JP2018203908A - 水性多彩模様塗料組成物及び多彩模様塗膜 - Google Patents

水性多彩模様塗料組成物及び多彩模様塗膜 Download PDF

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Abstract

【課題】合理的な塗膜厚さの塗装であっても、下地の透けが高度に抑制されて下塗り塗装を必要とせず、多彩な意匠感を発現する塗膜を形成することができる、水中水型の水性多彩模様塗料組成物を提供する。さらに、その乾燥硬化物である多彩模様塗膜を提供する。【解決手段】(A)ヒドロゲル形成物質に水が保持されているヒドロゲル、着色顔料及び樹脂を含有し、該着色顔料及び樹脂が前記ヒドロゲル中に分散している着色ゲルと、(B)ゲル不溶化剤と、(C)水分散性樹脂と、(D)水不溶性着色粒子と、(E)水と、を有し、成分(E)である水に成分(B)が溶解し、並びに成分(A)、(C)及び(D)が分散しており、成分(A)のゲル平均粒径が0.15〜5.0mmであり、成分(D)の平均粒径が5〜300μmかつ前記ゲル平均粒径より小さい、水性多彩模様塗料組成物とする。また、該塗料組成物の乾燥硬化物である多彩模様塗膜とする。【選択図】なし

Description

本発明は、下塗り塗装が不要な新規の水性多彩模様塗料組成物、及びその乾燥硬化物である多彩模様塗膜に関する。
建築物等の外装や内装に対して、一度の塗装によって複数の色彩の模様を付与することが可能な、意匠性の高い多彩模様塗装が種々提案されている。該多彩模様塗装に使用される多彩模様塗料には、水中油型、水中水型等種々の形態の塗料が提案されているが、環境面で、近年は基本的に有機溶剤不使用の水中水型の水性多彩模様塗料が注目されている。
特許文献1は、水性樹脂、屈折率1.4〜1.7の体質顔料を含有する塗料中に、扁平状着色ゲル粒子が分散した水中水型多彩模様塗料組成物を開示している。特許文献1の多彩模様塗料組成物は、透明艶消し塗料中に扁平状着色ゲル粒子が分散していることにより、平滑性及び鮮映性に優れた艶消しの塗膜が形成可能であることを特徴としている。
特許文献2は、着色塗料粒子成分(A)、塗膜形成成分(B)及び平均粒子径が1〜40μmの樹脂ビーズ(C)を含み、(A)と(B)が互いに反応し得る官能基を含有する水性多彩模様塗料を開示している。特許文献2の水性多彩模様塗料は、(C)を特定量含有していることにより、耐水性および耐候性に優れ、多彩な意匠感を有する艶消し多彩模様塗膜を形成できることを特徴としている。
特許文献3は、エマルジョン塗料をゲル化膜でカプセル化した着色粒子を含み、該着色粒子が特定の透光性着色粒子であることにより、形成された塗膜が特定条件下で特定の全光線透過率を示す水性塗料組成物が開示されている。特許文献3の水性塗料組成物は、特定の透光性着色粒子を含有していることにより、用いた着色粒子の色調だけでなく、下地も透けて見え、複雑な深み感を有する模様の塗膜が形成できることを特徴としている。
特開2005−15645号公報 特開2009−173770号公報 特開2013−139585号公報
しかしながら、従来の水中水型の水性多彩模様塗料は、多彩模様の意匠性を高めるために、着色塗料の存在しない塗膜部分の透明性が比較的高く、そのため、外観、費用等の点において合理的な塗膜厚さの塗装では、下地が透けて見えるという問題がある。
従って、通常は、下塗り塗装を実施して下地を隠蔽してから水性多彩模様塗料を塗装する。あるいは、特許文献3に開示されているように、下地を敢えて模様の一部とする技術が採用されている。
下塗り塗装を実施する場合は、塗装工程が1工程分多く、塗装費用もその分高くなり、かつ工期も長くなるという問題がある。また、下地を模様の一部とする場合は、多彩模様塗料と下地の色との調和の点で、下地及び多彩模様塗料の選択や組み合わせがかなり限定的となる問題がある。
そこで、本発明は、合理的な塗膜厚さの塗装であっても、下地の透けが高度に抑制されて下塗り塗装を必要とせず、多彩な意匠感を発現する塗膜を形成することができる、水中水型の水性多彩模様塗料組成物を提供することを課題とする。さらに、水性多彩模様塗料組成物の乾燥硬化物である多彩模様塗膜を提供することを課題とする。
また、水中水型の水性多彩模様塗料組成物による多彩模様塗膜は、耐候性が低いという難点がある。そこで、耐候性良好な多彩模様塗膜が得られる水性多彩模様塗料組成物を提供することも課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、多彩模様形成の主剤である着色ゲルと水不溶性着色粒子とを配合することによって、下塗り塗装を必要とせず、塗膜に多彩な意匠感を付与でき、かつ高耐候性の水中水型の水性多彩模様塗料組成物を開発し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、(A)ヒドロゲル形成物質に水が保持されているヒドロゲル、着色顔料及び樹脂を含有し、該着色顔料及び樹脂が前記ヒドロゲル中に分散している着色ゲルと、(B)ゲル不溶化剤と、(C)水分散性樹脂と、(D)水不溶性着色粒子と、(E)水と、を有し、成分(E)である水に成分(B)が溶解し、並びに成分(A)、(C)及び(D)が分散しており、成分(A)である着色ゲルのゲル平均粒径が0.15〜5.0mmであり、成分(D)の平均粒径が5〜300μmかつ前記ゲル平均粒径より小さい、水性多彩模様塗料組成物が提供される。
また、別の観点の本発明によれば、本発明の水性多彩模様塗料組成物の乾燥硬化物である、多彩模様塗膜が提供される。
本発明の水性多彩模様塗料組成物は、特定の着色ゲルと水不溶性着色粒子とを組み合わせた特徴的組成を有しているので、建造物などの表面等の塗装対象物への塗布に際し、下塗り塗装を実施しなくても下地の透けを防止でき、鮮やかで多彩な意匠感を有する高耐候性の塗膜を形成できる。さらに、下塗り塗装が不要であるため、工期短縮、及び塗装費用低減の面で優れた効果を発揮する。
