JP2008066836A - ジッタ低減回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、高い信号周波数においても、消費電力、回路規模、及びコストの観点から効率的に信号レベルとタイミングとを回復可能なジッタ低減回路を提供することを目的とする。
【解決手段】ジッタ低減回路は、第1の信号が伝搬する複数の区間からなる信号線と、信号線の複数の区間に対応して設けられ第2の信号を伝搬させる複数の遅延線を含み、複数の遅延線の各遅延線における第2の信号の遅延量は、複数の区間のうちの対応する1つの区間における第1の信号のレベルが第1のレベルの場合に第1の遅延量となり、当該1つの区間における第1の信号のレベルが第2のレベルの場合に第2の遅延量となるように複数の遅延線が構成されることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、一般にパルス信号を整形する回路に関し、詳しくはパルス信号のジッタを低減する回路に関する。
通信基幹で用いる通信装置やサーバ等の情報処理機器の性能向上に伴い、それらの装置内外における情報伝達のデータレートを高くすることが必要になる。例えば、チップ内における素子や回路ブロック等の間の信号伝送、SRAMやDRAM等のメモリチップとプロセッサチップとの間のチップ間信号伝送、ボード間の接続における信号伝送、及び情報機器間の信号伝送等において、高い周波数の信号を用いて伝送速度を向上させる必要がある。
しかし信号の周波数を高くすると、チップ内のアンプやバッファの周波数特性や配線抵抗の影響により信号の高周波成分が減衰し、信号波形に歪みが生じる。また更にはクロストークやグランドバウンス等によって信号品質が劣化する。またチップの外部においても、接続用のケーブルの周波数特性により信号波形の歪みが発生する。
このような信号品質の劣化(信号波形の歪み)を補償するためには、単に信号レベル復元用のアンプ(例えばリミティングアンプ)を挿入するだけでは不十分である。これは、アンプではタイミングのゆらぎ(ジッタ)を回復することができないからである。従って、信号レベル復元に加えて信号タイミングの復元も必要となる。一般に、チップ内において信号品質を回復するためには、ジッタの少ないクロックで駆動されるフリップフロップを信号伝搬経路に配置し、このフリップフロップにより信号レベルとタイミングとを回復する構成が用いられる。
しかし数GHzから数10GHzの高い信号の周波数になると、そのような高周波信号で適切に動作するフリップフロップを設計・製造することが難しくなる。またそのような要求に応えるフリップフロップを製造するとなると、サイズ及び消費電力が大きくなってしまうという問題がある。またレベル復元回路(リピータ)を通常の高速I/Oレシーバとトランスミッタとの組み合わせにより実現する場合にも、回路規模が大きくなり、コストが増加するという問題がある。
フリップフロップによる信号レベル及びタイミング再生の動作は、クロックエッジのタイミングで入力信号をサンプリングし、再生型増幅器或いはリミティングアンプで入力信号のレベル回復する、という2ステップからなる。この場合、入力信号のエネルギーの略全てが捨てられて、再生型増幅器等で出力信号を殆どゼロから再構成することになる。従って、フリップフロップによる信号レベルの復元動作は、原理的に電力を無駄に消費する動作である。またフリップフロップの入力信号をサンプルする回路においては、サンプリング期間をクロック周期に比べて十分に短く設定する必要があるために、動作周波数を高くすることが難しい。
特開2001−44976号公報
以上を鑑みて、本発明は、高い信号周波数においても、消費電力、回路規模、及びコストの観点から効率的に信号レベルとタイミングとを回復可能なジッタ低減回路を提供することを目的とする。
ジッタ低減回路は、第1の信号が伝搬する複数の区間からなる信号線と、該信号線の該複数の区間に対応して設けられ第2の信号を伝搬させる複数の遅延線を含み、該複数の遅延線の各遅延線における該第2の信号の遅延量は、該複数の区間のうちの対応する1つの区間における該第1の信号のレベルが第1のレベルの場合に第1の遅延量となり、該1つの区間における該第1の信号のレベルが第2のレベルの場合に第2の遅延量となるように該複数の遅延線が構成されることを特徴とする。
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、信号線を伝搬していく第1の信号の信号レベルに応じて、遅延線を伝搬していく第2の信号の遅延量を変化させる。これにより、伝搬中の第1の信号のエッジと伝搬中の第2の信号との前後関係に応じて第2の信号の伝搬速度を変化させることになり、第2の信号の信号変化タイミングが第1の信号のエッジに揃うように調整される。従って、高い信号周波数においても、消費電力、回路規模、及びコストの観点から効率的にジッタの低減を行うことができる。
図1は、本発明によるジッタ低減回路の原理を説明するための図である。図1に示すジッタ低減回路は、一例として例えば、遅延線として機能する信号伝搬路10、遅延線として機能する信号伝搬路11、遅延量を調整する素子の一例としての複数の可変容量12、可変容量12を制御する素子の一例としての複数のアンプ13、可変容量12と同等の可変容量14、アンプ13と同等のアンプ15、及び可変容量12と同等の可変容量16を含む。また信号伝搬路10及び11の一端が抵抗17及び18により終端されている。
信号伝搬路10にはデータ信号が伝搬する。データ信号は、HIGHとLOWとの2値により情報を表現した信号であり、HIGH及びLOWの間の信号レベルの変化はクロック信号に同期していることが期待されている信号である。即ち、信号送信端では、クロック信号に同期して信号レベルが変化する信号としてデータ信号が生成されて、信号伝搬路10に送出される。また信号受信端では、信号伝搬路10を介して受信したデータ信号を、クロック信号に同期して検出する。
信号伝搬路11にはクロック信号が伝搬する。信号伝搬路10と信号伝搬路11とは並走しており、信号伝搬路11上を伝搬するクロック信号の信号レベルに応じて信号伝搬路10を伝搬するデータ信号の伝搬速度が変化する。図1の例では、アンプ13の入力側が信号伝搬路11に接続されており、その接続の接続点におけるクロック信号の信号レベルに応じた信号レベルが、アンプ13から出力される。アンプ13の出力は可変容量12に供給されて、可変容量12の容量値を制御する。これにより、信号伝搬路11上を伝搬するクロック信号の信号レベルに応じて信号伝搬路10を伝搬するデータ信号の伝搬速度を変化させることができる。
