JP2008044991A - 水性塗料組成物とそれより形成される塗膜 - Google Patents

水性塗料組成物とそれより形成される塗膜 Download PDF

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Abstract

【課題】用いた着色粒子の色調だけでなく、下地も透けて見え、複雑な深み感を有する模様を形成できる水性塗料組成物とそれにより形成される塗膜の提供。
【解決手段】エマルジョン塗料をゲル化膜でカプセル化した着色粒子を含む水性塗料組成物であって、前記着色粒子として、膜厚50μmの乾燥塗膜とした際の全光線透過率が、25〜95%のエマルジョン塗料をカプセル化した透光性着色粒子が含まれていることを特徴とする水性塗料組成物と、該水性塗料組成物より形成されることを特徴とする塗膜。
【選択図】なし

Description

本発明は、水性塗料組成物とそれより形成される塗膜に関する。
壁材などの対象物の表面には、保護や装飾などを目的とした塗装が施される場合が多い。従来、所望する色調の塗料を得るには、予め塗料用の樹脂溶液又は樹脂エマルジョン中に、無機又は有機顔料を分散させ、色調の異なった数種類の着色塗料を準備し、これらを任意に混合することによって製造するのが一般的であった。
しかし、着色塗料を混合して得られる所望色調の塗料は、その中に色調の異なった顔料が混在しているにもかかわらず、同一色の顔料のみによって製造されたような塗膜しか得られず、平面的な単一色で変化に乏しいものであった。
そこで、エマルジョン塗料を親水性コロイド形成物質のゲル化膜でカプセル化した着色粒子を水性分散媒中に分散させた着色塗料が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
エマルジョン塗料は水系塗料に属しており、従来の溶剤型の塗料と比較して環境適合性が高い。また、該エマルジョン塗料をゲル化膜でカプセル化することにより、着色粒子が分散媒中で安定して分散するため、数種類のエマルジョン塗料を用いれば、それぞれの色調の異なる着色粒子が混在し、多彩模様の塗膜が形成できた。
特開昭61−266478号公報 特開昭62−87285号公報 特開昭64−16879号公報
しかしながら、近年、より多彩なデザインが要求されており、これを考慮すると、特許文献1〜3に記載の着色塗料により形成された塗膜は、用いた着色塗料に含まれる着色粒子の色調だけで、深み感に欠け、濃淡に変化がなかった。また、従来の塗料は下地を隠蔽して化粧をすることや、無色透明のトップコートで下地を保護することが目的であり、意匠的に下地を活かすことはなかった。
本発明は上記事情を鑑みてなされたもので、用いた着色粒子の個別の色調だけでなく、下地も透けて見え、複雑な深み感を有する模様を形成できる水性塗料組成物とそれにより形成される塗膜の提供を課題とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、着色粒子に透光性着色粒子を含有させた塗料を使用することにより、下地も透けて見え、同じ色調でも濃度の違いのある複雑な深み感のある模様が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の水性塗料組成物は、エマルジョン塗料をゲル化膜でカプセル化した着色粒子を含む水性塗料組成物であって、前記着色粒子として、膜厚50μmの乾燥塗膜とした際の全光線透過率が、25〜95%のエマルジョン塗料をカプセル化した透光性着色粒子が含まれていることを特徴とする。
ここで、前記着色粒子として、2色以上の着色粒子が含まれていることが好ましい。
また、前記着色粒子の粒子径が0.1〜50mmであることが好ましい。
さらに、前記透光性着色粒子が前記着色粒子100質量%に対して10質量%以上含まれていることが好ましい。
本発明の塗膜は、前記水性塗料組成物から形成されることを特徴とする。
本発明によれば、用いた着色粒子の色調だけでなく、下地も透けて見え、複雑な深み感を有する模様を形成できる水性塗料組成物とそれにより形成される塗膜を提供できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の水性塗料組成物は、エマルジョン塗料をゲル化膜でカプセル化した着色粒子(以下「着色粒子」という。)を含む。
前記着色粒子は、エマルジョン塗料を分散媒に分散させることにより得られる。
また、本発明では、膜厚50μmの乾燥塗膜とした際の全光線透過率が25〜95%のエマルジョン塗料をカプセル化した着色粒子を透光性着色粒子とし、25%未満の着色粒子を非透光性着色粒子とする。
(エマルジョン塗料)
本発明に使用されるエマルジョン塗料は、樹脂エマルジョンと着色顔料と親水性コロイド形成物質を含有する。
樹脂エマルジョンとしては、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリル、ベオバ(分岐脂肪酸ビニルエステル)、天然又は合成ゴムや、それらの共重合体のエマルジョンなど、一般に市販されている樹脂エマルジョンを使用することができる。中でも、アクリル樹脂が好ましい。