また、本発明の多彩模様塗膜は、下塗り層がなくても下地の隠蔽効果が高いので、どの様な下地上であっても、鮮やかで多彩な意匠感を発現することができる。また、水不溶性着色粒子が塗膜中に存在するため、該塗膜は良好な耐候性を発現する。
上記建造物等の表面としては、建築物の外壁や内壁、並びに塀、門扉、看板、柱、橋、及び立体アート等の表面を例示できる。また、塗装対象物の材質としては、塗装可能な限り特に制限は無く、セメントモルタル、コンクリート、漆喰、木、樹脂、及び紙等を例示できる。
隠蔽率試験紙の写真を示す図である。 隠蔽率試験紙上に形成させた実施例1の塗膜の写真を示す図である。 隠蔽率試験紙上に形成させた実施例2の塗膜の写真を示す図である。 隠蔽率試験紙上に形成させた比較例1の塗膜の写真を示す図である。 隠蔽率試験紙上に形成させた比較例2の塗膜の写真を示す図である。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明の水性多彩模様塗料組成物は、(A)ヒドロゲル形成物質に水が保持されているヒドロゲル、着色顔料及び樹脂を含有し、該着色顔料及び樹脂が前記ヒドロゲル中に分散している着色ゲル(以後、単に着色ゲルと称する場合もある)と、(B)ゲル不溶化剤と、(C)水分散性樹脂と、(D)水不溶性着色粒子と、(E)水と、を有する、水を分散媒とした懸濁液状又はペースト状組成物である。以後、本発明の水性多彩模様塗料組成物を単に本発明の塗料組成物と称する場合もある。
具体的には、水[成分(E)]中に、着色ゲル[成分(A)]がヒドロゲルとして分散し、ゲル不溶化剤[成分(B)]が溶解し、水分散性樹脂[成分(C)]及び水不溶性着色粒子[成分(D)]が懸濁して分散している組成物である。なお、必要に応じて成分(A)〜(D)以外の、塗料成分として汎用的に使用される成分を任意に含有してもよい。
[着色ゲル;成分(A)]
着色ゲルは、着色顔料及び樹脂を系中に分散して含有するヒドロゲル(ハイドロゲル)であり、塗膜に多彩な色彩を付与する成分である。着色ゲル用のヒドロゲルは、ヒドロゲルであれば特に制限はなく、ヒドロゲル形成物質に水が保持されてゲルを形成していればよい。
ヒドロゲル形成物質は、ゲル中の水を保持するためのネットワーク構造を有する分散質であり、該ネットワーク構造の主要部となる物質と、ネットワーク構造の継ぎ手部となるゲル化剤とが反応又は結合して形成される。
ヒドロゲル形成物質において、ネットワーク構造の主要部となる物質(以後、ゲル主原料と称する)としては、ヒドロゲルを形成できるものであれば特に限定されず、無機化合物であっても有機化合物であってもよく、両者を混合して使用してもよい。
無機化合物としては、水膨潤性ケイ酸塩化合物が好ましく、例えば、ヘクトライト、モンモリロナイト、ベントナイト、アタパルジャイト等の水膨潤性粘土鉱物を挙げることができる。これらの水膨潤性ケイ酸塩化合物は、天然物である鉱物以外に、合成物であってもよい。水に溶解し難い良好なヒドロゲルを形成できる点でヘクトライトが好ましく、組成が安定する点で合成ヘクトライトが好ましい。
有機化合物としては水酸基含有有機高分子が好ましく、ポリビニルアルコール、グアーガム、カラギーナン、キサンタンガム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、及びこれらの誘導体等を挙げることができる。着色顔料及び樹脂が良好に分散され、安定性に優れる着色ゲルが得られる点で、ポリビニルアルコール、グアーガム、グアーガム誘導体(ヒドロキシプロピル化等の変性)が好ましい。ポリビニルアルコールとしては完全ケン化物でも部分ケン化物でも良く、ケン化度の範囲としては、下記含有量範囲において水に溶解する範囲であれば、特に制限はない。
ゲル主原料と反応又は結合して、ネットワーク構造の継ぎ手部となるゲル化剤としては、リン酸塩、ホウ酸塩、ケイ酸塩等を挙げることができる。水に溶解し難い良好なヒドロゲルを形成できる点で、リン酸塩及びホウ酸塩が好ましい。ゲル主原料がヘクトライト等の水膨潤性ケイ酸塩化合物の場合はリン酸塩が特に好ましく、ゲル主原料がポリビニルアルコール、グアーガム等の水酸基含有有機高分子の場合はホウ酸塩が特に好ましい。水中で安定なヒドロゲルを形成できるからである。
リン酸塩としては、ピロリン酸ナトリウム等のリン酸ナトリウム類、ピロリン酸カリウム等のリン酸カリウム類などを例示でき、ホウ酸塩としては五ホウ酸アンモニウム等のホウ酸アンモニウム類、ホウ砂などを例示できる。
ゲル主原料とゲル化剤が反応又は結合し、ヒドロゲル形成物質によるネットワーク構造を形成するとき、両者が単に付加等、加算的に結合してもよく、脱水等、それらの一部の原子が脱離して結合する縮合であってもよい。ただし、脱離した分子等は形成される着色ゲル中に残存する。
なお、ヒドロゲルについてゲル主原料とゲル化剤によるネットワーク構造で説明したが、ヒドロゲルであれば、ネットワーク構造形成とは異なる作用によるゲル形成であってもよい。
ヒドロゲル形成物質は、上記のように縮合によって形成される場合もあるので、着色ゲル中のその含有量については、原料として使用するゲル主原料とゲル化剤の量で規定するものとする。
着色ゲル中のゲル主原料の含有量は、無機化合物、有機化合物いずれの場合も0.1〜5質量%が好ましく、0.2〜4.0質量%がより好ましい。この範囲であれば良好なヒドロゲルを形成できるからである。無機化合物と有機化合物を併用する場合は、その合計量が当該範囲内となる限り、任意の割合で配合すればよい。
着色ゲル中のゲル化剤の含有量は0.003〜0.5質量%が好ましく、0.005〜0.4質量%がより好ましい。この範囲であれば良好なヒドロゲルを形成できるからである。なお、水和水を有するゲル化剤を使用する場合の含有量範囲は、該水和水を除いた化合物部分の範囲である。
