JP5621895B1 - データ伝送システム及びデータ伝送方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高速クロックを用いた高速伝送において、余分な消費電力を伴わずに、データ信号波形の減衰を抑制することを可能とするデータ伝送システムを提供する。【解決手段】信号及びデータ信号を入力し、クロック信号から生成した基準信号と、基準信号に対して位相をずらしたデータ信号から生成した変調信号と、を出力する送信手段と、基準信号及び変調信号を伝送する伝送手段と、基準信号及び変調信号の伝送経路にインダクタ・ピーキングを適用するピーキング手段と、基準信号と変調信号との位相差を検出してデータ信号を復調し、データ信号に関する情報を出力する受信手段と、を備えるデータ伝送システムとする。【選択図】 図1

Description

本発明は、データ伝送システム及びデータ伝送方法に関する。特に、信号の位相差によってデータを伝送するデータ伝送システム及びデータ伝送方法に関する。
近年、情報処理装置間に設けられた伝送路で扱うデータ量が増大している。データ量の増大に対応するためには、高周波信号を伝送することが有効である。高周波信号の伝送においては、高周波クロック信号が用いられる。
高周波クロックを用いたデータ伝送回路では、データの信号波形にピーキングが発生すると、データ信号波形が乱れたり、回路に許容電圧以上の電圧が印可されたりする問題がある。また、一般的な伝送路では、伝送信号の高周波成分が減衰しやすい。そのため、伝送信号の減衰が大きい場合は、復調に必要となる振幅まで伝送信号を増幅する必要がある。
特許文献1−3には、基準信号REFに対する変調信号DATAの位相差によって入力データDINのデータ情報を伝搬させるデータ伝送システムについて開示されている。
図17は、一般的な2値のデータ伝送におけるデータ伝送波形である。図17のデータ伝送波形は、フリップフロップの動作そのものであり、入力データDINをクロック信号CLKでサンプルする。一般的な2値のデータ伝送における出力信号DOUTの波形形状は、データ入力DINを時間的に遅延させた形となり、出力信号DOUTが伝送路を伝搬する。また、出力信号DOUTは、伝搬過程において、伝送路の周波数特性によって高周波成分が減衰して鈍った波形として受信側に伝搬する。そして、出力信号DOUTは、前述のフリップフロップの動作と同様にクロック信号によってサンプリングされ、データとして復元される。
一般的な伝送路では、伝送信号が伝送路を進行するにつれて減衰して伝送波形が鈍り、伝送信号の立ち上がり/立ち下りのエッジが不明確になっていく。例えば、図17の入力データDINが伝送過程で鈍り、2つのピーク(「1」)の間にピーキングが発生すると、2つのピークがつながり、出力信号DOUTを正確に復調することができなくなることもある。そのため、伝送信号が復調できないほど減衰する前に、伝送路や受信器に増幅素子によって伝送信号を増幅することが望ましい。
図18は、特許文献1のデータ伝送システム10のブロック図である。特許文献1のデータ伝送システム10は、送信器110と受信器120とを備えている。送信器110と受信器120とは、基準信号REFを伝送する基準信号伝送路140とデータ信号DATを伝送する変調信号伝送路150とを含む伝送路によって接続されている。
特許文献1のデータ伝送システム10では、入力データDIN及びクロック信号CLKを入力とする送信器1から、基準信号REFと変調信号DATAとが、それぞれ基準信号伝送路140と変調信号伝送路150とを伝搬し、受信器120に伝送される。受信器120は、基準信号REF及び変調信号DATAを受信すると、信号を復調して出力信号DOUTを出力する。
図19は、特許文献1のデータ伝送システムにおけるタイムチャートである。特許文献1のデータ伝送システムでは、入力データDINにおいては振幅方向に「0」、「1」とされた情報が、送信器110において基準信号REF及び変調信号DATAの位相方向に変調されている。伝送された信号は、受信器120内の位相検出器によって、位相差が負のパルスS(位相遅れ信号)及びR(位相進み信号)に変換された後、RSラッチによって「0」、「1」に復調される。
図20は、図19のタイムチャートにおいて、基準信号REFと変調信号DATAとの位相差を強調して表現した図である。図20によると、入力データDINが0のときは、基準信号REF(点線)に対して変調信号DATA(実線)の位相が遅れ、入力データDINが1のときは、基準信号REF(点線)に対して変調信号DATA(実線)の位相が進むように変調している。
特許第3719413号公報 特許第3982517号公報 特開2011−77791号公報
通常の伝送路では、高周波化に伴って信号の減衰が大きくなる。そのため、高周波化するほど信号伝送が困難になるという問題がある。また、通常のデータ伝送システムでは、ピーキングが発生すると信号伝送が困難になるという問題もある。特に、2値の振幅に情報を持たせた伝送では、信号が複数の周波数成分から成っているため、ピーキングによって特定の周波数だけ振幅が大きくなると、連続する符号間において干渉が生じやすい。また、符号間での干渉の影響を解決するために、伝送経路上に増幅素子を挿入することも考えられるが、信号増幅のために消費電力が増大する。
特許文献1−3のデータ伝送システムによれば、高周波化しても符号間干渉の影響を受けないという伝送特性が得られる。しかしながら、特許文献1−3のデータ伝送システムであっても、伝送経路上に一般的な増幅素子を挿入すると、余分な消費電力が必要となる。
本発明は、高速クロックを用いた高速伝送において、余分な消費電力を伴わずに、データ信号波形の減衰を抑制することを可能とするデータ伝送システムを提供することを目的とする。
本発明のデータ伝送システムは、信号及びデータ信号を入力し、クロック信号から生成した基準信号と、基準信号に対して位相をずらしたデータ信号から生成した変調信号と、を出力する送信手段と、基準信号及び変調信号を伝送する伝送手段と、基準信号及び変調信号の伝送経路にインダクタ・ピーキングを適用するピーキング手段と、基準信号と変調信号との位相差を検出してデータ信号を復調し、データ信号に関する情報を出力する受信手段と、を備える。
