JP4919923B2 - 車両用内装部材の取付構造 - Google Patents
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Description
このインストルメントパネルには、開口部を塞ぐためにカバー(取付部材)がビスを用いて取り付けられている(例えば、特許文献1参照。)。
このため、ビスをインストルメントパネルにねじ結合(締結)する必要があり、カバーの取り付けに手間がかかる。
ここで、カバーの取付箇所がインストルメントパネルの下方側の場合、特に乗員の足元前方に設ける場合、ビスの締結作業による負担は極めて大きくなる。
よって、被取付部材に取付部材を取り付けた状態で、被取付部材に荷重が作用した場合に、作用した荷重を取付部材を経て被取付部材に伝えることができる。
これにより、取付部材を被取付部材で強固に支持することができ、いわゆる、取付部材の支持剛性を確保することができる。
挿入方向に対して反対側への移動を許容することで、複数の嵌合口部に差込突出部をそれぞれ挿入する際に、各差込突出部を微調整しながら挿入することができる。
これにより、複数の嵌合口部に各差込突出部を手間をかけないで簡単に挿入することができるので、取付部材を容易に取り付けることができる。
よって、嵌合口部に差込突出部を挿入する際に、嵌合口部に差込突出部を所定角度傾けて挿入し、挿入した差込突出部を挿入方向まで回動して取付位置に配置することができる。
これにより、被取付部材に取付部材を手間をかけないで簡単に取り付けることができる。
これにより、差込突出部を挿入方向に対して平行な位置まで回動した後、差込突出部を挿入方向に押し込むことで、荷重伝達部を挿入側端部に手間をかけないで簡単に当接させることができる。
これにより、先端部のテーパ面を大きく確保することができるので、大きなテーパ面を利用して差込突出部を嵌合口部の取付位置に手間をかけないで簡単に差し込むことができる。
車両10は、エンジンルーム11と車室12との間にインストルメントパネル(被取付部材)13を備え、インストルメントパネル13のエンジンルーム11側に空気調和ユニット(被取付部材)14を備え、インストルメントパネル13の右側端部側にサイドライニング(被取付部材)15が設け、インストルメントパネル13の右側底部16に車両用内装部材の取付構造20が設けられている。
空気調和ユニット14は、車体に取り付けられることでインストルメントパネル13のエンジンルーム11側に配置されている。
サイドライニング15は、右フロントドア開口の前下部(図示せず)を覆う装飾用の部材である。
車両用内装部材の取付構造20は、空気調和ユニット14に設けられた左前嵌合口部(嵌合口部)22と、サイドライニング15に設けられた右前嵌合口部(嵌合口部)23と、インストルメントパネル13に設けられた左後嵌合口部24および右後嵌合口部25と、左右の前嵌合口部22,23および左右の後嵌合口部24,25に取り付け可能なアンダーカバー(取付部材)26とを備える。
左右の前嵌合口部22,23は、インストルメントパネル13(図1も参照)の意匠面後方側で、かつ、左右の後嵌合口部24,25の上方にそれぞれ配置されている。
なお、左前嵌合口部22は、図4〜図7に基づいて詳しく説明する。
右前嵌合口部23は、サイドライニング15の上端部に設けられ、アンダーカバー26の右前差込突出部(差込突出部)33が差込可能に形成されている。
なお、右前嵌合口部23は、図8〜図9に基づいて詳しく説明する。
左後嵌合口部24は、右側底部16であって、車体中央寄りの部位16aに略矩形状に形成されている。左後嵌合口部24に、アンダーカバー26の左後差込突出部34が左クリップ35を介して係止可能に略矩形状に形成されている。
右後嵌合口部25は、右側底部16であって、右端部寄りの部位16bに略矩形状に形成されている。右後嵌合口部25に、アンダーカバー26の右後差込突出部36が右クリップ37を介して係止可能に略矩形状に形成されている。
アンダーカバー26は、樹脂材で略矩形状に形成されたパネルで、裏面(上面)26aに補強リブ41…が格子状に設けられるとともに係止片42…が設けられ、左前角部26bから左前差込突出部32が車体前方に向けて突出され、右前角部26cから右前差込突出部33が車体前方に向けて突出され、左後角部26dから左後差込突出部34が上方に向けて突出され、右後角部26e近傍から右後差込突出部36が上方に向けて突出されている。
吸音材44が係止片42…に係止され、アンダーカバー26の裏面26aに取り付けられている。
左前嵌合口部22は、左壁部46の上後部位46aから上後アングル47が右側に延出され、左壁部46の下前部位46bから下前アングル48が右側に延出され、上後アングル47の先端部47aおよび下前アングル48の先端部48aに右壁部49が設けられている。
上水平壁部51の後端部は、左前嵌合口部22の左挿入側端部(挿入側端部)53を構成する。