ヒドロゲルを形成するための水の量としては、着色ゲル中の含有量として20〜80質量%が好ましい。この範囲であれば良好なヒドロゲルを形成できるからである。水は、着色ゲル製造時に水として添加するもの以外に、後述するエマルジョン樹脂を使用する場合の分散媒である水も含む。添加する水としては、上水、イオン交換水、精製水、純水等を使用でき、上水が好ましい。
着色顔料は着色ゲルの色を決めるものであり、通常の塗料用顔料を使用するとことができる。例えば、酸化チタン、酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック等の無機顔料、アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系等の有機顔料などを挙げられる。色としては、本発明の多彩模様塗膜に所望する色を選択すればよく、所望色の市販品を使用することができる。
ある色の着色ゲルに含まれる着色顔料は1種類であっても、2種類以上の混合物であってもよい。すなわち、着色ゲルの色は1種類の顔料による色であっても、複数種類の顔料による調色された色であってもよい。
着色顔料の粒径は、その色、種類にかかわらず、平均粒径として0.05〜1.0μmの範囲が好ましい。分散性が良好だからである。平均粒径は動的光散乱法等で測定できるが、市販の顔料に開示されている平均粒径で判断して良い。
また、着色ゲル中の着色顔料の含有量は、0.1〜30質量%の範囲が好ましく、1〜20質量%がより好ましい。下限値未満では、着色ゲルの色が薄く意匠性に乏しくなる可能性があるからである。上限値超では、着色ゲルの安定性が低下する可能性があるからである。
着色ゲル中の樹脂は塗膜の主要素材であり、下地に本発明の塗料組成物を塗布して乾燥することによって、下地に接着した膜を形成する役割を果たす。
当該樹脂としては、水不溶性のアクリル系樹脂、酢ビ系樹脂、塩ビ系樹脂、エチレン系樹脂、フッ素系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂等を例示できる。これらの樹脂としては、通常塗料原料として使用される、樹脂の微粒子が水中に分散した「エマルジョン樹脂」と通称されるものを使用することができる。これらの内、本発明の多彩模様塗膜の意匠性、耐候性及び耐久性が良好となる点で、アクリルシリコーン樹脂、フッ素系樹脂等が好ましく、例えば、アクリルシリコーンエマルジョン樹脂を例示できる。着色ゲル製造のための配合のし易さの点で、エマルジョン形態の樹脂が好ましい。エマルジョン樹脂の樹脂濃度としては、10〜70質量%がヒドロゲル形成の点で好ましく、塗料分野で好適に使用される30〜60質量%濃度のエマルジョン樹脂がより好ましい。
エマルジョン樹脂の主分散媒は水であり、当該水も着色ゲル調製時のヒドロゲル原料となる。
着色ゲル中の樹脂の含有量は、樹脂固形分として、5〜50質量%の範囲が好ましく、10〜30質量%がより好ましい。下限値未満では、良好な多彩模様塗膜が得られない可能性があり、上限値超では樹脂分が多すぎて着色ゲルの製造が困難となる可能性があるからである。
着色ゲルは、さらに、所望によりゲルのボリューム向上剤として体質顔料を含有してもよい。塗装コストを特に考慮しなくてもよい場合は、体質顔料を配合する必要はない。
体質顔料としては、炭酸カルシウム、沈降性硫酸バリウム、硅酸アルミニウム、及び硅酸マグネシウム(タルク)等を使用することができる。
着色ゲル中の体質顔料の含有量は30質量%以下が好ましい。30質量%を超えると形成される多彩模様塗膜の意匠性が低下するおそれがある。また、効果的なゲルのボリューム向上効果を発揮させるためには10質量%以上配合することが好ましい。
着色ゲルは、後述する水性多彩模様塗料組成物の製造時において、粒子状に細粒化され、水性多彩模様塗料組成物中に分散される。この着色ゲル粒子のゲル平均粒径は0.15〜5.0mmである。下限値未満でははっきりとした多彩模様にならず、上限値超では塗装時に着色ゲルの変形等により多彩模様の再現性が悪くなるからである。
ゲル平均粒径は、直径30mmシャーレに着色ゲルを入れ、スタンド・マイクロスコープ(東海産業株式会社製)又はピーク・スケール・ルーペ(東海産業株式会社製)観察において、ゲル粒子をランダムに20個選定し、視野中のゲル粒子の最長部を粒径(粒子径)として測定し、該20個の平均値とする。
着色ゲルは、本発明の目的を妨げない範囲で、塗料に通常使用される増粘剤、沈降防止剤、防腐剤及び消泡剤等を任意成分として含有してもよい。着色ゲル中のこれら任意成分の含有量は、5質量%以下が好ましい。なお、この場合の任意成分には上記体質顔料は含まない。
次に、着色ゲルの製造方法の一実施形態について説明する。
水に着色顔料、所望により体質顔料及び任意成分を添加して均一に溶解又は分散するまで撹拌して着色顔料分散液を調製する。撹拌温度は10〜50℃が好ましく、室温で撹拌すればよい。撹拌時間は、均一に溶解又は分散すれば特に制限は無く、5分間〜2時間程度でよい。撹拌機としては、ホモディスパー、パドル翼等の撹拌翼を用いる撹拌機等を使用できる。
つづいて、着色顔料分散液に、樹脂、ゲル主原料及びゲル化剤を添加して撹拌することにより着色ゲルを製造する。撹拌温度は10〜50℃が好ましく、室温で撹拌すればよい。撹拌時間は、ヒドロゲルが形成され、ヒドロゲル中に着色顔料が均一に分散した着色ゲルが得られれば特に制限は無く、5分間〜2時間程度でよい。撹拌機としては、パドル翼、アンカー翼等の撹拌翼を用いる撹拌機、プラネタリーミキサー等を使用できる。
撹拌終了後、安定したゲルを形成させるため、室温下に1時間以上、好ましくは5時間以上静置することが望ましい。形成されるゲルが平衡状態に達する点で、静置時間の上限としては24時間程度で十分である。
上記製造方法によって、ネットワーク構造等を有するゲル形成物質が形成されると共に、着色顔料及び樹脂等が分散された水が、当該ネットワーク構造等に保持されてヒドロゲルが形成される。
以上のようにして、ある所望の色を有する着色ゲルを製造することができる。さらに、同様の製造方法により異なる色の着色ゲルを複数種類準備して、成分(A)とすることができる。
