JP2008053311A - 半導体光デバイスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルミニウムを含む中間半導体層が酸素を含む雰囲気でアルミニウム化合物を形成するのを防止し、しかもストライプ頂面と中間半導体層の幅を実用的な範囲で両立させることのできる半導体光デバイスの製造方法を提案する。
【解決手段】アルミニウムを含む中間半導体層に達しない範囲で、上部半導体層の端部に第1ストライプ側壁を形成する工程、第1ストライプ側壁の形成後に、結晶成長装置内において、ハロゲンを含むガスを用いて、中間半導体層の端部および上部半導体層と下部半導体層が中間半導体層と隣接する隣接部分の端部に第2ストライプ側壁を形成する工程、および第2ストライプ側壁の形成に続き、結晶成長装置内において、第2ストライプ側壁に、中間半導体層の端部と隣接部分の端部に接合する保護埋込部を有する埋込半導体層を形成する工程を含む。
【選択図】図2

Description

この発明は、半導体レーザなどの半導体光デバイスの製造方法に関するもので、特にストライプ側壁を有する半導体光デバイスの製造方法に関するものである。
ストライプ側壁を有する半導体光デバイスでは、活性層がストライプ側壁に延びるように形成される。このストライプ側壁を有する半導体光デバイスでは、ストライプ側壁を覆うように、埋込半導体構造が形成され、電流がストライプ側壁の内部に狭窄される。
活性層がアルミニウムを含む半導体光デバイスでは、ストライプ側壁を形成した後に、活性層が酸素を含むガスまたは不純物に曝されると、ストライプ側壁に露出した活性層中のアルミニウムが、酸化物などのアルミニウム化合物となる。このアルミニウム化合物は、埋込半導体構造の結晶成長を阻害し、半導体光デバイスの無効電流および損失の増大を招き、半導体光デバイスの初期特性および長期信頼性を悪化させる要因となる。
特開2005−150181号公報(特許文献1)には、アルミニウムを含む活性層を用いる半導体レーザにおいて、ストライプ側壁を形成した後に、埋込半導体構造を形成する前に、結晶成長装置内で、ハロゲンを含むガスを用いてストライプ側壁を清浄化するものが開示されている。また、特開平7−263355号公報(特許文献2)の図12、図13には、アルミニウムを含む活性層を用いる半導体レーザにおいて、結晶成長装置内で、ドライエッチングにより、ストライプ側壁を形成するものが開示されている。
特開2005−150181号公報 特開平7−263355号公報の図12、図13とその説明
しかし、特許文献1に開示されたものでは、付着したアルミニウム化合物を安定して除去するのが困難である。また特許文献2に開示されたものでは、ストライプ側壁の全体がほぼ45度の傾斜を持つため、必要なストライプ頂部の幅と、活性層の幅とを両立させることが困難であり、また長時間のドライエッチングが必要である。
この発明は、このような問題を改善することのできる半導体光デバイスの製造方法を提案するものである。
この発明による半導体光デバイスの製造方法は、下部半導体層上にアルミニウムを含む中間半導体層を形成し、この中間半導体層上に上部半導体層を形成する第1工程と、前記中間半導体層に達しない範囲で、前記上部半導体層をエッチングして、前記上部半導体層の端部に第1ストライプ側壁を形成する第2工程、前記第1ストライプ側壁の形成後に、結晶成長装置内において、ハロゲンを含むガスを用いて、前記中間半導体層とともに、前記上部半導体層と下部半導体層が前記中間半導体層と隣接する隣接部分をエッチングし、前記中間半導体層および前記隣接部分の端部に第2ストライプ側壁を形成する第3工程、および前記第2ストライプ側壁の形成に続き、前記結晶成長装置内において、前記第2ストライプ側壁に、前記中間半導体層の端部と前記隣接部分の端部に接合する保護埋込部を有する埋込半導体層を形成する第4工程を含むことを特徴とする。
この発明による半導体光デバイスの製造方法では、第1ストライプ側壁の形成後に、結晶成長装置内において、ハロゲンを含むガスを用いて、前記中間半導体層とともに、前記上部半導体層と下部半導体層が前記中間半導体層と隣接する隣接部分をエッチングし、前記中間半導体層および前記隣接部分の端部に第2ストライプ側壁を形成するので、ストライプ頂面の幅を、中間半導体層の幅に近づけ、それらの幅を実用可能な範囲で両立させることができ、また第2ストライプ側壁のエッチング時間を短縮できる。加えて、第2ストライプ側壁の形成に続き、結晶成長装置内において、第2ストライプ側壁に、中間半導体層と前記隣接部分の端部に接合する保護埋込部を有する埋込半導体層を形成するので、中間半導体層のアルミニウムが酸素と反応するのを防止し、半導体光デバイスの無効電流および損失の増大を防止して、半導体光デバイスの初期特性および長期信頼性を向上することができる。
以下この発明のいくつかの実施の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明による半導体光デバイスの製造方法の実施の形態1で製造された半導体光デバイスを示す断面図であり、図2は、この実施の形態1の半導体光デバイスの製造方法を、製造工程順に示す断面図である。
図1に示す半導体光デバイス100は、半導体レーザであり、半導体積層構造10と、埋込半導体構造20と、上部電極層31と、上部電極32と、下部電極33を有する。
半導体積層構造10は、下部半導体層1と、中間半導体層4と、上部半導体層5を有する。下部半導体層1は、半導体基板2と、この半導体基板2の上にこの半導体基板2に接合して形成された下クラッド層3を有する。半導体基板2と下クラッド層3は、ともに、例えばn型のInPで構成される。半導体基板2は基板面2aを有する。中間半導体層4は、半導体レーザの活性層であり、下クラッド層3の上にこの下クラッド層3に接合して形成される。この中間半導体層4は、アルミニウムを含み、例えば複数のAlGaInAs層からなる量子井戸構造として構成される。上部半導体層5は上クラッド層であり、中間半導体層4の上にこの中間半導体層4と接合して形成される。この上部半導体層5は、例えばp型のInPで構成される。
