラの回転を一旦停止させる。そして、適切なタイミングで回転を再開して転写紙Pを後述の2次転写ニップに向けて送り出す。タイミングローラ対として機能しているのである。
【0023】
上記手差し給紙ローラ30は、上記手差しトレイ27に載置されている転写紙束の一番上の転写紙Pに当接している。そして、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられることで、その一番上の転写紙Pを給紙案内路33に向けて送り出す。送り出された転写紙Pは、図示しない駆動手段によって互いに当接しながら順方向に回転せしめられる搬送ローラ対34のローラ間を経由して給紙路32の末端付近に至る。そして、第1レジストローラ31aと第2レジストローラ31bとの間に挟まれる。
【0024】
各感光体1Y,M,C,K上に形成されたY,M,C,K用の静電潜像は、両面転写手段による転写工程を経る。この両面転写手段は、第1転写ユニット15と第2転写ユニット24とを有している。第1転写ユニット15は、上述のプロセスカートリッジ6Y,M,C,Kの図中上方に配設されており、第1中間転写ベルト8、4つの1次転写ローラ9Y,M,C,K、第1クリーニング装置10などを備えている。また、2次転写バックアップローラ12、第1クリーニングバックアップローラ13、テンションローラ14なども備えている。第1中間転写体たる第1中間転写ベルト8は、これら3つのローラに張架されながら、少なくとも何れか1つのローラの回転駆動によって図中反時計回りに無端移動せしめられる。転写バイアス部材たる4つの1次転写ローラ9Y,M,C,Kは、このように無端移動せしめられる第1中間転写ベルト8を感光体1Y,M,C,Kとの間に挟み込んでそれぞれ1次転写ニップを形成している。そして、図示しない電源により、トナーとは逆極性(例えばプラス)の1次転写バイアスを第1中間転写ベルト8の裏面(ループ内周面)に印加する。これら4つの1次転写ローラ9Y,M,C,Kの他に配設された上述の3つのローラは、全て電気的に接地されている。
【0025】
上記第1中間転写ベルト8は、その無端移動に伴ってY,M,C,K用の1次転写ニップを順次通過していく。各1次転写ニップでは、感光体1Y,M,C,K上のY,M,C,Kトナー像がニップ圧や1次転写バイアスの影響を受けて重ね合わせて1次転写される。これにより、第1中間転写ベルト8上に4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。第1中間転写ベルト8を張架している2次転写バックアップローラ12は、後述の第2中間転写ベルト16に食い込むような配設位置になっている。このような食い込み配置により、第1中間転写ベルト8と第2中間転写ベルト16とをそれぞれ周長方向に広く当接させる2次転写ニップが形成されている。この2次転写ニップでは、第1転写ベルト8と第2中間転写ベルト16とが、それぞれ互いの表面を同方向に移動させながら当接させる。第1中間転写ベルト8上に形成された可視像たる4色トナー像は、2次転写ニップで第2中間転写ベルト16あるいは転写紙Pに2次転写される。なお、バイアス印加方式の4つの1次転写ローラ9Y,M,C,Kに代えて、電極から放電させるチャージャ方式のものを用いてもよい。なお、第1中間転写ベルト8は、ゴムを基体にした無端状のベルトであり、各感光体1Y,M,C,Kからのトナー像の静電転写を行うのに適した電気抵抗値に調整されている。樹脂フィルム層(例えばポリイミド層)とゴム層(例えばウレタンゴム層)とからなる2層構造やそれ以上の多層構造のものを使用してもよい。第1中間転写ベルト8の表面硬度としては65[度]以下が望ましく、本プリンタ100では、JIS−A硬度で50[度]の第1中間転写ベルト8を用いている。
【0026】
上記2次転写ニップを通過した後の第1中間転写ベルト8には、第2中間転写ベルト16あるいは転写紙Pに2次転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、第1クリーニング装置10によってクリーニングされる。具体的には、第1中間転写ベルト8は、そのループ外面(おもて面)側に当接するように配設された第1クリーニング装置10と、そのループ内面側に配設された第1クリーニングバックアップローラ13との間に挟まれる。そして、おもて面上の転写残トナーが第1クリーニング装置10に機械的あるいは静電的に回収されてクリーニングされる。
【0027】
上記両面転写手段の第2転写ユニット24は、上記第1転写ユニット15の図中右側方に配設されており、第2中間転写ベルト16、第2クリーニング装置18、転写チャージャ23などを備えている。また、2次転写ローラ17、ニップ拡張ローラ19、テンションローラ20、バックアップローラ21なども備えている。第2中間転写ベルト16は、これら4つのローラに張架されながら、少なくとも何れか1つのローラの回転駆動によって図中時計回りに無端移動せしめられる。上述した第1転写ユニット15の2次転写バックアップローラ12は、2次転写ローラ17とニップ拡張ローラ19との間の第2中間転写ベルト16架橋部分に食い込んで2次転写ニップを形成している。転写バイアス部材たる2次転写ローラ17は、金属製ローラか、あるいは芯金に導電性のゴム層が被覆されたローラで、図示しない電源によってトナーと反対極性(例えばプラス極性)の2次転写バイアスが供給される。第2転写ユニット24におけるこれ以外のローラは全て接地されている。
【0028】
上述のレジストローラ対31は、ローラ間に挟み込んだ転写紙Pを、第1中間転写ベルト8上に1次転写された上記4色トナー像に密着させ得るタイミングで上記2次転写ニップに向けて送り出す。但し、この4色トナー像が、転写紙Pの第1面(後述のスタック部40上で上を向く面)に転写されるべき第1トナー像である場合には、転写紙Pを送り出さない。よって、このとき、第1中間転写ベルト8上の第1トナー像は、2次転写ニップでニップ圧や2次転写バイアスの作用を受けて第2中間転写ベルト16上に2次転写される。これに対し、第1中間転写ベルト8上の4色トナー像が転写紙Pの第2面(スタック部40上で下を向く面)に転写されるべき第2トナー像である場合には、レジストローラ対31は、この第2トナー像に同期させて転写紙Pを送り出す。よって、第2トナー像は、2次転写ニップで転写紙Pの第2面(後述のスタック部40上で下を向く面)に2次転写され、転写紙Pの白色と相まってフルカラー画像となる。このとき、先に第2中間転写ベルト16に転写されていた第1トナー像は、2次転写ニップに送り込まれた転写紙Pの第1面に密着せしめられる。但し、この第1トナー像は、2次転写バイアスの作用によってベルト側に引き寄せられるため、転写紙Pの第1面に密着しているが、そこに2次転写されるわけではない。