しかし、1色の着色ゲルからなる成分(A)を使用して、後述の成分(B)〜(E)を配合し、着色ゲルが1色である水性多彩模様塗料組成物を製造してもよい。本発明の目的は、多彩模様塗料であるので、色の異なる複数の「1色の水性多彩模様塗料組成物」を配合して「複数色の着色ゲルを含有する水性多彩模様塗料組成物」としてもよい。
本発明の塗料組成物中の着色ゲルの含有量は5〜70質量%の範囲が好ましく、20〜50質量%がより好ましい。この範囲であれば良好な多彩模様塗膜が得られるからである。当該含有量は、着色ゲルが1色の単一ゲルの場合であっても、複数色の混合ゲルであっても、着色ゲル全量の含有量である。
[ゲル不溶化剤;成分(B)]
ゲル不溶化剤は、本発明の塗料組成物中において、着色ゲルが経時により徐々に水に溶解することを防止する役割を持つものである。
ゲル不溶化剤としては、着色ゲルの製造に使用するゲル化剤と同じものを使用することができ、リン酸塩、ホウ酸塩、ケイ酸塩等を挙げることができる。ゲル主原料としてヘクトライト等の水膨潤性ケイ酸塩化合物を用いた場合は、リン酸塩を使用することが好ましく、ポリビニルアルコール、グアーガム等の水酸基含有有機高分子を用いた場合は、ホウ酸塩を使用することが好ましい。両者を用いた場合は、リン酸塩とホウ酸塩を併用することが好ましい。水に溶解し難い良好なヒドロゲルを形成できるからである。
リン酸塩としては、ピロリン酸ナトリウム等のリン酸ナトリウム類、ピロリン酸カリウム等のリン酸カリウム類などを例示でき、ホウ酸塩としては五ホウ酸アンモニウム等のホウ酸アンモニウム類、ホウ砂などを例示できる。
本発明の塗料組成物中のゲル不溶化剤の含有量は、0.001〜1質量%が好ましく、0.005〜0.5質量%がより好ましい。この範囲であれば良好なヒドロゲルを維持できるからである。リン酸塩とホウ酸塩とを併用する場合、リン酸塩とホウ酸塩との混合比は、ゲル主原料である水膨潤性ケイ酸塩化合物と水酸基含有有機高分子の混合比に合わせればよい。
[水分散性樹脂;成分(C)]
本発明の塗料組成物中の水分散性樹脂は、着色ゲル中の樹脂と同じく塗膜の主要素材であり、下地に本発明の塗料組成物を塗布して乾燥することによって、下地に接着した膜を形成する役割を果たす。
水分散性樹脂としては、水不溶性のアクリル系樹脂、酢ビ系樹脂、塩ビ系樹脂、エチレン系樹脂、フッ素系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂等を例示できる。これらの樹脂としては、通常塗料原料として使用される、樹脂の微粒子が水中に分散した「エマルジョン樹脂」と通称されるものを使用できる。これらの内、本発明の多彩模様塗膜の意匠性、耐候性及び耐久性が良好となる点で、アクリルシリコーン樹脂、フッ素系樹脂等が好ましく、例えば、アクリルシリコーンエマルジョン樹脂を例示できる。また、水分散性樹脂は、着色ゲルに使用する樹脂と同じものであっても、異なるものであってもよい。
本発明の塗料組成物製造のための配合のし易さの点で、エマルジョン樹脂が好ましい。エマルジョン樹脂の樹脂濃度としては、15〜65質量%が、多彩模様塗膜の意匠性の点で好ましく、塗料分野で好適に使用される30〜60質量%濃度のエマルジョン樹脂がより好ましい。
エマルジョン樹脂の主分散媒は水であり、当該水は本発明の水性多彩模様塗料組成物の分散媒である成分(E)の水の一部となる。
本発明の塗料組成物中の水分散性樹脂の含有量は、樹脂固形分として、2〜50質量%の範囲が好ましく、10〜30質量%の範囲がより好ましい。下限値未満では、良好な多彩模様塗膜が得られない可能性があり、上限値超では樹脂分が多すぎて着色ゲルの製造が困難となる可能性があるからである。
[水不溶性着色粒子;成分(D)]
本発明の塗料組成物中の水不溶性着色粒子は、下地の透け防止に主要な役割を果たす成分である。上記着色ゲルと水不溶性着色粒子との組み合わせにより、下地の透けを防止して、鮮やかで多彩な意匠感を有する多彩模様塗膜を形成することができる。さらに、水不溶性着色粒子の一部が、着色ゲルの少なくとも一部を被覆するようにして塗膜が形成されることによって、環境曝露による着色ゲルの劣化を抑制するものと考えられ、それにより多彩模様塗膜の耐候性向上に貢献すると考えられる。
水不溶性着色粒子としては、珪砂、セラミック粒子等を顔料で着色した着色無機粒子、いわゆるカラーサンド、及びカラーセラミック骨材、並びに着色アクリル樹脂粒子、着色非アクリル系樹脂粒子等の着色有機樹脂粒子を例示できる。非アクリル系樹脂としてはポリアルキレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリウレタン系樹脂等を挙げることができる。色としては、本発明の多彩模様塗膜に所望する色を選択すればよい。また、1色の水不溶性着色粒子を使用しても、色の異なる複数種類の水不溶性着色粒子を使用してもよい。また、下記平均粒径及び機能を充足する限り、市販の着色無機粒子、着色有機樹脂粒子を本発明の水不溶性着色粒子として使用することができる。
水不溶性着色粒子の粒径は、その色、種類にかかわらず、平均粒径として5〜300μmであり、着色ゲルのゲル平均粒径より小さい。平均粒径は10〜150μmがより好ましい。この条件を充足することにより、塗膜としたときに、着色ゲル粒子のゲル粒子間の隙間と着色ゲル表面とに水不溶性着色粒子がバランス良く存在することができる。それによって、隠蔽性及び耐候性に優れる多彩模様塗膜を形成することができる。
平均粒径は、例えば、レーザー回折法等で測定できるが、市販の着色樹脂粒子に開示されている平均粒径で判断して良い。
本発明の塗料組成物中の水不溶性着色粒子の含有量は、1〜40質量%が好ましく、2〜15質量%がより好ましい。下限値未満では、下地の隠蔽性が不十分となる可能性があるからである。上限値超では、本発明の塗料組成物の安定性が低下する可能性があり、また多彩模様塗膜の意匠性が低下する可能性があるからである。
