JP2008074224A - コンソールボックスの取付け構造 - Google Patents

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【課題】 コンソールボックスのシフトデバイスに対する位置精度および取付け時の作業性を向上でき、かつ部品点数削減によるコストダウンが可能となるコンソールボックスの取付け構造を提供する。
【解決手段】 車体に取付けられたシフトデバイス2を覆うコンソールボックス(11)の取付け構造であって、シフトデバイス2の上部には、シフトレバー22の移動を許容する溝23aとシフトポジション表示部23bとを有するインジケータ部材23が設けられ、コンソールボックス(11)は、溝23aおよびシフトポジション表示部23bを露出させる開口部10を有するような構造において、コンソールボックス(11)の開口部10に隣接した裏面側に係合部材(11e)を設ける一方、インジケータ部材23のコンソールボックス(11)で覆われる部位に、前記係合部材と係合可能な係合部(23e)を設けた。
【選択図】 図3

Description

本発明は、シフトデバイスを覆うように配設されるコンソールボックスの取付け構造に関する。
フロアシフト方式のシフトデバイス(トランスミッション装置の操作部)を備えた車両の運転席と助手席の中間部には、シフトデバイスの周囲を覆うとともに、運転席に隣接した物品収納部を構成するコンソールボックスが設けられている。
このようなコンソールボックスは、従来、シフトデバイスとは別にブラケット等を介して車体に取り付けられるため、シフトデバイスとコンソールボックスとの位置精度を高めることが困難であり、特に、AT車のシフトデバイスには、シフトポジションを表示するインジケーターパネルが設けられ、このインジケーターパネルと、コンソールボックスの開口部との間に隙間が生じ易い問題があった。
また、コンソールボックスが複数に分割された部品で構成される場合には、それらの接合部において係止爪などを係合させて相互に固定していた(特許文献1参照)。しかし、これらの部品は樹脂部品で構成され、成形性に優れるものの低剛性であるため、変形等により合わせ部に隙間が生じ易く、隙間を一定に保つのが困難であった。
特開2004−175136号公報
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、コンソールボックスのシフトデバイスに対する位置精度および取付け時の作業性を向上でき、かつ部品点数削減によるコストダウンが可能となるコンソールボックスの取付け構造を提供することにある。
上記従来技術の有する課題を解決することを目的として、本発明は、車体に取付けられたシフトデバイスを覆うコンソールボックスの取付け構造であって、前記シフトデバイスの上部には、シフトレバーの移動を許容する溝とシフトポジション表示部とを有するインジケータ部材が設けられ、前記コンソールボックスは、前記溝および前記シフトポジション表示部を露出させる開口部を有するような構造において、
前記コンソールボックスの前記開口部に隣接した裏面側に係合部材を設ける一方、前記インジケータ部材の前記コンソールボックスで覆われる部位に、前記係合部材と係合可能な係合部を設けた。
本発明は、上述の通り構成されているので、コンソールボックスを剛性の高いインジケータ部材に係合構造で固定でき、シフトデバイスに対する位置精度および取付け剛性を向上でき、かつ、シフトデバイス上部のシフトインジケータ部材とそのシフトポジション表示部を露出させるコンソールボックスの開口部との位置合わせの精度を向上でき、この部分での隙や段差の発生を防ぐことが可能であるとともに、取付け時における作業性の向上および部品点数削減によるコストダウンが可能となる。
また、本発明において、前記コンソールボックスの前記係合部材に隣接した裏面部位、または、前記インジケータの前記係合部に隣接した部位の、いずれか一方の部位にガイド部材を突設し、他方の部位に前記ガイド部材を受容するガイド孔を穿設したので、ガイド部材をガイド孔に沿って挿入することで、コンソールボックスの係合部材がインジケータの係合部に位置決めされ、前記係合部材を前記係合部に簡単な作業で確実に係合できる。さらに、コンソールボックスの取付け後において、取付け面に略平行な方向には前記ガイド部材で固定され、前記係合部材に水平方向の力が作用することがないので、係合部材に係合に適した弾性を確保し易く、取付け時における作業性が一層向上することになる。
また、前記係合部材と前記ガイド部材とが、車両前後方向または車両幅方向に延在しかつ互いに直交する平面部を備えている態様では、コンソールボックスに必要な車両前後および幅方向の位置規制が、係合部材とガイド部材とで分担して確実になされる。従って、これらの部材の、位置決めに関わらない面における嵌め合いは厳密にする必要が無く、余裕を持たせることで、容易に係合させることができ、コンソールボックスの裏面側の見えにくい位置にガイド部材や係合部材が配設されるような場合に有利である。