【0029】
上記第1転写ユニット15において、2次転写バックアップローラ12は、第1中間転写ベルト8を、その移動方向をほぼ反転させるような形状で張架している。そして、移動方向を反転させつつある第1中間転写ベルト部分を第2中間転写ベルト16に当接させて2次転写ニップを形成している。よって、2次転写ニップの出口では、第1中間転写ベルト8が転写紙Pから離間し、転写紙Pが第2中間転写ベルト16の表面だけに保持されて搬送されるようになる。そして、第2転写ユニット24内において、第2中間転写ベルト16の無端移動に伴って、3次転写部に送られる。第2転写ユニット24の3次転写部では、第2中間転写ベルト16のバックアップローラ21による張架部分に対し、転写チャージャ23が所定の間隙を介して対向するように配設されている。第2中間転写ベルト16上の転写紙Pは、転写チャージャ23によって第2面側にトナーと反対極性(例えばプラス極性)の電荷が付与される。これにより、転写紙Pの第1面と第2中間転写ベルト16との間に挟まれていた第1トナー像が転写紙Pの第1面に3次転写されてフルカラー画像になる。なお、第2中間転写ベルト16は、50〜600[μm]程度の厚みの樹脂(例えばポリイミド)製基体を有する無端状のベルトであり、第1中間転写ベルト8からのトナー像の2次転写を行うのに適した電気抵抗値に調整されている。
【0030】
以上のように、2つの転写ユニット(15,24)を有する両面転写手段は、転写紙Pに対して上記2次転写ニップで第2面に第2トナー像を前段転写した後、上記3次転写部でその第1面に第1トナー像を後段転写するようになっている。なお、1次転写バイアスや2次転写バイアスが印加される部材として、ローラ(9,17)ではなく、ブラシなど他の形状のものを用いてもよい。また、転写バイアスを部材に印加する静電転写方式ではなく、非接触放電式を採用してもよい。
【0031】
上記第2転写ユニット24において、3次転写によって両面転写工程が完了した転写紙Pは、第2中間転写ベルト16から分離されて後述の定着装置60に送られる。一方、上記3次転写部を通過した後の第2中間転写ベルト16は、バックアップローラ21と第2クリーニング装置18との間に挟み込まれて、表面の転写残トナーが機械的又は静電的にクリーニングされる。この第2クリーニング装置18が第2中間転写ベルト16に常に当接していると、第2中間転写ベルト16上に2次転写された第1トナー像もクリーニングしてしまうことになる。そこで、第2クリーニング装置18は、図示しない揺動機構によって揺動軸18aを中心に図中矢印方向に揺動せしめられることで、第2中間転写ベルト16に接離するようになっている。そして、少なくともそのクリーニング位置を第1トナー像が通過する間は、第2中間転写ベルト16から離間して、第1トナー像のクリーニングを回避する。
【0032】
上記第2転写ユニット24の図中上方には、定着手段たる定着装置60が配設されている。上記両面転写手段によって両面にトナー像たるフルカラー画像が転写された転写紙Pは、この定着装置60に送られてフルカラー画像の定着処理が施される。定着装置60は、記録体たる転写紙Pの両面に転写されたトナー像をその両面に定着せしめる定着工程を実施しているのである。
【0033】
両面のフルカラー画像に定着処理が施された転写紙Pは、反転ガイド部材36に沿って反転せしめられた後、排紙ローラ対37を経て機外へと排出される。そして、プリンタ本体の筺体の上面に形成されたスタック部40にスタックされる。
【0034】
以上のようにして、本プリンタ100は、転写紙Pを2次転写ニップからこれよりもベルト移動方向下流側に搬送する過程で、転写紙Pに対して上記両面転写手段によってその両面側からトナー像の転写処理を施す。よって、転写紙Pの両面に対してワンパス方式での画像形成を行うことができる。また、転写紙Pを像担持体たる感光体(1Y,M,C,K)に直接接触させることがないので、感光体への紙粉の付着を抑えることができる。なお、本プリンタ100のように、感光体等の像担持体を複数並べて配設し、それぞれで形成した可視像を連続的に重ね合わせ転写して多色画像等の重ね合わせ画像を形成する方式をタンデム方式という。これに対し、1つの像担持体に可視像を形成して中間転写体に転写した後、再び像担持体に可視像を形成して中間転写体上の可視像に重ね合わせ転写する工程を繰り返して重ね合わせ画像を形成する方式もある。この方式では、可視像の形成、転写という工程を繰り返し行わなくてはならない。一方、タンデム方式では、重ね合わせ転写すべき複数の可視像をそれぞれに対応する像担持体上でほぼ同時に形成することができるので、画像形成時間を大幅に短縮することができる。
【0035】
上述したように、上記第1トナー像は上記第2トナー像に先行して形成される。そして、2次転写ニップで第1中間転写ベルト8から第2中間転写ベルト16に2次転写された後、上記3次転写部で転写紙の第1面に3次転写される。この第1面とは、上記スタック部40で上方を向く面である。よって、スタック部40にスタックされる転写紙Pは、先行して形成された第1トナー像を上に向け、且つその後に形成された第2トナー像を上に向けた状態で順次スタックされていく。本プリンタ100は、このようにスタックされていく転写紙Pの頁番号を小さい方から順に揃えるべく、奇数、偶数と連続する2つの頁番号の画像について、頁番号の大きい方を先に上記第1トナー像として形成する。例えば1頁目の画像に先行して2頁目の画像を第1トナー像として形成するのである。そうすると、数頁にわたる原稿を連続して出力しても、スタック部40において、頁番号を下から順に揃えることが可能になる。但し、転写紙Pの第2面だけに画像を形成する片面プリントモードを実行する際には、頁番号の小さい画像から順に形成していき、それぞれ転写紙Pの第2面に2次転写せしめる。このことにより、片面プリントモードにおいても、スタック部40で頁番号を下から順に揃えることができる。
【0036】
4つの感光体1Y,M,C,Kにおいて、上記第2トナー像用に形成される各色トナー像は非鏡像(以下、正像という)として形成される。これは、形成された各色トナー像が、1次転写、2次転写という2回の転写工程を経て転写紙Pに至る過程で鏡像、正像と変化するからである。各感光体上で正像として形成されることで、転写紙Pの第2面においても正像になるのである。これに対し、第1トナー像用に形成される各色トナー像は、3次転写まで行われるため、第2トナー像よりも転写工程が1回多くなる。よって、各感光体上で鏡像として形成される。このことにより、転写毎に正像、鏡像、正像と変化して、転写紙Pの第1面において正像となることができる。