本発明の塗料組成物の成分として使用する水不溶性着色粒子の色(複数色を併用する場合はその調色色)は特に制限はなく、所望する色を使用すればよい。形成される塗膜において、複数色の着色ゲルの色による多彩模様を活かしたい場合は、該着色ゲルの色と同系色の色を選択すればよい。
[水;成分(E)]
成分(E)としての水は、成分(A)のヒドロゲルを形成する水以外であって、本発明の塗料組成物の分散媒となる水である。なお、成分(C)の水分散性樹脂は、樹脂固形分のみを表しているので、成分(C)原料として例えばエマルジョン樹脂を使用した場合、エマルジョン樹脂の分散媒である水は、成分(E)に算入する。同様に、成分(B)及び(D)原料として水を含有する物を使用する場合は、当該水は成分(E)に算入する。
成分(B)〜(D)原料に含まれ得る水以外に、水として添加する水としては、上水、イオン交換水、精製水、純水等を使用でき、上水が好ましい。
本発明の塗料組成物中の成分(E)としての水の含有量は、20〜90質量%の範囲が好ましく、30〜70質量%がより好ましい。下限値未満では、成分(A)、(C)及び(D)を良好に分散できない可能性があるからである。上限値超では、下地の隠蔽性が不十分となる可能性があるからである。
本発明の塗料組成物は、本発明の目的を妨げない範囲で、塗料に通常使用される増粘剤、沈降防止剤、防腐剤、消泡剤、防藻剤、及び防黴剤等を任意成分として含有してもよい。本発明の塗料組成物中のこれら任意成分の含有量は、着色ゲル中にこれら任意成分が含まれる場合は、それらも含めて10質量%以下が好ましい。
増粘剤としては、繊維素誘導体、非イオン界面活性剤系等が例示できる。防腐剤としては、ベンズイソチアゾリノン系、ベンズイソチアゾリノン系複合剤、メチルイソチアゾリノン系等を例示できる。消泡剤としては、ポリエーテル系、鉱物油系、シリコーン系等を例示できる。防藻剤及び防カビ剤としては、トリアジン系化合物、イソチアゾリン系化合物などが例示できる。これらの任意成分を含有させる場合は、着色ゲル及び本発明の塗料組成物の安定性等に影響を与えない原料を選択すればよい。
本発明の塗料組成物の粘度としては、塗装対象物に塗布できる粘度範囲であれば特に制限はなく、例えば、ブルックフィールド型(B型)粘度計による室温下の粘度で、2〜30Pa・sが好ましい。吹付塗装で塗布する場合は、10Pa・s以下がより好ましい。コテにより塗布する場合は、10〜30Pa・sがより好ましい。この範囲であれば塗装がし易く、かつ垂直面へ塗布した場合にもたれが発生し難いからである。
次に、本発明の塗料組成物の製造方法について説明する。
本発明の塗料組成物は、成分(A)〜(E)、及び所望により上記任意成分を任意の順に、又は一括して撹拌(混合)装置に投入して、撹拌混合することにより製造することができる。好ましくは、成分(A)、(B)及び(E)の一部をまず撹拌装置に入れ、撹拌することにより成分(A)である着色ゲルを粒子状に細粒化する。全成分を投入してから撹拌するよりも細粒化し易いからである。また、このとき加える成分(E)の水の量は、成分(A)100質量部に対して5〜30質量部が好ましい。細粒化し易いからである。
着色ゲルを細粒化するための撹拌装置としては特に制限はないが、細粒化のし易さの点でアンカー翼の撹拌機及びプラネタリーミキサーが好ましい。回転数、撹拌時間等は、撹拌機の容量、仕込み量等により適宜好適な範囲を選択すればよく、例えば、数十rpmで数分間〜2時間程度撹拌すればよい。
より具体的には、例えば次の製造方法を例示できる。成分(A)、(B)及び(E)の一部をまず撹拌装置に入れて撹拌し、成分(A)である着色ゲルを粒子状に細粒化する。次に、成分(C)の原料であるエマルジョン樹脂を加えてさらに撹拌し、細粒化された着色ゲル及び水分散性樹脂を系内に均一に分散させて分散液を得る。当該分散液を、所定の目開きの篩にかけて、着色ゲルの粒径を所定の範囲とすることが好ましい。多彩模様塗膜の意匠性がより良好になるからである。ただし、本願において「篩にかける」とは、分級の意味よりも、細粒化された着色ゲルを、ゴムベラ等を用いて当該篩の目を通してこしとることを意味するものとする。すなわち、細粒化された着色ゲルを、さらに篩の目開き以下に細かくすることをいうものとする。
使用する篩としては、3.5メッシュ(目開き;5.6mm)以下の目開きの篩が好ましい。ただし、60メッシュ(目開き;0.25mm)より小さいと、着色ゲルをこすことが困難であるため、使用する篩の最小の目開きは60メッシュ(目開き;0.25mm)が好ましい。メッシュはJIS規格とする。
篩にかけた上記分散液を再び撹拌装置に入れ、さらに成分(D)である水不溶性着色粒子、必要であれば成分(E)の一部としての水、及び所望により任意成分を加えて撹拌混合する。好ましくは、成分(D)を水に分散させたものを加える。成分(D)を系中に良好に分散できるからである。従って、成分(D)の分散用の水を確保できるように、成分(C)の原料であるエマルジョン樹脂の濃度を調整し、本発明の塗料組成物中の成分(E)である水の量が好適範囲内となるようにすることが好ましい。
着色ゲル細粒化後の各成分の混合に用いる撹拌装置としては、例えば、パドル翼、アンカー翼等の撹拌翼を用いる撹拌機、プラネタリーミキサー等を使用することができる。
また、撹拌装置による本発明の塗料組成物の製造に当たっては、適宜、脱泡操作を入れることが好ましい。本発明の塗料組成物及び製造工程中に得られる中間体は粘度が高く、泡絡みし易いからである。
撹拌温度は10〜50℃が好ましく、室温で撹拌すればよい。撹拌時間は、均一な塗料組成物を得るのに好適な時間とすればよく、例えば、5分間〜1時間程度でよい。回転数は、撹拌機の容量、仕込み量等により適宜好適な範囲を選択すればよく、例えば、数rpm〜数十rpmとすればよい。
以上のようにして、本発明の水性多彩模様塗料組成物を製造することができる。しかし、上記製造方法は一例であって、当該製造方法に限定されるわけではない。
