JP2021038275A - 塗料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】顔料が沈降しにくく、塗工時に良好な外観を実現可能な塗料組成物を提供する。【解決手段】樹脂粒子と、樹脂粒子を分散させる分散媒と、を有し、樹脂粒子は、エマルション塗料を含む液滴と、液滴の表面を覆うゲル化膜と、を有し、エマルション塗料は、樹脂エマルションと、樹脂エマルションの中に分散する顔料とを有し、分散媒は、主成分として水を含み、顔料の比重は2.5以上である塗料組成物。【選択図】図2

Description

本発明は、塗料組成物に関するものである。
多くの建築材の表面には、保護または装飾を目的とした塗装が施される。例えば、建築材の表面を金属調に塗装する場合には、メタリック塗料と称される塗料組成物が用いられる。
このような塗料組成物には、対象物に金属調の外観を付与するため、顔料として金属粉末を用いることがある。しかし、金属粉末は、樹脂組成物の保管中に沈降しやすく、取り扱いが困難となっていた。
これに対し、顔料の比率や顔料の粒子径を調整することにより顔料の沈降を抑制した塗料組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−011389号公報
しかし、上述の特許文献に記載の方法では、顔料の比率や顔料の粒子径が限定されてしまい、対象物に付与できる外観に制約ができてしまう。
また、塗料組成物に用いられる顔料として、ニッケルやステンレスなどの扁平状粉末や、酸化第二鉄を主成分としたMIO(Micaceous Iron Oxide)と称される扁平状の顔料を用いられることがある。これらの顔料を用いた塗料組成物は、例えばマイカやアルミニウムの扁平状粉末などの顔料では作り出しにくい、鈍く輝く重厚な外観を対象物に付与することができる。
しかし、ニッケル、ステンレス、MIOといった顔料は、比重が大きく、上述の特許文献に記載の方法を用いても顔料の沈降の防止が十分とはならない。そのため、改善が求められていた。
さらに、塗料組成物において顔料の沈降を抑制する方法としては、塗料組成物の粘度を上げる、または顔料の濃度を上げるという方法も考えられる。しかし、このような方法を適用して作製した塗料組成物は、流動性が低く、塗工が困難となりやすい。また、近年では、VOC低減の市場要請から水系の塗料組成物が求められているが、水系の塗料組成物は粘度を上げにくい。そのため、塗料組成物では塗料組成物の粘度、または顔料の濃度を調整する上記方法を採用しにくかった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、顔料が沈降しにくく、塗工時に良好な外観を実現可能な塗料組成物を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の一態様は、以下の塗料組成物を提供する。
[1]樹脂粒子と、前記樹脂粒子を分散させる分散媒と、を有し、前記樹脂粒子は、エマルション塗料を含む液滴と、前記液滴の表面を覆うゲル化膜と、を有し、前記エマルション塗料は、樹脂エマルションと、前記樹脂エマルションの中に分散する顔料とを有し、前記分散媒は、主成分として水を含み、前記顔料の比重は2.5以上である塗料組成物。
[2]前記顔料が扁平粒子である[1]に記載の塗料組成物。
[3]前記樹脂粒子は、固形分を75質量%以下含む[1]または[2]に記載の塗料組成物。
[4]前記樹脂粒子に含まれる樹脂固形分100に対する、前記顔料の体積の比は、5以上80以下である[1]から[3]のいずれか1項に記載の塗料組成物。
[5]前記分散媒は、前記樹脂粒子とは異なる分散粒子を含むエマルションである[1]から[4]のいずれか1項に記載の塗料組成物。
本発明によれば、顔料が沈降しにくく、塗工時に良好な外観を実現可能な塗料組成物を提供することができる。
図1は、本実施形態の塗料組成物を示す模式図である。 図2は、樹脂粒子10を示す模式図である。
以下、図1,2を参照しながら、本発明の実施形態に係る塗料組成物について説明する。なお、以下の全ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の寸法や比率などは適宜異ならせてある。