本発明のデータ伝送方法においては、クロック信号から生成された基準信号と、基準信号に対して位相をずらしたデータ信号から生成された変調信号と、を出力し、基準信号及び変調信号を伝送し、基準信号及び変調信号の伝送経路にインダクタ・ピーキングを適用し、基準信号と変調信号との位相差を検出してデータ信号を復調し、データ信号に関する情報を出力する。
本発明によれば、高速クロックを用いた高速伝送において、余分な消費電力を伴わずに、データ信号波形の減衰を抑制することを可能とするデータ伝送システムを提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係るデータ伝送システムのブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係るデータ伝送システムのLC並列共振回路の回路構成例である。 本発明の第1の実施形態に係るデータ伝送システムの送信器の回路構成例である。 本発明の第1の実施形態に係るデータ伝送システムの受信器の回路構成例である。 本発明の第1の実施形態に係るデータ伝送システムの送信器の動作に関するフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係るデータ伝送システムの受信器の動作に関するフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係るデータ伝送システムの変形例のブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係るデータ伝送システムのブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係るデータ伝送システムのブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係るデータ伝送システムの送信器の回路構成例である。 本発明の第3の実施形態に係るデータ伝送システムのブロック図である。 本発明の第4の実施形態に係るデータ伝送システムのブロック図である。 本発明の第5の実施形態に係るデータ伝送システムに付加するアクティブ回路の回路図である。 一般的な伝送路のシミュレーションに用いる回路図である。 本発明の実施例に係る伝送路のシミュレーションに用いる回路図である。 一般的な伝送路及び本発明の実施例に係る伝送路のシミュレーション結果を示すグラフである。 一般的な伝送路を伝搬するデータ伝送波形の一例である。 一般的なデータ伝送システムで用いられる送信器を示すブロック図である。 特許文献1の伝送路を伝搬するデータ伝送波形の一例である。 特許文献1の伝送路を伝搬するデータ伝送波形について説明するための図である。
以下に、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい限定がされているが、発明の範囲を以下に限定するものではない。
(第1の実施形態)
(構成)
まず、本発明の第1の実施形態に係るデータ伝送システム1の構成について説明する。
図1に示した本実施形態に係るデータ伝送システム1は、送信器11(送信手段)と、受信器12(受信手段)と、LC並列共振回路13(ピーキング手段)と、を備える。また、本実施形態に係るデータ伝送システム1には、送信器11と受信器12とを接続する伝送路(伝送手段)が備えられている。伝送路は、少なくとも、基準信号REFを伝送する基準信号伝送路14と、変調信号DATAを伝送する変調信号伝送路15と、を含む。
一般に、高速なクロックを用いてデータ伝送する通常の回路では、伝送する信号波形にピーキングが発生する。そのため、伝送データの信号波形が乱れたり、回路に耐圧以上の電圧がかかったりする。インダクタを用いてピーキングを抑える技術は、インダクタ・ピーキングと呼ばれる。本発明の実施形態においては、データ伝送システム1の伝送経路にインダクタ・ピーキングを適用する手段をピーキング手段とも呼び、特に断りのない限り受動回路で構成する。
(LC並列共振回路)
LC並列共振回路13は、受信器12の入力に付加され、基準伝送路14及びデータ伝送路15のそれぞれに対して付加され、ピーキング・インダクタを適用する手段である。本発明の実施形態に係るLC並列共振回路13は、データ伝送システムの伝送経路上の特定箇所において、インダクタンスLと容量Cとが共振する条件を満たす共振回路である。なお、データ伝送システムの伝送経路としては、送信器11、受信器12及び伝送路の少なくともいずれかに含まれる。
LC並列共振回路13は、送信器11や受信器12、伝送路のいずれかに部品として挿入してもよいし、送信器11や受信器12、伝送路のいずれかの寄生容量や寄生インダクタンスを利用した構成としてもよい。
本実施形態では、基準伝送路14に接続されたLC並列共振回路13をLC並列共振回路13−1、データ伝送路15に接続されたLC並列共振回路13をLC並列共振回路13−2と表記する。なお、LC並列共振回路13−1とLC並列共振回路13−2とは、互いに同じ構成である方が好ましいが、完全に同一の構成ではなくてもよい。
図2は、LC並列共振回路13の構成を示す概念図である。LC並列共振回路13は、インダクタ(コイル)とキャパシタ(コンデンサ)とが並列に接続された回路構成をとる。上述の通り、送信器11や受信器12、伝送路のいずれかの寄生容量を利用するのであれば、インダクタのみを追加してもよい。また、寄生容量に対して寄生インダクタンスが過剰である場合は、容量のみを追加してもよい。さらには、設定値を変更できる可変インダクタや可変容量キャパシタを追加する構成としてもよい。
(送信器)
図3は、本実施形態に係るデータ伝送システム1の送信器11の一例を回路図として示した図である。なお、図3に示した回路構成は一例であって、後述する動作が得られさえすれば、任意に変更してもよい。
送信器11は、遅延回路111及び112と、選択回路113及び114と、を備える。
遅延回路111は、外部から入力されたベース周波数を有するクロック信号CLKを1単位時間遅延させて出力する。
遅延回路112は、遅延回路111の2倍の遅延時間を有する。遅延回路112は、外部から入力されたベース周波数を有するクロック信号CLKを2単位時間遅延させて出力する。