下前アングル48は、水平に形成された下水平壁部(下壁部)55と、下水平壁部55から鉛直下向きに形成された下鉛直壁部56とで略L字状に形成されている。
よって、上下の水平壁部51,55および左右の壁部46,49で、挿入方向(矢印A方向)に向けて略矩形状の左水平開口(開口)58が形成されている。
よって、上下の鉛直壁部52,56および左右の壁部46,49で、挿入方向(矢印A方向)に向けて形成された左水平開口58に対して上下方向に交差する略矩形状の左鉛直開口(開口)59が形成されている。
図6に示すように、挿入部61は、アンダーカバー26の左前角部26bから車体前方に向けて突出され、先端部62の突出端62aが挿入部61の中心66から寸法L3だけ下方にオフセットさせて設けられている。
突出端62aを挿入部61の中心66からオフセットした理由については、図13(a)、14(a)で詳しく説明する。
一対の張出片68は、左前嵌合口部22に左前差込突出部32が差し込まれた状態において、左前嵌合口部22の左挿入側端部53に当接する部位である。
基端部63に一対の張出片68を設けた理由については後述する。
左前嵌合口部22は、挿入方向に向けて左水平開口58(図5(b)参照)が形成されるとともに左鉛直開口59(図5(b)参照)が形成されている。
よって、左前差込突出部32を左前嵌合口部22に挿入する際に、左前差込突出部32を想像線で示すように、上向きに所定角度傾けた状態で挿入することが可能である。
これにより、左前嵌合口部22に左前差込突出部32を手間をかけないで簡単に取り付けることができる。
よって、左前差込突出部32は、上下の水平壁部51,55で、挿入方向に対して直交する方向(すなわち、上下方向)に移動することが規制されている。
また、一対の張出片68が左挿入側端部53に当接することで、アンダーカバー26を車体前後方向に対して位置決めすることができる。
これにより、左前差込突出部32を挿入方向に対して平行な位置まで回動した後、左前差込突出部32を挿入方向に押し込むことで、一対の張出片68を左挿入側端部53に手間をかけないで簡単に当接させることができる。
また、一対の張出片68は、挿入方向に対して反対側への移動を許容することができる部位である。
右前嵌合口部23は、サイドライニング15の上端部15aに設けられている。
右前嵌合口部23は、上水平壁部(上壁部)75、下水平壁部(下壁部)76、左壁部77および右壁部78で、挿入方向(矢印B方向)に向けて略矩形状の右水平開口(開口)81が形成されている。
上水平壁部75の後端部は、右前嵌合口部23の右挿入側端部(挿入側端部)82を構成する。
下水平壁部76の後端76aから車体後方に向けて下り勾配の傾斜壁84が形成されている。
右前差込突出部33は、図4に示す左前差込突出部32と同じ部材であり、左前差込突出部32と同一構成部材については同じ符号を付して説明を省略する。
下水平壁部76の後端76aから車体後方に向けて下り勾配の傾斜壁84が形成されている。
よって、右前差込突出部33を右前嵌合口部23に挿入する際に、右前差込突出部33を想像線で示すように、上向きに所定角度傾けた状態で挿入することが可能である。
これにより、右前嵌合口部23に右前差込突出部33を手間をかけないで簡単に取付位置に取り付けることができる。
よって、右前差込突出部33は、上下の水平壁部75,76で、挿入方向に対して直交する方向(上下方向)に移動することが規制されている。
これにより、右前差込突出部33を挿入方向に対して平行な位置まで回動した後、右前差込突出部33を挿入方向に押し込むことで、一対の張出片68を右前差込突出部33に手間をかけないで簡単に当接させることができる。
また、一対の張出片68は、挿入方向に対して反対側への移動を許容することができる部位である。
すなわち、荷重が作用した際に、作用した荷重をアンダーカバー26を経て左右の挿入側端部53,82に伝えることで、左右の挿入側端部53,82でアンダーカバー26を確実に受け止めることができる。
これにより、アンダーカバー26を左右の挿入側端部53,82で強固に支持することができ、いわゆる、アンダーカバー26の支持剛性を確保することができる。
これにより、左右の前嵌合口部22,23に左右の前差込突出部32,33を手間をかけないで簡単に挿入することができる。
左後嵌合口部24は、インストルメントパネル13に略矩形状に形成されている。
左後差込突出部34は、上端部34aに係止孔87が形成されている。左後差込突出部34に左クリップ35が嵌合されることで、係止片88が係止孔87に係止されている。係止片88が係止孔87に係止することで、左後差込突出部34に左クリップ35が取り付けられている。
係止溝89に周縁24aが係止することで、左後嵌合口部24が左クリップ35を介して左後差込突出部34に係止されている。
図3に示す右後差込突出部36は、左後差込突出部34と同一部材であり、詳しい説明を省略する。
図3に示す右クリップ37は、左クリップ35と同一部材であり、詳しい説明を省略する。