着色顔料としては、例えば、カーボンブラック、酸化チタン、酸化鉄、クロム酸鉛、カドミウムイエロー、カドミウムレッドなどの無機顔料、パール顔料、マイカ顔料、マイカコーティングパール顔料、アルミニウム粉、ステンレス粉などの光輝性顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、キナクリドンレッドなどの有機顔料が挙げられ、これらを1種単独で、又は2種以上を併用してもよい。着色顔料の含有量は、本発明において特に限定されないが、樹脂エマルジョン100質量部に対して、0.01〜50質量部とするのが好ましく、より好ましくは0.1〜30質量部である。
なお、エマルジョン塗料には、必要に応じて体質顔料が任意成分として含まれてもよい。体質顔料としては、カオリン、硫酸バリウム、含水ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウムなどが挙げられ、これらを1種単独で、又は2種以上を併用してもよい。体質顔料の含有量は、エマルジョン塗料100質量部中0〜30質量部が好ましく、より好ましくは0〜20質量部である。
親水性コロイド形成物質としては、例えば、セルロース誘導体;ポリチレンオキサイド;ポリビニルアルコール;カゼイン、デンプン、ガラクトマンノン、グアルゴム、ローカストビーンゴムなどの天然高分子などを含有する水溶液が挙げられる。中でもグアルゴムの水溶液が好ましく、水溶液の濃度は0.5〜5質量%が好ましく、より好ましくは1.0〜3質量%である。
親水性コロイド形成物質は、1種単独で、又は2種以上を併用してもよく、含有量は、樹脂エマルジョン100質量部に対して、0.05〜5質量部が好ましく、より好ましくは0.1〜3.0質量部である。親水性コロイド形成物質の含有量を上記範囲内とすることにより、安定したゲル化膜が得られる。
エマルジョン塗料が親水性コロイド形成物質を含有することにより、該親水性コロイド形成物質と後述するゲル化剤とが反応してエマルジョン塗料をカプセル化することができる。
エマルジョン塗料は、上記樹脂エマルジョンに親水性コロイド形成物質を加え撹拌混合したものに、着色顔料と水の混合溶液を加えさらに撹拌混合して得られる。
水の含有量は、エマルジョン塗料100質量部中40〜90質量部が好ましく、より好ましくは50〜80質量部である。
(分散媒)
本発明に使用される分散媒は、ゲル化剤を含む水性の分散媒である。
ゲル化剤としては、例えば、マグネシウムモンモリロナイト粘土、ナトリウムペンタクロロフェノール、ホウ酸塩、タンニン酸、乳酸チタン、塩化カルシウムなどを含有する水溶液が挙げられる。中でもホウ酸塩の水溶液が好ましく、水溶液の濃度は0.05〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜8質量%である。
ゲル化剤は、各々1種単独で、又は2種以上を併用してもよく、含有量は、分散媒100質量部中0.05〜5質量部が好ましく、より好ましくは0.1〜3質量部である。ゲル化剤の含有量を上記範囲内とすることにより、安定したゲル化膜が得られる。
また、分散媒には、必要に応じて体質顔料や水溶性高分子化合物が任意成分として含まれてもよい。体質顔料としては、カオリン、硫酸バリウム、含水ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウムなどを含有する分散液が挙げられる。中でも含水ケイ酸マグネシウムの分散液が好ましく、分散液の濃度は0.05〜20質量%が好ましく、より好ましくは2〜10質量%である。体質顔料は1種単独で、又は2種以上併用してもよく、含有量は、分散媒100質量部中0.05〜10質量部が好ましく、より好ましくは0.1〜5質量部である。
水溶性高分子化合物としては、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコールなどを含有する水溶液が挙げられる。中でもカルボキシメチルセルロースの水溶液が好ましく、水溶液の濃度は0.1〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜3質量%である。水溶性高分子化合物は1種単独で、又は2種以上併用してもよく、含有量は、分散媒100質量部中0.05〜3質量部が好ましく、より好ましくは0.1〜2質量部である。
本発明に使用される分散媒は、ゲル化剤を含む水溶液と、体質顔料を含む分散液と、水溶性高分子化合物を含む水溶液とを撹拌混合したものに、水を加え希釈することにより得られる。水の含有量は、分散媒100質量部中20〜80質量部が好ましく、より好ましくは30〜70質量部である。
(着色粒子)