さらに、前記コンソールボックスの一部が別部材で構成され、該別部材をコンソールボックス本体に固定する固定部が、前記係合部材と隣接して配設されている態様では、別部材を本体側に固定する固定部の剛性を向上でき、これらの合わせ部での隙や段差の発生を防止し外観を向上することができる。すなわち、インジケータ部材の剛性が、コンソールボックス本体の取付け剛性の向上のみならず、別部品の取付け剛性の向上にも利用されることになり、有意義である。
また、前記係合部材と前記固定部とが、前記コンソールボックス本体と前記別部材との合わせ部に沿って並設されている態様では、コンソールボックス本体と別部材との合わせ部における見切りラインの精度を向上でき、高品位の外観を得るうえで有利である。
以下、本発明の実施形態について、図1〜図7を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るコンソールボックス1を備えた自動車の室内を示す斜視図である。図において、コンソールボックス1は、車幅方向に並設されたフロントシート4、4の中間部に配設され、フロアパネル3に取付けられたシフトデバイス2の周囲を覆うとともに、フロントシート4、4に隣接した物品収納部を提供している。コンソールボックス1は、コンソールボックス本体11とその前方上部に固定された別体のコンソールガーニッシュ12とで構成されており、コンソールガーニッシュ12の上面には、アクセサリーソケット12aや物品収納部12bが配設されている。また、コンソールボックス本体11の車両前後方向後方には、パーキングブレーキレバー14の機構部を覆うリヤコンソール13が接合されている。
図2は、コンソールガーニッシュ12を取り外した状態のコンソールボックス本体11およびシフトデバイス2を示している。シフトデバイス2は、シフトノブ21を先端に固定したシフトレバー22、シフトレバー22が移動可能な溝23aやシフトポジション表示部23bが設けられたインジケータ部材23、シフトレバー22の機構部を収容するハウジング24から主に構成され、シフトレバー22を溝23aに沿って移動させてシフトポジションの変更を行えるように構成されている。
ハウジング24は、図3に示すように、底部においてボルト24b、24bでフロアパネル3に固定され、シフトレバー22の揺動軸24aが底部近くに配置されている。インジケータ部材23は、ハウジング24の上部を覆う上部ハウジングを兼ねており、固定部23c、24cにおいてハウジング24に固定されている。
コンソールボックス本体11は、図2および図3に示すように、車両前後方向の後方の上面に開口部10を備え、この開口部10からインジケータ部材23の溝23aおよびシフトポジション表示部23bが車両室内に向けて露出している。開口部10の前方側のコンソールガーニッシュ12との合わせ部11aに沿って、段部や補強用のリブ、突縁などが形成されるとともに、コンソールガーニッシュ12に設けた図示しない突片を挿入可能な複数のスリット11bが開口されている。
そして、コンソールボックス本体11の開口部10に隣接した合わせ部11aのさらに前方側には、インジケータ部材23の前端部と重合する重合面11dが形成されており、該重合面11dの裏面側には、図3〜図5に示すように、下方へ突出した一対のツメ部材11e(係合部材)が設けられ、その中間部にはガイド孔11g(ガイド部)が設けられている。ツメ部材11eは、車両前後方向に扁平な平板状をなし、車両前後方向に延在する平面部を備え、それぞれの先端部に車両幅方向外方に突出した爪部が形成され、該爪部から先端にかけて傾斜面が形成された先細形状をなしている。
一方、インジケータ部材23の前端部には、上方へ立設するガイド部材23gと、2箇所の穴23e(係合部)が設けられている。ガイド部材23gは、図2あるいは図5に示されるように、車両幅方向に扁平な平板状または角ブロック形状をなし、車両幅方向に延在する平面部を備えるとともに、先端側にガイド孔11gへの挿入を容易にする傾斜面が形成された先細形状をなしている。
また、コンソールボックス本体11の前記重合面11dと、車両前後方向の前方側の合わせ部に隣接した面には、コンソールガーニッシュ12に設けたボス12cを受容しコンソールガーニッシュ12固定するための孔11cが設けられている。