【0037】
上述の第1転写ユニット15の図中上方には、ボトル収容器54が配設されている。このボトル収容器54内には、各プロセスカートリッジ(6Y,M,C,K)内の現像器に補給するためのトナーを内包するトナーボトルBY,BM,BC,BKが収められている。
【0038】
本プリンタ100は、図4に示すように、パーソナルコンピュータ(以下、パソコンという)200などから送られてくる画像情報信号に基づいて画像を形成する。図4では、パソコン200とプリンタ100とを通信ケーブルによって接続した画像形成システムの例を示したが、無線方式による接続を採用してもよい。プリンタ本体の前面左隅には、タッチパネル等からなる操作表示器51が固定されている。ユーザーは、この操作表示器51のディスプレイに現れるガイド表示に従って、作像プロセス条件や用紙条件等の各種パラメータを入力することができる。上述の片面プリントモードと、両面プリントモードとの切替については、この操作表示器51に用意されているモード切替ボタンを操作することによって行う。また、紙種の選択(紙収容カセットの選択)も、この操作表示器51に対する操作によって行う。但し、これらモードの切替や紙種の選択については、パーソナルコンピュータ200から設定信号を送信させることによっても行うことができる。
【0039】
プリンタ本体の前面には、前扉52が開閉自在に設けられている。前扉52が開かれると、図示しない上記第1転写ユニット(15)を支持する支持体53が大きく露出する。この支持体53は、図示しないガイドレール上をプリンタ本体の前後方向にスライド移動可能に構成され、プリンタ本体内から前面側に向けて引き出されることで、上記第1転写ユニット(15)を露出させる。そして、この露出により、上記第1転写ユニットの保守点検作業を容易にしている。また、前扉52が開かれると、支持体53の上方に配設されたボトル収容器54内のトナーボトルBY、BM、BC、BKの端面が露出する。それぞれ端面を露出させたトナーボトルBY、BM、BC、BKは、ボトル収容器54に対してプリンタ前後方向に着脱可能される。前扉52を開けば、プリンタ本体に対するトナーボトルBY、BM、BC、BKの前後方向への着脱が可能になる構成である。スタック部40が形成されているプリンタ本体上面を開閉自在な上扉とし、これを開いてトナーボトルBY、BM、BC、BKを上下方向に着脱するといった構成ではない。このため、オプションの図示しないスキャナ装置をプリンタ100の上方に配設してコピー機を構成する場合でも、トナーボトルBY、BM、BC、BKを着脱することができる。上述の第1紙カセット25、第2紙カセット26は、前扉52の下方に配設され、前後方向のスライド移動によってプリンタ本体から着脱されるように構成されている。前扉52を開いても、第1紙カセット25、第2紙カセット26の着脱や、操作表示器51への入力の操作性を損ねることはない。
【0040】
次に、本実施形態に係るプリンタ100の特徴的な構成について説明する。
図5は、上記定着装置60を、上記第2転写ユニット24の一部とともに示す拡大構成図である。同図において、定着装置60は、おもて面加熱ローラ61、無端状のベルト部材たる定着ベルト62、下側張架ローラ66、ニップ裏側ローラ64、クリーニングローラ65、裏面加熱体67などを有している。
【0041】
上記定着ベルト62は、張架部材たる下側張架ローラ66及びニップ裏側ローラ64によって裏面から支持されながら、所定の張力で張架されている。そして、図示しない駆動手段によって図中時計回りに回転せしめられるニップ裏側ローラ64の駆動によって図中時計回りに無端移動せしめられる。定着ベルト62の材料としては、耐熱性及び耐久性に優れたものを用いることが望ましい。後述する理由により、おもて面及び裏面からそれぞれ加熱されて140〜180[℃]程度まで昇温せしめられるからである。耐熱性及び耐久性に優れた材料としては、ポリイミド、ポリエーテルイミド、PES(ポリエーテルサルファイド)、PFA(4フッ化エチレンパーフルオロアルキルビニルエーテール共重合体樹脂)などである。また、定着ベルト62の構造については、単層、多層の何れでも良いが、少なくともそのおもて面には、トナー離型性に優れた材料を用いることが望ましい。転写紙Pの第1面からの第1トナー像の部分的なオフセットを抑える目的からである。おもて面に適した材料としては、PTFE(4フッ化エチレン樹脂)やPFA等のフッ素樹脂に導電材を添加した厚み10[μm]程度のコート層などである。また、フッ素ゴムやシリコンゴム等でもよい。また、定着ベルト62の厚みについては、100[μm]以下、好ましくは40[μm]以下にするのがよい。
【0042】
上記おもて面加熱ローラ61は、図示しない支持手段によって回転自在に支持される金属製のパイプ部材61aと、その内部に回転不能に配設されたハロゲンランプ61bとを有している。パイプ部材61aは、発熱源たるハロゲンランプ61bからの輻射によって内面から加熱される。また、後述のニップ裏側ローラ64との間に定着ベルト62を挟み込むように定着ベルト62のおもて面に当接して定着ニップを形成している。そして、この定着ニップにおいて、熱伝導によって定着ベルト62をおもて面から加熱する。定着装置60は、図示しないランプ電源、おもて面温度検知センサ、おもて面加熱制御回路なども有している。ランプ電源は、ハロゲンランプ61Bに電圧を供給するものである。また、上記おもて面温度検知センサは、定着ニップを通過した直後における定着ベルト62のおもて面の温度を検知して、検知結果に対応する温度信号を出力するものである。また、上記おもて面加熱制御回路は、上記おもて面温度検知センサからの温度信号に基づいて、上記ランプ電源からハロゲンランプ61bへの電源供給をON/OFF制御するものである。このON/OFF制御により、定着ニップを通過した直後における定着ベルト62のおもて面の温度が所定の範囲(例えば160〜180℃など)内に制御される。
【0043】
上記ニップ裏側ローラ64は、金属製の芯金64bと、これに被覆されたゴム等からなる肉厚の弾性層64aとを有している。そして、定着ベルト62を介したおもて面加熱ローラ63からの押圧によって肉厚の弾性層64aを柔軟に弾性変形させることで、上記定着ニップをベルト周方向においてより大きく形成する役割を担っている。