選択回路113は、図3のように、インバータ回路とNAND回路とを組み合わせたマルチプレクサとして構成される。選択回路113は、遅延回路111の出力を常に選択し、基準信号REFとして出力する。
選択回路113は、選択回路114の処理時間を吸収し、選択回路114の出力と同期を取る。そのため、選択回路114の処理が非常に高速であり、処理時間を無視できるほどであれば、選択回路113の出力を用いずに、遅延回路111の出力をそのまま基準信号REFとして出力してもよい。
選択回路114は、図3に示した選択回路113と同様に、インバータ回路とNAND回路とを組み合わせたマルチプレクサとして構成される。選択回路114は、入力データDINによって、クロック信号CLK又は遅延回路112からの出力信号のいずれかを選択し、変調信号DATAとして出力する。
具体的に説明すると、選択回路114は、クロック信号CLKに対して2単位時間遅延した遅延回路112からの出力信号とクロック信号CLKとを入力する。そして、図20に示したように、入力データDINが1のときは、遅延回路112の出力信号を選択して変調信号DATAとして出力する。
すなわち、入力データDINが0の場合、変調信号DATAの位相は基準信号REFに対して1単位時間進んでいる。また、入力信号DINが1の場合、変調信号DATAの位相は基準信号REFに対して1単位時間遅れている。
(受信器)
図4は、本実施形態に係るデータ伝送システム1の受信器12の一例を回路図として示した図である。なお、図4に示した回路構成は一例であって、後述する動作が得られさえすれば、任意に変更してもよい。
受信器12は、位相比較器121と、RSラッチ122と、を備える。
位相比較器121は、図4に示したように、インバータ回路とNAND回路とを組み合わせて構成される。位相比較器121は、基準信号REFと変調信号DATAとを入力とし、基準信号REFと変調信号DATAとの位相差を検出する。
変調信号DATAの位相が基準信号REFの位相に対して進んでいる場合、位相比較器121は、位相差分のパルス幅を有する位相進み検出信号Rを出力する。変調信号DATAの位相が基準信号REFの位相に対して遅れている場合、位相比較器121は、位相差分のパルス幅を有する位相遅れ検出信号Sを出力する。
すなわち、変調信号DATAの位相が基準信号REFに対して1単位時間進んでいる場合、1単位時間分のパルス幅を有する位相進み検出信号Rが出力される。一方、変調信号DATAの位相が基準信号REFに対して1単位時間遅れている場合、1単位時間分のパルス幅を有する位相遅れ検出信号Sが出力される。
RSラッチ122は、図4のように、NAND回路を組み合わせて構成される。RSラッチ122は、位相進み検出信号Rと位相遅れ検出信号Sとを入力とする。リセット入力に位相進み検出信号Rが入力されると出力信号端子DOUTが0となり、リセット入力に位相遅れ検出信号Sが入力されると出力信号端子DOUTが1となるように構成される。
(伝送路)
本実施形態に係るデータ伝送システム1に用いられる伝送路は、基準信号REFを伝送する基準信号伝送路14と、変調信号DATAを伝送する変調信号伝送路15と、を含む。基準信号伝送路14及び変調信号伝送路15を含む伝送路は、一般的な伝送路として構築すればよく、特に限定は加えない。例えば、マイクロストリップライン構造やストリップライン構造、同軸ケーブルなどのインピーダンス・コントロールされた伝送路を対象とすればよい。なお、基準信号伝送路14と変調信号伝送路15とは、別々の伝送路で構成してもよいし、単一の伝送路で構成してもよい。また、本実施形態に係る伝送路は、受信器12で基準信号REFを生成することができさえすれば、変調信号DATAのみを伝送するように構成してもよい。
(動作)
次に、本発明の第1の実施形態に係るデータ伝送システムの動作について説明する。
(送信器)
まず、図5を用いて、送信器11の動作について説明する。
図5において、送信器11は、ベース信号を有するクロック信号CLKを入力する(ステップS11)。送信器11に入力されたクロック信号CLKは、遅延器111及び112に分配されるように入力される。
遅延器111は、入力されたクロック信号CLKを、1単位時間分遅延させて選択回路112に向けて出力する(ステップS12)。
選択回路113は、遅延器111から出力された信号を入力する(ステップS13)。
選択回路113は、遅延器111から入力した信号そのまま選択し、クロック信号に対して1単位時間分遅延した基準信号を基準信号伝送路114に向けて出力する(ステップS14)。
遅延器112は、入力されたクロック信号CLKを、2単位時間分遅延させて選択回路114に向けて出力する(ステップS15)。
選択回路114は、クロック信号CLKと、入力データDINとを入力する(ステップS16)。
選択回路114は、入力データDINが0であるか否かを判断する(ステップS17)。
入力データDINが0の場合(ステップS17でYes)、選択回路114は、基準信号REFに対して1単位時間分位相が進んだ変調信号DATAを変調信号伝送路15に向けて出力する(ステップS18)。
入力データDINが1の場合(ステップS17でNo)、選択回路114は、基準信号REFに対して1単位時間分位相が遅れた変調信号DATAを変調信号伝送路15に向けて出力する(ステップS19)。
以上が、送信器11の動作についての説明である。なお、上述の動作に種々の変更・追加をなしたものについても、本発明の範囲に含まれるものとする。
(LC並列共振回路)
基準信号REF及び変調信号DATAは、それぞれ基準信号伝送路14及び変調信号伝送路15を介して受信器12に向けて伝送される。基準信号伝送路14及び変調信号伝送路15には、それぞれLC並列共振回路13が付加されている。
LC並列共振回路13のインダクタは、基準信号REF及び変調信号DATAの信号波形に発生するピーキングを抑制する。
(受信器)
続いて、図6を用いて、受信器12の動作について説明する。
図6において、受信器12は、基準信号REF及び変調信号DATAを入力する(ステップS21)。基準信号REF及び変調信号DATAは、図4のように、位相検出器121に入力されることになる。