エマルジョン塗料をゲル化膜でカプセル化した着色粒子は公知の技術で製造できる。具体例として、前記エマルジョン塗料を前記分散媒中に混合し、ディソルバなどの分散機で撹拌しながら細分化して製造する。これにより、エマルジョン塗料に含まれる親水性コロイド形成物質と、分散媒に含まれるゲル化剤とが作用して形成される三次元的網状組織の中にエマルジョン塗料が閉じ込められ、さらに細分化することにより、ゲル化膜でカプセル化した着色粒子が得られる。
エマルジョン塗料は分散媒100質量部に対して100〜500質量部であることが好ましく、より好ましくは150〜400質量部である。エマルジョン塗料の配合量を上記範囲内とすることにより、形状が均一なカプセル化された着色粒子となる。
エマルジョン塗料をゲル化膜でカプセル化することにより、着色粒子が分散媒中で安定して分散することができる。
本発明における着色粒子は水分を多く含み、柔らかい粒子である。粒子径は、エマルジョン塗料や分散媒の粘度、分散機の回転数、撹拌時間、親水性コロイド形成物質およびゲル化剤の組み合わせや配合量によって自由にコントロールできる。通常、エマルジョン塗料や分散媒の粘度を高くすれば粒子径は大きくなり、分散機の回転数を早くすれば粒子径は小さくなる。本発明においては、粒子径は0.1〜50mmが好ましく、3〜20mmがより好ましい。粒子径を上記範囲内とすることにより、色調の異なった着色粒子が複数混在した場合に立体感や陰影感が生じ、意匠性に富んだものとなる。
本発明に使用される着色粒子には、膜厚50μmの乾燥塗膜とした際の全光線透過率が25〜95%であるエマルジョン塗料をカプセル化した透光性着色粒子が含まれる。全光線透過率は30〜90%が好ましく、50〜85%がより好ましく、60〜80%が特に好ましい。透光性着色粒子を含有することにより、下地が透けて見えるので、同じ色調の塗料であっても対象物によって、又、着色粒子同士の色調が複合化した複雑な深み感を有する模様を形成することができる。
透光性着色粒子の含有量は、着色粒子100質量%に対して10質量%以上含まれることが好ましく、30質量%以上がより好ましく、50質量%以上が特に好ましい。透光性着色粒子の含有量を上記範囲内とすることにより、上述した複雑な深み感の自由度が高められる。
(水性塗料組成物)
本発明の水性塗料組成物は、上述した着色粒子を含有する。また、水性塗料組成物には、前記着色粒子として2色以上の着色粒子が含まれていることが好ましい。2色以上の着色粒子を含むことにより、塗膜とした際に複雑な深み感を有する模様が形成でき望ましい。
さらに、水性塗料組成物には、必要に応じてバインダの役割を果たす樹脂エマルジョンが任意成分として含まれてもよい。樹脂エマルジョンとしては、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリル、ベオバ(分岐脂肪酸ビニルエステル)、天然又は合成ゴムや、それらの共重合体のエマルジョンなど、一般に市販されている樹脂エマルジョンを使用することができる。中でも、アクリル樹脂が好ましい。
樹脂エマルジョンの含有量は、水性塗料組成物100質量部中に0〜50質量部が好ましく、より好ましくは20〜40質量部である。樹脂エマルジョンを上記範囲内で含むことにより、エマルジョン塗料の塗装作業性がよく、耐久性のよい塗膜が得られる。
このようにして得られた水性塗料組成物の用途については特に制限はなく、モルタル、コンクリート、窯業系素材、プラスチック、金属、木材、紙など、種々の対象物に塗布することが可能である。塗布時における水性塗料組成物の塗布量には特に制限はないが、通常、300〜600g/mとなるように塗布するのが好ましい。また、塗装方法にも制限はなく、刷毛、こて、ローラー、スプレーなどの公知の塗布方法で塗布することができ、常温乾燥、加熱乾燥することができる。
なお、本発明に使用されるエマルジョン塗料や分散媒および、本発明の水性塗料組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で公知の添加剤、例えば、増粘剤、分散剤、消泡剤、防腐剤、レベリング剤などを適宜添加することができる。
このように、本発明の水性塗料組成物によれば、着色粒子に透光性着色粒子が含まれることにより、用いた着色粒子の色調だけでなく、立体感、陰影感を有し、かつ、下地も透けて見え、複雑な深み感を有する極めて意匠性に優れた塗膜が形成できる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。なお、例中「部」とは「質量部」を、「%」とは「質量%」を示す。
<着色粒子の製造>
(エマルジョン塗料の製造)
アクリル樹脂エマルジョン(「プライマルAC−38」日本アクリル化学製)38部と、非イオン性グアルゴム誘導体の1.5%水溶液28.5部(固形分0.43部)との混合溶液(a)を準備した。
別途、着色顔料としてチタン白10部と、アニオン性高分子分散剤(「オロタン731」日本アクリル化学製)1部と、水22.5部との混合溶液(b)を準備した。
混合溶液(a)に混合溶液(b)を加え撹拌し、エマルジョン塗料(白1)を得た。
表1に示す質量割合で各成分を含有するその他のエマルジョン塗料も、同様にして製造した。