この際、クロック信号の信号レベルがHIGHの場合には信号伝搬路10を伝搬するデータ信号の伝搬速度が第1の速度になるように調整し、クロック信号の信号レベルがLOWの場合には信号伝搬路10を伝搬するデータ信号の伝搬速度が第2の速度になるように調整してよい。第1の速度が第2の速度よりも早い場合には、クロック信号の立ち上がりエッジよりも伝搬方向後側(図1の左側)のデータ信号は、クロック信号の立ち上がりエッジよりも伝搬方向前側(図1の右側)のデータ信号よりも早く伝搬することになる。従って、データ信号が信号伝搬路10を伝搬していくうちに、データ信号の信号レベル変化点は、クロック信号の立ち上がりエッジに揃うように徐々に相対的に移動していくことになる。即ち、信号伝搬路10を十分長い距離伝搬した後には、データ信号の信号レベル変化点は、クロック信号の立ち上がりエッジに揃うことになる。
逆に、第2の速度が第1の速度よりも早い場合には、クロック信号の立ち下りエッジよりも伝搬方向後側(図1の左側)のデータ信号は、クロック信号の立ち下りエッジよりも伝搬方向前側(図1の右側)のデータ信号よりも早く伝搬することになる。従って、データ信号が信号伝搬路10を伝搬していくうちに、データ信号の信号レベル変化点は、クロック信号の立ち下りエッジに揃うように徐々に相対的に移動していくことになる。即ち、信号伝搬路10を十分長い距離伝搬した後には、データ信号の信号レベル変化点は、クロック信号の立ち下りエッジに揃うことになる。
上記の動作では、信号伝搬路10上を伝搬するデータ信号の伝搬速度を調整することにより、データ信号の信号レベル変化点が、信号伝搬路11上を伝搬するクロック信号のエッジに付き従ってクロック信号と略同一の速度で伝搬していくように制御している。ここで、仮に信号伝搬路10の信号伝搬特性と信号伝搬路11の信号伝搬特性とが大きく異なっているとすると、可変容量12の容量値を調整しても、その調整範囲内ではデータ信号を所望の速度で伝搬させることができない恐れがある。従って、可変容量12の容量値をその調整範囲の中心付近の容量値C1に設定したときに、信号伝搬路10の信号伝搬速度と信号伝搬路11の信号伝搬速度とが略同一となるような構成であることが好ましい。
そのためには、信号伝搬路10の信号伝搬特性と信号伝搬路11の信号伝搬特性とが略同一になるようにそれぞれの信号線を設け、更に、可変容量16の容量値が上記容量値C1になるようにダミー電位V2を設定し、且つアンプ15の入力側から見た負荷がアンプ13の入力側から見た負荷と同等となるようにダミー電位V1を設定すればよい。このような設定により、可変容量12の容量値をC1に設定したときに、信号伝搬路10に接続される容量の容量値及びアンプの負荷と、信号伝搬路11に接続される容量の容量値及びアンプの負荷とが同等となる。従って、可変容量12の容量値をC1に設定したときに、信号伝搬路10の信号伝搬速度と信号伝搬路11の信号伝搬速度とは略同一となる。
図2は、本発明の原理を更に説明するための図である。図2に示す複数の遅延線20−1乃至20−nは、遅延量(伝搬速度)を調整しながらデータ信号を伝搬させるためのものであり、図1の信号伝搬路10及び可変容量12に相当する。即ち、複数の遅延線20−1乃至20−nの1つが、1つの可変容量12及びそれが接続される信号伝搬路10の部分区間に対応する。また図2に示す複数の遅延線21−1乃至21−nは、所定の遅延量(伝搬速度)でクロック信号を伝搬させるためのものであり、図1の信号伝搬路11に相当する。即ち、複数の遅延線21−1乃至21−nの1つが、1つの可変容量16及びそれが接続される信号伝搬路11の部分区間に対応する。なお図2では、複数の遅延線20−1乃至20−nは一列に直列接続されているが、後の実施例で説明するように、データ信号を伝搬させる信号線と別の信号線との間を並列に接続するように複数の遅延線20−1乃至20−nを設ける構成であってもよい。但し、遅延線21−1乃至21−nについては、一列に直列接続して、クロック信号を遅延線21−1乃至21−n上に順次伝搬させる。
このように本発明では、クロック信号が伝搬する複数の区間からなる信号線(遅延線21−1乃至21−n)と、その信号線の複数の区間に対応して設けられデータ信号を伝搬させる複数の遅延線20−1乃至20−nを設け、複数の遅延線の各遅延線におけるデータ信号の遅延量(伝搬速度)は、複数の区間のうちの対応する1つの区間(より厳密には区間内の一点)におけるクロック信号のレベルが第1のレベルの場合に第1の遅延量(伝搬速度)となり、当該1つの区間(より厳密には区間内の一点)におけるクロック信号のレベルが第2のレベルの場合に第2の遅延量(伝搬速度)となるように構成される。例えば、クロック信号のレベルが所定の基準電位よりも高い場合には第1の遅延量(伝搬速度)とし、クロック信号のレベルが所定の基準電位よりも低い場合に第2の遅延量(伝搬速度)となるように構成してよい。
なお遅延線の遅延制御(伝搬速度制御)は、容量値による遅延制御に限られるものではない。例えばインダクタのインダクタンスを変化させることにより遅延制御してもよい。また例えば、容量に電流供給する経路の抵抗値を変化させることにより遅延制御してもよい。即ち、容量、インダクタ、抵抗等の受動素子の電気特性値(容量値、インダクタンス、抵抗値等)を変えることにより、遅延制御するよう構成してよい。また或いは、受動素子ではなくアンプ等の能動素子を遅延素子として用いることにより、遅延制御する構成としてもよい。
図2において、データ信号22が遅延線20−1乃至20−nに入力され、クロック信号23が遅延線21−1乃至21−nに入力される。図示の例では、データ信号22は、クロック信号23の立ち上がりエッジにおいて信号レベルが変化するように生成される。しかし種々の要因によりデータ信号22の信号レベル変化タイミングがクロック信号23の立ち上がりエッジのタイミングからずれて、データ信号22はジッタを有することになる。
図3は、遅延線20−1乃至20−nを伝搬するデータ信号22と遅延線21−1乃至21−nを伝搬するクロック信号23との関係について説明するための図である。(a)はデータ信号22を構成する1つの信号要素としてインパルス信号24を示し、(b)はクロック信号23を構成する1つの立ち上がりエッジ25を示す。図3(a)及び(b)において、横軸はそれぞれの遅延線上の位置を示し、縦軸はデータ信号電圧Vdata及びクロック信号電圧Vclkである。
クロック信号23の立ち上がりエッジ25が遅延線21−1乃至21−nを伝搬する際に、ある瞬間に着目すると、図3(b)に示されるように、ある位置xより伝搬方向後側(図の左側)では信号レベルがHIGHであり、位置xより伝搬方向前側(図の右側)では信号レベルがLOWとなる。これに対応して、図3(a)に示されるように遅延線20−1乃至20−n上では、位置xに対応する位置より伝搬方向後側(図の左側)では信号伝搬速度Cが基準速度(平均速度)Cavgよりも早くなり、伝搬方向前側(図の右側)では信号伝搬速度Cが基準速度(平均速度)Cavgよりも遅くなる。ここで基準速度(平均速度)Cavgは、図1において説明したように可変容量12の容量値をその調整範囲の中心付近の容量値C1に設定した場合のデータ信号22の信号伝搬速度である。言葉を変えて言えば、クロック信号23の信号レベルがHIGH及びLOWの間の中間電位(平均電位)Vavgに等しい場合のデータ信号22信号伝搬速度である。更に言葉を変えて言えば、クロック信号23に期待されている伝搬速度である。
