JP2008054987A - パンツ型おむつ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一つのウエスト周り開口部10および一対の脚周り開口部12が形成され、吸収体を備えたパンツ型使い捨ておむつであって、外装部材と吸収性本体とを備え、前記外装部材は、前記前身頃、前記股下部および前記後身頃の各部を形成するものであり、前記吸収性本体は、排泄物吸収用の吸収体と、前記吸収体の表面を被覆するように配置された、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の裏面を被覆するように配置された、液不透過性材料からなるバックシートとを有し、前記外装部材の少なくとも前記前身頃の部分に配置されるものであり、前記外装部材の前記前身頃の部分には、前記吸収性本体と重なり合う位置に男性器取出用開口部46が形成されたパンツ型使い捨ておむつである。
【選択図】図1
Description
本発明のパンツ型おむつは、図1〜図3に示すパンツ型おむつ1のように、吸収体22と、トップシート18と、バックシート20とを備える吸収性本体14と、前身頃2、股下部4および後身頃6の各部から構成され、前身頃2と後身頃6の対応する側縁部2a,6a(2b,6b)同士が接合されて(接合部8)、一つのウエスト周り開口部10および一対の脚周り開口部12(12a,12b)を形成する外装部材16から形成されたパンツ型おむつであり、前記外装部材16の前身頃部分における前記吸収性本体14と重なり合う位置に、男性器取出用開口部46が形成されたパンツ型使い捨ておむつである。
本発明においては、後述の外装部材が、その前身頃の一部に男性器取出用開口部を有する。また、男性器取出用開口部は後述の吸収性本体と重なり合う部分に形成する。このように構成することにより、姿勢の変化により男性器取出用開口部が開きぎみとなった場合であっても、男性器取出用開口部から肌が露出することがない。また、吸収性本体には開口部を設けないので、排尿部領域の吸収量を低減することもなく、また、開口部からの尿漏れの虞もない。
男性器取出用開口部が開きがちにならないように、男性器取出用開口部近傍に外装部材と吸収性本体とを取外し可能に固定する留め具を設けることが好ましい。留め具は粘着剤によるものでも良いが、繰り返し使用しても接着力の低下がしにくく、開口部にシワが寄って留め具が周辺部材に貼りついても接着力が低下しないという点で、メカニカルファスナーを使用するのが好ましい。この「メカニカルファスナー(面状ファスナーとも称される)」とは、機械的結合を用いた面状ファスナーであり、例えば、表面に多数の突起(鉤状、きのこ状、錨状等)が形成された凸部材(フック材)と、表面にループ状の繊維が配置された凹部材(ループ材)とを組み合わせたもの等が用いられることが多い。このメカニカルファスナーは、ループ材の表面にフック材を重ね合わせ、フック材の多数の突起をループ材の表面に係合させることにより、両部材を剥離可能な状態に、かつ、強固に固着させることができるものである。
吸収体は、着用者の尿を吸収し、保持するための部材である。吸収体は、着用者の尿や体液を吸収し保持する必要から、吸収性材料によって構成される。
トップシートは、吸収体の上面(おむつの装着時において着用者の肌側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。トップシートは、その下面側に配置された吸収体に、着用者の尿を吸収させる必要から、その少なくとも一部(全部ないし一部)が液透過性材料により構成される。
バックシートは、吸収体の下面(おむつの装着時において着用者の着衣側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。バックシートは、着用者の尿がおむつ外部に漏洩してしまうことを防止する必要から、液不透過性材料によって構成される。
2ピースタイプのパンツ型おむつにおいては、トップシート、バックシートおよび吸収体を、吸収・保持機能を担う「吸収性本体」という一つの部材として構成し、これとは別個に製造された外装部材と接合することによりパンツ型おむつを構成する。この吸収性本体は、吸収体の上面側にトップシート、下面側にバックシートが配置されたものであり、トップシートとバックシートとの間に吸収体が介装された構造となっている。例えば、図2および図3に示すパンツ型おむつ1は、トップシート18とバックシート20の間に吸収体22を挟みこみ、吸収体22の周縁部を封着することによって、トップシート18とバックシート20との間に吸収体22が介装された構造の吸収性本体14を構成した例である。
外装部材は、着用者の身体を被包するための装着機能を担う部材であり、具体的には、前身頃、股下部および後身頃の各部を形成するシート状の部材である。
着用者の排泄した尿の横漏れを防止するため、立体ギャザーを設けることが好ましい。立体ギャザーは、着用者の排泄した尿の横漏れを防止するための部材であり、立体的に起立可能なように構成された防漏壁である。このような立体ギャザーを形成することにより、トップシートの上に尿が排泄され、トップシートを伝って尿が拡散してしまった場合でも、立体ギャザーが防波堤となり、おむつの脚周り開口部等からの漏れ(いわゆる「横漏れ」)を有効に防止することができる。