得られた各エマルジョン塗料を、乾燥塗膜の厚さが50μmになるようにペットフィルム上に塗工し、ヘイズメーター(「HM−65W」Murakami Color Research Laboratory製)にて全光線透過率を測定した。結果を表1に示す。
(分散媒の製造)
含水ケイ酸マグネシウムの4%水中分散液25部(固形分1部)に、重ホウ酸アンモニウムの5%水溶液5部(固形分0.25部)と、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの1%水溶液25部(固形分0.25部)を加え撹拌混合した後、水45部を加えて希釈し、分散媒を得た。
(着色粒子の製造)
分散媒40部に、エマルジョン塗料(白1)60部を加え、ディソルバで撹拌し、粒径が10mmになるまで分散して、着色粒子A(白1)を得た。
表1に示すその他のエマルジョン塗料についても同様に分散媒に加え、ディソルバで撹拌し、粒径が10mmになるまで分散して、着色粒子B(白2)、C(白3)、D(黒1)、E(黒2)、F(黒3)、G(黄1)、H(青1)を製造した。
Figure 2008044991
表1より明らかなように、得られたエマルジョン塗料(白1)、(黒1)は、膜厚50μmの乾燥塗膜とした際の全光線透過率が低く(1〜15%)、これらを用いて製造した着色粒子は非透光性着色粒子であった。
一方、エマルジョン塗料(白2)、(黒2)は、前記全光線透過率が中程度(50〜70%)であった。また、それ以外のエマルジョン塗料(白3)、(黒3)、(黄1)、(青1)は全光線透過率が高かった(80〜90%)。従って、これらのエマルジョン塗料を用いて製造した着色粒子は透光性着色粒子であった。
<実施例1>
(水性塗料組成物の製造)
アクリル樹脂エマルジョン(「プライマルAC−33」日本アクリル化学製)25部に、着色粒子B(白2)35部と、着色粒子E(黒2)35部と、アルカリ可溶型増粘剤(SNシックナー636)1部と、25%アンモニア水0.1部と、水3.9部とを混合し、ディソルバで撹拌して水性塗料組成物1を製造した。
(外観評価)
得られた水性塗料組成物を、予め下地としてグレー色の着色塗料が塗布されたスレート板の表面に、塗布量が500g/mになるようスプレーにより塗布し、常温乾燥した。塗膜の外観を目視にて評価した。結果を表2に示す。
なお、表中「良好」とは、下地のグレー色が活かされた、深み感のある意匠に優れた外観であることを示す。また、「変化に乏しい」とは、下地のグレー色を活かすことなく、平面的で単一な意匠の外観であることを示すものである。
<実施例2および比較例>
(水性塗料組成物の製造と評価)
表2に示すように、使用する着色粒子の種類や水の配合量を変化させた以外は、実施例1と同様にして水性塗料組成物2および3を製造し、外観評価を実施した。
結果を表2に示す。
Figure 2008044991
表2より明らかなように、実施例1で得られた水性塗料組成物1は、透光性着色粒子を用いて製造したので、各透光性着色粒子が重なり合うことで下地のグレー色と複合され深み感のある意匠に優れた外観であった。
実施例2で得られた水性塗料組成物2は、実施例1よりも全光線透過率の高いエマルジョン塗料を用いて製造した透光性着色粒子を使用したので、各透光性着色粒子が重なり合うことで下地のグレー色と複合された色合いがでることにより、実施例1よりもさらに奥行きがあり、かつ深み感のある意匠に優れた外観であった。
一方、比較例で得られた水性塗料組成物3は、非透光性着色粒子を用いて製造したので、各非透光性着色粒子による多彩感は表現できたものの、下地のグレー色は失われ実施例1、2に比べて平面的で単一な意匠となり、変化に乏しいものであった。

Claims (5)

  1. エマルジョン塗料をゲル化膜でカプセル化した着色粒子を含む水性塗料組成物であって、
    前記着色粒子として、膜厚50μmの乾燥塗膜とした際の全光線透過率が、25〜95%のエマルジョン塗料をカプセル化した透光性着色粒子が含まれていることを特徴とする水性塗料組成物。
  2. 前記着色粒子として、2色以上の着色粒子が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の水性塗料組成物。
  3. 前記着色粒子の粒子径が0.1〜50mmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の水性塗料組成物。
  4. 前記透光性着色粒子が前記着色粒子100質量%に対して10質量%以上含まれていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水性塗料組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の水性塗料組成物から形成されることを特徴とする塗膜。



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