位相検出器121は、基準信号REFと変調信号DATAとの位相差を検出する(ステップS22)。
位相検出器121は、検出した基準信号REFと変調信号DATAとの位相差に基づいて、変調信号DATAの位相が基準信号REFの位相と比較して進んでいるか否かを判断する(ステップS23)。
変調信号DATAの位相が基準信号REFの位相よりも進んでいる場合(ステップS23でYes)、位相比較器121は、位相進み信号RをRSラッチ122に向けて出力する(ステップS24)。
RSラッチ122は、リセット入力に位相進み信号Rが入力されると、データ出力端子DOUTを0にセットする(ステップS25)。
変調信号DATAの位相が基準信号REFの位相よりも遅れている場合(ステップS23でNo)、位相比較器121は、位相遅れ信号SをRSラッチ122に向けて出力する(ステップS26)。
RSラッチ122は、リセット入力に位相遅れ信号Sが入力されると、データ出力端子DOUTを1にセットする(ステップS27)。
そして、出力DOUTのレベルから、伝送されてきたデータを得ることができる。
ここで、第1の実施形態に係るデータ伝送システムの効果をまとめる。
第1に、基準信号REFと変調信号DATAとの位相差に情報を持たせることによって、ノイズ・マージンを拡大して信号の高周波伝送を可能にする。その結果、伝送路に高周波帯域を用いたとしても、波形なまりの影響を受けずに正確にデータを伝送することが可能となる。
第2に、位相差に情報を持たせるデータ伝送システムにおいて、伝送路に受動回路であるLC並列共振回路を付加することによって、不要な周波数帯域の信号を除去しつつ、特定の周波数における信号の減衰を抑制することを可能とする。特に、LC並列共振回路を付加することによって、高周波化に伴う減衰が補償される。その結果、さらにノイズの影響を受けにくく、高品質な高周波信号伝送が可能となる。
一般的な2値の振幅に情報を持たせたな伝送では、信号が複数の周波数成分から成っているため、ピーキングによって特定の周波数だけ振幅が大きくなると、連続する符号間において干渉が生じる可能性が大きくなる。そのため、受動回路を用いたインダクタ・ピーキングを信号伝送の伝送経路に適用することができない。また、伝送経路上で連続する符号間に干渉が生じると、伝送信号の電位差(「0」又は「1」)を判別できなくなり、受信器で正確にデータを復調できない可能性が生じる。そのため、能動素子によって減衰した伝送信号を増幅する必要があるが、それに伴って消費電力の増大を招いてしまう。
すなわち、本発明の第1の実施形態に係るデータ伝送システムによれば、不要な周波数帯域の信号を除去することによって、ノイズ耐性の強い高品質な高周波信号として伝送する可能となる。
さらには、本実施形態で付加するLC並列共振回路は受動回路であり、電力を消費する必要がないため、消費電力低減につながる。また、信号の減衰を抑制することができるため、伝送距離の延長を可能とする。
以上のように、本発明の第1の実施形態に係るデータ伝送システムによれば、高速クロックを用いた高速伝送において、余分な消費電力を伴わずに、データ信号波形の減衰を抑制することが可能となる。
(変形例)
図7には、第1の実施形態に係るデータ伝送システム1の変形例であるデータ伝送システム1−1を示した。データ伝送システム1−1は、LC並列共振回路13−1及び13−2に加えて、LC並列共振回路13−m及び13−n(m、nは自然数)を含めた複数のLC並列共振回路13を備えている。なお、図7には2対のLC並列共振回路13しか図示していないが、変形例は複数のLC並列共振回路13を備えている。また、複数のLC並列共振回路13は、送信器11、受信器12及び伝送路13を含む複数個所に配置されていてもよい。
図7に示したデータ伝送システム1−1では、複数のLC並列共振回路13によって、複数のポイントでインダクタ・ピーキングを適用することができる。そのため、一旦インダクタ・ピーキングを適用した後に伝送路上で信号が減衰したり、ノイズが混入したりするような状況であっても、別のポイントでインダクタ・ピーキングを適用できる。その結果、高品質な高周波信号をより長距離伝送することが可能となる。
また、複数のLC並列共振回路13を設置したポイントごとに、共振周波数を変更することも可能である。LC並列共振回路13を設置したポイントごとに共振周波数を変更すれば、単一の伝送路において伝送タイミングをずらして複数の周波数帯の信号を伝送することもできる。また、複数のLC並列共振回路13を単一の受信器12に適用すれば、単一の受信器12において複数の周波数帯を利用した信号受信が可能となる。
第1の実施形態に係るデータ伝送システムは、遅延回路112及び選択回路114を複数有する送信器と、位相比較器121及びRSラッチ122を複数有する受信器と、を備えるように構成してもよい。この場合、共通の基準信号REFに対して、複数の変調データDATAを伝送するデータ伝送システムを構成することができる。
また、第1の実施形態に係るデータ伝送システムは、送信器1から遅延回路111を除いた構成の送信器と、位相同期回路を有する受信器と、備えるように構成してもよい。この変形例では、送信器は、基準信号情報を有する変調信号DATAを受信器に向けて出力し、受信器側で基準信号REFを生成させて入力データDINを復調する構成とすればよい。この変形例は、遅延回路112及び選択回路114を複数備えた送信器と、位相比較器121及びRSラッチ122を複数有する受信器と、を備えるように構成してもよい。
なお、ここで変形例として挙げた構成は、後続の実施形態に係るデータ伝送システムにおいても適用することができる。
(第2の実施形態)
次に、図8を用いて、第2の実施形態に係るデータ伝送システム2について説明する。第2の実施形態に係るデータ伝送システム2は、基準信号REFと変調信号DATAとの位相差を調節するための可変遅延装置26及び27、制御回路28を備える点で、第1の実施形態に係るデータ伝送システム1と異なる。