以上のように構成されたコンソールボックス1の取付けに際しては、予め、シフトデバイス2、フロアカーペット(図示せず)、フロントシート4、4、インストルメントパネル5が車体に取付けられた状態で、フロントシート4、4間のシフトデバイス2の上方からコンソールボックス本体11を組み付ける。この時、インストルメントパネル5とシフトデバイス2に傷を付けないために、図3に二点鎖線で示されるように、コンソールボックス本体11′の前端部を下げながらインストルメントパネル5の下側に潜り込ませながら、開口部10にシフトノブ21を通過させる必要がある。
そして先ず、コンソールボックス本体11に設けたツメ部材11eをインジケータ部材23の穴23eに差し込んで取り付ける。この時、ツメ部材11eが穴23eに進入するに先立ち、2つの穴23eの中間にあるガイド部材23gを、コンソールボックス本体11のガイド孔11gに進入させることにより、コンソールボックス本体11の位置が規制されるので、作業者はツメ部材11eを穴23eに容易に差し込むことができ、コンソールボックス本体11を容易に取り付けることができる。
上記2つのツメ部材11eは、車幅方向に離間して並設されているため、コンソールボックス本体11の、ガイド部材23gを中心とした回動方向のガタ、ズレを防ぐことが出来る。またツメ部材11eのツメ部が穴23eの縁部を乗越えることにより係止され、ツメ部の掛かり代を浅めに設け、穴23eに押し込んで係止させることにより、コンソールボックス本体11の裏面に設けたリブ11rが、インジケータ部材23上面に圧接され上下方向のガタ、ズレも防ぐことができる。
上記ガイド部材23gは、コンソールボックス本体11の取付け時にガイドになるだけでなく、取付けた状態では前後方向にコンソールボックス本体11の位置を規制する(図5参照)。これによりコンソールボックス本体11の取付け位置を前後左右上下全ての方向に規制でき、インジケータ部材23との合わせ部の外観向上に寄与するとともに、コンソールボックス本体11がシフトデバイス2に固定されることで、この箇所におけるコンソールボックス本体11の剛性が向上する。
さらに、この剛性が高い箇所に、別体のコンソールガーニッシュ12の固定部(11c)を設けたことにより、コンソールガーニッシュ12の取付け剛性が高まるとともに、互いの部品端部の位置精度も高まり、見切り部の外観を向上させることができる。また、図5に示されるように、上記ツメ部材11eを、両側から挟むようにコンソールガーニッシュ12のボス12cをコンソールボックス1に設けた孔に差込む構造により、コンソールガーニッシュ12の取付け剛性と取付け精度も向上することになる。
さらに、実施形態においては、インジケータ部材23のガイド部材23g、コンソールンボックス本体11のツメ部材11e、およびコンソールガーニッシュ12のボス12cを、コンソールガーニッシュ12の端縁に沿って車幅方向に並列に配置しているので、コンソールボックス本体11へのセンターガーニッシュ12の端縁の位置精度がより高まり、高い外観を得ることができる。
以上述べたように、本発明では、インジケータ部材23へのコンソールボックス1の固定を、スクリューやクリップ等を用いること無く、コンソールボックス1に一体で形成したツメ部材11eを係合させることにより固定しているため、取付け作業が容易で、スクリューやクリップを配置するスペースも節約でき、また、意匠となるコンソールボックス1の表面への影響もない。
仮に、コンソールボックスとシフトデバイスをスクリューによる締め付けで固定する場合、スクリューによる締め付けは、コンソールボックスを付けた後に電動工具が入るスペースが必要なため、コンソールボックス上方にあるインパネの意匠面に大きく影響を与え、締め付け箇所も限定される。一方、クリップで留める場合は、電動工具は不要であるが、スクリューもクリップもコンソールボックスを組み付けた後に作業しなくてはならないため作業性に優れない。またスクリューやクリップには、ある程度の座面を必要とするため、コンソールボックスの意匠面に与える影響も大きい。
これに対して、本発明で採用した取付け構造は、作業者がコンソールボックスを取付け位置に配置する一連の動作で、コンソールボックスを容易にかつ確実に取り付け可能であるため、作業性に優れ、組み付け工数削減及び部品点数の削減によるコストダウンにも寄与する。また、スクリューやクリップ等の取り付け座面よりも小さく形成できるため、意匠面への自由度が高い利点もある。
さらに、コンソールボックス本体11のツメ部材11eが、車両前後方向に延在する平面部を備え、インジケータ部材23のガイド部材23gが、車両幅方向に延在する平面部を備える一方、インジケータ部材23の穴23eおよびコンソールボックス本体11のガイド孔11gが、上記各平面部に対応した縁部を備える略四角形状の透孔で構成されていることにより、車両前後方向と幅方向の両方向に対して、コンソールボックス本体11の位置規制が可能となる。また、ガイド部材23gをコンソールボックス1の車幅方向の中心に設けることにより、より効果的に位置決め効果を発揮させ、安定した組付け性を得ることができる。