半導体積層構造10には、ストライプ構造11が形成される。このストライプ構造11は、ストライプ頂面12と、一対のストライプ側壁13と有する。ストライプ頂面12は、上部半導体層5の上面に、基板面2aと平行に形成される。このストライプ頂面12の幅をWtとする。一対のストライプ側壁13は、エッチングにより形成され、ストライプ頂面12の端部から、中間半導体層4を経て、下部半導体層1の上部に達し、下クラッド層3のエッチング面3eに達している。この下クラッド層3のエッチング面3eは、ストライプ溝の底面である。
一対の各ストライプ側壁13は、それぞれ第1ストライプ側壁14と、第2ストライプ側壁15を有する。第1ストライプ側壁14は上部ストライプ側壁であり、上部半導体層5の両端部に形成される。この第1ストライプ側壁14は、第1ストライプ傾斜面14aと、第1ストライプ垂直面14bを有する。第1ストライプ傾斜面14aは、上部半導体層5の上部の両端部に形成され、ストライプ頂面12および基板面2aに対して、ほぼ45度の角度で傾斜しており、ストライプ頂面12に連続している。第1ストライプ垂直面14bは、第1ストライプ傾斜面14aの下部に連続しており、ストライプ頂面12および基板面2aとほぼ垂直に形成される。第1ストライプ垂直面14bの幅をWsとする。Ws>Wtである。
第2ストライプ側壁15は、この実施の形態1では、下部ストライプ側壁であり、中間半導体層4の端部4a、および上部半導体層5と下部半導体層1が中間半導体層4に隣接する隣接部分の隣接端部5a、1aに亘り形成される。この第2ストライプ側壁15は、傾斜面15aで構成される。この傾斜面15aは、ストライプ頂面12および基板面2aに対して、ほぼ45度の角度で傾斜している。この傾斜面15aは、第1ストライプ垂直面13bの下部に連続する。中間半導体層4の幅Waは活性層幅であり、各第2ストライプ側壁15の間の寸法に基づいて決定される。Wa>Wsである。
埋込半導体構造20は、ストライプ構造11を覆うように形成される。この埋込半導体構造20は、第1埋込半導体層21と、第2埋込半導体層22を有する。この埋込半導体構造20は、逆バイアスされるpn接合を含み、電流をストライプ構造11に狭窄する。第1埋込半導体層21は、例えばp型のInPで構成され、下クラッド層3のエッチング面3eと、第2ストライプ側壁15を構成する傾斜面15aと、第1ストライプ垂直面14bとを覆う。この第1埋込半導体層21は、保護埋込部21aを有する。この保護埋込部21aは、中間半導体層4の端部4a、および上部半導体層5と下部半導体層1が中間半導体層4に隣接する隣接部分の隣接端部5a、1aに接合し、これらの端部4a、1a、5aを保護する。第2埋込半導体層22は、例えばn型のInPで構成され、第1ストライプ側壁14の第1ストライプ傾斜面14aを覆う。第2埋込半導体層22と第1埋込半導体層21との間のpn接合が逆バイアスされ、電流をストライプ構造11に狭窄する。
上部電極層31は、ストライプ構造11と、埋込半導体構造20とを覆うように、それらの上に形成される。この上部電極層31は、例えばキャリア濃度が上部半導体層5よりも高いp+型のInPで構成される。この上部電極層31は、ストライプ頂面12で上部半導体層5と接合し、また埋込半導体構造20の第2埋込半導体層22に接合する。上部電極32は陽極であり、上部電極層31上に形成された絶縁膜34の開口を通じて、ストライプ頂面12の上部で、上部電極層31に接合される。下部電極33は陰極であり、基板面2aに接合される。上部電極32および下部電極33は、例えばTi、Pt、Au、AuGe、AuZnなどで構成され、絶縁膜34はSiO、SiNなどで構成される。
続いて、図1に示す半導体光デバイス100の製造方法を図2について説明する。図2(a)から図2(h)は、半導体光デバイス100を製造工程に沿って示す断面図である。
まず、図2(a)の工程は、半導体積層構造10の形成工程である。この半導体積層構造10の形成工程は、結晶成長装置のチャンバ内で実行される。この半導体積層構造10の形成工程では、先ず半導体基板2を結晶成長装置のチャンバ内に設置し、この半導体基板2上に下クラッド層3を形成し、これらの半導体基板2と下クラッド層3とにより下部半導体層1を形成する。続いて、下クラッド層3の上に、中間半導体層4を形成し、さらに、中間半導体層4の上に上部半導体層5を形成する。
次に、半導体積層構造10を結晶成長装置の外部に出し、半導体積層構造10にストライプ構造11を形成するために、一次エッチングを行なう。この一次エッチングは、上部半導体層5の上面に、マスクパターン6を形成した状態で行なわれる。一次エッチング工程では、マスクパターン6を用いてエッチングを行ない、図2(b)に示すように、上部半導体層5をエッチングし、第1ストライプ側壁14Aを形成する。この第1ストライプ側壁14Aの幅は、マスクパターン6の幅Woとほぼ等しい。マスクパターン6の幅Woは、実施の形態1では、ストライプ構造11のストライプ幅Wsよりも少し大きくされる。第1ストライプ側壁14Aは、中間半導体層4に達しない範囲で、上部半導体層5の両端部に形成される。この一次エッチング工程では、ウエットエッチングまたはドライエッチングが用いられる。この一次エッチング工程では、そのエッチングが中間半導体層4に達する直前で停止されるように制御される。第1ストライプ側壁14Aのさらに外側には、ストライプ溝の底面16が形成されるが、このストライプ溝の底面16は、一次エッチングでは、上部半導体層5のエッチング面5eである。