【0044】
上記下側張架ローラ66は、金属製の芯金66bと、これに被覆されたゴム等からなる弾性層66aとを有している。そして、定着ベルト62の無端移動に伴って、図中時計回りに従動回転する。
【0045】
上記裏面加熱体67は、定着装置60の裏面側加熱手段の一部を構成している。この裏面側加熱手段は、ベルト部材たる定着ベルト62を裏面(ループ内面)側から加熱する手段である。裏面加熱体67の他、これに電圧を供給する図示しない裏面加熱電源、定着ベルト62の裏面温度を検知する図示しない裏面温度検知センサ、これによる検知結果に基づいて上記電源をON/OFF制御する裏面加熱制御回路などを有している。裏面加熱体67は、定着ベルト62の周方向における裏面全領域のうち、次の領域に当接するように配設されている。即ち、上記両面転写手段の一部である第2転写ユニット24の最も近くに配設された下側張架ローラ66による張架位置を通過してから、上記定着ニップに到達する前の領域である。そして、内部に配設されている図示しない抵抗発熱体からの熱を接触伝導させてこの領域を加熱する。
【0046】
図示しない上記裏面温度検知センサは、上記裏面加熱体67との接触位置を通過した直後における定着ベルト62の裏面温度を検知するように配設されている。また、上記裏面温度制御回路は、この裏面温度検知センサからの温度信号に基づいて、上記裏面加熱電源から裏面加熱体67への電源供給をON/OFF制御するものである。このON/OFF制御により、裏面加熱体67を通過した直後における定着ベルト62の裏面温度が所定の範囲(例えば160〜180℃など)内に制御される。
【0047】
上記両面転写手段によって両面にそれぞれフルカラー画像が転写された転写紙Pは、第2転写ユニット24の第2中間転写ベルト16によって図中下方から定着手段60に向けて搬送される。そして、その先端を、定着ベルト62の周方向における全領域のうち、下側張架ローラ66による張架箇所と、上記定着ニップとの間の領域に突き当てた後、定着ベルト62に徐々に密着しながら、上記定着ニップに向けて搬送される。定着ニップに至ると、裏面加熱体67によって昇温せしめられている定着ベルト62に第1面が強く密着せしめられて加熱されると同時に、第2面がおもて面加熱ローラ61に強く密着せしめられて加熱される。定着ニップで両面側から加熱されるのである。このような両面側からの加熱により、転写紙Pの両面に存在する図示しないフルカラー画像が、それぞれ加熱及び加圧されてそれぞれの面に定着せしめられる。
【0048】
上記クリーニングローラ65は、金属製の芯金65bと、これに被覆された弾性層65aとを有しており、定着ニップを通過した直後の定着ベルト62のおもて面に当接しながら図中反時計回りに回転するように配設されている。弾性層65aは、表面粗さ(Rz)が定着ベルト62のおもて面よりも粗くなっている。定着ニップを通過した後の定着ベルト62のおもて面に付着している少量の定着残トナー(オフセットトナーなど)は、加熱によって柔らかくなっているため、おもて面から、より表面の粗いクリーニングローラ65に転移する。この転移により、定着ベルト62のおもて面に付着したトナーがクリーニングされる。なお、クリーニング手段たるクリーニングローラ65の表面に転移したと定着残トナーは、クリーニングローラ65に当接する図示しないクリーニングブレードによって除去される。なお、本プリンタ(100)においては、上記第2転写ユニット24の第2中間転写ベルト16の線速と、定着装置60の定着ベルト62の線速とが等しく設定されている。
【0049】
以上の構成の本プリンタ(100)においては、第2転写ユニット24の第2中間転写ベルト16によって定着装置60に向けて搬送される転写紙Pに対し、定着ベルト62が表面移動しながら転写紙Pに接触する。そして、転写紙Pの第1面の上記第1トナー像を擦ることなく、転写紙Pを定着ニップに向けて案内する。よって、未定着のトナー像を擦ることによる画像の乱れを抑えることができる。
【0050】
また、定着ベルト62については、上記特許文献1に記載の拍車とは異なり、たとえオフセット等によるトナー汚れが生じたとしても、クリーニングローラ65などといった公知の手段で容易にクリーニングすることができる。よって、拍車や定着ベルト62などの案内部材に付着したトナーによって後続の転写紙Pを汚してしまうといった事態を容易に抑えることができる。
【0051】
また、定着ベルト62を裏面側から加熱する裏面側加熱手段として、定着ニップの裏側で定着ベルト62を加熱するものでなく、定着ニップとは異なる位置でベルト部材を加熱するものを用いている。かかる構成では、定着ニップでベルト部材の裏面を支持するニップ裏側張架部材たるニップ裏側ローラ64に熱源を設ける必要がない。このため、ニップ裏側ローラ64として、肉厚の弾性層64aを柔軟に弾性変形させてより大きい定着ニップを形成するものを用いることができる。更には、ニップ裏側張架部材として熱源を設けたものを使用することによる定着装置60の大型化やエネルギー効率の悪化を回避することができる。
【0052】
また、下側張架ローラ66による張架位置を通過した後の定着ベルト62の裏面領域を加熱するように裏面側加熱手段を構成したことで、次のことが可能になる。即ち、図1に示したように上記張架位置で定着ベルト62の裏面を加熱する場合に比べて、定着装置60の熱源を両面転写手段たる第2転写ユニット24から遠ざけることができる。そして、このことにより、第2転写ユニット24を定着装置60によって加熱してしまうことによる画像への悪影響を抑えることができる。
【0053】
図6は、定着装置60における裏面加熱体67の周辺構成を、転写紙Pとともに示す拡大断面図である。同図において、裏面加熱体67は、Ag(金)/Pd(パラジウム)や、TaNなどからなる抵抗発熱体67aと、これを内包するアルミナ等の高熱伝導率且つ高電気抵抗率の材料からなる基体67bとを有している。抵抗発熱体67aは、かかる材料をスクリーン印刷などによって面方向にストライプ状や蛇行する帯状に成形されたものである。抵抗発熱体67aが上記裏面加熱電源によって電源供給されることによって発熱し、この熱が基体67bを介して定着ベルト62の裏面に接触伝導する仕組みである。即ち、裏面加熱体67を定着ベルト62の裏面に接触させる接触加熱方式を採用しているのである。かかる構成では、ハロゲンランプなどといった輻射によって定着ベルト62の裏面を加熱する場合に比べて、少ないエネルギーで定着ベルト62を昇温せしめることができる。更には、輻射方式のものに比べてベルト裏面の温度立ち上がり時間を早くすることもできる。