[塗料組成物]
図1は、本実施形態の塗料組成物を示す模式図である。図1に示すように、本実施形態の塗料組成物100は、樹脂粒子10と分散媒50とを有する。
<樹脂粒子>
図2は、樹脂粒子10を示す模式図である。樹脂粒子10は、液滴101と、液滴101の表面を覆うゲル化膜102と、を含む。
(液滴)
液滴101は、エマルション塗料を含む。エマルション塗料は、樹脂エマルションと、親水性コロイド形成物質と、樹脂エマルション中に分散する顔料103とを有する。
(樹脂エマルション)
樹脂エマルションとしては、樹脂を形成材料とする懸濁粒子または乳化粒子と、これらの懸濁粒子または乳化粒子を分散させる分散媒と、を有する。懸濁粒子または乳化粒子は、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリル、ベオバ(分岐脂肪酸ビニルエステル)、天然ゴム、合成ゴム、およびこれらの共重合体からなる群から選ばれる1種以上を形成材料とする。中でも、アクリル樹脂を形成材料とする樹脂粒子が懸濁または乳化された樹脂エマルションが好ましい。
樹脂エマルションに含まれる分散媒は、水が好ましい。
樹脂エマルションとしては、一般に市販されている樹脂エマルションを使用することができる。
(親水性コロイド形成物質)
親水性コロイド形成物質は、ゲル化剤と反応し、ゲル化膜102を形成可能な物質である。ゲル化剤については後述する。
親水性コロイド形成物質としては、例えば、セルロース誘導体;ポリエチレンオキサイド;ポリビニルアルコール;カゼイン、デンプン、ガラクトマンノン、グアルゴム、ローカストビーンゴムなどの天然高分子などを含有する水溶液が挙げられる。親水性コロイド形成物質は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
親水性コロイド形成物質としては、グアルゴムの水溶液が好ましい。
親水性コロイド形成物質の含有量は、樹脂エマルション100質量部に対して、0.05〜5質量部が好ましく、0.1〜3.0質量部がより好ましい。親水性コロイド形成物質の含有量を上記範囲内とすることにより、安定したゲル化膜が得られる。
(ゲル化膜)
ゲル化膜102は、液滴101の表面を覆い、樹脂粒子10の輪郭を形成している。ゲル化膜102は、エマルション塗料に含まれる親水性コロイド形成物質と、ゲル化剤とが反応し架橋することで形成された三次元的網状組織を含む。ゲル化膜102は、エマルション塗料よりも流動性が低下しており、液滴101を内部に包含している。
ゲル化剤としては、例えば、マグネシウムモンモリロナイト粘土、ナトリウムペンタクロロフェノール、ホウ酸塩、タンニン酸、乳酸チタン、塩化カルシウムなどが挙げられる。中でもホウ酸塩の水溶液が好ましい。ゲル化剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(顔料)
顔料103は、液滴101の中に分散している。顔料103は、金属光沢を有し、真比重が2.5以上の粒子である。顔料103の真比重は、9以下であると好ましい。ここで、真比重は、顔料103の形成材料の比重に等しい。
顔料103は、平均粒子径が1μm以上50μm以下であると好ましく、5μm以上40μm以下であるとより好ましい。顔料103の平均粒子径が1μm以上であると、顔料103の光輝性が良好となり金属調の外観が得られやすい。一方、顔料103の平均粒子径が50μm以下であると、顔料103が樹脂粒子10から分散媒50に移行し難く、顔料103が沈降しにくくなる。また、塗料組成物100の流動性が低下しにくくなる。
ここで、本明細書における平均粒子径とは、体積基準のメジアン径のことであり、具体的にはレーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定した値である。
顔料103は、球状粒子、扁平粒子など種々の粒子形状を採用し得るが、扁平粒子であることが好ましい。顔料103が扁平粒子であると、塗料組成物100を塗布した際、顔料103が光を反射しやすく、塗料組成物100を塗布する対象物に金属光沢を付与しやすい。なお、本明細書において「扁平粒子」とは、平均アスペクト比が5以上の粒子のことを意味する。