図8に示した本実施形態に係るデータ伝送システム2は、送信器21と、受信器22と、LC並列共振回路23(23−1、23−2)と、を備える。また、本実施形態に係るデータ伝送システム2には、送信器21と受信器22とを接続する伝送路が備えられている。伝送路は、少なくとも、基準信号REFを伝送する基準信号伝送路24と、変調信号DATAを伝送する変調信号伝送路25と、を含む。
第2の実施形態に係る受信器22、LC並列共振回路23は、それぞれ第1の実施形態に係る受信器12及びLC並列共振回路13と同様であるため、本実施形態においては詳細な説明を省略する。
さらに、データ伝送システム2は、伝送路上に可変遅延器を備えるとともに、可変遅延器を制御する制御回路28とを備えている。可変遅延器は、基準信号伝送路24及び変調信号伝送路25のそれぞれに対して設けられている。基準伝送路24には可変遅延器26が設けられ、変調信号伝送路25には可変遅延器27が設けられている。
可変遅延器26と受信器22との間の基準伝送路24の区間は、調整期間において、調整基準信号REF0を伝送するため、調整基準信号伝送路240とも呼ぶ。また、可変遅延器27と受信器22との間の変調伝送路25の区間は、調整期間において、調整信号DATA0を伝送するため、調整変調信号伝送路250とも呼ぶ。
第2の実施形態において、LC並列共振回路23は、図8のように送信器21と可変遅延器26及び27との間に配置してもよいし、図9のように可変遅延器26及び27と受信器22との間に配置してもよい。LC並列共振回路23は、可変遅延器26及び27と制御回路28との間に配置することも可能であるが、好ましくはない。
(送信器)
図10は、第2の実施形態に係るデータ伝送システム2の送信器213の一例を回路図として示した図である。なお、図10に示した回路構成は一例であって、後述する動作が得られさえすれば、任意に変更してもよい。
送信器21は、データ伝送前の位相を調整する調整期間には、基準信号REFと、基準信号REFに対して一定の位相関係を持つ調整信号DATA0と、を出力する。また、調整期間後のデータ伝送期間には、基準信号REFと、入力データDINの値に対応付けられた位相差を基準信号REFに対して持つ変調信号DATAと、を出力する。
送信器21は、遅延回路211及び212と、選択回路213及び214と、インバータ215と、NOR回路216と、を備える。
遅延回路211は、外部から入力されたベース周波数を有するクロック信号CLKを1単位時間遅延させて出力する。
遅延回路212は、遅延回路211の2倍の遅延時間を有する。遅延回路212は、外部から入力されたベース周波数を有するクロック信号CLKを2単位時間遅延させて出力する。
インバータ215は、入力データDINを入力とし、入力データDINを反転させてNOR回路に出力する。
NOR回路216は、インバータ215から出力された信号と、制御回路28が出力した調整指示信号ADJと、を入力として否定論理和をとり、結果を選択回路214に向けて出力する。
する。
選択回路213及び214は、インバータ回路とNAND回路とを組み合わせたマルチプレクサとして構成される。
調整指示信号ADJが0のとき(データ伝送期間)、選択回路213及び214は、第1の実施形態の選択回路113及び114と同様の動作をする。選択回路213は、常に基準信号REFを選択する。また、選択回路214は、入力データDINが0の場合には基準信号REFに対して1単位時間位相が進んだ変調信号DATAを選択し、入力データDINが1の場合には基準信号REFに対して1単位時間位相が遅れた変調信号DATAを選択する。
調整指示信号ADJが1のとき(調整期間)、選択回路213及び214は、第1の実施形態の選択回路113及び114とは異なった動作をする。選択回路213は、調整基準信号REF0を選択する。また、選択回路214は、基準信号REFと同じ位相の調整信号DATA0を選択する。
(可変遅延器)
可変遅延器は、調整期間において、調整基準信号REF0と調整信号DATA0との位相関係を一定の関係とするように、制御回路28によって調整される。
可変遅延器(26、27)は、例えば、直列に接続された複数のインバータと、容量がドレイン(ソース)に接続された複数の負荷(nMOSトランジスタ)と、を組み合わせた回路によって実現される。例えば、nMOSトランジスタのソース(ドレイン)が複数のインバータ間に接続され、ゲートが制御回路28からの制御信号CNTによってON/OFFされるように接続される。そして、制御信号CNTに応じてnMOSトランジスタがON/OFFされると、インバータの負荷が変動することになるため、直列接続された複数のインバータを通過する伝送信号の遅延量を制御することができる。
制御回路28は、調整期間において、調整基準信号REF0と調整信号DATA0との位相関係を一定の関係とするように可変遅延器を制御する。
制御回路28の入力DINは、受信器22の出力DOUTと接続されている。制御回路28は、調整期間において、送信器21に調整指示信号ADJを出力し、調整基準信号REF0と調整信号DATA0が出力されるように制御する。
可変遅延器から出力された信号は、第1の実施形態と同様に受信器22に入力され、入力データDINがデータ復元信号DOUTとして出力される。
第2の実施形態では、第2の実施形態と同様に、LC並列共振回路23(23−1、23−2)によって特定の周波数帯域以外の信号を減衰させるため、伝送に関係のない信号(ノイズ)の伝搬を抑制することができる。そして、特定の周波数帯域の信号を際立たせることによって、特定の周波数帯域における信号の減衰を一般的な伝送路と比較して少なくすることができる。
第2の実施形態によれば、回路や伝送路の遅延量のばらつきを、基準信号REFと変調信号DATAとの位相差を一定にする調整動作によって低減することができる。そのため、基準信号REFと変調信号DATAとのスキューを低減することができる。
(第3の実施形態)
次に、図11を用いて、第3の実施形態に係るデータ伝送システム3について説明する。第3の実施形態に係るデータ伝送システム3において、送信器は、入力データの立ち上がり(又は立ち下がり)エッジの位相がデータに応じて変化し、立ち下がり(又は立ち上がり)エッジの位相が一定となるデータ信号を出力する。受信器は、入力されたデータ信号の立ち下がり(又は立ち上がり)エッジから基準信号を生成し、基準信号とデータ信号との位相差から入力データを復元する。すなわち、第3の実施形態に係るデータ伝送システム3は、基準信号を伝送しなくてもよいために伝送路を単一とすることができる点が、第1及び第2の実施形態に係るデータ伝送システム1及び2とは異なる。