【0054】
裏面加熱体67は、図示のように、上記第2転写ユニット(図5の24)から定着装置(図5の60)に向けて送られてくる転写紙Pと接触した後の定着ベルトの裏面領域を加熱するように配設されている。かかる構成では、図7に示すように、定着ベルト62がその表面移動に伴って転写紙Pの先端側を撓ませて転写紙Pの第1面の第1トナー像I1を良好に密着させてから、裏面側加熱手段の一部である裏面加熱体67に加熱される。これにより、転写紙Pの第1面の第1トナー像I1は、定着ベルト62に良好に密着せしめられてから、加熱によって軟化し始めることになる。
【0055】
一方、図8に示すように、上記第2転写ユニット(図5の24)から定着装置(図5の60)に向けて送られてくる転写紙Pと接触する前の定着ベルトの裏面領域を加熱するように裏面加熱体67を配設したとする。すると、図示のように、転写紙Pの第1面の第1トナー像I1を、定着ベルト62のおもて面に十分に密着させる前から加熱することになる。そうすると、定着ベルト62に十分に密着させないままに第1トナー像I1の軟化を開始させて、ダレ等によって第1トナー像I1を乱してしまうおそれがでてくる。特に、高画質化に伴って重合トナーなどといった円形度の高いトナーを好んで用いる傾向にある近年においては、かかる乱れが起こり易くなっている。
【0056】
本プリンタ(100)は、トナー像の形成に用いるY,M,C,Kトナーとして、次の(a)〜(d)の条件を何れも具備するものを使用するように、ユーザーに対して指定している。
(a)平均円形度が0.90〜0.99である。
(b)形状係数SF−1が120〜180である。
(c)形状係数SF−2が120〜190である。
(d)体積平均粒径Dv/個数平均粒径Dnが1.05〜1.30である。
【0057】
かかるトナーを使用させるようにユーザーに指定する方法としては、例えば、上記(a)〜(d)の条件を全て具備するトナーを、プリンタとともに梱包して出荷することが挙げられる。また例えば、かかるトナーの製品番号や商品名などを、プリンタ本体やこの取扱説明書などに明記することによって行ってもよい。また例えば、ユーザーに対して書面や電子データ等をもって上記製品番号や商品名などを通知することによって行ってもよい。また例えば、かかるトナーを収容しているトナー収容手段である上記トナーボトル(BY,BM,BC,BK)をプリンタ本体にセットした状態で出荷することによって行うこともできる。本プリンタでは、これら全ての方法を採用しているが、少なくとも何れか1つの方法を採用すれば足りる。
【0058】
上記(a)の条件を具備するトナーを指定したのは次に説明する理由による。即ち、平均円形度が0.90未満であるトナー、即ち、球形としてよりも不定形としての形状にあるトナーでは、転写性が急激に悪化するとともに、静電転写時における転写チリを急激に起こし易くなるからである。また、0.90未満であると、適正な濃度の再現性のある高精細な画像を形成するのが困難になるからでもある。更には、平均円形度が0.99を越えると、ブレードクリーニングを採用している装置では、感光体や中間転写ベルトなどの被クリーニング体のクリーニング不良が発生し、画像上の汚れを引き起こし易くなるからでもある。画像面積率の比較的低い画像を出力する場合には、転写残トナーが少なく、クリーニング不良が問題となることは少ない。しかし、カラー写真画像など画像面積率の高い画像を出力する場合や、給紙不良等で未転写の状態の画像が感光体上に残ってしまった場合などに、特にクリーニング不良が発生し易くなる。なお、より好ましい平均円形度の範囲は0.93〜0.97であり、円形度が0.94未満になるトナー粒子を10%以下に留めると更に好適である。
【0059】
トナーの平均円形度については、次のようにして測定することができる。即ち、まず、被検トナーのトナー粒子を含む懸濁液を平板上の撮像部検知帯に通過させ、CCDカメラで光学的にその粒子画像を撮影する。そして、個々の粒子画像について、投影面積の等しい相当円の周囲長を実在粒子の周囲長で除した値を求めたものの1万個あたりの平均値を算出する。この平均値が平均円形度である。かかる平均円形度を測定するには、例えばフロー式粒子像分析装置FPIA−2100(東亜医用電子株式会社製)などを用いるとよい。この装置を用いる場合には、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150[ml]中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に被検トナーを0.1〜0.5[g]程度加える。そして、この懸濁液を超音波分散器で約1〜3分間分散処理し、分散液濃度を3000〜1[万個/μl]に調整したものを、上記装置にかけてトナーの形状及び分布を測定する。
【0060】
上記(b)や(c)の条件を具備するトナーを指定したのは以下に説明する理由による。即ち、形状係数SF−1や形状係数SF−2は、トナーの形状を表すパラメータの一つであり、粉体工学の分野では馴染みのパラメータである。ここで言う形状係数SF−1とは、トナー粒子等の球形物質における丸さの度合いを示す値である。図9に示すように、球形物質を2次元平面上に投影して得られる楕円状図形の最大径箇所の長さMXLNGの二乗を面積AREAで除算し、更に100π/4を乗じた値である。つまり、次式によって表すことができる。なお、形状係数SF−1の値が100の球形物質は真球であり、SF−1の値が大きくなるほど、球形物質の形状は不定形となる。
【数1】
形状係数SF−1={(MXLNG)/AREA}×(100π/4)
【0061】
また、形状係数SF−2は、球形物質の表面における凹凸の度合いを示す数値である。図10に示すように、球形物質を2次元平面上に投影して得られる図形の周長PERIの二乗を面積AREAで除算し、更に100/4πを乗じて求められる値である。つまり、形状係数SF−2は、次式によって表すことができる。なお、形状係数SF−2の値が100である球形物質は、その表面に凹凸が全く存在しない。形状係数SF−2の値が大きくなるほど、球形物質の表面の凹凸は顕著となる。
【数2】
形状係数SF−2={(PERI)/AREA}×(100/4π)
【0062】