アスペクト比は、扁平粒子の長径と、扁平粒子の短径の比から求める。扁平粒子の長径および短径は、電子顕微鏡写真から求める。電子顕微鏡写真に写る扁平粒子に外接する矩形のうち最小のものを想定したとき、当該矩形の長辺を扁平粒子の長径、矩形の短辺を短径とする。
平均アスペクト比は、上述の電子顕微鏡写真の一視野に映る20個の扁平粒子のアスペクト比をそれぞれ求め、求められたアスペクト比を算術平均した値を指す。
このような顔料103の形成材料としては、MIO(Micaceous Iron Oxide)(比重:4)、ニッケル(比重:8.9)、ステンレス(比重:7.7〜7.9)、アルミニウム(比重:2.7)、マイカ(比重:2.6〜2.9)、ガラス(比重:2.5)を挙げることができる。顔料103としては、MIOの扁平粒子、またはニッケルの扁平粒子を好ましく用いることができる。
樹脂粒子10に含まれる樹脂固形分100に対する、顔料103の体積の比は、5以上80以下であると好ましい。
(任意成分)
樹脂粒子10は、任意成分として体質顔料を含んでもよい。
体質顔料は、塗料に用いられる無彩色顔料の総称である。体質顔料としては、例えば、カオリン、硫酸バリウム、含水ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウムを挙げることができる。体質顔料は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
このような樹脂粒子10は、固形分を75質量%以下含む。ここで、樹脂粒子10の「固形分」としては、液滴101を構成する樹脂エマルションの分散媒を除く成分を指す。
<分散媒>
分散媒50は、水を主成分とする。本実施形態において「主成分」とは、分散媒50の50質量%を超える割合であることを指す。
分散媒50は、上述のゲル化剤を含む。また、分散媒50は、上述の親水性コロイド形成物質を含んでもよい。
また、分散媒50は、樹脂粒子10とは異なる分散粒子を含むエマルションであることとしてもよい。分散粒子は、バインダーの役割を果たす樹脂であってもよい。
分散媒50に用いられるエマルションとしては、上述の液滴101を構成するエマルション塗料に含まれる樹脂エマルションと同様のものが挙げられる。液滴101に用いられる樹脂エマルションと、分散媒50に用いられるエマルションとは、エマルションに分散する粒子を構成する樹脂が同じであると好ましい。
分散媒50である樹脂エマルションの含有量は、塗料組成物100質量%中、0〜50質量%が好ましく、20〜40質量%がより好ましい。樹脂エマルションを上記範囲内で含むことにより、塗装作業性に優れると共に、耐久性のよい塗膜が得られる。
<任意成分>
本実施形態の塗料組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で公知の添加剤、例えば、増粘剤、分散剤、消泡剤、防腐剤、レベリング剤などを適宜添加することができる。
上述のような塗料組成物100では、相対的に比重(真比重)が大きい顔料103が樹脂粒子10(液滴101)内に分散している。そのため、樹脂粒子10は、全体の比重として顔料103の比重よりも小さくなり、保存中の塗料組成物100における樹脂粒子10の沈降を抑制することができる。
このような沈降の抑制は、用いる顔料103の比重が4以上である場合に特に効果が高い。
また、顔料103が扁平粒子であると、塗料組成物100を塗布し乾燥させる過程で塗膜の体積が減少する際に、扁平な面が塗工の対象物に面するように顔料103が姿勢を変えながら整列する。このような顔料103の姿勢の変化は、樹脂粒子10の固形分が75質量%以下であると起こりやすい。
顔料103が扁平な面を対象物に向けて配列すると、顔料103が光を反射しやすく、対象物に良好な金属光沢を付与しやすい。
[塗料組成物の製造方法]
上述した塗料組成物100は、以下の製造方法で製造することができる。
まず、上述した樹脂エマルションと親水性コロイド形成物質の水溶液とを混合し、混合液を調製する。親水性コロイド形成物質の水溶液の濃度は、0.5〜5質量%が好ましく、1.0〜3質量%がより好ましい。
別途、顔料103と水と、必要に応じて分散剤とを混合し、混合液を調製する。次いで、上記2種の混合液を混合してエマルション塗料を調製する。