図11に示した本実施形態に係るデータ伝送システム3は、送信器31と、受信器32と、LC並列共振回路33と、を備える。データ伝送システム3は、第1の実施形態に係るデータ伝送システム1−2と同様に、複数のLC並列共振回路33を備えていてもよい。
また、本実施形態に係るデータ伝送システム2には、送信器31と受信器32とを接続する伝送路34が備えられている。データ伝送システム3は、単一の伝送路34で構成することができる。
(送信器)
送信器31は、バッファ回路310と、2段の遅延部を含む遅延回路311と、選択回路313と、フリップフロップ315(F/F)と、を備える。
バッファ回路310は、タイミング調整用のバッファとして機能する。バッファ回路310は、ベース周波数を有するクロック信号CLKを入力し、入力したクロック信号CLKを所定の時間分遅延させた信号LEADとして出力する。バッファ回路310から出力された信号LEADは、遅延回路311と、選択回路313とに向けて出力される。
遅延回路311は、入力した信号LEADを1段目の遅延部で1単位時間遅延させると、2段目の遅延部でさらに1単位時間(計2単位時間)遅延させた信号LAGを出力するとともに、2段目の遅延部を通さずに1単位時間だけ遅延させた調整基準信号REF0を出力する。遅延回路311から出力された信号LAG及び調整基準信号REF0は、それぞれ選択回路313に向けて出力される。
フリップフロップ315は、ベース周波数を有するクロック信号CLKを入力し、クロック信号CLKの立ち上がりで入力データDINを取り込む。取り込まれた入力データDINは、選択信号S1として選択回路313に供給される。
選択回路313は、入力した信号LEAD、信号LAG及び調整基準信号REF0を入力し、選択信号S0と選択信号S1(クロック信号CLK)との状態に応じたデータ出力信号OUTを出力する。データ出力信号OUTは、伝送路34を伝送し、受信器32に入力される。
データ出力信号OUTは、立ち上がりエッジの位相が入力データDINのデータ値に応じて変化し、立ち下がりエッジの位相は調整基準信号REF0の立ち下がりと一致して一定となる信号である。なお、データ出力信号OUTは、立ち上がりエッジの位相が一定となり、立ち下がりエッジの位相は入力データDINのデータ値に応じて変化する信号であってもよい。
第3の実施形態では、第1及び第2の実施形態と同様に、LC並列共振回路33によって特定の周波数帯域以外の信号を減衰させる。
(受信器)
受信器32は、PLL回路321と、データ復元回路323と、を備える(PLL:Phase−Locked Loop)。受信器32は、データ出力信号OUTを受信信号IN1として入力する。
PLL回路321は、位相同期回路であり、調整基準信号REF0の立ち下がり(又は立ち上がり)エッジと一致して一定となる受信信号IN1の立ち下がり(又は立ち上がり)エッジを用いて、基準信号REF1を生成する。
PLL回路321は、例えば受信信号IN1の立ち下がり(又は立ち上がり)に同期したデューティ比50%の基準信号REF1を生成し、データ復元回路323に向けて出力する。なお、PLL回路321が生成する基準信号REF1のデューティ比は50%ではなくてもよい。
データ復元回路323は、基準信号REF1及び受信信号IN1を受信する。データ復元回路323は、基準信号REF1の立ち上がり(又は立ち下がり)のタイミングで、基準信号REF1と受信信号IN1との位相差を検出する。データ復元回路323は、検出した位相差に基づいて、入力データDINを復元したデータ復元信号DOUTを出力する。
第3の実施形態では、第1及び第2の実施形態と同様に、LC並列共振回路33によって特定の周波数帯域以外の信号を減衰させるため、伝送に関係のない信号(ノイズ)の伝搬を抑制することができる。そして、特定の周波数帯域の信号を際立たせることによって、特定の周波数帯域における信号の減衰を一般的な伝送路と比較して少なくすることができる。
また、第3の実施形態によれば、データ出力信号OUTの立ち上がり又は立ち下がりのうち、一方の位相は調整基準信号REF0に同期させて一定とし、他方の位相は入力データDINに対応させて変化させる。データ出力信号OUTの立ち上がり又は立ち下がりのうち一方の位相は常に一定であるため、PLL回路(位相同期回路)は、どのような符号が連続しても常に安定した基準信号REF1を生成することができる。そのため、入力データに印可されるデータ符号化方法の条件の制約を受けることがない。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態に係るデータ伝送システム4について説明する。第4の実施形態に係るデータ伝送システム4では、インダクタ・ピーキングを適用する手段として、伝送路に付加したスタブを用いている。
第4の実施形態に係るデータ伝送システム4は、送信器41と、受信器42と、スタブ43と、基準信号伝送路44と、変調信号伝送路45と、を備えている。スタブ43は、基準信号伝送路44上のスタブ43−1と、変調信号伝送路45上のスタブ43−2と、が対になるように配置される。また、スタブ43は、複数設けられていてもよい。
データ伝送システム4において、送信器41と、受信器42と、基準信号伝送路44と、変調信号伝送路45と、は、それぞれ第1〜3の実施形態に係るデータ伝送システムと同様の構成・機能を有しており、詳細な説明は省略する。
スタブ43は、伝送路に並列に接続された分布定数線路である。例えば、伝送路から切り株状に分岐させた部分をスタブ43として機能させることもできる。スタブ43は、終端開放された開放スタブであってもよいし、終端短絡された短絡スタブであってもよい。また、伝送路にスタブ43の機能の一部を持たせたバスカプラを挿入してもよい。
スタブの長さlと伝送信号の波長λとの関係によって、インダクタンスLやキャパシタンスを設定することができる。
短絡スタブの入力インピーダンスZinは、式1で導かれる。なお、Z0は伝送路のインピーダンスである。