続いて、図2(c)の工程では二次エッチングが行なわれる。この図2(c)の工程で、ストライプ構造11が形成される。この二次エッチング工程は、マスクパターン6を残した図2(b)に示す半導体積層構造10を再び結晶成長装置のチャンバ内に設置し、このチャンバ内で実行される。この二次エッチング工程では、第2ストライプ側壁15が形成され、併せて第1ストライプ側壁14Aもエッチングされ、第1ストライプ側壁14が形成される。この二次エッチング工程は、結晶成長装置のチャンバ内を例えば600℃前後の温度に昇温し、HClなどのハロゲンガスを用いて、半導体積層構造10をドライエッチングする。
図2(c)に示す二次エッチングは、マスクパターン6を残した状態で、第1ストライプ側壁14Aと、上部半導体層5のエッチング面5eとが、ハロゲンガスを用いて、さらにドライエッチングされる。この二次エッチングでは、ストライプ溝の底面16がさらにエッチングされて、この底面16が下クラッド層3に達し、これに伴ない、第2ストライプ側壁15を構成する傾斜面15aが形成され、併せて、第1ストライプ側壁14Aもエッチングされ、第1ストライプ傾斜面14aと第1ストライプ垂直面14bが形成される。傾斜面15a、14aは、ともにストライプ頂面12に対して、ほぼ45度の傾斜を持つようにエッチングが進み、第1ストライプ垂直面14bは次第にその幅と上下方向の寸法が短縮されるようにエッチングが進む。
この二次エッチング工程は、図2(c)に示すように、ストライプ溝の底面16が下部半導体層1の下クラッド層3の上部のエッチング面3eに達した段階で停止される。この結果、第2ストライプ側壁15の傾斜面15aは、中間半導体層4の端部4a、および上部半導体層5と下部半導体層1とが中間半導体層4に隣接する隣接端部5a、1aに亘るように形成される。この二次エッチングにより、ストライプ頂面12の幅Wtと、ストライプ幅Wsと、活性層幅Waが決定される。ストライプ頂面12の幅Wtは例えば1.0μm、ストライプ幅Wsは例えば1.2μm、活性層幅Waは例えば1.3μmである。一次エッチングにより、第1ストライプ側壁14Aを形成した後で、ハロゲンガスを用いて二次エッチングを行なうので、ストライプ頂面12の幅Wtを、活性層幅Waにより近づけることができ、ストライプ頂面12の幅Wtと、活性層幅Waを、実用可能な範囲で両立させることができる。
二次エッチングに引き続き、図2(c)に示す半導体積層構造10を結晶成長装置のチャンバ内に保持した状態で、埋込半導体構造20の形成工程が実行される。この埋込半導体構造20の形成工程は、図2(d)(e)に示される。図2(d)の工程では、第1埋込半導体層21が形成される。この第1埋込半導体層21は、第2ストライプ側壁15と第1ストライプ垂直面14bと、ストライプ溝の底面16とを覆うように形成される。第2ストライプ側壁15と第1ストライブ側壁14とが形成された後、第1埋込半導体層21が形成されるまでの間では、半導体積層構造10は、結晶成長装置のチャンバ内に保持され、このチャンバの外部には出されないので、アルミニウムを含む中間半導体層2が酸素含むガス、および酸素を含む不純物に曝されることはなく、したがって、この中間半導体層4の中のアルミニウムがアルミニウム化合物を形成することはない。第1埋込半導体層21は、下部半導体層4の端部4a、および上部半導体層5と下部半導体層1とが中間半導体層4に隣接する隣接端部5a、1aとに直接接合する保護埋込部21aを持って形成される。
図2(e)の工程では、第1埋込半導体層21の上に第2埋込半導体層22が形成される。この第2埋込半導体層22は、第1ストライプ傾斜面14aと、第1埋込半導体層21とを覆うように形成される。図2(d)(e)に示す埋込半導体構造20の形成工程では、マスクパターン6はそのまま残される。したがって、第1埋込半導体層21および第2埋込半導体層21が、ストライプ頂面12に接合することはない。
図2(f)の工程では、図2(e)に示す半導体積層構造10を、一旦結晶成長装置のチャンバの外部に取出し、マスクパターン6を除去した後、結晶成長装置のチャンバ内に戻し、上部電極層31を形成する。図2(g)の工程では、半導体積層構造10を、再び結晶成長装置のチャンバから外部に取出し、絶縁膜34を形成した後、この絶縁膜34に開口を形成する。図2(h)の工程では、先ず上部電極32を形成する。その後、半導体基板2を研削して、半導体積層構造10の厚さを、例えば100μm程度に薄くした後、下部電極33を形成する。その後、半導体積層構造10をへき開などにより、複数のチップに分割し、さらに、ストライプ構造11の一方の端面に、Al、α―Si、SiOなどの反射膜を堆積し、所望の反射率を得る。
以上のように、実施の形態1の製造方法では、一次エッチングにより、第1ストライプ側壁14Aを形成した後に、二次エッチングにより、第2ストライプ側壁15を形成するので、ストライプ頂面12の幅Wtを活性層幅Waにより近づけることができ、ストライプ頂面12の幅Wtと、活性層幅Waを、実用可能な範囲で両立させることができる。また、第2ストライプ側壁15と第1ストライブ側壁14とが形成された後、第1埋込半導体層21が形成されるまでの間では、半導体積層構造10は、結晶成長装置のチャンバ内に保持され、このチャンバの外部には出されないので、アルミニウムを含む中間半導体層2が酸素を含むガス、不純物に曝されることはなく、したがって、この中間半導体層4の中のアルミニウムがアルミニウム化合物を形成することはなく、半導体光デバイス100の無効電流および損失の増大を防止し、半導体光デバイス100の初期特性および長期信頼性を向上することができる。
実施の形態2.