トナーの形状が真球に近づく(SF−1、SF−2ともに100に近づく)ほど、転写効率が高くなることが本発明者の検討により明らかになっている。これは、真球に近づくほど、トナー粒子とこれに接触するモノ(トナー粒子同士、像担持体など)との間の接触面積が小さくなって、トナー流動性が高まったり、モノに対する吸着力(鏡映力)が弱まって転写電界の影響を受け易くなったりするためと考えられる。本発明者の研究によれば、形状係数SF−1で180、形状係数SF−2で190をそれぞれ超えると、転写効率を急激に悪化させ始めることが明らかになった。
【0063】
但し、トナーの形状が真球に近づくほど、メカ的なクリーニング(ブレードクリーニング等)に対して不利に働く。これは、トナー流動性が高まったり、クリーニング部材と被クリーニング体との僅かな間隙をトナーが容易に通過したりするためと考えられる。本発明者らの研究によれば、形状係数SF−1、形状係数SF−2ともに、120を下回ると、クリーニング性が急激に悪化し始めることが明らかになった。
【0064】
なお、形状係数SF−1や形状係数SF−2については、次のようにして求めることが可能である。即ち、日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い、トナー粒子を無作為に100個選んで順次その画像を撮影し、その画像情報をニレコ社製画像解析装置(LUSEX3)に導入してMXLING、AREA、PERIを求める。そして、上述した式によって得た形状係数の100個あたりの平均値として算出するのである。
【0065】
上記(d)の条件を具備するトナーを指定したのは以下に説明する理由による。即ち、体積平均粒径Dv/個数平均粒径Dnとは、トナーの粒度分布を表すパラメータの一つである。体積平均粒径Dv/個数平均粒径Dnが1.05〜1.30、好ましくは1.10〜1.25である乾式トナーでは、トナーの粒度分布が狭くなるため、様々なメリットが発生する。
【0066】
例えば、体積平均粒径Dvが4〜8[μm]であり、且つ、体積平均粒径Dv/個数平均粒径Dnが1.05〜1.30である粉体トナーでは、次のようなメリットがある。即ち、その中から、静電潜像のパターンに適した粒径のトナー粒子が他のトナーに優先して現像に寄与するといった現象が進みやすいため、様々なパターンの画像を安定して形成することができる。また、感光体等の像担持体に残留したトナーを回収してリサイクル使用する構成を装置に採用している場合、転写されにくい小サイズのトナー粒子が量的に多くリサイクルされる。このようなリサイクルにおいて粒度分布の比較的大きいものを用いると、新たなトナー補給から次のトナー補給に至るまでの粒度変動が大きくなり、現像性能に悪影響を及ぼしてしまう。また、体積平均粒子径Dvが上述の範囲よりも小さいトナーでは、二成分現像剤として用いた場合に現像装置における長期の攪拌においてキャリアの表面にトナーが融着し、キャリアの帯電能力を低下させる。また、一成分現像剤として用いた場合には現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化する為のブレード等の部材へのトナーの融着を発生させ易くなる。逆に、体積平均粒子系Dvが上述の範囲よりも大きいと、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなると共に、現像剤中のトナーの収支が行われた場合にトナーの粒子径の変動が大きくなることが多くなる。
【0067】
なお、トナーの粒度分布については、コールターカウンター法による測定装置、例えば、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)によって測定することができる。具体的には、まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。電解水溶液としては1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)を用いることができる。得られた溶液に更に測定試料を2〜20mg加える。そして、その溶液を超音波分散器で約1〜3分間分散処理し、上述した測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの体積平均粒径Dv、個数平均粒径Dnを求めることができる。なお、チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上40.30μm未満のトナー粒子を対象とする。なお、Dv、Dnはともに1万個あたりの平均である。
【0068】
図11は、本プリンタの第1変形例装置における定着装置60を、第2転写ユニット24の一部とともに示す拡大構成図である。この第1変形例装置の定着装置60は、裏面側加熱手段として、裏面加熱体を定着ベルト62の裏面に接触させるものではなく、発光発熱体たるハロゲンランプ68aによって裏面を非接触で加熱するものを用いている。具体的には、裏面側加熱手段は、ハロゲンランプ68aと、これらかの光を定着ベルト62の裏面に向けて反射させる反射板68bとを有する裏面加熱器68を有している。また、ハロゲンランプ68aに電圧を供給する図示しない裏面加熱電源、定着ベルト62の裏面温度を検知する図示しない裏面温度検知センサ、これによる検知結果に基づいて上記電源をON/OFF制御する裏面加熱制御回路なども有している。裏面加熱器68は、実施形態に係るプリンタの上記裏面加熱体(67)と同様に、定着ベルト62の周方向における裏面全領域のうち、下側張架ローラ66による張架位置を通過してから、上記定着ニップに到達する前の領域を加熱する。
【0069】
かかる構成の定着装置60を用いる本第1変形例装置においては、裏面側加熱手段が定着ベルト62の裏面を非接触で加熱するので、裏面加熱体を裏面に摺擦させることによる定着ベルト62の劣化を回避することができる。
【0070】
図12は、本プリンタの第2変形例装置における定着装置60を、第2転写ユニット24の一部とともに示す拡大構成図である。この第2変形例装置の定着装置60は、裏面側加熱手段として、磁界発生手段69の発する磁界によって定着ベルト62を裏面側から加熱するものを用いている。具体的には、裏面側加熱手段は、図示しない強磁性体やこれに巻き付けられたコイルなどを有する磁界発生手段69を備えている。この磁界発生手段69は、定着ベルト62の周方向における裏面全領域のうち、下側張架ローラ66による張架位置を通過してから、上記定着ニップに到達する前の領域に、所定の間隙を介して対向するように配設されている。裏面側加熱手段は、上記コイルに電圧を供給する図示しない裏面加熱電源、定着ベルト62の裏面温度を検知する裏面温度検知センサ、これによる検知結果に基づいて上記電源をON/OFF制御する裏面加熱制御回路等も備えている。