in=jZ0tan(2πl/λ)・・・(1)
短絡スタブは、スタブの長さlがλ/4よりも小さいときはインダクタとなり、スタブの長さlがλ/4とλ/2の間のときはキャパシタとなる。
また、開放スタブの入力インピーダンスZinは、式2で導かれる。
in=Z0/{jtan(2πl/λ)}・・・(2)
開放スタブは、スタブの長さlがλ/4よりも小さいときはキャパシタとなり、スタブの長さlがλ/4とλ/2の間のときはインダクタとなる。
また、スタブの長さlを伝送信号の波長λの4分の1に設定すると、短絡スタブではLC並列共振回路となり、LC直列共振回路とすることができる。
本実施形態においては、伝送路のキャパシタンスやインピーダンスに対応させて、伝送信号の波長λやスタブ43の長さlを設定すればよい。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態に係るデータ伝送システムについて説明する。第5の実施形態に係るデータ伝送システムでは、インダクタ・ピーキングを適用する手段としてアクティブ回路を使用する。なお、アクティブ回路自体が電力を必要とするが、本実施形態で示すアクティブ回路は、低消費電力化されたものである。
第5の実施形態に係るデータ伝送システムは、例えば図13のようなアクティブ回路53を付加する。図13のアクティブ回路53は、インダクタ(L1、L2、L3)と、抵抗(R1、R2、R3)と、トランジスタ(Tr1、Tr2)と、電流源V0と、を含む構成を持つ。ただし、図13は一例であって、インダクタや抵抗、トランジスタ、電流源の数・配置位置は任意に変更可能である。
アクティブ回路53は、送信器、受信器及び伝送路のいずれに挿入してもよく、基準信号REFと変調信号DATAを伝送する各伝送路に対称的に挿入することが好ましい。図13には、伝送路54にアクティブ回路54を付加した例を示している。
アクティブ回路53は、インダクタ・ピーキングとして機能する。増幅される周波数帯域は、抵抗の挿入位置によって調整可能である。
例えば、図13の抵抗R0を用いず、インダクタL1及びL2を伝送路54に付加した場合、データバッファーに適した広い帯域の増幅が得られる。また、抵抗R1及びR2を用いずに抵抗R0のみを用いた場合、狭い帯域の高周波信号に適した増幅が得られる。図13のように、抵抗R0、R1及びR2の全てを用いる場合は、中間的な周波数帯域の高周波信号に適した増幅が得られる。
(実施例)
ここで、本発明の実施形態に係る実施例について説明する。図14及び図15は、伝送路をシミュレーションするための回路である。図16には、シミュレーション結果に関するグラフを示した。
図14は、LC並列共振回路を適用していない伝送路の構成であり、図18に示した特許文献1の構成に対応する。図14の伝送路は、FR4相当マイクロストリップライン構造とし、両端を50Ωで終端し、受信側の寄生容量として1pFを付加している。マイクロストリップライン構造のパラメータは、伝送路の幅Wを80μm、長さLを200mm、厚さtを32μmとし、基板の厚さHを40μmとした。
図15は、LC並列共振回路を適用した伝送路の構成であり、図1に示した本発明の第1の実施形態の構成に対応する。図15の伝送路は、図14と同じ構成に加えて、0.15nHのインダクタを寄生容量に対して並行に付加している。
図16において、点線がLC並列共振回路を付加していない伝送路(図14)のシミュレーション結果であり、実線がLC並列共振回路を付加した伝送路(図15)のシミュレーション結果である。
図14(特許文献1)の構成では、高周波になるほど減衰(LOSS)が大きくなっている。
一方、図15(本発明の第1の実施形態)の構成では、LC並列共振回路を付加することによって、特定の周波数(この例では12.5GHz)において、図14の構成と比較して減衰が少なくなっている。また、図15の構成では、使用する帯域以外では信号が減衰していることから、伝送に関係のない信号(ノイズ)の伝搬が抑制されている。
LC並列共振回路の共振周波数Fは、式3に示したように、インダクタンスLと容量Cのみによって決定される。
Figure 0005621895
LC並列共振回路をインダクタとキャパシタとで構成する場合は、使用する周波数に合わせて、インダクタのインダクタンスLとキャパシタの容量Cを設定すればよい。
以上、実施形態及び実施例を参照して本発明を説明してきたが、本発明は上記実施形態及び実施例に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
1、2、3、4 データ伝送システム
10 データ伝送システム
11、21、31、41 送信器
12、22、32、42 受信器
13、23、33 LC並列共振回路
14、24、44 基準信号伝送路
15、25、45 変調信号伝送路
26、27 可変遅延器
28 制御回路
34、54 伝送路
43 スタブ
53 アクティブ回路
110 送信器
120 受信器
140 基準信号伝送路
150 変調信号伝送路
111、112、211、212、311 遅延回路
113、114、 選択回路
121 位相比較器
122 RSラッチ
321 PLL回路
323 データ復元回路

Claims (10)

  1. クロック信号及びデータ信号を入力とし、入力した前記クロック信号を遅延させることによって生成した基準信号と、入力した前記データ信号の状態に応じて前記基準信号に対して位相をずらした信号と前記クロック信号とのうちいずれか一方となる変調信号と、を出力する送信手段と、
    前記送信手段によって出力された前記基準信号及び前記変調信号を入力とし、入力した前記基準信号及び前記変調信号を伝送する伝送手段と、
    前記基準信号及び前記変調信号の伝送経路に設けられ、前記伝送経路上の信号にインダクタ・ピーキングを適用することによってピーキングの発生を抑制するピーキング手段と、
    前記伝送手段を経由して前記基準信号及び前記変調信号を入力とし、入力された前記基準信号と前記変調信号との位相差を検出して前記データ信号を復調し、前記データ信号に関する情報を出力する受信手段と、を備えることを特徴とするデータ伝送システム。