図3は、この発明による半導体光デバイスの製造方法の実施の形態2で製造された半導体光デバイスを示す断面図であり、図4は、この実施の形態2の半導体光デバイスの製造方法を、製造工程順に示す断面図である。
図3に示す半導体光デバイス101も、図1に示す半導体光デバイス100と同様に半導体レーザである。この半導体光デバイス101では、ストライプ構造11の一対のストライプ側壁13が、第1ストライプ側壁14、第2ストライプ側壁15に加えて、第3ストライプ側壁17を有する。また、埋込半導体構造20における第1埋込半導体層21が、ストライプ隣接第1埋込半導体部分21Aを残して第3ストライプ側壁17の形成時に除去され、この埋込半導体構造20が、このストライプ隣接第1埋込半導体部分21Aと、第2から第5埋込半導体層22〜25により構成される。この埋込半導体構造20は、逆バイアスされる2つのpn接合を含み、電流をストライプ構造11に狭窄する。その他は、図1に示す半導体光デバイス100と同じである。
この実施の形態2では、第1ストライプ側壁14が上部ストライプ側壁であり、第2ストライプ側壁15が中間ストライプ側壁であり、第3ストライプ側壁17が下部ストライプ側壁である。
図4(a)から図4(i)は、図3に示す半導体光デバイス101の製造方法を工程に沿って示す断面図である。図4(a)〜図4(d)の工程は、図2(a)〜図2(d)の工程と同じであるので、図4(e)〜図(i)の工程について説明する。
図4(e)の工程は、第3ストライプ側壁17の形成工程である。この実施の形態2では、図4(e)の工程で、ストライプ構造11が形成される。この実施の形態2では、一対のストライプ側壁13は、第1ストライプ側壁14と、第2ストライプ側壁15と、第3ストライプ側壁17を含む。この第3ストライプ側壁17の形成工程は、半導体積層構造10を結晶成長装置のチャンバの外部に取出して行なわれる。この第3ストライプ側壁17は、ストライプ溝の底面16をさらに2μm程度エッチングして形成される。ストライプ溝の底面16は、下部半導体層1の下クラッド層3の、より深い部分に達する。このエッチングには、例えばドライエッチングが使用される。この第3ストライプ側壁17により、下部半導体層1の下クラッド層3には、幅Wbの下部ストライプ構造18が形成される。Wb>Waである。
第3ストライプ側壁17の形成により、第1埋込半導体層21は、ストライプ隣接第1埋込半導体部分21Aを残して除去される。ストライプ隣接第1埋込半導体層21Aは、保護埋込部21aを有し、第1ストライプ垂直面14bを覆う。保護埋込部21aは、実施の形態1における保護埋込部21aと同じであり、中間半導体層4の端部4a、および上部半導体層5と下部半導体層1が中間半導体層4に隣接する隣接端部5a、1aに直接接合し、これらの端部4a、5a、1aを保護する。したがって、以後の工程で、結晶成長装置のチャンバの外部において、半導体積層構造10が酸素を含むガス、不純物に曝されても、中間半導体層2の中のアルミニウムがアルミニウム化合物を生成することはない。
図4(f)の工程では、半導体積層構造10を再び結晶成長装置のチャンバ内に設置し、このチャンバ内で、埋込半導体構造20の第2から第5埋込半導体層22〜25が形成される。第2埋込半導体層22は、ストライプ溝の底面16と、第3ストライプ側壁17と、ストライプ隣接第1埋込半導体部分21Aを覆う。第3埋込半導体層23は、第2埋込半導体層22の上面を覆うように形成される。第4埋込半導体層24は、第3埋込半導体層23を覆い、ストライプ隣接第1埋込半導体部分21Aの上の第2埋込半導体層22を覆い、また第1ストライプ傾斜面14aを覆う。第5埋込半導体層25は、第4埋込半導体層24を覆う。これらの第2から第5埋込半導体層22〜25は、マスクパターン6を残した状態で形成されるので、第2から第5埋込半導体層22〜25が、ストライプ頂面12に接合することはない。第2、第4埋込半導体層22、24は、例えばp型のInPで構成され、第3、第5埋込半導体層23、25は、例えばn型のInPで構成される。第3埋込半導体層23と第2埋込半導体層22との間のpn接合、および第4埋込半導体層25と第4埋込半導体層24との間のpn接合が逆バイアスされ、電流をストライプ構造11に狭窄する。
図4(g)の工程では、半導体積層構造10を、一旦結晶成長装置のチャンバの外部に取出し、マスクパターン6を除去した後、再び結晶成長装置のチャンバ内に戻し、上部電極層31を形成する。図4(h)の工程では、半導体積層構造10を結晶成長装置のチャンバから外部に取出し、絶縁膜34を形成した後、この絶縁膜34に開口を形成する。図4(i)の工程では、先ず上部電極32を形成する。その後、半導体基板2を研削して、半導体積層構造10の厚さを、例えば100μm程度に薄くした後、下部電極33を形成する。その後、半導体積層構造10をへき開などにより、複数のチップに分割し、さらに、ストライプ構造11の一方の端面に、Al、α―Si、SiOなどの反射膜を堆積し、所望の反射率を得る。
実施の形態2の製造方法では、実施の形態1と同様に、一次エッチングにより、上部ストライプ側壁14Aを形成した後に、第2エッチングにより第2ストライプ側壁15を形成するので、ストライプ頂面12の幅Wtを、活性層幅Waにより近づけることができ、ストライプ頂面12の幅Wtと、活性層幅Waを、実用可能な範囲で両立させることができる。また、保護埋込部21aを含む第1埋込半導体層21を形成した後で、半導体積層構造10が、結晶成長装置のチャンバから外部に出されるので、アルミニウムを含む中間半導体層2が酸素を含むガス、不純物に曝されることはなく、したがって、この中間半導体層4の中のアルミニウムがアルミニウム化合物を形成することはなく、半導体光デバイス101の無効電流および損失の増大を防止し、半導体光デバイス101の初期特性および長期信頼性を向上することができる。
実施の形態3.