つづいて、本発明の塗料組成物の塗装方法について説明する。ただし、以下に示す塗装方法は一例であり、本発明の多彩模様塗膜を形成することができれば、その塗装方法は下記の方法に限定されるものではない。
本発明の塗料組成物は、例えば、吹付塗装によって塗装することができる。吹付塗装に用いるガンとしては、万能ガン、リシンガン、モルタルガン等を使用することができる。また、吹き圧は0.1〜0.6MPaが好ましく0.1〜0.3MPaがより好ましい。吹き圧が下限値未満では吹付塗装が適切にできない可能性があり、上限値超では、多彩模様塗膜の意匠性が低下する可能性があるからである。
ガンの口径は2.0〜8.0mmが好ましく、4.0〜6.0mmがより好ましい。口径が下限値未満では多彩模様塗膜の意匠性が低下する可能性があり、上限値超では、塗料の吹付け分散性が悪くなり均一に塗布できない可能性があるからである。
また、ローラー塗装することもでき、この場合は、塗装用ローラーを使用して、常法に従って塗布すればよい。より意匠性良好な多彩模様塗膜が得られる点で砂骨ローラーを使用することが好ましい。本発明の塗料組成物をそのまま塗布してもよく、又は水で適宜希釈して塗布してもよい。さらに、コテを使用して塗装してもよい。
本発明の塗料組成物を塗装する塗装対象物としては、建築物の外壁や内壁、塀、門扉、看板、柱、橋、及び立体アート等の表面を例示できる。また、塗装対象物の材質としては、塗装可能な限り特に制限は無く、セメントモルタル、コンクリート、漆喰、木、樹脂、及び紙等を例示できる。
これらの対象物に、本発明の水性多彩模様塗料組成物を上記のようにして塗装し、乾燥させることによって、意匠性が高く鮮鋭性に優れ、かつ耐候性の良好な本発明の多彩模様塗膜を得ることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。本実施例において、各実施例の水性多彩模様塗料組成物も、各比較例の塗料組成物も、単に塗料組成物と称する。また、各実施例の多彩模様塗膜も、各比較例の塗膜も、単に塗膜と称する。
1.塗料組成物製造に用いる原料成分
1−1.成分(A)[着色ゲル]用の原料
(1)ゲル主原料
A1;ヘクトライト[Na0.3(Mg,Li)3Si410(OH)2
A2;PP−135(ポリビニルアルコール、株式会社イソノ化学製)
(2)ゲル化剤
A3;ピロリン酸カリウム(K427
A4;五ホウ酸アンモニウム四水和物[NH458・4H2O]
(3)着色顔料
A5;JRNC(二酸化チタン、白色、平均粒径0.27μm、テイカ株式会社製)
A6;TAROX BL−100(黒色酸化鉄、平均粒径0.17μm、チタン工業株式会社製)
A7;TAROX LEMON(黄色酸化鉄、平均粒径0.09μm、チタン工業株式会社製)
A8;120R(赤色酸化鉄、平均粒径0.15μm、戸田ピグメント株式会社製)
(4)樹脂
A9;ボンコート SA−6340(アクリルシリコーン系エマルジョン樹脂、樹脂固形分50質量%、DIC株式会社製)
(5)体質顔料
A10;μ―POWDER 3N(重質炭酸カルシウム、平均粒径1.3μm、備北粉化工業株式会社製)
A11;沈降性硫酸バリウム(フヘイ)(平均粒径0.72μm 川津産業株式会社製)
(6)水(水として添加するもののみを表し、他の原料成分からの水は含まない。)
A12;上水
1−2.成分(B)[ゲル不溶化剤]
B1;ピロリン酸カリウム(K427
B2;五ホウ酸アンモニウム四水和物[NH458・4H2O]
1−3.成分(C)[水分散性樹脂]
C1;ボンコート SA−6340(アクリルシリコーン系エマルジョン樹脂、樹脂固形分50質量%、DIC株式会社製)
1−4.成分(D)[水不溶性着色粒子]
D5〜D12は、本発明の水不溶性着色粒子の平均粒径範囲外の平均粒径を有する、成分(D)に対応する成分である。
D1;タフチック(登録商標) AR650M−W[着色アクリル微粒子(ポリメチルメタアクリレート微粒子)、白色、平均粒径30μm、東洋紡株式会社製)
D2;タフチック AR650M−C[着色アクリル微粒子(同上)、黒色、平均粒径30μm、東洋紡株式会社製]
D3;タフチック AR650M−Y[着色アクリル微粒子(同上)、黄色、平均粒径30μm、東洋紡株式会社製]
D4;タフチック AR650M−R[着色アクリル微粒子(同上)、赤色、平均粒径30μm、東洋紡株式会社製]
D5;ビューセラカラーサンド Sホワイト[焼成着色骨材、白色、平均粒径500μm、ケイミュービューセラ株式会社製]
D6;ビューセラカラーサンド K−Sブラック[焼成着色骨材、黒色、平均粒径500μm、ケイミュービューセラ株式会社製]
D7;ビューセラカラーサンド Sイエロー[焼成着色骨材、黄色、平均粒径500μm、ケイミュービューセラ株式会社製]
D8;ビューセラカラーサンド Sレッド[焼成着色骨材、赤色、平均粒径500μm、ケイミュービューセラ株式会社製]
D9;JRNC(二酸化チタン、白色、平均粒径0.27μm、テイカ株式会社製)
D10;TAROX BL−100(黒色酸化鉄、平均粒径0.17μm、チタン工業株式会社製)
D11;TAROX LEMON(黄色酸化鉄、平均粒径0.09μm、チタン工業株式会社製)
D12;120R(赤色酸化鉄、平均粒径0.15μm、戸田ピグメント株式会社製)
1−5.成分(E)[水]
E1;上水(E1は水として添加するもののみを表し、他の原料成分からの水は含まない。)
2.成分(A)である着色ゲルの調製
2−1.着色ゲル1
29.65gのA12(水)、6.1gのA5(二酸化チタン)、3.2gのA10(重質炭酸カルシウム)、及び18.1gのA11(沈降性硫酸バリウム)を混合容器に入れ、バッチ式卓上サンドミル(カンペ家庭塗料株式会社製)を使用し、室温下、15分撹拌して各成分が分散した着色顔料分散液を調製した。次に、該分散液に41.7gのA9(アクリルシリコーン系エマルジョン樹脂、樹脂固形分としては20.9g)を添加して撹拌し着色顔料−樹脂分散液を得た。該着色顔料−樹脂分散液をプラネタリーミキサー(万能混合攪拌機、株式会社ダルトン製)に入れ、さらに、0.4gのA1(ヘクトライト)及び0.8gのA2(ポリビニルアルコール)を加え室温下、15分撹拌した後、0.04gのA3(ピロリン酸カリウム)及び0.01gのA4(ホウ酸アンモニウム)を添加して、室温下、20分撹拌することによって着色ゲル1(白色)の前駆体を得た。プラネタリーミキサーでの撹拌は減圧下(−0.1MPa;ゲージ圧)で実施し、泡絡みによって混入した空気の脱泡を行った。
