JP4654276B2 - 車室内装材の取付構造 - Google Patents

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この発明は、例えば、自動車等の車両の車室内装材の取付構造に関する。
例えば、自動車の車室内には運転席と助手席との間にコンソールが設けられたものがある。コンソールにシフトレバーを備えたシフト装置を配置するために、車体に固定されたシフト装置のインジケータ部材をコンソールの上部開口部から露出させ、このインジケータ部材の周囲の係合部を、コンソールの上部開口部の内周縁の内縁に設けた係合部材に上から係合して両者を位置決め固定している(特許文献1参照)。
特開2008−74224号公報
比較的大型の樹脂部品であるコンソールとシフト装置とは運転席という配置位置からも目につき易い場所にあるため、建て付け精度が確保できないと商品性を損ねてしまう。また、大型の部材であるコンソールに寸法誤差があった場合には、車体側に固定されたシフト装置に対して調整合わせしながら両者を建て付け調整することが困難である。
したがって、通常はシフト装置のインジケータ部材からシフトレバーを突出させるための溝の幅に余裕をもたせ、この溝の部分でコンソールとシフト装置との位置ずれ分を吸収する必要があり、その結果、溝の幅寸法を大きくする必要があるため、シフトレバー周りの商品性を損ねてしまうという課題がある。
そこで、この発明は、シフト装置周りの商品性を損ねることなく取り付けることができる車室内装材の取付構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載した発明は、車両のシフト装置(例えば、実施形態におけるシフト装置5)の周囲に配設される車室内装材の取付構造において、前記シフト装置の周囲を構成するシフトエスカッション(例えば、実施形態におけるシフトエスカッション7)を設け、前記シフト装置の周囲に配設される内装材(例えば、実施形態におけるコンソール1)に前記シフトエスカッションを受け入れる開口部(例えば、実施形態における開口部13)を形成し、前記シフトエスカッションの外周縁の外縁に、外側に延びて上側に立ち上がる縦壁(例えば、実施形態における縦壁18)によって上側に開いた係合溝(例えば、実施形態における係合溝19)を形成する一方、前記内装材の開口部の内周縁に下側に向かって突出し前記シフトエスカッションの係合溝に係止する係合爪(例えば、実施形態における係合爪20)を設け、前記内装材の係合爪を前記シフトエスカッションの係合溝に係止して、前記シフト装置を前記内装材の前記開口部に取り付け、前記シフトエスカッションと前記内装材との間に、前記シフトエスカッションと前記内装材との取付部分を外側から覆うガーニッシュ(例えば、実施形態におけるガーニッシュ30)を設け、前記内装材に係合孔(例えば、実施形態における係合孔32)を形成し、前記ガーニッシュに前記内装材の係合孔に挿入される係合部(例えば、実施形態における係合部36)を設けると共に前記シフトエスカッションの周囲に当接する当接部(例えば、実施形態における突出部43)を設けたことを特徴とする。
このように構成することで、車体に対して位置決めされるシフト装置のシフトエスカッションを内装材の開口部に挿入することで、内装材を開口部においてシフト装置に位置決めすることができ、かつシフトエスカッションの外周縁の外縁に設けた係合溝に内装材の係合爪を係止して、シフト装置を内装材とを固定することができる。
また、シフト装置のシフトエスカッションと内装材との取付部分を外側からガーニッシュで覆うことができ、シフト装置のシフトエスカッションを基準にして内装材を取り付けても、内装材とシフトエスカッションとの位置ずれはシフトエスカッションの周囲に当接するガーニッシュの当接部の位置がシートエスカッションに対して変化するだけで調整できる。
請求項1に記載した発明によれば、車体に対して位置決めされるシフト装置のシフトエスカッションを内装材の開口部に挿入することで、内装材を開口部においてシフト装置に位置決めすることができるため、建て付け精度を簡単に確保して両者を位置決めすることができ、かつシフトエスカッションの外周縁の外縁に設けた係合溝に内装材の係合爪を係止してシフト装置と内装材とを確実に固定することができる効果がある。