パンツ型の使い捨ておむつにおいては、脚周り伸縮材を配置し、ウエスト周り伸縮材を配置することが一般的であり、更に腹周り伸縮材を配置することが好ましい。
以下、本発明のパンツ型おむつを製造する方法の一例を、図1〜図3に示すパンツ型おむつ1(2ピースタイプのパンツ型おむつ)を製造する場合の例により説明する。
バックシート20の上面に、親水性シートに包まれた吸収体22を配置し、更にその上面にトップシート18を配置する。次いで、吸収体22の周縁部をトップシート18とバックシート20とで挟み込むように封着することによって吸収性本体14を得る。
シート材32a(32b)の一方の端部を折り返し、その折り返し部分に、2本の立体ギャザー伸縮材36a(36b)を挟み込んだ状態で貼り合わせることによって、立体ギャザー26a(26b)を得る。
吸収性本体14の側縁、即ち、トップシート18とバックシート20との貼り合わせ部分を外側から包み込むように、立体ギャザー26a,26bを貼り合わせる。
まず、外装部材16となる不織布を2枚用意し、このうちの1枚の不織布の上面に、ウエスト周り伸縮材42、腹周り伸縮材44および脚周り伸縮材40を配置し接着固定する。そして、この上面に、更にもう1枚の不織布を積層し固定する。その後、所定の位置に男性器取出用開口部46となるスリットを、刃物、レーザー等で形成する。このようにして、2枚の不織布の間に、ウエスト周り伸縮材42、腹周り伸縮材44および脚周り伸縮材40が介装された外装部材16を得る。
外装部材16の股下部近傍に、吸収性本体14を配置し固定する。この際、吸収性本体の両端部を押さえるべく、外装部材16の両面の前後身頃両端部に押えシートを配置して、吸収性本体の両端部を被覆し、固定する。次いで、吸収性本体14を内側にして、前身頃2と後身頃6とを合わせるように二つ折りにし、前身頃2と後身頃6とをヒートシール等の手段により接合し、接合部8を形成することによって、図1〜図3に示すパンツ型おむつ1を製造することができる。この際、必要に応じてメカニカルファスナー48を外装部材16と吸収性本体14との間に挟みこんでおく。
Claims (9)
- 前身頃、股下部および後身頃の各部から構成され、前記前身頃と前記後身頃の対応する側縁部同士が接合されて、一つのウエスト周り開口部および一対の脚周り開口部が形成されたパンツ型使い捨ておむつであって、
外装部材と吸収性本体とを備え、
前記外装部材は、前記前身頃、前記股下部および前記後身頃の各部を形成するものであり、
前記吸収性本体は、排泄物吸収用の吸収体と、前記吸収体の表面を被覆するように配置された、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の裏面を被覆するように配置された、液不透過性材料からなるバックシートとを有し、前記外装部材の少なくとも前記前身頃の部分に配置されるものであり、
前記外装部材の前記前身頃の部分には、前記吸収性本体と重なり合う位置に男性器取出用開口部が形成されたパンツ型使い捨ておむつ。 - 前記男性器取出用開口部が前記外装部材を貫通するスリットである請求項1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
- 前記スリットの長さが100〜150mmの範囲内である請求項2に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
- 前記スリットの端部が、円形、半円形、T字型またはY字型に形成されたものである請求項2または3に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
- 前記外装部材は、前記スリットの端部周囲の目付けが他の部分よりも高く構成されたものである請求項2〜4のいずれか一項に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
- 前記男性器取出用開口部が前記外装部材と前記吸収性本体とが重なり合う位置であって、かつ、前記吸収性本体の側縁から30〜100mm離れた位置に形成されている請求項1〜5のいずれか一項に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
- 前記男性器取出用開口部が前記吸収性本体の幅方向中央部に対応する部分に形成されている請求項1〜6のいずれか一項に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
- 前記男性器取出用開口部近傍に、前記外装部材と前記吸収性本体とを固定可能な留め具を備えている請求項1〜7のいずれか一項に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
- 前記留め具がメカニカルファスナーである請求項8に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
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