次いで、ゲル化剤と水と、必要に応じて親水性コロイド形成物質とを混合したゲル化剤水溶液を調製し、ゲル化剤水溶液を分散機で撹拌しながら、ゲル化剤水溶液に上記エマルション塗料を添加する。
エマルション塗料をゲル化剤水溶液中で撹拌すると、エマルション塗料に含まれる親水性コロイド形成物質と、ゲル化剤水溶液に含まれるゲル化剤とが反応し、架橋すること三次元的網状組織(ゲル化膜102)を形成する。また、エマルション塗料は、ゲル化剤との反応によって凝集しながら、撹拌により細分化される。細分化の過程においても、継続的に親水性コロイド形成物質とゲル化剤とが反応し、三次元的網状組織(ゲル化膜102)を形成する。
ゲル化剤水溶液の濃度は0.05〜5質量%が好ましく、0.1〜3質量%がより好ましい。ゲル化剤水溶液におけるゲル化剤の含有量を上記範囲内とすることにより、安定してゲル化膜102が得られる。
このように、親水性コロイド形成物質とゲル化剤とが反応しながら、エマルション塗料の凝集体が細分化されることにより、分散媒50に樹脂粒子10が分散する塗料組成物100が得られる。
塗料組成物100が樹脂エマルションを含む場合には、上述の工程で得られた塗料組成物100に、さらに樹脂エマルションを加えて撹拌するとよい。分散媒50が樹脂エマルションである場合、樹脂エマルションの含有量は、塗料組成物100質量%中、0〜50質量%が好ましく、20〜40質量%がより好ましい。樹脂エマルションを上記範囲内で含むことにより、作業性に優れると共に、耐久性のよい塗膜が得られる。
水の含有量は、塗料組成物100質量%中、30〜85質量%が好ましく、40〜80質量%がより好ましい。
[用途]
このようにして得られた塗料組成物の用途については特に制限はなく、モルタル、コンクリート、窯業系素材、プラスチック、金属、木材、紙など、種々の対象物に塗布することが可能である。塗布時における塗料組成物の塗布量には特に制限はないが、通常、300〜600g/mとなるように塗布するのが好ましい。また、塗装方法にも制限はなく、刷毛、こて、ローラー、スプレーなどの公知の塗布方法で塗布することができ、常温乾燥、加熱乾燥させることができる。
[塗装品]
上述の塗料組成物を対象物に塗布することで、塗料組成物から形成された塗膜を有する塗装品が得られる。
塗装品は、塗装の対象物の表面に、予め下塗り塗料を塗布してベースコートを施しておき、その上に本実施形態の塗料組成物を用いて塗膜を形成したものであってもよい。また、本実施形態の塗料組成物を塗布して形成した塗膜の上に、さらに上塗り塗料を塗布してトップコートを施したものであってもよい。
以上のような構成の塗料組成物100によれば、顔料が沈降しにくく、塗工時に良好な外観を実現可能な塗料組成物とすることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
以下に本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜6)
アクリル樹脂エマルション38質量部と、非イオン性グアルゴム誘導体の4%水溶液20質量部とを混合し、混合液aを調製した。非イオン性グアルゴム誘導体は、上述した実施形態における「親水性コロイド形成物質」に該当する。
別途、顔料と、アニオン性高分子分散剤1質量部と、水11質量部とを混合し、混合液bを調製した。
混合液aに混合液bを加えて撹拌し、エマルション塗料を得た。実施例1〜6で調整した各エマルション塗料の配合は、表1のとおりである。表1中の数値は、質量部を表す。
Figure 2021038275
使用した各材料は、以下のとおりである。
アクリル樹脂エマルション:プライマルAC38、日本アクリル化学社製
非イオン性グアルゴム誘導体:MEYPRO HPG 8111、デュポン社製
アニオン性高分子分散剤:オロタン731、ダウケミカル社製
顔料A:MIOX Micro 10(MIO、雲母状酸化鉄)、平均粒子径10μm、比重4、KAERNTNER MONTANINDUSTRIE社製
顔料B:S−300(扁平ニッケル)、平均粒子径6〜7μm、比重8.9、大研化学工業株式会社製
顔料C:CSN−10(球状ニッケル)、平均粒子径6μm、比重8.9、NOVAMET社製