該前駆体を室温下に12時間静置して安定なゲルである着色ゲル1を得た。
2−2.着色ゲル2〜24
各着色ゲルの組成を表1〜3に示した通りとし、かつ、仕上がり量が着色ゲル1とほぼ同等量となるように調整した以外は着色ゲル1と同様にして着色ゲル2〜24を調製した。すなわち、各着色ゲルとも、まず、バッチ式卓上サンドミルを用いて、着色顔料及び体質顔料が水に分散した着色顔料分散液を調製し、続いてエマルジョン樹脂を添加して着色顔料−樹脂分散液を調製した。次に、プラネタリーミキサーを用いて、着色顔料−樹脂分散液とゲル主原料及びゲル化剤とを混合撹拌して各着色ゲルの前駆体を調製した。
Figure 2018203908
Figure 2018203908
Figure 2018203908
3.塗膜の性能評価
後述する方法で形成した塗膜の各性能評価を次のように実施した。
3−1.意匠性
塗膜の外観を目視により観察し、次の基準で判定した。
〇:明確な多彩模様が観察される。
△:多彩模様が観察されるが、着色ゲル由来の多彩模様部分が不溶性着色粒子に過度に被覆されて多彩模様が消失している箇所が認められる。
×:着色ゲル由来の多彩模様部分が不溶性着色粒子に過度に被覆されている部分が多く、多彩模様がほとんど観察されない。
3−2.隠蔽率
JIS K5600に準拠して、図1に示す隠蔽率試験紙(TP技研株式会社製)を用いて隠蔽率を評価した。隠蔽率試験紙には黒地部分と白地部分があり、両部分にほぼ均一に塗料を塗布し、乾燥させて塗膜を形成させる。隠蔽性が良好な場合は、地の部分が透けて見えず、均一な外観の塗膜が形成される。一方、隠蔽性が不良の場合は、地の部分が透け、黒地上と白地上とで外観の異なる塗膜が形成される。
隠蔽率試験紙上に塗膜を形成した後、黒地上の塗膜及び白地上の塗膜それぞれの三刺激値Yを、色彩色差計 CR−300(ミノルタ株式会社製)によって、各4点ずつ測定して平均値を求め、下記数式[1]により隠蔽率(%)を算出した。隠蔽率が大きいほど隠蔽性が高い。なお、隠蔽率試験紙への塗料組成物の塗布量は800g/m2とした。
隠蔽率(%)=(YB/YW)×100 (数式[1])
[YB;黒地上の塗膜の三刺激値の4点平均値、;YW;白地上の塗膜の三刺激値の4点平均値]
3−3.耐候性
耐候性は、アイスーパーUVテスター SUV−W261(岩崎電気株式会社製)を使用して評価した。具体的には、下記に示す方法により、UV(紫外線)照射前後での塗膜の光沢度及び色差(ΔE)を比較して耐候性を評価した。
[UV照射試験]
4cm×4cm×0.3cm(縦×横×厚さ)のスレート板に塗料組成物を塗布量が800g/m2になるように均一に塗布した塗膜を2枚作製した。1枚を色差測定時の基準塗膜として保管し、残りの1枚に下記条件のUV照射試験を実施した。
<UV照射条件>
UV強度:150mW/cm2
照射環境:温度63℃、湿度50%
(a)UV照射時間:6時間
(b)シャワー洗浄:UV6時間照射後、常法に準拠して純水で10秒間シャワー洗浄した後、温度35℃、湿度90%の環境下で2時間静置し、次に、再度純水で10秒間シャワー洗浄
「(a)→(b)」を1サイクルとして繰返し、試験開始後300時間、500時間及び600時間(いずれも通算時間)経過後の3点で、下記光沢保持率及び色差(ΔE)を測定、評価した。
[光沢保持率]
UV照射前後の塗膜の光沢度を、光沢計 VG−2000(日本電色工業株式会社製)で測定し、下記数式[2]により光沢保持率を算出した。各経過時間後のUV照射後塗膜の光沢度を測定し、各経過時間後の光沢保持率を算出した。光沢保持率が高いほど耐候性が良好であると判断できる。
光沢保持率(%)=(UV照射後塗膜の光沢度/UV照射前塗膜の光沢度)×100
(数式[2])
[色差(ΔE)]
UV照射されていない上記基準塗膜の任意の5箇所について、CR−300によりL***値を測定し、その平均値を基準(基準L***値)とした。次に、UV照射後塗膜について同様に任意の5箇所について、CR−300によりL***値を測定し、その平均値を算出した。UV照射後塗膜の平均L***値と上記基準L***値との差から、下記数式[3]で表される色差(ΔE)を求めた。すなわち、各経過時間後のUV照射後塗膜のL***値を測定し、各経過時間後のΔEを算出した。ΔEの値が小さいほどUV照射前後での色の変化が小さく、耐候性が良好であると判断できる。
ΔE=[(ΔL*2+(Δa*2+(Δb*21/2 (数式[3])
(実施例1;塗料組成物1)
25.37gのE1(水)、43.3gの着色ゲル1及び0.01gのB1、0.22gのB2(ゲル不溶化剤)を混合容器に入れ、室温下、プラネタアリーミキサーにて約10分間撹拌し、着色ゲル1を粒子状に細粒化した。その後、31.1gのC1(アクリルシリコーン系エマルジョン樹脂、樹脂固形分としては15.55g)を混合容器にさらに加え、室温下、約10分間撹拌して細粒化された着色ゲル1及び水分散性樹脂を系内に均一に分散させてゲル分散液を得た。該ゲル分散液を12メッシュ(目開き1.4mm)の篩でゴムベラを用いてこし取り、12メッシュパスの着色ゲル1のゲル分散液を調製した。
また、着色ゲル4、着色ゲル7及び着色ゲル13についても、上記と同様の調製方法により12メッシュパスのゲル分散液を得た。
着色ゲル1、4、7及び13のゲル分散液をそれぞれ74.4g、5.4g、5.4g、5.4g、合計90.6gを混合容器に入れ、さらに、5.4gのD1(着色アクリル微粒子、白色)を4.0gのE1(上水)に分散させた水不溶性着色粒子分散液9.4gを加え、室温下、10分間撹拌して塗料組成物1を得た。撹拌機としては、アンカー型低速攪拌機を使用し、各着色ゲル及び水不溶性着色粒子等が均質に分散するように撹拌力を調整して撹拌した。