左右の前嵌合口部22,23に左右の前差込突出部32,33がそれぞれ挿入されるとともに、左右の後嵌合口部24,25に左右の後差込突出部34,36がそれぞれ係止されている。
これにより、アンダーカバー26が、空気調和ユニット14、サイドライニング15およびインストルメントパネル13(図1参照)に取り付けられている。
さらに、右前差込突出部33の一対の張出片68が、右前嵌合口部23の右挿入側端部82に当接されている。
また、アンダーカバー26の後端部26fにインストルメントパネル13の下端部13aが重ね合わされている。
図12は本発明に係る車両用内装部材の取付構造のアンダーカバーを左右の前嵌合口部に合わせる例を説明する図である。
アンダーカバー26に備えた左右の後差込突出部34,36に左クリップ35,37を矢印Cの如くそれぞれ係止する。
左右の前差込突出部32,33を矢印Eの如く移動することで、まず、右前差込突出部33を右前嵌合口部23に合わせる。
(a)において、右前差込突出部33を上向きに所定角度傾けた状態で、右前差込突出部33の右水平開口81に合わせる。
右水平開口81に合わせた後、アンダーカバー26を矢印Fの如く回動する。
右前差込突出部33を右水平開口81に差し込むことで、右前嵌合口部23の右挿入側端部82に一対の張出片68を当接する。
これにより、右前差込突出部33を右前嵌合口部23の取付位置に配置する。
よって、大きな上テーパ面62bを利用して右前差込突出部33を右前嵌合口部23において効率よく矢印F(図13(a)参照)の如く回動させることができる。
これにより、右前差込突出部33を右前嵌合口部23の取付位置に手間をかけないで簡単(円滑)に差し込むことができる。
(a)において、左前差込突出部32を上向きに所定角度傾けた状態で、左前差込突出部32の左水平開口58および左鉛直開口59からなる左開口に合わせる。
アンダーカバー26を水平位置まで回動するとともに、左前差込突出部32を左水平開口58に差し込む。
これにより、左前差込突出部32を左前嵌合口部22の取付位置に配置する。
これにより、大きな上テーパ面62bを利用して左前差込突出部32を左前嵌合口部22において効率よく矢印G(図14(b)参照)の如く回動させることができる。
これにより、左前差込突出部32を左前嵌合口部22の取付位置に手間をかけないで簡単(円滑)に差し込むことができる。
これにより、上後アングル47の幅寸法L4を大きく確保して上後アングル47(すなわち、左前嵌合口部22)の剛性を高めることができる。
これにより、アンダーカバー26を、空気調和ユニット14、サイドライニング15およびインストルメントパネル13(図1参照)に取り付ける。
これにより、インストルメントパネル13にアンダーカバー26を手間をかけないで簡単に取り付けることができる。
加えて、アンダーカバー26の取付箇所は、インストルメントパネル13の下方側の場合、すなわち乗員の足元前方になる。
このため、インストルメントパネル13の意匠面側から視認し難く、ビスの締結作業による負担は極めて大きくなる。
これにより、インストルメントパネル13の下方側となる取付作業困難な箇所に、アンダーカバー26を手間をかけないで簡単に取り付けることができる。
また、取付部材としてアンダーカバー26を例示したが、これに限定するものではない。
Claims (3)
- 被取付部材に嵌合口部を備えるとともに、前記嵌合口部に挿入可能な差込突出部を取付部材に備え、前記差込突出部を前記嵌合口部に挿入することにより、前記差込突出部の挿入方向に対して直交する方向への移動を規制した状態で、前記被取付部材に前記取付部材を取り付ける車両用内装部材の取付構造であって、
前記差込突出部は、前記嵌合口部の取付位置まで挿入した状態において、前記嵌合口部の挿入側端部と当接して挿入方向への荷重を前記挿入側端部に伝え、かつ、挿入方向に対して反対側への移動を許容する荷重伝達部を備え、
前記嵌合口部は、
上下の壁部および左右の壁部で挿入方向に向けて開口が形成され、
かつ、前記下壁部を前記上壁部に対して挿入方向奥側に設けることにより、挿入方向に向けて形成された前記開口に対して上下方向に交差する開口が形成され、
前記嵌合口部に前記差込突出部を挿入する際には、前記嵌合口部に前記差込突出部を所定角度傾けて挿入し、挿入した前記差込突出部を前記挿入方向まで回動して前記取付位置に配置することを特徴とする車両用内装部材の取付構造。 - 前記荷重伝達部は、前記差込突出部が前記挿入方向に対して平行な位置まで回動した状態において、前記挿入側端部の手前側に位置するように設けられたことを特徴とする請求項1記載の車両用内装部材の取付構造。
- 前記差込突出部は、先端部が側面視で先細状に形成され、前記先端部の突出端が前記差込突出部の中心からオフセットさせて設けられたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両用内装部材の取付構造。
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