【0071】
一方、定着ベルト62は、図13に示すように、3層構造になっている。裏面側に設けられた基材層62aと、これのおもて側に被覆されたアルミや銅などの金属材料からなる発熱体たる発熱層62bと、これのおもて面側に被覆されたPTFEやPFA等からなる離型促進層62cとの3層である。上記裏面加熱電源から磁界発生手段69の上記コイルへの電源供給が行われると、磁界発生手段69と定着ベルト62との間に磁界が発生する。定着ベルト62の発熱層62bは、この磁界による電磁誘導で発熱する。磁界発生手段69の発する磁界による電磁誘導で発熱層62bを発熱させて、定着ベルト62を加熱するのである。
【0072】
かかる構成の本第2変形例装置においても、定着ベルト62を非接触で裏面側から加熱することができる。また、輻射方式によって加熱する場合に比べて、少ないエネルギーで定着ベルト62を昇温せしめつつ、ベルト裏面の温度立ち上がり時間を早くすることができる。よって、裏面加熱体を裏面に摺擦させることによる定着ベルト62の劣化を回避しつつ、輻射方式によって加熱する場合に比べて、少ないエネルギーで定着ベルト62を昇温せしめ且つベルト裏面の温度立ち上がり時間を早くすることができる。
【0073】
なお、第1中間転写体や第2中間転写体として、それぞれ複数のローラに張架されながら無端移動せしめられる中間転写ベルトを用いた例について説明したが、ローラやドラムなど、他の形状のものを用いてもよい。但し、それぞれ中間転写ベルトを用いる場合には、次のような利点がある。即ち、図2に示した2次転写ニップのように、一方のベルトを、他方のベルトの張架部材による張架部分に巻き付けるように変形させて張架することにより、かなり長い2次転写ニップを形成することができる。このことにより、4色トナー像と転写紙Pや第2中間転写ベルト16との接触時間を長く確保できるため、プロセス線速を速めて画像形成時間の短縮化を図ることができる。また、両ベルトを様々な張架形状で配設することができるので、ローラやドラム形状のものを用いる場合に比べて、本体内のレイアウト自由度を高めることもできる。
【0074】
また、像担持体としてドラム状の感光体を用いた例について説明したが、ベルト状の感光体など、他の方式のものを用いてもよい。また、粉体トナーではなく、トナーと液体キャリアとを含有する液体現像剤を用いる画像形成装置にも本発明の適用が可能である。また、1次転写、2次転写、3次転写を何れも静電転写にて行うプリンタについて説明したが、少なくとも何れか1つの転写を加熱転写によって行う画像形成装置にも本発明の適用が可能である。なお、加熱転写とは、第1中間転写体等の転写元と、第2中間転写体等の転写先とを加熱しながら密着せしめてトナー像を軟化させた後、両者を離間させることで、トナー像を転写元から転写先に転写する方式である。
【0075】
以上、実施形態に係るプリンタや各変形例装置においては、上記定着ニップを通過した後、転写紙Pに接触する前の定着ベルト62をクリーニングするクリーニング手段たるクリーニングローラ65を定着装置60に設けている。よって、拍車や定着ベルト62などといった案内部材に付着したトナーによって後続の転写紙Pを汚してしまうといった事態を容易に抑えることができる。
【0076】
また、実施形態に係るプリンタや各変形例装置においては、転写紙Pに接触した後のベルト領域を加熱させるように、定着装置60の裏面側加熱手段を構成している。かかる構成では、上述したように、定着ベルト62に十分に密着させないままに転写紙Pの第1トナー像I1の軟化を開始させることによる画像の乱れを抑えることができる。
【0077】
また、実施形態に係るプリンタにおいては、裏面側加熱手段として、裏面加熱体67を定着ベルトの裏面に接触させるものを用いている。かかる構成では、輻射によって定着ベルト62の裏面を加熱するものを用いる場合に比べて、少ないエネルギーで定着ベルト62を昇温せしめつつ、ベルト裏面の温度立ち上がり時間を早くすることができる。
【0078】
また、第1変形例装置においては、裏面側加熱手段として、発光発熱体たるハロゲンランプ68aによってベルト裏面を非接触で加熱するものを用いている。かかる構成では、裏面加熱体を裏面に摺擦させることによる定着ベルト62の劣化を回避することができる。
【0079】
また、第2変形例装置においては、裏面側加熱手段として、磁界発生手段69の発する磁界による電磁誘導で定着ベルト62の発熱層62bを発熱させることで、定着ベルト62を裏面側から加熱するものを用いている。かかる構成では、裏面加熱体を裏面に摺擦させることによる定着ベルト62の劣化を回避しつつ、輻射方式によって加熱する場合に比べて、少ないエネルギーで定着ベルト62を昇温せしめ且つベルト裏面の温度立ち上がり時間を早くすることができる。
【0080】
また、実施形態に係るプリンタや各変形例装置においては、トナー像の形成に用いるトナーとして、0.90〜0.99の平均円形度のものを指定している。このことにより、安定した静電転写率を発揮して転写不足を抑えながら、転写チリをも抑えた高画質の画像を形成することができる。
【0081】
また、実施形態に係るプリンタや各変形例装置においては、トナー像の形成に用いるトナーとして、120〜180の形状係数SF−1のものを指定しているので、転写不足と転写チリとをより抑えた高画質の画像を形成することができる。
【0082】
また、実施形態に係るプリンタや各変形例装置においては、トナー像の形成に用いるトナーとして、120〜190の形状係数SF−2のものを指定しているので、転写不足と転写チリとを更に抑えた高画質の画像を形成することができる。
【0083】
また、実施形態に係るプリンタや各変形例装置においては、トナー像の形成に用いるトナーとして、体積平均粒径Dvを個数平均粒径Dnで除算した値が1.05〜1.30であるものを指定しているので、安定した現像性能で現像された高画質の画像を得ることができる。
【0084】
【発明の効果】
請求項1乃至12の発明によれば、上述した(1)〜(5)の事項を何れも実現することができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本出願人が開発中の新規な画像形成装置に用いるベルト定着方式の定着装置を示す概略構成図。
【図2】実施形態に係るプリンタの概略構成図。
【図3】同プリンタのY用のプロセスユニットを示す拡大構成図。
【図4】同プリンタとパソコンとからなる画像形成システムを示す斜視図。