このように信号伝搬速度が設定されると、データ信号22のインパルス信号24は、立ち上がりエッジ25よりも遅れている場合には立ち上がりエッジ25に追いつくべく速い速度で伝搬し、立ち上がりエッジ25よりも進んでいる場合には立ち上がりエッジ25を追いつかせるべく遅い速度で伝搬する。従って、定常状態においては、インパルス信号24は立ち上がりエッジ25について離れないように、立ち上がりエッジ25と略同一の速度で伝搬していくことになる。
図4は、データ信号を構成する各インパルス信号の位置がクロック信号の立ち上がりエッジに収束していく様子を示す図である。図4の横軸は時間tを示し、縦軸は遅延線20−1乃至20−n上のインパルス信号の位置x(及び遅延線21−1乃至21−n上の立ち上がりエッジの対応する位置)を示す。
図4において、各々一本の点線が、それぞれデータ信号22の1つのインパルス信号に対応し、そのインパルス信号の位置の変化を示す。また各々一本の実線が、それぞれクロック信号23の1つの立ち上がりエッジに対応し、その立ち上がりエッジの位置の変化を示す。なお図4において立ち上がりエッジを示す実線が複数本示されているのは、クロック信号23の各サイクルに相当する。
例えば点線26に対応するインパルス信号は、時刻0において位置x1に存在する。また実線27に対応する立ち上がりエッジは、時刻0において位置x2に存在する。時間が経過するにつれて、点線26に対応するインパルス信号は遅延線20−1乃至20−n上を伝搬して位置xが増加していく。このときのインパルス信号の伝搬速度は、点線26の傾きで表現される。また同様に、時間が経過するにつれて、実線27に対応する立ち上がりエッジは遅延線21−1乃至21−n上を伝搬して位置xが増加していく。このときの立ち上がりエッジの伝搬速度は、実線27の傾きで表現される。
点線26に対応するインパルス信号は、実線27に対応する立ち上がりエッジよりも進んだ位置にある(先行している)ので、図3に示されるように基準速度Cavgよりも遅い速度で伝搬する。実線27に対応する立ち上がりエッジは、基準速度Cavgに等しい速度で伝搬する。従って、十分な時間が経過すると、点線26に対応するインパルス信号に、実線27に対応する立ち上がりエッジが追いついて、その後は、両者が略同一の速度で並走することになる。なおクロック信号23の1周期をT0とすると、データ信号22の全てのインパルス信号がクロック信号23の立ち上がりエッジに収束するまでの時間TmはCavgT0/(Cmax−Cmin)で求めることができる。
上記において図2乃至図4を用いて説明したようにデータ信号22を構成する各インパルス信号の伝搬速度を調整することにより、各インパルス信号はクロック信号23の立ち上がりエッジに対応する位置(タイミング)に収束する。この場合、データ信号22のエネルギーがクロック信号23のクロック信号23の立ち上がりエッジに対応する位置(タイミング)に集まることになり、信号のオーバーシュート又はアンダーシュートが発生する可能性がある。図5は、信号のオーバーシュート及びアンダーシュートについて説明するための図である。
図5(a)は、図2の遅延線20−1乃至20−nを伝搬した後のデータ信号22の波形を示し、(b)は、対応するクロック信号23の波形を示す図である。上述のように、データ信号22が遅延線20−1乃至20−nを伝搬すると、データ信号22を構成する各インパルス信号が、クロック信号23の立ち上がりエッジに集まるように作用する。この結果、図5(a)に示すように、遅延線20−1乃至20−nを伝搬したデータ信号22は、クロック信号23の立ち上がりエッジに対応した位置において信号振幅が大きくなってしまう。即ち、信号のオーバーシュート及びアンダーシュートが発生してしまう。このような信号のオーバーシュート及びアンダーシュートを取り除くためには、非線形アンプ(コンパレータ)により波形整形を行えばよい。
図6は、非線形アンプにより波形を整形する構成を示す図である。図6において、図2と同一の構成要素は同一の番号で参照し、その説明は省略する。図6に示すジッタ低減回路においては、遅延線20−1乃至20−nの出力側にコンパレータ30を接続し、遅延線21−1乃至21−nの出力側にコンパレータ31を接続してある。データ信号22が遅延線20−1乃至20−nを伝搬すると、図示されるデータ信号32のようにオーバーシュート及びアンダーシュートを含んだ波形となる。
コンパレータ30は、オーバーシュート及びアンダーシュートを含んだデータ信号32を受け取り、所定の基準電圧と比較する。コンパレータ30は、データ信号32の電位が基準電圧よりも高い場合にはHIGHの信号を出力し、データ信号32の電位が基準電圧よりも低い場合にはLOWの信号を出力する。これによりコンパレータ30の出力信号は、データ信号32からオーバーシュート及びアンダーシュートが取り除かれた整形後データ信号33となる。なおコンパレータ31は、同様にクロック信号の波形整形を行うために設けられている。これによりクロック信号の波形を整形するとともに、整形後データ信号33とクロック信号とのタイミングを揃えることが可能となる。なお上記非線形アンプは、受動素子により信号の伝搬速度(遅延量)を制御した場合に、受動素子により減衰してしまった信号の振幅を回復させるという効果も有する。
図7は、図6のようにコンパレータにより波形整形を行う機能を設けたジッタ低減回路を多段に接続した構成を示す。図7に示すように、波形整形機能付きのジッタ低減回路を多段に接続することで、波形のなまりやオーバーシュート及びアンダーシュートによる悪影響を受けることなく、データ信号とクロック信号とを長距離伝送することが可能となる。
以下に、本発明の実施例を添付の図面を用いて詳細に説明する。
図8は、本発明によるジッタ低減回路の第1の実施例の構成を示す図である。図8のジッタ低減回路は、遅延線として機能する信号伝搬路40、遅延線として機能する信号伝搬路41、信号伝搬路40の遅延量を調整する素子である複数のバラクタ(可変容量ダイオード)42及び43、バラクタ42及び43を制御する複数のアンプ44、及び抵抗45及び46を含む。
信号伝搬路40にはデータ信号が伝搬する。データ信号は、HIGHとLOWとの2値により情報を表現した信号であり、HIGH及びLOWの間の信号レベルの変化はクロック信号に同期していることが期待されている信号である。即ち、信号送信端では、クロック信号に同期して信号レベルが変化する信号としてデータ信号が生成されて、信号伝搬路40に送出される。また信号受信端では、信号伝搬路40を介して受信したデータ信号を、クロック信号に同期して検出してよい。