図5は、この発明による半導体光デバイスの製造方法の実施の形態3を、製造工程順に示す断面図である。図5(a)〜図5(i)は実施の形態3の製造方法を製造工程順に示す断面図であり、図5(a)〜図5(e)の工程は、図4(a)〜図4(e)の工程と同じであるので、図5(f)〜図5(i)の工程について説明する。この実施の形態3の製造方法で製造される半導体光デバイス102も、半導体レーザである。
図5(f)の工程では、結晶成長装置のチャンバ内において、ストライプ隣接第1埋込半導体層21Aが、保護埋込部21aを残して、さらに小さくエッチングされる。この保護埋込部21aは、実施の形態1における保護埋込部21aと同じであり、中間半導体層4の端部4a、および上部半導体層5と下部半導体層1が中間半導体層4に隣接する隣接端部5a、1aに直接接合し、これらの端部4a、5a、1aを保護する。したがって、以後の工程で、結晶成長装置のチャンバの外部で、半導体積層構造10が酸素を含むガス、不純物に曝されても、中間半導体層4の中のアルミニウムがアルミニウム化合物を生成することはない。
図5(g)の工程では、半導体積層構造10を結晶成長装置のチャンバ内に保持した状態で、このチャンバ内で、埋込半導体構造20の第2から第5埋込半導体層22〜25が形成される。第2から第5埋込半導体層22〜25は、実施の形態2と同じ材料の半導体層で構成される。第2埋込半導体層22は、ストライプ溝の底面16と、第3ストライプ側壁17と、保護埋込部21aを覆い、また第1ストライプ垂直面14bを覆う。第3埋込半導体層23は、第2埋込半導体層22の上面を覆うように形成される。第4埋込半導体層24は、第3埋込半導体層23を覆い、保護埋込部21aと第1ストライプ垂直面14bの上の第2埋込半導体層22を覆い、また第1ストライプ傾斜面14aを覆う。第5埋込半導体層25は、第4埋込半導体層24を覆う。これらの第2から第5埋込半導体層22〜25は、マスクパターン6を残した状態で形成されるので、第2から第5埋込半導体層22〜25が、ストライプ頂面12に接合することはない。
図5(h)の工程では、半導体積層構造10を、一旦結晶成長装置のチャンバの外部に取出し、マスクパターン6を除去した後、結晶成長装置のチャンバ内に戻し、上部電極層31を形成する。図5(i)の工程では、半導体積層構造10を結晶成長装置のチャンバから外部に取出し、絶縁膜34を形成した後、この絶縁膜34に開口を形成する。図5(i)の工程では、先ず上部電極32を形成する。その後、半導体基板2を研削して、半導体積層構造10の厚さを、例えば100μm程度に薄くした後、下部電極33を形成する。その後、半導体積層構造10をへき開などにより、複数のチップに分割し、さらに、ストライプ構造11の一方の端面に、Al、α―Si、SiOなどの反射膜を堆積し、所望の反射率を得る。
実施の形態3では、実施の形態2と同じ効果が得られるのに加え、第1埋込半導体層21が、保護埋込部21aを残して小さくされるので、この小さな保護埋込部21aが、埋込半導体構造20に流れる無効電流を増大することもなく、半導体光デバイス102の初期特性および長期信頼性を向上することができる。
実施の形態3では、図5(e)で第3ストライプ側壁17を形成した後に、ストライプ隣接第1埋込半導体部分21Aを、保護埋込部21aを残すようにエッチングしたが、図5(g)に示す埋込半導体構造20の形成工程において、第2、第3埋込半導体層22、23を形成した後、第4埋込半導体層24を形成する前に、ストライプ隣接第1埋込半導体部分21Aを、保護埋込部21aを残すようにエッチングすることもでき、この場合にも実施の形態3と同じ効果を得ることができる。
実施の形態4.