以上、本発明の一実施形態について述べたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。例えば、図6に示されるように、ツメ部材11eとガイド部材11fを共にコンソールボックス本体11に設けるか、もしくはこれらをインジケータ部材23(またはハウジング24など他のシフトデバイス構成部品)に設けても同様の効果が得られる。
また、図7に示されるように、センターガーニッシュ12を備えないコンソールボックス71において、意匠面の裏面側にツメ部材71e及びガイド部材71gを突設する構成とすることもできる。また、上記実施形態においては、係合構造(11e、23e)を開口部10、インジケータ部材23の前側に配設する場合を示したが、開口部10およびインジケータ部材23の後側や側方に配設しても良く、あるいは前後、左右両側に設けることもできる。
さらに、上記実施形態においては、係合部材がツメ部材11eであり、係合部が穴23eである場合を示したが、係合部材および係合部の形態はこれらに限定されるものではなく、実施形態と逆であっても良いし、相互に同形状であっても良い。例えば、突出片に穴を設けた係合部材をコンソールボックス本体11に設け、前記穴に係合する突起をインジケータ部材23の側面や、穴23eの内部(ハウジング24の一部)に設けても良い。
本発明の実施形態に係るコンソールボックスを備えた自動車の室内を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るコンソールボックスのコンソールガーニッシュを取り外した状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るコンソールボックスおよびその取付け過程を示す車両側方から見た断面図である。 本発明の実施形態に係るコンソールボックス本体の取付け過程を示す図3のA−A断面図である。 本発明の実施形態に係るコンソールボックス本体およびコンソールガーニッシュの取付け状態を示す図3のA−A断面図である。 本発明の別の実施形態に係るコンソールボックス本体およびコンソールガーニッシュの取付け状態を示す図3のA−A断面図である。 本発明のさらに別の実施形態に係るコンソールボックスを示す斜視図である。
符号の説明
1 コンソールボックス
2 シフトデバイス
3 フロアパネル
4 フロントシート
10 開口部
11 コンソールボックス本体
11a 合わせ部
11b スリット
11c 孔(固定部)
11e ツメ部材(係合部材)
11g、23f ガイド孔
12 コンソールガーニッシュ(別部材)
12a アクセサリーソケット
12b 物品収納部
12c ボス(固定部材)
21 シフトノブ
22 シフトレバー
23 インジケータ部材
23a 溝
23b シフトポジション表示部
23e 穴(係合部)
23g、11f ガイド部材
24 ハウジング

Claims (5)

  1. 車体に取付けられたシフトデバイスを覆うコンソールボックスの取付け構造であって、前記シフトデバイスの上部には、シフトレバーの移動を許容する溝とシフトポジション表示部とを有するインジケータ部材が設けられ、前記コンソールボックスは、前記溝および前記シフトポジション表示部を露出させる開口部を有するような構造において、
    前記コンソールボックスの前記開口部に隣接した裏面側に係合部材を設ける一方、前記インジケータ部材の前記コンソールボックスで覆われる部位に、前記係合部材と係合可能な係合部を設けたことを特徴とするコンソールボックスの取付け構造。
  2. 前記コンソールボックスの前記係合部材に隣接した裏面部位、または、前記インジケータ部材の前記係合部に隣接した部位の、いずれか一方の部位にガイド部材を突設し、他方の部位に前記ガイド部材を受容するガイド孔を穿設したことを特徴とする請求項1に記載されたコンソールボックスの取付け構造。
  3. 前記係合部材と前記ガイド部材とが、車両前後方向または車両幅方向に延在しかつ互いに直交する平面部を備えていることを特徴とする請求項2に記載されたコンソールボックスの取付け構造。
  4. 前記コンソールボックスの一部が別部材で構成され、該別部材をコンソールボックス本体に固定する固定部が、前記係合部材と隣接して配設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載されたコンソールボックスの取付け構造。
  5. 前記係合部材と前記固定部とが、前記コンソールボックス本体と前記別部材との合わせ部に沿って並設されていることを特徴とする請求項4に記載されたコンソールボックスの取付け構造。
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