信号伝搬路41にはクロック信号が伝搬する。信号伝搬路40と信号伝搬路41とは並走しており、信号伝搬路41上を伝搬するクロック信号の信号レベルに応じて信号伝搬路40を伝搬するデータ信号の伝搬速度が変化する。図8の例では、アンプ44の入力側が信号伝搬路41に接続されており、アンプ44によりその接続の接続点におけるクロック信号の信号レベルが所定の基準電圧と比較される。アンプ44は、クロック信号の信号レベルが所定の基準電圧よりも高い場合(HIGHの場合)には、非反転出力を正の電位に設定し反転出力を負の電位に設定する。またクロック信号の信号レベルが所定の基準電圧よりも低い場合(LOWの場合)には、非反転出力及び反転出力をグラウンド電位に設定する。
バラクタ42及び43は直列に接続され、バラクタ42及び43の間の接続点が信号伝搬路40の対応する位置に接続されている。アンプ44の反転出力及び非反転出力は、バラクタ42及び43の直列接続に供給されて、バラクタ42及び43の容量値を制御する。これにより、信号伝搬路41上を伝搬するクロック信号の信号レベルに応じて信号伝搬路40を伝搬するデータ信号の伝搬速度を変化させることができる。
この際、クロック信号の信号レベルがHIGHの場合には信号伝搬路10を伝搬するデータ信号の伝搬速度が第1の速度になるように調整し、クロック信号の信号レベルがLOWの場合には信号伝搬路10を伝搬するデータ信号の伝搬速度が第2の速度になるように調整してよい。第1の速度が第2の速度よりも早い場合には、クロック信号の立ち上がりエッジよりも伝搬方向後側(図8の左側)のデータ信号は、クロック信号の立ち上がりエッジよりも伝搬方向前側(図8の右側)のデータ信号よりも早く伝搬することになる。バラクタ42及び43は、逆バイアス電圧が増えると容量が減る特性であるので、クロック信号がHIGHの時には容量値が小さくなり、クロック信号がLOWの時には容量値が大きくなる。従って、クロック信号がHIGHの時には伝番速度が早くなり、クロック信号がLOWの時には伝搬速度が遅くなる。
従って、データ信号が信号伝搬路40を伝搬していくうちに、データ信号の信号レベル変化点は、クロック信号の立ち上がりエッジに揃うように徐々に相対的に移動していくことになる。即ち、信号伝搬路40を十分長い距離伝搬した後には、データ信号の信号レベル変化点は、クロック信号の立ち上がりエッジに揃うことになる。
図9は、計算機による回路動作シミュレーションの結果を示す図である。この際、可変容量としては入力電圧に応じて理想的に容量が変化する理想容量モデルを用い、6段構成のジッタ低減回路(即ち図8に示す一対のバラクタ42及び43と1つのアンプ44とからなる回路部分を一段として、この回路部分が6段設けられている構成)をシミュレーション対象とした。
図9において(a)は信号源の波形を示す。この波形は、ランダムに0と1とが現れる1つのデータ信号を所定の複数周期毎に重ね合わせて示したものである。このデータ信号はジッタを含み、0/1の信号レベルの変化タイミングが所定のタイミング(クロック信号に同期したタイミング)に合致していない。そのために、データ信号を所定の複数周期毎に重ね合わせると、タイミングにばらつきのある信号変化波形が重なることにより、図9(a)に示すように信号レベル変化部分が多重の線となって現れる。
図9において(b)は、(a)に示す波形の信号を信号伝搬路40へ入力した際の入力端において現れる信号波形を示す。入力端の結合部分における容量やインダクタ等の影響により波形が歪み、ジッタに加えて波形歪みを有する信号となっている。
図9において(c)は、図8の信号伝搬路40の出力端OUTに現れる出力信号波形を示す。図示されるように、信号中のジッタ及び波形歪みが低減されて、極めて良好なデータ波形となっている。なお(a)に示す信号源の波形のジッタは20ps(ピコ秒)の範囲のばらつきを有する。(c)に示す出力波形においては、信号源側の20psのばらつきから、13.5ps(ピコ秒)のばらつきに相当する分のジッタが取り除かれている。
図10は、計算機による回路動作シミュレーションの別の結果を示す図である。図10に示すシミュレーションでは、可変容量としてバラクタモデルを用い、6段構成のジッタ低減回路をシミュレーション対象とした。図10の(a)、(b)、及び(c)に示す波形は、図9の場合と同様に、それぞれ信号源の波形、線路入力端の波形、及び出力波形である。図10の(c)に示す出力波形においては、多少のジッタ及び波形歪みが残ってはいるが、良好なデータ波形となっていることが分かる。なお(a)に示す信号源の波形のジッタは20ps(ピコ秒)の範囲のばらつきを有する。(c)に示す出力波形においては、信号源側の20psのばらつきから、7.2ps(ピコ秒)のばらつきに相当する分のジッタが取り除かれている。
図11は、本発明によるジッタ低減回路の第2の実施例の構成を示す図である。図11において、図8と同一の構成要素は同一の番号で参照し、その説明は省略する。
図11のジッタ低減回路は、図8に示す信号伝搬路40、信号伝搬路41、複数のバラクタ42及び43、複数のアンプ44、抵抗45及び46に加えて、信号伝搬路40側に設けられた複数の容量素子51と、信号伝搬路41側に設けられた複数のバラクタ52及び53とを含む。
図1の回路の動作に関連して説明したように、図11のような構成においては、バラクタ42及び43の容量値をその調整範囲の中心付近の容量値に設定したときに、信号伝搬路40の信号伝搬速度と信号伝搬路41の信号伝搬速度とが略同一となるような構成であることが好ましい。そのためには、信号伝搬路40の信号伝搬特性と信号伝搬路41の信号伝搬特性とが略同一になるようにそれぞれの信号線を設け、更に、バラクタ52及び53の容量値が上記中心付近の容量値になるように参照電位Vrefを設定し、容量素子51の負荷がアンプ44の入力側から見た負荷と同等となるように設定すればよい。このような設定により、バラクタ42及び43の容量値を調整範囲の中心付近に設定したときに、信号伝搬路40の信号伝搬速度と信号伝搬路41の信号伝搬速度とは略同一となる。
図12は、本発明によるジッタ低減回路の第3の実施例の構成を示す図である。図12において、図8と同一の構成要素は同一の番号で参照し、その説明は省略する。
図12に示す複数の遅延線60−1乃至60−nは、遅延量(伝搬速度)を調整しながらデータ信号を伝搬させるためのものであり、図8の信号伝搬路40及びバラクタ42及び43に相当する。即ち、複数の遅延線60−1乃至60−nの1つが、一対のバラクタ42及び43及びそれが接続される信号伝搬路40の部分区間に対応する。また図12に示す複数の遅延線61−1乃至61−nは、所定の遅延量(伝搬速度)でクロック信号を伝搬させるためのものであり、図8の信号伝搬路41に相当する。即ち、複数の遅延線61−1乃至61−nの各々が、信号伝搬路41の部分区間に対応する。
図12に示すジッタ低減回路においては、遅延線60−1乃至60−nの出力側にコンパレータ62を接続し、遅延線61−1乃至61−nの出力側にコンパレータ63を接続してある。データ信号が遅延線60−1乃至60−nを伝搬すると、データ信号はオーバーシュート及びアンダーシュートを含んだ波形となる。