  2. 前記送信手段は、
    前記クロック信号を入力とし、入力した前記クロック信号の位相を1単位時間遅延させて出力する第1の遅延回路と、
    前記第1の遅延回路の出力した信号を入力とし、前記第1の遅延回路の出力信号を選択して前記基準信号として出力する第1の選択回路と、
    前記クロック信号を入力とし、入力した前記クロック信号の位相を2単位時間遅らせて出力する第2の遅延回路と、
    前記第2の遅延回路の出力信号と、前記クロック信号と、前記データ信号とを入力とし、前記データ信号に応じて、前記第2の遅延回路の出力信号と前記クロック信号とのうちいずれか一方を選択して前記変調信号として出力する第2の選択回路とを有し、
    前記伝送手段は、
    前記基準信号を伝送する基準信号伝送路と、前記変調信号を伝送する変調信号伝送路とを含み、
    前記受信手段は、
    前記基準信号及び前記変調信号を入力とし、前記基準信号と前記変調信号との位相差を検出するとともに、前記変調信号の位相が前記基準信号の位相に対して進んでいる場合には位相差分のパルス幅を有する位相進み検出信号を出力し、前記変調信号の位相が前記基準信号の位相に対して遅れている場合には位相差分のパルス幅を有する位相遅れ検出信号を出力する位相比較回路と、
    前記位相比較回路から出力された前記位相進み検出信号及び前記位相遅れ検出信号のうちいずれか一方を入力とし、入力した信号に応じて状態が変化する端子を含むラッチ手段とを有し、
    少なくとも一つの前記ピーキング手段が前記基準信号伝送路と前記変調信号伝送路とを含む前記伝送経路上に付加されることを特徴とする請求項1に記載のデータ伝送システム。
  3. 前記ピーキング手段として、LC並列共振回路を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載のデータ伝送システム。
  4. 前記受信手段の出力信号を入力とし、データ伝送前の位相を調整する調整期間において前記受信手段に入力される少なくとも二つの信号の位相差を制御する制御回路と、
    前記制御回路の制御に応じて、データ伝送期間と前記調整期間とにおいて異なる信号を出力する可変遅延器と、を備え、
    前記制御回路は、
    前記調整期間において、前記調整期間における基準信号となる調整基準信号と、前記調整基準信号と一定の位相関係を持つ調整信号とを前記伝送経路に出力することを指示する調整指示信号を前記送信手段に出力するとともに、前記可変遅延器に入力される前記調整基準信号と前記調整信号との位相差が一定の関係になるように前記可変遅延器を制御し、
    前記送信手段は、
    前記調整指示信号に応じて、前記調整基準信号及び前記調整信号を前記可変遅延器に出力し、
    前記可変遅延器は、
    前記制御回路の制御に応じて、前記調整期間においては前記調整基準信号及び前記調整信号を出力し、前記データ伝送期間においては前記基準信号及び前記変調信号を出力することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のデータ伝送システム。
  5. 前記送信手段は、
    前記クロック信号を入力とし、入力した前記クロック信号を所定の時間分遅延させた遅延信号を出力するバッファ回路と、
    前記バッファ回路によって出力された前記遅延信号を入力とし、入力した前記遅延信号を1単位時間遅延させた信号と、2単位時間遅延させた信号とを出力する遅延回路と、
    前記クロック信号及び前記データ信号を入力とし、入力した前記クロック信号に応じて取得した前記データ信号を出力するフリップフロップと、
    前記遅延信号と、前記遅延信号を1単位時間遅延させた信号と、前記遅延信号を2単位時間遅延させた信号とを入力とし、前記クロック信号と前記データ信号との状態に応じて、一方のエッジの位相を一定とし、他方のエッジの位相を前記データ信号に応じて変化させた出力信号を生成し、生成した前記出力信号を前記伝送経路に出力する選択回路とを有し、
    前記受信手段は、
    受信した前記出力信号の前記一方のエッジから前記基準信号を生成する位相同期回路と、
    前記出力信号の前記一方のエッジから生成させた前記基準信号と前記出力信号の前記他方のエッジとの位相差を基に前記データ信号を復調するデータ復元回路とを有することを特徴とする請求項1に記載のデータ伝送システム。
  6. 前記ピーキング手段として、スタブを用いることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のデータ伝送システム。
  7. 前記ピーキング手段として、アクティブ回路を用いることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のデータ伝送システム。
  8. 前記送信手段は、
    生成した前記基準信号及び前記変調信号にインダクタ・ピーキングを適用することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のデータ伝送システム。
  9. 前記受信手段は、
    受信した前記基準信号及び前記変調信号にインダクタ・ピーキングを適用することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のデータ伝送システム。
  10. クロック信号及びデータ信号を入力し、
    入力した前記クロック信号を遅延させることによって基準信号と、入力した前記データ信号の状態に応じて前記基準信号に対して位相をずらした信号と前記クロック信号とのうちいずれか一方となる変調信号とを生成し、
    前記基準信号及び前記変調信号を伝送し、
    前記基準信号及び前記変調信号の伝送経路に設けられ、前記伝送経路上の信号にインダクタ・ピーキングを適用することによってピーキングの発生を抑制し、
    前記基準信号と前記変調信号との位相差を検出して前記データ信号を復調し、
    復調された前記データ信号に関する情報を出力することを特徴とするデータ伝送方法。
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