図6は、この発明による半導体光デバイスの製造方法の実施の形態4を、製造工程順に示す断面図である。実施の形態1の製造方法は、一次エッチングにより第1ストライプ側壁14Aを形成した後、二次エッチングにより第2ストライプ側壁15を形成するときに、第1ストライプ側壁14Aもエッチングされる。この実施の形態4の製造方法は、二次エッチングにより第2ストライプ側壁15を形成するときに、第1ストライプ側壁14Aがエッチングされないように、実施の形態1の製造方法を、さらに改良したものである。
図6(a)〜図6(j)は実施の形態4の製造方法を製造工程順に示す断面図であり、図6(a)〜図6(b)の工程は、実施の形態1の図2(a)〜図2(b)の工程と同じであるので、図6(c)〜図6(j)の工程について説明する。この実施の形態4の製造方法で製造される半導体光デバイス103も、半導体レーザである。
図6(c)の工程では、一次エッチングにより第1ストライプ側壁14Aを形成した図6(b)に示す半導体積層構造10に対して、補助マスク7を形成する。この補助マスク7は、図6(c)に示すように、マスクパターン6と、第1ストライプ側壁14Aを覆うように形成される。
図6(d)工程では、図6(c)に示す半導体積層構造10を、再び結晶成長装置のチャンバに設置し、このチャンバ内で、図2(c)の工程と同様に、二次エッチングを行なう。この二次エッチングでは、チャンバ内を例えば600℃前後の昇温し、HClなどのハロゲンガスを用いて、半導体積層構造10をドライエッチングする。このエッチングにより、図6(d)に示すように、ストライプ溝の底面16は、下クラッド層3のエッチング面3eに達するまでエッチングされ、これに伴ない、第1ストライプ側壁14Aの下部に、第2ストライプ側壁15が形成される。第2ストライプ側壁15は、傾斜面15aであり、この傾斜面15aは、実施の形態1と同様に、ストライプ頂面12と基板面2aに対して、ほぼ45度の角度で傾斜し、この傾斜面15aは、中間半導体層4の端部4a、および上部半導体層5と下部半導体層1が中間半導体層4と隣接する隣接端部5a、1aに亘り形成される。
第2ストライプ側壁15の形成時には、第1ストライプ側壁14Aは、補助マスク7で覆われているので、エッチングされることはなく、第1ストライプ側壁14Aの幅が二次エッチングにより、減少することはない。図6(d)の工程では、第2ストライプ側壁15の形成に続き、半導体積層構造10を結晶成長装置のチャンバ内の保持した状態で、埋込半導体層211が形成される。この埋込半導体層211は、下クラッド層3のエッチング面3eを覆い、第2ストライプ側壁15を覆うように形成される。この埋込半導体層211は、実施の形態1と同じ保護埋込部21aを有し、この保護埋込部21aは、中間半導体層4の端部4a、および上部半導体層5と下部半導体層1が中間半導体層4に隣接する隣接端部5a、1aに直接接合し、これらの端部4a、5a、1aを保護する。したふがって、以後の工程で、結晶成長装置のチャンバの外部で、半導体積層構造10が酸素を含むガス、不純物の曝されても、中間半導体層4の中のアルミニウムがアルミニウム化合物を生成することはない。
図6(e)の工程では、図6(d)に示す半導体積層構造10を、結晶成長装置のチャンバの外部に取出し、補助マスク7を除去する。マスクパターン6は、そのまま残される。図6(f)の工程では、図6(e)に示す半導体積層構造10を、結晶成長装置のチャンバ内に設置した状態で、埋込半導体層212と、第2埋込半導体22が形成される。埋込半導体層212は、埋込半導体層211の上に、第1ストライプ側壁14Aに接合し、この第1ストライプ側壁14Aと埋込半導体層211とを覆うように形成され、埋込半導体層211とともに第1埋込半導体層21を構成する。第2埋込半導体層22は、第1埋込半導体層21を覆うように形成される。
第1埋込半導体層21は、実施の形態1の第1埋込半導体層21と同様に、保護埋込部21aを有し、この保護埋込部21aは、中間半導体層4の端部4a、および上部半導体層5と下部半導体層1が中間半導体層4と隣接する隣接端部5a、1aに接合され、これらの端部4a、5a、1aを保護する。第1、第2埋込半導体層21、22は、実施の形態1と同じ材料の半導体層で構成される。これらの第1、第2埋込半導体層21、22は、マスクパターン6を残した状態で形成されるので、第1、第2埋込半導体層21、22は、ストライプ頂面12に接合することはない。
図6(g)の工程では、図6(f)に示す半導体積層構造10を結晶成長装置のチャンバの外部に取出し、マスクパターン6を除去する。図6(h)工程では、結晶成長装置のチャンバ内で、上部電極層31を形成する。図6(i)の工程では、図6(h)に示す半導体積層構造10を、結晶成長装置のチャンバの外部に取出し、上部電極層31の上に絶縁膜34を形成した後、この絶縁膜34に開口が形成され、図6(j)の工程では、上部電極32と下部電極33が形成される。
この実施の形態4の製造方法では、実施の形態1の半導体光デバイス100と類似した半導体光デバイス103が製造されるが、実施の形態4では、補助マスク7を形成した状態で、第2ストライプ側壁15が形成されるので、この第2ストライプ側壁15の形成時に、第1ストライプ側壁14Aがエッチングされることはなく、ストライプ頂面12の幅Wtはマスクパターン6の幅Woとほぼ等しく形成される。したがって、実施の形態4では、ストライプ頂面12の幅を、実施の形態1に比べて活性層幅Waにより近づけることができ、それらの幅を実用的な範囲で両立させることができる。
実施の形態5.