上記表1の「アクリル樹脂」は、本発明における「樹脂固形分」に該当する。上記「アクリル樹脂に対する顔料の体積比」体積比を求めるうえで、アクリル樹脂の比重は1.2として計算した。
次いで、表2に示す配合で調製したゲル化剤水溶液をディゾルバ(株式会社日本精機製作所製、回転数1000rpm)で撹拌しながら、エマルション塗料を加えた。得られる樹脂粒子の平均粒子径が0.5〜1.0mmになるまで撹拌し、樹脂粒子の分散液を得た。樹脂粒子の平均粒子径は、無作為に樹脂粒子を20個取り出し、長径をノギスで想定した各測定値を算術平均することで求めた。
Figure 2021038275
使用した各材料は、以下のとおりである。
含水ケイ酸マグネシウム:タルクSSS、日本タルク社製
重ホウ酸アンモニウム:米山化学工業社製
ナトリウムカルボキシメチルセルロース:CMC−1170、ダイセル化学工業社製
次いで、得られた分散液に、表3に示す配合で調整した混合液cを加えて撹拌し、実施例1〜6の塗料組成物を得た。
Figure 2021038275
使用した各材料は、以下のとおりである。
アクリル樹脂エマルション:プライマルAC38、日本アクリル化学社製
アルカリ可溶型増粘剤:SNシックナー636、サンノプコ社製
(比較例1〜6)
表4に示す配合でアクリル樹脂エマルション63質量部と、顔料45質量部とを混合し、混合液dを調製した。
Figure 2021038275
次いで、混合液dに、表5に示す配合で調整した混合液eを加えて撹拌し、比較例1〜6の塗料組成物を得た。
Figure 2021038275
得られた各塗料組成物について、以下の評価を行った。
<保存安定性>
得られた塗料組成物を500mL広口ポリ容器に入れ50℃で2週間保管した後、スパチュラを用いて容器内の塗料を人の手で撹拌し、撹拌時の様子を観察した。評価は以下の基準で行った。
〇:撹拌可能
△:容器底部に沈殿が見られるものの撹拌可能であり、沈殿物は再分散可能
×:容器底部に沈殿が見られ、撹拌による再分散が不可能
<塗膜の外観>
得られた塗料組成物を、グレー色の下塗が塗装されたスレート板の表面に、塗布量が500g/mになるようスプレーにより塗布し、常温乾燥させた。
塗膜の外観について、以下の基準で目視評価を行った。
〇 :平滑で艶のある塗膜が得られ高輝度な金属調の外観。
△ :平滑で艶のある塗膜が得られるが低輝度の外観。
× :凹凸があり艶ムラが発生し低輝度の外観。
××:塗装自体が困難
評価結果を、下記表6,7に示す。
Figure 2021038275
Figure 2021038275
評価の結果、実施例1〜6の塗料組成物は、保存安定性に優れ、且つ塗膜の外観が優れていることが確認できた。
一方、比較例1〜3の塗料組成物は、実施例の塗料組成物と比べ高濃度となっており、顔料の沈降をやや抑えることができたが、塗膜の外観が悪く、または塗装自体が困難であった。
また、比較例4〜6の塗料組成物は、塗装自体は可能であったが、塗膜にムラが生じた。また、顔料が沈降してしまい、保存安定性が悪かった。
10…樹脂粒子、50…分散媒、100…塗料組成物、101…液滴、102…ゲル化膜、103…顔料

Claims (5)

  1. 樹脂粒子と、
    前記樹脂粒子を分散させる分散媒と、を有し、
    前記樹脂粒子は、エマルション塗料を含む液滴と、前記液滴の表面を覆うゲル化膜と、を有し、
    前記エマルション塗料は、樹脂エマルションと、前記樹脂エマルションの中に分散する顔料とを有し、
    前記分散媒は、主成分として水を含み、
    前記顔料の比重は2.5以上である塗料組成物。
  2. 前記顔料が扁平粒子である請求項1に記載の塗料組成物。
  3. 前記樹脂粒子は、固形分を75質量%以下含む請求項1または2に記載の塗料組成物。
  4. 前記樹脂粒子に含まれる樹脂固形分100に対する、前記顔料の体積の比は、5以上80以下である請求項1から3のいずれか1項に記載の塗料組成物。
  5. 前記分散媒は、前記樹脂粒子とは異なる分散粒子を含むエマルションである請求項1から4のいずれか1項に記載の塗料組成物。
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