また、シフト装置のシフトエスカッションと内装材との取付部分を外側からガーニッシュで覆うことで商品性を高めることができ、シフト装置のシフトエスカッションを基準にして内装材を取り付けても、内装材とシフトエスカッションとの位置ずれはシフトエスカッションの周囲に当接するガーニッシュの当接部の位置が変化するだけで調整できるのでシフト装置側では位置ずれ調整の必要がなくなるという効果がある。
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1はこの発明の実施形態の車両のシフト装置周りの斜視図である。
図1において、車室前席の運転席と助手席との間には上方に盛り上がるようにコンソール1が設けられている。コンソール1の前側にはカップホルダ2の凹部3が形成され、前側のインストルメントパネル4に連設されている。カップホルダ2に隣接してカップホルダ2の後部にはシフト装置5が配置されている。シフト装置5はインジケータパネル6を備えたシフトエスカッション7と、このシフトエスカッション7の中央部に前後方向に形成された溝8と、この溝8から突出するシフトレバー9とで構成されている。シフトレバー9の先端部には把持部10が形成されている。シフトレバー9は遮蔽板11を貫通しており、この遮蔽板11が溝8を閉塞するように、インジケータパネル6の裏側に配置されている。
コンソール1のカップホルダ2の後方の膨出部12には、開口部13が形成されている。開口部13はシフト装置5のシフトエスカッション7を受容するものである。
具体的には、シフトエスカッション7は膨出部12に形成された開口部13の前後縁に嵌合するように上側に立ち上がる前壁14と後壁15(図2参照)と、開口部13の左右側縁に嵌合する側壁16(図3参照)を連続した状態で備えている。これらの前壁14、後壁15、側壁16で構成された外周縁17にはその外縁が外側に延び直ぐに上側に立ち上がる縦壁18で形成された係合溝19が設けられている。
一方、コンソール1の開口部13の内周縁には、シフトエスカッション7の係合溝19に係止する係合爪20が設けられている、この係合爪20は下側に向かって突出するものである。そして、シフト装置5のシフトエスカッション7とコンソール1との間に両者の取付部分を覆うガーニッシュ30が設けられている。
図1に示すように、ガーニッシュ30はコンソール1の膨出部12の開口部13の周囲を取り囲み、かつ前側のカップホルダ2の凹部3の側縁2aに至る範囲に設けられている。
図2に示すように、コンソール1の後部には係合爪20の近傍の平坦部31に係合孔32が形成され、コンソール1の側部では係合爪20からやや離れた下側に平坦な棚部33が形成され、この棚部33に係合孔32が形成されている。また、コンソール1の前部端縁には上側に立ち上がる壁34により上側に開いた差し込み部35が形成され、カップホルダ2の後壁2bの上縁に形成された下向きのフック2cが差し込み固定されている。カップホルダ2の後壁2bのフック2cの基部には平坦部2dが形成されている。
ガーニッシュ30には、コンソール1の開口部13の後部及び側部に渡って形成された係合孔32に差し込まれる係合部36が設けられている。この係合部36は下側に向かって延びる部材であって、図2に示すように、コンソール1の開口部13の後部では基部に係合孔32に係止する係止溝37を備え、図3に示すように、コンソール1の開口部13の側部では、基部に開口部13に対して下側の移動を規制される段差部38を備えている。また、図2に示すように、コンソール1の開口部13の前部ではガーニッシュ30の下縁39がカップホルダ2の後壁2bの平坦部2dに上側から当接する当接面40を備えている。
そして、ガーニッシュ30の後部の上縁にはシフトエスカッション7の周囲の前壁14、後壁15、側壁16に当接し上下方向にスライド可能な折曲部41が形成されている。この折曲部41はシフトエスカッション7の周囲の前壁14、後壁15、側壁16に当接する折曲片42を内側かつ下側に向かって折れ曲がるように形成された部材で、屈曲形成された折曲片42の基部にはシフトエスカッション7の周囲の前壁14、後壁15、側壁16に当接する突出部43を備えている。尚、折曲片42はシフトエスカッション7の周囲の前壁14、後壁15、側壁16に近接している。