塗料組成物1の組成を表4に示す。
塗料組成物1中の着色ゲルのゲル平均粒径を、ピーク・スケール・ルーペを用いて上記方法により測定した結果、1.16mmであった。
得られた塗料組成物1を、上記隠蔽率試験紙、及びスレート板に吹付け塗装により800g/m2塗布し、自然乾燥によって24時間乾燥させて各試験用の塗膜を形成させた。
形成された塗膜について上記意匠性、隠蔽率、及び耐候性を評価した。評価結果を表4に示す。また、隠蔽率試験紙上に形成させた塗膜の写真を図として図2に示す。
(実施例2〜6;塗料組成物2〜6)
各塗料組成物の組成を表4に示した通りとし、かつ、仕上がり量が塗料組成物1とほぼ同等量となるように調整した以外は実施例1と同様にして、各実施例の成分(A)〜(E)の配合、篩によるこし取り等を行って塗料組成物2〜6を調製した。各塗料組成物中の着色ゲルのゲル平均粒径を表4に示す。
得られた各塗料組成物について、実施例1と同様にして塗膜を形成し、その意匠性、隠蔽率、及び耐候性を評価した。評価結果を表4に示す。また、隠蔽率試験紙上に形成させた実施例2の塗膜の写真を図として図3に示す。
(比較例1〜3;塗料組成物7〜9)
成分(D)の水不溶性着色粒子を配合せず、各塗料組成物の組成を表4に示した通りとし、かつ、仕上がり量が塗料組成物1とほぼ同等量となるように調整した以外は実施例1と同様にして、各比較例の成分(A)〜(E)の配合、篩によるこし取り等を行って塗料組成物7〜9を調製した。各塗料組成物中の着色ゲルのゲル平均粒径を表4に示す。
得られた各塗料組成物について、実施例1と同様にして塗膜を形成し、その意匠性、隠蔽率、及び耐候性を評価した。評価結果を表4に示す。また、隠蔽率試験紙上に形成させた比較例1及び2の塗膜の写真を図として図4及び5に示す。
(比較例4〜9;塗料組成物10〜15)
平均粒径が本発明の水不溶性着色粒子の平均粒径範囲外の水不溶性着色粒子を使用し、各塗料組成物の組成を表4に示した通りとして、かつ、仕上がり量が塗料組成物1とほぼ同等量となるように調整した以外は実施例1と同様にして、各比較例の成分(A)〜(E)の配合、篩によるこし取り等を行って塗料組成物10〜15を調製した。各塗料組成物中の着色ゲルのゲル平均粒径を表4に示す。
得られた各塗料組成物について、実施例1と同様にして塗膜を形成し、その意匠性及び隠蔽率を評価した。評価結果を表4に示す。
Figure 2018203908
表4から明らかなように、実施例1〜6の塗料組成物1〜6で形成した塗膜は、隠蔽率が比較例1〜6と比較して顕著に優れており、下地の隠蔽効果が高い。この隠蔽性能は、図2の実施例1と図4の比較例1との比較、及び図3の実施例2と図5の比較例2との比較からもその性能差が明白である。実施例1及び2においては、形成された塗膜によって隠蔽率試験紙の黒色部分がほぼ隠蔽されているのに対し、比較例1及び2においては、塗膜による隠蔽率試験紙の黒色部分の隠蔽が不十分で、黒色部分が透けて見えている。
また、塗膜の多彩模様が明瞭で非常に鮮やかで多彩な意匠感を発現している。比較例7〜9で形成した塗膜は実施例1〜6同様に隠蔽率は高いが、多彩模様が発現せず、実施例1〜6の塗膜に比較して意匠感が顕著に劣っている。
さらに、実施例1〜6の塗料組成物1〜6で形成した塗膜は、水不溶性着色粒子を含有しない比較例1〜3の塗料組成物7〜9で形成した塗膜と比較して、光沢保持率が高く、かつ色差の値が小さく、耐候性が顕著に優れている。

Claims (9)

  1. (A)ヒドロゲル形成物質に水が保持されているヒドロゲル、着色顔料及び樹脂を含有し、該着色顔料及び樹脂が前記ヒドロゲル中に分散している着色ゲルと、
    (B)ゲル不溶化剤と、
    (C)水分散性樹脂と、
    (D)水不溶性着色粒子と、
    (E)水と、を有し、
    該成分(E)である水に前記成分(B)が溶解し、並びに前記成分(A)、(C)及び(D)が分散しており、前記成分(A)である着色ゲルのゲル平均粒径が0.15〜5.0mmであり、前記成分(D)の平均粒径が5〜300μmかつ前記ゲル平均粒径より小さい、
    水性多彩模様塗料組成物。
  2. 前記ヒドロゲル形成物質が、ゲル主原料とゲル化剤との反応物又は結合物であり、
    前記ゲル主原料が、水膨潤性ケイ酸塩化合物、及び水酸基含有有機高分子から選択される1種以上である、
    請求項1に記載の水性多彩模様塗料組成物。
  3. 前記ゲル主原料が前記水膨潤性ケイ酸塩化合物及び前記水酸基含有有機高分子からなる、
    請求項2に記載の水性多彩模様塗料組成物。
  4. 前記ゲル化剤がリン酸塩及びホウ酸塩を含有する、
    請求項3に記載の水性多彩模様塗料組成物。
  5. 前記ゲル主原料が前記水膨潤性ケイ酸塩化合物であり、前記ゲル化剤がリン酸塩である、
    請求項2に記載の水性多彩模様塗料組成物。
  6. 前記ゲル主原料が前記水酸基含有有機高分子であり、前記ゲル化剤がホウ酸塩である、
    請求項2に記載の水性多彩模様塗料組成物。
  7. 前記成分(A)は、色の異なる複数種類の着色ゲルからなる、
    請求項1〜6いずれか一項に記載の水性多彩模様塗料組成物。
  8. 前記成分(D)が、カラーサンド、カラーセラミック骨材、着色有機樹脂粒子から選択される1種以上の水不溶性着色粒子である、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の水性多彩模様塗料組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の水性多彩模様塗料組成物の乾燥硬化物である、
    多彩模様塗膜。
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