【図5】同プリンタの定着装置を、第2転写ユニットの一部とともに示す拡大構成図。
【図6】同定着装置における裏面加熱体67の周辺構成を、転写紙Pとともに示す拡大断面図。
【図7】転写紙Pの第1面に転写された第1トナー像が定着ベルトに密着せしめられてから加熱されることを説明する拡大断面図。
【図8】転写紙Pの第1面に転写された第1トナー像が定着ベルトに密着せしめられる前に加熱されてしまうことを説明する拡大断面図。
【図9】形状係数SF−1を説明するための模式図。
【図10】形状係数SF−2を説明するための模式図。
【図11】第1変形例装置における定着装置を、第2転写ユニットの一部とともに示す拡大構成図。
【図12】第2変形例装置における定着装置を、第2転写ユニットの一部とともに示す拡大構成図。
【図13】同第2変形例装置における磁界発生手段と定着ベルトとを示す拡大断面図。
【符号の説明】
1Y,M,C,K 感光体(像担持体)
6Y,M,C,K プロセスカートリッジ(可視像形成手段の一部)
7 露光装置(可視像形成手段の一部)
15 第1転写ユニット(両面転写手段の一部)
24 第2転写ユニット(両面転写手段の一部)
60 定着装置(定着手段)
61 おもて面加熱ローラ61(おもて面加熱体)
62 定着ベルト(ベルト部材)
62a 発熱層(発熱体)
64 ニップ裏側ローラ(張架部材)
65 クリーニングローラ(クリーニング手段)
66 下側張架ローラ(両面転写手段の最も近くに配設された張架部材)
67 裏面加熱体
68a ハロゲンランプ(発光発熱体)
69 磁界発生手段

Claims (12)

  1. トナー像を担持する像担持体と、該像担持体の表面にトナー像を形成する可視像形成手段と、該像担持体上のトナー像を記録体の両面に転写する両面転写手段と、該記録体の両面にトナー像を定着せしめる定着手段とを備える画像形成装置であって、
    上記定着手段が、無端移動するベルト部材と、これを裏面から支持しながら張架する複数の張架部材と、該ベルト部材のおもて面に当接して定着ニップを形成しながら該おもて面を加熱するおもて面加熱体と、該ベルト部材を裏面側から加熱する裏面側加熱手段とを有し、該記録体を該定着ニップに挟み込んでその両面にトナー像の定着処理を施し、且つ、該ベルト部材の周方向における全領域のうち、上記両面転写手段の最も近くに配設された該張架部材による張架位置を通過してから、上記定着ニップに到達するまでの領域を加熱するように該裏面側加熱手段が構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記定着ニップを通過した後、上記記録体に接触する前の上記ベルト部材をクリーニングするクリーニング手段を、上記定着手段に設けたことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2の画像形成装置において、
    上記記録体に接触した後のベルト領域を加熱させるように、上記裏面加熱手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1、2又は3の画像形成装置において、
    上記裏面加熱手段として、裏面加熱体を上記ベルト部材の裏面に接触させるものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1、2又は3の画像形成装置において、
    上記裏面加熱手段として、発光発熱体によって上記ベルト部材の裏面を非接触で加熱するものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1、2又は3の画像形成装置において、
    上記裏面加熱手段として磁界発生手段を有するものを用いるとともに、上記ベルト部材として発熱体を有するものを用い、該磁界発生手段の発する磁界による電磁誘導で該発熱体を発熱させて、該ベルト部材を加熱させるようにしたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至6の何れかの画像形成装置であって、
    上記トナー像の形成に用いられるトナーを収容するトナー収容手段を備え、該トナー収容手段が、0.90〜0.99の平均円形度のトナーを収容していることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1乃至7の何れかの画像形成装置であって、
    上記トナー像の形成に用いるトナーとして、0.90〜0.99の平均円形度のものが指定されていることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1乃至8の何れかの画像形成装置であって、
    上記トナー像の形成に用いるトナーとして、120〜180の形状係数SF−1のものが指定されていることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1乃至9の何れかの画像形成装置であって、
    上記トナー像の形成に用いるトナーとして、120〜190の形状係数SF−2のものが指定されていることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項1乃至10の何れかの画像形成装置であって、
    上記トナー像の形成に用いるトナーとして、体積平均粒径Dvを個数平均粒径Dnで除算した値が1.05〜1.30であるものが指定されていることを特徴とする画像形成装置。
  12. 像担持体の表面にトナー像を形成する像形成工程と、該像担持体上のトナー像を記録体の両面に転写する両面転写工程と、該記録体の両面に転写されたトナー像を該両面に定着せしめる定着工程とを実施して、該記録体に画像を形成する画像形成方法であって、
    上記定着工程において、ベルト部材を複数の張架部材によって裏面から支持しながら張架する工程と、張架した該ベルト部材を無端移動させる工程と、該ベルト部材のおもて面におもて面加熱体を当接させて定着ニップを形成しながら該おもて面を加熱する工程と、該ベルト部材を裏面側から加熱する裏面側加熱工程と、該記録体を該定着ニップに挟み込んでその両面にトナー像の定着処理を施す工程とを実施し、且つ、該裏面側加熱工程において、該ベルト部材の周方向における全領域のうち、上記両面転写手段の最も近くに配設された該張架部材による張架位置を通過してから、上記定着ニップに到達する前の領域を加熱することを特徴とする画像形成方法。
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