図7は、この発明による半導体光デバイスの製造方法の実施の形態6を、製造工程順に示す断面図である。実施の形態2の製造方法は、一次エッチングにより第1ストライプ側壁14Aを形成した後、二次エッチングにより第2ストライプ側壁15を形成するときに、第1ストライプ側壁14Aもエッチングされる。この実施の形態5の製造方法は、二次エッチングにより第2ストライプ側壁15を形成するときに、第1ストライプ側壁がエッチングされないように、実施の形態2の製造方法を、さらに改良したものである。
図7(a)〜図7(k)は実施の形態5の製造方法を製造工程順に示す断面図であり、図7(a)〜図7(b)の工程は、実施の形態2の図4(a)〜図4(b)工程と同じであるので、図7(c)〜図7(k)の工程について説明する。この実施の形態5の製造方法で製造される半導体光デバイス104も、半導体レーザである。
図7(c)の工程では、一次エッチングにより第1ストライプ側壁14Aを形成した図7(b)に示す半導体積層構造10に対して、補助マスク7を形成する。この補助マスク7は、図7(c)に示すように、マスクパターン6と、上部ストライプ側壁14Aを覆うように形成される。なお、上部ストライプ側壁14Aの幅は、マスクパターン6の幅Woとほぼ等しい。
図7(d)の工程では、図7(c)に示す半導体積層構造10を、再び結晶成長装置のチャンバに設置し、このチャンバ内で、図4(c)の工程と同様に、二次エッチングを行なう。この二次エッチングでは、チャンバ内を例えば600℃前後の昇温し、HClなどのハロゲンガスを用いて、半導体積層構造10をドライエッチングする。このエッチングにより、図7(d)に示すように、ストライプ溝の底面16は、下クラッド層3のエッチング面3eに達するまでエッチングされ、これに伴ない、第1ストライプ側壁14Aの下部に、第2ストライプ側壁15が形成される。第2ストライプ側壁15は傾斜面15aであり、この傾斜面15aは、実施の形態1と同様に、ストライプ頂面12と基板面2aに対して、ほぼ45度の角度で傾斜し、中間半導体層4の端部4a、および上部半導体層5と下部半導体層1が中間半導体層4と隣接する隣接端部5a、1aに亘り形成される。
第2ストライプ側壁15に形成時には、第1ストライプ側壁14Aは、補助マスク7で覆われているので、エッチングされることはなく、第1ストライプ側壁14Aの幅が二次エッチングにより、減少することはない。
図7(e)の工程では、図7(d)に示す半導体積層構造10を、結晶成長装置のチャンバ内に保持した状態で、引き続いて第1埋込半導体層21が形成される。マスクパターン6と補助マスク7はそのまま残された状態で、第1埋込半導体層21が形成される。第1埋込半導体層21は、実施の形態1の第1埋込半導体層21と同様に、保護埋込部21aを有し、この保護埋込部21aは、中間半導体層4の端部4a、および上部半導体層5と下部半導体層1が中間半導体層4と隣接する隣接端部5a、1aに接合され、これらの端部4a、5a、1aを保護する。第1埋込半導体層21は、実施の形態1と同じ材料の半導体層で構成される。第1埋込半導体層21は、マスクパターン6と補助マスク7を残した状態で形成されるので、第1埋込半導体層21が、ストライプ頂面12に接合することはない。
図7(e)の工程では、図7(d)に示す半導体積層構造10を、結晶成長装置のチャンバの外部に取出し、図4(e)の工程と同様にして、第3ストライプ側壁17が形成される。第3ストライプ側壁17の形成により、第1埋込半導体層21は、図4(e)と同様にして、ストライプ隣接第1埋込半導体部分21Aを残して、除去される。図7(e)の工程では、マスクパターン6と補助マスク7は、そのまま残される。補助マスク7は、図7(g)で除去される。図7(h)から図7(k)の工程は、図4(f)から図4(i)の工程と同じである。
ストライプ隣接第1埋込半導体層21Aは、保護埋込部21aを有する。保護埋込部21aは、実施の形態1における保護埋込部21aと同じであり、中間半導体層4の端部4a、および上部半導体層5と下部半導体層1が中間半導体層4に隣接する隣接端部5a、1aに直接接合し、これらの端部4a、5a、1aを保護している。したがって、以後の工程で、結晶成長装置のチャンバの外部において、半導体積層構造10が酸素を含む雰囲気に曝されても、中間半導体層2の中のアルミニウムがアルミニウム化合物を生成することはない。
この実施の形態5の製造方法では、実施の形態2の半導体光デバイス101と類似した半導体光デバイス104が製造されるが、実施の形態5では、補助マスク7を形成した状態で、第2ストライプ側壁15が形成されるので、この第2ストライプ側壁15の形成時に、第1ストライプ側壁14Aがエッチングされることはなく、ストライプ頂面12の幅Wtはマスクパターン6の幅Woとほぼ等しく形成される。したがって、実施の形態4では、ストライプ頂面12の幅を、活性層幅Waにより近づけることができ、それらの幅を実用的な範囲で、両立させることができる。
なお、実施の形態5では、図7(a)の工程でマスクパターン6の幅Woは、ストライプ構造11に所望のストライプ幅を実現するために設定されるが、図7(g)の工程で、ストライプ構造11を形成したエッチング形状と埋込半導体構造20の形状を考慮して、第1ストライプ側壁14Aのストライプ幅Woを写真製版により再度調整することもできる。
実施の形態6.