コンパレータ62は、オーバーシュート及びアンダーシュートを含んだデータ信号を受け取り、所定の基準電圧と比較する。コンパレータ62は、データ信号の電位が基準電圧よりも高い場合にはHIGHの信号を出力し、データ信号の電位が基準電圧よりも低い場合にはLOWの信号を出力する。これによりコンパレータ62の出力信号は、入力データ信号からオーバーシュート及びアンダーシュートが取り除かれた整形されたデータ信号となる。なおコンパレータ63は、同様にクロック信号の波形整形を行うために設けられている。これによりクロック信号の波形を整形するとともに、データ信号とクロック信号とのタイミングを揃えることが可能となる。
また図12に示すジッタ低減回路においては、コンパレータにより波形整形を行う機能を設けたジッタ低減回路が多段に接続されている。図12に示すように、波形整形機能付きのジッタ低減回路を多段に接続することで、波形のなまりやオーバーシュート及びアンダーシュートによる悪影響を受けることなく、データ信号とクロック信号とを長距離伝送することが可能となる。
図13は、本発明によるジッタ低減回路の第4の実施例の構成を示す図である。図13において、図8と同一の構成要素は同一の番号で参照し、その説明は省略する。
図13のジッタ低減回路は、図8に示す信号伝搬路40、信号伝搬路41、複数のバラクタ42及び43、複数のアンプ44に加えて、信号伝搬路40側に設けられた負性コンダクタ70を含む。この負性コンダクタ70は、PMOSトランジスタ71及び72とNMOSトランジスタ73乃至75とを含む。
図13の構成では、データ信号及びクロック信号の双方共に差動信号となっている。即ち、データ信号を伝搬する信号伝搬路40は、正極性のデータ信号Dataを伝搬する信号伝搬路40−1と、負極性のデータ信号Dataxを伝搬する信号伝搬路40−2とから構成される。またクロック信号を伝搬する信号伝搬路41は、正極性のクロック信号CLKを伝搬する信号伝搬路41−1と、負極性のクロック信号CLKXを伝搬する信号伝搬路41−2とから構成される。
この場合、アンプ44は、正極性のクロック信号CLKの信号レベルが負極性のクロック信号CLKXの信号レベルよりも高い場合(クロック信号CLKがHIGHの場合)には、非反転出力を正の電位に設定し反転出力を負の電位に設定する。また正極性のクロック信号CLKの信号レベルが負極性のクロック信号CLKXの信号レベルよりも低い場合(クロック信号CLKがLOWの場合)には、非反転出力及び反転出力をグラウンド電位に設定する。
負性コンダクタ70は、正極性のデータ信号Dataと負極性のデータ信号Dataxとの差電位を増幅するように機能する。これにより、信号伝搬路40を伝搬していくにつれてデータ信号が減衰していくのを避けることができる。またこの方式では負性コンダクタの持つ容量が伝送路の単位長さ容量に取り込まれるので、高周波特性が負性コンダクタの寄生容量で制限されることが無くなり、高帯域の回路が実現できるという利点が得られる。
図14は、本発明によるジッタ低減回路の第5の実施例の構成を示す図である。図14において、図8と同一の構成要素は同一の番号で参照し、その説明は省略する。
図14のジッタ低減回路は、信号伝搬路40、信号伝搬路41、信号伝搬路40に挿入された複数の遅延素子80、信号伝搬路41に挿入された複数の遅延素子81、及び信号伝搬路40に接続される複数の容量素子82を含む。図8の構成では、信号伝搬路40に付加された容量の容量値を制御して、信号伝搬路40を伝搬するデータ信号の伝搬速度を調整していた。それに対して図14の構成では、信号伝搬路40に遅延素子80を挿入して、信号伝搬路41上を伝搬するクロック信号の信号レベルに応じて遅延素子80を制御することにより、信号伝搬路40を伝搬するデータ信号の遅延時間(伝搬速度)を調整する。
図15は、遅延素子80の構成の一例を示す回路図である。図15の遅延素子80は、PMOSトランジスタ91及び92、NMOSトランジスタ93及び94、インバータ95、及び抵抗96を含む。PMOSトランジスタ91及びNMOSトランジスタ94でインバータを形成し、このインバータと抵抗96とを通ってデータ信号が伝搬していく。PMOSトランジスタ91及びNMOSトランジスタ94で構成されるインバータ部分は、信号を増幅して信号レベルを回復する増幅器として機能する。
抵抗96には並列にNMOSトランジスタ93とPMOSトランジスタ92とが接続されており、クロック信号CLKがHIGHの場合にはNMOSトランジスタ93とPMOSトランジスタ92とが導通して、抵抗96を迂回する経路が形成される。従って出力端子OUTの部分の寄生容量に対して、電流を供給する経路の抵抗値が小さくなり、寄生容量の充電速度が速くなって信号伝搬速度が速くなる。逆にクロック信号CLKがLOWの場合にはNMOSトランジスタ93とPMOSトランジスタ92とが非導通となり、抵抗96を迂回する経路は形成されない。従って出力端子OUTの部分の寄生容量に対して、電流を供給する経路の抵抗値が大きくなり、寄生容量の充電速度が遅くなって信号伝搬速度が遅くなる。
なお図14において遅延素子81は、信号伝搬路40と同等の遅延条件を信号伝搬路41に設定するために設けられる。遅延素子81の構成は、遅延素子80と同一であり、図15に示す回路構成である。また遅延素子81に入力する制御信号としては、クロック信号CLKのHIGHとLOWとの中間電位である電位Vrefが供給される。また容量素子82については、信号伝搬路41から見た遅延素子80の負荷と同等となるように、信号伝搬路40から見た容量素子82の負荷を設定すればよい。これらの設定により、信号伝搬路41を伝搬するクロック信号の伝搬速度を、信号伝搬路40を伝搬するデータ信号の伝搬速度の略平均値に設定することができる。
図16は、計算機による回路動作シミュレーションの結果を示す図である。図16に示すシミュレーション結果は、図14の回路の動作を示すものである。なおこのシミュレーションにおいて、図14のジッタ低減回路中の遅延素子80及び81としては、図15に示す構成の回路を用いている。
図16において(a)は信号源の波形を示す。この波形は、ランダムに0と1とが現れる1つのデータ信号を所定の複数周期毎に重ね合わせて示したものである。このデータ信号はジッタを含み、0/1の信号レベルの変化タイミングが所定のタイミング(クロック信号に同期したタイミング)に合致していない。そのために、データ信号を所定の複数周期毎に重ね合わせると、タイミングにばらつきのある信号変化波形が重なることにより、図16(a)に示すように信号レベル変化部分が多重の線となって現れる。
図16において(b)は、(a)に示す波形の信号を図14の信号伝搬路40へ入力した際の入力端において現れる信号波形を示す。入力端の結合部分における容量やインダクタ等の影響により波形が歪み、ジッタに加えて波形歪みを有する信号となっている。
図16において(c)は、図14の信号伝搬路40の出力端OUTに現れる出力信号波形を示す。図示されるように、信号中のジッタ及び波形歪みが低減されて、極めて良好なデータ波形となっている。