したがって、車体側に取り付けられているシフト装置5のシフトエスカッション7の外周縁17を構成する前壁14、後壁15、側壁16に、コンソール1の開口部13を滑らせるようにしてコンソール1を上側から取り付ければ、シフト装置5を基準にしてコンソール1が位置決めされ、そのままコンソール1を下げればコンソール1の係合爪20がシフトエスカッション7の前壁14と後壁15側壁16の係合溝19に係止するので、シフト装置5のシフトエスカッション7に対してコンソール1を位置決めすることができる。
ここで、コンソール1の膨出部12の前部においてはカップホルダ2のコンソール1の差し込み部35にカップホルダ2のフック2cを差し込んで、カップホルダ2をコンソール1に対して位置決めを行う。したがって、コンソール1に対するカップホルダ2の位置決めも簡単に行うことができる。
次に、コンソール1の後部の平坦部31に設けた係合孔32と、コンソール1の側部の棚部33に設けた係合孔32にガーニッシュ30の係合部36を差し込み、コンソール1の前部ではカップホルダ2の後壁2bの上端の平坦部2dにガーニッシュ30の下縁39の当接面40を押し当てた状態で、ガーニッシュ30の上縁の突出部43をシフトエスカッション7の外周縁17を構成する前壁14、後壁15、側壁16に当接させれば、ガーニッシュ30によりコンソール1とシフト装置5のシフトエスカッション7との取付部分、つまり係合溝19と係合爪20との取付部分を覆うことができる。ここで、ガーニッシュ30の後部上縁には折曲片42が設けられているため、突出部43が前壁14、後壁15、側壁16から離れることがあっても、内部が目に付くことはない。
したがって、車体に対して位置決めされるシフト装置5のシフトエスカッション7をコンソール1の開口部13に挿入することで、コンソール1を開口部13においてシフト装置5に位置決めすることができるため、建て付け精度を簡単に確保して両者を位置決めすることができ、かつシフトエスカッション7の外周縁の外縁に設けた係合溝19にコンソール1の係合爪20を係止してシフト装置5とをコンソール1とをシフト装置5基準で確実に固定することができる。
また、シフト装置5のシフトエスカッション7とコンソール1との取付部分を外側からガーニッシュ30で覆うことで、取付部分が外側から見えないようにして商品性を高めることができ、シフト装置5のシフトエスカッション7を基準にしてコンソール1を取り付けても、コンソール1とシフトエスカッション7との位置ずれはシフトエスカッション7の周囲に当接するガーニッシュ30の突出部43の上下位置が変化するだけで調整できるのでシフト装置5側では位置ずれ調整の必要がなくなる。
図1はこの発明の実施形態の車両のシフト装置周りの斜視図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 図1のB−B線に沿う断面図である。
符号の説明
1 コンソール(内装材)
5 シフト装置
7 エスカッション
13 開口部
19 係合溝
20 係合爪
30 ガーニッシュ
32 係合孔
36 係合部
43 突出部(当接部)

Claims (1)

  1. 車両のシフト装置の周囲に配設される車室内装材の取付構造において、前記シフト装置の周囲を構成するシフトエスカッションを設け、前記シフト装置の周囲に配設される内装材に前記シフトエスカッションを受容する開口部を形成し、前記シフトエスカッションの外周縁の外縁に、外側に延びて上側に立ち上がる縦壁によって上側に開いた係合溝を形成する一方、前記内装材の開口部の内周縁に下側に向かって突出し前記シフトエスカッションの係合溝に係止する係合爪を設け、前記内装材の係合爪を前記シフトエスカッションの係合溝に係止して、前記シフト装置を前記内装材の前記開口部に取り付け、前記シフトエスカッションと前記内装材との間に、前記シフトエスカッションと前記内装材との取付部分を外側から覆うガーニッシュを設け、前記内装材に係合孔を形成し、前記ガーニッシュに前記内装材の係合孔に挿入される係合部を設けると共に前記シフトエスカッションの周囲に当接する当接部を設けたことを特徴とする車室内装材の取付構造。
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