図8は、実施の形態6による半導体光デバイスの製造方法6により製造された半導体光デバイスを示す断面図である。この実施の形態6による半導体光デバイス105も半導体レーザである。
図8の半導体光デバイス105は、図1に示す半導体光デバイス100の埋込半導体構造20に、Fe−InPなどの高抵抗埋込半導体層26と、埋込半導体層27を追加したものである。高抵抗埋込半導体層26は、埋込半導体構造20を流れる損失電流をさらに低下させる。これらの埋込半導体層26、27は、実施の形態1の図2(e)の工程で形成される。
高抵抗埋込半導体層26は、実施の形態2から5にも適用することができる、実施の形態2では図4(f)の工程で、実施の形態3では図5(g)の工程で、実施の形態4では図6(f)の工程で、実施の形態5では図7(h)の工程で、それぞれ追加形成される。
実施の形態1から6は、いずれもファブリペロー型の半導体レーザであるが、クラッド層3、5を構成するInP層の中に、InGaAsPなどの半導体で回析格子を形成したDFB型の半導体レーザおよび電界吸収型変調器、電界吸収型変調器の集積型半導体レーザにも適用できる。また、実施の形態1から6で例示した各半導体層の構成材料は、種々変更可能であり、また導電型を反転することも可能である。
この発明による半導体光デバイスの製造方法は、半導体レーザなどに利用される。
この発明による半導体光デバイスの製造方法の実施の形態1により製造された半導体光デバイスを示す断面図である。 この発明による半導体光デバイスの製造方法の実施の形態1を製造工程順に示す断面図である。 この発明による半導体光デバイスの製造方法の実施の形態2により製造された半導体光デバイスを示す断面図である。 この発明による半導体光デバイスの製造方法の実施の形態2を製造工程順に示す断面図である。 この発明による半導体光デバイスの製造方法の実施の形態3を製造工程順に示す断面図である。 この発明による半導体光デバイスの製造方法の実施の形態4を製造工程順に示す断面図である。 この発明による半導体光デバイスの製造方法の実施の形態5を製造工程順に示す断面図である。 この発明による半導体光デバイスの製造方法の実施の形態6により製造された半導体光デバイスを示す断面図である。
符号の説明
1:下部半導体層、1a:隣接部分の端部、4:中間半導体層、5:上部半導体層、
5a:隣接部分の端部、6:マスクパターン、7:補助マスク、10:半導体積層構造、
11:ストライプ構造、12:ストライプ頂面、13:ストライプ側壁、
14、14A:第1ストライプ側壁、14a:第1ストライプ傾斜面、
15b:第1ストライプ垂直面、15:第2ストライプ側壁、15a:傾斜面、
17:第3ストライプ側壁、20:埋込半導体構造、21:埋込半導体層、
21a:保護埋込部、26:高抵抗半導体層。

Claims (9)

  1. 下部半導体層上にアルミニウムを含む中間半導体層を形成し、この中間半導体層上に上部半導体層を形成する第1工程と、
    前記中間半導体層に達しない範囲で、前記上部半導体層をエッチングして、前記上部半導体層の端部に第1ストライプ側壁を形成する第2工程、
    前記第1ストライプ側壁の形成後に、結晶成長装置内において、ハロゲンを含むガスを用いて、前記中間半導体層とともに、前記上部半導体層と下部半導体層が前記中間半導体層と隣接する隣接部分をエッチングし、前記中間半導体層および前記隣接部分の端部に第2ストライプ側壁を形成する第3工程、および
    前記第2ストライプ側壁の形成に続き、前記結晶成長装置内において、前記第2ストライプ側壁に、前記中間半導体層の端部と前記隣接部分の端部に接合する保護埋込部を有する埋込半導体層を形成する第4工程を含むことを特徴とする半導体光デバイスの製造方法。
  2. 請求項1記載の半導体光デバイスの製造方法であって、前記第2工程において、前記第1ストライプ側壁が、前記上部半導体層上にマスクパターンを形成した状態で、エッチングにより形成されることを特徴とする半導体光デバイスの製造方法。
  3. 請求項2記載の半導体光デバイスの製造方法であって、前記第3工程において、前記第2ストライプ側壁の形成時に、前記第1ストライプ側壁がエッチングされ、第1ストライプ傾斜面と第1ストライプ垂直面が形成されることを特徴とする半導体光デバイスの製造方法。
  4. 請求項3記載の半導体デバイスの製造方法であって、前記第2ストライプ側壁と、前記第1ストライプ傾斜面が、前記上部半導体層の頂面に対して、ほぼ45度の角度で傾斜して形成されることを特徴とする半導体光デバイスの製造方法。
  5. 請求項2記載の半導体光デバイスの製造方法であって、前記第3工程において、前記マスクパターンと前記第1ストライプ側壁を覆う補助マスクを形成した状態で、前記第2ストライプ側壁がハロゲンを含むガスを用いて形成されることを特徴とする半導体光デバイスの製造方法。
  6. 請求項1記載の半導体光デバイスの製造方法であって、前記第4工程において、前記埋込半導体層と他の埋込半導体層を含む埋込半導体構造を形成することを特徴とする半導体光デバイスの製造方法。
  7. 請求項1記載の半導体光デバイスの製造方法であって、さらに、前記埋込半導体層を形成した後に、前記埋込半導体層の少なくとも前記保護埋込部を残して、前記下部半導体層の端部に第3ストライプ側壁を形成する第5工程、および前記第3ストライプ側壁を形成した後に、結晶成長装置内において、前記埋込半導体層の少なくとも前記保護埋込部を残した状態で、前記埋込半導体層と、前記第1ストライプ側壁と、前記第3ストライプ側壁を覆うように、埋込半導体構造を形成する第6工程を含むことを特徴とする半導体光デバイスの製造方法。
  8. 請求項7記載の半導体光デバイスの製造方法であって、前記第6工程において、前記埋込半導体構造を形成する前に、前記保護埋込部を残すようにして、前記埋込半導体層が、前記結晶成長装置内において、ハロゲンを含むガスによりエッチングされることを特徴とする半導体光デバイスの製造方法。
  9. 請求項6または7記載の半導体光デバイスの製造方法であって、前記埋込半導体構造が、高抵抗半導体層を含むことを特徴とする半導体光デバイスの製造方法。
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