図17は、図14の遅延素子80の構成の別の一例を示す回路図である。なお遅延素子81の回路構成についても、遅延素子80の回路構成と同一である。
図17に示す遅延素子80は、NMOSトランジスタ101乃至108、及び抵抗109及び110を含む。NMOSトランジスタ101乃至103及び抵抗109及び110により、データ信号IN及びINXを入力とする差動増幅器が構成される。またNMOSトランジスタ104乃至106は、その差動増幅器の出力端において差動増幅器の出力信号を増幅する正帰還増幅器(差動増幅器の出力端を入力端且つ出力端とする増幅器)を構成する。遅延素子80は、能動型の遅延素子として機能し、入力から出力へ信号が伝搬する際に信号が減衰することがない。
なお図17の遅延素子80を用いる場合、図14のジッタ低減回路において、データ信号及びクロック信号の双方共に差動信号となる。即ち、データ信号を伝搬する信号伝搬路40は、正極性のデータ信号INを伝搬する信号伝搬路と負極性のデータ信号INXを伝搬する信号伝搬路とから構成される。またクロック信号を伝搬する信号伝搬路41は、正極性のクロック信号CLKを伝搬する信号伝搬路と負極性のクロック信号CLKXを伝搬する信号伝搬路とから構成される。
図17においてバイアス電圧BIASとして常に一定の電圧が印加されており、トランジスタ107を流れる定常電流により差動増幅器は常に動作している。クロック信号CLKがHIGHのとき、上記定常電流に加えトランジスタ108を流れる電流が加算されて、大きな電流量で差動増幅器が駆動する。差動増幅器はデータ信号IN及びINXを増幅して、増幅された信号を遅延素子80の出力データ信号OUT及びOUTXとして出力する。出力データ信号OUT及びOUTXは次段の遅延素子80の入力データ信号IN及びINXとなる。この時、NMOSトランジスタ104乃至106で構成される正帰還増幅器部分は動作していない。
クロック信号CLKがLOWのとき、上記定常電流の電流量で差動増幅器が駆動する。差動増幅器はデータ信号IN及びINXを増幅して、増幅された信号を遅延素子80の出力データ信号OUT及びOUTXとして出力する。出力データ信号OUT及びOUTXは次段の遅延素子80の入力データ信号IN及びINXとなる。この際、CLKXがHIGHであるのでNMOSトランジスタ104乃至106で構成される正帰還増幅器部分が動作して、出力データ信号OUT及びOUTXを増幅しながら遅延させる。従って、クロック信号CLKがLOWのときには、クロック信号がHIGHの時に比べて、入力データ信号IN及びINXから出力データ信号OUT及びOUTXへの遅延が大きくなる。
このようにして、データ信号を増幅する差動増幅器と差動増幅器の出力に結合された正帰還増幅器との動作の割合(動作電流量の割合)を、信号伝搬路41上のクロック信号の信号レベルに応じて変化させることにより、信号伝搬路40上のデータ信号の伝搬速度を変化させることができる。図14のジッタ低減回路において、図17に示すような能動型遅延素子(アクティブ・ディレイ・セル)を用いた場合、信号伝搬路上での信号の減衰を無くすことができるという効果が得られる。
図18は、本発明によるジッタ低減回路の第6の実施例の構成を示す図である。図18のジッタ低減回路は、データ信号が伝搬する信号伝搬路120、クロック信号が伝搬する信号伝搬路121、遅延後のデータ信号が伝搬する信号伝搬路122、複数の能動型遅延素子123、抵抗124乃至127を含む。
図2を用いて本発明の原理を説明した際に、複数の遅延線20−1乃至20−nを一列に直列接続するのではなく、データ信号を伝搬させる信号線と別の信号線との間を並列に接続するように複数の遅延線20−1乃至20−nを設ける構成であってもよいと説明した。図18の回路は、そのような構成に対応する。
図18において、能動型遅延素子123の遅延量は、信号伝搬路121上を伝搬するクロック信号の信号レベルに応じて決定される。例えばクロック信号がHIGHの時には能動型遅延素子123の遅延量は第1の遅延量であり、クロック信号がLOWの時には能動型遅延素子123の遅延量は第1の遅延量より大きい第2の遅延量であってよい。複数の能動型遅延素子123は入力側が信号伝搬路120の対応する位置に接続され、出力側が信号伝搬路122の対応する位置に接続されている。各能動型遅延素子123は、信号伝搬路120から入力されるデータ信号を遅延させて、遅延後のデータ信号を信号伝搬路121に出力する。
図19は、図18の遅延素子123の構成の一例を示す回路図である。図19に示す遅延素子123は、NMOSトランジスタ131乃至138を含む。NMOSトランジスタ131乃至133及び信号伝搬路122に結合された抵抗124及び125により、データ信号IN及びINXを入力とする差動増幅器が構成される。またNMOSトランジスタ134乃至136は、その差動増幅器の出力に接続され遅延要素として機能する。
なお図19の能動型遅延素子123を用いる場合、図18のジッタ低減回路において、データ信号及びクロック信号の双方共に差動信号となる。即ち、入力側のデータ信号を伝搬する信号伝搬路120は、正極性のデータ信号INを伝搬する信号伝搬路と負極性のデータ信号INXを伝搬する信号伝搬路とから構成される。またクロック信号を伝搬する信号伝搬路121は、正極性のクロック信号CLKを伝搬する信号伝搬路と負極性のクロック信号CLKXを伝搬する信号伝搬路とから構成される。更に、出力側のデータ信号を伝搬する信号伝搬路122は、正極性のデータ信号OUTを伝搬する信号伝搬路と負極性のデータ信号OUTXを伝搬する信号伝搬路とから構成される。
図18及び図19に示すような構成においては、信号伝搬路121上のクロック信号の信号レベルに応じて、信号伝搬路122に重ね合わせて出力される複数のデータ信号のそれぞれの遅延時間を変化させている。これにより、クロック信号の信号レベルに応じてデータ信号の位相を変化させることになり、前述の実施例の場合と同様に、データ信号のジッタを低減する効果が得られる。なおこの構成において、能動型遅延素子123はトランスコンダクタとして動作し、その出力は出力用伝送線(122)を分布的に駆動する。このような分布アンプは、アンプの入力容量も出力容量も共に伝送線の並列容量に取り込まれるため、寄生容量の影響は最小限となり高い帯域が得られるという利点がある。
図20は、本発明によるジッタ低減回路の第7の実施例の構成を示す図である。図20において、図18と同一の構成要素は同一の番号で参照し、その説明は省略する。
図20のジッタ低減回路は、データ信号が伝搬する信号伝搬路120、クロック信号が伝搬する信号伝搬路121、遅延後のデータ信号が伝搬する信号伝搬路122、及びNMOSトランジスタ141乃至147を含む。
図20のジッタ低減回路においては、データ信号及びクロック信号の双方共に差動信号である。即ち、入力側のデータ信号を伝搬する信号伝搬路120は、正極性のデータ信号INを伝搬する信号伝搬路120−1と負極性のデータ信号INXを伝搬する信号伝搬路120−2とから構成される。またクロック信号を伝搬する信号伝搬路121は、正極性のクロック信号CLKを伝搬する信号伝搬路121−1と負極性のクロック信号CLKXを伝搬する信号伝搬路121−2とから構成される。更に、出力側のデータ信号を伝搬する信号伝搬路122は、正極性のデータ信号OUTを伝搬する信号伝搬路122−1と負極性のデータ信号OUTXを伝搬する信号伝搬路122−2とから構成される。
なお図20に示すのは各信号伝搬路の複数の区間の1つに対応する部分であり、図20に示す回路構成が直列に複数段接続されて、複数区間からなる信号伝搬路を形成することになる。各区間において、NMOSトランジスタ141乃至143により、データ信号IN及びINXを入力とする第1の差動増幅器を構成する。またNMOSトランジスタ144乃至146により、データ信号IN及びINXを入力とする第2の差動増幅器を構成する。図18のジッタ低減回路の構成との差異は、図18に示す各々の能動型遅延素子123の代わりに、これら第1及び第2の差動増幅器が設けられている点である。
第1の差動増幅器はクロック信号CLKがHIGHの時に動作し、第2の差動増幅器はクロック信号CLKXがHIGHの時に動作する。第1の差動増幅器の出力は信号伝搬路122の対応区間の入力側に結合され、第2の差動増幅器の出力は当該対応区間の出力側に結合されている。これにより、クロック信号の信号レベルに応じて信号伝搬路122を伝搬するデータ信号の遅延量を変化させることができる。図20に示す構成では、伝送線の接続位置により遅延量が決まるので、遅延量の制御が素子バラツキに依存せず正確に行えるという利点がある。
図21は、本発明のジッタ低減回路において用いるクロック信号用の信号伝搬路の構成の一例を示す図である。図21に示すクロック信号用の信号伝搬路は、正極性のクロック信号CLKを伝搬する信号伝搬路150−1と負極性のクロック信号CLKXを伝搬する信号伝搬路150−2とから構成される。信号伝搬路150−1及び150−2はそれぞれ、終端が始端に接続されてループ形状となっている。
図22は、図21のクロック信号用の信号伝搬路に結合される負性コンダクタの構成を示す図である。この負性コンダクタは、PMOSトランジスタ161及び162とNMOSトランジスタ163乃至165とを含む。このような負性コンダクタを信号伝搬路150−1及び150−2に接続しておくことにより、クロック信号の損失を補償することができる。なおこの回路は負性コンダクタに限られるものではなく、信号損失を補償する機能を有する回路であればよい。
図21及び図22に示すような構成のクロック信号用の信号伝搬路を用いることにより、クロック信号が終端抵抗に吸収されることなく信号伝搬路のループ内を循環し、クロック系の消費電力を大幅に削減することができる。このようなループ形状の信号伝搬路を、上記各実施例のクロック信号用の信号伝搬路として使用してよい。なお上記実施例では、クロック信号が差動信号であるとして説明されていない実施例もあるが、差動信号として構成するか単一信号として構成するかは設計時の選択事項であり、上記各実施例を差動信号を用いて実現することは容易である。
図23は、本発明のジッタ低減回路において用いるクロック信号用の信号伝搬路の構成の別の一例を示す図である。図23において、図21と同一の構成要素は同一の番号で参照し、その説明は省略する。
図23の構成では、ループ形状の信号伝搬路150−1及び150−2に対してPLL回路によるクロック周波数制御機能を持たせてある。PLL回路は、分周器171、位相検出器172、チャージポンプ173、及びローパスフィルタ174を含む。分周器171で信号伝搬路150−1及び150−2上を伝搬しているクロック信号の周波数を分周して、例えば1/8の周波数の信号を生成する。位相検出器172で分周器171の出力である分周クロック信号と基準クロック信号REFCLKとの位相を比較して、位相の進み/遅れを示す検出結果を出力する。チャージポンプ173は、位相検出器172の出力に応じて電圧レベルが変化する電圧信号を生成する。ローパスフィルタ174は、チャージポンプ173の出力信号をフィルタリングして高周波成分を除去し、フィルタリング後の信号を信号伝搬路150−1及び150−2の遅延制御端子に供給する。
ここで信号伝搬路150−1及び150−2には遅延制御素子が設けられているものとし、その遅延制御端子にローパスフィルタ174の出力を供給することで、クロック信号の位相を制御することができる。これによりフィードバック制御を実現し、信号伝搬路150−1及び150−2のクロック信号を、基準クロック信号REFCLKの例えば8倍の周波数に設定することができる。なお上記遅延制御端子とは、例えば図1でV2を印加する端子、図11でVrefを印加する端子、図14でVrefを印加する端子等である。
図23に示す構成では、外部からジッタ低減回路に入力するクロック周波数はデータ周波数に比べて低い周波数でよいので、ジッタ低減回路をチップやボードに組み込む際の実装が容易になるという利点がある。
以上、本発明を実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内で様々な変形が可能である。
なお本発明は、以下の内容を含むものである。
(付記1)
第1の信号が伝搬する複数の区間からなる信号線と、
該信号線の該複数の区間に対応して設けられ第2の信号を伝搬させる複数の遅延線
を含み、該複数の遅延線の各遅延線における該第2の信号の遅延量は、該複数の区間のうちの対応する1つの区間における該第1の信号のレベルが第1のレベルの場合に第1の遅延量となり、該1つの区間における該第1の信号のレベルが第2のレベルの場合に第2の遅延量となるように該複数の遅延線が構成されることを特徴とするジッタ低減回路。
(付記2)
該複数の遅延線は一列に直列に接続され該第2の信号を順次伝搬させていくことを特徴とする付記1記載のジッタ低減回路。
(付記3)
該複数の遅延線は、該第1の信号の信号レベルを入力として該入力に応じて遅延量が変化する第1の遅延素子を含み、該第1の遅延素子により該第2の信号の遅延量を制御するよう構成され、該信号線は該第1の遅延素子と同一の構成の第2の遅延素子を含み、該第2の遅延素子の入力には該第1の信号のHIGHレベルとLOWレベルとの中間のレベルの信号が供給されることを特徴とする付記2記載のジッタ低減回路。
(付記4)
該複数の遅延線は受動素子により該第2の信号の遅延量を制御するように構成され、該ジッタ低減回路は該第2の信号を増幅する増幅回路を更に含むことを特徴とする付記2記載のジッタ低減回路。
(付記5)
該複数の遅延線は受動素子により該第2の信号の遅延量を制御するように構成され、該ジッタ低減回路は該複数の遅延線に接続された負性コンダクタを更に含むことを特徴とする付記2記載のジッタ低減回路。
(付記6)
該複数の遅延線の各々は、
増幅器と、
該増幅器に直列に接続され抵抗値が制御可能な可変抵抗素子
を含むことを特徴とする付記2記載のジッタ低減回路。
(付記7)
該複数の遅延線の各々は、
入力として受け取る該第2の信号を増幅した増幅信号を出力端に生成する第1の増幅器と、
該出力端に生成される該増幅信号を該出力端において増幅する第2の増幅器
を含み、該第1の増幅器の動作電流と該第2の増幅器の動作電流との割合を該第1の信号のレベルに応じて変化させるよう構成されることを特徴とする付記2記載のジッタ低減回路。
(付記8)
該複数の遅延線の入力側がそれぞれ対応する位置に接続される信号入力線と、
該複数の遅延線の出力側がそれぞれ対応する位置に接続される信号出力線
を更に含み、該複数の遅延線の各々は能動型の遅延素子であることを特徴とする付記1記載のジッタ低減回路。
(付記9)
該複数の遅延線の各々は、
該信号入力線に接続される入力端と該信号出力線の第1の位置に接続される出力端を有する第1の増幅器と、
該信号入力線に接続される入力端と該信号出力線の第2の位置に接続される出力端を有する第2の増幅器
を含み、該第1の信号のレベルに応じて該第1の増幅器と該第2の増幅器の何れかを選択的に動作させるよう構成されることを特徴とする付記8記載のジッタ低減回路。
(付記10)
該信号線は終端が始端に接続されたループ形状を構成し、該ジッタ低減回路は、該信号線に接続され該信号線上の第1の信号の損失を補償する回路を更に含むことを特徴とする付記1記載のジッタ低減回路。
(付記11)
外部から供給される信号の周波数を基準にして該第1の信号の周波数を設定するPLL回路を更に含むことを特徴とする付記10記載のジッタ低減回路。
本発明によるジッタ低減回路の原理を説明するための図である。 本発明の原理を更に説明するための図である。 遅延線を伝搬するデータ信号とクロック信号との関係について説明するための図である。 データ信号を構成する各インパルス信号の位置がクロック信号の立ち上がりエッジに収束していく様子を示す図である。 信号のオーバーシュート及びアンダーシュートについて説明するための図である。 非線形アンプにより波形を整形する構成を示す図である。 波形整形機能を設けたジッタ低減回路を多段に接続した構成を示す図である。 本発明によるジッタ低減回路の第1の実施例の構成を示す図である。 計算機による回路動作シミュレーションの結果を示す図である。 計算機による回路動作シミュレーションの別の結果を示す図である。 本発明によるジッタ低減回路の第2の実施例の構成を示す図である。 本発明によるジッタ低減回路の第3の実施例の構成を示す図である。 本発明によるジッタ低減回路の第4の実施例の構成を示す図である。 本発明によるジッタ低減回路の第5の実施例の構成を示す図である。 図14の遅延素子の構成の一例を示す回路図である。 計算機による回路動作シミュレーションの結果を示す図である。 図14の遅延素子の構成の別の一例を示す回路図である。 本発明によるジッタ低減回路の第6の実施例の構成を示す図である。 図18の遅延素子123の構成の一例を示す回路図である。 本発明によるジッタ低減回路の第7の実施例の構成を示す図である。 本発明のジッタ低減回路において用いるクロック信号用の信号伝搬路の構成の一例を示す図である。 図21のクロック信号用の信号伝搬路に結合される負性コンダクタの構成を示す図である。 本発明のジッタ低減回路において用いるクロック信号用の信号伝搬路の構成の別の一例を示す図である。
符号の説明
10 信号伝搬路
11 信号伝搬路
12 可変容量
13 アンプ
14 可変容量
15 アンプ
16 可変容量
17、18 抵抗

Claims (10)

  1. 第1の信号が伝搬する複数の区間からなる信号線と、
    該信号線の該複数の区間に対応して設けられ第2の信号を伝搬させる複数の遅延線
    を含み、該複数の遅延線の各遅延線における該第2の信号の遅延量は、該複数の区間のうちの対応する1つの区間における該第1の信号のレベルが第1のレベルの場合に第1の遅延量となり、該1つの区間における該第1の信号のレベルが第2のレベルの場合に第2の遅延量となるように該複数の遅延線が構成されることを特徴とするジッタ低減回路。
  2. 該複数の遅延線は一列に直列に接続され該第2の信号を順次伝搬させていくことを特徴とする請求項1記載のジッタ低減回路。
  3. 該複数の遅延線は、該第1の信号の信号レベルを入力として該入力に応じて遅延量が変化する第1の遅延素子を含み、該第1の遅延素子により該第2の信号の遅延量を制御するよう構成され、該信号線は該第1の遅延素子と同一の構成の第2の遅延素子を含み、該第2の遅延素子の入力には該第1の信号のHIGHレベルとLOWレベルとの中間のレベルの信号が供給されることを特徴とする請求項2記載のジッタ低減回路。
  4. 該複数の遅延線は受動素子により該第2の信号の遅延量を制御するように構成され、該ジッタ低減回路は該第2の信号を増幅する増幅回路を更に含むことを特徴とする請求項2記載のジッタ低減回路。
  5. 該複数の遅延線は受動素子により該第2の信号の遅延量を制御するように構成され、該ジッタ低減回路は該複数の遅延線に接続された負性コンダクタを更に含むことを特徴とする請求項2記載のジッタ低減回路。
  6. 該複数の遅延線の各々は、
    増幅器と、
    該増幅器に直列に接続され抵抗値が制御可能な可変抵抗素子
    を含むことを特徴とする請求項2記載のジッタ低減回路。
  7. 該複数の遅延線の各々は、
    入力として受け取る該第2の信号を増幅した増幅信号を出力端に生成する第1の増幅器と、
    該出力端に生成される該増幅信号を該出力端において増幅する第2の増幅器
    を含み、該第1の増幅器の動作電流と該第2の増幅器の動作電流との割合を該第1の信号のレベルに応じて変化させるよう構成されることを特徴とする請求項2記載のジッタ低減回路。
  8. 該複数の遅延線の入力側がそれぞれ対応する位置に接続される信号入力線と、
    該複数の遅延線の出力側がそれぞれ対応する位置に接続される信号出力線
    を更に含み、該複数の遅延線の各々は能動型の遅延素子であることを特徴とする請求項1記載のジッタ低減回路。
  9. 該複数の遅延線の各々は、
    該信号入力線に接続される入力端と該信号出力線の第1の位置に接続される出力端を有する第1の増幅器と、
    該信号入力線に接続される入力端と該信号出力線の第2の位置に接続される出力端を有する第2の増幅器
    を含み、該第1の信号のレベルに応じて該第1の増幅器と該第2の増幅器の何れかを選択的に動作させるよう構成されることを特徴とする請求項8記載のジッタ低減回路。
  10. 該信号線は終端が始端に接続されたループ形状を構成し、該ジッタ低減回路は、該信号線に接続され該信号線上の第1の信号の損失を補償する回路を更に含むことを特徴とする請求項1記載のジッタ低減回路。
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